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「パークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワー」完成予想図(左側の住棟は非分譲)

 デベロッパー・ハウスメーカーは別にして、これまでマンションや一戸建ての取材で首都圏の駅に降り立ったのは400をくだらないと思うが、ここ10年間でいえば、つくばエクスプレス柏の葉キャンパスは10回以上訪れており、もっとも多い駅の一つだ。

 回数が多いだけでなく、わが街・多摩センターを除けばもっとも好きな駅圏の一つでもある。なぜそうなのか。第一は「若い」ということだ。

 EXが開業して10年ちょっとだから当然といえば当然だが、どこからこんなに子どもが湧いてくるのだろうと不思議に思うくらい子どもが多い。かつて同じような経験を横浜市都筑区でもしたが、小さい子ども連れの若い女性を見ると、気持ちも湧きたつ。不思議と未来に希望が持てるようになる。最近は少し若返ってきたが、これは多摩センターがかなわないところだ。

 もう一つ、「若い」のは街づくりの先進性だ。三井不動産を中心に柏市、東大・千葉大という公・民・学連携による先進のスマートタウンづくりが進められており、そのビジョンが素晴らしい。企業もそうだが、ビジョンが貧しければそれなりのものにしかならない。その意味で、添付した「「柏の葉」の「環境未来都市」 涙が出るほど嬉しい提案書(2012/2/13)」の記事と、その提案書をぜひ読んでいただきたい。感動するはずだ。

 今回、改めて「柏の葉」を訪ねることにしたのは、先日取材したフージャースコーポレーションのシニア向けマンション「シニア向け「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」を取材したのがきっかけだった。

 記事にもしたが、フージャースの物件の坪単価は230万円だった。いま三井不動産レジデンシャルが駅から徒歩3分の36階建て免震タワーマンション「パークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワー」(349戸)は204万円だ。その差は30万円近くもある。。一般の分譲マンションとシニア向けはコンセプトが異なるので単純な比較はできないが、双方ともよく売れているのは「街」がユーザーに支持されているということは共通している。

 「ゲートタワー」については詳細には触れないが、三井不動産レジデンシャルが分譲した平成20年竣工の「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」(977戸)、平成23年竣工の「パークシティ柏の葉キャンパス 二番街」(880戸)に次ぐ第3弾だ。昨年夏から分譲が始まっており、これまで210戸が販売済みだ。

 「一番街」も「二番街」も坪単価は165万円くらいだったから若干上昇しているが、まだまだ第一次取得層に手が届く範囲内だ。記者は郊外部のマンションだけは価格を上げてほしくないと思っているのだが、同社はその期待に応えてくれている。10年くらいの間に3物件トータルで2,206戸にもなる。熟成した街ならともかく、何もなかった場所で「街」をつくりこれほどの住宅を供給できる三井不動産グループの力を見せつけている。

 三井不動産レジデンシャル千葉支店営業室主査・河崎竜也氏に話を聞いたのだが、「流山おおたかの森との競合はそれほどなく、それぞれの住み分けができているようだ。むしろ『柏の葉』の既分譲の中古や、当社の『武蔵小杉』『豊洲』『新川崎』、最近では『中央湊』だったり、『街』の比較で物件を検討されている方が目立つ」と語ったのが印象的だった。

 都市間・エリア間競争が激化しているということだ。ここに「多摩ニュータウン」が割り込めないのが残念ではある。

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建築中の現場

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 現地で小さな子どもを連れた「二番街」に住む女性(30)に〝なぜ柏の葉なのか〟を聞いた。「家族は上の子がいるので4人です。ここを選んだのは私の実家・流山に近かったことが第一ですが、おおたかの森より広かったのが決め手。96㎡です。駅の周辺に何でもそろっていて、緑が多いのも魅力です」と話した。

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 一昨年オープンした「KOIL」のカフェレストラン「AGORA」で食事をした。店内で水耕栽培している「野菜を食べたい」と話したら野菜サラダにして出してくれた。スーパーの野菜との違いは判らなかったが、「きれいなものを食べた」という満足感はあった。

 時間が空いたので、「KOILパーク」の「1 day ユース」プランを利用して約1時間本を読んだ。料金は400円(1日利用は1,500円)。喫茶代と思えば高くない。

