在宅ワークもいいが 籠りスペースに最適か ケイアイスター「HANARE 禅」付き戸建て

「HANARE 禅~zen~(ハナレ ゼン)」付き分譲住宅「鴻巣市栄町」
ケイアイスター不動産が試験販売を開始した「HANARE 禅~zen~(ハナレ ゼン)」付き分譲住宅「鴻巣市栄町」を見学した。
物件は、JR高崎線鴻巣駅から徒歩7分、鴻巣市栄町の第一種住居地域(建ぺい率70%、容積率200%)に位置する敷地面積約144㎡(43坪)、建物面積約110㎡(33坪)、間取り4LDK、価格3,490万円。建物は2021年10月に竣工済み。構造は軸組工法2階建て。「禅」は1帖タイプで、幅910 mm×奥行1820mm、ベタ基礎、工期は2日(晴天時のみ)、価格は55万9千円(税込)~。エアコン用のコンセント、2口のコンセント、照明、カウンター、書棚になる収納エリア付き。11月25日に完成済み。地元の不動産会社が仲介して販売中。
同社は、住宅のプラスワンスペースとして2020年11月、既居住者向けに「HANARE」第一弾を販売開始し、第二弾として2021年4月、規格型平屋注文住宅IKI(イキ)のオプショ商品として「HANARE書斎版」を販売開始した。今回の「HANARE禅」その第三弾。
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「禅」なるものがどのようなものか見たくて、同社広報にお願いして見学が実現した。現場は2階建ての戸建てや平屋の賃貸住宅が建ち並ぶ住宅街の一角で、道路、線路を挟んだ目の前が幼稚園。
驚いたのは分譲住宅の価格の安さだった。都心部だったら10坪のワンルームも買えない。通りがかりの女性に声を掛けたら、「この辺にはこれくらいの価格の住宅が結構分譲されているけど、いいわね」と話した。すかさず「お子さんは? 息子さん、娘さんにどうですか」と畳みかけたら、「二人とも買っちゃってるわよ」とのことだった。
地域にはそれぞれ相場があるから、敷地が43坪もあって建物が33坪の住宅でもそんなに安くないということか。
さて「禅」。記者などは小さいころ、親の言うことを聞かないとすぐ「蔵に入れるぞ」としかられたものだ。柿の木に縛り付けられた友だちもいた。今の子どもは〝お宝〟のようにちやほやされるので、このような「禅」は脅しにならないのだろう。
もちろん在宅ワークにも利用できそうだが、夫婦喧嘩でもしたら駆け込むのにいちばんいいのではないか。中で眠ることもできそうだが、エアコンを付けないと夏や冬は籠るのは大変か。
もう一つの課題は建築基準法だ。防火・耐火基準が厳しい都市部は1帖とはいえ建築確認は必要だし、建ぺい率を使い切っている住宅も少なくないので狭小敷地などでは難しいことだ。組み立て・移動式にしたらどうなのだろうか。この前見学した三菱地所、合同会社Endian、テレキューブサービスが考案した、「CHILL CUBE(チルキューブ)」も参考になるはずだ。

間取り図
丸の内で森林浴ができる「♯チル休み」 三菱地所など11/26まで新丸ビルで実施(2021/11/22)
賃貸住宅付き戸建分譲住宅「戸建て大家さん®」2棟完売 ケイアイスター不

外観
ケイアイスター不動産は12月17日、賃貸住宅付き戸建分譲住宅「戸建て大家さん®」の板橋区赤塚の2物件が完売したと発表した。
「戸建大家さん®」は、首都圏エリアに特化し、収益物件の保有を目的とする顧客向けにAI(人工知能)を活用した同社独自の用地仕入システム「ミツカルPro」により販売エリアを厳選したうえで、コンパクトなセミオーダー型分譲住宅として開発したもの。
今回の物件は、それぞれ駅から徒歩7分の土地面積80.38㎡(24.31坪)、建物面積132.38㎡(40.04坪)と、駅から徒歩10分の土地面積82.79㎡(25.04坪)、建物面積130.40㎡(39.44坪)の3階建て。1階部分は賃貸用と想定してワンルーム2戸として提案していが、このうち1棟の購入者は、二世帯住宅を検討中に「戸建て大家さん®」を知り、見学の結果、1階部分を居住スペースとすることで二世帯住宅として購入。もう1棟は、法人が1階部分を社員寮とし、先々は投資物件へ利用変更を検討できるとして購入に至ったという。
同社は、当初ターゲットとしていた収益物件の保有目的に限らない様々な潜在ニーズに対応できることがわかったとしている。
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もう20数年前か、横浜・関内のデベロッパー・リッチライフが、勝手口付き3LDK・Kの分譲マンションを2LDKと1Kに分けて、1Kを賃貸などに転用できる「リッチライフプラン」として提案したのを取材している。隣り合う居室ドアは鍵付きで、開閉することも完全に遮断することも可能になっていた。同社のホームページによると2017年8月現在、15棟370戸の供給実績がある。
マンションだって戸建てだって同じだ。この種のニーズは間違いなくあると思う。問題はどのようにしてそのような顧客を探し出すかだ。

