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「THE TOKYO TOILET 広尾東公園トイレ」(撮影:永禮賢氏、提供:日本財団)

 日本財団は7月22日(金)、誰もが快適に使用できる公共トイレを渋谷区内17か所に設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」の13か所目のトイレをメディアに公開し、広告、ブランディング、ファッション、ディスプレイ、アートなど幅広い活動を行っている担当ディレクターの後智仁氏がインタビューに応じた。同日、トイレは共用開始された。

 トイレは、日比谷線広尾駅から徒歩3分、渋谷区広尾4丁目の「広尾ガーデンヒルズ」に近接する「広尾東公園トイレ」。刻々と表情が変わるライティングボード付きの全面コンクリート打ち放しで、車椅子ブース・幼児連れ・オストメイトブース付きのだれでもトイレが2室の合計12.37㎡。タイトルは「Monumentum」。

 コンセプトについて後氏は「今回のプロジェクトの元となった『人は、みんな違うという意味で、同じである』という思いを表現するトイレを作りたいと思いました。安全、安心、清潔はもちろん、全ての人に優しいトイレにしたい。…パブリックアートの様に生活の中にありながら、人に常に何か問いかけてくる様な存在。このプロジェクトの意義を人に問いかけ続けるモニュメントのようなトイレになったらいいなぁと思っています。世界人口と同じ79億通りのライティングパターンが、昼は木漏れ日の様に、夜は月明かりや漂う蛍のように変化し続け、二度と同じパターンを見ることはないでしょう」とコメントを寄せている。

 残りの4か所のトイレは今後2022年末にかけて共用開始の予定。

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以上3点は撮影:永禮賢氏、提供:日本財団

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公園入口(左の建物が「広尾ガーデンヒルズ」)

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◇        ◆     ◇

 「無知は罪なり知は空虚なり」-最初に目に飛び込んできたのは、トイレを囲むようにはびこっていた〝雑草〟だった。何たることか。せっかくのトイレが台無しではないか、後氏に失礼ではないかと怒りすら覚えた。施工を担当した大和ハウス工業担当者に「どうしてこんなススキのような雑草がはびこるままにしているのだ」と苦情を申し立てた。

 そうではなかった。後氏の「原風景を再現してほしいと、僕が指名した」もので、植栽を担当した「叢(くさむら)」の代表取締役・小田康平氏は「建物に対して主張しない、草原から切り取った、どこにでもある草をイメージし、厳しい環境でも育つ植物を選んだ」と話した。

 小田氏から草花の名前を聞いた。ミニパンパス、マホニア、ローズマリー、ディアネラ、パニカム、ビバーナムティヌス、マツバギク、アカシアミモザ、ユーホールビア、ウエストリンギア、リコンドラ、グレビリア、パシフィック…。

 皆さんはこれらの名前をご存じか。小生はローズマリーとリコンドラしか知らなかった。ほとんどが多年草だそうだ。眺めていると、これらの草花はそれぞれが他の草花の領域を犯さないように共存しているように見えた。「負ける建築」に通じるものがあると感じた。

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後氏(左)と小田氏

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植栽

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「広尾ガーデンヒルズ」に向かう道路(右が公園トイレ)

日本初の手をつかわないトイレ「Hi Toilet」誕生 佐藤カズー氏デザイン 日本財団PJ2021/8/21

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「ドレッセタワー南町田グランベリーパーク」

 東急が販売中の期間70年の定借免震タワーマンション「ドレッセタワー南町田グランベリーパーク」を見学した。駅から徒歩1分の34階建て全375戸で、7月8日に抽選分譲した第1期1次121戸は161件の申し込みが入り、登録即日完売するなど、圧倒的な人気を呼んでいる。

 物件は、東急田園都市線南町田グランベリーパーク駅から徒歩1分、町田市鶴間三丁目の商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)に位置する34階建て全375戸。期間70年の定期借地権付き。敷地所有者は東急で、70年の定借期間満了時には建物を解体することなく無償で譲渡する契約になっている。

