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「nears(二アーズ)川崎」

 コスモスイニシアのシェアレジデンス「nears(二アーズ)川崎」とシェアオフィス「MID POINT川崎」を見学した。まず前者から。

 「nears」は、従来のシェアハウスや一般的な賃貸住宅にはなかった要素をハード・ソフト両面に取り入れ、プライベート空間を維持しながら、入居者同士が“ゆるやかにつながる”心地よい暮らしを実現する新しいタイプのシェアレジデンス。

 ハード面では、約100㎡の共用フロアには複数の用途に対応した空間を備え、気分やすごし方に合わせた居場所の選択が可能とし、全居室にトイレ・シャワー室・洗面など水回りを完備、収納スペースや家具家電の配置に工夫を施している。

 ソフト面では、コミュニティデザイナーを採用し、入居者同士の会話のきっかけづくりや共用フロアに集まる仕掛けを実施。コミュニティインフラツール「station」を全国で初めて賃貸住宅に導入し、オフラインとオンラインの両面から入居者同士のコミュニケーションを促進することで、“ゆるやかな隣人”が生まれやすい環境を提供する。

 さらに、スマートロック、freeアルコール、Freeコーヒー・ナッツ、ライブラリー、引っ越し&買取、クラウド倉庫などのサービスも行う。

 物件は、JR川崎駅から徒歩4分、川崎市幸区中幸町3丁目に位置する14階建て69戸(他に共用スペース、店舗2戸)。専用面積は14.4㎡66戸と18.2㎡3戸。賃料は14.4㎡が賃料99,500円+共益費で122,500円/月~、18.2㎡が126,000+共益費で149,000円/月~。契約期間は3か月、1年、2年の選択が可能。竣工は2021年10月22日。入居開始は11月21日。

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共用部

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ライブラリー

◇       ◆     ◇

 前段はほとんどプレス・リリースのコピペだ。記者はこれまで「シェアハウス」を見学したのは数えるほどしかなく、いいのか悪いのかさっぱり分からないので、そうするほかないからだ。

 見出しに「めっちゃ、珍しい」と取ったのは、女性担当者がそう話したからだ。記者はこれまで「めっちゃ」など使ったことは一度もないが、これほど端的に特徴を言い表した言葉はないのではないか。

 その「めっちゃ、珍しい」のはシャワー室、トイレ、洗面などの水回りが完備していることと、乾式戸境壁は分譲マンション並みの138ミリ確保することで遮音性を高めていることだ。一般的なシェアハウスの水回り共用部分にしかなく、使いたいときに使えないケースも多く、遮音性が劣るものも少なくないそうだ。

 なるほど。シャワー室にはタオル掛けが付いていたし、トイレも便ふたが自動開閉するタンクレスだった。これは単価が低い郊外マンションよりランクは上かもしれない。戸境壁も最近は薄いものを採用するケースが増えていそうな気がする。

 共用部分の水回り備品もいいものが採用されていた。ダイニングテーブルは〝この木なんの木〟で知られるモンキーポットの無垢材だったが、価格は70~80万円はするはずだし、炊飯器、湯沸かしポット、トースターなどは「BALMUDA」だった(「BALMUDA」を知らないのはあなただけとかみさんに言われた)。

 隔週土曜日にはfreeアルコールを設け、予算内ではあるが地ビールや入居者ゆかりの日本酒を提供するという。酒飲みにはたまらないサービスだ。

 難点は喫煙が居室も共用部分では不可で、1階まで下りないとだめだという。喫煙は文化だ。多様性の時代だ。ホテルもそうだが、専用部での喫煙は認めるべきだと記者は思うが、どうだろう。

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モンキーポットの無垢材のテーブル

〝駒込駅圏ナンバーワン〟 三菱地所レジ 第2号シェアハウス「駒込」完成(2018/6/12)

壁面にアートがいっぱい 三菱地所レジ 初のシェアハウス「永福町」完成(2018/4/27)

日土地 〝業界最高水準〟の共用部を備えたシェアハウス第2弾「船橋」(2013/9/17)