間取り例
高耐震×制震「ハイブリッドキューブ」モデルハウス 細田工「ひばりヶ丘」に公開

「LEGATO(レガート)」モデルハウス
細田工務店は12月13日、新外観デザインの注文住宅「LEGATO(レガート)」モデルハウスをメディア向けに公開した。
現在分譲中の全20戸の分譲住宅「グローイングスクエアひばりヶ丘サウス」で成約済みの1戸を、契約者の了解を得て2022年3月中旬まで一般公開するもので、建物は従来の柱と梁を組み合わせた軸組工法にツーバイフォーの構造用合板を敷き込んだ6面体構造の高耐震×制震工法「ハイブリッドキューブ」を採用し、設計住宅性能評価7項目で最高等級を取得。
外観は、スクエアなフォルムが印象的な重厚感のある、箱を組み合わせたようなキュービックデザインが特徴で、モデルプランは「おうちじかん」が求められる時代にぴったりなキッチンラボ、階段ライブラリー、テラス、ベランピンクバルコニー、寝室ワークスペースなどを設置し、家族それぞれが多目的に利用できるスペースを提案している。
現地は、西武池袋線ひばりヶ丘駅から徒歩8分、西東京市住吉町3丁目の第一種低層住居専用地域に位置する敷地面積約118㎡、建物面積約94㎡。価格は81万円/坪から。
同社はまた、「LEGATO」のほか、シャープなフォルムが特徴の「ARDITO(アルディート)」、オーガニックな木の質感を表現した「MARCATO(マルカート)」を開発し、今後の注文・分譲住宅で採用していく。

現地
平屋注文住宅 ファミリー層がトップの29% シニアを逆転 ケイアイスター「IKI」
ケイアイスター不動産のグループ会社・カーザロボティクス(Casa robotics)は11月25日、2022年3月期上期(2021年4~9月)の規格型平屋注文住宅IKI(イキ)の契約状況をまとめ発表した。
同社は2020年8月にIKIの販売を開始し、同年11月に平屋を専門に販売するカーザロボティクスを設立。2021年3月までの集計では、契約のうち最多はシニアの37%だったが、2021年4~9月では、前回(2020年9~3月)16%だったファミリー世帯が29%と13ポイント増加し、24%のディンクスを抜いてトップとなった。シニア層は16%へポイントを下げたが、契約件数は同等水準で推移している。また、シングルマザー世帯からもコンスタントに契約があるという。
IKIは17坪タイプで本体価格649万円(税込)~。
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平屋建て分譲住宅をいくつか取材したことがある。シニア層向けが圧倒的に多かったが、記者はマンションがそうであるように、戸建てもフラット(平屋)がいいのは言うまでもないことだ。大都市圏では地価が高く、ファミリー層は平屋を建てられる敷地を確保することが難しかった。
同社のIKIの地域的分布などは開示されていないのでよく分からないのだが、本拠とする北関東が中心なら伸長するのはよく理解できる。十分とは言えないだろうが、シニアはもちろん1人、2人家族なら17坪はまずまずの広さではないか。建ぺい率を60%とすれば、敷地は30坪あれば建てられる。鴨長明の「方丈庵」よりずっと広い。
住宅着工でも平屋建てが伸びているのも時代の変化を反映したものだ。
1200㎡の調整池に蓋 上部を公園化 半年で全62戸をほぼ完売 ポラス「船橋 二和向台」

