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「プレミアムレジデンス横濱妙蓮寺」完成予想図

 三信住建が分譲中の「プレミアムレジデンス横濱妙蓮寺」を見学した。妙蓮寺駅から徒歩2分で戸数39戸、坪単価は294万円。驚くような単価だが、9月から分譲開始し、すでに22戸が契約済みだからよく売れている。

 物件は、東急東横線妙蓮寺駅から徒歩2分、横浜市港北区仲手原二丁目に位置する6階建て全39戸。専有面積は64.98~85.48㎡。現在分譲中の住戸(4戸)の価格は5,878万~6,988万円(70.05~80.16㎡)。平均坪単価は294万円。竣工予定は平成28年6月上旬。売主は同社のほかセコムホームライフ(事業比率は50:50)。設計・監理はIAO竹田設計。施工は三信住建。販売代理は双日新都市開発。

 現地は、道路に面しているところは商業地域で、その奥は第一種低層住居専用地域。建物は東向きと南向き。2重床・2重天井、食洗機、ミストサウナが標準装備。

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 この単価を聞いたときは正直驚いたが、もともと単価水準の高い東急東横線。武蔵小杉を筆頭に駅近物件は軒並み坪300万円を突破しつつある。だから、駅2分で294万円も妥当かなと思えてくる。何よりも22戸が売れていることが証明されている。

 読者の方はご存じないかもしれないが、バブルが終息するころ、佐藤工業「ザ・ヴィスタ妙蓮寺」が分譲された。確か坪単価は330万円くらいで、全61戸ほとんどか億ションだった。

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 それにしても同社の伸びがすさまじい。同社はマンション用地の取得・卸しで急伸している会社だが、会社設立の2006年度は開発・取扱い件数が18件1,409戸、売上高20億円だったのが、2014年度は開発・取扱い件数が45件2,269戸、売上高294億円だ。10年足らずで売上高は10倍に伸びた。

 同社社長・信田博幸氏は長谷工コーポレーション出身。2005年に取締役兼専務執行役員に就任。2006年に退社し、同社を立ち上げた。

 ブランド名「プレミアムレジデンス」は、自社で分譲する物件に冠するもので、今回が3物件目。記者は2年前、第一号の「プレミアムレジデンス府中西府駅前」を見学し、記事にしている。なかなかいい物件だった。この記事は、いま問題になっている横浜市の傾いたマンション問題を考える意味でも参考になるはずだ。

左手にタコ、一筆書きのようにマンション検査徹底 新三平建設・高谷氏(2013/11/19)

 

 

 

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匠の技について講話する宮沢社長(さいたま市立春里中学校で)

 「親方に弟子入りしたい」-国土交通省は10月31日(土)、子どもたちに建設業の社会的な役割やものづくりの素晴らしさを知ってもらおうとさいたま市教育委員会と連携、市内の小・中学校を対象としたキャラバン「建設産業ものづくり体験授業」を実施。「カンナ社長」ことアキュラホーム・宮沢俊哉社長のかんな掛けを目の当たりにした生徒は「親方(宮沢社長)に弟子入りしたい」「親方のようになるには何年かかりますか」「自分もなりたい」などと感動を語った。

 体験授業は、建設業界に対する世の中一般のネガティブなイメージを払しょくし、建設業の魅力を発信しようという取り組みの一環として行われたもので、今回は市立新和小学校と春里中学校を対象に行われた。この種の授業は工業高校では行われているが、小・中学校では初の試み。

 市内見沼区の春里中学校では、8時45分から開会式が行われ、1年生約270名が建設産業の紹介、かんな掛け、釘打ち、のこぎり挽き、壁塗り、作業ロボット体験のほか、地滑り、トンネル工事、液状化などについて正午まで学んだ。

 体験授業には土木学会や埼玉県左官業協会が、業界からはアキュラホーム・宮沢社長がかんな掛けを、大和ハウス工業が作業ロボットスーツの体験・実演をそれぞれ行った。

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かんな掛け(左)と釘打ち体験

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宮沢社長

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目を輝かせてかんな掛けを観る生徒

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 かんな掛けにはミクロン(1000分の1単位)の技を持つアキュラホームの宮澤俊哉社長が講師として参加。自ら大工として弟子入りしてから、トップレベルのかんな掛けができるようになった経緯をわかりやすく話し、実際に匠の技を生徒の前で披露した。

