大和ハウス 「スマ・エコ タウン晴美台」が最優秀「強靭化大賞」受賞

授賞式
大和ハウス工業は3月29日、同社のスマートタウン「SMA×ECO TOWN(スマ・エコ タウン)晴美台」が一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2016」で「最優秀レジリエンス賞」を受賞したと発表した。
「SMA×ECO TOWN晴美台」は、同社が大阪府堺市のプロポーザル「晴美台エコモデルタウン創出事業」に選定され、開発分譲した戸建住宅地。国土交通省が公募した「平成24年度(第1回)住宅・建築物省CO2先導事業」の住宅・建築物の新築事業(戸建住宅部門)にも採択されている。
全戸建住宅(65戸)に太陽光発電システムや家庭用リチウムイオン蓄電池(6.2kWh)、大半の住戸にはコージェネレーションシステムなどを搭載。まちの共用部である集会所においてもエネルギー自給の仕組みを構築するなど、平常時の環境配慮とともに、災害時のエネルギー供給に対するバックアップ機能を備えている。
同物件は、これまでも「第10回エコプロダクツ大賞エコプロダクツ部門国土交通大臣賞」など4つの受賞歴がある。
三菱地所 〝CSRからCSVへ〟新たな価値創造目指す「3×3 Lab Future」

「3×3 Lab Future オープニングシンポジウム 第4回『国産材の活用を考える』」(大手門タワー・JXビルで)
三菱地所が3月25日行った「3×3 Lab Future オープニングシンポジウム 第4回『国産材の活用を考える』」を取材した。森林・林業の再生・活性化は喫緊の課題であり、単に再生・活性化の活動を支援するCSR(Corporate Social Responsibility)にとどまらず、新たな価値創造に結び付けていくCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)の視点に共感を覚えた。会場は約80名の参加者で満席となり、木で造られた建具・家具や壁材のやさしい香りが漂った。
「3×3 Lab Future」は、昨年末に竣工した同社とJXホールディングスの共同ビル「大手門タワー・JXビル」1階部分に設けられた施設で、「経済」「社会」「環境」のテーマを通じて幅広く交流しビジネスを創発するための「サードプレイス」を提供するのが目的。次世代環境技術や丸の内エリアの様々な取り組みも展示・発信していく。ビルは「CASBEE」Sランク相当。
シンポジウムでは、慶大特任教授・小林光氏(元環境省環境事務次官)、日本総合研究所 創発開発センター マネージャー・井上岳一氏、筑波大教授・安藤邦廣氏がそれぞれの立場から講話した。また、「森林CSVを意識した、マンション住戸内の小屋づくり」をテーマに、NPOえがおつなげて代表・曽根原久司氏、三菱地所 環境・CSR推進部主事・見立坂大輔氏、三菱地所レジデンス商品企画部グループ長・岡崎新太郎氏がトークセッションを行った。
トークセッションでは、同社グループが開発した商品「箱の間」が公開された。「箱の間」は国産木材で造られた横1735ミリ、奥行き755ミリ、高さ1600ミリの建築と家具の間のようなもので、リビングなどに設置し、仕切ったり、囲んだりと間取りに変化を持たせることができ、住まいに新しい居場所をつくることのできる商品。ライフステージに合わせ変更できるのが特徴。

国産材を用いた間仕切り壁
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「箱の間」は面白い商品だ。女の子はしらないが、記者も小さいころは押入れ、屋根裏、床下、蔵、小屋、トンネル、段ボール、藁山…とにかく狭いところや穴に潜り込んで遊んだ。安倍公房「箱男」を夢中で読んでこともある。
最近、コスモスイニシアがリノベーションマンション「東林間」で、モデルルームに「箱の間」と同じような「リトルテーマパーク、が楽しい家」を提案していた。
曽根原氏はここでも〝モリモリ〟体操で座を和らげていた。

