“シブシブ ノ シブヤ”展4/17まで 三井不のホテル「sequence MIYASHITA PARK」

〝“シブシブ ノ シブヤ〟(プレス・リリースから)
三井不動産ホテルマネジメントが運営する「sequence MIYASHITA PARK」は4月17日まで、渋谷教育学園渋谷高等学校(通称:渋渋)の2年生有志学生チームの企画展“シブシブ ノ シブヤ”を開催している。
企画展は、「渋渋」の2年生4人組54名が学校のカリキュラムの一環として行うもので、ホテルロビー内には1人ひとりの「自分の好きな渋谷の写真と好きな理由」と「渋谷の未来に向けての想い」を描いたA4サイズのパネルが展示されている。

展示
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どのような企画展かを確認するために「MIYASHITA PARK」に出かけた。同公園を訪ねるのは開業して間もない2020年の9月以来4度目だった。
この日はウイークデイの昼前ということもあってか、これまでと比べて人出は少ないように感じた。それでも若い人を中心にホテルで仕事をする人や公園でくつろぐ人、レストランで食事をする人の姿がたくさん見られた。
「渋渋」は初めて聞く言葉で、企画意図もよく分からなかったが、一つコメントを紹介する。「ココに女の子を連れていけばイチコロっていうデートスポットをあれば教えてほしい!」-小生は学生時代、この宮下公園の星空を見上げながら彼女との永遠の愛を誓った。当時は渋谷の夜は星が見えた。
帰りに3階にある「渋谷ワイナリー東京」に立ち寄った。白の渋谷ワイナリー「甲州」と深川ワイナリー「甲州」を飲み比べた。「渋谷」は渋みが刺激的で、「深川」はこれぞブドウという味が口内に広がった。ソムリエの方は「『渋谷』は縦に『深川』は横に広がる」と説明してくれた。「甲州」は90mlで700円。

「渋谷ワイナリー東京」
若い人で溢れかえる 「立体都市公園制度」を活用した三井不「MIYASHITA PARK」(2020/9/6)
日・韓・台・泰・越南…多国籍飲食街 黒白迫り京王カラーもかすむ「ミカン下北」

「ミカン下北」
京王井の頭線下北沢駅の高架下に3月30日に開業した京王電鉄の商業施設「ミカン下北」を見学した。駅の構内外は電車ラッピング、中吊りポスター、ホームドア、表示看板、改札、駅事務室まで「ミカン下北」のブランドカラーであるモノクロに染まり、何だか多国籍・無国籍の飲食街に迷い込んだかの錯覚を覚える。プロジェクトコンセプトの「ようこそ。遊ぶと働くの未完地帯へ。」が具現化されている。

