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 フージャースホールディングスは3月10日、代表取締役の異動と執行役員制度の見直しを発表。4月1日付で代表取締役社長執行役員に同社常務取締役でフージャースコーポレーション社長・小川栄一氏が就任する。現代表取締役社長・廣岡哲也氏は代表取締役会長執行役員に就任する。

 小川氏は1964年12月6日生まれ。1988年4月、リクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社。2001年7月、フージャースコーポレーション入社。2016年4月、同社取締役、2017年4月、同社代表取締役社長(現任)。2019年6月、フージャースホールディングス取締役、2021年6月、同社常務取締役(現任)。

公園、山、川…地域の資源と接続 全面展開へ フージャースコーポ 小川栄一社長(2021/4/22)

 


 

 

 アキュラホームグループとスマートアライアンスビルダー(SABM)は3月11日、「ウクライナ各地で激化する危機に対し、ウクライナの子どもたちとその家族の支援の一助を担おう」と社員や取引業者、顧客に3月10日に呼びかけた結果、初日で2,605名、総額12,647,015円が集り、金額は日本ユニセフ協会に寄付したと発表した。今後も支援を呼びかけ、支援者1万人を見込む。

 

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「光と風の広場」

 海の中道パーク・ツーリズム共同事業体を構成する三菱地所、積水ハウス、一般財団法人公園財団、インザパーク福岡は3月10日、福岡市東区の国営公園「海の中道海浜公園」内に整備した「Park-PFI制度」による滞在型レクリエーション拠点「光と風の広場」を3月15日にリニューアルオープンすると発表した。Park -PFI制度による国営公園の開業は日本初となる。オープンに先立つ9日と10日、施設をメディアに公開した。

 「光と風の広場」は、Park –PFI(Private Finance Initiative)制度により2020年1月に4社からなる事業者がコンペで選定されたもので、工事着手は2021年7月、運営終了は2041年1月。運営終了後は更地返還する。

 国営公園初のPark-PFI事業として公募・認定されたのは「淡路島 国営明石海峡公園」だが、開業するのは本件が日本初。事業スキームは、事業者が施設を建設・整備、運営し、国は利用料収入(土地賃貸料)を得るBOO(Build Operate and Own)方式を採用している。「海の中道海浜公園」の利用者は年間約200万人。

 施設は、JR九州香椎線海ノ中道駅から徒歩20分(福岡空港から車で25分、九州自動車道古賀ICから35分)、「海の中道海浜公園」内にある福岡市東区西戸崎に位置する敷地面積約159ha。建築主は三菱地所、基本設計はオープン・エー。実施設計はシミズ・ビルライフケア、施工はシミズ・ビルライフケア、積水ハウス、積和建設九州。施設運営はインザパーク福岡、公園財団、海の中道アスレチックパーク、ココペリウエスタンライディング。

 博多湾と玄界灘に囲まれたオーシャンビュー、福岡市街の夜景を楽しめるエリア特性を生かし、公園そのものが旅の目的地となる「パーク・ツーリズム」をテーマに様々な仕掛けを施しているのが特徴。〝泊まれる公園〟をコンセプトとした宿泊施設「INN THE PARK」や巨大アスレチックタワー、ホーストレッキング、マリンアクティビティ、ドッグランなどを整備。駐輪場をリノベーションしたレストランでは本格的なフレンチやコーヒーが楽しめる。

 このほか、様々なイベントなども行い、周辺地域や公園のエリアレンタサイクル、電動キックボード事業との連携を図り、光と風の広場を拠点として「憩・学・遊」全てが楽しめる非日常体験を提供し、地域全体に賑わいを促進する。

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「INN THE PARK」球体テント

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球体テント

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「シーサイド キャビン」(左)と「スイートルーム」

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「シーサイド キャビン」

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アスレチックタワー

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キッズコース イメージ図

◇        ◆     ◇

 事業計画が発表された段階で完成したら見学したいと思っていた施設だ。PPP/PFIの将来を占うプロジェクトだと考えたからだ。2020年7月末に開業した渋谷区の「立体都市公園制度」を活用したPPP(パブリックプライベートパートナーシップ)施設「MIYASHITA PARK」を見学して、その思いは強まった。