「箱の間」
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3氏の講話は非常に参考になった。小林氏は「スギの学名Cryptomeria japonicaは〝日本の隠れた財産〟という意味なのに使われなくなった。川上から川中、川下までのバリューチェーンがない。建前論ばかりで、地道なことやる人材もいない。緑、竹林が家を飲み込み始めている。風景が壊れていく」などとわが国の森林・林業の現状を憂い、「木のファンを増やすには森のファンを増やすのが近道」とし、〝森の国〟オーストリアに学ぶべきと締めた。
井上氏の話も面白かった。「子どもを森に連れていったら、妻とも仲が良くなった」と笑わせながら、人と森をつなげようと呼びかけた。井上氏は林野庁にも勤めていたことがあるとのことだが、このような〝役人らしくない〟人こそもっとも林野行政に必要ではないか。辞めた理由はしらないが、国はもったいないことをした。
安藤氏は、わが国古来の「板倉構法」を紹介した。「木を太く厚くあらわしで使う」「鎮守の森の言葉があるように、森は守るもの」「林ははやして使え」「木造建築は100年持つ」「スギで環境をつくれる」「一反歩(1000㎡)あれば家は建てられる」など魅力的なフレーズを連発しながら、「大臣認定を取得したから、防火地域でも木造は可能。みんな買える価格にしたい」と語った。
三菱地所・杉山博孝社長はインタビュー記事で「多くの人々が暮らし 、働く『 まち』をデザインし、マネジメントするという仕事は、本質的にCSV(共通価値の創造)であると認識しています」と話している。社員にも檄を飛ばしているようだ。確かにCSVは無限の可能性を秘めていると思う。「3×3 Lab Future」がいつか大輪を咲かすのに期待したい。
〝ケロ、ケロ、ケロ〟カエルも歓迎 三菱地所・空土プロジェクト田植えツアー(2015/6/3)
「ザ・パークハウス西新宿タワー60」 “しいたけマンションにしよう”と提案(2015/5/4)
三菱地所グループ「空と土プロジェクト」体験ツアーに同行取材(2012/10/29)
三菱地所レジ「ザ・パークハウス 新宿御苑」 駅にほぼ直結、目の前に新宿御苑

「ザ・パークハウス 新宿御苑」完成予想図
三菱地所レジデンスが4月下旬に分譲する「ザ・パークハウス 新宿御苑」を見学した。新宿御苑前駅から徒歩1分で、敷地南側の道路を挟んで新宿御苑に隣接する希少物件だ。
物件は、東京メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅から徒歩1分、新宿区新宿2丁目に位置する14階建て全52戸。専有面積は55.46~100.63㎡、予定価格は6,000万円台~26,000万円台(1000万円単位)。竣工予定は平成29年9月上旬。施工は日本国土開発。
現地は新宿御苑駅すぐで、目の前が新宿御苑。建物はコの字型で、東南角住戸(100㎡)、南西角住戸(80㎡)、北西角住戸(55㎡)、北東角住戸(75㎡)の1フロア4戸構成。新宿御苑が見下ろせる東南角住戸と南西角住戸は御苑の景観を重視して南側の窓はFIXであるのが特徴。11階以上の住戸の天井高は2800ミリ。それ以下の住戸は2600ミリ。
これまで約300件の来場予約が入っており、向こう1カ月先まですべて満席。

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新宿御苑に隣接・近接するマンションでは、野村不動産の「プラウド新宿御苑エンパイア」(93戸)と「ヒルズ新宿御苑」(46戸)が思い出される。双方とも人気になった。
今回のマンションは、野村不動産が建設を予定している駅直結の「プレミアム・ミッドサイズ・オフィス(PMO)」に隣接。駅出入り口からエントランスまで数十秒だろう。
単価は南側と北側では当然のことながらかなり開きがあり、平均単価では価値が測れないマンションだ。東南角住戸は坪500万円をはるかに突破し、600万円くらいが平均になるのではないか。
南側をFIX窓にしたのは「景観を重視したため」ということらしい。サッシは床から15㎝上げている。設備仕様はもちろん億ション仕様だ。
それにしても昨年末から〝パーク・ビュー〟のマンションをたくさん見学してきた。野村不動産「木場公園」、三井不動産レジデンシャル「赤坂檜町」、住友不動産「四谷」、三菱地所レジデンス「国分寺」だ。
〝民設民営〟の公園内マンションもあっていいはずだが…。

