ポラス 照明メーカー3社とコラボ「ボゥ ヴィラージュ越谷レイクタウン」

KOIZUMIが照明計画を担当した「3号棟」
ポラスグループの2×4戸建て分譲事業を展開している中央住宅は7月11日、南仏の街並みをモチーフにした〝ボゥ ヴィラージュ〟シリーズ第12弾「ボゥ ヴィラージュ越谷レイクタウン」の現地見学会を行い、7月19日から販売開始すると発表した。照明メーカー3社とコラボしたモデルハウス3棟を公開し、一般の来場者も含めたコンテストを実施する。先日行われた決算発表でも、7月からポラスの得意とする中・大型物件の供給を開始するとあり、その第一弾である。
物件は、JR武蔵野線越谷レイクタウン駅から徒歩8分、越谷レイクタウンの区画整理事業地内に位置する全62区画。土地面積は150.02~159.67㎡、建物面積95.75~100.50㎡、価格は未定だが、3,000万円台の後半から5,000万円台の前半(最多価格帯は4,000万円台の半ば)。第1期分譲は20棟。
現地は、これまでイオンモールや民間マンション・一戸建てなど先行して開発が進められてきた駅北口とは反対の南側の戸建て街区の一角で、敷地面積が150㎡以上、壁面の位置が1m以上離すなどの規制がある住宅地。
建物はベージュを基調とした外観デザインで、エントランス部分には自然石を敷き詰め、ウッド、タイル、ストーンの3種のサインウォールを設置。シンボリックな尖塔付きタイプも用意している。1階の天井高約2.7m、サッシ高約2.2m、親子リビングドアなどはこれまでの戸建てと同じ。
見学会に臨んだ同社取締役兼マインドスクェア事業部部長・金児正治氏は、「駅南側は開発がやや遅れており、街のシンボルともなるよう緑豊かで潤いのある街づくりを促進させるためにも意欲的な取り組みを行なった。工期を90日に短縮し、照明メーカー3社と建物の商品企画段階からコラボしたのもそのひとつで、素晴らしいものができたと思っている。来場者の方に商品としても評価してもらうようコンテストも行う」と語った。

「3号棟」
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見学会に参加した記者にも3棟のなかで一番好きなのを選ぶよう求められたので、記者はためらいなくKOIZUMIが照明計画を担当した「3号棟」を選んだ。プレゼンが明快であったためだが、玄関・ホール・階段室の空間演出と、1階の南側に配したダイニング-リビング-畳コーナーの長さ約9mもある下がり天井のライティングが見事だったのを評価した。ダイニングに自然採光を取り入れたのもいいし、洗面室や主寝室の演出もユーザーに支持されるはずだと思った。
照明はパナソニックが担当した「2号棟」は、外構・デザイン、吹き抜けのあるリビングなどプランはよかったが、照明はその意図が分かるだけに物足りなさを感じた。アプローチライト、スポットライトはいいのだが、玄関框とニッチのライティングのスイッチは手動ではなく人感センサー付きにすべきと思った。手動にするのであれば、点滅に家族のメッセージを込める、例えば点滅しているときは「パパ、お帰り」「ママ、ありがとう」「今晩はOK」など、消灯は「また無断で飲んできた」などだったら記者は投票したかもしれない。
DAIKOが照明を担当した「4号棟」はせっかくリビングに吹き抜け空間を設けたのに、それが中途半端だったのが不満だった。リビング・ダイニングは17帖大あるのだが、中央の吹き抜け部分は1.3m×2.7m、2畳大しかないのがどうかと思った。吹き抜け部分を南面に寄せ、全面ガラス張りにしたら素晴らしい空間演出ができたのではないか。「温調」「楽調」などはリモコンなどでもっと簡単に調光できるようにしてほしかった。吹き抜けを利用した2階ロフトの提案はいい。

「2号棟」
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なかなかいい見学会だ。20年くらい前だったか、三井不動産レジデンシャルがYAMAGIWAとコラボして建売住宅を建てたのを思い出した。外灯の位置、足元灯、化粧がしやすい洗面室、自然光を採り入れた浴室などがユーザーの圧倒的な人気を呼んだ。ハウスメーカーでは旭化成ホームズが4年前に記者見学会を行なっている。
今回の照明計画も順光よりもダウンライト、間接照明、アッパーライトを重視しているのは納得できた。しかし、ユーザーの視点に立った場合、金児氏がいみじくも言ったように「楽しい照明計画」になっているのかどうかについて同社も照明メーカーはもっと考えるべきだと思った。
実はこの日、見学会の時間は1時間少ししかなかった。見学の最後の頃、ゲリラ豪雨が襲ったため、3棟全てを十分見学できなかった。記者は同社の車で駅前まで送ってもらったのだが、企画意図をしっかり理解するため同社の駅前のカフェ「バナーノ」で資料をじっくり読んだ。それでもよく分からなかったので、同社広報に連絡してもう一度戻った。結局、14:00から18:00過ぎまで取材した。
それでも正直にいってまだよく分からない。コストはもちろんだが、「2号棟」でも書いたようにユーザーは手動で朝昼晩、用途によって光の調整などしているのだろうかという疑問がわくし、そもそも夜は暗いものだし、必要以上に室内を明るくする必要があるのかとも思う。
もっと外光を取り込む工夫や闇を逆手に取ることも考えていいはずだ。光と風、光と音の演出がこれからは必須だろう。
個人的なことをいえば、真っ暗な蚊帳の中に蛍を放ったり、障子の影絵を楽しんだり、雨戸の節穴から朝日が差し込み逆さ絵を描いた昔の住宅が懐かしい。至れり尽くせりよりもユーザーに考えさせる照明計画が一番いいのかもしれない。今回の試みがそのヒントになってほしい。

