祝ヤクルト優勝「日本で一番スワローズな家」1戸販売 オープンハウス「北参道」
東京ヤクルトスワローズのトップスポンサーのオープンハウスは10月26日、スワローズのセ・リーグ制覇を記念して、新築マンション「オープンレジデンシア北参道ザ・ハウス」特別コラボ仕様として「日本で一番スワローズな家」を限定1戸で企画したと発表した。
「オープンレジデンシア北参道ザ・ハウス」は神宮球場まで徒歩9分の好立地であることから、入居時にはペアシーズンチケットをプレゼントするほか、優勝決定戦で使用していたヘルメット(またはキャップ)に選手・監督のサインを入れた特別な記念グッズ、つば九郎が入居祝いを届けてくれるサービスなど“ヤクルトファンのための特典”をたっぷりつけるという。価格は8,960(ヤクルト)万円。
物件は、東京メトロ副都心線北参道駅から徒歩5分、都営大江戸線国立競技場駅から徒歩9分、渋谷区千駄ケ谷2丁目に位置する5階建て全37戸。現在分譲中の住戸(3戸)の専有面積は32.30~77.16㎡、価格は5,780万~11,380万円。竣工予定は2023年1月下旬。売主はオープンハウス・ディベロップメント。
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ヤクルトとヤクルトファン、オープンハウスさん、おめでとうございます。西武ファンの記者はこの日、リスト サザビーズ インターナショナル リアルティ「List Asset Management Masaki Sugiyama investment advisory General Manager」(投資営業部長)・杉山正樹氏と同社広報担当者、DeNAファンの記者の方とこの1年半で3度目の〝飲み会〟を行っており、横浜高校2年生の時、新入生の松坂大輔氏にエースの座を奪われた杉山氏と野球談議・仕事の話に夢中になっていたために、土佐料理にも手を付けず、土佐の名酒「船中八策」もたいして飲めなかった。ヤクルトの優勝は宴たけなわのお開きの段階で知らされた。
アンチ巨人の小生は、どこが勝とうが負けようがどうでもいいのだが、何とわが西武はこの日、対日ハムとの最終戦でわずか2安打しか放てず、9回裏に四球-犠打野選-3塁犠打-敬遠-四球押し出しの0-1サヨナラ負けを喫し、最下位の日ハムに2厘差まで迫られたというではないか。日ハムは優勝がかかっているロッテと2試合残っているので、西武の42年ぶりの最下位は免れそうだが、「今シーズンを象徴するような、最後は悔しい負け」(日刊スポーツ、辻発彦監督)(63)に酔いがいっぺんに回ったのか冷めたのかわからず、ただただ茫然自失の体で、家に帰って寝るまでの数時間というものさっぱり覚えておらず、杉山氏にはバントの仕方、守り方はしっかり聞いたのだが、かみさんに頭をひっぱたかれたような記憶だけがかすかに残っているのみだ…。
二日酔いの兆候は全くなく、頭がさえわたっている翌日の今朝、こうして記事を書いている。西武は横浜高校以下か。「日本で一番スワローズな家」の値段は、面積は示されていないが8,960(ヤクルト)万円とある。三井不動産レジデンシャルの「北参道」との比較は難しいが、早速、オープンハウスに取材を申し込もう。確かに「北参道」は熱烈なヤクルトファンにとって垂涎の的だろう。
小生はかつて、西武球場の手前の下山口駅が最寄りの「椿峰ニュータウン」の購入を考えたことがある。西武ライオンズ栗山選手の2,000本安打達成記念の「栗山巧の家」はどうなったのだろうか。問い合わせはかなりの数に上っているとは聞いたが…。記者も欲しいが、肝心の金がない。
やった!2000本安打「栗山巧の家」発売 西武ライオンズ&西武建設 価格高くないか(2021/9/10)
「有力新人が入った。来年は優勝だ」 オープンハウス光永監督 吠える(2021/7/23)
好立地、ぞくぞく〟 プリンス新高輪に隣接 オープンハウス「高輪」好調(2021/7/21)
リスト杉山Asset Management投資営業部長にNYと横浜で2週連続フルマラソン挑戦(2019/10/18)
松坂世代だ リスト杉山だ 初マラソンで4時間切る快挙 板橋Cityマラソン(2018/3/18)
リストの主砲杉山ピンチ!初戦勝てば準々決勝当日は結婚式(2009/8/24)