 7月下旬に販売予定の第1期3次(10戸)の専有面積は58.07~75.34㎡、価格は5,200万~6,740万円(最多価格帯5,200万円台・6,000万円台)、月額地代は10,200円~13,200円。権利金は1,130万~1,471万円。敷金は122,400円~158,400円。第1期1次(121戸)の坪単価は300万円。竣工予定は2024年1月上旬。設計・監理は東急設計コンサルタント・東急建設。施工は東急建設。販売代理は東急リバブル、東急ライフィア。

 昨年11月から一般エントリーを開始し、6月11日にモデルルームオープン。これまで5,000件超の反響があり、来場者は900組を突破。7月8日に抽選分譲した第1期1次121戸は161件(平均倍率1.33倍)の申し込みがあり即日完売。

 最上階の100㎡超の億ション6戸のほか、3~33階の南西角の90㎡31戸は全て完売。登録者の居住地は地元町田市居住が25%、横浜市が25%、都内23区が20%。田園都市線居住者が中心だが、広域から集客できているのが特徴。

 現地は、2019年にリニューアルオープンした約22haの「町田グランベリーパーク」に隣接。駅の改札からぺディストリアンデッキで2階のステーションエントランスと結ぶ。建物外観はアースカラー基調のV字型で、屋上に設けた太陽光追尾採光システムによって吹き抜け空間のセンターテラスに光を取り込む工夫を施しているのも特徴の一つ。1階には子育て支援施設が入居するが、7mある階上の2階まではらせん階段も利用できるようにしている。

 住戸は3~34階で、33階までは南向き3戸、南西向き5戸、南東向き4戸の構成。最上階の6戸は100㎡超。

 主な基本性能・設備仕様は免震構造、二重床・二重天井、御影石キッチンカウンター、ディスポーザー、食洗機、リビング天井高2500ミリ、Low-Eガラス(一部)など。共用施設は2階のステーションエントランス、センターテラス、パーティサイト、ライブラリーサイトを備えたテラスラウンジ、70㎡のゲストルーム2室、21階のワークスペース付きラウンジなど。駐車場は185台。

 同社都市開発事業部住宅開発グループ事業企画・戦略担当主事・眞下雄太氏は「いいスタートが切れた。当社の『新綱島』とはそれほど競合していない。中広域から集客できていることからも、グランベリーパークのリニューアルの効果は大きい」と話した。

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モデルルーム

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40分の1の模型が虹色に輝く演出もいい

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販売事務所エントランランス

◇      ◆     ◇

 駅から降りてずっと考えたのは、わが街・多摩センターとの比較だった。それぞれ新宿駅と渋谷駅まで約40分の交通便といい、駅の改札は2階部分で、降りてすぐ歩車分離の街並みが広がり、徒歩4分に公園(多摩センターの多摩中公園は11.3ha、南町田の鶴間公園は約7.1ha)が位置することなどはよく似ているのだが、南町田の240店以上の店舗の量と質、ゆったりした歩行者空間などから都市景観大賞、緑の都市賞、プラチナ大賞、グリーンインフラ賞などを受賞したのもよく分かる。どう贔屓目に見ても多摩センターは勝てない。多摩センターが唯一勝てると思っていた京王プラザホテルも年内で閉鎖が決定している。

 坪単価は所有権付きだったら350万円(同じ条件だったら多摩センターは300万円でも高いか)くらいだろうと予想したが、第1期1次は坪300万円とのことだから、想定内だった。免震構造で共用施設の充実ぶりや設備仕様レベルなどからして人気になるのは当然だろうと思う。

 太陽光追尾採光システムについて。同システムが採用されているマンションは、2011年分譲の三井不動産レジデンシャル「パークホームズ目黒ザレジデンス」以来2度目の経験だ。かなりコストがかかるようだが、どんどん採用してほしい。

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販売事務所(植栽がいい)

坪単価400万円に納得 駅直結・再開発の力まざまざ 東急「新綱島」1期66戸即完へ(2021/11/17)

対岸が雅叙園 桜並木が美しい目黒川沿い 三井不レジ「パークホームズ目黒ザレジデンス」(2011/2/7)

 

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「さとづくり48」プロジェクト

 みなさん、冒頭の写真を見ていただきたい。今年度から創設された、都市の種々な課題解決や良好な環境の創造、地域の価値向上を図る先導的な取り組みなどを表彰する国土交通省「まちづくりアワード」の特別賞を受賞した、福岡県宗像市の「さとづくり48(フォーティーエイト)~宗像市日の里団地における団地再生プロジェクト~」(西部ガス・東邦レオ)の外観写真だ。