「4号棟」
いまどきの30代夫 完璧に家事こなすのは3割 旭化成ホームズが調査
「マルチアイランドキッチン」
旭化成ホームズは7月11日、今年25周年を迎える同社の「共働き家族研究所」が調査・研究した報告書「いまどき30代夫の家事参加の実態と意識~25年間の調査を踏まえて~」(A4判86ページ)をまとめ発表した。
調査の結果、①夫の家事参加が大幅に進み、5割の夫は洗濯ものを干す②夫の7割近くが、出産後も妻に仕事を続けてほしいと思っている③家事を完璧にこなせる夫は3割で、意欲はあっても上手にできない「チョイカジパパ」が多い-ことなどがわかった。
また、今回の調査結果を踏まえ、同研究所と永大産業が共同して、夫の家事参加を促す「マルチアイランドキッチン」「ランドリーサンルーム」「デイリークローゼット」を開発、住宅展示場や「街かどヘーベルハウス」などで提案していく。
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記者はこの種の発表会でいつも思うのだが、社会、経済環境は昔と比べ大きく変化している。「専業主婦」「配偶者・扶養控除」「寡婦(夫)控除」「共働き」などの呼称・文言について考え直すべきだと思っている。
記者は約10年間、妻が死亡したためだが2人の子どもを育て仕事もこなしてきた。同社が夫の家事・育児関与度を21項目に分類した評価では21項目、つまり調理も洗濯も掃除も育児も程度の差はあれ全て行なった。特に食材では白、黒、赤、緑、黄を盛り込むことは忘れなかった。鰹節やトリガラで出汁を取ったこともあるし、砂糖を用いなくても甘みを出すことも覚えた。アップルパイは毎週のようにつくった。
同社はまた、妻のしっかり家事度を13項目に分類して評価したもの、例えば「雑巾がけ」「水拭きする」などは全然行なわなかったので、2~3項目しかやらなかった。それでも家事・育児労働は1日3~4時間くらいはやったはずだ。
家事・育児労働を金額にも換算したことがある。自己評価では月額30万円くらいになった。しかし、それでも記者は専業主婦(夫)でも兼業主婦(夫)でもなく、「孤閨」を守ったわけではないし、うじがわく「男やもめで」もなかったが、税法上は「寡夫」だ。そんな経験から、先にあげた言葉がしっくり受け入れられないのだ。
例えば専業主婦。ウィキペディアによると、専業主婦は「『働く女性(賃金労働者)』と『専業主婦』はもともと対立概念ではなく、様々な理由から多くの女性が『働く女性(賃金労働者)』と『専業主婦』というライフコースを行き来する。賃金労働に従事していない時期名である為、『無職』に分類される。…専業主婦は家庭という組織内部で貢献しつつ内部分配を受けることから、企業における製造・営業に対する『総務・経理的役割』と同等の『家庭内の役割』だと考えられている」とある。
これはこの通りだろう。しかし、必ずしも女性の労働環境は良好といえないから、働く女性と対立して考えざるを得ない現実がある。賃金労働者でないから「無職」とする一方で、企業における『総務・経理的役割』と同等」の役割を担っているとしていることに矛盾はないか。「家事労働」という言葉もあるくらいだから、「専業主婦」の労働価値を正当に評価すべきだと思う。
また、「配偶者控除・手当て」もよく分からない制度だ。103万円だとか130万円の壁が論議されているが、女性の雇用促進を考えるのなら、働く女性が不利にならないように、また多様な生き方が選択できるような仕組みにすべきだ。「寡婦(夫)」もいやな言葉だし差別的だ。「未亡人」「やもめ」「孤閨」などと同じだ。税制面での支援策があるが、ならばどうしてシングルマザー、シングルファザーには支援がないのかもよく分からない。
ことほどさように生き方は様々だ。家父長制が貫徹されていた昔と異なる。このあたりの制度なり意識改革を抜本的に行なわない限り、女性の社会進出促進や男女共同参画社会は実現しないのではないか。「男女参画社会」もまたよく分からない概念で、どうして「男女平等社会」でいけないのか。
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調査結果は予想していた通りだし、「マルチアイランドキッチン」「ランドリーサンルーム」「デイリークローゼット」の提案もなかなかいい。アイランドキッチンは他社も採用しておりかなり増えてきたが、2帖ほどのランドリーサンルームとそれに隣接した「タタミコーナー」「デイリークローゼット」がいい。記者も洗濯には難儀した。ティッシュを取り忘れたときなどはパニックになった。室内にコンパクトに洗濯作業場があると助かる。
ついでだが、いかに「寡夫」にとって家事・育児労働が大変であるかを紹介しよう。
だいたい自分の時間が持てるのは夜10時過ぎだ。それから酒のつまみをつくり1時、2時まで飲む。もちろん原稿も書く。遠足用の弁当つくりもこの時間まで掛かる。
困るのは子どもに持たせるこまごました道具類だ。あるとき「ナプキン」を持たせるようにと学級便りにあった。これには頭にきた。記者は妻がいないことを先生は承知しているのにどうして生理用品を持ってこいというのか、怒鳴りつけようかと思ったが、義妹に相談した。「よく読みなさいよ。そんなもの持ってこいというはずない」と電話口で言われたので、よく見たら「ナフキン」だった。それまで「布巾」は知っていたが、「ナフキン」など知らなかった。「トイレ」を持ってこいというのもあった。これにも呻吟した。先生を呪った。しかし、これもよく見たら「トレイ」だった。
読者の方々は笑うかもしれないが、忙しいときはゆっくり学級便りなど読んでいる暇は全然ない。やってみれば分かる。
野村不動産「プラウドタワー立川」は坪単価342万円 早期完売必至

