RBA OFFICIAL
 

IMG_8736.jpg

逆転に沸く三井不動産リアルティ ナイン

 

  1 2 3 4     合 計
野村不動産アーバンネット      
三井不動産リアルティ      

(6回時間切れ)

野村不動産アーバンネット 拙守たたる

 三井不動産リアルティが快勝。野村不動産アーバンネット茂木投手は立ち上がり制球を欠き、野手陣も拙守で足を引っ張った。

 1点先制された三井リアルは初回、3つの四球で得た1死満塁の好機から5番引地のショートゴロ敵失でまず1点。6番水野が倒れたあと8番安田の内野安打で2者が還りこの回3点。3回には1死1、3塁から3塁走者の神村が本盗を決めて突き放した。先発の北地は初回に1失点したが、その後は安定したピッチングで5回まで無失点に抑えた。

 野村アーバンは初回、四球で出塁した3番遠藤を1塁に置き、4番三根が左中間2塁打を放ち1点を先制したが、その後は抑えられた。

○安西監督 結果オーライ(と言ったかどうか。エンドランスクイズのサインを見落としたのは澤村のようだった)

○神村 …(本盗が決まっても浮かぬ顔)

●赤堀 いい当たり? 野球で飯を食っていた男だから当たり前(三根の快打にも手厳しかった)

  
三井 北地投手(左)と野村 茂木投手


〝いかんなぁ〟野村 三根監督

IMG_8797.jpg

延長で満塁弾を放ったリバブル河野

 

  1 2 3 4     合 計
東急リバブル       10
みずほ信不動産販売      

(6回延長サドンデス)

みずほ信不動産販売は惜敗 サヨナラの場面逸す 

 

 東急リバブルが延長戦を制した。3-3の同点で迎えた6回、先頭の主砲河野が台風の影響で強烈な向かい風が吹く中、右翼越え満塁弾を放ち、その後も相手の拙守につけ込み一挙7点を挙げて試合を決めた。

 藤巻投手は8個の四死球を与えるなどピリッとしなかったが、何とか踏ん張った。

 みずほは逸勝。選手が集まらず、57歳の中村監督もセカンドを守らざるを得なかったが、打線が奮起。3回には4つの四球と敵失から同点に追いつき、2点差とされた4回には四球と敵失で1点を還した。さらに5回には、1番岩本の適時打で同点に追いついた。延長サドンデスでは四球による押し出しの1点にとどまった。竹内投手は粘り強く投げたが、最後は力尽きた。


リバブル 藤巻

○大槻監督 藤巻が復活した(毎回ピンチをしのいだ藤巻を称えた)

○河野 逆風だったが、よく飛んだ。100mぐらいではないか

●中村監督 惜しかったねぇ。僕が出ざるを得ないようじゃ(2つの四球を選び出塁。最後は3塁走者としてあわやのシーンを演出した)


大量点に沸くリバブルベンチ


みずほ 竹内投手

IMG_8743.jpg

住友不動産販売 越前

 

  1 2 3 4     合 計
住友不動産販売         11
ナイス        

(5回コールド)

ナイス 初回の1点のみに抑えられる 

 

 住友不動産販売が14安打11点で圧勝した。1点を追う3回、1死から相手先発の芦沢を攻め、1番の中園以下、山口、橋本、前田の4連続長短打で3点を奪い逆転。4回にも無死から7番の赤岩以下、布施、静光の3連打と4番伊藤の適時打で4点を挙げリードを広げ、5回にはこの回から登板した2番手正木からも4安打を浴びせ4点を加点。

 越前投手は初回こそ1失点したが、その後は2安打に抑えた。

 ナイスは初回、先頭の北村が四球で出塁した2死2塁から4番村尾の安打で1点先制。しかし、その後は村尾と9番貝瀬の2本の2塁打に抑えられた。

 先発の芦沢は2回を無難に抑えたが、山なりボールは2順目からは通用しなかった。

○古賀監督 よっしゃ、全員安打だ(4番和田、5番越前を除く選手が安打)

○前田 2打数2安打でお役御免(伊藤に交代)

●芦沢 調子はよかったが…


ナイスのナイン

IMG_8782.jpg

積水ハウス 田口

 

  1 2 3 4     合 計
オークラヤ住宅      
積水ハウス 4x      

(6回延長サドンデス)

オークラヤ住宅 松尾の2点打フイに 

    