イヌイ倉庫 「企業寮をシェアする」新発想の「月島荘」が竣工(2013/9/29)


 

カテゴリ: 2021年度

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「パークコート神宮北参道 ザ タワー」

 三井不動産レジデンシャルは11月10日、フジタ本社跡地に建設中の「パークコート神宮北参道 ザ タワー」(471戸)の第1期販売2021年4月29日から開始し、第1期222戸のうち211戸(平均約2億2,800万円)が販売済みと発表した。同日、モデルルーム記者見学会を行った。

 物件は、東京メトロ副都心線北参道駅から徒歩1分、JR代々木駅から徒歩6分、渋谷区千駄ヶ谷4丁目に位置する敷地面積約4,837㎡、27階建て全471戸。第1期222戸の専有面積61.35~237.49㎡、価格は1億2,880万~13億7,000万円。全体の平均坪単価は900万円弱になる模様。竣工予定は2023年6月下旬。設計・監理は清水建設。施工は清水・フジタ建設共同企業体。デザイン監修はホシノアーキテクツ。

 10月31日現在の来場者は1,659組で、申込者の年齢は30代が約15%、40代が約25%、50代が約26%、家族数は1人が約23%、2人が約30%、3人が約14%、居住地は渋谷区が約17%、新宿・港区がそれぞれ約9%、その他都内が約48%。

 現地はフジタ本社跡地で、「明治神宮・代々木公園」「新宿御苑」「神宮外苑」の3つの公園が眺望できる立地が最大の特徴。

 デザイン監修に、同社の「TOKYO MIDTOWN HIBIYA」「パークコート渋谷 ザ タワー」などを手掛けた星野裕明氏を起用。「鳥や動物が羽を休め、生命を育てる安全で居心地の良い巣=NEST」に見立て、緩やかな曲線と編み込まれた形状を内外装デザインに採用。ランドスケープは、総合設計制度の認可を受け公開空地を確保しているほか、屋上緑化、基壇部の壁面緑化などの植栽にも力を入れている。

 共用部には、屋上にフィーリングデッキ、パブリックビューイングや貸切パーティーを満喫できるスクリーンデッキを設け、地下1階~2階の3層吹抜け空間に5つの多層構造の共用空間を用意。このほかフィットネスルーム、ゲストルーム、パーティーラウンジ、ゴルフラウンジ、シネマラウンジ、ランドリーラウンジを装備。スポーツバイクのレンタサイクル、サイクルワークショップサービスも行う。

 また、大建工業と共同で開発したCO2最大約48%削減が可能な冷暖房システム「AirLOGY」を3住戸に初採用。ZEH Orientedを取得している。

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グランドエントランス

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フィーリングデッキ

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パーティーラウンジ

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 フジタの本社跡地を空から見たら「明治神宮・代々木公園」「新宿御苑」「神宮外苑」に近いなどと考えたことは一度もない。「北参道」駅もこれまでほとんど利用したことがない。「代々木」駅といえば、代ゼミ、大京本社、共産党本部、NTTドコモビルのイメージしかない。そこにタワーマンションを建て、その眺望を最大限の売りにする同社の企画力・発信力には舌を巻くほかない。

 坪単価900万円弱は、とてつもなく高いとも思うが、最近の新築・中古マンションの値上がりを考えると、こんなものかとも思う。

 この単価でわずか半年の間に211戸を販売済みとしたのはやはり凄い。同社担当者も「好評」「連日満室」「想定外」「高い評価」などを連発した。約130戸ある1LDKタイプは未分譲だが、坪単価からして全て億ションにはならないようだ。

 競合する物件は、同社の「パークコート渋谷 ザ タワー」はともかく、担当者によると「パークタワー勝どき」を観ている人が多いというのにはびっくりした。単価が全然違うし、住環境もまったく異なる。最近の〝お金持ち〟は何を考えているのかさっぱり分からない。

 総合設計制度の適用を受け、屋上緑化のほか外周約370mにわたって基壇部の8割を壁面緑化し、明治通り沿いの公開空地は2列並木を配する計画としているのがいい。完成すれば見事な景観になるのは間違いない。