駅のホーム
施設の敷地面積は約2,420㎡、2~5階建て延べ床面積約5,310㎡。A・B・C・D・E5街区から構成されており、下北沢カルチャーを感じさせる個性的な19の店舗が整備された。E街区は「本多劇場」に隣接。
開業を記念して同社はキャンペーン「未完祭」を展開しており、使い古しのビデオテープか白黒フィルムのような黒い線が駅構内の床や壁、天井など至るところに縦横無尽に走り、その線に沿い、あるいは交差するように「ミカン下北」のロゴマーカーや白抜き・黒抜きのデザイン化されたコピーが駆け抜けている。
もう40年以上も京王線に住み、すっかり心に沁み込んでいる京王電鉄のコーポレートカラーの京王ブルー、京王レッドはすっかりかすみ、添え物か引き立て役に回っているのに衝撃を受けた。右か左か、生か死か、小田急に負けていいのかと黒白を迫られているような気分に陥り、モノトーンの異様な世界に引きずり込まれたような錯覚を覚えた。
店舗も同様だ。わが国の居酒屋「下北六角」をはじめ韓国料理「ハヌリ」、台湾屋台料理「ダパイダン105」、ベトナム(越南)屋台料理「チョップスティックス」、タイ(泰)屋台料理「タイ屋台999(カオカオカオ)」などまるで多国籍・無国籍の飲食街のような佇まいで、記者に馴染みがあるのは本・雑貨・カフェラウンジの「TSUTAYA BOOKSTORE」くらいだ。
このほか、古着・雑貨の「東洋百貨店 別館」、グルメバーガー「Island Burgers」、ワインショップ・バー「下北沢ワインショップ・Bar FAIRGROUND」、ラーメン専門店「楽観」、ベーカリー&カフェ「THE STANDARD BAKERS」、大衆ビストロ「大衆ビストロハルタ」などが軒を連ね、コワーキングスペース、シェアオフィス、スモールオフィスからなる「SYCL by KEIO」や図書館窓口サービス「図書館カウンター」も整備されている。
訪れたのは開業したばかりの4月上旬ということもあるのだろうが、来街者でごった返していた。小生は「TSUTAYA」の60分飲み放題のアルコールプラン1,540円(税込み)を利用し、大好きな丸山健二氏の小説を読みながら、生ビールと林農林の「五一わいん カップワイン 白120ml」を3本飲み、つまみのチーズも食べた。
席は自由だったが、ほぼ満席でみんな仕事なのだろうノートパソコンに夢中になり、中にはパソコンに向かってしゃべっている人もいた。(TSUTAYAさん、利用者の目的はみんな異なる。小生は黙って飲んだが、杯を重ねるのは気が引けたし、パソコンに向かってしゃべる人の声はよく聞こえる。用途によって区切りをつけるべき)
この他、施設は一通り見て回った。「ミカン」は柑橘類ではなく「未完」の意味で、「下北沢カルチャーを感じさせる物販店と、商業施設への出店自体が稀有な人気飲食店を中心とした商業エリアに、『遊ぶように働く』を体現するワークプレイスが同居した、遊ぶと働くが混ざる新しい下北沢の形を提案する施設」「出店するテナントの、試行錯誤をしながら新たなものを生み出そうとする後ろ姿=『企む背中』をキーヴィジュアルとし、『実験』というキーワードをモノトーンのストイックな世界感で表現」(京王電鉄リリース)したという狙いもよく分かった。デザインを担当したDRAFT・山下泰樹氏もしてやったりと思っているはずだ。
世田谷区は現在、秩序ある街並みの形成を図るため約25haにわたるエリアを「下北沢駅周辺 地区計画」に定め整備方針を示し、小田急電鉄も線路の地下化に伴う約2.7haの「下北線路街」などの街づくりを進めている。
今回の挑発的な「ミカン下北」が小田急電鉄への挑戦状ではなく、共栄共存を目指すものであることを願いたい。タイ屋台料理店スタッフは「うちが一番たい」と話したが、小田急線の「シモキタ エキウエ」にはタイ料理店もある。大丈夫か。

エスカレーター

駅のホーム

小田急線との連絡口

「TSUTAYA BOOKSTORE」

ラーメン専門店「楽観」

施設内
小田急電鉄〝下北沢の新たな名所〟SOHO&店舗「BONUS TRACK」4月1日開業(2020/3/30)
業界初 障がい者アート マンション購入者・検討者に販売 三井不レジデンシャル