 積水ハウスが延長サヨナラ勝ち。5回まで3-3の同点のまま試合は延長サドンデスへ。

 6回表、オークラヤは先頭の9番松尾がカウント0-2と追い込まれながら3球目の低めの難しい球を中堅前に運び2点。1番横地が歩き再び満塁とした後、2番丸山は平凡な2塁フライを打ち上げたが、塁審はインフィールドのコールをせず、堀田2塁手が落球する間に3塁走者が生還。丸山も敵失で出塁するという珍しいシーンも見られた。

 その裏、積水は先頭の坂本が敵失で1点を還し、なおも1死満塁から2番田口が右中間を破る走者一掃の3塁打を放ちサヨナラ。高橋投手は5回まで9四死球を与えるなど制球を欠いたが、安打は3安打に抑えた。


積水 堀田監督

 オークラヤは初回、4つの四死球と3番斉藤の安打などで2点を先取。1点を追う5回には無死2、3塁から6番小森の内野ゴロで同点に追いつき、なおも2死満塁と攻め立てたがあと1本が出ず。

○堀田監督 フライが上がったので「インフィールド」と僕がコールした(選手は勝手にインフィールドのコールをする権限はない。念のため。それにしても審判はおそまつ)

○田口 久々に打った

●小森監督 采配はばっちりだったが、貧打だね


オークラヤ住宅 ナイン

IMG_9117.JPG IMG_9083.JPG


サヨナラ打を放った三井リアルティ引地(左)と5回完全試合を達成したリバブル藤巻

 決勝戦は三井不動産リアルティ-東急リバブル-「第4回Club-D cup(クラブ・ディ・カップ)」野球大会準決勝戦2試合が11月6日、大宮健保グラウンドで行われ、3-2で住友不動産販売にサヨナラ勝ちした三井不動産リアルティと、積水ハウスに7-0でコールド勝ちした東急リバブルがそれぞれ勝利。決勝戦は東京ドームで来春に行なわれる。

 住友不動産販売-三井不動産リアルティは、初回、住友不販が敵失などで2点を先制したが、三井リアルティは後半に追い上げ、最終回、1死2、3塁から引地が逆転サヨナラ打を放った。2番手北地が3回途中から好救援。

住友不販は初回に2安打と敵失で2点を先取したが、その後は相手の圧力に屈した。越前-伊藤の継投も実らなかった。

 積水ハウス-東急リバブルは4回まで0-0の投手戦となったが、リバブルは最終回、2死1、2塁から連続四球で1点を奪うと、その後は2四球に財津、札ノ辻の連打でこの回一挙7点を挙げコールド勝ち。藤巻投手は5回完全試合を達成した。

 積水は先発の坂本が4回までリバブル打線を1安打に抑える好投を見せたが、最終回は2死から押し出し四球を与えジ・エンド。

住友不動産販売 2-3 三井不動産リアルティ

  1 2 3 4     合 計
住友不動産販売        
三井不動産リアルティ 2X        

(5回時間切れ)

積水ハウス 0-7 東急リバブル

  1 2 3 4     合 計
積水ハウス        
東急リバブル 7x        

(5回時間切れコールド)

 

IMG_8756.jpg 

ホームスチールで生還した神村(右)を迎える安西監督

 Club-DCUP準決勝は三井不動産リアルティ-住友不動産販売と東急リバブル-積水ハウス-第4回Club-D CUP準々決勝戦が10月9日、大宮健保グラウンドで行われ、野村不動産アーバンネットに6-1で快勝した三井不動産リアルティ、ナイスに11-1で圧勝した住友不動産販売、延長サドンデスの末、みずほ信不動産販売を10-4で下した東急リバブル、オークラヤ住宅に7-6延長でサヨナラ勝ちした積水ハウスがそれぞれ勝ち上がった。

 野村不動産アーバンネット-三井不動産リアルティは、三井リアルが快勝。初回、1死満塁から敵失と神の内野安打などで3点を奪い逆転。その後もホームスチールなどで加点。先発の北地が好投した。野村アーバンは初回に三根の先制打で挙げた1点に抑えられた。

 住友不動産販売-ナイスは、住友不販が圧勝。3回に中園、山口、橋本、前田の4連続長短打で逆転。4回、5回にもそれぞれ4点を奪った。越前が1失点完投。ナイスは初回、村尾の適時打で先制したが、2回以降は抑えられた。先発の芦沢は3回に集中打を浴びた。

