三井不動産 フォーシーズンズホテル東京大手町 開業延期
三井不動産は6月3日、2020年7月1日に開業を予定していた千代田区大手町一丁目の大規模複合開発街区「Otemachi One」内の「フォーシーズンズホテル東京大手町」の開業を延期すると発表した。
新たな開業日については、「政府・自治体が定める新型コロナウイルス感染拡大防止に関するガイドライン等を踏まえ、お客様および従業員の安心・安全に配慮し決定」するとし、いつ開業するかは明らかにしていない。
新型コロナ 企業メセナ活動も大きな打撃 活動支援に募金 企業メセナ協議会
企業メセナ協議会は6月3日、ニッセイ基礎研究所と共同で同協議会会員企業・団体(119社・団体)を対象にした「新型コロナウイルス感染症による企業メセナ活動への影響に関するアンケート調査」結果をまとめ発表。84件(有効回答率70.6%)の回答があり、約7割の企業・団体がメセナ活動に影響を受けていることが分かった。
このほか、新型コロナウイルスの収束後は「時期や方法について慎重に検討したうえで再開させたい」が過半を占め、ほぼすべての企業がコロナ禍での芸術文化活動への支援を「必要だと思う」と回答した。
また、「新型コロナウイルス禍が過ぎた後、文化芸術の社会的な役割や存在価値はこれまで以上に高まると思いますか」という問いに対しては、肯定的な意見が76.2%を占めた一方で、現時点での社会貢献の今年度予算を「削減予定」と回答したところが28.6%あるなど、対応の難しさもうかがわせている。
同協議会はこうした結果を受け、東日本大震災をきっかけに設立したGBFund「芸術文化による災害復興支援ファンド」に新型コロナウイルス感染症を支援すべき災害として追加認定、寄付を募集し芸術文化活動へ助成を行なう。
リストグループ 同社初&無人ホテル「Re:ONcE Shibuya(リ・ワンス渋谷)」開業
「Re:ONcE Shibuya(リ・ワンス渋谷)」3階客室
リストグループのリストプロパティーズは6月3日、同社初&無人ホテル「Re:ONcE Shibuya(リ・ワンス渋谷)」をオープンしたと発表した。
築15年の松濤ビル(事務所・店舗用途)を2019年9月に取得、2~4階部分をリノベーションしホテルに用途変更を行ったもの。渋谷駅から徒歩9 分、神泉駅から徒歩3 分の渋谷区神泉町1丁目に位置する。
1フロア1客室の全3客室で、客室面積は2階:65.02㎡、3階・4階:67.12㎡、ルームチャージは時期にもよるが1泊6,000円前後を予定。日本の伝統的な空間要素である“しきり”“縁側”“続き間”を各客室で現代的にリデザインした。各客室の最大宿泊人数は8人。キッチンや調理器具、洗濯機に加えAmazon Fire TVも備え付けている。
ホテル運営はスマートレジデンシャルホテル運営代行のzensに委託。スマートロックなどのIoTを活用した遠隔チェックインシステム(ZensTablet)やチェックアウト後の円滑な清掃業務、緊急時の駆け付けサービスなどにより無人での運営を実現した。
4階客室
2階客室
新型コロナ「東京アラート」発動 都知事〝夜の街〟強調/大阪府は20代の女性が最多
東京都は6月2日、新型コロナウイルス感染者が新たに34人判明したと発表した。うち12人(35.3%)が感染経路不明・調査中。感染者はこの1週間で114人となった。
都は同日夜、感染症対策本部会議を開き「本日の陽性報告数は34人となった。病院の集団感染13人が含まれているとはいえ、警戒すべき数値の状況である」「週単位の陽性者増加比はこのところ1を超えて2に近い水準で推移しており」「いわゆる夜の街関連の陽性者が多い」ことから、「東京アラート」を発動することを決定した。
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緊急事態宣言解除を受け、新型コロナの記事を書かなくて済みそうだと安堵したのだが、警戒を解くのはまだ早いということが分かった。
この1週間の都や北九州市の感染状況をみると、全国に「第2波」が波及する可能性は否定できないように思う。小池百合子都知事はこれまで「接客をともなう飲食業」と曖昧にしか話してこなかったが、ここ2~3日は「夜の街関連」をしきりに発言するようになり、昨日は「夜の街関連の半数は新宿エリア」と場所についても言及した。
記者は、5月の都の感染者は20代の女性が最多であり、経路不明がなかなか減らないのは〝闇社会〟〝二重就業〟と関連があるのではないかと記事にしたが、あながち的外れでないことが都知事発言から裏付けられた。