素晴らしい!グッドデザイン賞受賞の「パドック」の天然木外装材 三菱地所ホーム
「天然木ノンビス工法外装材」施工例(「オーダーグラン赤坂」バルコニー)
三菱地所ホームは10月26日、1年ぶりの対面による記者発表会を開催。バージョンアップした全館空調「エアロテック」のほか、DXを取り込んだ顧客体験型プラットホーム「Online Style Lounge(OSL)」、2021年グッドデザイン賞を受賞したサステナブルな外装材「天然木ノンビス工法外装材」、ウッドデザイン賞2021を受賞したFlat Mass Timber構法「ROBRA」について説明を行った。
冒頭、挨拶に立った加藤博文社長は「コロナの影響で(体重が)5キロほど痩せた」と紹介したうえで、直近の業績について「2021年上半期は主力の注文住宅の受注は173棟で、前年同期比19%増、受注額は約105億円で同35%増と大きく伸びている。リフォームは約23億円で11%増だが、こちらは前々年比86%にとどまっている」などと語った。
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「エアロテック」についてはこれまで何度も書いてきたし、「ROBRA」についても昨年モデルハウスを見学しているので省略する。素晴らしいのは、2021年グッドデザイン賞を受賞したサステナブルな外装材「天然木ノンビス工法外装材」だ。
プレス・リリースによると、木製品メーカー「VETEDY group」と協働して開発したもので、従来の天然木外装材の課題であった耐久性・施工性・メンテナンス性・防火性を、ビスを使わなくて済む工法によって解決したのが特徴。45分準耐火建築物にも使用可能。
天然木には、森林認証制度を取得しているカメルーン産の合法木材「パドック」を採用。施工前に3か月間天日干しすることで、赤みの強い色をあえてシルバーグレーに退色させ、経年変化の美を生かしている。
ネットで調べたら、パドックはヨーロッパではよく知られている建材で、面材は鮮やかな赤色で、バイオリンなどの楽器やフローリング材、家具など多くの用途に使用されているという。塗装仕上がりが良好で、オイル塗装で磨くほど光沢を放つそうだ。
記者も触ってみた。意外と軽く、杉材などと比べても強度はかなり高いはずだ。爪でひっかいても傷はつかない。原木も見せてもらったが、カリン材かカバザクラとよく似ている。磨くと鏡のように光沢を放つというのも同じではないか。
価格は、同社の一般的な外装材と比較して1㎡当たり29,800円高くなるそうだ。だから安くはない。しかし、コンクリなどと比べて断熱性能は比べ物にならないほど高く、意匠性にも優れているし、大理石よりも施工費を考えたら安いのではないか。
外壁全てに採用するというよりは、腰壁などに適しているのではないか。縦貼りでも横貼りでも自由に施工でき、幅が異なる2種類を組み合わせることで変化を持たせることも容易だ。壁の面材にもいい。
天日干しビフォー
天日干しアフター
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幸か(効果)不幸か、加藤社長が「5キロ痩せた」と話したのに驚いた。小生が5キロも体重が減ったら40キロを割る。10%以上の減少率だ。そこで、「社長、5キロといったって従前の2、3%でしょ」と聞いたら「そう。飲んでないから」と答えた。コロナは非情ではあるが、逆手に取れば仕事や生活向上に効果を発揮するということか。
加藤社長(確かに10歳は若返った)
ケイアイスター不動産 2022年度の新入社員は過去最多の200名超
ケイアイスター不動産は10月22日、同社の2022年度の新入社員は過去最多の110人となり、グループ全体では200名を超えると発表した。
同社の店舗数は過去5年で年平均約27%増加しており、地域業者との連携強化、販売エリアの拡大を図っている。新規出店が増える中で、年齢や性別に関係なく多様な人材が能力を最大限発揮できる労働環境を整備するために「サステナビリティ推進」に積極的に取り組んでいる。
