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「クレヴィア田端」完成予想図

 伊藤忠都市開発が6月下旬に販売開始する「クレヴィア田端」を見学した。同社がオージス総研、インブルーム、タカラスタンダード、東京ガスと協働で開発した新「モット・キッチン」を導入した物件で、同社のオリジナルキッチン「モット・キッチン」の改善活動で新たに実施した「行動観察」により〝お客様も気づいていなかった声無き潜在ニーズ〟を盛り込んだというのがセールスポイントだ。

 物件は、JR山手線・京浜東北線田端駅から徒歩9分、北区田端新町3丁目に位置する14階建て全33戸。専有面積は65.35〜75.52㎡、予定価格は4,700万円台〜7,000万円台(最多価格帯5,400万円台)、坪単価は280万円の予定。竣工予定は平成29年3月下旬。施工はイチケン。設計・監理は三輪設計。売主は同社のほか三信住建。

 現地は、明治通りから一歩入った近隣商業エリアの一角で、3方道路の敷地。住戸は全戸南西向きで角住戸比率が78%。二重床・二重天井で食洗機、ミストサウナが標準装備。

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モデルルーム キッチン

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 同社が2009年に開発した「モット・キッチン」が優れているのは理解しているつもりだが、正直に言えば、どこが「新」なのか、同業他社と比較してどこが優れているのかさっぱりわからなかった。自分でも愕然とした。

 種を明かせば、記者はかつて約10年間〝主夫〟を完璧とまではいかないかもしれないが、とにかくこなした。マンションの水回りに関しては〝主婦〟に負けないぐらいの知見があった。

 過去形になったのは、最近はまったく家事労働をしなくなり、そのために収納やら動線やらについてまったくわからなくなった。ダイコン1本の値段もわからなくなった。完全に記者の知識はさび付いてしまった。

 なので、読者の皆さんは同社のニュースリリースを読むか、モデルルームを訪ねてコンセプトブックをもらって読んで、実際にそのキッチンを見るしかない。記者は何の役にも立たない。

 そのニュースリリースを要約すると、開発経緯は、2014年の調査で「収納量」と「作業スペースの広さ」の好不評が大きく割れたため、その原因究明と解決の糸口をつかむべく、行動観察調査の実績豊富なオージス総研と協働し「行動観察」を実施したとある。

 「行動観察」では、モット・キッチン利用者4名に自宅で普段通りの調理準備から片付けまで約3時間録画。全12時間の映像を分析し、「無意識行動」や「思い込み・諦め」の中にストレスの原因となる問題が潜んでいることを明らかにした。

 そして、「収納・動線」「設備機能」「セレクト・カスタマイズ」「フォローサービス」の4つの面から改善を図り、新「モット・キッチン」の開発につなげたという。

 試作品の検証結果では、調理時間が20%、移動歩数が25%、屈伸回数が70%それぞれ軽減されたという。

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 検証結果で調理時間が20%、移動歩数が25%、屈伸回数が70%それぞれ削減されたというのはすごいデータだ。リリースによると、同一人物がイタリアン4品4人分を一般的なシステムキッチンと試作品をそれぞれ使用して比較した場合、一般品より試作品のほうが調理時間が約55分から約44分へ20%、移動歩数は509歩から383歩へ25%、屈伸回数は13回から4回へ70%削減された。

 この結果から、仮に朝昼晩だと調理時間、移動回数、屈伸回数は2倍かかるとすると、調理時間は20分、移動回数は150歩、屈伸回数は18回削減される。1年にすると…。この〝価値〟は大きい。家事労働をやったことがある人は分かるはずだ。後片付けもラクになるはずだから、新「モット・キッチン」は革命的な開発かもしれない。

 新「モット・キッチン」のよさは分からないが、坪単価予想はドンピシャリだった。販売担当者は坪単価について最初は口をつぐんでいたが、「わたしの予想では280万円」という質問に「280万円くらいで考えています」とのことだった。山手線沿線の徒歩9分というのはインパクト、割安感がある。早期に完売するとみた。ライフステージの変化に対応したプラン提案もよかった。

