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 積水ハウスは12月4日、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)、日本電信電話、島津製作所、慶應義塾とともに開発を進めてきた、日常生活の支援を可能とするネットワーク型ブレイン・マシン・インタフェース(BMI)の技術開発に成功したと発表した。

 ネットワーク型BMIは、自宅や診療所などで脳情報、環境情報などを携帯型の脳活動計測装置や各種センサで取得し、ネットワークを通じて大規模なデータとして伝送、解析することで、特別な訓練や負担なしに利用できるBMIの実現を可能とするもの。高齢者や体の不自由な人だけでなく、一般の人が日常的に生活する場で、その意図や情動を脳から読み取り活かすことができる。

 今後、各種サービスの実用化に向けて取り組んでいく。

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 東急リバブルは12月4日、リテール部門でのインバウンド仲介事業強化の一環として、海外投資家への対応窓口を新設するとともに、英語、中国語対応のホームページを拡充し、海外投資家への税務コンサルティングに対応するため霞ヶ関国際会計事務所(代表:鄭武壽氏)と業務提携したと発表した。

 アジア各国の不動産価格の高騰や円安による割安感などから、海外投資家による日本への不動産投資が加速。同社のリテール部門でも都心部のマンションを中心に取引が増加しており、全社としてグローバル事業を拡大し、サービス向上に努めるのが狙い。

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建築大工部門で銀賞を受賞した鈴木氏

 ポラスグループは12月1日、23歳以下の青年の技能を競う「第52回技能五輪全国大会」の建築大工部門でグループの「ポラスハウジング協同組合」から参加した鈴木洸氏(22)が銀賞を、齊藤竣氏(20)と田中凱氏(19)がそれぞれ敢闘賞を受賞し、参加した3選手全員が入賞を果たしたと発表した。

 参加者全員の入賞は昨年に続き2回目、鈴木氏は2年連続の銀賞受賞、齊藤、田中氏は初出場で初受賞。

 技能五輪全国大会は、特定の技能(今大会は41種)を身につけた満23歳以下の青年技能者による技能レベルを競う大会。将来の日本の「ものづくり」を担う青年技能者の技能レベル向上と、技能の大切さをアピールすることが目的。昭和38年に第1回大会が行われ、今回は11月28日から12月1日の4日間、愛知県で開催された。全41職種に1,200名が参加した。

 建築大工部門には65名が参加。金賞1名、銀賞3名、銅賞3名、敢闘賞9名が受賞した。

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 この技能五輪大会については全然知らないが、関係者や見学者を合わせると毎年10数万人が参加するという。結構なことだ。ただ、参加者は職種や都道府県によってかなり隔たりがある。建築大工部門は65名だが、同じ建築関係の建具はわずか7名。曲げ板金にいたっては6名しかいない。もっとも多いのは旋盤の81名で、メカトロニクス68名、日本料理67名などが多い。

 年代別の参加者はバブル崩壊前後の300名台が底のようで、最近は年々増加しているようだ。

 都道府県別では主催県である愛知県の229名が断トツ。2位・茨城県の89名の約1.6倍だ。逆に徳島県はエントリーゼロで、和歌山県は2名、高知県も3名しかいない。わが三重県も6名だ。いったいこれは何を意味しているのか。毎年春秋に発表されている勲章よりよほど価値があると思うのだが…。

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左から田中氏、鈴木氏、齊藤氏

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積水ハウス 請負型・ストック型・開発型3つの輪が核

 積水ハウス代表取締役社長兼COO・阿部俊則氏は11月14日に行われたメディア向けの経営計画説明会で、請負型・ストック型・開発型の3つの輪が相互に連接する〝住〟に特化した成長戦略を展開し、2016年までにROE10%以上を定着させる筋肉質の会社にすると、1時間近くにわたってよどみなく語った。

 業績については別掲の表を参照していただきたい。2期にわたって過去最高売上&過去最高利益を更新したことから舌は滑らかだった。全体で38もあるシートを時おり補足しながら説明した。

 記者が強く印象に残ったのは、阿部氏が「当社の根本哲学は人間愛だ。コミュニケーションワードである〝家に帰れば、積水ハウス〟にすべてが凝縮されている」と企業理念・哲学について語ったことだ。

 住環境がすべてではないが、人の人格形成に大きくかかわるのは間違いなく住まいであり、住まいを取り巻くコミュニティにあると思う。ここに腹を据え、さらに深堀していく戦略にいささかのぶれもない。「住宅が変われば社会が変わる」というのも真理だ。そして、同社のブランド力で今後のわが国の課題である「環境」「ストック」「高齢化社会」にどうチャレンジしていくか。

