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現場近くの神田川(3月写す)

 東京建物は10月5日、期間70年の定期借地権付き「ブリリアシティ西早稲田」の第1期161戸(提携企業向け9戸含む)を抽選分譲した結果、233組の登録(平均1.4倍)があったと物件ホームページ上で公表した。

 第1期161戸の販売戸数は、2020年の初回販売戸数ナンバーワン(SUUMO調べ)。

 物件は、東京メトロ副都心線西早稲田駅から徒歩10分(JR高田馬場駅から徒歩14分)、豊島区高田一丁目の準工業地域に位置する15階建て全454戸。第1期152戸の専有面積は71.48~96.92㎡、価格は5,790万~12,090万円(最多価格帯6,400万円台)。月額地代は7,660円~10,386円、敷金は183,840円~249,264円。竣工予定は2022年3月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。

悩ましい選択 東建「西早稲田」454戸と三菱地所レジ「市谷加賀町」228戸の定借(2020/3/12)

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「プレミストタワー白金高輪」

 大和ハウス工業は10月8日、東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線白金高輪駅から徒歩1分の「プレミストタワー白金高輪」の分譲を10月9日から開始すると発表した。

 2棟の分譲マンションと隣接するビルなど「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」を活用した物件で、同社は2016年8月から参加組合員として参画している。

 全280戸のうち販売対象住戸は153戸。うち開放感があり眺望もいい20階以上の住戸は123戸。第1期1次の60戸の専有面積は33.06~117.15㎡、価格は5,780万~2億6,650万円。

◇       ◆     ◇

 このマンションについては先月取材し記事にもしているのでそちらを参照していただきたい。変更しなければならないのは、取材したとき販売事務所長・宮本章司氏が「第1期は40~50戸供給を目指しています」と話した部分くらいだ。実際はさらに上積みした60戸になった。坪単価は上方修正していないはずだ。

先行逃げ切りか まくり一発か レベル高い 大和ハウス「プレミストタワー白金高輪」(2020/9/19)

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「(仮称)新宿区片町計画」

 小田急不動産は10月8日、2022年2月竣工予定の賃貸マンション「(仮称)新宿区片町計画」につなぐネットコミュニケーションズのインターネット接続環境「UCOM 光 レジデンス マンション全戸一括10Gタイプ」を採用すると発表した。

「UCOM 光 レジデンス マンション全戸一括10Gタイプ」サービスの回線速度は上り下り共に10Gbps 高速通信、配線タイプはLAN配線タイプ、専用部仕様は据置型Wi-Fi ルーター(全室レンタル)、サポート体制は電話サポート 年中無休。

物件は、新宿区片町2-5ほかに位置する13階建て延べ床面積約2,994㎡の78戸。竣工予定は2022年2月。

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 悲しいかな、ネット環境のことなど全く分からない小生は、このニュース・リリースの意味するところが理解できない。申し訳ないというほかない。

カテゴリ: 2020年度

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「ウィザースレジデンス市原五井」

 新昭和が分譲中の「ウィザースレジデンス市原五井」を見学した。内房線五井駅から徒歩5分のクリニック・介護・保育施設との複合の免震構造全119戸で、同駅圏では2年ぶり、100戸超では22年ぶりの供給。複合開発は市内初。昨年9月に第1期を分譲開始して以来残りは6戸。竣工予定の来年4月までに完売する可能性は高い。

 物件は、JR内房線・小湊鐡道線五井駅から徒歩5分、市原市五井中央西2丁目の商業地域に位置する敷地面積約2,906㎡、15階建て119戸。専有面積は64.45~78.25㎡、先着順の価格は2,598万~3,798万円。坪単価は161万円。竣工予定は2021年4月下旬。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地の従前はイトーヨーカ堂の店舗で、その前は市原市役所。マンションのほかドラッグストア・駐車場、クリニック・カフェとクリニック・介護施設・病児保育・保育施設が併設され、交流広場も整備される。

 建物は南東向きで、住戸プランは約64㎡の2LDKが2スパン30戸、他は70・73・75・78㎡がそれぞれ1スパン15戸。

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 五井駅圏のマンションを見学するのは初めてだが、戸建ては、約380haという組合施行としては全国屈指の土地区画整理事業「国分寺台」を昭和50年代後半から平成にかけて何度も取材している。デベロッパーは日本新都市開発で、年間400~500戸もの建売住宅が分譲され、コンスタントに売れていた。その国分寺台の居住者からの購入もあるという。

