業界初 屋上・外壁からの漏水18年保証 CO2排出量38%削減 三井不レジ「志木」

「パークホームズ志木コンフォートテラス」
三井不動産レジデンシャルは5月10日、業界初となる屋上・外壁からの屋内漏水18年保証の高耐久部材をマンションに採用すると発表した。これにより試算上、国土交通省ガイドライン推奨周期と比べて60年間で大規模修繕工事回数を2回減らすことが期待されるとしている。第一弾の「パークホームズ志木コンフォートテラス」を7月から分譲開始し、今後順次展開する。
高耐久部資材は、建物外皮の劣化抑制効果が期待される①タイルはく離・はく落防止性能が優れる外壁タイル張りに「有機系接着剤」②屋上アスファルト防水に「高反射塗料」③耐候性・耐久性にすぐれた外壁シーリング材-の3点セットからなる。
これにより、マンション業界では初めてとなる新築時の屋上および外壁から屋内への漏水保証について、現行の10年間から18年間に延長し、大規模修繕工事を長周期化することで、運用段階のライフサイクルCO2排出量を約38%削減できるとしている。
「パークホームズ志木コンフォートテラス」は、東武鉄道東上線志木駅から徒歩7分、埼玉県新座市東北1丁目に位置する8階建て135戸。専有面積き56.66 ~83.24㎡。竣工予定は2023年11月上旬。施工は長谷工コーポレーション。販売開始予定は2022年7月中旬。
なぜだ 千代田区の街路樹伐採強行 またまたさらにまた「街路樹が泣いている」

ブルーシートに覆われた伐採済みのイチョウ(右側の緑地帯は興和一橋ビル)

ウクライナ国旗と一緒にイチョウに添い寝する参加者(8日、午後9時ころ)
またまた、さらにまた「街路樹が泣いている」-東京都千代田区が4年4月25日から神田警察通り道路整備Ⅱ期工事を再開し、工事区間に植えられている32本のイチョウのうち二本が伐採されたことを受け、「神田警察通りの街路樹を守る会」のメンバーなど住民が工事時間帯の夜8時から翌日の朝6時まで、抗議の監視活動を行っているのを取材した。
記者が取材したのは5月8日夜8時過ぎから翌日の午前2時過ぎだった。参加者は20~30人くらいか。若い方もいたが記者のようなおじいちゃん、おばあちゃんが中心だった。それぞれがイチョウの傍に折り畳み式の椅子に座り行き交う車などを監視していた。なかにはイチョウに添い寝するように寝袋にくるまっている人もいた。
参加者は「私は14代目。みんな昔から住んでいる人ばかり」「区の言うことは信用できない」「家で缶ビールの蓋を開けたら、仲間からイチョウが伐採されたことを知らされ、自転車で5分かけて駆けつけた」「第一期でできたことがどうして第二期でできないのか」などと怒りをあらわにしていた。
寝袋の方も眠っていたわけではなかった。「(区に)騙されていたからね。トラウマになっちゃった。(行き交う車は)みんな(工事車両)怪しいと思った」と語った。
この日(9日)は工事が行われないと判断したのか、監視活動は午前2時過ぎに解散された。
工事が行われたら一部始終を見届けようと駆けつけた記者が予約していたホテルに帰ったのは2時半ころだった。酒もかなり入っていたが、半覚醒状態でなかなか寝付かれなかった。風呂にも入らず、歯も磨いていなかったのを朝8時ころ起きて初めて知った。飲み残しの缶ビールは半分残っていた。
なぜ、なぜ。なぜ。イチョウ伐採問題は決着がついていたのではないか。樋口高顕区長は「現在の一致点が見出せない状況が長く続けば、意見の対立を深め地域に亀裂を生じさせることにもなりかねないと認識」「(令和4年4月25日から神田警察通り道路整備Ⅱ期工事を再開したのは)行政として苦渋の決定」というが、意見の対立を深め、地域に亀裂を生じさせたのは区側であり、「苦渋の決定」は修復しがたい禍根となるのではないか。プーチンのウクライナ侵攻と変わりないと言ったら失礼か。
2日間かけて区議会企画総務委員会の議事録や経緯などをチェックしたが、怒りは正常な思考を停止させる。何から書いていいか分からない。五月雨式に書くことを決めた。
街路樹に関する記者の記事を調べたら、千代田区の記事も含め100本近く見つかった。参考になる記事を添付した。ぜひ読んでいただきたい。

神田警察通り道路整備Ⅱ期工事区間(右側は安田不動産「錦町トラッドスクエア」)

イチョウの幹には死刑宣告と同じ意味の「撤去」と書かれた張り紙が張られている

歩道のイチョウ(確かに歩道は広くはない。樹高20~30メートルに育つイチョウと釣り合わないのも事実)

整備済みの第1期工事区間(右側の緑地帯は防災センター、左側は共立女子大)
ネガティブにならざるをえない 無残な街路樹 ネイチャー・ポジティブを考える(2021/11/27)
またまた「街路樹が泣いている」 千代田区 街路樹伐採で賛否両論(2016/9/8)
千代田区「説明不足だった」 「豊洲」と同じ様相 神田警察通りのイチョウ伐採問題(2016/10/8)
会議用天板に杉の無垢材を活用した硬くて軽い「Gywood®」提案 ナイス

