全68戸にピアキッチン装備 歩留りは実に3割 ポラス中央住宅「南流山」

「ルピアコート南流山」
ポラスグループ中央住宅が分譲中の「ルピアコート南流山」のモデルルームを見学した。同社のヒットアイテム「ピアキッチン」を全住戸に標準装備しているのが特徴で、5月から分譲開始し、これまでに第1期1次・2次・3次32戸が完売している。
物件は、つくばエクスプレス・JR武蔵野線南流山駅から徒歩10分、流山都市計画事業本地区一体型特定土地区画整理事業地域内の第二種住居地域に位置する8階建て全68戸。6月下旬に分譲する第2期15戸の専有面積は58.83~70.65㎡、価格は未定。全体の坪単価は230万円。竣工予定は2023年2月中旬。設計はボンドデザイン一級建築士事務所。施工はファーストコーポレーション。販売代理は東京中央建物。
5月7日に分譲開始した第1期1次25戸のほか、これまで第1期2次5戸、第1期2次2戸の合計32戸を完売。来場者は160組。属性は流山市55%、その他千葉県20%、東京都15%、埼玉県10%、TX沿線利用者。
現地は、2014年分譲のNTT都市開発・大成有楽不動産・長谷工コーポレーション「ウェリス南流山」345戸に隣接。徒歩圏には商業施設、公園、学校などの生活利便施設が整っているエリアの一角。
建物はL字型で、住戸は南向きが約8割、西向きが約2割。主な基本性能・設備仕様は、ワイドスパン、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ(2~8階)・2500ミリ(1階)、ピアキッチン、食洗機、変身クローク、複層ガラス(Low-E)、まもるんスペース、AKUDANA、浴室タオル掛け2か所、ちょいおきレール、片寄マイギャラリーなど。
同社は人気の要因を「おおたかの森より南流山がよいとの評価をしている方が想像以上に多いことに驚いています。流山市の子育てに関する取り組みや考え方に強く共感し”子育て”にフォーカスしたときに、ピアキッチンプランがいいと判断、全ての住戸に採用しました」としている。

モデルルーム
◇ ◆ ◇
来場者160組で第2期までの47戸が完売するとすれば、歩留まり率は約3割だ。極めて好調と見ることができる。その最大の要因は、実用新案取得済みのピアキッチンを全戸標準装備したことにある。
同社は価格を公表していないが、仮に同様のキッチンカウンター、バックカウンター、収納などをオプションとして購入すれば100万円くらいするはずだ。20坪換算だと価格を約2%上昇させる要因となる。小さくない数字だ。それでもマンション検討者の心を捉えてきた。同じものは他社は採用できないが、バックカウンター・収納は装備すべきだ。
もう一つ、強調したいのはワイドスパンだ。東西軸の長い敷地形状だからできたのだろうが、58㎡でも間口は6m、68㎡で6.45m、70㎡で6.65㎡ある。間口を広く取ることによって浴室と玄関クロークを窓付き(一部除く)としている。
目からうろこ キッズスペースに一変「変身ラウンジ」 ポラス「津田沼」竣工完売(2022/6/16)
NTT都市開発他「ウェリス南流山」 半年で5割以上分譲済み 販売順調(2014/12/8)
〝母になるなら、父になるなら〟流山 記者に付きまとう30羽のハトの群れはなんだ

南流山 駅前広場のハトの群れ
6月20日の続きはまだある。午後4時過ぎだ。売れ行き好調のポラス中央住宅の「ルピアコート南流山」の取材を終え、駅前の喫煙所で一服し、朝食を9時ころに取ったあとは水一滴も飲んでおらず、さすがにお腹が空いたのでどこかで食事でもしようと駅前広場を歩いていた。突然、ムクドリでもカラスでもないハトの群れがわっと押し寄せてきた。その数ざっと30羽。
一瞬ギクリとした。小生と同様、お腹を空かせており、何とか獲物にありつこうと寄ってきたのか、それとも身内の平和を脅かす闖入者を追っ払おうとしたのか、小生との視線を逸らせ、クック、クックと小ばかにしたように距離を詰め、酔っぱらいのようなぎこちない足取りでもって後についてくるではないか。
人畜無害の記者だ。与えるものなどなにもない。糖尿の薬くらいだ。ハトは意外と獰猛とも聞いているので、ひょっとしたらヒッチコックの「鳥」のように小生に襲いかかり、目の玉をえぐり、干からびた肉に武者ぶりつく魂胆ではないかと身構え、睨みつけた。
ところが、記者の威嚇など全然怖くないのか、なおも迫ってくる。交番に駆け込む手もあったが、たかがハト相手にそんなことをしたら気でも狂ったのかとおまわりさんにバカにされるのがおちだと理性を働かせて、駅近くの飲み屋に駆け込んだ。
それにしても、さすが流山だ。〝母になるなら、父になるなら〟のキャッチフレーズの伝道師か、ハトまで街と人にしっくり馴染んでいた。
実に美しいケヤキの剪定 ムクドリ対策 柏の葉キャンパス駅前の街路樹(2022/6/22)
実に美しいケヤキの剪定 ムクドリ対策 柏の葉キャンパス駅前の街路樹