 築50年以上のUR都市機構(当時は日本住宅公団)日の里団地48号棟からネーミングされた複合生活利便施設なので、マンションではないかもしれないが、居住者と利用者が緩やかにつながり、コミュニティを形成するという理想的な街づくりが行われていると思った。

 と同時に、時代は大きく変わったのに、経済設計の均質的な田の字型プランが幅を利かすマンション市場を考えざるを得ない。記者は3年前、「時代遅れの建基法用途規制とマンション『専ら住宅』を見直すべき」の見出しの記事を書いた。「専ら住宅」を取り外せば、「さとづくり48」プロジェクトのようなマンションが実現するのではないか。

◇                  ◆     ◇

 東京都の令和2年の国勢調査データによると、総人口は14,047,594人で、単独世帯は3,625,810世帯で、一般世帯の50.3%を占め、65歳以上の単独世帯も一般世帯の1割を超え、一般世帯の1世帯当たり人員は1.9人で、2人を下回っている。

 つまり、夫婦と子どもからなる「核家族」は崩壊したとまではいわないまでも多数派ではなくなった。家族がいない単身者にとってLDKや部屋数は意味をなさないし、日照条件もたいした問題ではないはずだ。

 だとするならば、多様なニーズを限られたスペースにどのように取り込むかが商品企画のポイントになる。キッチンやトイレ、浴室の水回りをコンパクトにまとめたり、あるいは浴室をなくしたりする試みは、そうした時代の変化に対応したプランといえる。また、コロナを経て在宅勤務、テレワークに対応するのも常識となった。共用部にリモートワーク、洗濯スペースを設置するマンションが増え、東京建物は「上野」のマンションの一部を町内会に開放し、住友不動産のように賃貸だけでなく分譲タイプにもSOHO(Small Office/Home Office)を採用するのもよく理解できる。

 時代は完全に変わった。しかし、変わらないのは国土交通省のマンション標準管理規約第12条にある「区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない」の「専ら住宅」規制だ。

 分譲にしろ賃貸にしろ、この「専ら住宅」の規制があるから、起業家は自宅に法人登記はできず、住宅ローン・家賃支払いとオフィス賃料支払いという二重ローン・家賃負担を強いられる。その金額は少なくないはずだ。

◇        ◆     ◇

 いったい「専ら住宅」の縛りがないマンションはどれくらい存在するか考えてみた。国土交通省やマンション管理センター、マンション管理業協会に聞いたが、そのような統計は取っていないということだった。

 そこで、国土交通省の平成30年度マンション総合調査結果から、「専ら住宅」の規制がなさそうなマンションの数を推計してみた。

 それによると、管理規約がある管理組合は98.3%で、1.7%は規約そのものがないと答えている。管理規約がある組合のうち標準管理規約に準拠していない管理組合は2.8%あり、不明も9.8%ある。

 住居以外の店舗や事務所などの複合用途型のマンションは21.1%となっている。また、マンション標準管理規約認知度については「知らない」が21.5%となっており、一方で「民泊」については、「民泊を全面禁止とした」が95.2%を占めている。

 これらのデータから大胆に類推すると、「専ら住宅」の規定がないマンションは少なくとも10%はあるとみた。

 「専ら住宅」を取り外せば近隣とのトラブルが増加するという声もあるが、むしろ逆だ。居住者・利用者どうしのコミュニティを密にすればするほどトラブルは減るはずだ。マンションは地域の価値向上にどうかかわるか、デベロッパーは考えるべきだ。

西部ガス・東邦レオ「さとづくり48」にほれ込んだ 国交省 「まちづくりアワード」(2022/6/22)

時代遅れの建基法用途規制とマンション「専ら住宅」を見直すべき(2019/12/19)

 

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OSI(沖縄観光産業研究会)創立20周年記念祝賀会後の記念写真(上野氏のカメラによる撮影)

 特定非営利活動法人OSI(沖縄観光産業研究会)は7月16日、定時総会を開催し、令和4年度は創立20周年を迎えることから記念祝賀会を行った。

 冒頭、同研究会・権代美重子理事長は、「今年は研究会20周年であるとともに、研究会立ち上げにご尽力された学識深く、見識高く、実績豊富な明治大学名誉教授・百瀬恵夫会長の米寿の年。先生、一言お願いいたします」と挨拶。