三井不動産レジデンシャルは4月7日、パラアーティスト(=障がいをもったアーティスト)のアート作品を分譲マンションの共用部や棟内モデルルームの商談コーナーなどに展示し、入居者や購入検討者などが購入できるサービスを開始すると発表した。
障がいのある人がアートを仕事にできる環境をつくることを目的に2007年4月に設立された3つのNPOが共同で運営しているエイブルアート・カンパニーの協力を得て実施するもので、この種の取り組みは業界初。
第一弾は2022年3月から入居が始まった「パークホームズ横浜本郷台リバーサイドヴィラTHE EAST」(224戸)で、マンション共用部(ラウンジ・ゲストルーム・コンシェルジュカウンター)と棟内モデルルームの商談ルームにパラアーティストのアート作品6点を展示し、入居者・購入検討者が気に入ったアート作品を購入できるようにした。作品は3か月ごとに入れ替えるという。
今後、同社が分譲するマンションで展開し、作品販売などの売上の一部をパラアーティストに還元することでダイバーシティ&インクルージョン推進にも貢献していくとしている。
サービスを開始する背景として、同社は2021年7月から実施している「PARAART サブスクby studio FLAT」が利用者に好評だったことを上げている。
今回の取り組みについてエイブルアート・カンパニーは、「より身近にアートと触れ合っていただく機会になると感じています。みなさんの生活に彩りを添えることができれば嬉しいです」とコメント。同NPOは現在、登録アーティスト数116名、12,540点の作品を軸に活動を行っている。
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最高に素晴らしい。障がい者のアートといえば、業界ではもう20年間も継続している三菱地所の「キラキラっとアートコンクール」が知られている。記者は2015年に取材したとき「われわれは『障がい者』という色眼鏡で作品を観がちだが、それが誤りであることに気づかされるはずだ。レッテルを貼ることで伸びる芽を摘み取ることが怖い」と書いた。
今も同じだ。この際「障がい者」とは何かをさておくとして、世に知られる作家も画家も音楽家もあらゆる芸術家はなにがしらの〝障がい〟を抱えていた。ドストエフスキー、ゴッホ、ピカソ、山下清、ベートーベン…。健常者だって問題を抱えていない人はいない。
少し関連することだが、記者はマンションモデルルームなどの緑のフェイクをやめろとしつこく書いてきた。今回の三井レジの取り組みをきっかけとなって、本物のアートや観葉植物が配置されることを期待したい。
三菱地所 障がい者のアート作品展10月30日から全国6会場で開催(2015/10/29)
アースカラーの空間演出が見事 積水ハウス「SUMUFUMU TERRACE 池袋」

「SUMUFUMU TERRACE(スムフム テラス) 池袋」(全体的にくすんでいるのは記者の腕ではなく屋外の野球撮影用のカメラのせい。以下同じ)
積水ハウスの「SUMUFUMU TERRACE(スムフム テラス) 池袋」を見学した。「暮らしのLibrary」がコンセプトになっており、早春のいまにピッタリのアースカラーで統一した空間デザインが最高だ。
「SUMUFUMU TERRACE」は、「皆が気軽に集える場所」をコンセプトとした新拠点で、同社は昨年末から今年初めにかけて「池袋」のほか「新宿」「立川」「錦糸町「青山」をオーブンしている。
「池袋」は、池袋駅からすぐで、東武と西武のデパート、ルミネ池袋に隣接・近接し、対面はホテルメトロポリタン。コンセプトは「暮らしのLibrary」で、全体がアースカラーで統一されており、書棚をデザインに取り込み、書籍のほか焼き物、緑、アートなどを巧みに配しているのが特徴。床は挽き板仕上げ。接客室は6~10畳くらいあり、対面は線路を挟んで西武デパートや西武HDの「ダイヤゲート池袋」が眺望できる。
見学したこの日は、東京北支店が担当するエリアの不動産流通会社との連携を強化するためのセミナーの準備が行われていた。土地なし顧客対応が狙いと思われる。
これまで「青山」と「新宿」を見学したが、記者は今回の「池袋」が一番好きだ。「青山」「新宿」も最高に素晴らしいのだが、貧乏人の記者などはその空間演出に一瞬たじろぐ。「池袋」にはそれがない。(デザイン・レイアウト担当者はエリア・顧客特性などを全て計算尽くのはずだ)
ここで働けば仕事の能率があがり、お客さんとの相談もスムーズに進むに違いない。
場所は、JR・東武・西武・東京メトロ池袋駅から徒歩2分、豊島区西池袋一丁目のメトロポリタンプラザビル11階。同社東京北支店の一角。昨年12月25日にオープン。毎週火曜日・水曜日・祝日は定休日。