柏の葉キャンバス駅西口のケヤキの剪定工事現場(左のアメリカフウは「ららぽーと柏の葉」の敷地か)
一昨日6月20日のことだ。「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」の取材のために、柏の葉キャンパス駅西口に11時過ぎ降りたら、駅前ロータリーの「ららぽーと柏の葉」前の歩道に植えられている街路樹と思われるケヤキの剪定が行われていた。ケヤキは落葉樹なので、一般的に剪定は落葉後の冬季に行われるはずなので、不思議に思った。
そして、「三井リンクラボ柏の葉1」内覧会の取材を終え駅に午後2時半ころ戻ったら、まだ剪定工事が行われていた。驚いたのはその樹形の美しさだった。写真を見ていただきたい。きれいに箒状にカットされていた。
不思議に思ったので、工事責任者らしき人に声を掛けた。その方は「これはムクドリ対策。通行人や『ららぽーと』の利用客などからフン害(憤慨)の苦情が寄せられているので、三井不動産さんの依頼で工事を行っている」と話した。
驚いたのはそれだけではない。美しい樹形に剪定しているのはこれまた「三井不動産さんの〝自然のままの形にしてほしい〟という要望を受けたもので、カラスも飛んでこられるようにしている。全部を剪定すると、カラスに追われたムクドリは他の近隣の街路樹などに群れ飛んでいくので対策にはならない。程よく剪定している」と、その方は話した。
小生はムクドリとカラスの関係はよく分からないのだが、ネットで調べたらカラスはムクドリを襲うとある。つまり、カラスはムクドリの天敵でもあるのだ。自然はみんなつながっていることを改めて知った。

これが本来のケヤキの姿

駅前ロータリーのバス乗り場
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この工事関係者の方が話したことの裏付けを取るために柏市役所と三井不動産に問い合わせた。市からは柏の葉キャンパス駅前まちづくり協議会(UDCK)に業務委託契約を結んでおり、樹木剪定はその一環との回答があった。
千代田区役所の関係者やイチョウ並木伐採に賛成の人も反対する人もこの記事を読んでいただきたい。街づくりは50年、100年先の将来を見据えて行うものだ。一度植えた街路樹を粗末にしてはいけない。

剪定費用は安くない(樹木にもよるが1本数万円に上るものもあるとか)
西部ガス・東邦レオ「さとづくり48」にほれ込んだ 国交省 「まちづくりアワード」

「さとづくり48」ホームページから
今年度から創設された、都市の種々な課題解決や良好な環境の創造、地域の価値向上を図る先導的な取り組みなどを表彰する国土交通省「まちづくりアワード」の表彰式が6月14日行われた。
国土交通大臣賞は、岐阜県飛騨市の「人口減少先進地の挑戦!地域を越えて支え合う『お互いさま』が広がるプロジェクト『ヒダスケ!』」、まちづくりアワード(実績部門)特別賞は大阪市の大阪市高速電気軌道「Osaka Metro エリアリノベーションプロジェクト」、三重県桑名市のOn-Co「逆転の発想 潜在する空き家を借り手が発掘『さかさま不動産』」、福岡県宗像市のさとづくり48プロジェクト(西部ガス・東邦レオ)「さとづくり48(フォーティーエイト)」~宗像市日の里団地における団地再生プロジェクト~」、ジェイアール東日本都市開発「佐ヶ谷・高円寺プロジェクト(通称:AKP)」、新潟県上越市の「城下町高田の歴史・文化をいかしたコンパクトシティの推進」、群馬県前橋市の「マチスタント~前橋市アーバンデザインにより広がるまちのリノベーション~」、埼玉県朝霞市のリゾン「コミュニティデザインで創るふるさとまちづくり」(リゾン・平成まちづくり研究所2社合同)の6件が選定された。
このほか、まちづくりアワード(構想・計画部門)でも4団体が受賞した。
審査委員会(委員長:奥野信宏・名古屋まちづくり公社名古屋都市センター所長)は、「これまで経験したことない人口減少や高齢化を迎えるなか、持続的な都市・地域経営を実現していくため、まちづくりに携わる関係者が、各々の繋がりや創意工夫のもとに、人、モノ、歴史、自然、などのあらゆる資源を生かし、地域が抱える種々の課題解決、良好な環境の創造、価値の維持・向上を図る取り組みを続けていくことが期待されています。今回受賞された取組は総合的に優れており、全国のモデルとなる」と講評している。