 これを受けて百瀬氏は「(令和3年度の研究会の会計が赤字になったことについて)赤字を解消するのは簡単。泡盛を飲むことだ。沖縄県酒造協同組合の『ジャイアンツ応援泡盛』の販売に協力したが、『ジャイアンツは嫌いだが、百瀬先生は好き』という方がたくさんいらっしゃり、お陰様で完売した。今年度は酒造協同組合などと連携を強化し、若い方に会員になってもらうような活動をしていただきたい」と語った。

 同研究会は2003年(平成15年)、百瀬氏らが中心となり設立。オニヒトデの異常発生により壊滅的な打撃を受けたサンゴの養殖・移植ツアーを実施するなど大きな成果を上げてきた。

 令和3年度は、コロナ禍での活動の停滞、会員の高齢化による収入減と、経費増により純損失を計上。今年度は、勉強会を再開するとともに、「首里城」復元状況の把握、「ビオスの丘」視察、沖縄県酒造協同組合・組合員の蔵元視察などを行い、会員増を積極化し黒字に転換する。

 法人会員には沖縄県酒蔵協同組合などのほか、第三企画も久米信廣代表が明治大学大学院政治経済学研究科博士後期課程を修了、経済学博士を取得した縁で加入している。

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左から権代氏、百瀬氏(上野氏撮影)

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前列左から権代氏、百瀬氏、加藤嘉彦氏(腕が悪いのかカメラのせいか記者撮影、加藤氏は百瀬ゼミの一期生だったか)

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ジャイアンツ応援泡盛

◇      ◆     ◇

 「ジャイアンツは嫌いだが、百瀬先生は好き」というのは小生もそうだ。10歳の時から西鉄(西武)ファン、アンチ巨人の小生も先生が好きだからこそ6本入りセットを購入した。

 なぜ、〝百瀬教〟にはまるか。一言でいえば、中小企業や社会的に恵まれない人に対する「愛」だ。実践に裏打ちされた理論にみんなとりこになる。小生も20年くらい前か。先生が政経学部教授を退任された際の最終講義の聴講を特別に許可して頂いたのだが、先生が「中小企業はもちろん、あらゆる企業はCAT(Compliance Accountability Traceability)を守らないと生き残れない」と熱く語られたのを忘れない。これは取材される企業も取材するメディアも同じだ。生命線だ。

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左から会員の玉川憲志氏と上野周雄氏

2022年 年頭挨拶 沖縄復帰50年OSI研究会・百瀬恵夫会長&権代美重子理事長(2022/1/5)

 


 

 

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「アクアイグニス淡路島」

 タカラレーベンとグループのタカラアセットマネジメントは7月15日、事業参画している複合型天然温泉リゾート「アクアイグニス淡路島」が7月13日にオープンしたと発表した。

 施設は国内で初めて認定された国営公園Park-PFI事業で、淡路島の北端に位置する敷地面積約8,800㎡。関西方面からのアクセスに優れていることから、通過点となっていた淡路島を目的地とし、“食と健康”をテーマに淡路島の特産品を活用したレストランやBBQ施設、屋外温泉やスパ、レンタルサイクルのサービスを提供していく。

 タカラレーベンは全国の地域活性化に貢献することを新たな目標として掲げており、アクアイグニス社が展開している三重県の「アクアイグニス」や「VISON」同様のポテンシャルを秘めていると判断し、出資を決定した。タカラアセットマネジメントが事業資金の運用管理を行っていく。

 オープンセレモニーには斎藤元彦兵庫県知事を始め多くの来賓、関係者が参加して事業の成功を祈念した。地元からは「国生みの島淡路島から地域振興のモデルとなるような事業として発展してほしい」「地方の過疎化という日本の数多くの地域での課題解決に貢献するモデルとなってほしい」などの声が寄せられた。

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オープンセレモニー

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伊弉冉(いざなみ)の湯湯

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ITALIAN ペスケリア・アンコラ

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鮨 贈(ぞう)