 東急リバブル-みずほ信不動産販売は、3-3のまま延長サドンデスとなり、リバブルが主砲河野の満塁弾で試合を決めた。藤巻が完投。みずほは小刻みに加点して同点に追いついたが、延長で屈した。竹内の粘投が報われなかった。

 オークラヤ住宅-積水ハウスは、積水が延長サヨナラ勝ち。田口が走者一掃の3点3塁打を放った。高橋が完投。オークラヤは延長で松尾が2点打を放つなど3点リードを奪ったが、最後は屈した。 

東急リバブル 10-4 みずほ信不動産販売

  1 2 3 4     合 計
東急リバブル       10
みずほ信不動産販売      

(6回延長サドンデス)

オークラヤ住宅 6-7 積水ハウス

  1 2 3 4     合 計
オークラヤ住宅      
積水ハウス 4x      

(6回延長サドンデス)

住友不動産販売 11-1 ナイス

  1 2 3 4     合 計
住友不動産販売         11
ナイス        

(5回コールド)

野村不動産アーバンネット 1-6 三井不動産リアルティ

  1 2 3 4     合 計
野村不動産アーバンネット      
三井不動産リアルティ      

(6回時間切れ)

★希望の壁①(メール用).jpg
「希望の壁」 

 積水ハウスは11月5日、建築家安藤忠雄氏の発案を受けて工事を進めてきた本社のある「新梅田シティ」の巨大緑化モニュメント「希望の壁」の完成披露式を行った。

 「希望の壁」は、開花時期の異なる草木を計画的に配置することによって、四季に応じて表情が変わる高さ9m、長さ78m、奥行き3mのモニュメント。同社の「5本の樹」計画の選定樹種のソヨゴ、クチナシ、ヒラドツツジ、ヤブツバキ、ヤマブキ、フジ、オオイタビなどを中心に約100種類2万本以上の植物を植栽した。

 「新梅田シティ」は今年3月に竣工20周年を迎えた複合施設で、敷地の北側には絶滅危惧種を含む多くの生き物が集まる約8,000㎡の「新・里山」がある。

★希望の壁②(メール用).jpg
「希望の壁」
 

 

main02.jpg

「プラウド立川マークス」

 野村不動産が11月下旬に分譲する「プラウド立川マークス」を見学した。立川駅北口から徒歩4分、坪単価は200万円台半ばと安くはないが、同社が参画する駅前再開発エリアにも近接しており、商品企画も優れているマンションだ。

 物件は、JR中央線・南武線・青梅線「立川」駅から徒歩4分、または多摩都市モノレール線「立川北」駅から徒歩3分、立川市曙町一丁目に位置する14階建て68戸の規模。専有面積は62.48 ~83.61㎡、価格は未定だが、坪単価は200万円台半ばになる模様。竣工予定は平成27年5月中旬。施工は安藤・間。

 現地は、伊勢丹、高島屋などの大型商業施設やホテル、図書館などが集積する商業エリアと、駅前の「第一デパート」跡地などで開発が進む大規模再開発事業エリアに近接した駅近であるのが特徴。再開発事業には、同社が32階建て319戸のマンションを建設するほか、ヤマダ電機などの商業施設、公益施設が入居することになっている。また、来春開業予定の都内初の「IKEA立川」が来春開業するほか、立川駅圏には「ららぽーと(業態想定)」も計画されている。

 現地は南側の道路を挟んでビルなどが建っており眺望が優れているとはいえないが、建物の商品企画がいい。内廊下方式で基準階は6戸構成。ワイドスパンと全戸角住戸の多面採光が特徴。バルコニーにはガラス手すりのほか、外からの目線をさえぎり通風にも配慮したアルミルーバーとガラス手すりを組み合わせたオリジナルの手すりなどを採用している。

 設備仕様は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、タンクレストイレなどが標準装備。モデルルームは、木目調の格子窓付き多目的ルームの提案がいい。

 マンションギャラリー所長・相馬裕太氏は、「北口の曙町は駅南口の柴崎町とともに人気のエリア。モデルルームの出来もいい」と早期完売に自信を見せた。

◇     ◆   ◇

 今回の見学取材は同社広報の〝お勧め〟マンションで、広報マンによると相馬氏は担当するマンションがことごとく即日完売しており、若手のホープと紹介された。相馬氏とは坪単価350万円で即日完売した昨年分譲の「吉祥寺御殿山HOUSE」でも説明を受けているが、その後「プラウド王子本町」122戸(坪単価275万円)、「プラウド王子本町ディアージュ」37戸(坪単価259万円)も即日完売したのだという。