 取材を全てこなし終えたとき、大きな満足感を覚えたし、成果も得られた。開業はコロナ禍という厳しい船出となったが、PFI事業の成功事例になると確信した。

 施設は、何から書くべきか迷ってしまうほど充実しているが、まず「INN THE PARK」から紹介する。

 宿泊施設は、約28㎡の球体テント13棟、約82㎡のグランピング12棟、約12㎡のキャビン3棟、約49㎡のスイートルーム1棟の全30棟から構成されている。宿泊料金は朝食・夕食付きで約1.5~4.0万円/1人。

 驚いたのは球体テントだ。直径6mの白い球形物体がアトランダムに配されている光景は宇宙人が舞い降りたのではなかと思ったほどだ。これが建築物なのかという疑問も湧いた。建築基準法でいう建築物とは土地に固着された柱、壁や屋根が付いているものと定義されているからだ。見学会で確認したらテントは建築物と認定されており、「鉄骨膜構造」というのだそうだ(小生は「膜」は「テント=幕」だと思った)。

 球体テント、キャビン、グランピングにはベッド、エアコン、テレビなどは付いていたが、浴室・トイレがないのには絶句した(トイレ、温浴施設は別棟)。小生のような糖尿&頻尿で枯れ木のような年寄りをターゲットにはしていないのだろうが、若いカップルなどは汗をかく機会は多いはずで、困るのではないかと聞いたら、関係者は定借期間が20年と短く、配管工事などによる環境への負荷を少なくするためと説明した。

 グランピングは、大人数の利用も可能で、テントの外には暖炉のあるリビングやダイニングを備えている。キャビンはコンテナのような外観だが、潮の香りと波の音に酔いしれながらつがいのタコかサメのように絡み合うことが出来そうだ。スイートルームはラグジュアリーホテル並み。

 水風呂もある温浴施設は波の音も聞こえるすぐ海のところに設置されていた。とてもいいのだが、海側に面したところにはシートで覆われていた。

 どうしてこんな馬鹿なことをするのかと聞いたら、福岡市公衆浴場法施行条例第4条の「営業者が講ずべき入浴者の衛生及び風紀に必要な措置」として「脱衣室及び浴室は、屋外から見通せない構造とすること」とする条項に抵触するとして許可されなかったのだそうだ。

 しかし、この施設の「屋外」は遊泳も禁止の海だ。船を繰り出し女湯、または男湯を覗き込むことは可能かもしれないが、そんなことをしたら軽犯罪法(窃視の罪)に問われる。海に向かって素っ裸を晒すことが「風紀紊乱」につながるのか。条例は何もかもお上が取り仕切ろうとする狙いが透けて見える。

 引綱ではなく自分が手綱を操れる「ホーストレッキング」は最高に素晴らしい。競馬ファンにはたまらないのではないか。全国乗馬倶楽部振興協会公認の乗馬指導者が配置されているので安全・安心な野外騎乗が楽しめる。30分コースで7,000円、1時間コースで1.5万円。ギャロップは無理だろうが、ダク、キャンターくらいはできそうだ。

 馬はサラブレッドではなく、乗用馬として育てられた従順・温厚な性格で足腰が丈夫なアメリカンクォーターホースで15歳(人間の年齢の2.5~3倍とか)くらいとか。オスは早い段階で去勢されるそうだが、メスは不妊処置を施されておらず、発情もするそうだ(発情したらどうするのか聞けばよかった)。

 厩舎では〝ウマが合う〟のか4頭の馬が歓待してくれた。木の香りがするおが屑に触らせてもらったし、固形アルファルファ―飼料を1個もらった。若草のとてもいい匂いがする。指導員の方には「(人も)食べられると思いますが、食べない方がいい」と言われた。煎じて飲めないか。ネットで調べたらアルファルファ―の飲料が売っていた。

 アスレチックタワーは九州初で、身長100cmからプレイ可能なキッズコースを付属したものでは国内最大の規模。92種のアスレチックアイテムを設置し、高さ16.8mの有料展望台からは、博多湾と玄界灘を一望することができる。

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温浴施設(海側には目隠しのシート)

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記者に秋波を送る牝馬(左)と牝馬には関心がなさそうな牡馬

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乗馬指導員歴20年というココペリ ウエスタン ライディング主任乗馬指導員 井上朋香さん(馬と会話できるそうだ)