「プラウドタワー立川」完成予想図
「誰が想像しただろうか」「想像を超える未来」-シアターの画面にナレーションのこの言葉が出たとき、他の人は分からないが、少なくとも記者は「想像すらできなかった」と認めざるを得なかった。完敗だ。
シアターとはこの日7月10日、野村不動産の立川駅前の再開発タワーマンション「プラウドタワー立川」の記者発表会で映し出された画面であり、露ほども想像できなかったのは坪単価342万円の高さであり、想像力を働かすことができなかった自分の甘さを痛いほど思い知らされた。
それもこれも、わが街多摩センターと比較したことが最大のつまずきだった。確かに駅前に伊勢丹と高島屋のデパートができ、多摩モノレールの駅も南と北に二つもできたあたりから立川は劇的に変わったのはよく理解している。多摩エリアの中核都市でもある。
しかし、その一方で、このマンションの従前敷地は「デパート」には程遠い古い汚い線路際の建物のイメージしかなく、馬券売り場や競輪場などの施設は決して立川のポテンシャルを上げる役割を果たしていないだろうと考えていた。
これが甘かった。再開発によって古いビルは立川のランドマークとしてふさわしいマンションになるのは間違いない。地域のアッパーミドル、富裕層のニーズをものの見事にとらえたマンションだ。改めて立川のポテンシャルの高さと、同社「プラウド」の商品企画の高さを思い知らされた。多摩センターとは比較にならない、おそらく10年たっても20年たっても多摩センターが立川を上回る魅力ある街にはならないだろうと諦観した。

ラウンジ
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「プラウドタワー立川」は、中央線・南武線・青梅線立川駅から徒歩2分、立川市曙町二丁目に位置する32階建て全319戸(非分譲住戸27戸含む)。専有面積は55.01~108.00㎡、1期(230戸)の価格は5,248万~1億6,598万円(最多価格帯7,300万円台)、坪単価は342.5万円。登録受付は7月12日~7月20日。竣工予定は平成28年7月下旬。施工は清水建設。監理は松田平田設計。
敷地は「第一デパート」の跡地で、平成7年から再開発の勉強会が始まり、紆余曲折の結果、平成22年に同社が事業に参画することが決まった。約50人地権者の全員同意で再開発が決議された。住宅は9階以上で、それ以下には公共施設、商業施設が併設され、駅北側と南側を結ぶ自由通路も開設され、建物のすぐ近くには駅の改札も新設される。
建物は駅とペディストリアンデッキで結ばれ、敷地が東西に長いことを利用して55㎡台の住戸も含め間口は最低でも7.9mという高い居住性を確保しているのが特徴。階高は約3.3m、リビングの天井高は約2.6m。SIを採用することによってオーダーメイドのほか、間取りが無償で変更できる「ライフスタイルセレクト」を採用。カフェコーナー、小上がり、ホームシアターなど趣味に合わせた間取りも可能だ。
キッチン、洗面、トイレのカウンタートップは御影石が標準。全体として設備仕様レベルは高い。