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現地

NEWSRELEASE

『行動観察』で発見した潜在ニーズを、ハードとソフトの両面で解決 家事軽減に革新、新『モット・キッチン』誕生

カテゴリ: 2016年度

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「ルネ世田谷千歳台AYUMIE」完成予想図

 総合地所が5月24日、「ルネ世田谷千歳台AYUMIE」のメディア向け見学会を行った。同社が長谷工コーポレーショングループ入りしてから初めて双方で商品企画を練った物件で、「学住近接」が売りの物件だ。

 物件は、京王線千歳烏山駅から徒歩17分、世田谷区千歳台6丁目に位置する6階建て全64戸。第1期(13戸)の専有面積は60.70~81.36㎡、価格は4,998万~7,898万円。坪単価は286万円。完成予定は2017年2月中旬。施工は長谷工コーポレーション。「AYUMIE」は「歩みの家」が由来。5月24日から分譲開始されている。

 現地はバス便(芦花公園駅バス12分、バス停徒歩3分)で、現地は中層マンションなどが立ち並ぶ一角。保・幼・小・中・高のすべてが500m圏内に揃った“学住近接”立地。敷地・建物は南北に細長い形状で、各住戸は東向き。道路を挟んだ対面は生産緑地とサ高住の建設予定地。

 外観デザインは、水平ラインを強調し、タイル、アルミルーバー、ガラスの3素材によって重厚感を演出している。敷地の北側にはケヤキの既存樹を残している。

 設備仕様は、二重床・二重天井、7m以上のワイドスパン、食洗機、ディスポーザ、バックカウンターなどが標準装備。扁平梁を採用することでハイサッシも実現した。

 現在、資料請求は約300件、来場者数は約100件。来場者の居住地は世田谷区が約75%、年収は500~600万円台(約6割がダブルインカムで世帯年収は1,000万円以上が50%)。予算額は4,000~5,000万円が34%、5,000~6,000万円が35%。

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 千歳烏山駅からだと道路が狭いのがネックだが、現地はかつてマンションがたくさん供給されたエリアだ。駅に近い物件の価格・単価差がかなりあったために、一部不振物件もあったが売れ行きはまずまずだった。芦花公園にも近くファミリーにはいい住宅地だ。

今回の同社の坪単価286万円はやはり高いという印象を受ける。しかし、この前、野村不動産「大田六郷」の記事でも書いたように、都内23区で坪単価250万円以下というのは絶望的な状況だ。人気沿線の駅から相当距離のある物件でもことごとくこれくらいの単価になることを覚悟しなければならない。

モデルルームタイプは南側にキッチンが設置されており、扁平梁のよさもよく表現できている。。「AYUMIE」は「三重県」と関係があるのかと思ったが、そうではなかった。

 

カテゴリ: 2016年度

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「プラウドシティ大田六郷」完成予想図

 記者は、三井不動産レジデンシャル、大和ハウス工業、近鉄不動産、三菱地所レジデンス、長谷工コーポレーションの5社連合による北区・東十条が最寄り駅の「ザ・ガーデンズ東京王子」(864戸)と、野村不動産の大田区・雑色が最寄り駅の「プラウドシティ大田六郷」(632戸)をともに大型で、しかも子育て世帯がメインターゲットであり、また東十条から東京駅まで約24分、雑色から東京駅は約30分だが品川駅までは約16分と交通便は互角であることから「南北戦争」として位置づけている。かつてないユーザーの争奪戦が展開されるのは間違いない。

 勝敗の分かれ目はやはり価格だ。このところのマンション適地と建設費の上昇で東京23区では一般サラリーマンの取得限界だと記者が考えている坪250万円(24坪で6,000万円)以下は足立区や葛飾区の一部しかなくなってきた。悲劇的なことだと思う。