 冷暖房システム「AirLOGY」は3戸にしか装備しないのは〝三井ともあろうものが〟と不思議に思ったが、コストを削減するためではなく、開発に時間がかかり間に合わなかったという説明だった。先行する三菱地所「エアロテック」、野村不動産「床快full」との比較を聞いたら、「いいとこ取り。冷暖房の効きが速い。今後他の物件にも採用していく」とのことだった。全館空調が当たり前の時代がやってくるかもしれない。期待したい。

◇       ◆     ◇

 2つあるモデルルームのうち、スタンダードの90㎡は窓側がアール形状のLDK(34.7帖大)のほか「NEST Room」とホテルライクな主寝室(11.5帖大)や「Dressing Room」の提案はいいと思ったが、シート張りの建具・家具はやや拍子抜けした。

 星野氏がデザインしたペントハウスの237㎡のタイプは白が基調。やはり窓側が曲線のLDK(80.2帖大)は「パークコート青山 ザ タワー」でも感じたのだが、正直目が回った。この種のデザインを好む人はどのような人種か。

 この他、リビング天井高は最大3200ミリとしているほか、モザイクタイルを多用した壁面、Lavatory にはTOTOのネオレストNXを採用しているのが目を引いた。

 一つ納得できなかったのがBette社製のLuxury Bathの浴槽だった。夜景も眺められるものだが、跨ぎは50cm以上あった(間違っていたらごめんなさい)。踏み台か手摺がないと年寄りは入れない。上層階だから周辺ビル・マンションから覗かれる心配はなさそうだが、ブラインドがないと女性は利用できないのではないか。貧乏人のひがみか。

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主寝室(11.5帖大)と「Dressing Room」

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237㎡のLDK(80.2帖大)

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Bette社製のLuxury Bathの浴槽

渋谷区庁舎・公会堂 建替え事業 定借の三井不レジ「渋谷」竣工 一部は賃貸化も(2020/12/15

星野裕明氏がデザイン 柔らかな曲線が美しい外観 三井レジ「駒沢二丁目」(2019/12/5)

マンションはアートだ 三井不レジ「パークコート青山 ザ タワー」竣工(2018/4/11)

カテゴリ: 2021年度

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「ザ・パークハビオ 麻布十番」

 三菱地所は11月4日、スマホ一つで住設機器・家電などのIoT機器をまとめて操作・ 管理できる総合スマートホームサービス「HOMETACT(ホームタクト)」を開発し、2021年11月5日から入居を開始する三菱地所レジデンスの賃貸マンション「ザ・パークハビオ 麻布十番」(106戸)へ導入すると発表した。同日、メディア向け発表会・見学会を行った。

 「HOMETACT」は、集合住宅のエントランス解錠や玄関ドアの施解錠、居室内照明・空調・ロボット掃除機などの遠隔操作が特定のブランドやメーカーに依存しなくても可能なだけでなく、住空間に居ながらスマートスピーカーによる音声操作で複数メーカーのIoT機器を横断的かつ一括制御できるのが特徴。

 開発に至った背景について、同社は①メーカーごとに機能やアプリが細分化されており、統合的なサービスがない②設置・設定が難しい上に、利用開始までのフローがユーザー任せになってしまっている③アフターケアやトラブル時の緊急対応などエンドユーザーをサポートする機能が充実していないなどわが国の後進性(導入障壁)を挙げ、これらの問題を一挙に解決し、2030年には現在の10倍の市場規模に成長すると予測されるスマートホームの〝旗振り役〟を果たすべく総力を結集して開発したと説明した。

 同社は今後、順次「ザ・パークハビオ」シリーズに導入するほか、HOMETACTの標準仕様化や分譲マンションへの導入を目指し、将来的には他社デベロッパーや賃貸管理会社へのシステム提供も視野に入れているという。宅配サービス、ベビーシッター、家事代行、買い物代行など「家ナカサービス」にも広げることが可能となる。

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  ◇       ◆     ◇

 前段は、ほとんどプレス・リリースをコピペしたものだ。スマホは、頼みもしないのに勝手に映し出されるニュースを観ることはあるが、使い方がよく分からないので電話・メール機能くらいしか利用しない記者にとって〝猫に小判〟だし、〝アプリ〟なるものが何者なのかよく分からないからだ。