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「ホーストレッキング」イメージ図

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レストラン

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 記者は飛行機が怖く(過去、福岡の2度の取材は飛行機で、生きた心地がしなかった)、新幹線を利用したために片道7時間くらいかかった。9日の取材を終えたのは17時過ぎ。中洲に繰り出そうとホテルの外に出たところが限界。脚が言うことを聞かず、「海鮮」のうたい文句につられてホテル近くの飲食店に入った。刺身をしゃぶしゃぶ風に少し焼いて、刻んだキャベツとゆずポン酢で食べるという料理は初めてで、はっきり言ってとてもまずかった。

 10日はタカラレーベンの50周年記念物件「LEBEN福岡天神ONE TOWER」(153戸)を見学取材した。1月から販売開始し、これまで約100戸を成約するなど圧倒的な人気を呼んでいる(詳細は後ほど)。

 一つ書き忘れた。「光と風の広場」の砂浜は「白砂青松」ではなく黄色、または茶色に見えた。黄河と対馬海流の影響かと思ったが、そうではないようだ。しかし、海の中道の砂層は「薄黄色」という学術論文が見つかった。黄色い砂は初めて見た。

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海の中道の砂(右は擁壁) 

若い人で溢れかえる 「立体都市公園制度」を活用した三井不「MIYASHITA PARK」(2020/9/6)

 

 

 大和ハウス工業は38日、オンライン形式で第17回業界動向勉強会を開催。戸建て事業をテーマに、昨秋からサービスを開始したデジタル展示場「LiveStyle PARTNER」について東京本社住宅事業本部事業統括部改革推進室上席主任・山口知洋氏が約30分説明し、約30分にわたりメディアの質問に答えた。

山口氏は、コロナ禍で家づくりの導入部分が激変、数年前の展示場来場者とオンラインによる接客が逆転したことを報告。

同社も環境の変化を受け、バーチャル展示場やオンラインによる接客に力を入れており、デジタル経由顧客をWEB上でファン化していく新たなWEBサイトとして「LiveStyle PARTNER」を立ち上げ、メタバースVRモデルハウスとして「駒沢展示場(Wood Residence MARE-希-)」と「xevoΣ 家事シェアハウス」の展開も開始したことなどを話した。

     ◇      ◆     ◇

話はとてもよく分かった。コロナ禍でなくても、従来型の住宅展示場は、同じ敷地内に多くのハスウメーカーがモデルハウスを建てるのだから、他社に負けまいと外観デザインは華美になり、内装などにもお金を注ぎ込むのは分からないわけではないが、そうすればするほどお客さんのニーズとかけ離れていく構図が成立している。人件費や維持管理費もかさむ。記者などはそんな満艦飾・多国籍住宅ばかりなのに辟易している。山口氏は展示場経由の成約率は6%と話したが、どこも同じなのではないか。皆さんは信じられないだろうが、かつて日本ランディックはモデルルーム見学者の約半数を契約にこぎつけたことがある。それほどプランが斬新だったからだ。

一方で、オンラインによる接客は大幅に経費が削減でき、営業担当の負担も軽くなる。従来型の展示場顧客対応にどれくらい時間がかかるか分からないが、分譲マンションでは半減どころか、3分の1くらいまで削減できたという話を聞いている。

しかし、いかにDXが進歩しても、バーチャル展示場やVRモデルハウスのみで成約までこぎつけることはできない。勉強会でも紹介された「駒沢展示場(Wood Residence MARE-希-)」を例にとる。この「希」のモデルハウスは最高に素晴らしい。だがしかし、そのよさは実際に体験しないと分からない。山口氏も「仰る通り」と答えた。実際の「希」を見学してみようと決断させるのでのオンライン接遇力が試される。五感で体感できるようなDX技術は開発されるのか、それとも無理なのか、とても興味はある。 

「希」に見る設計依頼 1か月で来場100組超 大和ハウス 富裕層向け「MARE」(2021/6/2

 

 今朝(3月8日)、3月8日付住宅新報のWEB版記事見出しを読んで仰天した。だしぬけに「転機(下)不動産業界の急所金」が目に飛び込んできた。諸悪の根源である、数限りない過ちの源泉である「金=ふぐり」はもう使い物にならなくなった小生だが、「急所金」なる言葉など聞いたことがない。不動産業界とどんな関係があるのかとしばし考えた。辞書にもあたってみた。そんな言葉は見当たらなかった。新報の造語だろうと結論づけ、記事を読んでみたが、どこにもそんな文言はないばかりか、真新しい新説、珍説もなかった。