 同社は姉ヶ崎駅近くでも全110戸のマンションを分譲している。戸建てとの価格的競争力があればコンスタントに売れるということのようだ。

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緑道

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現地


 

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「アベニュー」(左)と「ガーデン」

 三菱地所レジデンスと西松建設は10月2日、JR・東京メトロ四ツ谷駅から徒歩3分の駅前再開発「コモレ四谷」内の2棟のマンション「ザ・レジデンス四谷」24戸(「アベニュー」15戸、「ガーデン」9戸)が9月28日抽選分譲した結果、最高35倍、平均8.9倍で即日完売したと発表した。

 専有面積は34.19~136.93㎡、価格は6,500万~2億8,800万円(最多価格帯12,200万円台、16,700万円台。坪単価は「アベニュー」が674万円、「ガーデン」が657万円。建物は2020年1月に完成済み。施工は大成建設。

 資料請求は5,092件(2020年3月17日~9月27日)、来場者は712件(6月13日~9月27日)、登録期間は対面が9月19日~9月27日、オンラインが9月19日~9月22日、登録件数は215件。

 登録者の属性は、居住地は新宿区19%、千代田区10%、港区6%、年齢層は30歳代~70歳代で、60歳代が最多、職業は会社役員、経営者で40%、次いで医師16.1%、会社員14%、購入目的は自己居住が50%、投資用16%、セカンドハウス12%、親族居住11%。

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 このマンションについては何度も記事にした。そちらも参照していただきたい。2月21・24日付記事では「読者の皆さんからは『高い!たわけたことを抜かすな』と罵声を浴びせられそうだが…桜並木が美しい外濠公園が目の前のマンションなら坪750万円というのはむしろ安い-これが記者の結論だ」と書いた。

 結果的には大外れ。読者の皆さんには申し訳ないというほかない。同社は「『ガーデン』の坪単価が低く見えますが、当物件は地権者さんも多く、今回販売対象となっている部屋は北向き中心であること、また南向きについてもオフィスがあるため眺望が良くないことなどがあり、このような単価になっています」(広報)としている-これが慰めか。

 これほど大幅に狂ったのは2014年の東京建物「Brillia Towers目黒」以来だ。そのときは「記者がはじき出した坪単価は最低でも500万円だ。550万円と聞いても驚かない。さすがに600万円はないと判断した」と書いたが、実際は坪単価600万円だった。

三菱地所レジ「ザ・レジデンス四谷」24戸 最高35倍 平均9.0倍で即日完売(2020/9/29)

三菱地所レジ「ザ・レジデンス四谷」28日分譲 「ガーデン」坪750万円予想外れる(2020/9/21)

外濠公園-番町が望める駅前の「コモレ四谷」マンション「ガーデン」はいくらか(2020/2/21)

カテゴリ: 2020年度

 三菱地所レジデンスが9月28日抽選分譲した「ザ・レジデンス四谷」(販売戸数24戸)が最高35倍、平均9.0倍(登録件数215件)で即日完売した。同社は10月2日付でプレス・リリースを発表するとしている。

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 凄い数字だ。戸数は少ないが、これほどの倍率に達したマンションは最近ではまずないはずだ。記者は予想坪単価を外したが、申込者もみんな〝超割安〟と判断したのではないか。

三菱地所レジ「ザ・レジデンス四谷」28日分譲 「ガーデン」坪750万円予想外れる(2020/9/21)

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「(仮称)稲城プロジェクト」

 三井ホームは9月29日、木造大規模中層マンション「(仮称)稲城プロジェクト」に着手すると発表した。国土交通省の「令和2年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されたプロジェクトで、木造による中層マンションをわが国に普及させる試金石となる先導事業として位置づけられている。

 主な特徴は、①劣化対策等級3(最高ランク)を取得予定。適切な維持管理により75年~90年の耐久性を確保、省エネルギー等級4(最高ランク)を取得予定②木造枠組壁工法における国内最高レベル(壁倍率30倍)の高強度耐力壁を開発、導入することで、壁厚を従来の約半分に減らし、室内の有効面積を拡大。プランの自由度を高めることが可能に③構造躯体のパネル化により工期を短縮④木造による建物の軽量化で、建物基礎や地盤改良等のコストを低減⑤国産材の活用を通じ国内の森林資源循環への貢献に寄与-など。

 物件は、京王相模原線稲城駅から徒歩4分、稲城市百村に位置する5階建て(1階RC、2~5階木造)延べ床面積約3,738㎡。総戸数51戸の賃貸住宅。専用面積は50.82~96.14㎡。着工予定は2020年11月、竣工予定は2021年11月。竣工後は当分の間、同社が所有する。