 同社の「5本の樹計画」「スムストック」「サ高住」事業や、ホンダとのコラボによるロボット、さらに東芝を加えた「スマートハウス実験」などが実を結び、新たな事業を生み出すのではないかと期待したい。

 説明会では人財の育成・活用、職場環境、ダイバーシティなどについてはあまり語られなかったが、これらについてもトップランナーとして業界を引っ張る責任が同社にあると思う。

 記者の取材フィールドのマンションについては、売上高は2014年度が580億円、2015年度が740億円、2016年度が640億円と抑制された数字になっている。これは「いま一つ先が読めないし、建築費も上昇し競合も激しい。うちらしい事業しかやらない」(稲垣士郎・副社長兼CFO)とのことだ。敢えて火中の栗を拾うようなことはしないということだ。これも大正解だろう。

大和ハウス「その他」売上げ全体の15.1%占める

 大和ハウス工業は2015年3月期の通期見通しで、売上高は消費増税の反動減が響き戸建住宅は3,650億円(前期比7.5%減)にとどまるが、賃貸住宅が7,770億円(同12.8%増)、住宅ストックが950億円(同9.6%増)などと伸びることから全体では2兆8,000億円(同3.7%増)となり、営業利益は、戸建住宅の落ち込みを賃貸住宅や事業施設などがカバーし1,730億円(前期比5.8%増)と当初予想を上方修正した。

 業績をけん引しているのは賃貸住宅事業だ。売上、営業利益とも前期より二ケタ以上伸ばす。賃貸住宅管理戸数は約42万戸に上り、入居率は95.7%の高水準を維持している。記者はハウスメーカーの賃貸はよく分からないが、最近、ある一般のユーザーから「ダイワさんの賃貸が間取りも設備も他と比べて素晴らしい」という声を聞いた。差別化が徹底されているということだろうか。

 利益率がアップしたのは「事業施設」セグメントに入っているフジタの利益率の改善が大きく寄与した。フジタは売上こそ減収だったが、・フジタは減収だった一方で、売上高総利益率が3.8ポイント上昇し7.1%になった。利益率の高い案件に選別受注ができているためだ。

 同じ建設会社では、傘下の大和小田急建設も平成27年3月期の業績予想を売上高700億円(5月発表予想時増減なし)、営業利益23億円(同35.3%増)、経常利益24億円(同50.0%増)、当期純利益14億円(同55.6%)に上方修正した。

 見逃せないのが「その他」の事業だ。その他の事業とはメガソーラーの建設請負、ホームセンター、ホテル・リゾート事業、フィットネス事業、環境、農業などだが、売上高は主力の戸建住宅を上回る4,230億円(同7.4%)に達し、全体の15.1%を占める。営業利益も全体の8.7%を稼ぎ出す。

 このことが積水ハウスやデベロッパーとはまったく異なるところで、他の業種と比較しても同社が特異な存在であることをうかがわせる。積水ハウスは「その他」の売上高は950億円で全体の5.0%だ。三井不動産の「その他」は約1,000億円で全体の6.9%だ。

 少子高齢社会の進展で、住宅市場は縮小していくのは間違いない。同社代表取締役会長・CEOの樋口武男氏は「創業者の石橋信夫から創業100周年には売上高を10兆円にしてほしいといわれている」とことあるごとに売上10兆円の夢を語るが、カギを握るのはこの「その他」の事業だ。何が飛び出すか分からない。記者は全てひっくるめて〝ソリューション(問題解決)〟事業だと思うがどうだろう。

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「フージャースグループお客様感謝祭」エントランス

 フージャースホールディングスは11月23日、創業20周年を記念して「フージャースグループお客様感謝祭」を行った。同社グループが分譲したマンションや一戸建ての入居者・契約者、株主など約400組1,000人が会場となった東京・JPタワーに詰め掛け、様々なイベントを楽しんだ。感謝祭は24日も同じ会場で行われる。

 当日は、「ゆるキャラ大集合!」「フルート四重奏団コンサート」「烈車戦隊トッキュウジャショー&握手会」のほか、同社の収納やキッチンの商品企画紹介ナー、ボールプール、輪投げ、箸つくりコーナーなど親子が楽しめるブースが会場いっぱいに繰り広げられた。

