東京都は5月8日、新型コロナウイルス感染者が新たに39人確認され、うち16人(41.0%)が感染経路不明・調査中と発表した。感染者は6日連続して100人を割った。累計では4,810人。
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「大阪モデル」で「出口戦略」を打ち出した大阪府・吉村洋文知事の評価がメディアで高いようだ。
毎日新聞は、「毎日新聞と社会調査研究センターが6日に実施した全国世論調査では、新型コロナウイルス問題への対応で『最も評価している政治家』の名前を1人挙げてもらった。大阪府の吉村洋文知事を挙げた人が188人でトップ。59人で2位に入った東京都の小池百合子知事を大きく引き離した。国政に携わる政治家では安倍晋三首相が34人で3位に入るにとどまり、4位は北海道の鈴木直道知事の26人だった」と報じた。
また、スポーツ報知は「高須クリニックの高須克弥院長(75)が6日、自身のツイッターを更新…独自基準『大阪モデル』を決めた大阪府の吉村洋文知事(44)の姿勢を称賛した…『いま日本に必要なのは腹をくくって火中の栗を拾う、大胆な政治家だと思います』」「この日(6日)、(情報ライブ ミヤネ屋に)生出演した元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(50)は、大阪府の吉村洋文知事(44)が…独自基準『大阪モデル』を決めたことについて、『本当にうまく専門家と組織を動かしました』と、まず評価した。その上で『吉村さんは大阪モデルで日本政府にバズーカ砲をぶち込んだ…政府に『できてないでしょ? 基準作ろうと思ったら、日々のデータを把握してないとできないでしょ? 』って。おそらく、政府も東京はじめ全国の自治体も大慌てでデータ把握をしようってことになってます」などと報じた。
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小生はテレビで好き勝手にしゃべるコメンテーターの声など真剣に聞かないが、吉村知事に対する評価が高いのにはいささか驚いている。
〝見える化〟〝出口戦略〟を打ち出したのを府民は評価したのだろうが、果たして〝出口〟を論じる時なのか、それが正解かどうかも分からないではないか。
橋下氏が「日々のデータ把握」を〝絶賛〟したが、大阪府だけが特別なデータを持ち合わせているとは考えられない。各都道府県とも似たり寄ったりのはずだ。むしろ、情報公開ではリソースを一般にも公開している北海道や東京などに対して大阪は非開示だ。
吉村氏は、世論調査でも小池都知事や鈴木道知事に大差をつけているが、5月6日現在の人口10万人当たり罹患率で言えば33.9人の東京都はともかく、北海道の17.0人より19.0人の大阪のほうが高い。新型コロナをだしに〝人気投票〟するメディアもいかがなものか。
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