左から東邦レオカルチュラルエンジニアリング事業部 事業部長・の吉田氏、国土交通省・宇野都市局長、西部ガス営業本部 副本部長・今給黎氏
◇ ◆ ◇
それぞれの受賞プロジェクトをチェックしたわけではないが、記者は福岡県宗像市の西部ガス・東邦レオ「さとづくり48」にほれ込んだ。
何が素晴らしいかといえば、築50年以上のUR都市機構(当時は日本住宅公団)日の里団地48号棟からネーミングされたという複合生活利便施設「ひのさと48」の外観だ。♪ 咲いた 咲いた チューリップの 花が ならんだ ならんだ 赤 白 黄色 どの花みても きれいだな ♪…チューリップの童謡そのものだ。見るだけで楽しくなってくるではないか。
このようなデザインのマンションを記者は見たことがない。美しい外観の集合住宅はコモンヒルズ安針台、熊本のアートポリスの集合住宅、幕張ベイタウン パティオス、多摩ニュータウン ベルコリーヌ南大沢…などが思い起こせるのだが、「ひのさと48」は異なる。昔の公団の郊外マンションの布団干しの光景に近いか。関係者によると、従前のデザインにペンキを塗っただけという。
それだけではない。「さとづくり48」のホームページには、「『さとのひWONDER BASE』入居セレモニー」「さとのBEER第9弾発売!」「さとの仲間・オーガニックパパ事務所オープン」「102号室:じゃじゃ馬工房再開のお知らせ」「\箱とKITCHEN 利用申し込みスタート/」「【103号室・カフェ】みどりtoゆかりメニュー紹介」…面白そうな活動通信がたくさん開設されている。
国交省の報道資料には、「築約50年が経過した団地群について、既存棟の活用と新築の戸建て販売というハイブリッド型の団地再生事業を行い、既存の48号棟を改修した生活利便施設「ひのさと48」を拠点に、地域コミュニティの形成に貢献している」と紹介され、受賞理由として「空き室には認可保育園や福祉療育施設、ウクレレ工房など多種多様な施設が入居しており、団地住民、学生、地元企業や域外企業、大学、移住者などがつながる取り組みは、団地再生の好例として先導性、多様性が高いと評価された」とある。
施設は、西部ガスと東邦レオが特定目的会社を設立し、その会社が所有し賃貸している。集合住宅は〝専ら居住〟が基本だが、このような多種多様な施設が入居し、それぞれが人や地域と緩やかにつながる-このプロジェクトにはこれからのコミュニティづくり・街づくりに示唆する点は多い。
国交省は、コロナ禍でもあったためか、プロジェクト発表はプレス・リリースのみで、表彰式もメデイアは写真撮影のみ可だったが、来年からは広く公開し、交流できる場を設けてほしい。

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以上、「さとづくり48」ホームページから
様々な目線でかつてない試み実現 東大・藤田誠卓越教授 「三井リンクラボ柏の葉1」

「FS CREATION」について説明する藤田誠卓越教授
知らないのは小生だけかもしれないが、皆さんは東京大学の「卓越教授」という称号をご存じか。
同大学ホームページによると、称号は「本学現役教授のうち、専門分野において特に優れた業績を挙げ先導的な役割を果たしている者で、①ノーベル賞の受賞者又は文化勲章の受章者②ノーベル賞・文化勲章に準ずる賞の受賞又は業績を有する者として部局長が推薦した者に対して付与することができる」とあり、これまで2017年3月の梶田隆章教授(ノーベル賞受賞者)と十倉好紀教授、平成31年3月の藤田誠教授、令和3年9月の宮園浩平教授、同4年3月の相田卓三教授の5氏に付与されている。
称号が付与されると、「75歳までの雇用を特例的に認め、定年退職後も本学の教育研究に従事していただくことが可能になるほか、『特別栄誉教授』の称号も付与する」とある。
さて、今回はそのうちの一人、「藤田誠」教授(65)だ。付与の理由として「有機化学・錯体化学。有機分子と金属イオンの間に働く弱い結合力(配位結合)を駆動力とする巨大有機構造体の自己集合構築原理を創出した。このようにしてつくられた中空構造体にはさまざまな小分子が捕捉され、新しい機能や分子構造解析手法の創出につながった。紫綬褒章、ウルフ賞(化学部門)等を受賞している。6月に恩賜賞・日本学士院賞を受賞予定」とある。
読んでも宇宙語のように何のことやらさっぱり分からないが、「ウルフ賞」は1975年、イスラエルのウルフ財団によって設立され、賞金として10万米ドル(1ドル135円として約1,350万円)が贈られる。「ノーベル賞の前哨戦」とウィキペディアにはある。
先生は、難しい専門的な話など(相手によるのだろう)一つもしないで、分かりやすく話した。巷で揶揄される「東大話法」とは真逆だ。
その話とは6月20日、三井不動産が行った「三井リンクラボ柏の葉1」内覧会で、最上階に入居している「FS CREATION」について説明したものだ。
「FS CREATION」は、ライフサイエンス研究の基盤となる「統合分子構造解析」を主軸とする世界唯一のオーブンイノベーション拠点とのことで、藤田先生の研究室のほか、佐藤宗太特任教授の東大社会連携講座「統合分子構造解析講座」、わが国を代表する3大分析装置メーカーの島津製作所、日本電子、リガクが参画している。延べ床面積約1,400㎡、20社が出資している。
ラボ、研究室内は入室をためらったほどで、訳がさっぱり分からないおどろおどろしい機器が所狭しに配置されていた。写真を撮ってもいいか伺ったら、藤田先生は「構わない。見せられないようなものは置いていない」と平然と言い放った(猫に小判だ。何を撮っているのか小生は全然分からなかった)。
以下が肝心な先生の話。先生はプロジェクターを前に15分くらい話されたか。一言一句を伝えられないのが残念(記者は30年以上ワープロとパソコンに頼り切っているので、話し言葉を漢字に変換してメモることができなくなった)だが、先生は当初遊び心で場づくりを始めたそうだが、その後、のめり込み研究者目線、装置メーカー目線、ユーザー目線、不動産会社目線、大学目線、建築家目線からいって全てが新しい、誰も発想しなかった、異次元の「様々な目線で前例のない試みがなされている」と話した。
このことと関連するかどうか分からないが、先日記事にした千葉大学名誉教授・小林秀樹氏も「複合視点」が重要と話された。「様々な目線」「様々な視点」は同じような気がする。
その目線を一つひとつ紹介できないが、記者が目を見張ったのは研究室内のカラーリングがアースカラーの緑に統一されており、オープンラボはとてもシンプルで美しい白が基調になっていたことだ。天井高は約3m。機器などを収納するアルミ製と思われる棚も全て淡いグリーンで塗装されていた。研究に支障をきたさないようにLED照明にも工夫が凝らされていた。これを見て、それぞれのプロが侃々諤々の論議を経て実現したことが理解できた。
先生はもう一つ大事なことを話された。「理論とシナリオを完成させ予算を獲得しても、成功事例としてそれを証明する場がない。大学は定年になると研究室などを明け渡すことになっており、意欲があってもその場が確保できない」と。「FS CREATION」の「FS」は藤田先生と佐藤先生のそれぞれの頭文字をとったのだそうだ。