受け付け

セミナーの準備中

「SUMUFUMU TERRACE」内

壁面
最高の〝働く場・接遇スペース〟 積水ハウス「SUMUFUMU TERRACE 新宿」(2022/2/17)
興味津々「週刊住宅」の記事 アンビシャス安倍社長・RIA土屋社長・田舎暮らし
4月4日付「週刊住宅」電子版のアンビシャス・安倍徹夫社長による「不動産市場と資金の行方 過去大不況との相違点、海外の動向」と題した寄稿文を興味深く読んだ。3日遅れの便りどころか、毎号、コピペ記事のオンパレードで〝一週間に十日来い〟と恋願う読者の期待をことごとく裏切っている同紙が放つ、記憶にないくらいの久々のクリーンヒットだ。
文冒頭の安倍氏の顔写真は10年くらい前のものだろうが、齢80に近いいまもそれほど変わらない。回春剤を飲んでいるのではと思わせるほど元気だ。小生も昨年末にお会いし、歓談したばかりだから保証する。
そんな安倍氏は次のようにいう。
「今の金融緩和政策は、お金が国内の実需に回りにくく、投資・投機の資金になったり、海外の事業に回ったりしている。投資・投機のお金が高値買いを呼び込み、実需の前に立ちはだかっている。一億円以上の住宅が買える人たちと、値上がりで住まいの購入に手が届かなくなった多くの人たち。その差が著しく広がってきている。地価の高い大都市で、生涯、賃貸住まいでも良いという人たちが多くいるが、老後の年金暮らしの人達は値上がりした家賃を払い続けられるだろうか。大都市では、70歳を過ぎて保証人無しで賃借することは非常に難しい。中国、韓国のように家を持てる人と持てない人の格差が広がり、社会の構造が歪んでいかなければ良いのだがと思う」
そして、「【山高ければ谷深し】 何がきっかけで崩れるかわからない。ただ、マーケットの状況が厳しくなっていき、追い風が強烈な向かい風になった時、それに立ち向かっていく人材が育つ」と締めくくっている。
寄稿文に記者もほぼ同感だ。「ほぼ」というのは、安倍社長と若干考え方が異なるからだ。記者は億ションを買える人が増えているのは結構なことだと思う。お金持ちが得をしようと損をしようと自己責任だ。デベロッパーが富裕層の財布の紐を解き、心をくすぐるマンションを供給するのは大歓迎だ。
だが、しかし、安倍氏がいうように、23区内で20坪のマンションを平均的なファミリー層が取得できなくなっている現実は異常だ。記者が理想とする100㎡で4,000万円というのは山の奥の調整区域でも無理ではないか。社会が「歪んでいる」としか言いようがない。年金生活者が安価で良質な賃貸住宅に住み続けられる保証など全くない。いったい全体、格差社会はどこまで進むのか。
安倍社長は、この一寸先は闇の歪んだ社会経済情勢を「何がきっかけで崩れるかわからない」と警告する。ロシアのウクライナ侵攻を念頭に置いているのは明らかだ。
少し脱線するが、この問題について少し触れたい。わが国も含め欧米社会は、最大級の言葉でもってロシアを批判しているが、プーチン大統領は「ネオナチからの解放」と言い放ち、そのプロパガンダが圧倒的な国民的支持を得ているというではないか。
どうしてこのような白と黒を、善と悪を、正と邪をひっくり返すことができるのか信じがたいが、よくよく考えると、かつてのわが国もそうだった。国民の目と口と耳を封じる徹底した言論弾圧・統制を行い、訳の分からない「八紘一宇」のスローガンでもって侵略戦争を合理化した。
歴史は繰り返すとはよく言ったものだ。中世の時代に立ち戻ったかのような、血を血で洗う、死には死をという、どれだけ多く〝合法的に〟人を殺すかが「戦争」であることをいま、われわれに突き付けている。
記者は若いころ、「国家が死滅する」ことを夢想した。「国家」は自死しない限りなくならないのか、そしてまた、「国家」が存在する限り「戦争」はなくならないのか。
話を元に戻す。わが国の憲法第二十二条には「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。②何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない」とある。いったいどれだけの人が「居住、移転及び職業選択の自由」を享受できているか、本当にわれわれは「国籍を離脱する自由」を持っているのか。「戦争」状態になったら、国籍を離脱するのは「国賊」になるのと等しい。
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同紙には腑に落ちない記事もある。RIAコア・ブレインズの土屋克己社長による12回にわたる「《祝!新入社員》不動産業界へ初めの1歩」という〝連載〟がそれだ。
連載は3月22日号からスタートした。不動産業界の社員教育のプロが新入社員に何を語るかとても興味があり、楽しみにしていたのだが、翌週号にも今週号にも載っていない。電話で問い合わせたら〝連載〟は月に1回というではないか。二の句が継げなかった。ならばどうして最初にそれを断らないか。
そもそも〝新入社員〟と呼ばれるのはせいぜい3か月だ。その間にみんな各現場に配属される。同紙と土屋氏は向こう1年間にわたってどのようにして新入社員を惹きつけるのか。それとも連載は来年の新入社員をターゲットにしているのか。