 さて、分譲単価。相馬氏は「現場を100回は歩いた」というが、記者はそれほどでもないが少しは知っている。「第一デパート」はかなり古く、表通りの街並みもかなり古い。モノレールの東側と西側では街並みは異なるので、坪単価は230万~250万円とはじいた。

 相馬氏には鎌をかける意味で「坪230万円でしょ」と声をかけたら「もう少し上です」と返された。予想は外れた。

 いま、わが街、多摩センターの駅近マンションは坪単価200万円が相場だ。新宿から同じ距離圏の立川に坪50万円もの差をつけられている現実を見せられショックを受けた。多摩市は多摩地域の都市間競争に大きく後れを取っている。

 建売住宅のガリバー企業誕生-一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホームの6社は11月1日、共同持株会社「飯田グループホールディングス」を設立し、東証一部に上場した。初値は2,226円、終値は2,149円だった。出来高は205万株(売買単位100株)。

 直近の決算を合計すると売上高は9,075億円、経常利益は751億円、当期利益は473億円で、売上高は住宅・不動産業で大和ハウス工業、積水ハウス、三井不動産、三菱地所に次ぐ第5位に躍り出た。三菱地所の9,271億円(2013年3月期)も射程圏に捉えている。

 主力の建売住宅の販売戸数は29,459戸(アーネストワン8,222戸、一建設7,202戸、飯田産業4,854戸、東栄住宅3,267戸、タクトホーム2,958戸、アイディホーム2,954戸)に達している。建売住宅の全国市場は10~12万戸だから、実に3割前後の市場占有率だ。年間800~900戸の三井不動産レジデンシャルなどとは桁違いの多さだ。追随するところがないという意味では、まさにガリバー企業だ。自動車業界のトヨタ、証券業の野村ホールディングスのような存在だ。

◇     ◆   ◇

 企業の価値は売上高で決まるものではないが、わが国で100数十社しかない1兆円企業に迫ろうとする同社のビヘイビアには苦言を呈さざるを得ない。新会社を設立したこの日、「飯田グループホールディングス」のホームページを立ち上げたが、リンクされているのは一建設と飯田産業のホームページだけだ。ホールディングスのホームページも知りたい情報らしきものはほとんどない。各社の決算短信や有価証券報告書を閲覧することしか情報を得られない。消費者や投資家に極めて不親切としか言いようがない。

 同社が期待するシナジー効果も記者は疑問に思っている。飯田産業や東栄住宅はやや異なるが、一建設とアーネストワンは兄弟というより一卵性双生児のような会社だ。同じ商圏、同じ商品、同じ販売手法の会社が企業規模を縮小するならともかく、それぞれが現在の体制を維持しながら果たしてシナジー効果を得られるのか。逆のアナジーに陥りはしないのか。

◇     ◆   ◇

 実質的な筆頭株主で代表取締役会長・飯田一男氏について、時効だろうから一言触れたい。

 飯田氏の情報は極めて少ない。有価証券報告書にも昭和13年生まれで、昭和42年に一建設(当時、飯田建設工業)を開業したことぐらいしか記載されていない。

 本人が極端に表に立つことを嫌っていたからだ。記者は昭和50年代の後半から平成4年ぐらいまで、毎年ではなかったが年に1度くらいお会いしていた。当時、前職で「首都圏建売住宅供給ランキング」調査を行なっており、トップの同社は4,000戸ぐらい供給していた。しかし、正確な数は公表しなかった。そこで、何度も頼み込んで「数字だけは教えるが、オレのことや会社のことについて記事にするな。写真はもちろんメモも取るな」という条件つきで取材に応じてくれた。

 事務所はプレハブの2階建てで、いつも数人しかいなかった。エアコンはあったが暖房は石油ストーブだった。飯田氏はいかにも大工出身という短矩でがっしりとした体格をしていた。また、〝吝嗇家〟として知られており、手弁当持参で旧式の古い自転車通勤をしていた。「数字を教えてやるから新聞代をタダにしろ」ともいわれた。

 約束の時間から1~2時間待たされることもしばしばあった。「書くな」といいながら、話し出すととまらなかった。「エッ、エッ、そうだろ」というのが口癖で、記者は年間の供給戸数を聞くのが目的だから、相槌を打つだけでほとんど話を聞いていなかった。