 しゅるしゅると薄絹のような「かんな華」がむき出され、鏡のようになった表面に生徒たちは歓声を上げた。質問コーナーでは、「何年で技は身につきますか」「親方に弟子入りしたい」「コツはありますか」「好きな木はなんですか」などと宮沢氏を質問攻めにした。

 生徒たちは「とても楽しかった。自分も大工になりたい」「ワクワクの連続」「ロボット体験がおもしろかった」などと異口同音に感動を語った。

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約24キロのペットボトルを楽々と持ち上げる生徒

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壁塗り(左)と地滑りの実験をする生徒

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「クリオ駒沢公園」完成予想図

 明和地所が11月下旬に分譲する「クリオ駒沢公園」を見学した。駒沢オリンピック公園に徒歩4分、国立東京医療センターに隣接する全53戸の中層マンションで、同社久々の100㎡、億ションも含まれる。

 物件は、東急田園都市線駒沢大学駅から徒歩16分(JR恵比寿駅からバスで約20分圏)、目黒区東が丘1丁目に位置する6階建て全53戸。専有面積は55.69~124.32㎡、価格は未定だが坪単価は370~380万円台になる模様。竣工予定は平成28年11月下旬。設計は三輪設計。施工は多田建設。

 現地は、敷地南側が駒沢通りに面しており、西側は国立東京医療センターの森に隣接。

 建物は、南向き中心に東向きと西向き。88㎡以上の10戸がプレミアム仕様として億ションになる模様。

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 なかなか意欲的なマンションだ。モデルルームに当てられているのは120㎡の「X type」。インテリアデザインを担当するのはカン・デザイニングオフィスの鈴木ふじゑ氏。玄関は横入りタイプで、廊下幅は1200ミリ以上。床、壁などに大理石やチェリー材など天然材をふんだんに用いており、リビング壁は「セルベジャンテ」と呼ばれる大理石張り。カラーリングは鈴木氏が名付けた〝グレージェ〟。グレーとベージュを掛け合わせた微妙な色を表現している。

 設備仕様からして10戸は間違いなく億ションになる。同社の億ションと言えば、10数年前に分譲された「クリオレミントンハウス文京播磨坂」を思い出す。高額だったが、瞬く間に売れた。

 100㎡住宅も久しぶりだ。「レミントンハウス」もそうだが、もともと100㎡は同社が積極的に手掛けてきたプランだ。元気な明和が戻ってきた。

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モデルルーム 

 

 三井ホーム市川俊英社長は10月30日行われた決算説明会で、「2×4工法による大規模木造建築は数年前から積極的に取り組んできており実績も積んできた。足立区の老人ホームは3,000坪という巨大な建物。また、2×4とCLTは工期も短くて済み相性もいい。わが国の山林は伐採期を迎えており、コストの問題もあるが、国産材を構造材に活用し、地方創生にも寄与したい」などと語った。

 同社は、国土交通省の「木造建築技術先導事業」に選定された足立区の5階建て延べ床面積約9,000㎡の老人ホームの建築を進めており、また、林野庁の補助事業「CLT建築等新たな製品・技術を活用した建築物の実証事業」についても同社グループの三井ホームコンポネトの事務所棟計画が採択されことを受けて発言した。

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建築現場で行われた地震体験車(わが国に4台しかないという)

 ナイスは10月30日、今後同社が分譲するすべてのマンションを免震構造にすると発表。日建設計、および日建ハウジングシステムと共同でワークショップを実施し、これまで8階建て以上を免震としていたものを7階建て以下の中層でも採用が可能とみて踏み切ったもの。免震の新ブランド「Noblesse(ノブレス)」を立ち上げ、その第一弾「ノブレス西馬込」(6階建て41戸)の建築現場見学会を行い関係者に公開した。

 同社は1997年に竣工した「ナイスアーバン砧公園」を皮切りに免震構造を積極的に採用しており、2005年以降は仙台市では100%、それ以外のエリアでは8階建て以上に採用している。これまで計画中を含め70棟7,120戸に採用。首都圏での免震マンション供給棟数はナンバーワンとなっている。従来、一般の耐震構造と比較した場合、免震は15~20%程度建築コストが高くなることからタワーマンション、高級マンション以外の中層マンションではほとんど採用されていない。

 同社と日建は、これらの課題について①平面・立面形状の最適化②建物の軽量化③動線・セキュリティ・設備系統④免震部材の組み合わせ⑤基礎形状-などの検討を重ねて実施することにした。

「ノブレス西馬込」は、都営浅草線西馬込駅から徒歩10分、大田区中馬込3丁目に位置する6階建て41戸。専有面積は58.60~73.56㎡、坪単価は270万円。竣工予定は平成28年4月中旬。