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コピペ記事のオンパレードの中にあって、出色の記事も同紙にはあった。鈴木秀雄記者の署名入り「ぶっつけ本番 愛媛移住、体験記 空き家で夢をかなえる 還暦過ぎての冒険へ」というタイトルの記事で、3月22日号と3月28日号にわたって掲載された。電子版なら今でも読める。
愛媛県山間部の築90年の廃屋同然の空き家を30万円で購入し、移り住んでから1か月の生活をレポートしたものだ。
鈴木氏はいう。「虚心坦懐、一年生の心に戻る暮らしの何と新鮮なことか。面白いことに、一緒に連れてきた猫たち(5匹とか)もそれぞれ個性が伸びて、自立しだした。土、緑、虫、鳥たちの声に本能が刺激されたに違いない」と。
蓼食う虫も好き好き。何もいうことはないが、都会育ちの鈴木さん、鳥獣被害にはくれぐれも注意したほうがいいですよ。愛媛にクマはいないだろうが、脇の下とか陰部など湿潤部分に食らいつく、イノシシ、シカ、サルなどが運んでくる、猫だって媒介するはずの尺取り虫に似たヤマヒルは怖いですぞ。
大きさはほんの数センチ、音もなく忍び寄り、食らいつくと血をいっぱい吸って丸々と太り、転げ落ちるまで離れない。痛さを感じないので始末が悪い。無理にはがそうとすると肉まで食いちぎられる。夜もおちおち眠ってなどいられなくなる。不眠症が心配だ。
ところで、鈴木さん、貴殿はそんな田舎からコピペ記事を垂れ流すのか。いい加減にしてほしい。それより毎号、田舎暮らしをレポートしたほうがいい。間違いなく読まれる。前段の土屋氏のコラムと同じだ。1年後の読者の反応はどうなるか。興味津々。
入社式訓示 劇的変化は特異ではなく通常の世の中に 三井不リアル・遠藤靖社長
新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。
三井不動産リアルティグループの一員として皆さんを迎えられることを、グループ全社員を代表して心よりお祝いいたします。
我々を取り巻く環境は、2年前からのコロナ禍により、劇的に変化しています。DXなどオンライン型社会への移行が加速度的に進み、在宅勤務などの働き方をはじめ、日常生活全般に影響が広がっています。昨今では、ロシアによるウクライナ侵攻など世界情勢にも不透明感が広がっており、世の中の激しい変化はもはや特異ではなく、これが通常と考えるべき時代になったのだと思います。
現在では、スマートフォンなどによって、さまざまな情報を即時に簡単に得ることができます。しかし、劇的な変化が通常となった今、予期せぬ事件、予期せぬ人の感情・態度に直面した時、スマートフォンで簡単に得た情報や、スマートフォンによる人の顔を見ず、声を聞かない受発信で対応することは不可能です。自らがさまざまな人々と直接接することで得た経験や知識を糧に、自らの意思で考え、行動することがますます重要な時代になっているということを、皆さんにはよく考えて欲しいと思います。
混沌とした世の中ではありますが、皆さんには若者らしく、明るく、何事にも貪欲に好奇心を持ち、失敗を恐れずチャレンジして欲しいと思います。若い時は知らないことばかりで、色んなことにぶつかるのも当たり前です。臆することなく分からないことは分からないと言い、おかしいと思うことはおかしいと声を上げてください。
若い時にしかできない失敗をいっぱいして成長してください。我々もそれを正面から受け止められる会社でなければならないと思っています。
また、皆さんはこれまで20数年間、ご両親・ご兄弟・恩師・先輩・後輩・友人とたくさんの方のお陰で成長してきました。自分独りだけで成長してきた訳ではありません。社会人になってもこれは同じです。社会人生活
は楽しいことも厳しいこともあり、山あり谷ありですが、必ず周りには誰かがいます。人は周りの誰かに助けられ、またある時は誰かを助けながら生きています。自分ひとりで生きているわけではありません。これだけは絶対に忘れないでください。
最後に、皆さんの前途洋々たる未来と、令和4年という皆さんにとって記念すべき一年が素晴らしい年になることを祈念して、歓迎と激励の言葉とさせていただきます。皆さん、一緒に頑張りましょう。
約300の質問に瞬時に回答 AIアバター(♀)開発 東急リバブル+ウェルヴィル
東急リバブルとウェルヴィルは4月4日、新築マンションの各種物件説明を営業担当に代わって会話を交わしながら説明できるAIアバターを開発したと発表した。
ウェルヴィルが開発した対話エンジン(LIFE TALK ENGINE )と東急リバブルの営業実績で培った知見を組み合わせたもので、物件情報(交通、周辺環境、構造・設備仕様、間取り等)の説明を、対話をしながら進めると同時に、お客様の質問や要望にも回答し、初期段階の接客を行う。約300通りのQ&Aも対話エンジンに組み込まれている。
対話エンジンは、人が発する言葉を文脈解析し、その意味を理解し、人の感情やストレス状態を認識し、必要に応じてインターネットや外部基幹システムから、回答となる情報を瞬時に文書圧縮した上で応答表現を生成し、自然な会話のペースで対応できるという。