メラニン化粧板の天板(左)と「Gywood®(ギュッド)」
ナイスは5月2日、メラミン化粧板などの会議用テーブルの天板をスギの無垢材を活用した「Gywood®(ギュッド)」による無垢の板材へ交換する提案を開始したと発表した。
「Gywood®」は、一般的に軟らかいとされる針葉樹の無垢材の表層部を高密度化することで板厚を薄くすることに成功し、軽量化も図られているのが特徴。脚部のデザインも自由に選択でき、今回のような会議テーブルの天板交換などの提案も可能となった。
内装材の木質化の効果は科学的に証明されており、「Gywood®」はテーブルの天板のほかフローリング、階段板、学習机、キッチン面材などへの活用が進んでいる。
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「Gywood®」は記者も実物をみて触ったことがある。コストの問題もあるだろうが、CO2削減やSDGsの観点からすれば爆発的にヒットしてもおかしくないと思う。
国産針葉樹の特長保持しながら傷つきやすい難点解消 ナイス 無垢の新素材開発(2018/6/6)
第2回グリーンインフラ優秀賞受賞 フージャース「つくば」のマンション

「デュオヒルズつくばセンチュリー」に隣接する公園
フージャースホールディングスは4月28日、グループ会社のフージャースコーポレーションの「デュオヒルズつくばセンチュリー」が第2回グリーンインフラ大賞「生活空間部門」優秀賞を受賞したと発表した。
グリーンインフラ大賞は、国土交通省が事務局を務める「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」において、グリーンインフラに関する優れた取組事例を表彰し、広く情報発信することを目的に令和2年度に創設された表彰制度。第2回グリーンインフラ大賞では、全国から応募のあった27件の取組事例から、国土交通大臣賞(4件)と優秀賞が発表された。
「デュオヒルズつくばセンチュリー」は、茨城県つくば市の公務員宿舎跡地開発。産官学及び地域との連携の下、敷地境界線をシームレスにつないだ空間設計、開発地隣の公園(つくば市所有)の緑化リニューアルを行い、公園とマンションの敷地境界を取り払い、エリアに地元で人気のベーカリーカフェを誘致。公園の価値を維持する仕組みづくり及び地域コミュニティの場の創出のためのボランティア団体「つくばイクシバ!」を立ち上げ活動を行っている。公園利用人数は、リニューアル前後で283%増加した。
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とてもいい表彰制度だと思う。同社の「デュオヒルズつくばセンチュリー」は見学取材しており、記事にもしているのでぜひ読んでいただきたい。このような取り組みが全国に広がることを期待している。「公園」を住民から切り離すことしか考えていない自治体には刺激となるはずだ。
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「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」が発行した令和4年3月版「グリーンインフラ事例集」には100を超えるプロジェクトが掲載されている。デベロッパーが参画したプロジェクトも10件はある。分譲マンション事例はフージャースコーポしかないはずだ。
気になったのは、プラットフォームの会員構成だ。会員は都道府県と市町村の一号会員、関係府省庁の二号会員、民間企業、学術団体の三号会員、個人の四号会員からなり、2022年1月現在、一号は81、二号は9、三号は404、四号は838の合計1,332会員(設立当初は409会員)と増えてはいるのだが、一号会員は少なすぎる。全都道府県が会員になっているとすれば、市町村会員はわずか34にしか過ぎない。
何かにつけ官主導ではうまくいかないのは分かるが、都市公園などは各自治体が管轄していることを考えれば市町村会員が圧倒的に少なすぎる。各市町村を参画させることが課題ではないか。
「街のシンボルになる」来場者 公園との垣根なくしたフージャース「つくば」に感動(2021/4/28)
6.6%増の86.6万戸 令和3年度住宅着工/基本性能・設備退行に触れぬ識者・メディア