 水が飲め、インターネット(Wi-Fi)や電源の利用、コピー・出力・スキャンなども利用できる。「KOILパーク」に隣接したオープンスペースでは食事もでき、卓球を楽しんでいる人もいた。喫煙室もある。

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カフェレストラン「AGORA」

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「KOILパーク」

「ららぽーと」に隣接 シニア向け「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」(2016/5/2)

三井不動産「柏の葉スマートシティ」 中核施設の「ゲートスクエア」8日オープン(2014/7/7)

「柏の葉」の「環境未来都市」 涙が出るほど嬉しい提案書(2012/2/13)

 

 

 

 

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 東京都は5月13日、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手用の宿泊施設として一時使用し、大会後は住宅となる建物などを建築する晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業の特定建築者(民間事業者)の募集概要を発表した。

 総敷地面積は約約13.4ヘクタール、棟数24棟・5,650戸の計画。敷地処分予定価格は12,960百万円。

 応募資格は、建築に必要な資力・信用を有する者(グループでの応募も可。特定目的会社、特別目的会社は不可)で、平成23~27年のいずれかの年でも分譲マンションの供給実績が年間1,500戸以上あることなど。

 受け付けは平成28年5月24日(火)まで。平成28年7月にプレゼンテーションを実施したのち、9月に特定建築者が決定される。

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 今回の募集は、昨年3月に行われた「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会選手村及びレガシー検討に係る事業協力者」選定に次ぐもので、応募資格が厳しく、国家的なプロジェクトであることから、「事業協力者」同様、応募するのは三井不動産レジデンシャルを代表とするコンソーシアムとなるのは間違いない。

 「事業協力者」は同社を筆頭にエヌ・ティ・ティ都市開発、新日鉄興和不動産、住友商事、住友不動産、大和ハウス工業、東急不動産、東京建物、野村不動産、三井物産、三井不動産、三菱地所、三菱地所レジデンスの13社だったが、果たして増えるのか減るのか。

 ワールドワイドなプラン、例えばわが国の一般的な分譲マンションの天井高は2.4(廊下、キッチンなどは2.2m)~2.6メートルくらいしかなく、サッシ高も1800ミリが標準だから、これだと間違いなくけがをする選手が出るので、もっと高くなるのは当然だろうが、和室(押入)はどうするのか、くつ脱ぎ・框はどうするのか、ドアは全て開き戸なのか、風呂は1418で十分なのか、洗い場はどうするのか、収納率はどうするのか、バルコニーの布団干しはどうなるのか、遮音性能は大丈夫か、床暖房はどうするのか、著名な選手が落書きをしたりサインを書き残したりしたらそのままにしてプレミアム住戸にするのか…など、海外は中国とモンゴル以外経験のない記者はとても気になる。

 スケルトンにすればいいような気がするが、これもコストがかかる。全て分譲にせず、賃貸となる棟も提案されるような気がする。定期借地権付きもいい。

 それにしても、あの晴海に5,650戸ものマンションを建てて果たして需要はあるのか。笑われるかもしれないが、記者のいまの相場観からしたら坪単価は250万円がアッパーだ。この値段だったら全国から申し込みが殺到する。しかし、周辺物件は閑古鳥が鳴く。

東京オリンピック選手村 事業協力者は三井不レジなど13社グループ(2015/3/28)

カテゴリ: 2016年度

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「プレイズ船橋 北習志野」完成予想図

 三交不動産が6月下旬に分譲する「プレイズ船橋 北習志野」を見学した。北習志野駅圏で過去20年間に分譲されたマンションは28物件で、このうち徒歩10分圏内は9物件で、「習志野1丁目」アドレスは10年ぶりという〝希少〟物件だ。同社マンション事業本部東京支店本部長・盛田哉氏は、「『オハナ』(野村不動産の全241戸)に負けない」と販売に自信を見せている。

 物件は、東葉高速線北習志野駅から徒歩7分、船橋市習志野台一丁目に位置する7階建て全96戸。専有面積は64.41~93.79㎡、価格は未定だが、坪単価は178万円の予定。施工は長谷工コーポレーション。竣工予定は平成29年2月下旬。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地は、駅からフラットで近くには「西友」がある。隣接する西側と東側の街区は第一種低層住居専用地域。建物はL字型で住戸は南向きと西向き。設備仕様は、食洗機が標準装備。ミネラル分は残し不純物と残留塩素を低減する「良水工房」が標準装備。