「三井リンクラボ柏の葉1」

「FS CREATION」内
「三井リンクラボ柏の葉1」は、隣接する国立がん研究センター東病院・先端医療開発センター・橋渡し研究推進センター(NCC)との産学医連携をサポートする施設で、敷地面積約3,611㎡、6階建て延べ床面積約10,978㎡。貸付面積は約8,227㎡。約107㎡から最大約660㎡まで複数区画貸しも可能。カフェ、ラウンジ、会議室を併設している。基本計画は日建設計。設計・監理は清水建設。施工は清水・京成共同企業体。建物は昨年11月に完成。同社は同じエリアで今後3棟のラボを建設する予定。
「三井のラボ&オフィス」事業は、本格的なウェットラボとオフィスが一体化した施設の賃貸事業で、すでにオープン済みの「三井リンクラボ葛西」「三井リンクラボ新木場1」の「都心近接型」と、今回の「三井リンクラボ柏の葉1」のような「シーズ近接型」の2つのコンセプトで展開。同社がもっとも力を入れている事業分野の一つだ。
第6のアセットクラス「三井のラボ&オフィス」 住宅不可の新木場に開業(2021/7/8)
らしき建築物発見!住宅不可の151haの江東区・新木場に88人が住む不思議(2019/6/4)
住宅不可の151ha〝処女地〟新木場にライフサイエンス拠点 三井不の新事業(2019/6/1)
世界トップレベルの診療モデル確立へ 三井不&国立がん研 病院内にホテル開業

「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」
三井不動産、三井不動産ホテルマネジメント、国立がん研究センターは7月1日、国立がん研究センター東病院(NCC東病院)の敷地内に立地する「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」を開業する。双方の知見をもとに共同企画した、がん患者とその家族をサポートするホテルで、病院と連携した人的サービスのほか、デジタル技術を用いた各種のサービス、患者に配慮した食事メニュー、ロボットによる食事配送なども行う。開業を前にした6月20日、メディアに施設内を公開した。
施設は、つくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅から車で約5分、柏市柏の葉6丁目に位置する国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(NCC東病院)が所有する敷地面積約ホテル部分約3,972㎡、NCC東病院敷地約11,914㎡、地上7階建て延べ床面積約8,329㎡、客室数145室。客室面積は22.8㎡(60室)と30.0㎡(68室)がメインで、デラックスタイプは45~47㎡、スイートは60.1㎡。設計・施工は東急建設。建物は三井不動産が所有する。
建物の2Fの一部にはNCC東病院が外来拡張エリアを設置。10室の診療室を設け、うち2室はオンライン診療の環境を整え、セカンドオピニオン外来にも対応する。
ホテルの共用部には全82台のAIカメラを設置し、緊急時の対応につなげる試験導入を行なうほか、スタッフはがんに関する専門的な知識を習得し、常駐するケアスタッフが24時間体制で緊急対応する。また、AI 健康アプリ「カロママ プラス」(開発・運営:リンクアンドコミュニケーション)を活用したがん患者向け食事管理機能、「Health Data Bank for Medical」(開発・運営:NTTデータ)を用いたバイタルデータ管理機能の2つのデジタルサービスを提供し、資生堂ジャパンはがんの副作用による外見変化の悩みや不安を軽減する「メイクアップアドバイスセミナー」などを定期開催していく。
発表会に臨んだNCC東病院長・大津敦氏は「当院には毎年国内外から30万人弱のがん患者さんが来院しており、新規がん患者さんは9,000人以上となっている。当院敷地内にホテルが開業することで、がん患者さんとそのご家族の通院時の負担軽減や遠方の方の受診の利便性向上が期待できる。さらに『柏の葉スマートシティ』で進めている最先端のがん医療・研究機関と連携し、世界トップレベルの診療モデルを確立したい」と述べた。
NCC東病院の平成30年1月1日~12月31日のデータによると、年間新入院患者数は11,918人で、425の病床は満床。年間院内死亡患者数は664人。

エントランスロビー

エントランスホール

デラックスツイン(47㎡)

オストメイト対応トイレ

カフェ&レストラン「丁字屋KASHIWA-NO-HA」

配送ロボット(エレベーターに乗れるのはさすがだが、声が美しくないのが難点)

ラウンジのフェイクの観葉植物
◇ ◆ ◇
病人を、しかもがん患者とその家族を顧客層に据えた高級ホテルは、米国では当たり前のようだが、わが国には存在しないようだ。永遠のテーマである生と死に真正面から向き合う双方の挑戦に期待したい(地獄の沙汰も金次第の言葉をぐっと飲みこんだ)。「hospitality」も「hospital」も「hospes」も語源は一緒のはずだ。
私事だが、小生の亡妻は43歳で乳がんが発覚した。ステージⅣだった。なぜなぜなぜ、神や仏に祈り呪った。市立病院と大学病院に入退院を繰り返し、最初に医師が予言したとおり4年後に死亡した。
他の病院は知らないが、大学病院の個室は窓が小さいうえに、病室の外には鉄格子のような手摺が設けられていた。ここから羽ばたけたらどんなに素晴らしいか、外の緑豊かな庭を二人で散歩できるか、来年もサクラが見えるのか、身内のゴルフイベントに参加できるか…そんなことばかり考えた。最期のころは、病院の許可を得て寝泊りもした。何かあったら知らせてもらうように手首に紐を付けつないだ。眠ろうとすると、苦痛を伝えるためか、あるいは裏切りばかりしてきた小生へのしっぺ返しか、紐が引っ張られる。意識が朦朧とする。島尾敏雄の「死の棘」の世界だ。当然だ。まんじりともせず死の恐怖と戦っているのに、傍のソファでいびきをかいて眠っている夫を憎たらしく思わないほうがおかしい。
そんなつらい経験をしているからこそ、今回のホテルは患者や家族の悩みを解消してくれる最高にいいホテルだと思う。共用部の廊下幅は2m確保されており、客室はマンションに近い。日常の生活をホテルでも過ごしてもらおうという配慮が伝わってくる。車椅子でも利用可能にするために廊下幅は1.2mくらいあり、天井高も2600ミリ確保している。引き戸を多用、窓も大きい。呼び出しボタントイレもオストメイト対応もある。診療の前泊、後泊はもちろん、中長期滞在もありうると見た。
食事管理機能、バイタルデータ管理機能の2つのデジタルサービスは、がん患者だけでなく健常者の生活習慣病予防にも役立つはずだ。資生堂の「メイクアップアドバイスセミナー」は患者にとってとても重要なことだろうとは思うが、よく分からない。
疑問に思ったのは、がんの進行レベル・ステージが0期からⅡ期くらいならまだしも、Ⅳ期のがん患者とその家族はホテルでどのように過ごすのかということだ。同じような患者と同席して食事はできるのか、会話は弾むのか、きれいに化粧はしていてもその裏の素顔・素肌は透けて見えないのか、その光景はどのように映り、心的影響を及ぼすのか。知りたいようで知りたくない。
ある名声さくさくたる経済紙の記者が「客単価はどれくらいか」とぶしつけな質問をした。ホテル関係者は当然のことのように「公表していません」と話した。(メディア・リテラシーに著しく欠ける。答えが返ってきそうもない質問はしないことだ。取材のイロハだ)
難点も一つ二つ指摘したい。共用施設は「木調」デザインを強調しているように、すべてが本物の木を使ったカフェ&レストラン「丁字屋KASHIWA-NO-HA」やヘリンボーン床のホールはあるが、ラウンジの壁際の緑はくすんだ色のフェイクの観葉植物だった。エレベーターホールの壁面も「木調」ではあったが、シート張りだった。画竜点睛を欠くとはこのことをいう。三井不動産レジデンシャルはタワーマンションの全てのエレベーターホールに本物の観葉植物を飾ったことがある。

道路を挟んだ柏の葉公園から写す(アートは日高頼子氏「曙」)

NCC東病院
アクティブシニア向け コスモスイニシア「札幌」入居開始

「イニシアグラン札幌イースト」(
コスモスイニシアは6月17日、アクティブシニア向け分譲マンション「イニシアグラン札幌イースト」(203戸)が竣工・入居開始となり、再開発事業「北4東6周辺地区第一種市街地再開発事業」全体の「まちびらき」が5月26日に開催されたと発表した。
物件は、地下南北線さっぽろ駅から徒歩11分、札幌市中央区北四条東七丁目に位置する敷地面積約11,542㎡、14階建て全203戸(分譲対象住戸202戸、医療関連施設等区画1戸)。専有面積は41.63~82.44㎡。竣工は2021年9月。施工はフジタ・岩田地崎建設・田中組 特定建設工事共同事業体。管理は大和ライフネクスト。
「北4東6周辺地区第一種市街地再開発事業」は、平成25年に策定された「札幌市まちづくり戦略ビジョン」に基づき、にぎわいの創出と環境共生型のまちづくりを目指し、「住宅・商業複合地区」「公共公益地区」「医療・福祉複合地区」で構成されている。
「イニシアグラン札幌イースト」は、1階にクリニックモール、マンション内には多目的ルーム、ホワイエ、ミーティングルーム、ミュージックスタジオ、小浴場、大浴場(男女別)、プレイルーム、ゲストルーム、カフェダイニングの9つの共用施設を備えている。
「フレイル」と呼ばれる、心身活力や生活機能などの日常生活を送るための機能が低下し、将来要介護状態となる可能性が高い状態を予防するため、社会参加(つながる)、体力(動く)、栄養(食べる)ことに力を入れるとしている。

まちびらき

大浴場
ディスポーザー、玄関手洗い収納標準、選べる洗面、伊藤忠都市開発「西馬込」

「クレヴィア西馬込」
先の伊藤忠都市開発「クレヴィア新御徒町」に続き「クレヴィア西馬込」を紹介する。こちらはコンパクトからファミリーまでをターゲットにした物件で、始発駅であることもあり、約700件の反響を集めている。
物件は、都営地下鉄浅草線西馬込駅から徒歩7分、大田区西馬込一丁目の準工業地域に位置する7階建て全 44戸(うち事業協力者用住戸8戸)。7月中旬に分譲予定の第1期(戸数未定)の専有面積は36.45~81.76㎡、価格は未定だが、坪単価は370~375万円の予定。竣工予定は2023年4月下旬。施工は松尾工務店。設計・監理は安宅設計。販売代理は伊藤忠ハウジング。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、ディスポーザー、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、玄関手洗い収納、スマートIoT機器など。