公園が旅の目的になる わが国初のPFI事業 三菱地所他「光と風の広場」開業(2022/3/11)

 

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高松氏

 マンション管理業協会は7月14日、コロナ禍で中止になっていた恒例の記者懇談会を3年ぶりに開催。任期満了に伴う役員人事で、前理事長・岡本潮氏(東急コミュニティー特別顧問)に代わって6月7日付で新理事長に就任した高松茂氏(三井不動産レジデンシャルサービス会長)は、「岡本前理事長体制を踏襲し、今年度が最終年度である中期事業計画で掲げたマンション管理業界の成長と発展、従事者の処遇の改善・社会的評価の確立に取り組んでいく。今年4月からスタートした『マンション管理適正評価制度』の普及促進に向け職員が一丸となって説明していく」と述べた。

 マンション管理適正評価制度は、マンションの管理体制、建築・設備、管理組合収支、耐震診断、生活関連の5つのカテゴリーから構成されており、総合点を★6つ(★5つからゼロ)の段階で評価する制度。高松氏は「国との連携も図り、国の認定基準である17項目を含め30項目にわたる客観的なデータに基づき評価制度を作成した。ワンストップで評価することができるので、区分所有者のメリットは大きい」と語った。

 同協会によると、現段階で★5つ(特に優れている)が1件、★4つ(優れている)が7件、★3つ(良好)が4件、合計12件が登録済み。向こう3年間で12,000組合の登録を目標に掲げている。

◇        ◆     ◇

 自分が購入を検討しているマンションの管理状況を★の数によって判断できるので、とても分かりやすい制度だと思う。いったい全国のマンションストックの9割以上をカバーしている同協会会員の受託マンション約627万戸・約10万組合(令和3年4月1日現在)のうちどれくらいが登録し、★6つの分布はどうなるのか。

 同協会が掲げる3年間で12,000組合が登録すると仮定すると約1割だ。三井不動産レジデンシャルサービスは全組合に説明を行っていると高松氏が話したように、登録するのは大手デベロッパー系のマンションが中心になるはずだ。★の分布は★5つや★4つが多数を占め、★3つを加えると圧倒的多数を占めると思われる。

 これらのマンションが中古マンション市場で高い評価を受けるのは間違いないが、近隣相場と比較してどれくらいの価格アップになるかはスタートしてみないと分からない。同制度と似たものではCASBEE(東京都はマンション環境評価制度)があるが、最高ランクの「S」(都は★5つ)は極めて少なく、価格にどれだけオンされているかは不明だ。(Sは相場より少なくとも1割高の価値はあると思うが)

 問題は、★2つ以下の〝劣等生〟の評価しか受けられない管理組合はどうなるかだ。常識的に考えたら、自ら劣等生であることをまず管理組合は表明しないだろうから、登録しないと予想できる。つまり、一部の〝優良〟マンション以外はグレーゾーンとして依然として管理状況を把握するのは難しいということになる。優良物件に対するインセンティブが大きくないのも普及促進の壁になる。

 記者が危惧するのは、★2以下の劣等生の烙印を押されたマンションはいつまでたっても「優」はもちろん「良」に浮上することは不可能で、管理不全マンションは根雪のように毎年積みあがっていくのではないかということだ。

 この点について、高松理事長は「管理不全マンションは一定数存在する」と話し、同協会専務理事・広畑義久氏は「協会としてはそれらの管理不全マンションには手が出せない。自治体などがどう支援していくかだ」と語った。

 識者らの推定によると、管理不全マンションは数%存在すると言われており、全国のストック約686万戸(2021年末時点)のうち35万戸以上、数千組合が該当することになる。

 これらの管理組合に自治体などがどのような支援を行うかだが、マンションは公共財の側面がないわけではないが、基本的には私的財産だ。公的機関が財政的な支援を行うのは税の公平性からいって難しい。記者はそれらのマンションを国や自治体が買い取って、セーフティネット住宅にすればいいと思うがどうだろう。

「マンション管理適正評価制度」スタート 第1号は東急リバブルのサイト(2022/7/5)

 

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東急不動産は714日、コンパクトビル「COERU(コエル)」シリーズの第一弾として、木・鉄骨のハイブリッド耐震システム「木鋼組子®(モッコウクミコ)」を国内で初めて採用したビル「COERU SHIBUYA(コエル シブヤ)」が630日に竣工したと発表した。