モデルルーム
三井デザインテック マレーシア国際家具見本市のプレゼン賞で第2位受賞

同社デザインマネジメント室長・見月伸一氏(中央)ら受賞プロジェクトメンバー
三井デザインテックは3月24日、マレーシア・クアラルンプールで開催された「マレーシア国際家具見本市(MIFF)2016」(主催=UBMマレーシア)に初めて参加し、優れた出展ブースを表彰する「ベストプレゼンテーション賞」のコンテストで、世界14カ国・約500社の出店中で第2位を受賞したと発表した。
同見本市は3月1日~5日まで行われ、同社は〝ESSENCE OF JAPAN〟をテーマに、日本の暮らしのエッセンスを空間や家具で表現した日本企業ブースを総合プロデュース。商品を引き立たせるブース構成や日本のデザイン、クオリティの高さを表現したことが評価された。
大和ハウス「プレミスト白金台」 シンメトリー、アール・デコのデザインが美しい

「プレミスト白金台」完成予想図
「地価公示日本一」の「プレミスト六番町」の陰に隠れてしまいそうだが、大和ハウス工業「プレミスト白金台」もまたなかなか意欲的な物件だ。
物件は、東京メトロ南北線白金台駅から徒歩1分、港区白金台三丁目に位置する12階建て全33戸(非分譲住戸3戸含む)。普通借地権分譲で、専有面積は75.24~90.24㎡、価格は未定だが坪単価は600万円~700万円。竣工予定は平成29年3月上旬。施工はフジタ。販売代理は三井不動産レジデンシャル。デザイン監修は内井昭蔵建築設計事務所のアソシエイトであった向井裕氏と宮澤俊一氏のデザイン・ファーム合同会社。
現地は、敷地南側に位置する345年の歴史を持つ土地所有者の瑞聖寺に隣接。眼下に瑞聖寺の緑が眺められる。
建物は1フロア3戸構成で、プランは中住戸の75㎡と角住戸の90㎡のプランからもわかるようにシンメトリーなのが特徴。目黒通りに面した北側は、植栽ユニットを積み上げ、緑と調和する深みのあるせっき質タイルを採用。さらに建物のセンタラインとバルコニー手すりは樹木をモチーフにしたアルキャスト(鋳物パネル)で演出している。
内外装は、近接する旧朝香宮邸(東京都庭園美術館)のアール・デコ建築様式を取り込んでいるのが大きな特徴。エントランス・ホールには高度な技術が必要で、できる職人がほとんどいないという左官仕上げの版築壁を採用。エントランス床には那須野石や樹齢70年のエノキのベンチアートを配置。専有部分もアール・デコの様式をふんだんに用いている。