国土交通省は4月28日、建築・住宅着工統計を発表。令和3年度の住宅着工戸数は前年度比6.6%増の865,909戸となり、3年ぶりの増加となった。利用関係別では、持家は281,279戸(前年度比6.9%増、3年ぶりの増加)、貸家は330,752戸(同9.2%増、5年ぶりの増加)、分譲住宅は248,384戸(同3.9%増、3年ぶりの増加)。分譲住宅の内訳はマンション102,762戸(同5.0%減、3年連続の減少)、一戸建住宅144,124戸(同11.4%増、2年ぶりの増加)。
首都圏は総戸数297,152戸(前年度比4.0%増)で、内訳は持家61,265戸(同9.1%増)、貸家126,574戸(同6.8%増)、分譲住宅107,831戸(同1.5%減)。分譲の内訳はマンション48,819戸(同11.2%減)、一戸建住宅58,061戸(同8.5%増)。マンションは3年連続減。5万戸を割るのは平成21年度の34,506戸以来12年ぶり。
都県別マンションは、東京都29,216戸(同12.1%減)、神奈川県10,758戸(同0.7%減)、埼玉県4,823戸(同13.6%減)、千葉県4,022戸(24.0%減)となり、4都県とも減少した。
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国土交通省の建築着工統計調査から過去10年間の木造と鉄筋コンクリート造の坪単価の推移を見てみた。坪単価は工事費予定額で、工事が着工から完成までに要した実際の工事費ではなく、一般にこの種の統計は低めに現れる傾向を持っているが、木造と鉄筋の単価推移を概観するのに参考になる。
木造は、平成24年度の52.2万円から令和3年度は56.9万円となり、過去10年間で9.0%の上昇。一方、鉄筋は平成24年度の63.7万円から令和3年度は94.8万円へ実に48.8%も上昇している。
巷間では、マンション価格が上昇しているのは、大手を中心とするデベロッパーが利便性の高い用地取得にシフトしているからで、価格上昇にも関わらず市場が堅調に推移しているのは供給不足によると喧伝されているが、記者はそう思わない。
価格上昇はもちろん、建築費の上昇も大きな要因だが、規制が緩やかな土地代が高い商業系や工業系用途での供給を増やしているためで、マンション適地はむしろ減少していると考えている。供給不足というのも当たらない。ストックの増大、人口減少の現状を考えると、戸数減少は当然だと思う。
そんなことより、マンションも戸建ても基本性能・設備仕様レベルがどんどん劣化・退行していることに注視しないといけないのに、識者もメディア誰も何も言わない。こちらも退行か。
坪1300万円でどうか 旧逓信省庁舎跡地の三井&三菱「三田ガーデンヒルズ」

「綱町三井倶楽部」庭園からの完成予想図
三井不動産レジデンシャルと三菱地所レジデンスが4月25日に発表した旧逓信省簡易保険局庁舎跡地(1929年竣工)の大規模マンション「三田ガーデンヒルズ」に注目している。今年最大どころか、両社が2007年に分譲した定期借地権付き「広尾ガーデンフォレスト」以来の究極の億ションになるとみているからだ。
物件は、東京メトロ南北線・都営大江戸線麻布十番駅から徒歩5分、都営三田線芝公園駅から徒歩10分、港区三田一丁目の第二種住居地域・第一種文教地区に位置する敷地面積約敷地面積 25,246.㎡、14階建て他全1,002戸。専有面積は29㎡台~370㎡台。竣工時期は2025年3月。設計・施工は大成建設。
分譲マンションとしては港区最大となる敷地面積約25,000㎡で、両社が共同で「ガーデンヒルズ」を分譲するのは「広尾ガーデンヒルズ」以来38年振り。敷地南側にジョサイア・コンドルが設計した歴史的建築物「綱町三井倶楽部」を望む立地であるのも特徴の一つ。
国内最大規模となる全戸ZEH-Orientedを取得する予定で、電気・ガスともに CO2排出量実質ゼロとなるサービスを導入、太陽光発電と中圧ガスを利用したオンサイト発電を有事の際にも活用するなどレジリエンス機能も強化する。
この他、帝国ホテルと提携したコンシェルジュをはじめワークスペース、ジム、ゴルフラウンジ、サウナや岩盤浴、シアタールーム、ミュージックルーム、カフェラウンジ、 バー、レストラン(店舗)などの共用施設、サービス提供を予定している。
設計デザインは、東京ミッドタウン日比谷を手掛けたホシノアーキテクツがメインで、新丸ビルを担当したロンドンを拠点に国際的活動を行う建築設計事務所ホプキンスアーキテクツが国内マンションのファサード・デザインに初参画。旧逓信省簡易保険局庁舎を一部保存・再生する。起伏がある敷地を利用して既存樹を含む植栽約130種による約7,700㎡のランドスケープを計画している。

中庭

旧逓信省簡易保険局庁舎階段室

旧逓信省簡易保険局庁舎 入口
◇ ◆ ◇
現地の旧逓信省簡易保険局庁舎は入ったことはないが、何度も眺めてはため息をついた。〝ここにマンションが建ったらどんな素晴らしいものになるか〟と。目の前はジョサイア・コンドルが設計した数少ない現存建築物「綱町三井倶楽部」があり、三井不動産レジデンシャル「パークマンション三田日向坂」「パークマンション三田綱町」のほか、アパの高級賃貸マンション「THE CONOE三田綱町」、イタリア大使館、オーストラリア大使館、三田共用会議所、元神明宮(元祖神社)、赤羽小学校、都立三田高校などがある。
麻布十番駅近くでは約1,450戸のマンションを含めた「三田小山町西地区第一種市街地再開発事業」も進行中だ。
両社は今秋に販売サロンを開設すると発表した。メディア見学会も行われるはずだが、いつものように単価予想を試みる。ズバリ坪単価は最低1,300万円、1,500万円もあると見た。
根拠は、これまで分譲された大規模億ションのなかでもっとも住環境に恵まれており、最高レベルの基本性能・設備仕様が期待できるからだ。
比較する物件はないが、現地に近接する三井不動産レジデンシャル「パークマンション三田日向坂」(18戸)が参考になる。2011年竣工物件で、リストグループが開発した高額物件に特化したAI査定システム「mAI List(マイリスト)」が昨年の価格上昇率トップに上げたマンションだ。分譲当初の平均価格約2.4億円(平均面積128.24㎡)から約4.0億円へ坪単価は625万円から1,022万円へ1.6倍に上昇している。
もう一つ、2014年分譲の三井不動産レジデンシャル「パークマンション三田綱町」(98戸)もある。坪単価725万円で瞬く間に完売した。ネットで調べたら、現在の中古価格は1,000万円を突破している。「THE CONOE三田綱町」も坪単価1,000万円超で分譲されると思われたが、急きょ賃貸に変更された。
これらより低くなることはありえない。ただ、戸数が多く、目先の社会経済動向も読みづらいので坪1,500万円となると自信はない。1,300万円くらいが妥当ではないか。自信はない。外れたからと言って責任は取らない。