10月1日に行われたオンライン内覧会で同社代表取締役・塙圭二氏は「当社は『日本一憧れの会社』を目指しています。もちろん簡単なことではありませんが、大きな目標がある成長企業に入ることによって、皆様の意識や成長意欲が高まります。そして関わるすべての人が勇気をもらえる、そんな素晴らしい社会人になってほしいと思います」とあいさつした。
印象的な外観デザイン 訴求力のあるギャラリー 大京のコンパクト「蔵前」
「ライオンズミレス蔵前」
大京が一昨日の10月21日(木)第1期40戸の分譲を開始し、広い住戸は抽選になるほどの好調なスタートを切ったコンパクトマンション「ライオンズミレス蔵前」を見学した。坪単価450万円は高いか安いか、これは顧客が判断することだが、約356㎡(108.04坪)のマンションギャラリーには本物の立派な観葉植物を配し、「蔵前」の魅力を余すことなく伝え、商品企画では細部にこだわった外観デザインが印象的だ。
物件は、都営大江戸線蔵前駅から徒歩2分、都営浅草線蔵前駅から徒歩4分。東京メトロ銀座線浅草駅下車から徒歩8分、台東区駒形1丁目の商業地域に位置する15階建て97戸(非分譲住戸10戸含む)。ひ竣工予定は2023年3月10日。設計は現代綜合設計。施工は大京穴吹建設。10月21日(木)から第1期40戸の分譲を開始した。
現地は、表通りから1歩入った商業地域で四方道路に接道。敷地南側と東側は建物と同レベルの建物が建っている。建物デザイン監修はIKAWAYA建築設計代表取締役・井川充司氏。コンセプトは「TAYLOR Made TOKTO」。角を丸め、なめらかな曲面で包み込むような外観デザインとし、階によって窓の形や位置を変え、さらに基壇部や共用部分には松灰という釉薬を用いて焼き上げたオリジナルの陶板を採用。主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング天井高2400ミリ、食洗機など。
同社本店事業推進部事業推進一課課長・金井貴幸氏は、「ギャラリーにはエレベータを降りたらすぐ本物の観葉植物が目に入り、コリドーには〝ここに住めばこんな生活ができる〟ことをビジュアルに訴えられるよう地元の街並みやショップ、アート作品などを展示しました。商品企画では、〝売り〟の一つでもある隅田川花火大会を〝砂かぶり〟席で楽しめるように屋上にはテラスを設置しました。資料請求は1,000件近くに達しています」と語っている。
ギャラリーに据えられている本物の観葉植物
北側の外観(左)と南側の外観模型(窓がアトランダムに配されているのが分かる)
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同社は先月9月30日、メディア向け見学会を行っている。記者は各紙が報じた記事でこの物件の存在を知った。各紙は価格について次のように報じた。
「価格は未定だが、おおむね3300万円台から1億2000万円台までを想定しており、平均坪単価は400万円前後と見られる」(住宅新報)
「価格は未定だが、3,3000万円台から1億2,000万円台が目安。坪単価で400万円台の設定になりそうだ」(週刊住宅)
「価格は未定。そのために、予想値になるのだが、1DKを3,000万円以下で販売するのは、むずかしいのではないか、と思われる」(住宅ジャーナリスト・桜井幸雄の現場レポート/先端を読む-687-)
「住戸は、専有面積約25~69平方メートル。1DK・1LDKが59戸、2DK・2LDK・3LDKが35戸、全15タイプを用意」「販売予定価格は、3,300万円台~1億2,000万円台」(不動産流通研究所・R.E.poot)
つまり、みんな隔靴掻痒。記者は同じころ、坪単価が505万円の積水ハウス「グランドメゾン浅草花川戸」の記事を書いた。この価格には驚いたのだが、大京はいくらで分譲するのかとても興味があったので取材を申し込んだ。
同社のコンパクトを取材するのは2017年の「千代田岩本町」以来だったが、外観デザイン、マンションギャラリーの設営にはかなり力が入っている。メディア向け見学会を行った理由がよくわかった。訴求力は間違いなくある。
坪単価450万円が高いか安いか。23区内のコンパクトは2、3年前から軒並み坪400万円を突破してきているので、これもありかと思う。