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 三井不動産と竹中工務店のわが国最高層となる高さ約70メートルの木造ハイブリッドオフィス計画の記事をアップした矢先に、この木造ハイブリッドマンションのリリースが飛び込んできた。

 場所はよく知っている。良好な環境にある住宅地だ。来年5月には上棟し、見学会を行うということなので楽しみにしている。〝木造の時代〟というのは数年前から聞いてはきたが、いよいよ本物になってきた。


 

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 三井不動産レジデンシャルは9月28日、埼玉県川口市の「川口本町4丁目9番地区第一種市街地再開発事業」の都市計画決定告示が9月11日に行われたと発表した。同社は参加組合員として事業参画する予定。

 JR川口駅東口から南に約400mに位置した約0.7haの区域で、鋳物工場跡地を駐車場として利用している低未利用地や、老朽化した木造密集住宅、計画道路拡幅部分にまたがる旧耐震共同住宅などが混在しているエリア。

 事業により高度利用と都市機能の更新を行い、約220戸の住宅に加え商業・業務施設のミクストユース型の再開発を目指す。

 事業地は、川口市本町4丁目9番地に位置する約約0.7ha。建築面積は約2,000㎡で、延べ床面積は約24,500㎡。主要な用途は住宅、商業、業務施設。住宅は約220戸。事業推進コンサルタントはジーエー建築設計社。参加組合員(予定)は三井不動産レジデンシャル。2021年に再開発組合設立、2022年本体工事着工、2025年竣工を目指す。

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 川口駅東口から徒歩4分では、2023年竣工を目指す「川口栄町3丁目銀座地区第一種市街地再開発事業」が行われており、野村不動産が参加組合員として約475戸のマンションを分譲する予定だ。

 今回の川口本町4丁目9番地区第一種市街地再開発事業」は、前者よりやや距離があるが、住環境が整備されれば立地的には互角以上だ。分譲時期はだぶらないような気がするが、検討者は悩ましい選択になりそうだ。

川口で「東急+三井+鹿島」の再開発マンション(2012/8/23)

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「プラウドタワー亀戸クロスゲートタワー」

 野村不動産は9月25日、株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:宮嶋誠一)は、経済産業省の「超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業」に「プラウドタワー亀戸クロスゲートタワー」が、環境省の「高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業」に「(仮称)神楽坂袋町計画」と「(仮称)武蔵浦和駅前計画」がそれぞれ採択されたと発表した。

 同社は、ZEH-Mの省エネ性能を実現するため、3プロジェクト全てに住戸全体を24時間365日、快適な空間を保つことができる「床快full(ゆかいふる)」を採用。3物件とも「ZEH-MOriented」の水準を満たしている。

 「プラウドタワー亀戸クロス」はJR総武線亀戸駅から徒歩2分の25階建て全934 戸。

 「(仮称)神楽坂袋町計画」は都営大江戸線牛込神楽坂駅から徒歩3分の5階建て全75戸。

 「(仮称)武蔵浦和駅前計画」はJR埼京線・武蔵野線武蔵浦和駅から徒歩1分の19階建て全277戸。

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 環境共創イニシアチブのZEHデベロッパー実績報告(平成30年度分)によると、ZEH-M ReadyとZEH-M Oriented実績は10棟451戸しかないが、今後激増する。

 ZEHマンションは、低層・中層・高層によって求められる性能基準が異なり、所管するのも経産省、環境省に分かれている。これが全く理解できない。国土交通省も含めて3省が連携しているというのだから、統一すべきだ。

凄い!全館空調、二重&樹脂サッシ採用 野村不「亀戸」934戸 単価300万円台半ば(2020/2/19)

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「リブネスモア戸田公園」

 大和ハウス工業は9月24日、分譲マンションをリノベーションした「リブネスモア戸田公園」の9月30日の引き渡しを前に報道陣に公開した。

 「リブネスモア戸田公園」は、1989年(平成元年)12月に竣工した売主・リクルートコスモス・大和土地建物の9階建て46戸の分譲マンションを竣工と同時に個人が1棟まるごと購入、賃貸として運用していたものを2017年7月、同社グループの旧大和ホームズオンライン(2019年3月に同社が吸収合併)が取得し、賃貸にしていたもの。