 そこで、もう一度記事見出しに戻った。謎は一瞬に解けた。見出しには「金」のあとに1字分の空白(スペース)があり「 利上昇に備えよ 景気腰折れ懸念が急浮上」とある。何のことはない。スペースをとれば「金利」だ。つまり、急所と金を切り離し、金と利を結び付けて読めばよかったのだ。文章の一字一字をきちんと読み、その文意を理解し、誤字脱字を見つけ出すのは長年の記者生活で身に着いた職業病ともいうべき習性だ。これが短兵急な判断を惹起させたということだ。

 新報さんよ、記事はしっかり校正したほうがいいですよ(人のことは言えないが)。ロシアのウクライナ侵攻に意気消沈しているのに、朝っぱらから口に出すのはもちろん文にするのもはばかられるようなまがまがしい記事など載せないでほしい。それはともかく、金利上昇懸念などあるのか。ウクライナ情勢次第で、世の中がひっくり返ることはあるかもしれない。

◇        ◆     ◇

 新報のとんでもない〝ミス〟を見つけたついでだ。業界各紙が伝えた東急不動産「ブランズタワー豊洲」の記事について小生の所感を述べる。

 まず住宅新報。同紙は次のように書いている。

 「東急不動産は、『ブランズタワー豊洲』(東京都江東区豊洲5丁目、総戸数1,152戸)を当初計画から約1年前倒しで完売した。来場者数は7,300組で、契約数が約1,100件と高い契約率だった。交通利便性が高く、東京湾岸が一望できる眺望が評価されており、湾岸マンションの人気が続いていることなどが要因。平均販売価格は、約8,000万円台後半(専有面積70㎡台)、平均坪単価410万円台で、周辺相場並みの水準。契約者は30歳代のファミリー層がメイン。会社員などの実需が多く、パワーカップルもいる。世帯年収は1,400~1,500万円ほどだった」

 3月7日付週刊住宅は次のようにある。少し長いが、そのまま引用する。

 「東急不動産とNIPPO、大成有楽不動産、JR西日本プロパティーズの4社が東京都江東区豊洲5丁目で開発・分譲した地上48階建て、総戸数1,152の超高層タワーマンション『ブランズタワー豊洲』が竣工した。
 分譲開始は2019年。販売に加速がかかるはずだった20年前半はコロナ禍に見舞われる一方、東急不動産を含む10社共同事業で東京五輪選手村として使用された『晴海フラッグ』(中央区、分譲街区4,145戸)の販売時期とも重なった。…全体の平均坪単価は416万円だった。当初から『晴海フラッグ』より1段高い設定だったが、その価格差を十分吹き飛ばすだけの魅力が備わった物件でもあった。他社物件との比較検討者の中には『中央区か江東区かのアドレスで悩む人がいた』一方で、『同じ豊洲エリア内でよりいい物件への買い替えを進める人も目立った』と東急不動産の担当者は話す」

 3月2日付のR.E.pootは次のように報じている。

 「東急不動産(株)は2日、2021年10月に竣工したブランド最大級の規模となる『ブランズタワー豊洲』(東京都江東区、総戸数1,152戸)を報道陣に公開した…。住戸は5~48階で、間取りは1LDK~3LDK、専有面積は約43~約227平方メートル。ボリュームゾーンは70~75平方メートルの3LDKで約600戸、100平方メートル以上の住戸も92戸用意した。46・47階はプレミアムフロア、48階はロイヤルプレミアムフロアとした。販売価格は、4,400万~5億7,800万円、平均坪単価410万円」

◇        ◆     ◇

 3紙を読み比べてみると、東急不動産は3月2日にメディア向け竣工見学会を行ったことが分かる。新報も週刊住宅もなぜかそれを伝えていない。事実関係は読者にきちんと伝えるべきだ。

 小生はこの見学会を取材していない。同社から声はかからなかったからだ。コロナの発生前後か、このところ同社から取材のお誘いがかからなくなった。プレス・リリースも送られてこない。

 理由は分からないが、同社の分譲事業について小生は「在庫が多い」「利益率が低い」「〝街づくりの東急〟として情けない」などの批判的な記事を書いているので、同社の覚えがよくないのか、あるいは冒頭のような〝下品〟なことを平気で書くのでメディアとして扱ってもらえないのかもしれない。お呼びがかかるような記事を書かないといけないと改めて考えた。