 液晶画面に向かって指をせわしなく走らせ、叩いたり凝視したりしている人たちを観ると、狂っているのは小生ではなく、世の中だとつくづく思う。

 しかし、今回の同社の開発に掛けた熱意だけはよく伝わってきた。発表会に臨んだ同社住宅業務企画部長・細谷惣一郎氏と同部主事・橘嘉宏氏は、世界から「ガラパゴス」などと揶揄されるわが国の後進性を指摘したうえで、マスク越しなのでくぐもってはいたが、「総力を挙げた」「画期的」「新規ビジネス」「デベロッパーの役割」「日本メーカーを束ねる」「導入の前例は少ない」「自由自在」「指揮する」「旗振り」などの魅惑的な言葉が湯水のようにほとばしり出た。記者はあんぐりと口を開けることもできず、聞き入るほかなかった。

 「HOMETACT」の開発には二けたのスタッフが関わっており、アメリカのIoTプラットホーム会社の技術とわが国メーカーをつなぎ合わせるため東奔西走し、通常なら2~3年かかるのにわずか1年で実用化にこぎつけたという。

 新型コロナが猛威を振るっていた時期と重なることを想像すると、「総力を結集した」という言葉の重みがズンと胸を衝いた。

◇       ◆     ◇

 マンションモデルルームではデモンストレーションも行われた。この種の取材はこれまで何回もあるが、それぞれ製造したメーカーの機器・サービスしか使えず、汎用性がないのは欠点・致命的だとずっと思ってきた。質問してもまともに答えたメーカーはない。それを解決した今回のスマートホームは「画期的」なのだろう。

 ただ、ロボットに話しかけることだけは全く理解できない。記者は〝OK Google〟に直接年齢と性別を聞いたことがある。確か「申年」と答えたので5歳の女の子だと思う。そんなロボットに〝行ってきます〟〝ただいま〟と話し掛け〝行ってらっしゃい〟〝お帰りなさい〟と返されて、どこが楽しいのか、侘しくないか。

 起床の効果を狙うなら、在籍する会社の社長の声に勝るものはない。〝〇〇くん、朝だよ〟と呼び掛けられたら飛び起きるはずだし、起こされる前に目が覚めるのは間違いない。寝る前は、捨てられた女性がいい。耳元で〝〇〇さん、おやすみなさい〟と囁かれたたら、絶対朝まで眠れなくなる。

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デモンストレーション

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 記者が驚いたのは他にもある。三菱地所レジデンスの賃貸マンション事業「パークハビオ」は2004年の第一号から2021年9月末までの供給実績は94棟7,741戸に上るということだった。同業他社では三井不動産や東京建物の実績も凄いが、よくぞここまで積み上げてきたものだ。

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「ファーストリンクレジデンス」

 マリモと小田急不動産の市街地再開発マンション「ファーストリンクレジデンス」を見学した。小田急線厚木駅圏では15年ぶりのマンション供給で、競合するとみられる隣駅・海老名の物件を意識した価格の安さ(広さ)と仕様レベルが特徴だ。分譲開始は12月上旬。

 物件は、小田急小田原線・JR相模線厚木駅から徒歩1分、海老名市河原口一丁目の厚木駅南地区第一種市街地再開発事業地内の近隣商業地域(建ぺい率70%、容積率300%)に位置する敷地面積約6,191㎡、14階建で全201戸(販売戸数193戸)。専有面積は58.53~87.47㎡、価格は未定だが、坪単価は200万円を切る可能性が高いと見た。設計・監理は長谷工コーポレーション。施工は長谷工・馬淵建設共同企業体。完成予定は2023年4月末日。

 現地は、一戸建てや低層店舗などが混在していたエリアで、平成26年10月に準備組合が発足、令和元年6月、「厚木駅南地区市街地再開発組合」が認可された。両社は事業協力者として事業に参画している。 事業地内にはマンションのほか、商業棟、広場、ワーク・スペースラウンジなどが整備され、自走式駐車場は163台(うちマンション居住者用は144台)。