 「東京王子」も「大田六郷」も富裕層が見向きもしない、どちらかといえばマイナーな地域だから、ここで坪250万円を超えてきたら、その規模からしてかなり苦戦ずるのではないかと思っている。ともに疲弊して引き分けに終わる可能性もある。

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 前置きが長くなってしまった。本日(5月24日)、「南」の「プラウドシティ大田六郷」を見学した。この物件については昨年、モリモトの雑色のマンションを見学した際に存在を知り、坪単価はひょっとしたら270万円くらいになるのではと予想した。

 今回の取材をセットしてくれた同社コーポレートコミュニケーション部のO氏とモデルルームを見ながら、「Oさん、わたしはここで坪250万円だったらお客さんが殺到すると思うが、そうはならないでしょうね。三井さんの『東十条』も取材するが、『北』と『南』の激突は避けられない…」などと話した。

 O氏は知ってか知らずか、単価について「あとで営業マンに確認しましょう」と言葉を濁した。

 さて、そこで物件担当チーフの頼富龍介氏に「坪いくらですか」と単刀直入に聞いた。その答えに記者は驚嘆した。「坪250万円ちょっとです」

 記者は絶句した。ありえない単価だ。

 もう一度、どうして記者が坪250万円にこだわるのかについて補足する。皆さんは、リーマン・ショック直後の2010年に野村不動産が分譲した全785戸の「プラウドシティ池袋本町」の単価がいくらだったか覚えていらっしゃるだろうか。250万円の半ばだった。圧倒的な割安感があったため(それだけではないが)瞬く間に売れた。

 あの時と今は状況が異なるが、いくら金利がただ同然になっても、坪250万円、グロスで6,000万円の壁は存在すると思う。坪250万円に設定した同社に「座布団3枚!」と叫びたい。

 設備仕様は、昨日見た「府中」とは雲泥の差で、〝プラウド・オハナ〟とでも名付けたくなるようなレベルではあるが、共用施設の充実ぶり、ランドスケープデザインは間違いなく〝プラウド〟の域に達している。敷地内には認可保育所(予定)や子育て支援施設のほか、医療施設などを誘致する。

 5月20日に第1期100戸を供給しており、約9割の契約がスムーズに進んでいるという。

 言うまでもないことだが、記者は高みの見物を決め込んでおり、「北」が勝利することをほのめかしているわけではない。むしろ、先制攻撃で驚嘆すべき坪250万円の手を打った「南」の野村に軍配が上がるのではないかと思い始めた。

 先制パンチを食らった「北」はどう対応するのか。ともに施工を担当している長谷工コーポレーションは「北」の売主にも名を連ねている。ニュートラルの立場を貫くことができるのかも気になるところだ。

 「大田六郷」の物件は、京浜急行線雑色駅から徒歩12分、大田区西六郷三丁目に位置する14階・15階建て2棟全632戸。専有面積は64.62~86.87㎡、第1期2次(戸数未定)の予定価格は4,400万円台~6,900万円台(最多価格帯5,100万円台)、坪単価は250万円強。竣工予定は平成29年2月中旬・6月下旬。施工は長谷工コーポレーション。敷地はグリコの工場跡地。

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キッズルーム

カテゴリ: 2016年度

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「プラウド府中ステーションアリーナ」

 野村不動産が5月20日抽選分譲した「プラウド府中ステーションアリーナ」第1期91戸が約700件の来場者を集め即日完売した。京王線府中駅から徒歩1分の15階建て全138戸(非分譲27戸)の商・公・医・住の複合再開発マンションで、坪単価はバブル崩壊後の京王線最高単価となる360万円強だった。抽選となった住戸は10戸以上にのぼり、最高3倍の競争倍率となったのは大國魂神社とケヤキ並木が見渡せる1億3,500万円の南西角住戸だった。府中市を中心に多摩エリアの富裕層から圧倒的な人気を呼んだ。買い替え・買い増しが過半に達したという。残り第2期20戸は6月上旬に分譲される予定。