「プラウドタワー立川」完成予想図
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正直に書くと、昨年の段階ではこのマンションの坪単価は300万円くらいだと思っていた。建築費は上昇傾向にはあったがそれほど顕在化しておらず、相続税・贈与税の税率変更による富裕層の動きもさほど大きくなかったころだ。
ところが、2020年のオリンピック開催が決定されたあたりから一挙に先高観が広がり、アッパーミドルや富裕層向けマンション需要に火がついた。その流れは強まるばかりだ。
今回の坪単価は最近の高額マンションの動向などを考えると、342万円には記者は驚いたが、来場者は2,500件に達しており、1期230戸の早期完売に担当者が自信を見せていることが何よりもユーザーが支持していることを雄弁に語っている。

スカイライブラリー
三井ホーム ゼロエネルギー目指す実験住宅「ミディアス」リニューアル

「ミディアス(MIDEAS)」
三井ホームは7月7日、三井不動産グループの次世代型都市「柏の葉スマートシティ」の街びらきに合わせゼロエネルギーを目指す実証実験住宅「ミディアス(MIDEAS)」をリニューアルオープンした。
過去2年間の実証実験の結果、外気温の変動に対してトータル空調により安定した室温が保たれ、想定した太陽光発電や蓄電容量により自給自足を可能とするゼロエネルギー住宅(ZEH)を十分上回る能力を備わっているとし、新たな技術を盛り込んで開発を進めていく。
新たに盛り込んだ技術は①ナチュラルユーザーインターフェイスVer.2②タッチユーザーインターフェイス③スマート家電④EVワイヤレス給電⑤電気配線が不要の振動発電スイッチ-など。
ナチュラルユーザーインターフェイスでは、これまで手振りで窓やブラインドの開閉、お湯張りなどを操作する技術に音声対応が加わった。その結果、「開けゴマ」で窓が開き、「風呂を沸かせ」でお湯張りが可能となる。
タッチユーザーインターフェイスは、太陽光発電や使用電力の「見せる化」を意識した技術で、楽しみながら居住環境をコントロール仕組み。スマート家電では、外出先から冷蔵庫の中身の確認や室温の調節ができる。

ナチュラルユーザーインターフェイスVer.2
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「ミディアス(MIDEAS)」は一昨年に報道陣に公開されているので、今回見学するのは2度目だ。高気密・高断熱の住宅ではあるが、パッシブ技術を最大限取り入れているのが特徴だ。全てがすぐ実現するものでもないようだが、実験住宅は約50坪で8,000万円だとか。坪単価は160万円だ。実用化されるのはそう遠くないと見た。
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よくわからなかったのがナチュラルユーザーインターフェイス。身振り手振りで窓を開閉したりりテレビのチャンネルを変えたりするのはそれはそれで結構だし、さらに音声によってコンピュータが人に変わって家事労働をやってくれるのは便利だと思う。実用化は近いのだろう。
しかし、夫婦、あるいは親子関係はそう単純ではない。同じ言葉でもそのときの感情によって微妙に意味が異なってくるし、第一、誰の声にコンピュータは反応するのか。「暑いな」「私は寒いのよ」「早く寝ろ」「いやだ」「西武戦が見たい」「パパ、ドラえもんだよ」「暗くして」「明るいほうがいい」…コンピュータはパニックになるはずだ。
ならば、声が大きいほうに反応したり、特定の人間のみに言うことを聞くようになったら、これはこれで問題も多い。夫婦が怒鳴りあうようになり、全ての実権を握った夫あるいは妻が家族全てをコントロールすることにならないか。単身者なら問題はないというが、そんなことはない。ロボットとしか会話を交せなくなったら人は生きる価値を何に見いだすのか。

タッチユーザーインターフェイス
三井不動産「柏の葉スマートシティ」 中核施設の「ゲートスクエア」8日オープン
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「ゲートスクエア」全体外観
三井不動産は7月7日、同社のスマートシティ戦略のフラグシップ・プロジェクトとして開発を進める「柏の葉スマートシティ」の中核をなす駅前の「ゲートスクエア(GATE SQUARE)」を7月8日にオープンするのに先立ち記者会見と内覧会を行なった。これまで10年くらいかけて行なってきた第1ステージの街づくりが完成し、今後2030年までの「イノベーションキャンパスシティ構想」の実現を目指す第2ステージのスタートとして行ったもので、200人を超えるメディア関係者が集まった。
同社は、2005年つくばエクスプレス開業以降、柏の葉スマートシティの街づくりの第1 ステージとして、柏の葉キャンパス駅周辺の4つの街区を「先行モデルエリア」と位置づけ、公・民・学が連携して環境共生・健康長寿・新産業創造をテーマに街づくりを進めてきた。
「ゲートスクエア」のオープンによって、住宅、商業、オフィス、ホテル、ホールなどの都市機能が集積した複合開発型のスマートシティが本格稼動することになる。
第2ステージでは、ゲートスクエアを中心に具現化した最先端のスマートグリッドをはじめとするスマートシティの機能を、街全域(約300万㎡)へ広げていくとともに、公・民・学で連携しながら次世代ライフサイエンスの産業創造拠点の開発などを行い、「イノベーションキャンパス構想」の実現に向けた街づくりを進めていく。
2030年までに居住人口約26,000人(2014年7月現在、約5,000人)、就業人口約15,000人(同、約1,000人)、来街者約1,000万人/年(同、約700万人/年)を目指す。
記者会見に臨んだ同社・菰田正信社長は「これまで取り組んできた第1ステージの集大成でもあり、第2ステージのスタート。日常的にリノベーションが起きる街としてこの『柏の葉スマートシティ』のビジネスモデルを都心の日本橋や日比谷などの都心型のビジネスモデルと共に世界に展開していきたい」と語った。