帝国ホテルイメージ
究極の億ション 三井&三菱 「広尾ガーデンフォレスト」(2007/2/23)
三井不レジ・日鉄興和・三菱地所レジ・首都圏不燃公社 麻布十番近接の2.5ha再開発(2020/9/19)
「麻布霞町」を超えるか 三井不レジ「パークマンション三田綱町ザ フォレスト」(2014/7/4)
歴史は繰り返す――バブルから何を学んだのか「広尾ガーデンヒルズ」分譲開始は坪251万円(2008/10/27)
コンドルが設計した「綱町三井倶楽部」を観た 三井デザインテックがセミナー(2015/10/22)
価格15億円以上 本物志向の白が基調 リスト「広尾」ホームステージングイベント

現地建物
リストグループのリストインターナショナルリアルティ(LIR)は4月28日、渋谷区広尾で販売中の住宅のホームステージングイベントを開催。高級外車のランボルギーニ、世界的アーティストのアートを展示するとともに、女性若手ソリストユニット「MUTIA(ミューティア)」による特別演奏も行った。イベントはメディアにも公開された。
物件は、東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩16分、渋谷区広尾3丁目の第二種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率300%)に位置する土地面積約247㎡(約74坪)、建物面積約328㎡(約99坪)。構造は鉄骨造3階建て。南西側幅員9.9m道路に接道。建設年月は令和元年6月。価格は15億円以上になる模様。
LIRは、オークションハウス「サザビーズ」を起源とする世界最大級の高級不動産ブランド「サザビーズ インターナショナル リアルティ®」の日本国内における独占営業権を取得後、世界70以上の国と地域に広がるネットワークを活用し、国内外の富裕層向け不動産売買取引を行っている。

2階エントランス

LDK
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現地は広尾駅からはややあるが、中層マンションやオフィスなど閑静な街並みを形成しており、東京女学館に近接。広尾ガーデンヒルズ、日赤、聖心女子大などにも近い。
1階はピロティ・駐車場(4台)と約81㎡の事務所。2~3階の住宅部分は5LDKで、カラーリングは壁や面材など白で統一。床は大判の磁器質タイルやナラ材を多用。2層吹き抜けのLDK天井高は約6.5mで広さは35畳大くらいか。リビングにはバイオエタノールの暖炉、キッチンシンクはディスポーザー機能付き。冷蔵庫はドイツリープヘル(LIEBHERR)製。鍵・レバーハンドルはウエスト。〝シンプル イズ ベスト〟-本物志向のオーナーの品格が伝わってくる。
価格は15億円以上とのことだが、その価値はあると見た。現地に近い広尾3丁目の地価公示は坪420万円(容積率150%)だが、現地は容積率300%なので単純計算するとざっと坪840万円で、土地代は約6.3億円だ。
1階事務所は見学しておらず、建物の建築費、内装費、設備費などはよく分からないが、坪300~400万円以上くらいではないか。建物だけで3~4億円だ。
土地代と建物価格を合計すると10億円くらいになり、都心部の眺望のいいマンションは坪2,000万円の事例も少なくないことを加味すると、オークションにかけたら20億円の値がついても驚かない。バブル期の最高値44億円を付けた「ドムス南麻布」の半値以下だし、やはりバブル期には「広尾ガーデンヒルズ」の中古は坪2,000~3,000万円もした。白が基調なのでどのような好みにも合わせられる。

システムキッチン(左が大型冷蔵庫)

トイレ(TOTO)と浴槽(これほど美しい浴槽は見たことがない。足がすくんだ)