 これは東急さんに限らず、すべてのデベロッパー広報担当の皆さんにお願いだ。今回の「ブランズタワー豊洲」の事業説明会、モデルルーム見学会は取材しており記事にもしている。双方合わせてアクセス数は約5,000件に達している。これは少なくないはずだ。ときには辛辣なことも書くが、すべては〝記事はラブレター〟。愛するがゆえのメッセージだと受け止めてほしい。「豊洲」だって「愛」がテーマだったではないか。

◇        ◆     ◇

 3紙の記事で小生がもっとも注目したのは坪単価だ。モデルルームオープン時の記事でも書いたが、当時、業界では坪単価は400万円を切るのか上回るのかで論議されていた。小生は400万円台に乗るのは間違いないという印象を受けた。その通りとなった。新報とR.E.pootは坪410万円と書いているが、小生は週刊住宅が報じた坪416万円が正確な単価ではないかと思う。高層階の住戸が単価を引き上げているはずだ。

 不可解なのは新報の記事だ。「当初計画から約1年前倒しで完売」「契約数が約1,100件と高い契約率」とあるが、同社は完売まで竣工後1年かける予定だったのだろうか。竣工完売は想定外だったのだろうか。

 この点について小生は、湾岸ならどこでもいいと考える人は選択に迷うだろうが、立地が全然異なる「HARUMI FLAG」との競合はそれほどないと思った。江東区と中央区、陸続きでなく運河を挟むこと、入居時が異なること、熟成した街とそうでないことなどから、「豊洲」が坪400万円を突破しても「HARUMI FLAG」やその他「月島」「勝どき」などに負けることはないと考えた。関係者もそう判断したからこそ坪400万円に挑戦したはずだ。

 その直後、コロナで販売を中断させられたのは想定外で、販売の長期化も覚悟しただろうが、この物件に限らずコロナは販売促進にプラスに働いた。「HARUMI FLAG」の入居開始が1年延びたのも、豊洲購入を決断させる要因になったのではないか。

 「契約数が約1,100件と高い契約率」は意味不明。この文章だと残りは50戸くらいあると読めるが、完売したのだから契約数は1,152戸だ。どうしてそう書かない。新報はまた「坪単価は周辺相場並み」と書いているが、周辺には競合物件は一つもないどころか、豊洲の物件としてはこれまでにない最高値だ。記者の方が「相場並み」と判断するのは勝手だが、販売担当者は値付けに神経をすりつぶしているはずだ。少しは販売担当の苦労について気を配るべきだ。

 残念なのは、物件がいいのか悪いのか、記者の視点が記事には欠落していることだ。唯一、週刊住宅のみが「当初から『晴海フラッグ』より(価格が)1段高い設定だったが、その価格差を十分吹き飛ばすだけの魅力が備わった物件でもあった」と書いているが、その魅力を記者の視点で書いてほしかった。魅力は山ほどあるはずだ。

 いずれにしろ、今回の竣工完売は東急不動産の今後のマンション商品企画に大きな影響を与えると思う。「ブランズ」ブランドが向上することを期待したい。

「愛」をテーマに坪400万円に挑戦 7月下旬にモデルオープン 東急不ほか「豊洲」(2019/6/14)

東急不ほか 全1,152戸の「豊洲」事業説明会に40名超の報道陣 〝愛〟に反応(2019/2/18)

 


 

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東急不動産SCマネジメントが運営する「東急プラザ渋谷」は311日~27日、「ニッポンのいいお酒。第8回山梨ワイン」を開催する。

山梨県上野原市の後援で開催するもので、東急プラザ渋谷での地方自治体との協力は初めてで、イベントでは、山梨県上野原市にあるJR上野原駅南口に隣接するワインショップ「Wine wall Uenohara」がセレクトした山梨ワイン約100 種類を販売するほか、「60分試飲し放題」「3種類の飲み比べ」をワインソムリエの有資格者やワイナリースタッフからのアドバイスを受けながら楽しめる。

また、上野原市が勧める山梨県産のチーズやソーセージなどの加工食品をはじめ、数多くの物産品も販売する。

60分試飲し放題」は2,0003,500(税込)、「選べる3種飲み比べ」は2,500 (税込)

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 上野原市は「コモアしおつ」の取材で数回訪ねている。JR四方津駅は、高尾から中央線で22分、料金は418円。河岸段丘の眺めが素晴らしい相模川(桂川)の谷の部分に位置しており、「コモアしおつ」までは斜行エレベータでつながっている。