東急リバブルは、今年度から自社物件の「ルジェンテ」シリーズの販売に導入するとともに、同社が受託販売する物件への順次拡大と、販売拠点の受付業務での利用も予定している。後述するように、アバターは女性(♀)であることが分かった。
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面白い取り組みだ。マンションデベロッパーはコロナ禍で、オンライン接客に力を入れているが、初期段階の対応に限れば、大幅な時間と労力(コスト)軽減につながっていると聞く。
今回、両社が開発したAIアバターがどれほどの対応力があるか分からないが、300項目について瞬時に答えられるとはたいした能力の持ち主だ。小生だって40年以上マンションを取材してきた。マンション購入検討者がどこに住んでいるか、職業は何か、勤務先はどこかなどの基本情報のほか、二言三言、数分間会話を交わしただけで、何が欠けているか、どのような物件を探しているか、取得限界はいくらかなどをはじき出すことだってできる。デベロッパーが良心的かそうでないかだって判断できる。
このアバターと小生とどちらのほうが優れているか、機会があったら一度対決してみたい。アバターさん、あなたは男か女か、年齢はいくつか、既婚か未婚か、宅建士の資格は持っているのか、リバブルのベテラン営業担当に負けない自信はあるのか、競合物件もアバターを起用したらあなたは勝つ自信があるのか、リビング天井高2500ミリは高いのか、タオル掛けはなくてもいいのか、住みたい街はどこか。答えによってあなたの能力を判断する。肝心なことだが、あなたが導き出す回答は「最適解」か。嘘をつくことは得意か(小生の嘘はすぐばれる)。
ついでに、早期完売した「ルジェンデ日暮里」の次にお勧めのマンションを教えてほしい。
◇ ◆ ◇
前段の記事について、小生は次のような質問を同社に送った。
①アバターは男性か女性か。未婚か既婚か、ユーザーの好みで選べるのか。300項目に答えるとありますが、答えられない質問はどのようなものか、具体例を挙げてください。
②宅建士の資格は持っていないと思いますが、かつて御社が何かでリリースしたように、営業経験5年のベテランに劣らない知見があるのでしょうか。
③システムの維持・管理コストはベテラン営業マンの年収よりはるかに低いと思いますが、いかがでしょうか。
④「日暮里」は完売されたようですが、お勧めの見学物件をアバターにお聞きしたいと思います。
この質問に、同社広報を通じて次の回答があった。
①アバターは女性です。選択はできません。基本的な物件情報以外は応えられません。
②交通、周辺環境、構造・設備仕様などの物件の基本情報の説明を正確にできる点と、会話のトーンや話し方も自然体にできるレベルで完成していますので、物件説明においては営業担当と同レベルで可能と考えています。お客様が希望された場合は、営業担当が行います。
③ランニングは6機分で月額18万円ほど。数に比例しての増額ではない。(1機10万円をベースに増やすごとに増額幅は縮まる)
④今後導入物件が増えれば可能ですが、現段階では難しいです。
なるほど。アバターに個人的なことを聞いても答えてくれないことが分かった。物件説明は営業担当と同レベルだが、天井高2500ミリが高いか低いかの「私見」は挟まないことも分かった。ランニングコストは6機で18万円ということは、アバターは一定の湿度と温度を保つ必要があり、エネルギー源としての電力も必要だろうが、執務スペースは最小限で済み、多分24時間勤務にも耐えられるほどタフで、過重労働に対して労基法を振りかざすこともしないだろうから、ものすごく雇いやすいということになるのだろう。
ただし、アバターによって職を脅かされる営業担当が反旗を翻し、かつてあったような一揆を起こし、打ち壊しの挙に出たらどうなるのか。だれかが仲介に動くのか、それとも果てしない戦いを繰り広げるのか。小生は東急リバブルにはたくさんRBA選手がいるので、営業担当を無条件に応援する。今のうちから旗幟を鮮明にしておく。どこかの国のように〝勝ち組〟に乗るようなことはしない。
「L'and+」企画ヒット 残り僅か〝そうなの!〟 東急リバブル「ルジェンテ日暮里」(2022/2/1)
ナイス 住宅事業本部にリフォーム事業部を新設 5事業部体制に
ナイスは4月1日、住宅事業本部に新たにリフォーム事業部を設置し、情報館(不動産仲介)、マンション、分譲住宅、注文住宅の4事業部に加え5事業部体制とし、同日付でリフォーム事業の新店舗「ナイスのリフォーム」を横浜市鶴見区の「ナイス住まいの情報館 鶴見西」に隣接してオープンしたと発表した。
同社グループはこれまでナイスコミュニティーサービスを通じて10,000件に及ぶ実績を有しており、リフォーム事業部の新設を機に、これまで培ったノウハウを生かし、住宅事業の五つ目の柱として注力していくとしている。
爛漫の春満喫 「hocco(ホッコ)」イベントに1000名超 小田急バス×ブルースタジオ