 販売担当者は、「〝オハナ〟とは競合しますが、向こうは駅から徒歩13分で、坂がある。この物件はフラットで人気の高い習志野1丁目アドレス」と強調した。

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 確かに駅に近くフラットで単価が高いのは「オハナ北習志野」に勝っている。「オハナ」の単価は坪150万円くらいだ。

 設備仕様でいいと思ったのは「良水工房」だ。相鉄グループの相鉄ピュアウォーターが開発した製品でマンション1棟丸ごと浄水するため、飲料水だけでなく浴室やトイレにも配置されている。記者もろ過した水を頂き、水道水と飲み比べてみたが、飲んですぐ、まろやかでとてもおいしく感じた。。ペットボトルを買わなくて済むのではないか。

 相鉄ピュアウォーターによると、「これまで販売先は相鉄不動産などグループ会社が中心だったが、最近は他社のマンションやホテル向けも伸びている。ランニングコストも1世帯当たり年間14,000円。1日にすると40円。風呂でも使えるので肌荒れ防止になるメリットもある」と話している。

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 三交不の盛田氏が意識しているように、三交不と野村不の激突は避けられないし、隣駅の船橋日大前駅にはサンケイビルの「ルフォンソレイユ船橋美し学園」(186戸、坪単価140万円)がある。

 郊外部でもどんどん坪単価が200万円を突破してきており、3物件ともまだまだ旧価格であるのを〝売り〟にしたいところだろう。3物件とも施工は長谷工コーポレーション。

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モデルルーム キッチン

「オハナ」との競合はプラスに サンケイビル他「ルフォンソレイユ船橋美し学園」(2015/2/23)

 

 

 

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「ライオンズ宮前平ヒルズ」完成予想図

 大京が分譲中の「ライオンズ宮前平ヒルズ」を見学した。物件の近くには野村不動産の全429戸の大規模マンション「プラウドシティ宮崎台」があり、その陰に隠れて埋没しそうな規模だが、日本初の省エネ・創エネ・畜エネを組み合わせるなど徹底した差別化を図った結果、全45戸のうち38戸が販売済みとなるなど大健闘している。

 物件は、東急田園都市線宮前平駅から徒歩4分、川崎市宮前区宮前平三丁目に位置する7階建て全45戸。専有面積は65.67~86.51㎡、坪単価は270万円台の後半。竣工予定は平成28年12月15日。設計はティー設計工房。施工は佐藤工業。デザイン監修は建築家・船田徹夫氏。

 現地は、宮前平駅から比高差にして20~30mあるヒルトップ。200~300m宮崎台駅よりの先には全429戸の野村不動産「プラウドシティ宮崎台」が分譲中だ。

 敷地は南北に細長い形状で、建物はエントランス周りに壁面緑化を施し、基壇部に配した御影石と縦柱のマリオンが印象的な外観で、住戸は南向きのAタイプと最上階の住戸を除きほとんどが東向き。

 商品企画では、日本初の一括受電-電力の見える化-オール電化-太陽光の全量売電-蓄電池を組み合わせた次世代型マネジメントシステムを搭載しているほか、花粉・PM2.5にも対応した同社独自のパッシブデザインを搭載しているのが特徴。このほか、設備仕様面では二重床・二重天井、御影石キッチン天板、食洗機、ユーティリティシンク、断熱・遮音性能の高いエコガラス(一部)など。

 昨年の夏から分譲を開始しており、これまでに38戸が分譲済み。同社建設管理部担当部長兼商品開発課長・中山雄生氏は、「野村さんと競合するのは必至だったので、商品企画には相当力を入れ差別化を図った。それが結果につながった。これまでは首都圏では見るべきものがなかったかもしれないが、これから供給する物件にはどんどん新しい試みを付加させていく」と話した。

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モデルルーム

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 同社が〝ライオンズ リビング ラボ〟を前面に打ち出した数年前は、年間で6~7物件は見学していたが、ここ1年間は1、2物件と激減していた。

 用地・建築費の高騰で〝都心回避〟を図り、設備仕様も落としているから見るべき物件がないのかとも心配していたが、一世を風靡した〝ライオンズ リビング ラボ〟は健在だった。「宮前平」で初めて採用された次世代型マネジメントシステムなどを〝見える化〟したモニターはなかなかのスグレモノだった。