当面は住友不動産の田原町駅から徒歩4分の「ザ・浅草レジデンス」113戸(記者は坪単価500万円とみたが)と競合しそうだが、大京の担当者は「積水ハウス」と競合していると話している。
現地(北側から写す)
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以下は、前述の記事とはほとんど関係ないおまけ。記者のつぶやきだ。
マンションの取材を始めてから40年が経過する。大京からはマンションのイロハを教わった。昔は鷹揚なもので、広報を通じて取材したことはなく、ほとんど役員クラスから直接情報を得た。原価はどのようにして積みあがっていくか、利益率をどれくらいに設定するかから、近隣対策費にはどれくらいのお金をつぎ込むかまで聞いた。
大京ばかりではない。子会社の扶桑興業(のちに扶桑レクセル)、かろりーな(その後グローベルス、現プロスペクト)、日神不動産、ダイア建設、明和地所、エフ・ジェー・ネクスト、菱和ライフクリエイト(現クレアスライフ)、明和地所、日本エスリード、日本綜合地所(現大和地所レジデンス)、ランド、プレザンスコーポレーション、シーズクリエイト、アンビシャス…OB会社の情報も収集できた。これまでグループ会社も含めて年間平均20~30物件として1,000物件くらいは取材している。
これくらい取材するとマンション市場が把握できる。記事はスピードが命だ。市場は刻々と変わる。旬の情報を読者の方に伝えられたと今でも思う。
ただ、記事にできない情報のほうが多かった。〝書くな〟と言われたことは一切書かなかった。もう時効だから書くが、こんなことだ。
明和地所の創業者、故原田利勝氏は社員の奥さんの月経の周期まで把握しており(なぜだか書くのは野暮)、奥さんの誕生日には必ずお花をプレゼントしたそうだ。生まれた子どもに「利勝」と付けた社員もいた。
大京のCMに出演していた故星野仙一氏とは何度も千駄ヶ谷駅近くの舗道でお会いした。故横山修二氏と面会した後などは満面に笑みを浮かべていた。心なしか胸の内ポケットが膨らんで見えた。
原田氏も横山氏も星野氏もみんな亡くなった。
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取材したこの日(10月22日)はわが西武ライオンズの49年ぶりの最下位を覚悟した日だ。前日は、これまで〝お客さん〟だったオリックス相手に惜敗し、残り1試合で最下位の日ハムに3厘差に迫られた。負け方もひどかった。今から13年前、2008年のあのG.G.佐藤さんの北京オリンピックの悪夢と同じ山野辺外野手の落球が致命傷になった。
取材中は野球のことなどさっぱり忘れていたが、同社の広報担当者は記者の傷口に塩をすり込む意図はなかったはずだが、オリックスファンだと話した。まあ、オリックスが優勝すれば、1995年(平成7年)の阪神淡路大震災以来だ。宮内さん、おめでとうございます。クソッ、山本め、宮城め、2人で11勝も献上した。来年は倍返しだ!
取材の帰り。たばこを吸いたくて蔵前駅周辺を探したが吸えるところは一つもなく、冷たい雨が降るなか悪態をつきながら浅草駅前の「神谷バー」まで歩いた。
生ビールとデンキブランを勧めるメニューには「相思相愛。交互に飲めば、非常に美味しい。どちらかだけでは、もの足りない」とあった。その通りに飲んだ。刺激的で甘い香りが口の中一杯に広がった。
記者を捨てた彼女とここでデンキブランを飲んだのはもう50年も昔だ。〝花を愛せる人になって〟が捨てセリフだった。立ち直るのに3年かかった。
その後10年以上かけてたどり着いたのは〝記事はラブレター〟だ。前段の業界紙の記事に欠けているのはこの「愛」だ。その欠片もないと言ったら失礼か。
野村不 シェアハウス&コワーキング事業「TOMORE」人形町にコンセプトスペース
「TOMORE zero」
野村不動産は10月21日、シェアハウス&コワーキングスペース事業を始動し、事業化に先駆けた実証プロジェクト「TOMORE(トモア)共創ライフ開発プロジェクト」のコンセプトコワーキングスペース「TOMORE zero」を東京・日本橋人形町に11月オープンすると発表した。