「グランマーレ船橋二和向台 カームライフ」
ポラスグループの中央グリーン開発は11月12日、千葉県船橋市で開発中の大規模分譲戸建て「グランマーレ船橋二和向台 カームライフ」(62区画)の販売が好調で、分譲開始から約半年で59戸残り3戸と発表した。同日、メディア向け見学会を行った。
物件は、新京成電鉄二和向台駅から徒歩8分、船橋市咲が丘3丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する全62区画。土地面積は115.71~198.73㎡、建物面積は88.19~109.30㎡、価格は3,280万~4,880万円(平均は4,000万円前後)。建物は木造在来工法2階建て。施工はポラテック。
4月30日から販売を開始し、11月4日現在、751組の来場を集め、59戸を成約。残りは3戸となっている。立地と価格のバランスの良さが評価され、インスタグラムの反響が効果的だったという。
契約者は、船橋市居住者が29%、都内が14%、松戸市が12%。平均年齢は34.1歳の第一次取得層。53%が都内勤務。
場所・モノ・楽しみをシェアできるコミュニティタウンを目指し、約1,200㎡の調整池を地下化し、上部を公園として利用できるように整備したほか、幅9m×長さ約73m(657㎡)の施設緑地にはヤシの木などの緑を配し、石畳の散策路には3か所にベンチ(うち1か所は防災ベンチ)を設置。分譲戸建てでは珍しいカーシェア(1台)を導入しているのも特徴の一つ。調整池の地下化は2021年グッドデザイン賞を受賞した。

階段の上が調整池を地下化した公園&緑地

街並み

モデルハウス
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同業の記者の方が「これはため池か」と担当者に聞いた。記者は「ため息」をつくほかなかった。大規模開発が少なくなった今は「調整池」などは死語に近いのだろうが、「ため池」とは似て非なるものだ。戸建て住宅街を取材するとき、いつも考えたのは「調整池」の活用だった。柵・フェンスを取っ払って、子どもの遊び場などにできないかと。皆無ではないが、調整池に蓋をし、地域住民に開放した事例は全国的にも珍しいはずで、整備費には数千万円かかっているのではないか。
グッドデザイン賞審査員が「公園としての居心地や環境整備については今後少しずつ改善していくことが望まれます」と述べているように、管理する行政と利用する地域住民が話しあって、いろいろなイベントを行えるように公園利用のあり方を検討すべきだと思う。同社は管理組合を通じ、地域とのつながり・コミュニティ醸成に取り組んでいくとしている。

緑道(この手前に調整池を地下化した公園がある)
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記者が驚いたのは、1本数十万円はするはずのヤシの木やドラテナなどの樹木を緑地だけでなく敷地内5カ所に惜しげもなく配していることで、ベンチは草花の手入れ用具が入れられるようになっていた。環境にやさしいガビオンが全戸に採用されており、隣り合う数戸で構成されるコモンスペース(コースタルウォークパーク)もいい。
住戸プランでは、2戸だが平屋の提案がいい。個人情報もあるので詳細は書けないが、ニーズは間違いなくある。公開された1戸のリビング天井高は最大3.5mあった。1階住戸は防犯合わせガラスが採用されていた。
担当者によると、エリアの相場は2,000万円台の半ばから3,000万円台の半ばだそうだが、この価格帯では今回のようなランドスケープデザインや設備仕様レベルは絶対確保できない。都民にはなじみのない「二和向台」でも契約比率が14%(8戸か)というのもよく分かる。別掲の「怒り心頭 イチョウは殺していいのか 船橋・二和向台の無残な街路樹」の記事と合わせて読んでいただきたい。

販売センター所長の上津原祐樹氏(上津原氏はRBA野球大会で活躍しているポラスグループ野球部の主力の一人。お会いできてとても嬉しかった。商品企画がいいので販売には苦労しなかったと思うが、地元相場の3,500万円の壁を打ち破ったのはさすがだ)
千葉NTの分譲戸建て全274戸が完売 大和地所レジデンス

「ヴェレーナガーデン千葉ニュータウン中央」
大和地所レジデンスは11月4日、千葉ニュータウンの戸建て住宅「ヴェレーナガーデン千葉ニュータウン中央」全274戸が販売開始の2016年12月以来4年9カ月で完売したと発表した。
開発総面積6万㎡超、総区画数274区画の建ぺい率50%、容積率100%の分譲戸建てで、販売開始は2016年12月。ユーロデザインの街並みに、大型公園、共用棟(カーサユニオン)、歩行者専用道路(グリーンプロムナード)を設置。
購入者の居住地はⅠ街区が印西市34%、印西市以外の千葉県31%、東京都21%、Ⅱ街区が印西市28%、印西市以外の千葉県29%、東京都28%。敷地面積170.10~314.62㎡(51.5坪~95.3坪)、建物面積100.81~147.14㎡(30.5坪~44.5坪)、販売価格3,400万円台~5,300万円台。総来場数は1,645件(Ⅰ街区:844件、Ⅱ街区:801件)。
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この住宅地は2~3度、見学している。今回のプレス・リリースでは4年9か月で完売とあるが、実質的には3年で完売となっているはずだ。
大和地所レジデンス 千葉NT中央でユーロデザインの戸建て全275区画分譲へ(2016/11/2)
「素敵な外観見てすぐ決断」入居者 ケイアイスター「キッズデザイン賞」優秀作品