 イベントは、2時間ワインが飲み放題で2,000円~とは破格の安さだ。小生は3回目のワクチン接種を24日に済ませており、取材以外で外出することを控え、外食も行っていないが、これは取材を兼ねて一度訪ねてみよう。

 ワインといえば、三菱一号館美術館の隣にあるカフェバーがいい。客席はオープンなのでコロナも気にせず飲める。

〝宮脇檀さんにまた会えた〟 積水ハウス「コモアしおつ」(2013/9/14

 

 

 

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「COTOE(コトエ)流山おおたかの森」

 大和ハウス工業は3月7日、千葉県流山市の複合商業施設「COTOE(コトエ)流山おおたかの森」を4月27日(水)にオープンすると発表した。

 「コトエ流山おおたかの森」は、つくばエクスプレス・流山おおたかの森駅から徒歩4分に位置。物販棟(3階建て、延床面積:30,930㎡)と飲食棟(2階建て、延床面積:2,090㎡)の2棟から構成。食品スーパーと家電量販店を核テナントとし、ドラッグストアや各種専門店が出店する予定。


 

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久慈市小袖海女センター(左は平成23年3月12日 右は平成27年4月27日)復興庁ホームページから

 死者数15,899人、行方不明者2,526人、全壊約12.2万戸、半壊約28.3万戸(令和3年3月10日現在、警察庁発表)に達した、平成23年(2011年)3月11日14時46分に発生した東日本大震災から間もなく11年が経過する。震災関連死は3,784人(令和3年9月30日現在、復興庁発表)に上っており、今なお避難生活を送っている人も約3.8万人(復興庁発表)と少なくない。甚大な被害を受けた太平洋岸4県39市町村の人口動態を紹介する。

 太平洋岸の被災地39市町村の令和4年(2022年)2月1日現在の人口は約247万人で、前年同月の約248万人より1.3万人(0.5%)、震災前の約260万人より約12.7万人(4.9%)それぞれ減少している。震災前の4県全体の人口減少率6.2%よりは減少幅は小さいが、これは主に人口が約105万人から約110万人に増加している仙台市などの影響と思われる。

 県別では、岩手県の湾岸12市町村は前年同月から3.1%減少。県全体の減少率1.4%を上回った。審査以前と比較すると21.2%減少しており、県全体の減少幅10.2%より10ポイントも高くなっている。

 市町村別では、釜石市が前年同月より6.2%減少したほか、宮古市も4.3%減少。震災前と比較して大槌町が30.1%減少しているほか、多くの市町村で20%以上減少している。

 宮城県の湾岸15市町村の人口は前年同月比0.2%増の約170万人。仙台市が約109万人から約110万人に増加したのが寄与した。震災前と比べても、県全体で2.6%減であるのに対し0.7%減にとどまっている。

 市町村別では、仙台市のほか気仙沼市、南三陸町、女川町、七ケ浜町、多賀城市、亘町、山元町が増加。人口減少が続いていた女川町は10.3%、南三陸町は9.6%それぞれ増加に転じ、一方で、人口増が続いていた名取市は0.9%減少に転じた。

 福島県の湾岸10市町村では、前年同月比1.7%減の約48万人。震災前から8.7%減少。市町村別では、増加したのは広野町のみで、相馬市は6.8%の減少。

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 気になる福島原発関連の警戒区域、避難指示区域などが指定されている南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町などは各自治体から発表される資料・データから判断して、復興の先行きは決して明るくない。

 例えば双葉町。同町は町域の96%が帰還困難区域に指定されており、今年の春ころに復興再生拠点区域の避難指示が解除される見込みだが、問題が山積していることが町民アンケートから分かる。

 同町が昨年9月に3,126世帯を対象に実施したアンケート回答者(1,494世帯)の実に43%が70歳以上で、無職は50%を超える。1人、2人世帯が圧倒的に多く、避難先はいわき市の31.9%を筆頭に県外も37.5%に達しており、既に自宅を所有している人が多い。町への帰還意向では、「戻りたいと考えている(将来的な希望も含む)」世帯は11.3%にしか過ぎず、「まだ判断がつかない」世帯は24.8%、「戻らないと決めている」世帯は60.5%に達している。

 浪江町も同様だ。今なお帰還困難地域は町域面積の8割を占め、震災前の人口約2.1万人のうち、住民登録をしているのは令和4年2月現在16,163人で、居住しているのは1割も満たない1,827人だ。

 また、町が調査している避難町民は令和4年2月現在、19,788人(うち県外5,992人)に上っている。避難町民と3,000人超の差があるのは、避難町民には避難先で生まれた子ども、結婚した配偶者などもカウントしているからとのことだった。

 同町が平成30年10月に実施した住民意向調査(回収3,042世帯、回収率40.5%)では帰還意向について聞いているが、「すでに浪江町に帰還している」は4.9%、「すぐに・いずれ帰還したい」は11.8%、「まだ判断がつかない」は30.2%、「帰還しないと決めている」は49.9%となっている。

 今後の生活に必要なものとして「医療機関(診療科)の拡充」「商業施設の再開・充実」「有害鳥獣対策の強化」「介護・福祉施設の充実」などを上げ、帰還する場合に不足しているものとして「買い物への支援」「健康や介護に関する支援」「被ばく低減対策」「住宅の修繕や建て替えへの支援」「生活交通の支援」などを指摘している。

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東松島市奥松島地区(左は平成23年3月、右は平成28年6月)復興庁ホームページから

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南三陸町泊浜地区(左は平成23年4月、右は令和元年9月)復興庁ホームページから

3.11から10年 人口減少幅 拡大と縮小が拮抗 太平洋岸39市町村の人口動態(2021/3/7)

 

 東京都の新型コロナ累計感染者は3月5日現在、1,052,108人となった。記者は2年前から、「東京都の新型コロナウイルス対策サイト」にアクセスし、オープンデータ(リソース)をコピーし、Excelに落とし込み、性別・年代別に並べ替え記事化している。

 今日(3月6日)も昨日(5日)の感染者10,806人の属性を調べようとサイトにアクセスし、オープンデータをダウンロードしExcelに落とし込んだのだが、画面には「ファイル全体を読み込むことができませんでした」と表示され、「ヘルプの表示」か「OK」をクリックすることを求められた。

 「ヘルプ」には「ファイルには、1,048,575を超える行、または16,384を超える列が含まれています。この問題を解決するには、ソース ファイルをMicrosoft Wordなどのテキストエディターで開き、制限内の行数または列数を含む複数のファイルに分けて保存して、これらのファイルをMicrosoft Excelで開きます。ソース ファイルをテキスト エディターで開けない場合は、データをMicrosoft Accessにインポートし、データのサブセットをAccessからExcelにエクスポートしてください」の表示が出て、その先に進むことができない。

 何のことやらさっぱり分からないのだが、都のコロナ感染者のオープンデータは、感染者一人当たり1行が充当されている。3月4日現在の累計感染者は1,041,497人(行)で、3月5日の感染者10,806人(行)を加えると制限の1,048,575行を3,728人(行)超えたため、表示されなかったということだ。

 これ以上は記者の手に負えない。何とかしてほしい。


 

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「プレミスト新小岩ルネ」

 大和ハウス工業(事業比率55%)と総合地所(同45%)が明日3月5日から販売開始する「プレミスト新小岩ルネ」を見学した。駅から徒歩17分と距離はあるが、総武線沿線の〝駅近〟マンションと比べて、坪単価にして100万円前後の差があり、住居表示が「中央一丁目」であることからも分かるように、区役所、小中学校、商業施設などの生活利便施設が整っている。嫌悪施設もない。

 物件は、JR新小岩駅から徒歩17分(新小岩駅からバス約6分徒歩2分)、江戸川区中央1丁目の準工業・近隣商業・商業地域な位置する15階建て全122戸。第一期一次(40戸)の専有面積は65.49~78.66㎡、価格は4,588万円~6,888万円(最多価格帯4,900万円台・5,200万円台)、坪単価は260万円。登録受付は3月5日~6日、抽選日は6日。竣工予定は令和5年6月。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地は、企業の事業所跡地で、24時間営業のスーパー・西友に隣接しているほか、小学校は4分、中学校は3分、病院は4分、小松川境川親水公園は2分、区役所は3分。

 建物は1フロア3戸の南向きと、1フロア6戸の東向き2棟構成。住戸プランは60㎡台が70戸、70㎡台が52戸。主な基本性能・設備仕様は直床、リビング天井高は2450~2600ミリ、食洗機、浴室タオル掛け2か所など。共用施設としては、屋上緑化を施した屋上テラス「エアリ―テラス」のほか、最上階の「スカイラウンジ」、1階の「コミュニティラウンジ」 など。SDGsに貢献するためコンポストを提供し、バルコニーに置いて堆肥にできる取り組みも行う。