建物は、外部から視認性の高いファサード2面に、ラチス状(組格子)の木・鉄骨のハイブリッド耐震システム「木鋼組子®」を使用し、10階から13階の上層階の柱梁に木質ハイブリッド集成材を採用。エントランスホールにも一部天然木を使用することで、建物内外から木材のぬくもりを感じられるようにした。国土交通省「サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されており、グリーン電力の導入も決定している。

「木鋼組子®」は、前田建設工業とホルツストラが共同開発したもので、鋼板の芯材の外周を木で挟み一体化したものを、ラチス形状にユニット化したシステム。圧縮力に強いと引張力に強い鉄骨を組み合わせることで、高層鉄骨造のビルなどに適用することを可能にした。階高13階建ては、鉄骨造・木造によるハイブリッド構造のオフィスとしては国内最高階数となる。木材にはフィンランド産の欧州アカマツを使用。

木質ハイブリット集成材は、鉄骨造でありながら集成材を耐火被覆として木質感ある仕上げにするのが特徴。見た目は木造でありながら、鉄骨造と同様の構造計算が可能な木質構造部材。木は長野県産材の信州カラマツが採用されている。

物件は、渋谷駅から徒歩6分、渋谷区道玄坂一丁目に位置する敷地面積約174㎡、鉄骨造、一部木造13階建て延べ床面積約1,408㎡。用途は事務所・店舗。設計・施工は前田建設工業。竣工は2022630日。

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「木鋼組子®(モッコウクミコ)」

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木質ハイブリット集成材
 

 

 

 

 

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「レーベン東川口GRANDEST」

 タカラレーベンと共同事業者である埼玉建興は7月13日、埼玉県川口市で今年2月に販売を開始した「レーベン東川口GRANDEST」が6月30日に全戸完売したと発表した。

 物件は、JR武蔵野線東川口駅・東京メトロ南北線(埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線)東川口駅から徒歩1分、川口市戸塚二丁目の商業地域に位置する18階建て全143戸。専有面積は56.14~77.13㎡。竣工予定は2023年11月中旬。設計・監理はGA建築設計社。施工は埼玉建興。デザイン監修はウイ・アンド・エフ ヴィジョン。

. 駅前ロータリーに面した、埼玉県の分譲マンションで初となる「PPP(官民連携)事業」に認定されており、(仮称)東川口駅前行政センターや交番などの公共施設が併設される。

 2021年12月にモデルルームをオープンしてから1,190件の資料請求があり、466組の来場があった。

◇        ◆     ◇

 価格については触れないという約束で取材し記事にもしているので、参照していただきたい。安いといえば安いし、高いといえば高いマンションだ。

 しかし、わずか4か月で完売したのだから、地元居住者をはじめ検討者はみんな〝安い〟と判断したのだろう。

 武蔵野線沿線(南浦和以東)でこれほどの規模のマンションがこれほどの短期間で完売した事例はあるか、記憶をたどっているのだが一つ思い出した。2016年分譲の京阪電鉄不動産他「ファインシティ東松戸モール&レジデンス」だ。坪単価170万円で、圧倒的な人気を呼んだ。

威力絶大PPP×企画提案力 タカラレーベン「レーベン東川口GRANDEST」(2022/3/17)

〝三方一両損〟で3,500万円の3LDKを死守 京阪電鉄不「東松戸」が大健闘(2016/8/26)

埼玉県で2件目の免震&長期優良住宅認定 三井不レジ・大栄不「パークホームズLaLa 新三郷」(2013/6/12)

大京「グランアルト越谷レイクタウン」駅前の一等地で坪単価130万円を切る模様(2012/10/24)

 

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「イニシア横浜天王町」エントランスホール

 コスモスイニシアは3月13日、3月に入居開始となったマンション「イニシア横浜天王町」(65戸)で、空間デザインブランド「parkERs(パーカーズ)」監修による暮らしに緑や花を取り入れる「Living With Green」サービスの提供を開始したと発表した。