「おおきいおうちとちいさいおうちがあるおうち」 (写真は全て同社提供)
第15回「キッズデザイン賞」優秀作品に選ばれたケイアイスター不動産の分譲住宅「おおきいおうちとちいさいおうちがあるおうち」を見学し、入居者に購入動機、住み心地などを聞いた。
キッズデザイン賞は、子どもや子どもの産み育てに配慮したすべての製品・サービス・空間・活動・研究を対象とするキッズデザイン協議会の顕彰制度。今回の第15回では応募があった409点のうち234点が受賞し、さらに優秀作品として36点が選ばれた。
「おおきいおうちとちいさいおうちがあるおうち」は、「キッズデザイン協議会会長賞 子どもたちを産み育てやすいデザイン部門奨励賞」を受賞。受賞理由は「子どもと一緒に遊ぶ、時にはプライベート空間を楽しむなど、別棟としての離れの機能を再評価することに、多様化するライフスタイルに適応する空間提案としての新規性がある。離れと庭を囲む縁側は特徴的で、造形も美しい。家で過ごす時間が増え、働き方も変化する時代において、住宅供給の視点から暮し方を促進している点」となっている。
現地は、西武新宿線花小金井駅から徒歩10分ほどの閑静な住宅街で、二方道路の角地。建物はともにオープン外構の2棟構成。「おおきいおうち」(母屋)と「ちいさいおうち」(離れ)に分けられており、2台駐車場を敷地南側に配置することで開放的な空間を演出し、ゆるやかに地域とつながっているのが特徴。
母屋の外観デザインは、切妻とシャープな片流れの対比が目を引き、カラーリングは黒と淡いグレーが基調。1号棟の離れの木調縦ルーバーがアクセントとなり、全体をきりりと引き締めている。

1号棟縁側(サッシ高は2.2mくらいあった)

1号棟回廊と坪庭
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インタビューしたのは、クリエイターのご主人(35)と会社員の奥さん(36)と2歳の女の子の3人家族(ほかに6歳という猫ともう1匹猫がいたが、記者を一瞥しただけで全然関心を示さなかった)。
購入動機について奥さんは、「以前は二人とも新宿区に住んでいたのですが、うるさくてここに4年前引っ越し、60㎡くらいの賃貸マンションに住んでいました。結婚することになって子どもも生まれるのでずっとマンションや戸建てを探していました。当初は駅の反対側で予定されていた戸建てを購入しようと待っていたのですが、ここの現場を見たとき外観が素敵なので待つ必要もないと購入を決断しました。入居は今年の7月です。夫は2年前からテレワーク・在宅勤務なので、離れを仕事部屋にするのにぴったりです」と話した。
ご主人は「営業じゃないですから会社に出勤する必要もなく、会議もズームなどで行えます。もうずっと電車に乗っていません。妻が都心の会社まで1時間かかりますので、わたしが保育園の送迎や掃除、洗濯など家事をこなしています。コロナが収束してもテレワークを続けることが決まっています」と語った。
住み心地について奥さんは、「近所の人たちは『こんな家見たことない』とほめてくれます。隣の方も私たちと同年代で、とてもいい方です。ここは星も見えるし、学校も近い。私たち二人とも韓国出身で、日本に来てから11年になりますが、永住権を取得しました。ここにずっと住み続けたい」と話した。
難点はトイレの使い勝手がよくないとのことなので、案内してもらった。きちんと掃除されていたが、確かに廊下、ドアも含めて狭かった。(ケイアイスターさん、もう尺モジュールの時代ではない。ずっと住み続けられるよう廊下はメーターモジュールを目指してほしい)
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まず、作品を優秀作品に選んだ同協議会と、入居者インタビューまでセットしてくれた同社に感謝したい。同協議会がプレスリリースとして発表しなければ見学する機会はなかったはずだ。
同社に取材を申し込んだのは、離れの提案が面白く、その離れを中心に回廊-坪庭-縁側を互い違いに並べるテレコ型とし、駐車場を確保している商品企画が素晴らしいと思ったからだ。ただ、建物は引き渡しが終わっているので、外観や外構のデザイン、仕上がりを確認できれば十分と考えていた。入居者に話が聞けるとは夢にも思わなかった。
そして何よりも取材に応じていただいた入居者の方にお礼申し上げる。コロナ禍でテレワークを実践し、家事・育児をこなすご主人に話を聞けたのは望外の喜びだった。
この前書いた記事にも関連するので、愚問であることを承知の上でご主人に「幸福度」を聞いたら「幸せ」とすぐ返ってきた。奥さんも「わたしも満足」と答えた。
帰り道の公園には樹齢数十年のケヤキの巨木が美しい樹形を描き、菜園には茎が茶色と緑の2種の立派な里芋が大きな葉っぱを広げていた。
積水、旭化成、ケイアイスターが受賞/記者にも見る機会を 第15回キッズデザイン賞(2021/9/30)
三重と福岡 同じ育児時間で幸福度は47位と1位 積水ハウス「男性育休白書」(2021/10/1)
最強壁使用した34帖超の無柱空間 アキュラ 坪64万円の「キリンと暮らせる家」
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「キリンと暮らせる家 超空間プレミア」
アキュラホームとグループ会社スマートアライアンスビルダーは10月1日、実物大倒壊実験でも倒れない最強レベルの「8トン壁」を使用した新商品「キリンと暮らせる家 超空間プレミア」を10月2日から発売すると発表した。
両社は過去3回、実物大耐震実験を行っており、巨大地震でも大きな損傷はなく、倒壊しないことは実証済だが、さらに限界へのチャレンジとして今年9月28日~30日の3日間、茨城県つくば市の国立研究開発法人 土木研究所で「実物大倒壊実験」を実施。
「キリンと暮らせる家 超空間プレミア」は、その実証結果をもとに今年4月に販売開始した「超空間の家」をバージョンアップさせたもの。倒壊実験で採用された8トン壁を使用し、34帖超のリビングを実現、広い吹き抜けが満喫できるオープン階段などが特徴。
無柱、間仕切りなしの大空間は、キリン1頭も余裕で入れる広さとなっているほか、全館空調、太陽光発電などが標準装備。価格は2階建て92㎡で1,765万円(税抜、坪64万円)。
吉本筋肉芸人100人もアキュラホームの最強壁に完敗 ZOOM中継に7,500人視聴(2020/6/27)
分譲戸建て御三家とは戦わない 都市部に人的資源移す 大和ハウス
大和ハウス工業は9月15日、2021年基準地価に関する記者レクチャー会を開催。マンション事業については同社マンション事業本部事業統括部部長・角田卓也氏、分譲戸建てについては住宅事業本部事業統括部分譲住宅グループ部長・本間生志氏、物流施設事業については建築事業本部営業統括部Dプロジェクト推進室室長・井上一樹氏がそれぞれレクチャーした。
角田氏は、首都圏市場について都心部も郊外部も引き続き需要は旺盛で、価格水準は高値で推移しており、用地仕入れ価格も上昇しており、入札案件では相場の1.2倍の価格で落札されるケースも出始めていると語った。
近畿圏もほぼ同様の傾向を示しており、用地取得状況は近畿圏でも賃貸事業者などとの競争が激化し価格が上昇。地方圏でも首都圏や近畿圏のデベロッパーの参入が相次ぎ、用地取得競争は激化していると話した。