 販売を担当する大和ハウス工業・中川唯氏は、「沿線でたくさん供給されている〝駅近〟物件の坪単価は300万円をはるかに超えていますが、ここは駅から距離がある分、価格も抑えられています。3年前に当社が分譲した『プレミスト新小岩親水公園』のオーナー様たちは、流行に敏感でインテリアにこだわりを持たれる方が多く、そんな地元の皆様に評価いただけるよう、モデルルームにも力を注ぎました。リビング天井高(2500ミリ)は区内の他の物件より高くはあっても低くはないはずです」と語った。

 また、中川氏は電子錠を標準装備していることについて「この単価のマンションで着いているのは珍しく、区内の物件では他にないことも確認しました」と誇らしげに語った。

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新小岩ルミエール商店街

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小松川境川親水公園

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 このマンションについて両社は昨日(3月3日)、プレス・リリースを出した。そのままコピペしてもよかったのだが、そんな記事など何の「か・ち・も・な・い」と判断した。そこで、総合地所の広報担当の方に無理をいって、本日の見学が実現した。両社にお礼申し上げる。

 どうしてもモデルルームを見たかった理由はもう一つある。「プレミスト新小岩ルネ」という物件名に閃くものがあった。両社JVは初めてであり、「ルネ」もついているので、総合地所は単なる〝ぶら下がり〟ではなく、商品企画にもそれは現れているはずだと考えたからだ。

 その推測はズバリ的中した。坪単価はこれくらいだと思うが、72㎡のモデルルームはよくできていた。大和ハウスのオリジナル・オーダープラン「マイスタイルデザイン」を10階以上の住戸に導入するというのがその一つだ。

 それより記者が嬉しかったのは、浴室タオル掛けが2か所あったことだ。どんどん価格が上昇する一方で、いくらもしないタオル掛けが1つに減り、あるいは1つもついていない物件が増えていることを中川氏に話した。

 この点について、中川氏は「プレミストブラント向上のため、金額の高い低いで仕様設備に極端な差をつけるのはなくそうという動きが社内で出ています」と語り、タオル掛けは当初計画では1カ所だったのを2か所にし、今後は全ての物件に採用していくとのことだった。

 些細なことだが、こうしたデベロッパーの〝良心〟は消費者に響くと記者は確信している。先日見学した大成有楽不動産「オーベル習志野大久保」もそうだった。こちらも当初は1つだった「タオル掛けは2つ必要だね」と担当者同士で話し合って実現したと聞いた。拍手喝采。こうした動きが加速することを期待したい。

 これは、ゼネコンにもお願いだ。地価、建築費の上昇でデベロッパーからの〝価格下げ〟圧力が高まっているのは理解できるが、最小限必要なものは譲らないで頂きたい。コストを下げて粗利益率を高めても、売れなければ結局は利益率が下がることになる。その分だけブランド力の低下を招き、現場が苦労する。

 嬉しかったことは他にもある。建築現場の仮囲いに、江戸川区立第三松江小学校3年生が描いた図画が展示されていたことだ。数えたら138枚あった。素晴らしい作品ばかりだった。捨てないで額装でもして子どもたちにプレゼントしてはどうか。

 その小学校の校庭には河津サクラが咲いていた。♪ドキドキドン!一年生 ー サクラさいたら いちねんせい ひとりでいけるかな〜となりにすわるこ いいこかな♪-年甲斐もなく口すさんでいた。

 まだある。施工現場の仮囲いの中でタバコを吸っている人の姿が見えたので、「すいません、たばこ吸わせてもらえませんか」と声を掛けたら了承してもらった。図画の話やら最近のマンションの質が落ちていることやらのついでに、たばこのお礼に「長谷工さんの赤羽の施設はいいですよ」と話しかけたら、現場所長さんが「コムレジでしょ。見学を勧められているのですが…」と話した。所長さん、絶対見るべき。

 デベロッパーの皆さん、同業の記者の皆さん、どうですか。現場取材をするとこんな嬉しい体験ができる。見学会をどんどんやり、コピペを止めて街に出よう、現場を見よう!

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建設現場

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江戸川区立第三松江小学校3年生が描いた図画

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小学校に咲いていた河津サクラ

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