 途中挨拶に立ったフージャースコーポレーション・藤井幸雄社長は「創業以来20年間、『欲しかった暮しを、しよう』をテーマに住宅を約15,000戸供給し、管理戸数は10,000戸を突破した。最近は戸建て事業、地方展開、シニア向け事業などにも積極的に取り組んでおり、これまでもこれからも『欲しかった暮しを、しよう』を展開していく」と話した。

 以下に会場で拾った声を紹介する。

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イベント

 ・同社が3年前に設立した分譲一戸建て事業を展開するフージャースアベニュー社長・森俊哉氏(49) 新会社を設立するまでの当社の一戸建てはマンション事業から派生する補完するものとして位置づけられていたが、新しい会社では住む人が誇りに思えるよう用地仕入れから企画、販売までデベロッパーとしての街づくりを行なってきた。これからも差別化を徹底して行なっていきたい(同社の一戸建てについては別掲の記事を参照していただきたい。デザインが一新された)

 ・小売業の社長を引退した無職の市川に住むフージャースの株主(68) 株主として参加した。孫と一緒に来たが(ベビーカー)は腰が痛いから杖代わりだよ。(フージャース株は)2年前くらいに1万株買ったが、買値より半値以下。不動産株はフージャースだけだが、他? 秘密。そこそこ儲かった。不動産投資? 豊洲のテトラポット(スカイズ)みたいなのをセカンドハウスとして買ったよ。8,000万円くらい。アベノミクス? (記者は何も言わなかったが)君たちは間違っているよ。今まで(民主党政権のことか)はどうだった? 企業が利益を上げてこそ、その恩恵が徐々に広がっていくんだよ。そんなにすぐに効果は上がらない。タイムラグがあるんだよ。性急に答えを求めちゃいかん

 ・「グランセレッソ横濱戸塚」の4人家族の入居者(36) 入居者です。それまでは横浜の賃貸。同じ年代の、同じ幼稚園に通う子どもの入居者の方たちと友だちになれ、交流ができるのがとてもいい

・「グランセレッソ横濱戸塚」の4人家族の入居者(33) 子どもは5歳と1歳3カ月。(ある大手メーカーの)勤務先までは歩いても30分。駅前は最近栄えてきた

・同社が分譲したつくば市のマンションの入居者で株主(34) 公園が目の前で住み心地はいいですよ。勤務先も市内。株は買ってから半値くらいに下がっている

・同社に入社が内定した大学生 デベロッパーに興味があったが、大手より(フージャースのような)中堅のほうが土地の仕入れから企画、販売まで自分の裁量が生きると思う。宅建? 取得しました

 ・入社6年目の広告担当の女性社員 こんなにたくさん予想外の方がいらっしゃってとても嬉しい。イベント? もちろん初めての経験です

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イベント

大手の商品企画に学ぶ フージャース「デュオアベニュー八王子」(2014/2/29)

フージャースコーポレーション「グランセレッソ横濱戸塚」(2012/1/23)

〝大手と互角に戦える〟フージャースアベニュー「デュオアベニュー国立」(2013/10/15)

野村不動産、供給10周年「プラウドBOX感謝祭」に1万5000人(2013/2/12)

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 三井不動産が11月6日、平成27年3月期第2四半期決算を発表。売上高7,480億円(前年同期比17.6%増)、営業利益921億円(同33.1%増)、経常利益777億円(同36.9%増)、四半期純利益470億円(36.9%増)と大幅増収増益。期初に公表した数字通り順調に推移している。

 大幅増収増益となったのは、マンションなどの分譲が好調で、売上高の増加、利益率の上昇、投資家向け物件の売却が進捗したこと。マンションの通期計上戸数5,000戸に対して当第2四半期末の契約進捗率は90&(前年同期86%)とリーマン・ショック前の2006年と同水準となった。

◇     ◆   ◇

 非の打ちどころのない決算数字だ。記者が驚いたのは、仲介件数の落ち込みだった。三井不動産リアルティの「三井のリハウス」を中心とする仲介・アセットマネジメントなどの収益は383億円(前年同期比46億円減)で、仲介件数は18,026件(同2,989件減)。

 この仲介件数について同社は「前年が大幅に増加しており、過去最高だった一昨年とほぼ同水準」と話したが、記者はこのまま推移すれば、仲介2位の住友不動産販売の数字次第では急接近するのではと第六感が働いた。

 取材を終えて確認したら、住友不販の平成26年3月期の仲介取扱件数は35,455件(前期比6.9%増)だ。今期は軒並み消費増税の駆け込みの反動減で数字を落としており、同社も第1四半期の取り扱い件数は8,859件(前年同期比3.6%減)と減らしている。