 バブルが崩壊し、〝これからは戸数を追う時代ではない〟と調査をやめてしまい、飯田氏とも会わなくなったが、平成5年ぐらいのときか。同社が〝破綻する〟という噂を聞きつけたので新社屋に会いに行った。在庫処分に注力しており、「値引き販売して何が悪い」と強気なことを言っていたが、さすがに疲れきった表情をしていた。

 その後、平成21年にジャスダックに上場したとき、コメントを取ろうと自宅まで押しかけたが、家族の方から「もう一線から退いておりますので」とお会いすることも出来なかった。

 飯田グループホールディングスの代表権を持つ会長に就任したのだから、マスコミにも登場し、波乱万丈を語って欲しい。「チープな建売住宅」のイメージを払拭する責任があるのではないか。

IMG_9061.jpg
経団連「日本再興への道」未来都市モデルプロジェクト・シンポジウム

 経団連が「日本再興への道」と題する未来都市モデルプロジェクト・シンポジウムを行ったと先に紹介したが、「都市と成長戦略」について基調講演を行った東大大学院教授・伊藤元重氏の講演内容と、未来都市モデルプロジェクトに選定されている「北九州アジア戦略・環境拠点都市」(北九州市長・北橋健治氏)、「西条農業革新都市」(住友化学代表取締役常務執行役員・西本麗氏)、「福島医療ケアサービス都市」(NTT常務取締役・篠原弘道氏)、「沖縄物流拠点都市」(全日空常務取締役執行役員・岡田晃氏)、「柏の葉キャンパスシティ」(三井不動産常務執行役員・小野澤康夫氏)のシンポジウムの内容を以下に紹介する。

◇       ◆     ◇

 伊藤教授は、アベノミクスの3本の矢のうち第1と第2の矢は想像以上に働いているものの、肝心の第3の矢の成長戦略はいまひとつ迫力に欠けるとし、民間投資を促進するシナリオが必要と強調した。その際の政策ポイントは「変化のスピードアップ」と指摘。TPP参加の決断、東南アジア向けビザの緩和などスピードアップ化に対して安倍政権のかじ取りを評価した。

 今後は電力需給、高齢化対応、環境問題などで一層の規制緩和と改革スピードアップが必要とした。都市問題については成功事例、失敗事例をどうやって全国に広げるかが課題と話した。農業政策では減反政策の見直しが必要と述べた。

◇       ◆     ◇

 未来都市モデルプロジェクトについては、経団連や経済広報センターのホームページにも公開されているので参照していただきたい。

 「柏の葉」の取り組みについては記者もその都度記事にしている。「柏の葉三井不動産 RBA」の3文字で検索していただけば10本ぐらいの記事が出てくるはずだ。

 北九州の取り組みは「すごい」の一言だ。よくぞ「死の海」から「緑のまちへ」再生を遂げたものだ。三井不動産の小野澤氏も見学して刺激を受けたそうだ。水や環境ビジネスの「北九州モデル」を東南アジアなどへ輸出するという。官と民が連携して初めてできる事業だ。

 「西条農業革新都市」は、これからの農業のあり方を問う事業で興味深い。農地法の規制や農協、物流などの難問をどうクリアしていくのか。儲かる農業は可能なのか、食糧自給率は高めることができるのか。森林・林業、漁業との連携を密にして6次産業化を早く確立することが求められている。

 「福島医療ケアサービス都市」は、ICTなどを駆使して深刻な過疎村の遠隔医療相談やデマンド交通、緊急避難に生かそうというもので、さらに観光にも結び付けようというものだ。高齢化は過疎村だけの問題ではない。首都圏近郊の大規模団地でも高齢化は加速度的に進み、空き家の大量発生、コミュニティ崩壊、限界集落化、廃村が大きな社会問題となるのは必至だ。

 「沖縄物流拠点都市」は、全日空が沖縄観光に力を入れているのはOSI(沖縄観光産業研究会)を通じてよく知っていたが、まさか人口20億人が住む東アジアの中心地という利便性を生かして「国際物流ハブ拠点」として地歩を固めつつあることは知らなかった。沖縄は気候の問題もあるだろうが、東アジアの観光拠点にはならないのだろうか。

 シンポジウム全体を通じて官民学の連携こそがあらゆる分野の問題を解決する道筋だと強く感じた。

未来都市モデルは成長戦略の重要な柱」 経団連シンポ(10/31)

 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン