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 社会的弱者を叩き、ジェンダー性差をあぶりだす新型コロナの本性が見えてきた――感染者は男性のほうが女性より多いことから、男性のほうが感染しやすいなどと言われているが、これは雄と雌の生物学的な性差によるものではなく、社会的・文化的性差=ジェンダー性差を正確に映し出し、同時に身体的・社会的弱者の高齢者に襲い掛かっていることが明確になってきた。

 別表は、東京都の5月23日現在の感染者5,138人を年代別・性別に見たものだ。性別では男性2,930人(57.0%):女性2,208人(43.0%)となっており、確かに男性のほうが多い。

 しかし、さらに年代別・性別を詳細にみると、外形的性差とはまったく関係ないことが分かる。

 外形的性差がそれほど変わらない10歳未満は男性39人(58.2%):女性28人(41.8%)とやや男性が上回っているが、10代では男性27人(37.0%):女性46人(63.0%)と逆転する。10歳未満と10代を合わせた比率は男性66人(47.1%):女性74人(52.9%)とほぼ同じだ。

 これをどう読むかだが、記者は外形的性差が顕著になる10代後半の女性の感染者が多いのではないかという仮説を立てた。その外形的性差に〝乗じた〟職業的・社会的環境の反映ではないかと考えた。

 この仮説は、20代の感染者比率をみるとそれほど的外れでないことを示している。つまり男性421人(46.5%):女性484人(53.5%)となっており、人口10万人あたりの罹患率でも男性は49.9人であるのに対し、女性は59.4人と大きな差がある。20代女性の罹患率は90代以上の罹患率97.1人を除けば、18階層の中でトップだ(次位は30代男性の51.6人)。

 一方、30代~70代の感染者は、男性は30代512人(56.5%)、40代549人(67.5%)、50代503人(63.6%)、60代363人(65.9%)、70代305人(60.6%)と全て女性を上回っている。

 この数値が〝男性のほうが女性より罹りやすい〟という論拠になっていると思われるが、これには科学的根拠はないのは明らかだ。小生は、医療・介護従事者も含め、外形的性差を〝売り〟とするいわゆる「3密」の職業に従事している女性が多く、その「3密」に吸い寄せられる男性の〝働きバチ〟の図式を描いている。

 〝若いから〟〝女性だから〟という理由のみで低賃金に抑えられ、冷遇されている女性のジェンダー差別に光を当てるべきだと思う。「202030」はどうなっているのか。

 80代と90代の女性比率が高いのは、人口構成からして当然だろう。罹患率でみると90代は男性が116.2人、女性が90.3人と他の年代よりはるかに高い。これも自然治癒力・再生力が低下し基礎疾患を抱える〝社会的弱者〟をコロナが襲い掛かっていることを如実に物語っている。

 

カテゴリ: 2020年度

 東京都は5月24日、新型コロナウイルス感染者が新たに14人判明し、うち9人が感染経路不明・調査中と発表した。1日当たりの感染者数は3日ぶりに2ケタとなった。1週間の感染数は50人(前週111人)で、緊急事態宣言解除要件の一つである人口10万人あたりの感染率「0.5」を下回る「0.36」となったが、もう一つの目安である感染経路不明率の移動平均値は「50%以下」を上回る「56%」となった。


 

カテゴリ: 2020年度

東京都は523日、新型コロナウイルス感染者が新たに2人判明し、うち1人が感染経路不明・調査中と発表した。感染者はこの日を含め1週間で41人(前週128人)、経路不明者17人(同54人)となった。神奈川県など他県を含めた日曜、月曜日の数値によっては緊急事態宣言が解除され、休業要請の緩和が行われそうだ。

       ◆     ◇

 小生がテレワークを始めてからもうすぐ3カ月になる。この間、飲食店で食事をしたのは1度のみで、ひたすら「3密(蜜)」を避け、「8割減」を実践した。友人・知人以外に会って話したこともない。

 足腰が弱るのが心配でひたすら散歩した。それでも万歩計の数値は以前の半分か3分の150008000歩にとどまった。体重が増えるかと思ったが、増えたのは酒とタバコの量のみで体重は23キロ減った。

 記事は、少しでも読者の皆さんに役立つよう東京都の新型コロナ感染者のオープンデータを入手して毎日書いた。リソースは年代・性別しかデータは公表されていないが、感染者は生産年齢の層が多数を占め、とくに若い女性の比率が高く、クラスターが病院・介護施設などで発生すると深刻の度合いを増すことなどが分かった。都のクラスター班の調査体制・マンパワーにも問題があることも判明した。新型コロナは、わが国の〝不平等社会〟をあぶりだし、賭けマージャンの件はメディアと権力の恥部をさらけ出した。

 肝心の不動産に関する記事は、各社のニュースリリースをコピペするほかなく、本数は以前の3か月間よりはるかに増えたが、何しろ現場取材をしていないのだから、質は比較のしようもない。業界紙の記者の皆さんも記事の収集に苦労していることが伝わってきた。