屋上
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住宅価格を当てるのは得意だが、車のことはさっぱり分からない。猫に小判だ。展示されていたランボルギーニなる車は3,500万円で、最高価格のものは4億円と言われても、同業の記者の方が「僕の車の10倍」とため息をつこうと、「あっそう」という他ない。
それでも好奇心旺盛の小生は、「大丈夫、走りださないから」と担当者に勧められるままに運転席に乗ってみた。仰天した。座席といいフロントといいすべてが本革で覆われていた。ステッチはこの前見た三菱地所ホーム広報担当者のそれとは比べようのない微細な細工が施されていた。天井は人工皮革のアルカンターラとか。トランクにたくさんの皮見本(全部で60種)、ステッチ(全部で50種)が置かれていたのにもびっくりした。ドアを開けると地面に「Lamborghini」の文字が浮かび上がった。足元を照らすためだという。
ディーラー担当者によると、車はフルオーダーで生産するとかで、年間生産量よりオーダーのほうが多く、注文してから届くまで2年くらいかかるそうだ。需要が多いのは中国で、その次が北米。わが国は5番目だそうだ。
なるほど。車も金余りの世界経済を反映しているようだ。マンションと同じだ。二極化が進んでいる。車の減価償却期間は6年(マンションは47年)というのにもびっくりした。売れるわけだ。

ランボルギーニ

ハンドル(左)と機器類
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「MUTIA(ミューティア)」が演奏したのは「リベルタンゴ」「アメイジンググレイス」「パイレーツ オブ カリビアーン」。赤と黒の衣装も白い内装によく映えた。

演奏する「MUTIA(ミューティア)」



価格の安さだけでない 植栽・外構 多彩な設備で差別化 大京「中浦和」

「ライオンズ中浦和フォレストフォート」
大京がゴールデンウイーク明けに分譲する「ライオンズ中浦和フォレストフォート」を見学した。物件コンセプトを"木立の中の別荘"としているように、価格を低く設定し、〝木〟を前面に打ち出した植栽・外構と機能的な設備仕様とすることで、差別化を行っている。
物件は、埼京線中浦和駅から徒歩7分(武蔵浦和駅から徒歩18分)、さいたま市南区関2丁目の第一種住居地域、第二種住居地域に位置する7階建て全111戸。5月13日に分譲予定の第1期(32戸の予定)の専有面積は66.07~84.19㎡、価格は未定だが坪単価は220万円になる模様。竣工予定は2023年8月1日。設計は安宅設計。施工は斎藤工業。売主は同社のほか大栄不動産。
現地は、敷地北側の志木街道のほか東側と西側に接道。敷地はL字型で、志木街道は都市計画道路があるため、建物は敷地から約7.7mセットバックさせ、南向き53戸、東向き26戸、西向き32戸の3棟がウッドデッキ・高木を配した中庭を囲むように配棟。約40mのアプローチにはサワラなどの高木を植える。別所沼公園には徒歩11分。
主な基本性能・設備仕様は、直床、扁平梁、2070ミリサッシ、リビング天井高2400ミリ、食洗機、顔認証、非接触エレベーター、引き戸多用、エコガラス、換気機能付き玄関ドア、ワークスペースとして利用できる窓付き1.5畳大の納戸(全住戸の約2割)など。共用部には宅配ボックスとメールボックスを一体化した宅配ボックス「ライオンズマイボックス」のほか、半個室とWi-Fiを完備したラウンジを設置する。
同社本店事業推進二部部長・小川新氏は、「〝木〟をイメージしたデザインや様々な機能を盛り込んだ商品企画が高い評価を頂いています。第1期では南向き中心の32戸の販売を予定しています。武蔵浦和のタワーマンションと競合はしていません」と話している。

エントランス

中庭

ワークスペースにもなる約1.5畳大の納戸
◇ ◆ ◇
モデルルームを見学する前に現地を確認した。倉庫とマンション、戸建てなどが混在しており、準工エリアではないかと思った。前面の道路幅10mの志木街道は交通量が多く、歩道も整備されておらず、街路樹などもないので坪単価は220~230万円くらいだろうと予想した(住環境がよければ坪単価250万円でも売れると考えた)。
ここで緑環境について。さいたま市は全域だと約48%と高いが、市街化区域では約29%だ。同社のマンションが所在する南区は23%で、最低の中央区の22%に次ぐ低さだ。記者が住む多摩市の緑被率は53.9%で、23区は24%であることと比較していただきたい。埼京線沿線には低層住居専用地域は一つもない。
この緑被率の低さはさいたま市に限ったことではなく、近隣の戸田市、川口市、蕨市などにも言えることだ。武蔵浦和にはタワーマンションが林立し、都内への利便性が高いために価格はどんどん上昇している。10年くらい前は坪200万円台の前半から中盤だったのが、今では350万円くらいになっている。
価格が髙いか安いか、これは検討者が評価することなのでこれ以上書かないが、武蔵浦和駅周辺の緑も貧しい。
話を元に戻す。大京のマンションを検討している人は市内居住者が多数を占めるはずで、緑環境はこれが普通と判断すれば、それほどマイナス評価しないのだろう。同社もよく弁えたもので、"木立の中の別荘"を前面に打ち出し、別所沼公園に近いことをアピールしている。
76㎡のモデルルームはよくできていた。前段で紹介したように、設備仕様レベルは高いと評価して単価予想を上方修正した。坪220万円というのは検討者も納得するのではないか。
リビング天井高が2400ミリなのは、市の建築物の絶対高さ規制が20mと定められているからだ。このことについてはたくさん書いてきた。何をかいわんや。どうして合理的根拠など一つもない20mにするのか。1層を3.1~3.3mとし、その倍数に定め誘導すればデベロッパーはみんな最低2500ミリを確保するはずだ。わが国の都市計画は根本的に見直す必要がある。