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地下の免震装置(マンション全体で16個が設置されている)

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「スマートウェルネス体感パビリオン」 

 ナイスが10月31日(土)、横浜市と慶応大学との共同プロジェクト「スマートウェルネス体感パビリオン」を開設する。「見て・触れて・感じて・知る」をコンセプトに、「温熱」「空気」「睡眠」「安心・安全」「省エネ・エコ」の5つの要素を中心に「スマートウェルネス住宅」の仕組みを学ぶことができる。開設に先立つ27日、関係者らでオープン記念セレモニーが開催された。

 「スマートウェルネス住宅」とは、ICT技術と省エネ・創エネ・畜エネの「スマート住宅」の概念を広げ、多様な世代が安心で安全、健康、快適な暮らしを目指すもの。

 パビリオンの企画や展示は慶応大学理工学部・伊香賀俊治研究室の協力のもと行うもので、11月から来年2月にかけて様々な実証実験を行い、データの集積などを行う。

 ナイスグループは、横浜市が進める「環境未来都市」構想の取り組みの一環として、環境・健康に配慮した建築物の普及、木材の利活用などについて包括連携協定を今年2月に締結している。

 セレモニーで挨拶した林文子・横浜市長は「素晴らしいパビリオンが完成して感激している。様々なプレゼンや子どもの授業に使っていく」と話した。

 また、平田恒一郎・同社社長は「当社は今年で創業65周年。これまで地震に強い住宅を一貫して造ってきたが、今年からはマンションは全て免震構造とした。わが国の既存住宅約5,000万戸のうち国の断熱基準(平成11年)を満たしているのはわずか5%しかない現状は残念だが、当社は長期優良住宅の認定基準を超えたパワーホームの供給に力を入れている。これまでのCASBEE横浜[戸建]の届け出件数105件のうち103件が当社施工。住宅は木のほうがいいとみんながいうが、感情に走ってきた。エビデンスが欠けている。データを集積して医学的にも木の住宅が優れていることを証明したい」などと語った。

 現地は、JR・京浜急行鶴見駅から徒歩5分、横浜市鶴見区鶴見中央4丁目、ナイス本社の対面に位置。敷地面積は約1,338㎡、延べ床面積約620㎡。日産自動車から寄贈された電気自動車や地震体験車も配置されている。

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左から伊香賀氏、林氏、平田氏

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 なかなか立派なパビリオンだ。スマート住宅のモデルハウスはたくさんあるが、非断熱と高断熱仕様の温度の違いを体感したり、9種類もの樹木の香りを比べたり、様々な内装材を使用した場合の室温と湿度の違いを見ることができる。

 敷地の半分くらいは同社が所有しており、残りの半分は借地だという。建設経費もすべて同社が負担したというから立派だ。

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パビリオン エントランス

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パビリオン 中庭

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ナイス 横浜市と慶大と連携して「スマートウェルネス体感パビリオン」開設(2015/10/20)

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 三菱地所は10月30日(金)から来年2 月にかけて、横浜を皮切りに全国6会場で「第14回キラキラっとアートコンクール優秀賞作品展」を開催する。

 「キラキラっとアートコンクール」は、障がい者アートライブラリー「アートビリティ」を運営する社会福祉法人東京コロニーの協力を得て2002年にスタート。「アートビリティ」の登録作家として現在17名が活躍中。コンクール応募作品はこれまで様々な企業の冊子の表紙やカレンダーなどに使用されている。 

 今回の作品展は、全応募作品1,725作品の中から審査会を経て選ばれた優秀賞51作品を展示するもの。

 三菱地所は、本コンクールが障がいのある子どもたちの優れた才能を評価・発掘・展示する機会となり、芸術活動の裾野が広がることを願い応援している。

 優秀賞・全応募作品は次のホームページで公開している。

 キラキラっとアートコンクールホームページ http://www.kira-art.jp

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 一度、この作品展を取材したことがある。われわれは「障がい者」という色眼鏡で作品を観がちだが、それが誤りであることに気づかされるはずだ。われわれがレッテルを貼ることで伸びる芽を摘み取ることが怖い。

 今回の絵画展に寄せられたO JUN・東京藝術大学教授と杉山博孝・同社社長の講評を紹介する。

  JUN氏 今年も全国からたくさんの応募があった。コンクールということで入選作品を選ぶわけだが、惜しくも選外になった作品とどれほどの差があるのかといえば、実はないのだ。ではどのように選び取っているのかといえば、私は一瞬にして目を撃つ作品と繰り返し見ていてゆっくり見えてくる作品だ。作品はどれも伯仲している。