 マンションは2棟構成で、南向きと東南向き。住戸プランは平均74㎡で、主な基本性能・設備仕様はリビング天井高2500~2600ミリ、直床、ディスポーザー、食洗機、ハンズフリー玄関キーなど。共用施設にゲストルーム、ラウンジなど。

 販売を担当するマリモの販売事務所長・目崎真美氏は、「反響は約500件で順調に集客できています。仕事、家事、趣味、読書など目的によって間取りが変えられる当社独自の選べる『コモラボ』のほか、食洗機、ハンズフリー玄関ドアキーなどを装備しており、自走式駐車場もセールスポイントになるはずで、競合物件には負けません」と自信をみせている。

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ゲストルーム

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 記者は今年1月、「ポレスター昭和記念公園」168戸を見学しており、その商品企画レベルの高さに驚いた。分譲開始は昨年9月で、今年8月までに完売したというのも頷ける。

 今回は、それを上回るのではないかと期待していたのだが、はっきり言えば、やや物足りなさを感じた。87㎡の角住戸のモデルルームは、6800ミリのワイドスパンで、1.5畳大ワークスペースの提案がよく、いかにもマリモらしいプランだ。

 ところが、浴室ドアにはタオル掛けがなく、トイレはタンク付きで、洗濯機置き場には棚もついていなかった。どうしてか、目崎氏に聞いたら「設備仕様レベルはうちのほうが上」という答えが返ってきた。

 なるほど。最近のマンション市場は、価格のみがウナギ上りで、中身はサンマのように細る一方だ。商品企画はどんどん退行している。競合物件に合わせる戦略もありか。200戸規模でゲストルームがついている物件は少ないはずだ。

 競合物件の専有面積は平均70㎡で、食洗機はオプション、キッチン収納もソフトクローズ機能はついていないようだから、同社は1坪(3.3㎡)以上広くし、設備仕様レベルを競合物件に負けないようにし、しかもグロスは競合物件と同じくらいに設定して勝負する戦略だと読んだ。したがって、坪単価は競合物件の坪220万円より低い坪200万円を切る可能性もあると読んだ。

 追記。マリモがこれまで埼玉県鴻巣市、神奈川県秦野市など全国で20か所の再開発事業実績と、今回の物件を含めて5つの再開発事業に関わっていることを知らなかった。首都圏では千葉市の案件も近く始動するという。千葉市の物件に期待しよう。

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建設現場

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現場近くの相模川

平均75㎡ レベル高いマリモ「昭和記念公園」4カ月で半分以上の90戸超成約済み(2021/1/13)

 


 

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「リーフィアレジデンス橋本」(今年6月写す)

 小田急不動産、積水ハウス、神鋼不動産は11月1日、町田市橋本の大規模マンション「リーフィアレジデンス橋本」(425戸)を2019年12月に販売を開始して以来、2年を待たずに2021年10月までに完売したと発表した。累計問い合わせ数は約2,200件、来場者は約1,280件で、予定を前倒しして全戸を契約完売したとしている。竣工は2021年4月。

里山を所有し維持管理も行う 小田急不他「橋本」に高い評価 バス便の難点克服(2021/6/24)

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「アンビシャス府中武蔵野台」

アンビシャスが竣工販売を開始した「アンビシャス府中武蔵野台」を見学した。駅から徒歩12分の全35戸で、京王線沿線の調布駅から府中駅まで物件の数にして十数物件、戸数にして1,000戸くらいが供給されている大激戦地で、坪単価250万円の安さと、他にはない住環境を〝売り〟に挑戦する。

物件は、京王線武蔵野台駅から徒歩12分、府中市押立町三丁目の第1種中高層住居専用地域に位置する6階建て全35戸。第1期(9戸)の専有面積は66.0069.57㎡、価格は4,390万円~5,840万円、坪単価は250万円。竣工は1029日。設計・監理は谷口建築企画一級建築士事務所。施工は菊池建設。