玄関手洗い収納

スタンダードミラー(左)とストレージミラー

ユーティリティー・キャビネット(左)とデザイン・キャビネット
◇ ◆ ◇
現地は見ていないが、以前、義妹が馬込に住んでいたので住環境は見当が付く。国道・第二京浜に面しており、準工エリアであるのはネックだが、道路沿いはマンションや飲食などの商業施設化が進んでいる。背後は起伏のある住宅街が広がっている。始発駅であることやファミリータイプの比率も高いことなどから反響を呼んでいるようだ。
特徴の一つは、玄関手洗い収納が装備されていることだ。戸建てではかなり一般化しているが、分譲マンションで付いているのは初めて見た。デザイン性もいい。
もう一つ、「新御徒町」の記事でも書いたが、ユーティリティー・キャビネット、デザイン・キャビネットの二つの収納とスタンダードミラー、ストレージミラー、イルミネーションミラーの3つのミラーを組み合わせることでできる6タイプの中から、無償で選べるドレッシングルーム(洗面)の提案がいい。この種の提案も初めて見た。
更にもう一つディスポーザー。40戸台の規模でディスポーザーが付いているのは、記者が見学した限りでは10件に1件もないはずだ。
最後に、同社に提案だ。現在の賃料・維持管理費は月500万円はくだらないはずの、5つ星ホテルに匹敵する「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」を夜間は一般に開放してはどうか。飲食・喫煙を可能にし、モデルルームは宿泊可能にすれば、1泊5万円(2~3室)でも安い。常設モデルルームのビジネスモデルにしてほしい。賃料の3倍の売り上げが期待できる。マンションの成約率も間違いなくアップする。
退行する商品企画に一石 天井高2700ミリ&ワイドスパン 伊藤忠都市「新御徒町」(2022/6/18)
これは凄い ホテルなら5つ星 伊藤忠都市 「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」(2020/9/10)
「実践派」の千葉大名誉教授・小林秀樹氏 マンション長寿化フォーラムで講演へ
千葉大学名誉教授で、スケルトン・インフィル方式を編み出し、日本マンション学会会長などを歴任された小林秀樹氏が、6月22日に行われるマンションコミュニティ研究会(代表・廣田信子氏)主催の第25回フォーラム「マンションの長寿命化に向けた取り組み…二つの老いにどう備えるか…」で基調講演をされる。視聴申し込みは6月19日まで、以下のURLへ。https://www.mckhug.com/blog/25
◇ ◆ ◇
小林先生が基調講演をされることは、廣田氏からのメールで知った。テーマの「二つの老いにどう備えるか」はマンション管理業界、管理組合の大きなテーマの一つだが、肩書が「名誉教授」になっていたのに驚き、名誉職に退く年齢でもないと思い、小林秀樹研究室情報サイトで調べた。
絶句するほかなかった。先生が2020年3月末で定年退職されたのは仕方がないとしても、2022年3月12日付の【ご報告】には、「半年前に肝内胆管癌が発見され治療を進めています。幸い治療の効果で生活にそれほど支障はありません。詳しくは、癌ブログを公開しました」とあるではないか。恐る恐る読んだ。〝闘病記〟の第1回目には次のように綴られている。
「2021年6月に肝内胆管癌がみつかったとき、すでにステージⅣで肝臓に転移しており、手術はできない状態であった。
そのとき、最初に調べたのは、癌を克服する方法であった。手術の可能性はないのだろうか。抗がん剤治療はどんなものだろうか、新しい治療法はあるのだろうか、などを本やネットで調べた。
しかし、手術以外に完治の見込みはない難治性の癌であることを知った。もちろん、希望を捨てたわけではない。抗がん剤が効いて癌が小さくなれば、手術できる可能性は残されている。
妻は、私以上につらかったはずだ。食事療法の本を買い込み、ニンジンジュース、癌によい食事を調べて毎日つくってくれた。感謝しかない。
そして、次に知りたいと思ったことは、余命をどう生きるかであった。夫婦の趣味である登山の田部井淳子さんの闘病記を読んで勇気づけられた。また、同じ癌で亡くなった川島なお美さんは、亡くなる3週間前まで舞台に立っていたそうだ。その生き様に心を打たれた。そして、多くの方のブログが心に染みた。
そうだ…私も癌と過ごした記録を残しておこう。それは、余命を生きた証にもなるはずだ」と。
その後、本日(6月18日)現在、21回ブログを更新されている。文量は1回あたり400字原稿用紙3枚前後か。
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このような記事を書くのはつらい。小生の妻も28年前、乳がんで死亡しているからだ。しかし、先生の闘病記を読んで、これは伝えなければならないと思った。先生がわが国の住宅政策、街づくり、団地再生・活性化に大きな役割を果たされていることを知っていただきたいので書くことを決断した。先生にもご了解を頂いた。
先生との出会いは12年前だ。「感動的な催しを取材することができた」と記事に書いたように、「もう一つの住まい方推進協議会(Alternative Housing & Living Association)」が主催した「第6回もうひとつの住まい方推進フォーラム2010 〝複合〟でつなぐ地域の暮らしと福祉」を取材したときだ。
その時の記事と先生の講演要旨を添付する。座学ではなく、実践に基づく講演なのでとても参考になる。今回の記事も、この講演を参考にしていただくのが最大の目的だ。
その後、先生が参加された国土交通省などの会合を何度も取材させていただいた。とにかく先生の話は面白い。しかも、すらりとしてかっこいいのだ。いつも西城英樹さんとだぶらせて話を聞いた。年齢は小生より二回りは低いはずだとずっと思ってきた。
先生の記事のアクセス数も多く、旭化成ホームズが主催したフォーラムの記事は6,000件をはるかに突破した。主だった記事も添付する。
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先生が行った2020年10月10日の最終講義をビデオで視聴した。「40年の研究人生を振り返って」というテーマで、1時間半にわたって話された。
大学の先生の最終講義を受講・聴講するのはこれで2度目だ。最初は十数年前、明治大学・百瀬恵夫名誉教授だった。この時は特別に許可され、学生さんと一緒に長椅子に腰かけて受講した。
講義を通じて企業のあり方、人間としての生き方を学んだ。その後の取材にも生かされている。先生は「CATが大事」と話された。「C」とは「Compliance(コンプライアンス)」、「A」とは「Accountability(アカウンタビリティ)」、「T」とは「Traceability(トレーサビリティ)」だ。
これを守らない政治家がいかに多いことか。百瀬先生は「代議士は詐欺師か大馬鹿野郎のどちらか」と話されたこともあった。
そして今回の小林先生。先生は講義の締めくくりとして、①住民の暮らしの現場を大切にする。〝なぜ〟が研究のヒントになる②一人ひとりの要求を大切にする。顕在的要求から潜在的要求を引き出す企画者たれ③これからの建築・都市を考えるうえで、対立・矛盾の中にチャンスがある-この3つのメッセージを学生さんに贈った。
百瀬先生と小林先生に共通するのは「武闘派」「実践派」ということだ。百瀬先生は中小企業研究の第一人者として知られるが、経営者はもちろん従業員などと酒を飲み交わしながら大企業に負けない理論を打ち立てた。「百瀬教」を名乗る研究者や経営者がたくさんいる。記者は勝手ながら「武闘派」と呼んだ。
小林先生は、どちらかというと優男で、柔道5段(と聞いた覚えがある)でいくつもの武勇伝を持つ百瀬先生と対照的だが、座学を枕にするような先生ではないことを、12年前の取材で知った。前段で書いた通りだ。
最終講義でも「現場」「実践」を何度も話し、セキスイハイムの「オーサンス」や旭化成ホームズの「母力」などの家づくり研究に参画したのもとても勉強になったと語った。「研究室の外に出よう」とも呼び掛けられた。
6月22日の基調講演ではどのような話をされるのか。
〝羽ばたけないかごの鳥〟国交省 団地再生検討会 エアコンなし 議論白熱30度超に(2008/6/8)
マンションコミュニティ研究会 設立5周年フォーラム「豊かな未来へ」(2015/12/4)
平成の田園調布になるか1区画200坪の街づくり つくば市の「春風台」(2015/5/26)
厚くて高い法の壁 合意形成の難問も立ちはだかる 国交省「団地再生あり方検討会」(2015/3/18)
「理想の間取りは普通の間取り」 小林秀樹・千葉大大学院教授(2014/1/22)
〝複合〟でつなぐ地域の暮らしと福祉 「もう一つの住まい方推進協議会(AHLA)」フォーラム(2010/10/29)
「おーお明治」大学の誇り 百瀬恵夫名誉教授の「瑞宝中綬章」受章を祝う会に300名(2017/8/8)
退行する商品企画に一石 天井高2700ミリ&ワイドスパン 伊藤忠都市「新御徒町」