ショップ&オフィス棟
三井ガーデンホテル柏の葉 ラウンジ
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記者はつくばEXが開業する前後からずっと取材を続けてきた。「柏の葉キャンパス駅」に降り立つのは10数回にのぼるはずだ。他の同沿線の開発がどちらかと言えば、すでに破たんした官・公主導の街づくりであるのに対し、ここは民主導の街づくりが行なわれてきたといっても言いすぎでないはずだ。同社は地元柏市の官や東大、千葉大などの学の力を最大限に引き出した。わずか10年でここまで街を完成させたスピードに驚かざるを得ない。
一つひとつの施設の詳細は省くが、公開された施設のいくつかを紹介する。「柏の葉スマートシティ」のポテンシャルの高さが一見して分かるのがホテル&レジデンス棟だ。まず1階のホテルラウンジ。エントランスを入るとすぐ正面に約65㎡の壁面緑化が飛び込んでくる・これには圧倒されるはずだ。記者はすぐサントリーミドリエの「パフカル」だと思ったが、その通りだった。室内壁面緑化としては同社製品としては最大規模だという。「環境共生」をテーマのひとつに掲げている街づくりを象徴するモニュメントでもある。これひとつとっても強い街づくりの意志を感じた。
それ以上に驚いたのが全114室の賃貸住宅「パークアクシス柏の葉」の賃料だ。記者は「坪7,000円くらいですか」と尋ねたら、「いえ、地域の相場は7,000円くらいですが、ここは9,000円です」という答えが返ってきた。それほど募集活動を行なっているわけではないが、それでも46戸の入居が決まっているという。入居者は40歳前後の東京勤務のサラリーマン夫婦が中心。
居室そのものは、バルコニーに同社の北海道社有林の間伐材を利用したウッドデッキが敷き詰められているの以外は普通の賃貸住宅だ。にもかかわらず、相場より3割も賃料でも約4割の入居率に上っているのは、街全体の価値が評価されているということだし、それだけの価値があると記者は判断した。
せいぜい坪単価が180万円くらいだった川崎の街を300万円くらいに一挙に引き上げたのと同じだ。単なるビルやマンションだけではなく街全体を創造し、価値を高める展開力はさすがというべきか。
しかし、ひとつ注文もつけたい。賃貸住宅は「礼金」として1カ月分を「イニシャルコストに対するフィーの一部」として徴収していることだ。記者は絶句した。返す言葉がなかった。そのような説明で外国人は「礼金」を納得するのだろうか。「世界に通用するビジネスモデル」のひとつとして「礼金」が通用するとは記者は全然思わない。
「国際交流を促進するシェア型賃貸住宅」は面白い試みだ。全41室のうち27室が先行入居済みだという。26人が10カ国の国籍を持つ外国人で日本人は1人。日本人の少なさに驚いたが、これは一般向け入居募集に先行して東大や千葉大を通じて入居者を募ってきたためで、今後は日本人の入居募集活動を行なうということだった。居室の広さは約18~22㎡で、賃料は7万円台から8万円台。共用LDKやランドリー室、シャワー室付き。
「三井ガーデンホテル柏の葉」は、三井ガーデンホテル初の天然温泉大浴場付きというのが最大の特徴で、地産地消がテーマのひとつにもなっているレストラン「コメ・スタ」もある。記者は宴会もできるシティホテルを期待していたので、やや物足りなさを感じた。菰田社長は「ここから将来上場するベンチャー企業が2桁くらい生まれることを期待したい」と語ったが、そのようなベンチャー企業の経営者や関係者はどこで宴会や飲食を行なうのだろう。つくばEXには宴会ができるホテルはひとつもない。日本橋の「マンダリン」やミッドタウンの「リッツ」は遠い。
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「パークアクシス柏の葉」共用ラウンジ
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三井ガーデンホテル柏の葉 ガーデンスパ
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三井ガーデンホテル柏の葉 レストラン
狩猟型から農耕型へ 第15回ジャーブネット全国大会に500名超が参加