「TOMORE(トモア)」は、「TOMO(友と、共に)×MORE(もっと先へ) 」を掛け合わせて生まれた言葉で、「More Company(仲間),More Collaboration(共同),More Creation(創造)」をオンライン・オフラインの双方で体現することを目指し、今後プロジェクトを段階的に進めていく。
「TOMORE zero」には、「ソーシャル・ワークスペース」と「ソーシャル・リビング・ダイニング」の2つのゾーンそれぞれに4つのエリア、計8つのエリアを設置。ソーシャル・リビング・ダイニングゾーンには靴を脱いでソファに腰掛けながら過ごすことができ、またアートが設置されたダイニングテーブルで食事を取りながらメンバー同士で交流することができる。
施設は、都営新宿線浜町駅から徒歩3分、日比谷線人形町駅から徒歩6分。面積は151㎡(46.01 坪)。営業時間は10時~19時(2021年10月21日現在)。定休日は土・日・祝日・年末年始(同)。会費は当初トライアル期間中につき無料(同)。https://www.nreg-tomore.jp/map/。
坪400万円でも人気 第1期165戸販売完了 総合地所など「NAGOYA the TOWER」
「NAGOYA the TOWER」
総合地所など6社は10月20日、名古屋駅周辺で最高層(地上42階地下1階建て)のタワーマンション「NAGOYA the TOWER」の第2期を11月中旬に分譲すると発表した。
これまでの資料請求数は2,300 件超、モデルルームご来場も700件を超えるなど、2021年9月末時点で総戸数435戸のうち165戸を成約するなど第1期販売を終了している。
購入者の選好理由は「名古屋駅最寄り、かつ42階建ての超高層タワーマンション」「都心でありながら約2,000㎡の豊かな緑が敷地内にある」「バラが咲き誇るプライベート性の高いガーデ ン」「地下駐車場と38階以上の住戸専用の直通エレベーター」「名古屋駅周辺の摩天楼が一望できる地上29階のエグゼクティブラウンジ」「リニアを始めとする名古屋駅周辺の開発計画が多数あり、居住用だけでなく 投資用としても魅力がある」など。
第2期(20戸)の価格は4,118万~11,378万円(最多価格帯7,300万円台)、専有面積は36.17~85.57㎡。
天晴れ!ポラス!14件受賞 「2021年度 グッドデザイン賞」
既分譲のポラス「浦和美園E-フォレスト コネクテッドサイト」
ハウスメーカー・デベロッパー各社から「2021年度 グッドデザイン賞」受賞の知らせがメールに届いた。17:00現在の各社の受賞作は次の通り。★印は記者が見学した物件。順不同
三菱地所(8件)
・「WORK×ation Site 軽井沢」
・「型枠木材のトレーサビリティ認証スキーム」
・「ザ・パークレックス 大濠公園」
・「瀬田の杜 Garden & Terrace」
・「天然木ノンビス工法外装材」
・「大手町ビル・リノベーション」
・「LIXIL WING ビル HOSHI」
・「明産霞が関ビル」
住友不動産(5件)
・「新宿住友ビル」★
・「プレミアム・J 京都五条」
・「New J・アーバンコート二俣川」
・「シティハウス品川サウス」
・「シティハウス四谷坂町」
ケイアイスター不動産(1件)
・「縁廊の間 “縁廊と離れ”が暮らしに交感を創出 都市型分譲住宅の新たなスタイル」★
三井不動産(5件)
・「HOTEL THE MITSUI KYOTO」
・「パークホームズ中目黒」
・「パークホームズ中野本町 ザ レジデンス」
・「DX ロッカーシステム」
野村不動産(6件)
・「ラウド神田駿河台」(グッドデザイン・ベスト100選出)★
・「プラウド杉並方南町」
・「プラウドフラット中野」
・「H¹O日本橋小舟町」
・「Hi-NODE TOKYO HiNODE PiER」
大和地所レジデンス(1件)
フージャースコーポレーション(1件)
コスモスイニシア(4件)
・「イニシア三鷹」
・「イニシアテラス小竹向原」
・「ETOWA KASAMA」
・「KARUIZAWA FOREST VILLA PROJECT」
積水ハウス(2件)
・「KOKAGE LOUNGE(コカゲ ラウンジ)」
・「グランドメゾン上町台レジデンスタワー」
ポラス(14件)
・「スマートシティさいたまモデル」
・「KIRINOKA」