「クレヴィア新御徒町」
伊藤忠都市開発が近く分譲する「クレヴィア新御徒町」(52戸)と「クレヴィア西馬込」(44戸)のモデルルームを「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」で見学した。現地は見ていないが、商品企画は間違いなくいい。いかにも同社らしい物件だ。「新御徒町」から紹介する。
物件は、都営大江戸線新御徒町駅から徒歩5分、都営浅草線蔵前駅から徒歩9分、台東区鳥越一丁目の商業地域(建ぺい率56.71%、容積率499.56%)に位置する14階建て全52戸。専有面積は32.11~67.69㎡、価格は未定だが、坪単価は460万円の予定。竣工予定は2023年12月上旬。設計・監理は陣設計。施工は第一建設工業。分譲開始は7月上旬の予定。
最大の特徴は、全住戸の天井高が約2.7m以上で、約2.2mのハイサッシ、1LDKでも5000ミリ以上のワイドスパンという商品企画だ。効率的な設計により、限られた面積を最大限に活用するもので、「TEN-DAKA」「YOKO-HIRO」「TATE-BAKO」「AKA-RI」の4つの特徴を「Hi-SUMA」と総称している。
また、省エネ法の省エネ基準に比べ一次エネルギー消費量を10%以上削減し、その他低炭素化に資する措置が講じられている場合、「住宅ローン減税」などの優遇を受けることができる「低炭素建築物」認定を、同社としては初めて受けた物件でもある。
さらに、ドレッシングルームは「スタンダードミラー」「ストレージミラー」「イルミネーションミラー」の3つのミラーと「ユーティリティ・キャビネット」「デザイン・キャビネット」の2つの収納を組み合わせることでできる6通りのプランを、自分の好みで自由に選べる無償の「DRESSIMO」を採用する。

32㎡のプラン
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現地を見ていないので何とも言えないが、立地はおおよその見当がつく。隅田川花火を見るためにマンションを買うお金持ちがいるエリアの一角ではないか。坪単価は高いような気もするが、23区のコンパクトマンションは軒並み坪400万円を突破してきているので、こんなものかとも思う。
さて、約2.7mの天井高。このところ激しいマンションの価格上昇に反比例するように、天井高はどんどん低くなっている。2500ミリあれば高いほうとかで、2400~2450ミリが当たり前になっている。天井高を下げればその分だけ鉄やコンクリも少なくて済むのでコストは下がるし、天井高を下げることで階数(戸数)を増やすことも理論的には可能だ(実際は容積率の規制があるので難しいが)。
今回の物件で天井高を2.7mとしているのは、建ぺい率、容積率などの法的規制によるものだろうが、供給が増え競争も激化しているコンパクト市場に与えるインパクトは大きい。
間違いなく居住性は向上する。しかし、その居住性を定量的に計る物差しはない。デベロッパーは天井高を下げたのでその分価格を下げたとか、逆に高くしたので価格にオンしたなどとは絶対言わない。建基法では居室の天井高は2.1m以上と定めているのみだ。
その価値判断材料になると思うので、三井不動産レジデンシャル「パークコート六本木ヒルトップ」とモリモト「ディアナコート本郷弓町」、そして先日見学した三菱地所レジデンス「The Parkhabio(ザ・パークハビオ)SOHO 大手町」の記事を添付する。
「六本木」のリビング天井高は標準階でも3,400~3,450ミリ、最上階は4,150ミリだった。「本郷弓町」は、建基法ではあと2層積み上げられたのにそうしないで、天井高を2.7m確保した。これが圧倒的な人気を呼んだ要因だった。三菱地所レジの「MIデッキ」には感動した。
今回の物件もまた、どんどん退行する居住性能に一石投じるものだ。反響が注目される。

ハーフモデル(天井高2400ミリならエアコンの下部あたり)

「DRESSIMO」(デザイン性なら左、収納重視なら右とか)
感動的な天井高2730ミリの「MIデッキ」 職住一体型SOHO 三菱地所レジ「大手町」(2022/6/15)
あっぱれ!モリモト 階数を2層分減らし天井高2.7m確保「本郷弓町」(2014/5/23)
現段階で最高品質のマンション三井不レジ「パークコート六本木ヒルトップ」(2011/11/16)