「第15回ジャーブネット全国大会」(目黒雅叙園で)

記者会見する宮沢氏
わが国最大の地域ビルダーのネットワーク「ジャーブネット」(主宰:宮沢俊哉アキュラホーム社長)の「第15回ジャーブネット全国大会」が7月3日行われ、宮沢氏が会見した。
今年がアキュラホーム設立20周年、ジャーブネット35周年の記念の年であることから、宮沢氏は「5年くらい前から会員だけの大会ではなく開かれた大会として取り組んできたが、同業や学会の関係者なども参加していただき、500名を超える参加者となった」と報告。
アキュラホームの業績としては、前年度は受注棟数1,546棟、売上高396億円で、20年連続して増収となったこと、ジャーブネットは受注棟数7,235棟(前年は7,638棟)とやや減少したが「棟数より中身」を重視した結果だと報告。「ここ数年は会員の勧誘は行っていない。安定的に受注し持続可能な経営体質を築くことが大事」と強調した。
今年度の目標としては、会員の1割くらいしか達成できていない①お客様に良い家をつくる理念を持つ②一生懸命勉強し、連携する③自己資本比率25%・営業利益3%・完工棟数10棟-を超える会員比率を1.5倍に増やすことを掲げ、商品のバリューアップとコストダウンに一層取り組むとした。
新しい取り組みとしては、一流の匠とのコラボレーションを進め、住生活研究所の設立、京都大学との共同開発などを行うと語った。
永代ビルダー塾のさらなる推進にも力を入れ、8月には完工棟数100棟、営業利益1億円の優良ビルダー塾(仮称)を発足すると話した。消費増税対策としては、「狩猟型はアップダウンが激しいが、お客様に寄り添う農耕型は平準化に成功している。ワンパターンの受注営業ではなく、知恵を絞り総員営業の考えが大事」と日常活動の大切さを訴えた。
大会では、東京大学大学院教授・松村秀一氏が「『箱の産業』から『場の産業』への大転換」と題して、京都大学大学院教授・高田光雄氏が「住こなすことを楽しむ文化」と題する講演をそれぞれ行った。両氏と風代表取締役・大久保恭子氏による「木造住宅の未来~つくり手の挑戦×住み手の改革」をテーマにした鼎談も行われた。
「麻布霞町」を超えるか 三井不レジ「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」

「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」外観完成予想図
三井不動産レジデンシャルが7月下旬に分譲する「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」を見学した。「パークマンション」は同社の最高級マンションシリーズで、1968年の第一号「目白パーク・マンション」から46年の歴史がある。これまで供給された物件は今回で60棟目で、記者は20件くらい見学している。見学した中で最高峰は「麻布霞町パークマンション」だと思っているが、今回の物件は総合的に判断して「霞町」を上回るかもしれない。素晴らしい億ションだ。
物件は、東京メトロ南北線・都営大江戸線麻布十番駅から徒歩7分、港区三田2丁目に位置する11階建て全98戸(販売総戸数97戸、事業協力者戸数1戸含む)。専有面積は71.02~176.33㎡。価格は未定。竣工予定は平成平成28年01月下旬。設計・施工・監理は鹿島建設。基本計画・デザイン監修はミサワアソシエイツ一級建築士事務所。
まず立地。敷地はオーストラリア大使館-伊藤忠商事の社宅跡地。敷地北側はオーストラリア大使館、東側は道路を隔てて綱町三井倶楽部、その先にはイタリア大使館、慶大三田キャンパスがある。都心の一等地だ。
この立地条件と、緑が豊富なのが最大の特徴だ。敷地内の巨木はもちろんだが、隣接する道路の街路樹は差し渡し1m以上あると思われるイチョウやスダジイの古木が植わっている。物件名の「ザ フォレスト」がぴったりだ。
基本計画・デザイン監修は三沢亮一氏。先にあげた「麻布霞町パークマンション」を手掛けた建築家だ。基壇部に花崗岩、上層部は4丁掛け山型タイルを配し、伝統的なコーニス、フィンなどを用いて重厚感を演出している。
ランドスケープデザインはダニエル・ガーネス氏。世界的に活躍されている方で、コンセプトは「NECKLACE CONECTION」。既存の石造物や灯籠などの旧蜂須賀邸の遺産を引き継ぎ、8つのガーデンがネックレスのようにつながるよう設計されている。
共用施設の特徴としては、「迎賓館」としての役割を持たせた「プライベートヴィラ如庵」を設置していることだ。テラス、パーティリビング、ベッドルーム、バスコートなどがあり、広さは分からないが100坪はありそうなものだ。
専有部分のインテリアデザインは三沢亮一氏と東利恵氏の2テイスト。家具調度品は自然石や自然木などをふんだんに用い、ほとんどが外国製。「Made in Japan」が確認できたのはTOTOの便器とパナソニックの食洗機くらいだった。
販売を前に問い合わせ・来場が〝殺到〟しているようで、これまでのパークマンションの来場ペースと比べると2倍以上あるそうだ。