・「結の街(ムスビノマチ)」
・「サイクルスペースを軸に考えた空間提案」
・「咲が丘 3 丁目緑地」
・「空居間(そらいま)の街」
・「唯・巧・居(イ・コ・イ)の家」
・「ボーダレスな家」
・「暮らしを整える家」
・「家の中のノマドワーカー」
・「大谷口の家」
・「断熱材の産廃排出抑制とリサイクル化への取り組み」
・「アンビエントフロアーCV」
大和ハウス工業グループ(6件)
・「イニシア三鷹」(コスモスイニシア)
・「イニシアテラス小竹向原」(コスモスイニシア)
・「KARUIZAWA FOREST VILLA PROJECT (コスモスイニシア)
・「ETOWA KASAMA」(コスモスイニシア)
・「株式会社リクルート KUDANZAKA SUSTAINABLE PROJECT (九段坂サステナブルプロジェクト)」(コスモスモア)
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受賞した各社もそうだが、天晴れ!ポラス!といいたい。何と14件も受賞したではないか。昨年は9件だったそうだ。
残念なのは、記者の取材フィールドである分譲住宅で言えば、昨年も今年もコロナ禍でメディア向け見学会などを行えなかったこともあるだろうが、今回発表されるまで存在すら知らなかった物件ばかりであることだ。以前は7~8割方は取材した物件だった。今回は数えるほどしかなく、全体でも9件しかない。
各社にお願いだ。自信作であるのなら希望者はみんな取材・評価できるようにしていただきたい。審査委員だってほとんど書類審査で決めているはずだ。もの(商品)を見せないで、また見ないでその良し悪しをどうして判断できるのかという疑問もわく。消費者参加型の他薦もあっていいのではないか。
2人暮らしにも対応 食洗機、1418バス装備 伊藤忠都市の賃貸「新井薬師」
「クレヴィアリグゼ中野新井薬師」
伊藤忠都市開発は10月20日、賃貸マンション「クレヴィアリグゼ」シリーズ初となる顔認証システムサービスを「クレヴィアリグゼ中野新井薬師」に導入したと発表した。
物件は、西武新宿線新井薬師前駅から徒歩2分、中野区松が丘1丁目に位置する9階建て33戸/店舗1区画。間取りは1DK・1LDK・2LDK(25.20~47.95㎡)。入居開始日は2021年9月24日。
3タイプからなる住戸は、オンとオフが切り替えられるよう寝室とダイニング空間を区分できる間取りとしたほか、壁一面に設置したクローゼットは、2人暮らしにも対応できる収納量を確保し、全住戸のキッチンに2口コンロと魚焼きグリルを標準装備。
また、1LDK・2LDK住戸にはビルトイン型の食器洗い乾燥機や大型のクローゼット、リネン庫、浴室乾燥機などの設備を完備。1LDK住戸の一部には1418ユニットバスを採用。インターネットにはNURO 光Connectを採用。
1階にはココカラファイン ヘルスケアが展開する「ココカラファイン新井薬師前店」を10月下旬に新規開店する予定。
顔認証システム
活発な法人間取引 「買い」が「売り」上回る 関東圏の中古マンション市場
国土交通省 不動産取引件数・面積データから
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は10月18日、季報Narket Watchサマリーレポート<2021 年7~9 月期>」をまとめ発表した。首都圏中古マンションの成約件数は前年比で7.8%減少し、5期ぶりに前年同期を下回ったが、成約㎡単価は前年比で9.3%上昇し、5期連続で前年同期を上回った。成約価格は前年比で6.6%上昇し、12年10~12月期から36期連続で前年同期を上回った。専有面積は前年比で2.4%縮小した。
中古戸建ての成約件数は前年比で2.8%減少し、5期ぶりに前年同期を下回った。成約価格は前年比で9.4%上昇し、5 期連続で前年同期を上回った。土地面積は前年比で6.9%縮小し、建物面積は前年比で1.3%縮小した。
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記者は1週間前の東日本レインズの月例速報Market Watchサマリーレポート(2021年9月度)でも記事にしたのだが、このところの中古マンション・戸建ての価格の上昇は〝異常〟だと思う。