現地は、イチョウ並木が美しい白糸台通りと緑道に面した二方角地。徒歩10分圏内に大小11の公園があり、保育園・幼稚園、小・中学校、商業施設も近接。多摩川へは徒歩15分。

主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高24002500ミリ、ホーローキッチンパネル、食洗機、浴室ボーダーフルミラー・調光LED照明など。

販売を担当する同社事業部兼営業推進部次長・鈴木好美氏は「反響は100件弱。大激戦のエリアですが、どこにも負けない自信があります。お客さんから『他のマンションと比べ、ものが違う』と仰っていただいています」と話している。

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白糸台通り

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エントランス

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住民自身がそう思っていないのに、商・住・工混在の街を「本当に住みやすい」と祭り上げ、根拠などまるでないのに〝マンションは駅から7分以内は買うな〟と売らんがための本を出版しようと勝手だが、それに対して異を唱えるのも記者の勝手だ。雨垂れ石を穿つ-そんな流言飛語が通用しなくなるまで小生は徹底して批判し続けるつもりだ。

なぜか。私事だが、バブルが発生する前、上の子どもが小学校1年生、下が1歳のときだ。賃貸住宅が手狭になったので、都内の郊外マンションを〝購入〟した。かなりの倍率だった。建物が完成し、内覧会も済ませ鍵ももらった。

入居まで1か月の夜中。いつものように酒を飲んでいた。突然上の子が起きだし〝お父さん、友だちと別れるのは嫌だ〟と泣きじゃくった。夢でも見たのだろうと思ったが、これには堪えた。購入をキャンセルした。もちろん手付金も放棄した。
 あのときの選択が正しかったのかどうかよく分からないが、子どもの通学のことを最優先に考えるのはどこの家庭でもそうではないか。多摩センターを選択したのも、歩車が完全に分離されており、学校の行き帰りに交通事故に遭う心配が全くなく、緑環境が素晴らしいのを知っていたからだ。

さて、今回の「武蔵野台」。現地は、これまで何度か取材しているのでよく知っていた。駅から少し坂はあるが、白糸台通りの道幅・歩道は広く、樹齢数十年のカエデ、イチヨウ並木が延々と続いている。

現地は、その美しいイチョウ並木と緑道に面した角地だった。販売担当の鈴木氏と通学区である小学校と中学校方面に向かって歩いた。ここにも素晴らしいケヤキ、ヤマモモ(雄株か雌株か不明)、コブシ、その他の高木が植わっており、舗道はインターロッキング舗装。車は少なく、信号は1、2か所あっただろうか。真夏でも木陰の中を通って通学できるはずだ。畑もあった。子育て環境はこれ以上望めないほど整っていた。徒歩10分圏に大小11の公園があるのにはさすがに驚いた。多摩川にも徒歩15分だ。

いまマンション業界は「駅近」「賑わい」の〝カエル(買える)〟の大合唱だ。デベロッパーはどこも都心への交通便、生活利便施設の充実度を物件広告でアピールする。同社も今回「行政サービス水準総合1位」、隣接他市との比較において「公園数1位」「保育園数1位」「図書館数1位」「病院数1位」などと謳っている。

これはこれで必要なことだと思うが、マンション選好基準にもう一つ「緑被率」「みどり率」(緑環境)を加えていただきたい。「みどり率」とは、地域全体に占める緑が地表を覆う部分に公園区域・水面を加えた面積割合のことで、東京都全体では52.5%で、区部に限ると24.2%だ。府中市のみどり率は39.8%(多摩市は53.9%)と高い数値を示している。

冒頭に書いた「本当に住みやすい街」ナンバーワンの街の緑被率は13.8%だ。1人当たりの公園面積は3.2㎡で、府中市の7.1㎡(多摩市は16.2㎡)の半分以下だ。「緑被率」「みどり率」の視点からみれば最悪の街ということになる。つまり、ものごとは裏返して観ることが必要で、メディアが無批判にこの種のフェイクニュースを鵜呑みにするのは自殺行為だ。