模型
◇ ◆ ◇
同社の「パークマンション」を見学するのは3年ぶりくらいだが、もっとも興味があるのは「麻布霞町パークマンション」を超えるのかどうかだ。敷地規模は「麻布霞町」に次ぐもので、戸数は「霞町」が92戸だから、今回のほうが多い。
問題の価格。「正式な価格発表まで控えていただきたい」と言われているので書かないが、最低でも1億2,000万円台、最高は7億円台ということから推測していただきたい。単価は「霞町」が坪630万円くらいだったと記憶しているが、こちらはそれよりはるかに高くなるのは間違いない。
億ション住戸も「霞町」は1戸だけ1億円を下回ったが、こちらは全て1億円以上だから、文字通り億ションになる。
「霞町」のモデルルームのイメージは記憶に残っていないので何とも言えないが、機会があったら同社関係者から聞いてみたい。「霞町」のほうがいいという人もいそうだ。もちろん、借景は今回のほうがはるかにいい。。「綱町三井倶楽部」は期間限定でいいから一般に開放してはどうか。マンション購入者は利用できないのか。

建設地
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モデルルームで採用されている建具家具の面材、調度品などについて紹介できないのが残念だ。通常は同社の販売担当者から話が聞けるのだが、前述したように想定をはるかに上回る来場者があるので対応できないとのことで、今回は一人で見学した。
設備仕様は、これまで見学してきた多くの億ションでも見てきたものだが、他社物件と異なるのは全体として「品がある」ことだ。すべて本物志向。一流ホテルのスイート並みとみて間違いない。
主なブランドを紹介すると浴槽は「JAXSON」、水回りは「DURAVUT」、キッチンは「GAGGENAU」など。家具建具の面材はブビンガだと思ったがどうだろう。磁器・食器類はあまり興味がないが、マイセンやらミントンやら世界的に知られているブランドばかりだったのだろう。
すごい人気になっているのは、もちろん実需だろうが、相続税・贈与税の改正をにらんだ「節税対策」として富裕層の関心を呼んでいるのも一因だろう。

エントリーゲート
人の話を聴くのは記者の基本 大手不動産会社主催の懇親会
大手不動産会社など9社の広報が主催する恒例の「不動産広報研究会記者懇親会」が7月2日に行われたが、記者は極めて不愉快な気分にさせられた。懇親会は毎年行なわれており、この日は主催者側からは50人近くが集まり、国交省の記者クラブに所属する一般紙や業界紙の記者、フリーのジャーナリストや関係者はその倍くらい参加していただろうか。
会が始まって数十分くらい経過したときだ。ある業界誌の女性編集長が挨拶に立った。女性が挨拶するのはおそらく初めてのことだ。この会社のWebは充実していて記者も重宝している。とても嬉しかった。編集長は自らの最近の取材活動などについて語ったのだが、あろうことか多くの参加者は私語を交していた。壇上の編集長に背を向けている人もたくさんいた。編集長の話をメモしていた記者は怒りがこみ上げてきた。
編集長の話が終わってから、隣にいた女性に感想を求めた。この方も「半数くらいの人は聴いていなかったのでは」と不快感を示した。女性編集長にも聞いた。「話を聴いている人も聴いていない人もいた」と答えた。先輩記者は「いつものこと」と問題にしなかった。
記者は「いつものこと」ことと済ませることはできなかった。男性であろうと女性であろうとどのような立場の人であろうと、宴が盛り上がっているときに静寂を取り戻すのは難しいこともよく分かる。しかし、会話を中断して話を聴く思い遣りが欠けていた。
かくいう記者も謝らなければならない。この日は、懇親会を主催する会社9社のうち7社とそのグループ会社も参加するRBA野球大会の取材で、5時間くらいグラウンドを駆けずり回っていた。
一度、社に戻り試合結果をホームページにアップして、懇親会に出かけるときに、若い女性社員に聞いた。「この恰好、どう? 」その女性は眉をしかめながら「会合に参加する人によると思います」とズバリ核心を衝いた。複雑な気持ちで参加したが、よれよれのジャケットを着ていたし、疲れは表情に出ていたはずだ。
結果的には、記者の身なり・振る舞いは、礼を欠いた参加者と似たり寄ったり、五十歩百歩だと思った。不快な思いをされた方々にお詫びしたい。不愉快な思いをしたために、9社のうち半数くらいの会社の広報の方と話ができなかったのも残念至極。
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記者もそうだが、この懇親会は取材する側とされる側の距離を縮め、とくに取材チャンネルを持たない若い記者やフリーの記者にとってはこれほどありがたい会合はない。取材ネタの宝庫でもある。
われわれにはメディア・リテラシーが問われているが、それ以前の品性・マナーについても考えなければならない。
アキュラホーム 高田・京大教授以外の5人全て女性の研究所設立
研究所設立について話す伊藤氏
アキュラホームは7月3日、住まいと暮らしに関する調査研究を行う「アキュラホーム住生活研究所」を企業内研究所として6月1日に設立したと発表した。
単に住宅を供給するだけでなく、住まう人が豊かさを感じながら末永く暮らしていくことが重要との考えに基づき設立したもので、当面は京都大学京都大学院髙田教授との共同研究「都市型木造住宅の住みこなし過程に関する研究」を行なうほか、つくり手、住まい手双方の立場から研究する「住みごこち・住みごたえ・住みこなし推進研究会」の運営、シンポジウム・セミナーの開催や研究レポートなどを発信していく。
研究所長は同社初の女性執行役員・伊藤圭子氏。伊藤氏は、京都大学卒で、国交省、石川県土木部建築住宅課長、都市基盤整備公団(現都市再生機構)研究所室長、日本建築センター企画部長及び国際部長、千葉県印西市副市長などを歴任。研究所委員長は髙田光雄・京都大学大学院教授、研究委員は大久保恭子・風代表取締役、園田眞理子・明治大学教授、野間光輪子・日本ぐらし代表、檜谷美恵子・京都府立大学大学院教授。
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高田教授が「私以外は全て女性。こんな研究会はほかにないのでは」と驚いたそうだが、少なくとも住宅、不動産業界ではこのような企業内研究所はないはずだ。どのような研究、情報を発信していくのか楽しみだ。
その意図について宮沢俊哉社長は、「これからは女性の時代。当社もどんどん女性を登用していく」と話した。
ポラス 本社ビルにあるロダン「考える人」の側でタバコが吸える〝怪〟挙