 物件は、京王線府中駅から徒歩1分、府中市宮町一丁目に位置する地下4階地上15階建て全138戸(非分譲27戸含む)。専有面積は63.01~102.51㎡。第1期(91戸)の価格は5,950万~1億9,390万円。坪単価は360万円強。施工は清水・京王・横沢建設共同企業体。入居予定は平成29年7月下旬。

 現地は全体で約3.8ha、3街区ある「府中駅南口再開発事業」の一角にあり、今回の「第一地区」が最終章だ。駅とペディストリアンデッキでつながれており、建物の地階の3層は駐車場など、1階から4階が商業施設、5・6階が公共公益施設、住戸部分は7階以上。

 住棟はコの字型の形状で、住戸は東向き、南向き、西向き。ワイドスパンが特徴で、もっとも狭い73㎡のタイプでも7.5mあり、ケヤキ並木に面した西向き住戸は8.6m以上。SIも採用しており、第1期の40戸以上がオーダーメイド対応。キッチン・洗面室カウンタートツプは御影石、食洗機、ミストサウナなどが標準装備。

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 人気になるのは予想されたことで、記者は即日完売にそれほど驚かないが、さすが〝プラウド〟というべきか。建物の外観デザインが風格のあるもので、設備仕様も都心の億ション仕様ではないが、〝プラウド〟のトップクラスであるのは間違いない。ワイドスパンのプランも秀逸だ。

 立地・環境が素晴らしい。大國魂神社の緑も見事だが、神社から北に向かって長さ約600m、数にして200本近く植えられているケヤキ並木は国の天然記念物に指定されている。江戸初期に植えられた木もあるそうで、中には〝醜悪〟な姿をさらけ出している樹木もあるが、それがまた美しくもある。

 坪単価だが、記者は坪380万円くらいが妥当とはじいたが、それより低かった。それでも坪360万円という単価は、バブル崩壊後の京王線の最高坪単価マンションとなるのは間違いない。これまでの記録は、2年前に住友不動産が調布駅前で分譲した物件が確か坪320万円で、同じ住友が5年前に府中駅北口で分譲した物件が坪340万円だったような気がするが、これは誤っているかもしれない。しかし、いずれにしろ今回の野村の物件が記録を更新した(バブル期は千歳烏山~調布あたりは坪500~600万円だった)。

カテゴリ: 2016年度

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「パークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワー」完成予想図(左側の住棟は非分譲)

 デベロッパー・ハウスメーカーは別にして、これまでマンションや一戸建ての取材で首都圏の駅に降り立ったのは400をくだらないと思うが、ここ10年間でいえば、つくばエクスプレス柏の葉キャンパスは10回以上訪れており、もっとも多い駅の一つだ。

 回数が多いだけでなく、わが街・多摩センターを除けばもっとも好きな駅圏の一つでもある。なぜそうなのか。第一は「若い」ということだ。

 EXが開業して10年ちょっとだから当然といえば当然だが、どこからこんなに子どもが湧いてくるのだろうと不思議に思うくらい子どもが多い。かつて同じような経験を横浜市都筑区でもしたが、小さい子ども連れの若い女性を見ると、気持ちも湧きたつ。不思議と未来に希望が持てるようになる。最近は少し若返ってきたが、これは多摩センターがかなわないところだ。

 もう一つ、「若い」のは街づくりの先進性だ。三井不動産を中心に柏市、東大・千葉大という公・民・学連携による先進のスマートタウンづくりが進められており、そのビジョンが素晴らしい。企業もそうだが、ビジョンが貧しければそれなりのものにしかならない。その意味で、添付した「「柏の葉」の「環境未来都市」 涙が出るほど嬉しい提案書(2012/2/13)」の記事と、その提案書をぜひ読んでいただきたい。感動するはずだ。

 今回、改めて「柏の葉」を訪ねることにしたのは、先日取材したフージャースコーポレーションのシニア向けマンション「シニア向け「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」を取材したのがきっかけだった。

 記事にもしたが、フージャースの物件の坪単価は230万円だった。いま三井不動産レジデンシャルが駅から徒歩3分の36階建て免震タワーマンション「パークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワー」(349戸)は204万円だ。その差は30万円近くもある。。一般の分譲マンションとシニア向けはコンセプトが異なるので単純な比較はできないが、双方ともよく売れているのは「街」がユーザーに支持されているということは共通している。

 「ゲートタワー」については詳細には触れないが、三井不動産レジデンシャルが分譲した平成20年竣工の「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」(977戸)、平成23年竣工の「パークシティ柏の葉キャンパス 二番街」(880戸)に次ぐ第3弾だ。昨年夏から分譲が始まっており、これまで210戸が販売済みだ。

 「一番街」も「二番街」も坪単価は165万円くらいだったから若干上昇しているが、まだまだ第一次取得層に手が届く範囲内だ。記者は郊外部のマンションだけは価格を上げてほしくないと思っているのだが、同社はその期待に応えてくれている。10年くらいの間に3物件トータルで2,206戸にもなる。熟成した街ならともかく、何もなかった場所で「街」をつくりこれほどの住宅を供給できる三井不動産グループの力を見せつけている。

 三井不動産レジデンシャル千葉支店営業室主査・河崎竜也氏に話を聞いたのだが、「流山おおたかの森との競合はそれほどなく、それぞれの住み分けができているようだ。むしろ『柏の葉』の既分譲の中古や、当社の『武蔵小杉』『豊洲』『新川崎』、最近では『中央湊』だったり、『街』の比較で物件を検討されている方が目立つ」と語ったのが印象的だった。

 都市間・エリア間競争が激化しているということだ。ここに「多摩ニュータウン」が割り込めないのが残念ではある。

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建築中の現場

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 現地で小さな子どもを連れた「二番街」に住む女性(30)に〝なぜ柏の葉なのか〟を聞いた。「家族は上の子がいるので4人です。ここを選んだのは私の実家・流山に近かったことが第一ですが、おおたかの森より広かったのが決め手。96㎡です。駅の周辺に何でもそろっていて、緑が多いのも魅力です」と話した。

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 一昨年オープンした「KOIL」のカフェレストラン「AGORA」で食事をした。店内で水耕栽培している「野菜を食べたい」と話したら野菜サラダにして出してくれた。スーパーの野菜との違いは判らなかったが、「きれいなものを食べた」という満足感はあった。

 時間が空いたので、「KOILパーク」の「1 day ユース」プランを利用して約1時間本を読んだ。料金は400円(1日利用は1,500円)。喫茶代と思えば高くない。

 水が飲め、インターネット(Wi-Fi)や電源の利用、コピー・出力・スキャンなども利用できる。「KOILパーク」に隣接したオープンスペースでは食事もでき、卓球を楽しんでいる人もいた。喫煙室もある。

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カフェレストラン「AGORA」

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「KOILパーク」

「ららぽーと」に隣接 シニア向け「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」(2016/5/2)

三井不動産「柏の葉スマートシティ」 中核施設の「ゲートスクエア」8日オープン(2014/7/7)

「柏の葉」の「環境未来都市」 涙が出るほど嬉しい提案書(2012/2/13)

 

 

 

 

カテゴリ: 2016年度

 東京都は5月13日、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手用の宿泊施設として一時使用し、大会後は住宅となる建物などを建築する晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業の特定建築者(民間事業者)の募集概要を発表した。

 総敷地面積は約約13.4ヘクタール、棟数24棟・5,650戸の計画。敷地処分予定価格は12,960百万円。

 応募資格は、建築に必要な資力・信用を有する者(グループでの応募も可。特定目的会社、特別目的会社は不可)で、平成23~27年のいずれかの年でも分譲マンションの供給実績が年間1,500戸以上あることなど。

 受け付けは平成28年5月24日(火)まで。平成28年7月にプレゼンテーションを実施したのち、9月に特定建築者が決定される。

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 今回の募集は、昨年3月に行われた「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会選手村及びレガシー検討に係る事業協力者」選定に次ぐもので、応募資格が厳しく、国家的なプロジェクトであることから、「事業協力者」同様、応募するのは三井不動産レジデンシャルを代表とするコンソーシアムとなるのは間違いない。

 「事業協力者」は同社を筆頭にエヌ・ティ・ティ都市開発、新日鉄興和不動産、住友商事、住友不動産、大和ハウス工業、東急不動産、東京建物、野村不動産、三井物産、三井不動産、三菱地所、三菱地所レジデンスの13社だったが、果たして増えるのか減るのか。

 ワールドワイドなプラン、例えばわが国の一般的な分譲マンションの天井高は2.4(廊下、キッチンなどは2.2m)~2.6メートルくらいしかなく、サッシ高も1800ミリが標準だから、これだと間違いなくけがをする選手が出るので、もっと高くなるのは当然だろうが、和室(押入)はどうするのか、くつ脱ぎ・框はどうするのか、ドアは全て開き戸なのか、風呂は1418で十分なのか、洗い場はどうするのか、収納率はどうするのか、バルコニーの布団干しはどうなるのか、遮音性能は大丈夫か、床暖房はどうするのか、著名な選手が落書きをしたりサインを書き残したりしたらそのままにしてプレミアム住戸にするのか…など、海外は中国とモンゴル以外経験のない記者はとても気になる。

 スケルトンにすればいいような気がするが、これもコストがかかる。全て分譲にせず、賃貸となる棟も提案されるような気がする。定期借地権付きもいい。

 それにしても、あの晴海に5,650戸ものマンションを建てて果たして需要はあるのか。笑われるかもしれないが、記者のいまの相場観からしたら坪単価は250万円がアッパーだ。この値段だったら全国から申し込みが殺到する。しかし、周辺物件は閑古鳥が鳴く。

東京オリンピック選手村 事業協力者は三井不レジなど13社グループ(2015/3/28)

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「プレイズ船橋 北習志野」完成予想図

 三交不動産が6月下旬に分譲する「プレイズ船橋 北習志野」を見学した。北習志野駅圏で過去20年間に分譲されたマンションは28物件で、このうち徒歩10分圏内は9物件で、「習志野1丁目」アドレスは10年ぶりという〝希少〟物件だ。同社マンション事業本部東京支店本部長・盛田哉氏は、「『オハナ』(野村不動産の全241戸)に負けない」と販売に自信を見せている。

 物件は、東葉高速線北習志野駅から徒歩7分、船橋市習志野台一丁目に位置する7階建て全96戸。専有面積は64.41~93.79㎡、価格は未定だが、坪単価は178万円の予定。施工は長谷工コーポレーション。竣工予定は平成29年2月下旬。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地は、駅からフラットで近くには「西友」がある。隣接する西側と東側の街区は第一種低層住居専用地域。建物はL字型で住戸は南向きと西向き。設備仕様は、食洗機が標準装備。ミネラル分は残し不純物と残留塩素を低減する「良水工房」が標準装備。

 販売担当者は、「〝オハナ〟とは競合しますが、向こうは駅から徒歩13分で、坂がある。この物件はフラットで人気の高い習志野1丁目アドレス」と強調した。

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 確かに駅に近くフラットで単価が高いのは「オハナ北習志野」に勝っている。「オハナ」の単価は坪150万円くらいだ。