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換気機能付き玄関ドア

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 三井不動産は5月10日、平成28年3月期決算を発表し、決算短信に横浜市都筑区の傾斜マンション問題を盛り込んだ。

 決算短信には「平成28年4月11日に(三井不動産)レジデンシャル社は、施工会社である三井住友建設から、現況調査として杭の一部が支持層に未達である旨の報告書を受領…平成28年4月28日には、本件調査の第三者評価機関である一般社団法人建築研究振興協会より、三井住友建設による現況調査は妥当である旨の評価書を受領いたしました」と記載されている。

 また、「レジデンシャル社は当該事象にかかる費用について本件不具合の調査・原因究明結果に基づき、工事請負契約に基づく瑕疵担保等の責任を負う施工会社等に対して求償いたしますが、本件不具合の調査・原因究明は継続しております」としている。

◇       ◆     ◇

 この問題については横浜市が平成27年12月8日付で、建築基準法第12条第5項に基づく構造耐力の適合性について報告するよう事業主の三井不動産レジデンシャルと施工を担当した三井住友建設に求めた。三井住友建設が当初行ったスウェーデン式サウンディング試験では正確な調査結果が出ないとして疑義を呈し、横浜市もまた「斜めボーリング」方式によって調査することを三井住友建設に求めたと思われ、報告期限は平成28年5月31日となっていた。

 これに対して、三井不動産レジデンシャルと三井住友建設は平成28年4月27日、報告期限を平成28年6月30日にするよう市に求め、受理されている。

 現段階では詳細は不明で、市も報告書を受領していない。

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 ここで注目されるのは、三井住友建設の調査方法が適正であれば、これまで旭化成が主張してきた「内調査委員会および外部調査委員会によるヒアリング調査の結果、該当する現場責任者およびオペレーターは、一様に杭は支持層に到達しており、施工は適切に行っていると述べており、杭工事の施工上の瑕疵を隠蔽する目的で施工データの流用を行ったことを示す証言または資料はこれまでの調査では発見されなかった」(社内調査委員会の平成28年2月9日付中間報告書)は覆されることになるのかどうかだ。

 さらにまた、「杭工事の際の掘削時の電流計データの変化状況は、掘削が支持層まで到達したか否かを推定する一要素に過ぎないものとされており…電流計データの変化状況によって推定する方法は、正確な地盤強度を測定する観点からは限界がある」(外部調査委員会による平成28年1月8日付中間報告書)とするならば、結局は支持層に到達しているか未達かはボーリング調査を行わないとわからないということになるのか。

 だとするならば、データ流用そのものはマンションの安全性とは関係ないということにならないのか。三井住友建設の調査は、データ流用がなかった杭についても行われたのかどうかも気になる。

 そしてまた、「旭化成建材は…本件マンションに施工する全ての杭を支持層まで到達させ、支持層に十分差し込む作業を履行する義務、及び②本件マンションに施工する全ての杭について、根固めを築造する義務を、日立ハイテクに対して負っていたものと考えられる」(外部調査委員会の中間報告書)というのであれば、施工監理とはいったいなんぞやという疑問も深まるばかりだ。

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モデルルーム

 三菱地所レジデンスは5月9日、新宿御苑に隣接しているマンション「ザ・パークハウス 新宿御苑」(総戸数52戸)の第一期47戸が5月8日抽選の結果、最高倍率8倍、平均倍率2.1倍で即日完売したと発表した。

 東京メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅から徒歩1分で、南向きの住戸からは新宿御苑の緑を一望できる稀少な立地。プランは2LDK(55.46 ㎡)~3LDK(100.63 ㎡)、新宿御苑を望む南側にはガラスウォールを採用。価格は6,400万円~26,900万円、専有面積は55.46~100.63㎡。問い合わせは約3,400 件、来場者は約600件。

三菱地所レジ「ザ・パークハウス 新宿御苑」 駅にほぼ直結、目の前に新宿御苑(2016/3/29)

 

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建築中の「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」(左後方が「ららぽーと柏の葉」、右後方が三井不動産レジデンシャルのマンション群)