しかし、北九州市のデータは「夜の街関連」でないことを示している。感染者は圧倒的に20代の女性が多いのは都とよく似ているが、職業は医療・介護関係が7割を占める。感染者全体でも約4割が医療・介護関連だ。「夜の街関連」と「医療・介護関連」がクラスター源になっていることに注視・警戒すべきだと思う。
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大阪府の感染動向も気になったので、苦労してバックデータにたどり着き、5月30日現在の全1,782人の年代別・性別属性を表・グラフにまとめた。やはり20代の女性が最多だった。職業などは公表されていないので、東京都と近いのかそれとも北九州市型なのかは不明だ。
〝闇社会〟〝二重就業〟の記事アクセス 1万件突破/北九州「第2波」 どこでも(2020/6/1)
新型コロナ 都の感染者 5月は20代女性が突出 全体の14% 同世代男性の倍以上(2020/5/29)
社会的弱者に襲い掛かり、ジェンダー性差をあぶりだす 新型コロナの本性(2020/5/25)
東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」6月6日(土)開業
UR都市機構と東京メトロは6月2日、東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」を6月6日(土)に開業すると発表した。(写真は全て東京メトロ提供)
2016年2月から整備を進めてきたもので、日比谷線霞ケ関~神谷町駅間、国道1号と環状第2号線の交差点付近に位置する。東京メトロ線での新駅開業は、副都心線(池袋~渋谷)を開業した2008年6月以来12年ぶり。東京メトロ全線では180番目の新駅となる。
整備にあたっては、「交通結節機能」の強化を周辺まちづくりと連携して進めるため、事業調整を担うUR都市機構が事業主体となり、東京メトロが設計・工事受託者となって、両者の協力体制により整備を実施してきた。
地下歩行者通路を通じてBRT(バス高速輸送システム)、空港リムジンバスも発着可能なバスターミナル、周辺再開発ビルなどに接続するとともに、銀座線虎ノ門駅との乗換えも可能となる。
「虎ノ門ヒルズ駅」
Zoomによる郊外住宅再生フォーラム(6/6) 大和ハウス・ミサワ・東急不・東大
大和ハウス工業、ミサワホーム、東急不動産R&Dセンターの3社は6月6日、東京大学先端科学技術研究センターと共同でオンライン「郊外住宅地再生フォーラム2020」を開催する。
人口減少と少子高齢化が同時に進行するなかで、郊外住宅地の再生が大きな課題になっており、今後の郊外住宅地再生を効率的かつ有効なものとするための手法やモデルの構築を行う目的で2019年10月に立ち上げた4者によるプロジェクトの状況や取り組みについて共有・議論するキックオフフォーラムとなる。開催概要は次の通り。
日 時:2020年6月6日(土) 14:00~16:00
会 場:Zoomによるオンライン開催
参加費:無料
内 容:①趣旨説明 東京大学 特任講師 後藤智香子氏②事例報告/大和ハウス工業 瓜坂和昭氏、元・東京大学大学院生 秋月優里氏:「上郷ネオポリス」(横浜市栄区)の取り組み/ミサワホーム 石塚禎幸氏、東京大学 特任助教 藤垣洋平氏:新百合ヶ丘(川崎市麻生区)の取り組み/東急不動産R&Dセンター 内田宏氏、東京大学 准教授 樋野公宏氏:こま武蔵台(埼玉県日高市)の取り組み③パネルディスカッション コーディネーター 東京大学 教授 小泉秀樹氏/パネラー(予定) 事例報告者、東京大学 教授 大月敏雄氏、明治大学 教授 園田眞理子氏、東京都市大学 教授 室田昌子氏、東京大学 准教授 高見淳史氏
参加申込:https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/events/20200606-3.html
締 切:6月4日(木)12:00)
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この種のフォーラムは少なくないが、Zoomによるものは初めてではないか。2時間というのは少し短いような気がするが、一般の方も無料で参加できるのでぜひ視聴していただきたい。記者も楽しみにしている。
参考になるかどうか分からないが、関連する記事を添付する。
郊外住宅団地の再生モデルへ 大和ハウス「上郷ネオポリス」コミュニティ施設完成(2019/10/30)
課題山積のマンション・戸建て 再生・活性化の道示す 国交省 住宅団地の再生検討会(2019/4/1)
鳩山NT活性化を「私自身がアート」藝大卒・菅沼朋香氏「ニュー喫茶 幻」開業(2019/3/23)