本間氏は、首都圏の1億円超の3階建てを中心に販売は順調としながら、いわゆるパワービルダーの市場占有率が高い北関東などでは苦戦が続いていると語った。
井上氏は、同社の売上高4兆1,267億円(2021年3月期)のうちセグメント別売上高では賃貸住宅と肩を並べる23%に達していることから、今後も海外を含め積極的に展開していくと語った。
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同社のレクチャー会(勉強会)については記事にしてきたが、本間氏は北関東が地盤のケイアイスター不動産や、都心の3階建てを積極展開しているオープンハウス・ディベロップメントなどの具体的な社名を挙げ市場動向について語り、質疑応答の時間も約30分取るなど、他のハウスメーカーやデベロッパーのそれらとは全く異なる。本音で語ってくれるから参加のし甲斐がある。お三方をやり込める記者が現れないかと期待したのが、残念ながらそのような質問は飛ばなかった。記者のような行儀の悪い記者が少ないのは残念だ。
記者は、角田氏に「昨今のマンション価格上昇から、専有圧縮、天井高の低下などの基本性能の低下、設備仕様レベルダウンを差し引くと、実質的な単価上昇は年率にして10%以上ではないか」「『王子神谷』は坪単価260万なら飛ぶように売れると思いますが、そこまで安くならない、アッパー280~290万円でいかがでしょうか」「大激戦の『調布』の坪350万円はコンパクトですので納得します」などと質問した。
これに対し、角田氏は用地費や建築費の上昇が単価を引き上げている主な要因とし、基本性能・設備仕様レベルダウンとの因果関係については明言を避けた。また、「王子神谷」の価格は未定としながら「坪250~300万円」を匂わせた。「調布」については、「単価は安くはないが、女性を中心に反響は多い」と語った。(さっき届いた物件販売のプレス・リリースには、ダイニングテーブル、カフェカウンター、リモート用デスクにもなる多目的キッチンカウンター「Nimonal(ニモナル)」を採用しているとある。これは面白い)
本間氏には、記者は「そもそも建築単価が倍くらい違う分譲戸建て御三家とは争わないで、大手デベロッパーのように都市型に絞り、経営資源もそこに集中したほうがいいと思いますが、いかがでしょうか」とストレートを投げ込んだら、「仰る通り。当社も含め大手ハウスメーカーは互角に戦えない。人的資源を都市部に移すよう着手している」と直球で返してくれた。
記者は前回のレクチャー会の記事で「栃木県は飯田グループ・森和彦会長(4月1日付で名誉会長に就任予定)の出身県で、群馬県はケイアイスター不動産の本拠地だし、中古住宅買取再販最大手のカチタスも本社は群馬県桐生市だ。まるで価格帯が異なる。勝てるわけがない。戦っても現場が疲弊するだけだし、ブランド力の低下を招きかねない。あえて火中の栗を拾いに行くような愚を同社が犯すはずはない」と書いた。
都市型戸建てでは、オープンハウスも伸びてはいるが、一方で三井不動産レジデンシャルと野村不動産の二社は年間数百戸をコンスタントに供給しており、〝二強時代〟が続いている。ここに割り込むのは容易ではないだろうが、外野から眺めるわれわれ記者の立場からすれば、二強に挑戦状を叩きつけられない他のデベロッパー、ハウスメーカーは情けないと思う。
ひっ迫の度合い強める中古マンション・戸建て市場 東日本レインズ 8月の動向
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は9月10日、首都圏の2021年8月度の不動産流通市場の動向を発表した。中古マンション、中古戸建ても新規登録、在庫が減少し、価格は上昇傾向を示す一方で、土地面積、専有面積は縮小傾向にあるなど、市場はひっ迫の度合いを強めている。かつてのバブル発生時は中古市場が新築市場をけん引したが、今回は双方が影響を与え合う様相を呈してきた。
中古マンション 新規登録、在庫減少し成約単価は16か月連続上昇
中古マンションの成約件数は前年比で14.3%減となり、7月に続いて前年同月を下回った。成約㎡単価は前年比7.9%上昇し20年5月から16か月連続、成約価格は同3.5%上昇し、20年6月から15か月連続で前年同月を上回った。専有面積は同4.1%縮小した。
新規登録件数は前年比12.4%減の12,319件で、在庫は同19.0%減の34,594戸となっている。
地域別では、成約件数は7月に続いてすべての地域が前年比で減少し、東京都区部と多摩は3か月連続、他の地域は7月に続いて前年同月を下回った。成約㎡単価はすべての地域が前年比で上昇し、東京都区部は16か月連続、横浜・川崎市と埼玉県は15か月連続、千葉県は13か月連続で前年同月を上回った。
中古戸建て 新規登録21%、在庫31%減 価格は10か月連続上昇
中古戸建ての成約件数は前年比で9.9%減少し、20年6月以来14か月ぶりに前年同月を下回った。成約価格は前年比で6.1%上昇し、10か月連続で前年同月を上回った。土地面積は前年比で6.2%縮小、建物面積は同1.4%縮小した。
新規登録件数は前年比20.6%減の3,689件で、在庫件数は同30.7%減の13,690件となっている。
地域別では、成約件数は東京都区部以外の地域が前年比で減少し、横浜・川崎市と埼玉県は13か月ぶり、神奈川県他は11か月ぶりに前年同月を下回った。成約価格は東京都区部以外の地域が前年比で上昇し、埼玉県は9か月連続、横浜・川崎市と千葉県は6か月連続で前年同月を上回った。
新築戸建ての成約件数は前年比34.7%減、成約価格は同4.3%減、新規登録は同38.3%減、在庫は同45.9%減となっている。