 昨年は数点だが、強く印象に残る作品があった。いずれも“さみしい絵”“孤独な絵”だった。色彩豊かで描き込んでいる絵の中にあって、しんとした空間が目を惹いた。

 今年はそういう絵が見当たらなかった。これは望ましいことなのかそれとも残念なことなのか。

 応募の段階で学校や教室と私たちの選考で彼らの作品は数度のフィルターを通過してきている。

 私たちは、作品を見る自らの目をいつも見返していようと思う。そういう中で一つの学校から応募された作品が印象に残った。どの作品も描く人の“私は、これを、こう描きたい!”という思いに溢れ、それに見合う画材と技術が効果的に使われている。個々の資質との向かい方や場を作る努力をされている先生やスタッフを想像する。教室の空気がよほど気持ちよいのではないか。

 杉山氏 昨年より、障がい者芸術に造詣の深いO JUN氏、青柳路子氏に審査に加わっていただき、西田氏、髙橋氏と共に新たな体制で選定をしております。審査の視点が変わったことと作品全体のレベルアップにより、昨年の優秀賞作品展の会場では、個性豊かな作品が増えたとの評価を数多くいただきました。

 第14 回となる今回は、全国から1,725 点もの応募をいただきました。その中から50 作品を選ぶことは非常に困難で毎回頭を悩ますのですが、今回は最後の1作品がどうしても絞り切れず51作品を優秀賞として選定致しました。

 また、当社グループの社員も投票に加わっているのですが、毎年応募される特定の方の作品を楽しみにしていたり、離れた職場から投票に駆けつけたりと、社員の間でもすっかり定着した感があります。

 これからも本コンクールは、応募者の皆様、審査員の方々、作品展をご覧になる各会場のお客様と三菱地所グループの役員・社員が力を合わせて作り上げて、その価値を高めていくコンクールでありたいと願っております。

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「三井ショッピングパークららぽーと海老名」

 三井不動産は10月29日(木)、神奈川県海老名市の駅直結型のリージョナル型ショッピングセンター「三井ショッピングパークららぽーと海老名」を開業する。開業に先立つ27日、報道陣など関係者に公開した。

 「三井ショッピングパークららぽーと海老名」は、小田急小田原線、相鉄線、JR相模線の3路線が乗り入れる「海老名」駅と新たな連絡デッキで直結した敷地面積約33,000㎡、4階建て述べ床面積約121,000㎡、店舗数263店舗の商業施設。

 空間デザイン・ショップ・イベントの複合的な組み合わせによって新しい海老名のコミュニティの場となる施設のセントラルゾーン「EBICEN(エビセン)」が設置されており、単に人が集まり買い物をする場所から「ひと」「もの」「こと」が複合的に集まり、交流する場所になるよう空間デザインに工夫を凝らしているのが特徴。

 「エビセン」内には大人のための学びや体験を提供する「大人ゼミ」、親と子のコミュニティコアとなる「コドモゼミ」が設けられている。

 プレス説明会で同社常務執行役員・石神裕之氏は「駅直結型野263店舗からなるワンストップショップを実現した。地域の発展に貢献していく」と話した。
 初年度は売上げ300億円を目指す。

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エビセン フラット

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 何度見てもこういった商業施設はよく分からない。しかし、「大人ゼミ」と「コドモゼミ」はその企画意図がよく伝わってきた。買い物に興味のない人の手持ち無沙汰を解消してくれるスペースだ。

 「大人ゼミ」に出店している大阪屋の子会社・リーディングスタイルの書籍・雑貨・カフェを複合した新しい形態の書店「BOWL」がなかなか面白い。

 「BOWL」には、裏表紙の紹介文しか頼りにできないミステリアスな「あらすじ百景」、著者、著者の誕生日などの情報しか得られない「BIRTHDAY BUNKO」コーナーがあった。書籍はビニールに包まれている。いわゆる〝ビニ本〟だ。

 これは本屋としては邪道だとは思ったが、〝中身は何だろう、どんな作品だろう〟というワクワク、ドキドキ感を満たしてくれる。ビニ本商法にのるかそるかの勝負の気配も伝わってくる。記者は自分の誕生日である「4月6日」の「久生十蘭」(1902年4月6日生)を購入した。読み終えてはいないが、面白い。同じフロアには大手の「有隣堂」書店があるが、テーマを絞り、目利き力で勝負すれば十分戦えると思った。