〝生きた実験場〟〝やるしかない〟 多摩NT再生 第6回シンポ 藤村氏もエール(2019/2/8)
「里山資本主義」の次は園田眞理子・明大教授「ご当地資本・主義」 3住研究会(2017/4/3)
積水ハウス 「STAY HOME わが家を幸せにする5つのTIPS」
積⽔ハウスは、新型コロナウィルスの感染が拡⼤する中、緊急アンケート「在宅中の家での過ごし⽅調査」を5⽉に実施し、その結果を踏まえた新ライフスタイル提案「STAY HOME わが家を幸せにする5つのTIPS」(TIPS:ヒント・コツ)をまとめ発表した。
調査結果の概要は次の通り。
①在宅時間増加によりストレスが増えた⼈は全体で60.7%。男性よりも⼥性の⽅がストレス増加傾向が⾼い(男性:51.3% ⼥性:70.0%)
②現在在宅勤務中(調査対象88名)の⼈のうち、86.4%が今後も在宅勤務をしたいと回答
③在宅勤務で良かったことは、「時間の余裕が持てる」(50.0%)「家族とのコミュニケーションが増えた」(39.8%)など
「STAY HOME わが家を幸せにする5つのTIPS」は次の通り。
①⼥性の家事の負担を減らすキーワード「共存と両⽴」
②⾃宅を⼿軽にオフィス化する空間アイデア
③外出が⾃由にできないストレスを軽減する「グリーン」
④「⾃分のスペース」を作る、世界で⼀番シンプルな⽅法
⑤⼦どものおうち学習対策に、「複数学び場」のある家
監修した同社住⽣活研究所⻑・河崎由美⼦氏は「家族とコミュニケーションをとる上で⼤切となるのが『共存と両⽴』というキーワードです。今回の調査でも『家事が増えて負担に感じる』のは⼥性の⽅が多いようですが、それを解決するには『楽しさ』を意識してみることが⼤切です」とコメントしている。
調査対象は全国の20〜49歳の⼩学⽣以下の⼦どもがいる男⼥300名(男性150名、⼥性150名)。
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他の同種のアンケート調査とほぼ同じ結果が出た。ストレスが増加するのは当然で、在宅勤務を行っている人がコロナ収束後も芸属したいと思うのもよく分かる。
ストレスの原因は、運動不⾜(37.5%)、家計の出費増(22.7%)、家事量の増加(20.5%)などとあるが、記者は〝見えない敵〟に対する恐怖・不安・その影響が根本にあると思う。「正しく恐れる」ためのエビデンス・情報公開が現状では足りない。
在宅勤務をしている人が今後も継続したいというのもよく分かる。小生も3カ月が経過するが、「質」はともかく記事の「量」は圧倒的に増加した。ZOOM中継を経験して、BtoBもBtoCもCtoCも無限の可能性を秘めていると実感した。
「5つのTIPS」は、同社も「共存と両⽴」するスペースの提案をこれまでも行っているし、新しい商品を発売すると思う。
小生の提案としては「グリーン」だ。同社の「5本の樹」計画もいいが、コストがかからない野草・雑草の効用だ。ぶらぶら散歩しながら道端・公園の雑草を眺め、摘み取って洗面室に飾ることを日課にしている。可憐で強かな雑草はストレスを軽減してくれる。いまは鎮静効果がある「ドクダミ」が咲き乱れている。
全員参加型へ ポラス中央住宅 自社契約者対象にリースバック事業開始
ポラスグループの中央住宅は6月1日、リースバック事業を開始したと発表した。
ポラスグループが施工した戸建住宅の既契約者が対象で、リバースモゲージのような厳格な金融機関の審査や年齢、同居人の制限がないのが特徴。
年間10棟が目標で、「ポラスの建物や植栽、分譲地の街並み、コミュニティなどに共感いただき購入いただいた顧客へ次のライフステージを提案する」のが主な目的で、闇雲に増やす予定はないという。
リースバック事業へは、今年4月に戸建て分譲トップの一建設が、5月には戸建て分譲事業の伸張が著しいケイアイスター不動産がそれぞれ参入し、全員参加型の様相を呈してきた。
ケイアイスター不動産 リースバック事業に参入 セゾンファンデックスと提携(2020/5/19)
新型コロナ収束後 リースバックが激増の予感 利用者は足元見られないか(2020/4/23)
〝闇社会〟〝二重就業〟の記事アクセス 1万件突破/北九州「第2波」 どこでも
「新型コロナ 感染経路不明者が減らない理由 〝闇社会〟〝二重就業〟も一因」の記事にアクセスが殺到していると書いたが、6月1日現在、ついに1万件を突破した。不動産関係以外では間違いなく過去最多だ。
核心をついたからか地雷を踏んでしまったのか、理由は分からない。いずれ科学的に明らかになるはずだ。