いったい誰が売り誰が買っているのか、手掛かりを得ようと国土交通省が毎月公表している所有権移転登記データを基にした不動産取引件数・面積データを調べた。これによると、今年の3月の全国の法人⇒法人取引は2008年4月にデータが公表されてから過去最多の取引件数を記録したことが分かった。個人需要もさることながら、不動産会社が介在しているのは明らかだ。
データによると、関東圏の区分所有物件(ほとんどは中古マンション)の2009年の取引件数約9万件のうち、個人⇒個人は約3.7万件で全取引に占める割合は41.5%で、個人⇒法人は約1.3万件で13.9%、法人⇒個人が約3.6万件で40.3%、法人⇒法人は約0.8万件で4.1%だった。
興味深いのは法人間の売買データだ。これは、個人⇒法人の「買い」から法人⇒個人の「売り」を差し引いたもので、2009年はリーマン・ショックの影響で売り一色となっており、差し引きトータルで約2.4万件の売り越しとなっている。その後、2016年12月までの関東圏の各月ごとでは買い越しは2か月あるのみで、売り越しがほとんどだった。
2017年からは個人売買とともに法人間の売買も活発になり、直近の2020年は取引件数約10.4万件のうち、個人⇒個人は約4.7万件で45.5%、個人⇒法人が約2.4万件で23.3%、法人⇒個人が約2.9万件で27.7%、法人⇒法人が約0.4万件で3.4%となっている。
2009年と比較して、個人⇒個人の取引か多いのは当然だが、個人⇒法人の件数は倍近くに増加し、比率的にも9.4ポイント上昇している。また、法人⇒個人は0.7万戸減少し、割合も12.6ポイント減少。法人⇒法人は0.4万戸、比率は0.7ポイントそれぞれ減少している。法人間の売り買いは差し引き4,595件の売り越しとなっているように、2009年とは様変わりしているのが分かる。
今年に入っても法人の買い意欲は旺盛で、全国の今年3月の法人⇒法人の取引件数は811件となり、これまで最多だった前年同月の730件より81件多く、1か月間の取引件数としての最多記録を更新。関東圏でも1~6月の「買い」は約1.4万件で、約1.3万件の「売り」を上回っている。
この差が大きいのか小さいのかよく分からないが、株の世界と一緒だ。投資が目的であれば買ったものは売らないと利益は確定しない。当分の間、中古市場から目が離せない。
〝喉から手が出る立地〟価格はいくら タカラレーベン創業50周年記念「横浜山手」
「レーベン横浜山手 ONE WARD COURT」
タカラレーベンが11月から分譲する予定の「レーベン横浜山手 ONE WARD COURT」を見学した。山手駅から徒歩13分の傾斜地に立地する全228戸の大規模マンションで、同社の創業50周年記念にふさわしいデザインにこだわった物件だ。いったいいくらになるか、興味津々。
物件は、JR京浜東北線・根岸線山手駅から徒歩13分(JR根岸駅から徒歩19分・バス5分)、横浜市中区根岸加曽台の準住居地域、第一種住居地域、第一種低層住居専用地域に位置する開発区域面積13,504.14㎡(※分筆予定地・帰属道路・提供公園・譲受予定敷地面積を含む)の7階建て全228戸。専有面積は55.59~101.51㎡、価格は未定。竣工予定は2023年2月中旬。設計・監理は小野田建築設計事務所。施工は飛島建設。
現地は、山手駅から坂を上って下った、横浜市民にはよく知られている58系統、横浜市営バス間門バス停から徒歩1分の傾斜地立地。敷地は日石エネオスの社宅跡地。前面道路の本牧通りと擁壁の上に建つ建物の1階レベルは比高差にして2層くらいあり、敷地の最高レベルまでは約24mの傾斜地。
敷地は、市の土砂災害ハザードマップではレッドゾーンの警戒レベル3とイエローゾーンの警戒レベル2のエリアに指定されているが、指定解除のための造成工事が施工済み。建物は雁行設計の南向き3棟とそれぞれの棟とつながる東向けの3棟からなるEの字型6棟構成。デザイン監修にはウィ・アンド・エフヴィジョンを起用。鋭角的な縦と横の白い庇・マリオンが印象的な外観としている。