部屋からの眺望
「Tsunashima SST」CO2排出量を40%削減目標掲げる 野村不など会見

「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」会見(パナソニックセンター東京で)
Tsunashima SST協議会(代表幹事:パナソニック、野村不動産)は3月28日、横浜市港北区綱島で開発を進めている「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」の「まちづくり構想書」をまとめ発表した。10団体が異業種協業の街づくりに向けてスマートシティとしての環境目標、安心・安全目標、景観や運営の規定などを策定した。報道陣の関心も高いのか、普通のデベロッパーの会見の2~3倍の約100人が駆けつけた。
「Tsunashima SST」は、パナソニックの事業所跡地約3.8haに商業施設、技術開発施設、集合住宅、国際学生寮を整備し、エネルギー、ファシリティ、コミュニティ、セキュリティ、モビリティ、ウェルネスなどの街全体の情報を一元管理するタウンマネジメントを導入し、都市型スマートシティの構築を目指す。
具体的な数値目標として、CO2排出量を2005年度比で40%削減し、廃熱利用・水素利用など新エネルギーの利用率30%以上を掲げている。
パナソニックは、遊休地の財務価値と事業価値の向上、地域貢献によって空間価値のさらなる創出を目指す。
野村不動産は、マンション94戸をMID都市開発(4月1日から関電不動産開発に社名変更)とともに建設するほか、近接する横浜市港北区箕輪町二丁目の「日吉複合開発計画」(約5.6ha)と広域連携を図り、サスティナブルな魅力あるまちづくりを目指す。
東京ガスグループは、街に設置するタウンエネルギーセンターを通じてガスコージェネレーションシステムを導入するほか 、異用途施設へ電気や熱のエネルギー融通を行う。
JXエネルギーは、次世代エネルギーとして注目の高い水素活用拠点の運営に携わり、燃料電池自動車への水素供給のほか、未来の水素社会に向けた各種取り組みを推進する。
慶應義塾大学は、国際学生寮を開設し、学生の主体的活動や研究者の実践的取り組みを促す仕掛けにより活発な国際交流や地域とのコラボレーションを実現する。
横浜市は、環境未来都市にふさわしい持続可能な魅力あるまちづくりを支援していく。
会見に臨んだパナソニック・津賀一宏社長は、「『Tsunashima SST』は『FujisawaSST』に次ぐ第二弾。わたし自身も『藤沢』に何度も足を運んでいるが、行くたびに新しい発見がある。進化し続けている。『綱島』もコンセプトは同じだが、新たな都市型のスマートシティへの挑戦という点が異なる。都市ならではの問題点、社会課題を明確化し解決していくかがポイントになる。『綱島』で得た知見、ノウハウは世界各国で求められている都市型のスマートシティづくりに生かしていく。さらにその先を志向し、日本が世界に誇れる街づくりに貢献すべく、パナソニックが持つ知恵と技術を存分に発揮していく」と述べた。
続いて登壇した横浜市長・林文子氏は「横浜の環境施策は世界の都市をリードしているという評価を得ている。『綱島』の業種・業際を超えた先進的な取り組みを全国に発信し、さらには隣接する『日吉』との広域的な街づくりとしても大きな一歩にしたい」と語った。