かなり脱線した。「武蔵野台」の話に戻す。基本性能・住戸プランは、当然でもあるが、全部で7タイプあるうち角住戸の4タイプが優れている。68㎡のEタイプはワイドスパンで7面採光、69㎡のFタイプは8面採光だ。
 共用部では、エントランスラウンジの坪庭付き群青色デザインタイル、エレベータ基内の布張りが印象的だ。

敷地南側前方に走っている中央自動車道の騒音が心配だったが、防音壁があるためか、窓を開けても気になるほどでもなく、窓を閉めれば全く聞こえない。住戸によっては富士山も展望できるという。

冒頭にも書いたが、成否のカギを握るのは買えない・買います・買う・買うとき・買えば・買えのカエルの大合唱に抗して、「緑被率」「みどり率」(緑環境)の価値をどれだけユーザーに訴えられるかだろう。

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現地近くの緑道

「ローカル」の大事さ浮き彫りSUUMO「住み続けたい街ランキング」(2021/10/6)

不快な臭い芬々 〝住みやすい〟街ランキング調査 無聊をかこつ記者のつぶやき(2020/12/14

 

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 不動産流通研究所の10月29日付「R.E.poot」は「首都圏の3LDK新築マンション、面積徐々に縮小」の見出しを付け、次のように報じている。

「東京カンテイは28日、全国主要都市における2000年以降の3LDK新築マンション専有面積の推移を調査、分析結果を公表した。

 首都圏における20年(9月まで)※の3LDKマンションの平均専有面積は、東京23区75.05㎡、横浜市71.39㎡、さいたま市70.15㎡、千葉市71.98㎡。タワーマンション等で面積の広いプレミアム住戸が設定されるケースも多いことから、23区が最も広かった。他の3都市は60㎡台目前となっている」

 ここまで読んで、記者は何かの間違いではないかと思った。「LDK」は単に居室の数のみを表示するもので、専有面積と「≠」ではないとはいえ23区の3LDKが最大であるはずがないと。

 続けて「R.E.poot」は次のように書いている。

 「東京23区の面積帯別構成比率の推移をみると、50㎡台以下が1.1%(20年通年比0.1ポイント低下)、60㎡台前半が7.1%(同0.8ポイント低下)、60㎡台後半が24.2%(同3.2ポイント上昇)、70㎡台前半が38.7%(同4.7ポイント低下)、70㎡台後半10.8%(同1.0ポイント低下)、80~90㎡台12.4%(同2.6ポイント上昇)、100㎡以上5.7%(同0.6ポイント上昇)」

 この部分だけ読むと、80㎡以上の供給が増えているほかは全て減少しているので、23区の3LDKが他市より広いのは、この80㎡以上の3LDKをカウントしているからだろうと判断した。

 参考までに紹介すると、建築基準法には居室(LDKも含む)の広さに関する規定はなく、あるのは床面積の7分の1以上の採光のための開口部や窓を設けること、換気のための開口部の面積を床面積の20分の1以上確保すること、天井高を2100ミリ以上とすることのみだ。

※「20年(9月まで)」とあるのは「21年(9月まで)」の誤り

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 まさか東京カンテイがそのようなデータを公表するわけがないと思ったので、元データに当たった。記者の推測通り、「R.E.poot」の報道は正確ではなかった。東京カンテイのレポートは次のようにある。

 「東京23区における専有面積別の新築マンション供給シェアの推移を見てみると、直近にかけては70㎡台(特に広めの「70㎡台後半」)のシェアが縮小する一方で、「60㎡台後半」の存在感が増している。プレミアム住戸に該当する「80㎡台~90㎡台」と「100㎡以上」の合計シェアは10%程度まで縮小する時期もあるが、この10年間では概ね15%~20%の水準を維持している」

 つまり、70㎡台のシェアが縮小し、「『60㎡台後半』の存在感が増している」(存在感が増すとは「幅を利かす」という意味だろう)ということだ。なのに、3LDKの面積は23区が最大となっているのは、前段で書いたように「≠」の専有面積とLDK表示を機械的に処理しているからだ。