 フージャースコーポレーションが分譲中の所有権付きシニア向けマンション「デュオセーヌ柏の葉キャンパス」を見学した。駅から徒歩5分、「ららぽーと柏の葉」に隣接する全266戸で、坪単価230万円ながらすでに約4割が分譲済み。好調な売れ行きを見せている。

 物件は、つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅から徒歩5分、柏市の柏北部中央地区一体型特定土地区画整理地内にある15階建て全270戸(住戸266戸、店舗4戸)。現在分譲中の第3期(40戸)の専有面積は54.00~80.06㎡、価格は3,378万~6,198万円(最多価格帯3600万円台)。竣工予定は平成29年2月下旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

 入居条件は満50歳以上で、自身で身の回りのことができ、共同生活が可能な人(複数入居の場合、1名がこの条件を満たしていること)。管理費は39,040円~57,880円(入居者1名増加につき追加ライフサービス費23,000円)。食費代は1人当たり1日3食(朝食480円、昼食580円、夕食680円)・30日/52,200円(予定)。

 現地は、駅前の「ららぽーと柏の葉」に道路を挟んで隣接。建物はロの字型で内廊下方式を採用。店舗や訪問介護事業所のほか、共用施設として天然温泉付き浴場、レストラン、ビリヤードラウンジ、プレイラウンジ、ブックラウンジ、カラオケルーム、カフェラウンジ、ゲストルームなどが整備される。

 住戸は南向き中心に東向き、西向き、北向き。設備仕様は玄関ベンチ、ローリングトイレドア、全居室とも引き戸、緊急コールボタン、ライフセンサーなど。24時間の見守りサービスが受けられる。

 昨年夏から分譲が始まっており、販売担当者は「シニア向けとしてはものすごい販売スピード。来場者は約700件。東葛エリアの方が中心だが、都内の方も多い。購入者は野田市、安孫子市の方の歩留まりが高い。売れ行きは3,000万円台がとくに人気で、4,000万円台のグロスの壁がややある」と話している。

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完成予想図

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 同社の所有権付きシニアマンションを見学するのは「みらい平」に次ぎ2回目だが、「みらい平」よりはるかに進化しているという実感がした。

 何より立地条件がいい。「みらい平」はいかにも郊外型で、周辺に生活利便施設も乏しい。

 一方の「柏の葉」は、公民学が連携して未来都市づくりを進めており、首都圏のなかでもっとも成長力が高い街だと記者は思っている。向こう数十年にわたって成長が約束されている都心立地とそん色ないエリアだ。

 そして、何よりも〝施設〟の雰囲気が漂う民間有料老人ホームやサ高住と異なっているのがいいし、設備仕様も普通の分譲マンションと変わらない。ローリングドアは健常者が利用するのにも便利だ。

 分譲坪単価もドンピシャリだった。つくば研究学園で他の取材があったためアポなしでモデルルームを訪ねたのだが、「坪単価は230万円でどうですか」という記者の問いに担当者は「その通り。230万円強」と話した。

 普通のマンションより単価は高いかもしれないが、それでも売れるということは所有権付きシニアマンションがユーザーに支持されつつあるということだ。爆発的に供給が増えることにはならないだろうが、供給が増えて認知度が高まればしっかりと市場に根を下ろすのではないか。シニアの住まい方の選択肢がもう一つ増えるのはいいことだ。

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天然温泉付き大浴場

根づくかシニア向け分譲マンション 「デュオセーヌつくばみらい」(2015/1/26)

フージャースコーポ シニア向け「つくばみらい」 新しい選択肢として人気(2014/5/31)

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 マンション管理業協会は4月28日、会員会社が受託しているマンションの熊本地震による被災状況をまとめ発表した。

 九州7県で7,610棟、熊本県では29社が572棟を受託しており、このうち九州全体で5,973棟、熊本で294棟の回答を受けた結果、大破は熊本県の1棟、中破は同県の5棟、小破は同県の113棟など151棟だった。

 他の県の回答率は100%近くに達している一方で、熊本県は約51%にとどまっており、同協会も全容を把握しきれていないようだ。

 同協会は、受託物件の被災度を調査する判定員を派遣する準備を進めている。また、被災者支援として義援金100万円を日本赤十字社に寄託する方針。

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「オーベルアーバンツ日暮里」完成予想図

 大成有楽不動産が分譲中の「オーベルアーバンツ日暮里」を見学した。道路・舎人ライナーの騒音や近接するタワーマンションの日影の影響は受けるが、日暮里駅から徒歩3分と近く、坪単価315万円は相当な割安感がある。設備仕様レベルも高い。