左から林氏、井戸氏、宮嶋氏
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会見が始まってから約1時間、8人目に登壇した慶應大学常任理事・岩波敦子氏が〝権力に媚びへつらうな〟と言ったらしい福澤諭吉の建学の精神を話したとき、芥かわくらばのように時の流れに身を任せ、流されるままに生きてきた記者は頭をどやされたような気になり、さらに先日のさいたま市の「スマートタウンさいたま」の会見のことも思い出され、目が覚めるどころか覚えていたことが全て吹っ飛んだ。
「慶大はどうなのか」と言い返したくもなったのだが、堪えることにした。そんな質問をする時間も与えられなかった。
それにしても、会見は盛沢山な内容で、記者は完全な消化不良を起こした。
取材がいかに大変だったか、登壇順に列挙する。パナソニック社長・津賀一宏氏、横浜市長・林文子氏、パナソニック役員ビジネスソリューション本部本部長・井戸正弘氏、野村不動産社長・宮嶋誠一氏、ユニー常務取締役・吉田譲氏、Apple(司会者が代弁)、東京ガス・早川美穂氏、JXエネルギー取締役常務執行役員・西島弘也氏、慶應大学常任理事・岩波敦子氏、横浜市都市整備局長・平原俊英氏まで9人に達する。
この方々が1時間15分の間に理念、哲学や難しい専門語を交えて話をされた。それぞれ記事になりそうな言葉を必死で書きとめていたのだが、岩波氏の言葉にショックを受け、記事の構成などを考える余裕がなくなり、結局、プレース・リリースをコピー&ペーストすることにした。リリースはよくまとまっていると思う。
どうして行政が絡むとこのような会見になるのか。もっと時間をとって分かりやすいものにしていただきたい。聞く側の立場にもなってほしい。一人の人が3分間に話すとすれば、テーマを3つくらいに絞り、原稿用紙にしてせいぜい2枚(800字)くらいにとどめてほしい。
◇ ◆ ◇
会見でもっとも注目したのは、野村不動産がマンションをいくらで分譲するかだ。分譲するのは来年あたりだから、宮嶋社長が話すわけが絶対ないとはわかっていたが、会見場に顔を見せていた野村不動産ホールディングス執行役員・山本成幸氏に「坪単価300万円でどうですか」と吹っかけてみた。山本氏は「それで売れますかね」と答えた。
この言葉がヒントになる。同社は5年前、今回の「Tsunashima SST」のはす向かいで「CASBEE横浜」のSランクを取得した「プラウド綱島」(99戸)を坪200万円で即日完売している。その時もパナソニックの設備機器をフル装備していたので、パナソニックの工場再開発も同社が絡むと確信していた。
あれから5年。時代は変わり、日吉、綱島は再開発、相鉄・東急直通線開通などでポテンシャルが高まり、「世界に誇れる」コンパクトスマートシティが実現するのだから、坪200万円から300万円へ50%も値上がりしても記者は驚かない。「CASBEE横浜」のSランクを取得し、新排水システムも導入するそうだ。
しかし、綱島街道は道路が狭く、現地まで徒歩10分以上だから難点もないわけではない。さらに坪300万円(にならないかもしれないが)といえば、横浜市民の第一次取得層の取得限界をはるかに超える。
そこで林市長にお願いしたいのは、マンション購入者に都市計画税を軽減するとか利子補給をするとかのインセンティブを与えてほしいということだ。CO2を40%も削減し、新エネルギー使用量を30%以上実現するというのなら、実施する合理性はあるはずだ。「世界に誇れる」スマートシティに普通の市民や市職員が住めないというのは悲しいではないか。
「CASBEE横浜」のSランクを取得した野村不動産「プラウド綱島」 全99戸一挙販売へ(2011/3/3)
「日本一の街」になるかは保留 「美園スマートホーム・コミュニティモデル街区」(2016/3/19)
東急不 「東急プラザ銀座」3月31日開業 ターゲットは玄人の「大人」

「東急プラザ銀座」
東急不動産が開発を進めてきた銀座・数寄屋橋交差点の「東急プラザ銀座」が3月31日(木)オープンするが、開業に先立つ28日、関係者に公開された。
開発コンセプトは、「Creative Japan~世界は、ここから、おもしろくなる。~」。伝統と革新が共存する銀座エリアの魅力を受け継いだ銀座の新たなランドマークを目指す。ターゲットは「GINZA Connoisseur(ギンザ コノシュア:目利き、玄人の意味)」。年齢に関わらず自分のライフスタイルと本質を見極める目を持ち、生活を楽しむ余裕がある「大人」をイメージしている。
建物外観コンセプトは「光の器」。日本の伝統工芸の江戸切子をモチーフにしたガラス外装で「光の器」を表現。日没以降はライトアップする。
店舗は、上質で多彩なファッション、雑貨、レストラン、カフェなど全125店舗のほか、東急百貨店の新セレクトストアや東急ハンズの新業態、都内最大となる市中空港型免税店「ロッテ免税店銀座」なども出店。6階と屋上にはパブリックスペースを設置する。
施設は、東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線銀座駅から徒歩1分。建物は地下5階地上11階建て、延べ床面積約50,000㎡。施設運営は東急不動産SCマネジメント。設計・監理は日建設計。施工は清水建設。
同社は初年度売り上げ330億円、来館者1,000万人を目標に掲げている。東急不動産ホールディングスの平成27年3月期の商業ビルなど「都市」事業の売上高は2,610億円だから、この施設だけで約13%を占めることになる。