 では、10年以上前の23区の専有面積はどうだったか。リーマン・ショック前の2004年⇒2021年(9月まで)の供給比率は、50㎡以下0.5%⇒1.1%、60㎡台前半4.5%⇒7.1%、60㎡台後半11.2%⇒24.2%、70㎡台前半26.2%⇒38.7%、70㎡台後半24.4%⇒10.8%、80㎡台~90㎡台29.3%⇒12.4%、100㎡以上3.9%⇒5.7%だ。全体として専有面積が大幅に縮小していることが読み取れる。横浜市も同様で、専有面積圧縮は著しい。

 面積と価格は不可分なので東京カンテイのデータを紹介すると、2010年の首都圏マンションの平均専有面積は65.40㎡で、平均坪単価は202万円だ。2020年の専有面積は61.09㎡へ6.6%(2.6畳大)縮小しており、坪単価は202万円から328万円へ62%上昇している。

 問題は面積と価格だけではない。肝心の基本性能・設備仕様も大きく後退している。例えば敷地面積、用途地域、免震、二重床・二重天井、リビング天井高、外階段側のアウトフレーム、アルコーブ付き、スロップシンク、御影石キッチンカウンター、食器棚、床暖房、食洗機、ミストサウナ、突板フローリング、ワイドスパン…。

 東京カンテイにはこれらも調査して公表していただきたい(データは持っているはず)。価格と面積、基本性能・設備仕様は切り離して語れないはずだ。

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 積水ハウスは10月28日、2023年以降に販売する分譲マンション「グランドメゾン」の全住戸をZEHに、また全棟をZEH-M(ゼッチ・マンション)にすると発表した。

 すでに2021年度の新規着工案件はすべてZEH、ZEH-M基準をクリアする仕様としており、今後販売する物件のZEH・ZEH-M比率は2021年度が35%、2022年度が85%、2023年度には100%を達成する計画。

◇       ◆     ◇

 マンションのZEH化については先月9月28日、住友不動産が今後、設計、開発する全ての分譲マンションで「ZEH-M Oriented」を標準仕様化すると発表している。

 記者は、これまで首都圏で発売されたZEHマンションを中心に十数件取材しているが、完成して残っているのは住環境にやや難があり、価格がやや高い1物件のみ。他は全て早期完売している。マンションのZEH化は一挙に広まった。

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「日本で一番スワローズな家」の対象となる「オープンレジデンシア北参道ザ・ハウス」

 当欄でも紹介したヤクルトスワローズのセ・リーグ制覇を記念したオープンハウスの「日本で一番スワローズな家」に早くも数件の問い合わせが入ったことが分かった。
 この企画を発案した同社広報担当者が明かしたもので、「まさか優勝するとは思ってもいませんでした。ヤクルト担当になったのをきっかけに、私もファンになりました。一生懸命応援したかいがありました」と語った。価格8,960(ヤクルト)万円は決まっているが、広さは非公開とのことだった。

祝ヤクルト優勝「日本で一番スワローズな家」1戸販売 オープンハウス「北参道」(2021/10/27)

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「厚木駅南地区第一種市街地再開発事業」

 マリモと小田急不動産は10月26日、海老名市で初となる厚木駅徒歩1分の市街地再開発事業「厚木駅南地区第一種市街地再開発事業」内の分譲マンション「ファーストリンクレジデンス」プロジェクトのマンションギャラリーを11月6日(土)にオープンすると発表した。販売開始は12月上旬を予定している。

 同事業は、厚木駅から徒歩1分、海老名市河原口一丁目に位置する施行面積約1.1ha。事業コンサルタントはURリンケージ・東畑建築事務所。設計は長谷工コーポレーション、URリンケージ。施工は長谷工・馬淵建設共同企業体、佐田建設。参加組合員はマリモ、小田急不動産。

 「ファーストリンクレジデンス」は14階建て全201戸(193戸)。専有面積58.53~88.77㎡。

 「全国で多数の市街地再開発事業の実績を持つマリモと、首都圏において永年供給実績を積み重ねてきた小田急不動産が、海老名市初の市街地再開発事業のために初めてタッグを組み、両社が携える豊富な経験と知見を惜しみなく注ぎ込み、総力を結集した大規模プロジェクト」(プレス・リリース)


 

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