ポラス本社ビルの敷地内にある高さ2mのロダン「考える人」
「社員・市民にやさしいビル100景」のひとつに推挙したい
ポラス本社ビルの裏手にある喫煙所にロダンの「考える人」が鎮座されているのを発見した。上野の国立西洋博物館に設置されているものと同じサイズの立派なブロンズ製だ。背後の高架道路を背にビルの壁面を見つめる格好で設置されていた。
さすがポラス。家庭でも外出先でも存在そのものが煙たがられる愛煙家にとっては肩身の狭い世の中になってきたのを慮った会社が、せめてこの場所では「思索」しながら心置きなく存分にタバコを吸えるようにした英断、快挙ではないかと考えたが、二束三文の張りぼてならともかくわざわざ喫煙者のために高価なブロンズ像を設置するわけがないと結論付けた。
そこで、周りにいた同社の社員や広報マンに聞いたら、意外な事実が判明した。やはり、同社の愛煙家のためではなかった。1997年10月、本社ビルが落成したのを記念して設置されたものだった。当時の社内報には同社グループ創業者で社長だった故・中内俊三氏が次のように語っている。
「ポラスビル落成にあたりポラス協力会の方々から何かお祝いをしたいというお話をいただき、『私も常日頃大変ご協力いただいておりますので結構です』とお断りしていたのですが、たってのこととおっしゃるのでお言葉に甘えました。
ポラスグループの社員は行動はすぐに起こすのですが、もう少し考慮も必要だと思っていたので、以前からロダンの『考える人』を社員教育用にと考えておりました。
設置場所もポラスビルの正面に置こうということで、これは自治会の方々とも話していました。しかし…お客様に『契約をちょっと考えさせてほしい』と言われても困るのでやめました」
つまり、「考える人」は、本社ビル建設に伴い同社の協力会社が寄贈したもので、最初は正面に設置することも検討されたが、「お客様に契約をためらわれても困る」ということからビルの裏側になったというわけだ。設置場所は一般市民にも開放されており、像の奥にある地域の自治会館へのアプローチにもなっている。
これらのことを考えると、行き場をなくした喫煙者に「それでもタバコを吸うか。よく考えろ」というロダンの警句にも見えてくる。しかし、記者は同社に取材に行ったら必ず利用しようと決めた。世界的にも少ないロダンの名作がただで拝め、その隣でタバコが吸えるなんてここ新越谷にしかないのではないか。「社員・市民にやさしいビル100景」のひとつに推挙したいぐらいだ。

手前が公道。「考える人」の奥に喫煙所があり、その奥の建物が自治会館。像の左が同社の本社ビル

「考える人」を寄贈した同社協力会社名が書かれた銘板もある

すぐ手前が喫煙所。なにやらこちらを見られているように感じると「思索」どころでなくなる