 物件は、JR・舎人ライナー・京成線「日暮里」駅から徒歩3分、東京メトロ千代田線「西日暮里」駅から徒歩5分、荒川区西日暮里二丁目に位置する14階建て全62戸(一般分譲住戸52戸)。第1期(25戸)の専有面積は42.21~70.26㎡、価格は3,698万〜6,968万円(最多価格帯3,900万円台)、坪単価は約315万円。竣工予定は平成29年3月下旬。設計・監理はアーバンライフ建築事務所。施工は南海辰村建設。

 建物は南西向き3戸と北東向き2戸の1フロア5戸構成で、角住戸比率が80%。間口は約7.8~9.3mと広いのが特徴。逆梁工法を採用し、梁部分をカウンターとして利用できるようにしている。設備仕様は、フィオレストーンのキッチン天板、ホーロー底板、食洗機、ミストサウナ、二重サッシ(一部除く)、二重床・二重天井など。同社のオーベルオリジナル商品企画「O-range LABO」(オレンジ収納、オレンジキッチン、オレンジドレッサー)もフル装備されている。

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モデルルーム リビング

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 先日取材した京浜東北線「王子」駅から徒歩3分のマンションは坪320万円だった。そして今回の「日暮里」はそれと同じくらいかむしろ安い。

 なぜそんなに安いのか。一つには立地条件がある。駅に近いけれど近接するタワーマンションの日影と、敷地東側の尾久橋通りとその上を走っている舎人ライナーの騒音の影響を受けるから、そのあたりは割引しなければならない。

 もう一つは「荒川区」アドレスだ。周辺で分譲されているマンションも同じような単価になっているから、相場並みともいえるかもしれない。23区内で坪単価200万円以下でも取得できそうな舎人ライナーの始発駅というのが価格下げ圧力にもなっているのは否定できない。

 山手線でこれほど低い〝評価〟を受けているのは、他では田端くらいしかない。鶯谷(北口)もあるが、ここは風俗街だからマンション分譲事例は極端に少ないので比較できない。交通利便性だけなら坪400万円くらいになっていいと思うが、これは如何ともしがたい。

 坪単価300万円はもう少しすれば郊外型の駅近マンションの相場になるはずだ。

 同業他社にも参考になる同社の「オレンジ収納」について。収納のハンガーは上下に移動させたり、あるいは手前と奥の2本にしたりしているところは少なくない。同社のそれは、多くの受け穴を設け、パイプの位置を上下・前後にアレンジできることで収納量を増やせるどころか、奥の壁面にもフックが付いており、鴨居に掛けるように洋服などが掛けられるようになっている。主婦、あるいは主夫はこのような細かな配慮に感動するのだ。同社の最近のマンションの売れ行きがいいのはこうした工夫もその要因の一つだ。

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 野村不動産アーバンネットは4月26日、同社の不動産情報サイト 「ノムコム」に2015年度 中古マンション「人気の駅ランキング(首都圏)」を発表。

 前年5位の「豊洲」が初めてトップに躍り出た。2位は「品川」(前年2位)、3位は「恵比寿」(同3位)。以下、4位「勝どき」(同9位)、5位「広尾」(同4位)、6位「麻布十番」(同1位)、7位「目黒」(同14位)、8位「白金高輪」(同7位)、9位「大崎」(同6位)、10位「武蔵小杉」(同12位)の順。

 「豊洲」が首位に浮上し、「勝どき」もランクを上げ、「辰巳」も前年35位から17位へ上昇するなど湾岸エリア各駅の上昇が目立ったことについて同社は、東京五輪開催にむけての再開発への注目度の高まりを反映した結果としている。

 このほか、11位「千歳船橋」(同24位)、22位「成城学園前」(同41位)、26位「千歳烏山」(同31位)、29位「経堂」(同50位外)など平均価格帯5,000万~6400万円の小田急線・京王線の駅がランクを上げた。

 ランキングは2015年4月1日~2016年3月31日までの間に「ノムコム」に掲載された中古マンションへの問い合わせ数(資料請求数と現地見学予約数の合計)を駅ごとに集計したもの。

 

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