 今年6月、出版取次ぎ4位の栗田出版販売が民事再生の申請を行なったのに衝撃を受けたが、大阪屋も出版取次ぎが本業だ。取り次ぎも本屋も不況を嘆くだけでなく、発想の転換が求められているのだろう。

 「コドモゼミ」は、同社社有林の間伐材を用い、東京おもちゃ博物館が監修したスペース「Wood Egg」が人気を集めそうだ。

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「Wood Egg」

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内観
 

東急リバブル人事部ダイバーシティ推進課長・野中絵理子氏に聞く

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野中氏

 「そもそもダイバーシティ推進P.T.を2013年4月に立ち上げたのは、中島(美博氏、現同社会長)が社長時代に『変わり続けることが成長への唯一の道』であることを徹底的に社内浸透させ、女性活躍が経営戦略の一つであることを宣言したからです。P.T.はダイバーシティ推進課となり、この2年半の短期間でできることは全てやりました」-東急リバブル人事部ダイバーシティ推進課長・野中絵理子氏の「できることは全てやった」この言葉に同社の「女性活躍」の取り組みが集約されている。

 その成果は、仕事と子育ての両立支援、キャリア支援、職域拡大など様々な面で数値が伸び、劇的に変化している。

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 同社の取り組みが社会的にも評価されたことは、先に厚生労働省の平成27年度「均等・両立推進企業表彰」の均等推進企業部門で不動産流通企業としては初めて「東京労働局長優良賞」を受賞したことで証明された。

 同賞は、地域(東京都)において女性の能力発揮を促進するために、他の模範ともいうべき取組を推進している企業を表彰するものだ。

 同社はこの表彰より前の2014年4月に厚生労働省の「子育てサポート企業」としての認定マーク「くるみん」を取得している。制度そのものが異なるので単純な比較はできないが、格から言えば「均等・両立」のほうが高く、応募のハードルも高い。

 受賞企業は、表彰制度が始まった平成19年の15社から27年度は30社(応募は54社)と倍増はしているが、これは各企業の認識が高まったからとみられている。東京都は応募が8社で、受賞したのは同社と協和発酵キリンの2社のみだ。19年度からトータルしても東京都は26社しか選ばれていない。

 受賞理由は、女性活躍を会社の長期戦略の一つとして位置づけ、2013年4月に業界初の専門部署(ダイバーシティ推進P.T.)を設置し、計画的できめ細かな取組みにより成果を上げていることだ。

 具体的には、育児休暇制度の期間延長、産休育休前復職前後の面談フロー、育休中社員の情報交換会、休日事業所内保育(たまプラーザのリバブルキッズルーム)、休日保育費用支援手当、ベビーシッター育児支援、時短制度の不使用期間の繰り越し、産休復帰後の営業職から一般職への職掌転換などにより採用拡大が進んだことが評価された。

 さらに、キャリア支援として女性社員のメンター制、部長メンター制、コース転換した女性社員によるパネルディスカッションなどを積極的に推進してきたこと、また、職域拡大の取り組みとして公募制・ポストチャレンジ・コース転換制度導入(2012年)、東急ハンズ、東急スポーツオアシスとの異業種交流会などによるネットワークづくりの支援も行ってきたことなどが受賞の理由とされている。

 これらの取り組みの成果が劇的に上がっていることも、具体的な数値によって裏付けられている。

 例えば女性総合職採用の拡大。2014年4月は15.9%だったのが、2015年4月は23.6%と10ポイント近く上昇した。

 育児休暇取得・復帰者は2012年が57名だったのが、2014年には107名へとほぼ倍増。売買仲介営業職に占める女性割合は2012年が2.2%だったのが2014年には3.3%へ伸び、男女の退職率格差は2012年の2.6%から2014年は1.3%へと縮まった。チャレンジ・コース転換制度導入も効果をあげており、2013年の女性応募者は3名だったのが、2014年には17名へと5倍以上に増加した。

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 ダイバーシティや「女性活躍」の取り組みは企業トップの役割が大きいということはよく知られていることだが、同社もその例外ではないことが野中氏の言葉でも裏付けられた。