「桜堤おてせいなりわい市」
小田急バスとブルースタジオは4月2日、昨年10月開業した施設「hocco(ホッコ)」で「桜堤おてせいなりわい市」を開催。桜が満開で、地名に「桜堤」が付いているように、明治期から都内随一のサクラの名所として親しまれた玉川上水の「小金井桜」に近いことも手伝ってか、家族連れやお年寄りなど主催者予想の約600人をはるかに上回る1,000人超が集まった。記者も爛漫の春を満喫した。
この日は、施設内のテナントであるパンとお菓子店「ラトリエ・ド・ナチュール」、植物・鉢植え販売・外構プランニング店「玉草屋」、エッセイ・絵本販売店「RIDHT NOW BOOKSTAND」、惣菜・弁当テイクアウト店「オーブン屋」のほか、三鷹エリアで「なりわい」を営む出店者によるコーヒー焙煎店の試飲・販売、市内で採れた野菜販売、小田急バス運営ブース、施工会社による木工ワークショップ、交通安全ブースなどのイベント・物販も賑わった。
イベントについて小田急バス不動産ソリューション部長・下村友明氏は、「今しかないと考えこの時期に実施した。プロジェクトは利益よりも地域の皆さんに愛されることを優先した。種を蒔き芽は出た。これからしっかり育て大きな木にしたい」と語った。
ブルースタジオ専務取締役クリエイティブディレクター・大島芳彦氏は、「地域コミュニティのハブとして毎日市が立つような取り組みや、他のエリアでの展開も考えている」と話した。
施設は、JR中央線武蔵境駅からバス12分、武蔵野市桜堤2丁目の第一種低層住居専用地域に位置する敷地面積約1,525㎡に、木造2階建て13戸(店舗併用住宅5戸、賃貸住宅8戸)のほかシェアカー1台、シェアサイクルラック5台、宅配ロッカーなどを整備。事業主は小田急バス、企画・設計監理・運営はブルースタジオ。昨年10月1日に開業した。