現地

武蔵浦和駅西口ロータリー(街路樹はモッコク)

武蔵浦和駅西口ロータリー
「念願の過乾燥を解決」 加湿システム搭載「エアロテック」発売 三菱地所ホーム

三菱地所ホームは4月26日、全館空調システム「エアロテック」に日機装の深紫外線LED水除菌モジュール「PearlAqua」を搭載した加湿システムを開発し、「エアロテック」と連動させた新商品を同日から受注開始したと発表した。同社は2020年10月、日機装の深紫外線LEDによる除菌技術を活用した全館空調システム「新・エアロテック-UV」を販売開始しており、今回の新商品はその進化型。
全館空調システムは、冬期の暖房時に過乾燥になる傾向が強く、加湿のし過ぎや冷たいサッシに結露が発生するなどの課題があり、今回の新商品はそれを解決するもの。
室内の乾燥状況によって加湿量を自動コントロールし、湿度を理想的とされる40~50%に維持する。エアロテックと連動させることで、暖房運転時以外は加湿運転しないシステムとなっている。
加湿に使用する水は、深紫外線LEDを搭載した「水除菌モジュール」を通過して循環させることで、ぬめりの原因となる菌やウイルス等を除去する。また、タンク内の水を自動で給水・排水を行うため、メンテナンスは年に1回程度で済む。
加湿システムを搭載したエアロテックの年間ランニングコストは56,200円。エアロテック1システム(約45坪)は3,445,000円(税込み)。
「PearlAqua」は、深紫外線LEDが搭載された水除菌モジュール。EUの生物汚染制御システム開発や、NASAの宇宙環境で活用可能な水除菌装置開発に採用されており、ライフライン整備が未整備な地域の飲料水生成装置に採用されている。国内ではドリンクバーや飲料水生成装置、給湯器の水の除菌に採用されている。
同社の名物広報担当者・横須賀直人氏の「心を込めて分かりやすく説明しますので、より大きく取り上げていただきたい」の枕詞に乗って登壇した同社・加藤博文社長はこの1年間を振り返り、「注文住宅の売上棟数は323棟で、前期比96%だが、売上高は205億円で109%、リフォーム売上高は4,375百万円で103%とそれぞれ目標を達成した」と述べ、加湿システムの開発については「エアロテックを開発して27年になるが、冬場の乾燥のし過ぎにはナーバスになっていた。日機装さんの水除菌システムを搭載することで念願の課題を解決することができた」と語った。
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加藤氏

深紫外線LED水除菌モジュール
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同社はまた、最新の設備とインテリアデザイン提案をセットにしたマンション向け定額制リフォーム「Re Dia(リディア)」の新仕様を発表した。
「Re Diaフルリフォーム」は、専有面積70㎡の場合、「基本工事」(解体、内装、水回り工事など)+「EYE'PLUS商品」(システムキッチン、洗面化粧台、トイレ、ユニットバス、クロスなど)+「カラースキーム提案」合計で748万円。
新仕様では、リビングの拡張、対面キッチンへの変更などプラスマイナスのオプションを加えている。

4月1日付で新規事業創造部を兼務することになった同社経営企画部広報戦略グループ広報担当者で、またの名を〝港の♪ヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ♪〟と記者が名付けた横須賀氏(春物のスーツのステッチが素晴らしい。袖の4つボタンもお洒落。いくらなのか。安かったら真似ようか。ネクタイは小生も似たのを付けていたことがある)
after&withコロナに即応 三菱地所ホーム ウイルス除去に効果的な新商品など発売(2020/10/21)
街のポテンシャル 劇的に変えた 野村不の商業施設「KAMEIDO CLOCK」4月28日開業