 〝やる気〟が中途半端でないことの例を一つ紹介する。

 「全管理職約500人を対象にダイバーシティマネジメントセミナーを今年の2月から3月にかけて実施しました。セミナーに参加した管理職からは『女性社員も男性と同様に仕事で魂が震えるような成功体験をさせることが上司の仕事』だという講師の言葉に『自分の固定観念に気付いた』、『遠慮や配慮から女性社員には一定の距離を置いていたが、優しさの勘違いだった』など、女性活躍に関して意識が変わったという答えが80.2%、『マネジメントの参考になった』というのが92%にも上りました」と、野中氏は話した。

 今年度は、全女性社員約560名を対象にしたポジティブアクションセミナーを開催しているという。

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 「女性活躍」は、男性の働き方、意識を変えないと成功しないと記者は考えているのだが、同社はまさにそれを実践しようとしている。

 流通業界の営業マンは夜遅くまで働くというのが通説だ。夜の10時、11時などは序の口、終電まで働くという営業マンをこれまでたくさん取材してきた。夜遅くまで働くのが優秀な営業マンという評価が業界全体に蔓延しているという印象を強く受けてきた。

 現在、同社は会社をあげて長時間労働削減の対策中で、営業マンを含めた全社での20時30分のパソコンシャットダウンを実施しているが、更にスタッフ部門では12月から一時間前倒しでの19:30分となる。

 これだけではない。テレワーク(在宅勤務)のトライアルもすでに終え、制度導入するかどうかの経営層への提案を11月に行うという。さらに「時差出勤、フレキシブルも制度化できるように進めており、来年度以降に運用開始したい」と野中氏はいう。

 「目的は生産性をあげること。会社全体での『働き方改革』によって男性も女性も一人ひとりが自己の成長が図れる会社にしようということです」-野中氏はきっぱりと語った。

 同社が不動産流通業を劇的に変えるかもしれない。

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 「わたしが入社したのは昭和61年。宅建は翌年取得しましたが、仕事は営業所の庶務業務でお客さまへのお茶出しや給料計算など。3年半やりました。

 その後、賃貸営業や管理のセクションを経て、現職に就くまでは約50人の賃貸部門ブロック長を務めていました。家族は、認知症の84歳の母と夫の3人ですが、仕事を終え真っ先に考えるのは『今日の夕ご飯何にしようかしら』です。それでも子どもはいないので、育児両立社員に比べれば楽ですよ。」

 厚労省のデータによると、6歳未満の子を持つ夫婦と子どもの世帯の妻と夫の生活時間のうち、家事関連と仕事などの時間の長さは、共働き世帯の妻の家事関連時間は5時間37分(うち育児時間2時間8分)、仕事などの時間は4時間19分で、夫の家事関連時間は59分(うち育児時間30分)、仕事などの時間は8時間43分となっている。

 このデータに照らし合わせると、野中氏は子どもがいないが、1日の半分近くを仕事と家事労働に費やす。これに通勤時間などの移動、外出する時の身支度などを差し引くと睡眠時間と余暇に当てられる自分の時間はどれくらいあるのか。

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 野村不動産ホールディングス(野村不HD)と三越伊勢丹ホールディングス(三越伊勢丹HDS)は10月27日、両社相互のブランド価値向上を目的とする包括的業務提携に向けた検討を開始することについて合意したと発表した。

 取り組みの一環として、野村不動産HD 子会社の野村不動産と三越伊勢丹HDS 子会社のエムアイカードは、「野村不動産グループカスタマークラブ会員」向けの提携クレジットカードを発行することで基本合意した。カード発行は2016年秋を予定している。

 今後協議する主な内容は、①両グループの顧客の相互送客②三越伊勢丹グループが推進するMI ポイントプログラムの共有などCRM 強化についての検討③両グループ各社の経営資源を活用した各種サービスの開発・提供-など。

 両社グループは昨年2014年4月、三越伊勢丹不動産に野村不動産が資本参加し、名古屋地区のマンション分譲共同事業を開始した。

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 野村不動産グループは今年7月、分譲マンション「プラウド」のオーナーなどグループと過去に取引したことがあるお客さま約30万件を対象とした「野村不動産グループカスタマークラブ」を発足。

 主なサービスは、仲介取引、リフォームなど野村不動産グループの限定特典、インテリア、旅行、ホテルなど提携企業による限定特典、会員限定イベントへの参加応募など。9月末時点の会員数は約6.7万人。

 提携カードの発行と併せ、三越伊勢丹グループが推進するMI ポイントプログラムに野村不動産グループが参加することによりMI ポイント経済圏を住の分野に拡充し、衣・食・住・遊とお客さまのライフスタイル全般にわたるプレミアムなサービス実現を目指す。

 

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