 このまま推移すれば三井は通期では約36,000件で、住友不販が前年並を確保すればほぼ横並びとなる。前年より下回ると三井がトップを維持する。

 これまでは三井不動産(三井不動産リアルティ)がトップを走り、住友不販が追い上げを見せるとその差は縮まり、縮まると再び三井が引き離す展開が続いてきた。住友不販の決算発表は7日。果たしてどうなるか。

◇     ◆   ◇

 一戸建ての〝覇権〟争いも激化している。大手デベロッパーの戸建て分譲はずっと三井不動産(三井不動産レジデンシャル)が独走してきたが、野村不動産がここのところ急追しており、今年度の三井不が売上計上戸数900戸に対して野村不は1,000戸と逆転する見込み。

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宮沢社長(カンナ社長)の手づくり名刺入れの「お手入れ講座」

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宮沢社長手づくりの名刺入れ

 アキュラホームが10月28日、同社・宮沢俊哉社長が成績優秀者に贈呈している手づくり名刺入れの「お手入れ講座」を行ったのを取材した。約3時間、宮沢社長は20人くらいの参加者を前に「名刺入れの手入れは家と同じ。使いこなし、使い心地、使い応えを伝えるもの」だと、カンナ掛け薄削りの見本を示しながら話した。

 名刺入れの贈呈は5年前から行っているもので、これまで113個を製作している。当初は1個作るのに7~8時間かかっていたのが、試行錯誤を重ね、改良も加えた結果、今では2~3時間で仕上げるという。

 「カンナ社長」の異名を持つだけに、看板に傷がつくようないい加減な仕事はしない。形状や技、細部にもこだわる。一般にも販売されている四角形のものではなく、機械ではできない丸みを持たせた美しいものから、最近は大工さんが使う「大工道具箱」をモチーフにしたものに進化させた。材料はヒノキで、強度を持たせるために溝を掘ったり竹ひごを忍ばせたりしている。

 カンナ掛けでは、ヒバ材をミクロ単位で削り、「どうですか、女性の肌と一緒。鏡のようにものを映すでしょう」と子どものようにはしゃいでいた。手入れ具合を見るコーナーでは、「これは使いこなせていないな」などと笑いながら役員には冗談も飛ばした。

 11月8、9日には全国の腕自慢の大工さんがミクロンのカンナ削りの技を競いあう「第30回全国削ろう会」が小田原市で行われる。宮沢社長もこれに出場する予定だ 。

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薄削りをするカンナ社長 薄絹のような鉋屑がするすると吐き出された

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 文字が映る薄削りした板

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 3個の名刺入れをもらっている同社カタクラ営業所所長・藤堂加奈子氏に話を聞いた。藤堂氏は入社10年目、営業時代は何度も優績者として表彰されており、所長となった現在は全国67ある営業所の中で上位の営業所をまとめている。

 その秘訣は、「テクニックではありません。心です。当社の商品がどこにも負けないということを自信を持って伝えられるかどうか」と話した。職場については「男女の差がない環境がいい」と語り、社内でも良いモデルケースとなっているようだ。

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名刺入れの手入れをする藤堂氏

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宮沢社長を中心に「お手入れ講座」参加者の記念撮影

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「MSストラクチャー」

 三交不動産が今年初めてエントリーした「グッドデザイン賞」で木造軸組構造「MSストラクチャー」、品質管理「C値測定による施工品質向上」、オリジナル杉合板「APボードが作りだすこれからの山のすがた」の3点が受賞した。このうち「MSストラクチャー」は「グッドデザイン・ベスト100」にも選出され、特別賞候補にノミネートされている。

 「MSストラクチャー」は三重県の宮川流域の木材を積極的に用いた構造体。宮川森林組合から良質な木を確保し、大台町との第三セクターでプレカット工場を設立することで地元に雇用を生み出し、加工まで品質を確保する取り組み。「地場の林産業、木材産業、木材加工業から伝統工法を用いる住宅提供までをひとつのサイクルにまとめた総合的な木造住宅供給モデルとして、高く評価できる」「派生する端材や下等級材の二次利用などを含めた大きな構想に期待感がある」というのが受賞コメント。

  「C値測定」は住宅の気密性能を測る尺度で、同社が請け負った全住宅に測定を実施。自社基準に達しない場合は再施工する。

 「APボード」は構造用合板で、宮川森林組合と京都府立大学大学院の研究データに基づき、立木や丸太の時点で角材に向くものと向かないものを予測し、角材に向かないものを利用したもの。