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ところで、いま新型コロナの「第2波のまっただ中にいる」(北橋健治市長)と言われる福岡県北九州市の感染者属性は、東京都とよく似ているようで全く異なる。
別表は、オープンデータによる5月30日現在の北九州市の感染者属性の表・グラフだ。全161人の男女比は、男性74人(46.5%):女性85人(53.4%)だ。都の場合は男性57.3%:女性42.7%(5月31日現在)だから、逆転している。
なぜか。北九州市の20代の女性が24人で、全体の15%を占め、年代別・性別で最多になっているからだ。都も20代女性が多いことはこれまで書いたが、それでも30~50代の男性に次いで4番目だ。
興味深いのは、人数よりも20代女性の職業だ。都の場合は、小池都知事が「接客を伴う夜の街関係者」などと若い女性が絡んでいることを匂わせるが、同市はそうではない。
同市の20代の女性の職業は、医療スタッフ・医療関係スタッフ・介護施設などで約70%を占めている。飲食・接客関係者は皆無だ。他の年代でも、「3密」を連想させる「夜の街関係」は数えるほどしかない。
医療スタッフ・医療関係スタッフ・介護施設関係者は他の年代の女性や男性にも多く、全感染者のうち4割以上を占める。
この結果、当然のように入院・通院患者と思われる高齢者や施設入居者の感染者も多い。70歳以上の高齢者の感染者は30人(うち無職・記載なしは27人)にのぼっている。
つまり、感染者の6割以上の人が医療・介護関係者と患者・施設利用者ということが分かる。急激に感染者が増えているのは、約1割の人が無症状者と軽症者であることと無関係ではない気がする。
北九州市のようなことが他の都道府県でも起きる可能性は高いとみた。データが示している。「正しく恐れる」ことだと思う。クラスター班の活躍に期待したい。
新型コロナ 感染経路不明者が減らない理由 〝闇社会〟〝二重就業〟も一因(2020/5/11)
〝闇社会〟〝二重就業〟の記事にアクセス殺到/目から鱗 「風テラス」坂爪氏の著作(2020/5/28)
業界最強 アキュラホーム 壁倍率15倍の強さ証明 ZOOM中継に視聴5,700名
実験中(同社提供)
「トリプルストロングウォール」
アキュラホームは5月30日、業界ナンバーワンの壁倍率15倍の強靭壁 「トリプルストロングウォール」の実証実験の模様を「ZOOM」アプリを使用して公開。壁1枚だけで一般住宅に使われる壁6枚分の強度を持つことを証明した。約5,700名が視聴した。
実験の結果について、東京大学・稲山正弘教授は、壁の強さを示す数値が81キロニュートン(一般住宅用は61キロニュートンで破壊)に達したことについて「おもしろい結果が出た。一般住宅の壁6枚分の強さがあることを証明した。国内で一番強い、最強の壁。住宅の南側に大開口の空間が実現できる」と評した。
同社・宮沢俊哉社長は「稲山先生には20年近く勉強させていただいた。3,000通りくらいの実験を行ってきた。『最強』とは普及価格帯でやれることが大事」などと話した。
特別ゲストの漫才コンビ・U字工事(福田薫氏・益子卓郎氏)が「うわぁー、すげぇー」などと感嘆の声を上げていた。
同社はこの「トリプルストロングウォール」を採用した新世代木造SE「大空間の家」を4月末より販売開始した。価格は1,547万円(税込・30.05坪)から。
実験前
「大空間の家」
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「ZOOM」なるものを初めて体験する記者は、操作に手間取り途中からの視聴になった。画面には、どこかで見たことのあるような、人相がよろしくない(失礼)、栃木弁を丸出しにした、同社の技術関係者とはとても思えぬ坊主頭の人がだしぬけに飛び出した。別の画面にアクセスしてしまったかと思ったほどだ。
傍で見ていたかみさんが「この人? ユージコージというとても面白い漫才コンビよ」と説明してくれたので納得したのだが、「お久しぶり」などとU字工事さんが東京都出身の宮沢社長に呼び掛けていた。U字工事さんは「建築工事」にも詳しいのかもしれない。
実証実験は、一般住宅に使用される6枚の耐力壁と1枚の「トリプルストロングウォール」を損壊するまで重機で引っ張りあうもので、記者は同様のシーンを「木造耐力壁ジャパンカップ」というイベントで10回くらい経験している。同社の壁が〝日本一〟になったのも何度が見たことがある。
このイベントの参加者は多くて200~300人くらいではなかったか。今回の視聴者は5,700人とは。これまた凄い!
アキュラホーム 第20回木造耐力壁ジャパンカップで総合優勝 大会はいったん幕(2017/9/25)