 「Living With Green」サービスは、①切り花一輪お届けサービス(毎月一度、エントランスに配置した生花の中から一輪を自由に持ち帰れる)②専有部内植物育成相談サービス(毎月二度、エントランスホールで専有部内の植物についての育成相談ができる)③建物共用部内の植栽メンテナンスサービス(毎月二度、エントランスホールに配置した植栽のメンテナンスを行う)などからなる。

 物件は、相鉄線天王町駅から徒歩3分、横浜市保土ケ谷区天王町2丁目の近隣商業地域に位置する7階建て65戸。現在分譲中の住戸(5戸)の価格は3,658万~6,398万円、専有面積は35.00~62.15㎡。建物は2022年2月竣工済。施工は木内建設。

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建物共用部内の植栽メンテナンスサービスイメージ

 

◇        ◆     ◇

 いいサービスだと思う。同業他社はこのようなサービスを行っていないのだろうか。観葉植物のレンタルサービスもありうるし、嫌われものの雑草を生かすことはできないのだろうか。

 ただ、月に一度、全65戸の家庭が持ち帰れる生花はどんな花なのか。1か月も枯れない花などあるのだろうか。

 

 野村不動産ホールディングスは7月13日、コロナ禍で中断していた恒例の「記者懇談会」を3年ぶりに開催した。会場となったYUITO日本橋室町野村ビル6階の野村コンファレンスプラザ日本橋に用意された6つの円卓に18人の同社役員が3人ずつ席に着き、10分ごとに席を移動して参加した約40名のメディアに対応した。テーブルはお茶と水のみで、お酒、料理などの提供はなかったが、希望者には同ビル内のレストランでの昼食が懇談会後に振舞われた。

 冒頭、同社代表取締役社長兼執行役員グループCEO・沓掛英二氏が今期を初年度とし、2031年3月期を最終年度とする中長期経営計画「まだ見ぬ、Life&Time Developerへ」について説明。続いて同社代表取締役副社長兼副社長執行役員グループCOO・松尾大作氏が8つの部門を担当する役員と直近のトピックスなどを紹介。大トリは同社取締役兼執行役員グループCFO・黒川洋氏で、三本締めでピシャリとお開きとした。

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 18人すべての役員の方と話すことはできなかったが、最大の収穫は沓掛氏から直接話を聞けたことだ。3年前とほとんど変わらず、住宅や都市開発事業だけでなく資産運用、仲介、海外事業も伸長していることから、中計目標達成に自信を見せた。

 沓掛氏は、同社執行役員海外部門長 海外事業統括・賀来高志氏と一緒に小生などの席に着くと、「賀来が旗を振る。一回だけでなく、二回、三回、フィリピンやベトナムの見学会をやりたい。フィリピンでは現地デベロッパーと1億円の合弁会社(同社持ち分34%)を設立した。中長期にわたって7,700億円規模の事業を行う。ベトナムはハノイとプノンペンに絞る。両国ともわが国の昭和30年代から40年代の高度成長期によく似ている。それとインド。この三か国V・I・P戦略が重要になる。タイ? タイは競争も激しい。カントリーリスク? もちろん考えている」と、同業他社と比べて立ち遅れている東南アジアを中心とした海外事業の展開に意欲を見せた。

 同社の中計では、2025年3月期の海外事業利益割合は3%だが、年平均8%の成長を見込んでおり、最終年度の2031年3月期は全体利益1,800億円以上のうち海外は住宅部門と肩を並べる20%近い比率を目指す。

 このほか、同社執行役員住宅部門長・中村治彦氏からは「プラウドタワー目黒MARC」と「プラウドシティ豊田多摩平の森」の見学取材のOKを頂いたし、同社執行役員開発事業担当・山本成幸氏からは地方再開発の見学お勧め物件を紹介してもらった。松尾氏だったと思うが、松尾氏は「芝浦プロジェクト」での分譲マンションの可能性を否定しなかった。

 同社唯一の女性役員で執行役員グループダイバーシティ&インクルージョン推進担当兼グループ人材開発部長嘱託・宇佐美直子氏も元気な姿を見せた。野村不動産野球部の主砲にしがみついている同社常務執行役員芝浦プロジェクト本部長・松﨑雅嗣氏とは野球の話をしたかったが、その暇はなかった。

 同社が他社に先駆けて記者懇を再開したことで、他社も再開するのは間違いない。楽しみだ。
 

 

 

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