 コロナ収束後のことについては現段階では全然分からない。もどかしさのみが募っている。

 一つだけ言えるとすれば、小生の取材フィールドである分譲市場、とくに戸建てはそれほど深刻な影響を受けないような気がしている。分譲戸建て事業を中心とする企業の今期業績予想もそんなに弱気ではない。マンションは郊外部の一次取得層向けに注目している。中古市場もそれほど落ち込まないのではないか。

 

カテゴリ: 2020年度

 

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東京都の新規陽性者数モニタリング指標 感染者推移

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(2)新規陽性者における接触歴等不明率

東京都は522日、新型コロナウイルス感染者が新たに3人判明し、うち2人が感染経路不明・調査中と発表した。13人というのは2カ月前の322日の2人に次ぐ少数。1週間の感染者は53人(前週は150人)で、経路不明者は16人(不明率30.2%)となり、緊急事態宣言解除の条件を満たしている。累計感染者数は5,136人。死者は263人。

       ◆     ◇

 猖獗を極めた新型コロナウイルスが嘘のように消えた。〝ウラ―〟と歓声を上げたいところだが、まだまだ安心するのは早い。この新型コロナは巧妙だ。いつどこで再び猛威を振るうは分からない。だしぬけにわが身に襲い掛かることもありうる。ここは「新しい生活様式」に慣れることを心がけよう。

 19476月に発表されたカミュの小説「ペスト」(新潮文庫 宮崎嶺雄訳)のエンディングは次のようにある。

 「――ペスト菌は決して死ぬことも消滅することもないものであり、数十年の間、家具や下着類のなかに眠りつつ生存することができ、部屋や穴倉やトランクやハンカチや反故のなかに、しんぼう強く待ち続けていて、そしておそらくはいつか、人間に不幸と教訓をもたらすために、ペストが再びその鼠どもを呼びさまし、どこかの幸福な都市に彼らを死なせに差し向ける日が来るであろうということを」

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多摩市グリーンライブセンターで

 

 

 

 

 

カテゴリ: 2020年度

伊藤忠エネクスとコスモスイニシアは522日、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化により、厳しい就業環境のなかで闘う医療従事者向けに支援活動を開始したと発表した。

東京都内の伊藤忠エネクスグループ社員が日頃から関わりのある感染症指定医療機関を含む医療機関従事者に、コスモスイニシアの運営する宿泊施設「MIMARU東京 赤坂」(https://mimaruhotels.com/ja-jp/akasaka/)を無償提供する。同施設はキッチン付きの約40㎡の客室とランドリー設備付き。

 

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東京都は521日、新型コロナウイルス感染者が新たに11人判明したと発表した。うち9人が感染経路不明・調査中。この日を含めた1週間の感染者は59人(1日平均8.4人)で、感染経路不明・調査中は23人(不明率39.0%)となり、政府が示した緊急事態宣言解除の感染状況の目安である1日平均10人、不明比率50%以下、前週より減少の3条件とも満たした。ただ、13県は政府も自治体も一体として解除を検討するとしており、この日の宣言解除は行われなかった。

都はまた、これまでの報告に追加すべき陽性者58人と、削除すべき重複者6人、陰性判明者5人が判明し、差し引き47人の感染者を追加すると発表した。これにより、5月21日までの感染者は累計5,133人になった。

 

 

 

 

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 東急リバブルは521日、全国の売買・賃貸仲介店舗でビデオ会議ツール Google Meetを利用したオンライン接客を同日から開始したと発表した。

顧客は自宅の査定、売却相談をする場合、室内をライブ中継して同社担当者が確認し、空室物件の内見は担当者がライブ中継して顧客に説明する。

新型コロナウイルス感染防止のため、同社は一部を除く売買・賃貸仲介店舗の営業活動をテレワーク(在宅勤務)に切り替えて実施しているが、今後はオンライン接客を全国の売買・賃貸仲介店舗で行っていく。

       ◆     ◇

 スマホすら満足に扱えないアナログ人間の記者などはさっぱり理解できないが、「新しい生活様式」では名刺交換もオンラインで行うことになるとのことなので、こうした接客は否応なく一般化するのだろう。

 しかし、顧客も営業担当者も、具体的な設備機器や建具・家具、床材、壁材などの仕様レベルをどう伝えるのか。専門的な知識がないと伝えられないはずだ。

 〝OKGoogle!このキッチン天板はどの程度のレベルか? 床の遮音性能は? あなたは宅建士の資格を持っているのか? 〟などに応えられたら営業マンの仕事はなくなるが…そうはならない。記者が会ったOKGoogle!はみんな女性だったが、確か年齢すら答えられなかった。

 〝OKGoogle自慢じゃないが、小生はちょっと見ただけで住戸の質、設備仕様レベルが分かるし、相場より高いか安いかの判断もつくぞ〟

 

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東京都は520日、新型コロナウイルス感染者が新たに5人判明したと発表した。うち感染経路不明・調査中はゼロ。1日の感染者数は6日連続して20人以下で、6日間の合計は48人(1日当たり8人)となった。