「KAMEIDO CLOCK(カメイドクロック)」
野村不動産は4月25日、フラッグシップ商業施設「KAMEIDO CLOCK(カメイドクロック)」記者発表会・関係者内覧会を行った。施設は、JR亀戸駅から徒歩2分、2016年3月に閉店した「サンストリート亀戸」の跡地約22,989㎡に完成したもので、大規模ZEHマンション「プラウドタワー亀戸クロス」との住・商・学複合施設。4月28日にグランドオープンする。内覧会には約2,000名が参加し、完成を祝った。
施設は、JR亀戸駅から徒歩2分、江東区亀戸六丁目の商業地域に位置する敷地面積 22,989.26㎡(プラウドタワー亀戸クロス敷地含む)、地下1階地上6階建て延床面積約58,000㎡。店舗数は136店舗。基本設計・監修は東急設計コンサルタント。設計監理・施工は前田建設工業。デザイン監修などはピクト・グラフィックデザイン:OKデザイン室、カメクロ横丁のデザイン監修は窪田建築都市研究所。竣工は2022年3月末。開業日は4月28日。年間1,200万人の来街者を見込む。
「プラウドタワー亀戸クロス」は25階建て全934戸。専有面積は28.48~135.49 ㎡。竣工は2022年1月。売主は野村不動産、三菱地所レジデンス。施工は前田建設工業。総合設計制度を活用して容積率は352%から505%の緩和を受け、緑化率は当初計画の35%から40&%に拡大した。これまで770戸を販売済み、坪単価は370万円。
施設1階は、施設の顔となる「カメクロプラザ」のほか、総合設計制度を活用して整備した広さ約3,400㎡の「カメクロステージ」、7店舗からなる飲食街「カメクロ横丁」、CCCと基本合意書を締結して設置するワークスペースの第一号店舗「SHARE LOUNGI亀戸with H¹T」などで構成。
地階は、「地域№1〝食〟市場」をテーマにした大型店舗「ライフ」のほか、関東初出店となる京都発の老舗ベーカリー「グランディール」、商業施設初出店「本庄鮮魚」などが入店。
2~3階は、「ユニクロ」、「コジマ×ビッグカメラ」など総合アパレル・生活用品店などで構成。
4階は、フードコートや「TSUTAYA BOOKSTORE」のほか、地域の活性化の取り組みを行うコーナーとして「アソビバ」「タマリバ」などを設置。地域情報を発信するYouTubeチャンネル「カメテレ」も稼働する。
記者発表会で、同社代表取締役社長・松尾大作氏は、「2年前に住宅事業本部として記者発表会に臨んだ。その後、コロナの発生で、市場は大きく変化したが、スケジュール通り施設、マンションが完成した。感慨深いものがある。地元の方、テナントの方、工事関係者の皆さんに感謝申し上げる」と述べ、「施設名の『CLOCK』にはかつて第二精工舎人であった地域のDNAを活かす意味を込めた。今後も常に人に寄り添う、野村不動産らしい街づくりに真摯に向き合って取り組んでいく」と語った。
来賓として発表会に出席した江東区商店街連合会副会長で亀戸十三間通商店街振興組合理事長・吉村政明氏は、「素敵なお客さんが集まりそうな施設が完成した。世間では中小VS大手としてとらえられているが、中小のノウハウと野村不動産さんの街づくりのノウハウをミックスして街を盛り上げていきたい。協力関係を築いていく」と話した。

「プラウドタワー亀戸クロス」(敷地西側から写す)

「カメクロステージ」

カメクロ横丁

松尾氏

フォトセッション
◇ ◆ ◇
この日の内覧会は二部制で、一部の商業施設は午後1時から、二部のマンション見学は2時から。そして、松尾社長らの記者発表会は4時から。質疑応答が終わったのは終了予定の5時を大幅に上回る5時25分だった。都合4時間25分。コロナが発生してから2年余、記者はこれほど長時間にわたるリアルの内覧会・記者発表会は初めてだった。記者会見だけでも先日の三井不動産のロジスティクスに関する記者発表会で三木孝行専務が話した1時間20分を突破した。
長いか短いか、内覧会と見学会はどちらを先にすればいいかよく分からないが、先に内覧会で実物を見て確認できるので、発表会を後にしたのは正解だったと思う。時間もこれくらいあれば、じっくり確認できる。松尾社長は開発当初からこのプロジェクトに関わっており、完成した施設・マンションをしっかり見てほしいという思いの表れだと解釈した。
さて、見学会の率直な感想について。ますマンション。販売開始前に行われた記者発表会も取材して記事にしている。そちらも参照していただきたい。そのとき全館空調の「床快Full」をワンルームタイプの162戸を除き装備し、Low-E樹脂サッシを採用していたのに驚愕した。最高レベルのマンションだと思った。その後、ZEH認定を受けたと同社は発表した。
問題は価格だった。発表当時の総武線沿線のマンション相場は、錦糸町がやや抜けており坪330~340万円くらいではなかったか。その他の亀戸、小岩、新小岩などは300万円強だったような気がする。記者は基本性能の高さなどを総合的に判断し、「『所沢』(坪350万円)は超えると思いますが、『北千住』(坪380万円)には負けるのではないか」と、当時、取締役兼専務執行役員をされていた松尾氏に直球勝負を挑んだ。松尾氏の回答が面白かった。スタッフを呼んで「コンパクトの162戸は『北千住』を超える」と話した。その通りとなったようだ。
残り約160戸は多いのか少ないのか、販売スケジュール通りかそうでないのかは判然としないが、これから分譲するのは価格の低い(コンパクトの単価は400万円でも安いと記者は思う)住戸のようだ。
これが他の物件にどのような影響を及ぼすか、これまたよく分からないが、沿線のポテンシャルを劇的に向上させた貢献度はものすごく高いと思う。記者などは「亀戸」といえば、戦前の亀戸事件と東京大空襲で焼け野原に変わったことくらいしか思い描くことができない。そんな街が、わが京王線の調布の相場を超える…悔しいが〝プラウド〟の力を認めざるを得ない。
同社は今後、浦和駅前の再開発マンションにも「床快Full」を採用するようだ。「亀戸」の竣工によってその快適性・省エネ性が居住者からもたらされる。大きな武器になる。
商業施設とデッキで結ばれているゲートタワー4階部分に設置された地域住民に開かれた「Be ACTO」がまたいい。ラウンジ、ワーク&スタディスペース、アトリエ、キッズルーム、ダイニング&キッチンスペースは合計で約180㎡(70㎡マンションの約2.6倍)。同社が2018年10月に発表した「新・街づくり構想」に沿った施設で、一般社団法人・ACTO亀戸を立ち上げ、住民の子育て、働く、学び、・学校・企業連携、食などをテーマに、共創する街づくりを推進していく。
施設には「床快Full」が採用されていないのは残念だったが、床や壁、テーブル・椅子などに木を採用し、身障者などの絵画・アートをレンタルで展示し、入れ替えるという取り組みもいい。