◇     ◆   ◇

 今年もたくさんのハウスメーカー、デベロッパーが「グッドデザイン賞」を受賞し、各社から受賞のニュースリリースが届いた。それらを記事にせず、三交不動産だけを取り上げる不公平をお詫びする。

 なぜ同社だけなのかだが、記者は三重県出身で同社のファンだからだ。受賞は知らなかったのだが、同社の戸建事業本部注文住宅事業部長・小井(いさらい)智之氏に東京で行なわれた日本木造住宅産業協会のイベント会場でお会いし、そのニュースをもたらされた幸運もあった。

 「MSストラクチャー」が「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれたのは嬉しい。住宅・不動産業界から「ベスト100」に選ばれたのは「MSストラクチャー」を含め7件しかない。森林・林業の再生・活性化は喫緊の課題でもあり、特別賞を受賞するよう祈っている。特別賞は11月4日に発表される。

 三交不動産をご存じない方もいるだろうが、同社は三重交通グループの中核企業で、マンション分譲、注文住宅請負、戸建住宅分譲、不動産賃貸などの事業を展開。これまでに注文住宅は約20,000棟を完工、分譲戸建住宅では1,800戸の「杜の街」などを分譲中で、これまで約17,000戸・区画を供給している。いくつか見学したが、レベルも高かった。

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「東京大学稷門(しょくもん)賞」受賞式

 大和ハウス工業が今年4月、東京大学に寄贈した「ダイワユビキタス学術研究館」が今後の同大学の教育研究分野への貢献が期待されるとして、個人、法人または団体に贈られる「東京大学稷門(しょくもん)賞」を受賞した。

 「ダイワユビキタス学術研究館」は、同大学院情報学環の坂村健教授が監修。世界最先端のICT技術を活用し、温度・湿度などを自動検知する「環境モニタリングシステム」、自分の場所を自動認識する「ユビキタス場所情報インフラ」が導入されている。

 意匠・設備設計は同大学院工学系研究科の隈研吾教授が担当。杉板や土など自然素材を多用しているのが特徴。

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「ダイワユビキタス学術研究館」

表も裏も美しい 東大「ダイワユビキタス学術研究館」完成(2014/5/14)

 

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今回の新CM

 野村不動産アーバンネットは10月7日、「近居」をテーマにした新テレビCMの放映を開始した。

 新CMは、一人で実家暮らしをする高齢の母親を心配し、同居を提案する息子夫婦に対し、迷惑をかけたくないとの思いから、広すぎる自宅を手放してケア付きマンションへの入居を希望する母の設定で、相談を受けた「野村の仲介+」担当者が提案した内容は…というもの。

 「野村の仲介+」担当者役には、前回CMに引き続き、仙城碤さんを起用している。

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 またまた同社が刺激的なCMを展開する。新CMのメイン画像には「ただ住まいを探すだけなら、不動産仲介なんていらないと思う。」が大きな文字で映し出されている。まるで自己否定しているようなセリフだが、不動産流通業に詳しいある記者は「サービス業の本質に切り込んだコピー」と評価した。

 昨年10月1日からスタートした第一弾のCMのコピーは「家を買う 家を売る。その不安のひとつに、仲介業者はなっていないだろうか。」だった。

 前回も今回も業界4位という位置だからこそできるCMであるのは事実だ。不動産流通業界は、全国展開する業界トップの三井不動産リアルティと、激しく追うがその差はなかなか埋まらない住友不動産販売が〝2強〟。この2強からやや離されている東急リバブルが3強で、野村アーバンはさらに遅れて4位という図式だ。

 この業界地図は当分変わらないというのが業界関係者の見方だが、リバブルは先に都内に4店舗を一挙に開設した。首都圏でのシェア争いで2強を追撃しようという戦略だ。

 一方の野村アーバンは、かつて〝その他〟グループでしかなかったマンションブランドを〝プラウド〟に変更して一挙にトップグループに躍り出たように、仲介分野でも独自性を発揮して〝プラウド〟の軌跡をたどるように首都圏や関西圏でのシェア争いに加わろうという狙いだ。

 従来の発想では考えられない今回の「近居」は、相続・贈与税の改正をにらみ、〝プラウド〟はもちろん野村証券グループとしての強みも取り込み、富裕層ビジネスで他社をリードしようという深謀遠慮もうかがえる。

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昨年のCM

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