間取りプランは46タイプ用意。主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング天井高2400ミリ、食洗機、ディスポーザー、たからの水に加え、同社初の非接触式エレベーターを完備。共用施設はフィットネスルーム、パーティルーム、キッズルーム、ワークラウンジ、ゲストルームなど。
同社マンション事業本部営業推進事業部第2統括部 副統括部長・金光泰成氏は、「デベロッパーなら喉から手が出るほどの立地と規模。用地取得は昨年2月。取得後約1年かけて地盤・擁壁工事など行い、市のハザードマップのレッド・イエローソーンを解除できる予定になっています。反響は広域にわたっており、50周年記念物件としてスタートダッシュを掛けたい」と話している。
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記者は10年前、現地の道路を挟んだ隣接地で分譲された名鉄不動産「横濱山手テラス壱番館・弐番館」(234戸)を取材している。好調な売れ行きを見せた。当時の記事を見たら坪単価は170万円とあった。
また、数年前、どこの物件だったか思い出せないのだが、その取材の帰り、更地になっていたこの現場を見ている。マンションになったら素晴らしいものができると思ったものだ。
そして今回。同社の創業50周年記念物件というだけあって、商品化にはかなり力が入っているようだ。
問題は価格・坪単価だ。今はすさまじい勢いで価格が上昇しており、ほとんどのエリアで高値を更新している。
ここも高値を更新する可能性が高いと見た。何より魅力的なのは、「根岸風致地区」に隣接するという住環境だ。根岸地先の眺望も担保されており、根岸森林公園(徒歩15分)、本牧山頂公園(徒歩7分)、三渓園(徒歩14分)も徒歩圏だ。
さらにまた、約43haの米軍施設跡地の「根岸住宅地区」の街づくりもこれから本格化し、エリア全体の将来性も期待される。
同社はまだ価格を公表していないが、いったいいくらになるか。
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記者はマンションの現地取材をする際、価格・坪単価予想をする。自らの見る目を養い、デベロッパーや住宅購入希望者の意識・志向とのずれがあるのかないのかを確認するためだ。
価格について触れないのは、例えていえば冷めた紅茶、気が抜けたビール、伸びたラーメン、サビ抜きの寿司、西武と日ハムの消化試合、辛口評論家の甘党、酒屋の下戸、…目と舌の肥えた読者の方の興味を引くことはできず、締まりもないし塩梅がよろしくない。
前置きが長くなった。ズバリ予想。記者と一緒に見学した同業の横浜が地元の記者の方は「坪単価は、造成工事費にもコストがかかっており坪290万円くらいで、坪300万円超もありうる」と話した。
「現地から見える首都高速湾岸線の外側に広がる根岸地先の工場街の夜景はとてもきれいだ」といった。また、「58系統バスは本牧-桜木町-横浜まで通じており、横浜まで約30分で出られるのも魅力だ」と話した。
なるほど。山手駅や根岸駅を利用せず、バスを利用すれば横浜まで約30分というのは説得力がある。夜景がきれいというのは信じられない。かつて磯子プリンスに泊まったとき、工場街は墨を流したように暗い空と一体となり、かといって真っ暗闇にもなれず星などは見られなかったのを経験しているからだ。根岸と磯子の工場街は違うのか。嫌悪施設も遠くから眺めると愛でる景観になるのか。
そのプリンスの跡地に建った坪230万円くらいだった東京建物他「Brillia City 横浜磯子」は素晴らしく、「早期完売か」と予想したが、完売まではかなり時間がかかった。これまで予想を外した物件の最右翼だ。
そんなこんなで記者は、85㎡のモデルルームはとてもよくできていたのだが、山手・根岸両駅への距離も鑑みると坪280万円くらいではないかと予想する。あるデベロッパーの社長にも聞いたら即座に「坪280万円」と返ってきた。読者の皆さんはいくらと予想されるか。
建設現場
景観風致地区の一角 大和地所レジデンス「ヴェレーナグラン山手」(2018/5/8)
好調スタート 名鉄不動産「横濱山手テラス」(2011/2/3)
圧倒的な人気呼ぶか東京建物他「Brillia City 横浜磯子」(2012/2/2)