「床快full」のエアコン(左)と床吹出口・樹脂サッシ

「Be ACTO」

「Be ACTO」に飾られているカミジョウ・ミカ氏の絵画
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商業施設は、全フロアを担当者から説明を受けたが、一つひとつ紹介しきれない。その一部を紹介する。
記者のお気に入りは、商業施設1階のエントランス部分に開業する「CRAFT BEER BEER-MA」だ。600種類を超える世界のクラフトビールを提供するという。取材の合間に大好きな「東京ホワイト」「東京ブロンド」と乳酸菌入りの「KAME CLO」を飲んだ。店長の石田哲也氏に「毎日1本ずつ飲んだら全部飲むまでどれくらい」と聞いたら、「入れ替えも行うので、最低2年はかかる」そうだ。
千葉県産の地魚や海鮮を安心価格で提供するという、千葉の水産会社が経営する回転寿司屋「やまと寿司」を試食させてもらった。このまえ多摩センターで食べたテレビCMによく登場する回転寿司とは天と地ほどの差があった。
発酵調味料の量り売りや味噌汁・酒、ぬか漬け(床)などのサブスク、各種ワークショップを用意している「85[ハチゴウ]」はナチュラル派にはまるかもしれない。
最近は買い物をしないので高いのか安いのかよく分からないが、「本庄鮮魚」で売られていた韓国産アワビが1ケ380円なのには驚いた。日本の海で大きくなるまで育てたら日本産にならないのか。10倍の値が付く。イワシが1尾80円とは…どうしてこんなにおいしい魚を安売りできるのか。割り負けしている京王線のマンションの比ではない。
「船橋屋」といえば天ぷら屋だと思ったが、地元老舗のくず餅屋さんだった。土産に買った。

クラフトビール 東京ホワイト

「やまと寿司」

470円の日替わり鮮魚(左)と640円の極ウマ(「やまと寿司」)
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以下はおまけ。
全ての取材を終え、定番の「蛍の光」に追い立てられたのは7時半ころか。家に帰っても飲むだけなので、スタッフの方に「外で飲めるとこあります」と尋ねた。その方に「亀戸といえばギョーザかホルモンを食べないと…」と取材したことにならないと言われたような気がしたので飲むことに決めた。コロナ後に一人で外食するのは数えるほどしかない。
どこに行っても取材時は表通りを通るので、亀戸駅前に路地裏飲食街があることなど全く知らなかった。右を見て左を見て確認しながら歩いたら、だしぬけに「司ちゃん」と呼びかけられた-のではなく「当店一番人気 司ラーメン 850円」の看板が目を射た。上を眺めたら「つかさ司」とあるではないか。間口は1間あるかどうか。
足が止まった。ギョーザかホルモンか、それとも司ちゃんか、四択の宅建士よりは優しいが、どれを選択すればいいのか迷いに迷った末、意を決して店に入った。他を選んだら自らを捨てたことに死ぬまで後悔すると決断したからだ。
客席はウナギの寝床。1列に7席あるのみ。スタッフは店長らしき男性一人。一番奥に若い男性の方がズルズルと音を立てて食べていた。小生は自販機で「司ラーメン」を注文した。ぶっきら棒に「さっぱり? こってり? 」と聞かれたので「さっぱり」と答え、「麺は? 」には「少な目で結構です」と返した。
すると、どうた。厚さにして約2ミリ、2枚合わせれば文庫本くらいはありそうなチャーシューに角煮、味玉1個が入っているではないか。恐る恐る口に運んだ。さっぱりどころか、濃厚な豚骨スープに胃がひっくり返った。しかし、若いころの習性から抜け出せない、パブロフの犬と化した糖尿の小生はラーメンだけは汁まで食べつくさないと満足できなくなっている。
30分かけてやっと完食した。かみさんには「取材が長引いたので食事は済ませた」と携帯で知らせた。家に帰ってもお腹はパンパンで、酒は受け付けられなかった。夜中の3時くらいまで輾転反側した。

ラーメン店
凄い!全館空調、二重&樹脂サッシ採用 野村不「亀戸」934戸 単価300万円台半ば(2020/2/19)