本日(21日)、安倍首相は緊急事態宣言を継続するか解除するかを発表するが、東京都は21日の感染者を含めるとすると22人以下であれば、国の緊急事態宣言解除の目安(1日当たり10人)を下回る。1420日の1週間の感染者は78人(1日平均11.1人)となり、この数値だと目安をクリアできない。感染経路不明・調査中は6日間で14人(不明率29.2%)となり、こちらは目安を下回る可能性が高い。

ただし、国も一都三県の知事は一体として判断を下す意向で、神奈川県は目安を上回っていることから宣言は継続される可能性が高いとみられる。休業要請緩和がされるかどうかが注目される。

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100年前に逆戻り? 新型コロナ禍4月の訪日客 前年同月比99.9%減の2,900人(2020/5/20)

〝不平等社会〟あぶりだす新型コロナ5月の感染者 年代・性別で最多は20代女性(2020/5/18)

新型コロナ 緊急事態宣言 人口10万人当たり「0.5以下」目安に解除へ(2020/5/13)

東京都 新型コロナ 公表データ訂正 起こるべくして起きたミス 疲弊する現場(2020/5/12

新型コロナ 感染経路不明者が減らない理由 〝闇社会〟〝二重就業〟も一因(2020/5/11

新型コロナ禍 わが国の社会を映す鏡 〝働きバチ〟男性としなやか女性 都の罹患率(2020/5/4

新型コロナ感染死亡者 性別も年代も死亡日も開示されない現実 ファシズムでないのか(2020/5/3)

東京都 新型コロナ感染者 人口10万人当たり25.7人 罹患率は90代、20代の順(4/24)

東京都 新型コロナ感染者3000人突破 最多は30代10~20代・80~90代女性は男性上回る(4/20)

全国の新型コロナ感染者 約7,500人 1週間で80%増加 厚労省(4/14現在)

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日本政府観光局(JNTO)は520日、20204月の訪日外客数は前年同月比99.9%減の2,900人だったと発表した。統計を取り始めた1964年以降で初めてのこと。1~4月は前年同期比64.1%減の約394万人。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの国で海外渡航制限や外出禁止等の措置が取られていること、日本においても検疫強化、査証の無効化などの措置の対象国が拡大されたことを理由に挙げている。もっとも多かった韓国、台湾、アメリカでも各300人。

出国日本人数も前年同月比99.8%減の3,900人だった。

       ◆     ◇

予想されたことではあるが、過去の歴史をさかのぼってもこれほど少ないのは戦前だろうとネットで調べてみた。アジア歴史資料センターホームページには「訪日外国人は1935(昭和10年)年には42,629人(うち、観光目的は16,045人)に達しました」とある。もちろん、戦中はもっと少なかったはずで、瞬間的にはほぼ100年前に逆戻りしたということか。

 

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 東京都は5月19日、新型コロナウイルス感染者が新たに5人判明したと発表した。うち3人が感染経路不明・調査中。5日間の感染者は43人(1日平均8.6人)、感染経路不明・調査中は14人(不明率32.6%)となっている。

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 5月18日のPCR検査件数が60件と、多かったときのほぼ10分の1なのをどう評価するかだが、感染状況は休業要請緩和に向かって進んでいることを示している。

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 この前、AERA dot.メルマガに、マリ共和国出身でバンバラ語、英語、フランス語、中国語、関西弁を操る京都精華大学ウスビ・サコ学長の「コロナ問題でわかった『日本人のホンネ』」というタイトルのインタビュー記事が掲載されていた。痛いところを衝かれたと思った。以下に少し紹介する。

 「興味深いのは、日本人は政治にそれほど関心がないのに政府に依存し、国からの発言を待っていることです。アフリカも政治不信は同じですが、まだギリギリ地域共同体が機能し、地域の動きを政治家が利用してサポートする例が見られます。昔の日本は、京都の地域住民が国に先駆けて小学校をつくるなど共同体の力がありましたが、今は自治会レベルでも国の決断を仰いでいる。共同体が壊れ、相互扶助もできなくなっています。

 今回の事態で、日本人の本音に触れた気がします。冷静に見えて他人へのいらだちを募らせていたり、堅い職業の人が、歌舞伎町やパチンコ店でこっそり気分転換したり、表と裏の二面性がある。プレッシャーの強いストレス社会なのでしょう。また『自分ではない誰かがしてくれる』気持ちが強い。サービスが整いすぎているのが日本の弱さで、知恵や能力を使う機会がなく、自ら考えて動くのが苦手で他責傾向がある。ただ、わかっているのは、この問題は誰かが解決してくれるものではないということです。

 私たちはこの先もウイルスと生きていかなければならず、それに対応する強い社会基盤をいかに持つかが重要です。この機会に、他人がやってくれないことを前提に個人の能力を上げ、自分自身や地域でやる覚悟を決めて、人と連帯感を持つしかないと気づけば変わっていくでしょう」

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多摩センター・グリーンライブセンター

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