はなもも公園

木工ワークショップ

「RIDHT NOW BOOKSTAND」
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「hocco(ホッコ)」ホームページから
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「hocco(ホッコ)」については、昨年10月に行われた関係者向け見学会を取材し、記事にもしているのでそちらを参照していただきたい。
もう何も言うことはないが、強いてあげれば隣接する「はなもも公園」(220㎡)との垣根を取り払ったことだ。これは快挙だ。行政組織に蔓延するコロナよりも根が深く手ごわい悪しき陋習、事なかれ前例主義の壁をぶち破るために、両社は真正面からあるいは搦め手から攻め立てたのだろうが、否、両社に限って姑息な手段など使わず、何よりも地域住民のためという正攻法でもって粘り強く交渉して、苔むした頑迷牢固な市の担当者の心を開いたのだろう。公園はわずか220㎡ではあるがその意義は大きく、行政や学者先生の石頭の頭頂部に楔を打ち込んだのは間違いない。
両社にはこれを突破口に都市公園を住民に開放する取り組みをさらに強化していただきたい。同じように公園と民有地の垣根をぶち破った事例記事を添付する。

隣接の住宅街

群生する道端のハナニラ
出来すぎだ!焼杉! 見どころ多い小田急バス×ブルースタジオ「hocco(ホッコ)」(2021/10/7)
坪240万円で5000万円台の3LDK(70㎡台) 城東とも競合 コスモスイニシア「和光」(2022/3/30)
「街のシンボルになる」来場者 公園との垣根なくしたフージャース「つくば」に感動(2021/4/28)
入社式訓示 「挨拶・勉強・楽・健康と感謝・社員の自覚」 大和ハウス・芳井敬一社長
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。役職員を代表して心よりお祝い申し上げます。
本日は皆さんにとって人生の新しい物語の始まりです。当社に入社される皆さんの新たな門出に、5点お話しがあります。
1つ目は挨拶の徹底です。「おはようございます」「ありがとうございます」「お疲れ様です」などの挨拶は、皆さん自身を職場の人に知っていただく、また、上司、先輩、同僚とのコミュニケーションの入り口です。気持ちよく元気に挨拶のできる人になり、皆さんが率先して事業所を活気づけてください。
2つ目は「勉強」です。本や新聞を読んだり、歴史を学んで知識をつけてください。インターネットのように「いつでも、どこでも、誰にでも」の手軽な情報ではなく、自ら探し出した「今だけ、ここだけ、私だけ」の情報から知識を積むことでより深い理解を生みます。そうして学んだ知識はすぐには役に立た なくても、これから経験していく様々なシーンの中で実を結びます。
3つ目は、私の今年の一文字「楽」です。私は、仕事でも趣味でも、人は楽しんで取り組んでいるときが一番成長できると思っています。業務に真剣に向き合う中で壁にぶつかった時でも、楽しみを見出しながら乗り越えることで、自身の成長につなげてください。
4つ目は「健康と感謝」です。仕事をするうえで、皆さんとその家族の健康が最優先されます。また、現場では安全より優先されることは何一つありません。これからは、健康管理も大切な仕事です。しっかりと念頭に置いておいてください。また、今月末、皆さんは初任給を手にしますが、これまでお世話になった家族や先生など、大切な人に感謝の気持ちを伝えてください。
5つ目は、「大和ハウスグループの社員として」です。社会人としての生活が始まると様々な迷いが生じます。その時には創業者の著書「わが社の行き方」を開いてください。場面、場面で、様々なことを私達に教え、思考の方向性を示してくれます。しっかりと目を通して、自分を見つめ直すきっかけにしてください。
今から33年後の創業100周年(2055年)には、皆さんの中から主要な経営層が輩出されることになります。これから日々研鑽に励み、業務に邁進してください。皆さんの成長が当社グループの成長を押し 上げます。今後の活躍を大いに期待しています。