外観(夜)



「KIRIKO LOUNDE」
◇ ◆ ◇
記者はもともとデパートが好きではないし商業施設、とりわけ高級店には縁がなくトレンドにも疎いので、指摘が正しいかどうかわからないが、共用部分の照明計画を含めたデザイン、アートが素晴らしいと思った。
とくにエスカレータ・エレベータ周りの演出がいい。全体的に壁などは黒が基調で照明を落としているのが特徴だ。トンネルを抜けた先に店舗が見えるように工夫している。ドキドキワクワクするような気にさせられる。各フロアには切子をモチーフにしたアートウォールを採用しており、館内アートもいい。各フロアを見て回るだけでも楽しくなってくる。
最近の商業施設では、三井不動産の「COREDO(コレド)」もいいが、どちらかといえば「COREDO(コレド)」は自然素材をふんだんに用い華やかな雰囲気を醸し出している。こちらはコンセプトそのもの、玄人の「大人」が対象なのがよく伝わってくる。
マンションにしたら9層分もある高さ27mの切子をモチーフにした「KIRIKO LOUNGE」空間がまた圧巻だ。
まだまだ書きたいことはあるのだが、とにかく写真を見ていただきたい。

エスカレータ

アートウォール

切子デザインが印象的な柱のアートワーク(左)と3階のエレベータホール(左)

エレベータのサイン

東急ハンズの新業態

屋上「GREEN SIDE(グリーンサイド)」

地下エントランス

地下エントランス
住友林業が設計施工 東松島市の地域活性化施設「Harappa(はらっぱ)」開業

「Harappa(はらっぱ)」
住友林業が設計施工を担当した宮城県東松島市の東松島地域活性化施設「Harappa(はらっぱ)」が4月2日オープンする。
同施設は、農水産物直売所「yaoya(やおや)」とベーカリー「畑のパン屋さん」からなる施設で、東日本大震災からの復興と環境未来都市構想を推進するために設立され、官民学が参加する「一般社団法人東松島みらいとし機構」の活動のなかから生まれたもの。
日立キャピタルが保有し、パシフィックコンサルタンツグループの東松島地域活性化合同会社が15 年間借り受け運営する。