 設備仕様でいいと思ったのは「良水工房」だ。相鉄グループの相鉄ピュアウォーターが開発した製品でマンション1棟丸ごと浄水するため、飲料水だけでなく浴室やトイレにも配置されている。記者もろ過した水を頂き、水道水と飲み比べてみたが、飲んですぐ、まろやかでとてもおいしく感じた。。ペットボトルを買わなくて済むのではないか。

 相鉄ピュアウォーターによると、「これまで販売先は相鉄不動産などグループ会社が中心だったが、最近は他社のマンションやホテル向けも伸びている。ランニングコストも1世帯当たり年間14,000円。1日にすると40円。風呂でも使えるので肌荒れ防止になるメリットもある」と話している。

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 三交不の盛田氏が意識しているように、三交不と野村不の激突は避けられないし、隣駅の船橋日大前駅にはサンケイビルの「ルフォンソレイユ船橋美し学園」(186戸、坪単価140万円)がある。

 郊外部でもどんどん坪単価が200万円を突破してきており、3物件ともまだまだ旧価格であるのを〝売り〟にしたいところだろう。3物件とも施工は長谷工コーポレーション。

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モデルルーム キッチン

「オハナ」との競合はプラスに サンケイビル他「ルフォンソレイユ船橋美し学園」(2015/2/23)

 

 

 

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「ライオンズ宮前平ヒルズ」完成予想図

 大京が分譲中の「ライオンズ宮前平ヒルズ」を見学した。物件の近くには野村不動産の全429戸の大規模マンション「プラウドシティ宮崎台」があり、その陰に隠れて埋没しそうな規模だが、日本初の省エネ・創エネ・畜エネを組み合わせるなど徹底した差別化を図った結果、全45戸のうち38戸が販売済みとなるなど大健闘している。

 物件は、東急田園都市線宮前平駅から徒歩4分、川崎市宮前区宮前平三丁目に位置する7階建て全45戸。専有面積は65.67~86.51㎡、坪単価は270万円台の後半。竣工予定は平成28年12月15日。設計はティー設計工房。施工は佐藤工業。デザイン監修は建築家・船田徹夫氏。

 現地は、宮前平駅から比高差にして20~30mあるヒルトップ。200~300m宮崎台駅よりの先には全429戸の野村不動産「プラウドシティ宮崎台」が分譲中だ。

 敷地は南北に細長い形状で、建物はエントランス周りに壁面緑化を施し、基壇部に配した御影石と縦柱のマリオンが印象的な外観で、住戸は南向きのAタイプと最上階の住戸を除きほとんどが東向き。

 商品企画では、日本初の一括受電-電力の見える化-オール電化-太陽光の全量売電-蓄電池を組み合わせた次世代型マネジメントシステムを搭載しているほか、花粉・PM2.5にも対応した同社独自のパッシブデザインを搭載しているのが特徴。このほか、設備仕様面では二重床・二重天井、御影石キッチン天板、食洗機、ユーティリティシンク、断熱・遮音性能の高いエコガラス(一部)など。

 昨年の夏から分譲を開始しており、これまでに38戸が分譲済み。同社建設管理部担当部長兼商品開発課長・中山雄生氏は、「野村さんと競合するのは必至だったので、商品企画には相当力を入れ差別化を図った。それが結果につながった。これまでは首都圏では見るべきものがなかったかもしれないが、これから供給する物件にはどんどん新しい試みを付加させていく」と話した。

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モデルルーム

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 同社が〝ライオンズ リビング ラボ〟を前面に打ち出した数年前は、年間で6~7物件は見学していたが、ここ1年間は1、2物件と激減していた。

 用地・建築費の高騰で〝都心回避〟を図り、設備仕様も落としているから見るべき物件がないのかとも心配していたが、一世を風靡した〝ライオンズ リビング ラボ〟は健在だった。「宮前平」で初めて採用された次世代型マネジメントシステムなどを〝見える化〟したモニターはなかなかのスグレモノだった。