施設内
住友林業 京都府京丹波町の「森林資源量解析化システム事業」稼動

「森林資源量解析システム」イメージ図
住友林業は3月25日、京都府船井郡京丹波町からシステム構築と運用のコンサルティングを請け負っている「森林資源量解析システム」が3月から本格稼働すると発表した。
京丹波町は林業全般の諸課題を解決する手段として、また地域の森林管理の効率化・高度化に資する重要な情報基盤の整備として「森林資源量解析システム化事業」を実施することになり、事業の一環として同システムが導入されるもの。同社が公募によって事業者として選定された。
航空写真とレーザ測量を組み合わせた航空測量技術を用いて、精度の高い森林資源情報(樹種、樹高、立木本数、蓄積量等)を取得することが可能となり、それらのデータを分析・活用することにより、森林の資源量を的確に把握し、適正な森林管理に繋げることを目指す。
また、京丹波町と京丹波森林組合を結ぶネットワークシステムの導入により、対象区域内の民有林、公有林の森林資源情報の共有が可能となり、実効性の高い伐採計画や林道開設計画の立案・実施に寄与する。
平成27年度のリフォームの契約金額は平均626万円 リ推協が調査
住宅リフォーム推進協議会(リ推協)は3月25日、「平成27年度 第13回 住宅リフォーム実例調査」結果をまとめ発表した。
①リフォーム工事の契約金額の平均は626.2万円(前年度は756.7万円)②リフォームを実施した住宅の取得方法は、戸建てでは「親からの相続など」が前年から5.3ポイント増加③工事の内容は、〝内装の変更〟がトップで、前年度トップだった〝住宅設備の変更〟と入れ替わった④目的は、高年齢層では「老後の備え」、若年層では「中古住宅の購入」の割合が高い⑤契約金額が1,000万円を超えるリフォームのうち3割以上が資金の借り入れを行っている⑥事業規模が大きくなるほど人手が不足している割合が高くなる-などの結果が出た。
調査は、平成26年9月~8月の施工完了物件が対象で、アンケートにより事業者が施主に代わり回答したA票(アンケート送付は9,522件で、有効回答数は2,119票)と、リフォーム事業者が税制優遇策について回答したB票(同6,516件で、有効回答数は1,066票)からなる。
◇ ◆ ◇
各社が行うリフォーム、リノベーション、リファイニング見学会などは極力参加するようにしているが、「リフォーム」については素人だ。しかし、「実例調査」報告書を読むと素人だからこそ見えてくるものもある。以下、率直に疑問に思うことなどを記す。
まず、「リフォーム業」とは何ぞやという疑問だ。そもそも「リフォーム業」の定義はなく、全体像はだれも把握していないようだ。国の統計基準として採用されている日本標準産業分類では建設業の中に「建築リフォーム工事業」があり、「主として各種建築物の改装又は軽微な増・改築工事を総合的に行う事業所をいう」とある。
この分類に従った総務省の調査によると、「建築リフォーム工事業」は平成26年7月現在、21,226業者で、従事者数は112,430人、全体の売上高は約9,427億円だ。単純に割ると1業者当たり売上高は約4,441万円、従事者は約5.3人、従事者1人当たりの売上高は約838万円となる。
では、これが正確な「リフォーム業」を捉えた数値かといえばそうではなさそうだ。一般的にリフォーム市場は数兆円とも10兆円ともいわれている。「建築リフォーム工事業」はその一部しか捕捉していないことになる。「建築リフォーム工事業」が「軽微な増・改築工事を総合的に行う事業所」ということであれば、大手の建設業やフォーム会社はこの範疇には入らないのかもしれない。
リ推協や総務省のデータでもわかるとおり、リフォーム業は大手中小が入り乱れ、それこそ玉石混交の世界であることがうかがわれる。
アンケート送付に対する有効回答率は高いほうではないかと思うが、圧倒的多数の無回答の業者を含めたリフォームの実態を反映しいるのかどうかはやや気になる。
◇ ◆ ◇
リフォーム工事に関する税制優遇措置についてリ推協は尋ねているが、「あまりよく知らない」「知らない」は45.2%にも達する。税制優遇措置の活用状況でも、「活用するつもりはない」「わからない」が34.5%もある。税制優遇措置の効果については、「あまり効果はない」「わからない」が55.41%あり、その理由として「住宅ローンを利用する施主が少ない」が57.5%というのはともかく、「手続きが面倒で経費がかかるため、使いにくい」が37.4%、「内容が複雑で理解しにくい」が33.3%ある。
いま流行りのインスペクションについては、国交省の「ガイドラインを知らない」業者が31.4%にものぼり、リフォーム瑕疵保険の利用が少ない理由として「施主からの要望がないため」が48.8%あり、「保険費用の負担軽減」を求める声が49.0%あった。
この調査結果はリフォーム業の現状を如実に物語っていると思う。税制優遇措置を知らないとか、手続きが面倒などというのは業(と呼べばだが)ではない。「ガイドライン」の存在を知らずして、どうしてまっとうなリフォームが行えるのか。ユーザーが知らないからこそプロとして提案営業を行い、1件当たりの受注単価を引き上げようとするのが普通の業者だ。それがまたストックの質の向上にもつながる。住宅は社会財ということを業界の方々に考えてほしい。
と、ここまで書いて、先日、優良ストック住宅協議会会長・和田勇氏(積水ハウス積水ハウス会長兼CEO)が「中古住宅という呼び名はイメージが悪い。もっと素敵な名前に変えようではないか」と呼び掛けたのを思い出した。呼称変更は「中古住宅」もそうだが、「リフォーム」こそ変えたほうがいいのではないか。