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換気機能付き玄関ドア

カテゴリ: 2016年度

 三井不動産は5月10日、平成28年3月期決算を発表し、決算短信に横浜市都筑区の傾斜マンション問題を盛り込んだ。

 決算短信には「平成28年4月11日に(三井不動産)レジデンシャル社は、施工会社である三井住友建設から、現況調査として杭の一部が支持層に未達である旨の報告書を受領…平成28年4月28日には、本件調査の第三者評価機関である一般社団法人建築研究振興協会より、三井住友建設による現況調査は妥当である旨の評価書を受領いたしました」と記載されている。

 また、「レジデンシャル社は当該事象にかかる費用について本件不具合の調査・原因究明結果に基づき、工事請負契約に基づく瑕疵担保等の責任を負う施工会社等に対して求償いたしますが、本件不具合の調査・原因究明は継続しております」としている。

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 この問題については横浜市が平成27年12月8日付で、建築基準法第12条第5項に基づく構造耐力の適合性について報告するよう事業主の三井不動産レジデンシャルと施工を担当した三井住友建設に求めた。三井住友建設が当初行ったスウェーデン式サウンディング試験では正確な調査結果が出ないとして疑義を呈し、横浜市もまた「斜めボーリング」方式によって調査することを三井住友建設に求めたと思われ、報告期限は平成28年5月31日となっていた。

 これに対して、三井不動産レジデンシャルと三井住友建設は平成28年4月27日、報告期限を平成28年6月30日にするよう市に求め、受理されている。

 現段階では詳細は不明で、市も報告書を受領していない。

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 ここで注目されるのは、三井住友建設の調査方法が適正であれば、これまで旭化成が主張してきた「内調査委員会および外部調査委員会によるヒアリング調査の結果、該当する現場責任者およびオペレーターは、一様に杭は支持層に到達しており、施工は適切に行っていると述べており、杭工事の施工上の瑕疵を隠蔽する目的で施工データの流用を行ったことを示す証言または資料はこれまでの調査では発見されなかった」(社内調査委員会の平成28年2月9日付中間報告書)は覆されることになるのかどうかだ。

 さらにまた、「杭工事の際の掘削時の電流計データの変化状況は、掘削が支持層まで到達したか否かを推定する一要素に過ぎないものとされており…電流計データの変化状況によって推定する方法は、正確な地盤強度を測定する観点からは限界がある」(外部調査委員会による平成28年1月8日付中間報告書)とするならば、結局は支持層に到達しているか未達かはボーリング調査を行わないとわからないということになるのか。

 だとするならば、データ流用そのものはマンションの安全性とは関係ないということにならないのか。三井住友建設の調査は、データ流用がなかった杭についても行われたのかどうかも気になる。

 そしてまた、「旭化成建材は…本件マンションに施工する全ての杭を支持層まで到達させ、支持層に十分差し込む作業を履行する義務、及び②本件マンションに施工する全ての杭について、根固めを築造する義務を、日立ハイテクに対して負っていたものと考えられる」(外部調査委員会の中間報告書)というのであれば、施工監理とはいったいなんぞやという疑問も深まるばかりだ。

カテゴリ: 2016年度

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モデルルーム

 三菱地所レジデンスは5月9日、新宿御苑に隣接しているマンション「ザ・パークハウス 新宿御苑」(総戸数52戸)の第一期47戸が5月8日抽選の結果、最高倍率8倍、平均倍率2.1倍で即日完売したと発表した。

 東京メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅から徒歩1分で、南向きの住戸からは新宿御苑の緑を一望できる稀少な立地。プランは2LDK(55.46 ㎡)~3LDK(100.63 ㎡)、新宿御苑を望む南側にはガラスウォールを採用。価格は6,400万円~26,900万円、専有面積は55.46~100.63㎡。問い合わせは約3,400 件、来場者は約600件。

三菱地所レジ「ザ・パークハウス 新宿御苑」 駅にほぼ直結、目の前に新宿御苑(2016/3/29)

 

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