 リノベに当たっては、大和ライフネクストによる建物劣化や給排水管、電気設備調査に加え、第三者機関による遵法性調査、建築躯体調査を実施。

 外観デザインを一新したほか、駐車場の増設、宅配ボックスの設置などバリューアップ工事を施し、専有部は顧客の多様化するライフスタイルや家族構成、好みのインテリアに応えるために同社の戸建て「家事シェアハウス」のオリジナルアイテムを採用、テレワークスペースや共働き世帯のための提案を行っているほか、間取り・設備などを自由に設計できるスケルトン分譲(約840万円割引)も用意している。

 同社は、昨年から賃貸マンションや社宅などを区分所有型にリノベーションした分譲マンションを「リブネスモア」ブランドとして展開しており、「リブネスモア茨木」(販売戸数33戸、うち14戸が契約済み)、「リブネスモア生駒」(販売戸数18戸、うち17戸が契約済み)に続き3棟目。東日本エリアでは初の物件。

 今後も分譲マンションや賃貸マンション、オフィスビル、社宅、寮などを買取り、新たに付加価値を付けて物件を売却する買取再販事業を推進し、リブネス事業を拡大してく。同社営業本部リブネス事業推進部部長・平井聡治氏は「全国の提携不動産98社を含み総合相談窓口での対応が可能になった。どんどん強化していく」と語った。

 物件は、JR 埼京線戸田公園駅から徒歩8 分、戸田市下前1丁目に位置する9階建て。リノベーション施工は長谷工リフォーム(共有部)、リファイブデザイン、バウテック、LIXIL トータルサービス(専有部)。建物竣工は1989年12月。施工は市ヶ谷組(元請)、長谷工コーポレーション(下請)。

 リノベーション着工は2020年1月6日。竣工は2020年9月23日(共有部)、2020年6月26日(専有部)。引き渡し開始は2020年9月30日。総戸数46戸のうち分譲は40戸(「フルリノベプラン」22戸、「セレクトプラン」11戸、「自由設計プラン」7戸)、賃貸6戸(住戸5戸・店舗1戸)。モデルルームオープンは2020年7月10日。販売開始は2020年7月10日。専有面積は66.34~81.79㎡、価格は3,498万~4,228万円(第一期2戸、第二期一次8戸)。坪単価は170万円。

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リノベ後(左)とリノベ前

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モデルルーム(リビングダイニング)

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テレワークスペース

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自由設計プラン

◇       ◆     ◇

 取材してうれしかったことが一つあった。モデルルームを見学しているとき、同社スタッフから「牧田さんでは」と声を掛けられた。とっさには思い出せない記者に「もう20年以上前に山梨の『響きが丘』を取材していただいた佐々木です」と名刺を出された。

 そのとたん、まざまざと当時の感動がよみがえった。「響きが丘」は山梨県住宅供給公社が分譲した甲府市郊外の開発面積約約24ha、総区画数351区画の大規模戸建て住宅地「双葉・響きが丘」で、同社が設計・施工を担当した。ランドプランが素晴らしかった。

 記者は、これまで見学した数百件のハウスメーカー、デベロッパーの大規模分譲地の中で、この「双葉・響きが丘」は10指に入る優れた分譲地だと今でも思っている。そのランドプランや戸建ての商品開発に関わっていた佐々木氏にお会いできて、今日の取材のことなどすっ飛んでしまった。

 年齢を伺ったら61歳とのことで、名刺の肩書には「東京本店不動産ストック事業部建設部シニアエキスパート 一級建築士 佐々木祐輔」とあった。お互い年を取ったものだ。

◇       ◆     ◇

 以下は、佐々木氏を含め同社が昨年10月に新設した「リブネス課」の皆さんと、全国57拠点約100名というスタッフの方全員に贈るエールだ。厳しいことを言うようだが、これは全て期待が大きいからで、同社ならやってのけると確信しているからだと受け取っていただきたい。

 今回見学した「戸田公園」は、これまで見学した数十件のリノベマンションと比べると〝並〟だと思う。二流三流の会社ならこれでもいい。しかし、連結売上高4兆3,802億円(2020年3月期)で、将来的には10兆円を目指す同社のビジネスとしてはいささか物足りない。

 リノベに当たって共用部を充実させ、専有部の設備機器を一新はしているが、しょせんリフォーム・リノベは元通りにはなるだろうが、住宅の基本性能を劇的に向上させることはできない。これから既存住宅に求められるのは新しい価値を吹き込むことだ。同社はその先頭に立つべきだ。

 例えば、熱・音の侵入と流失が一番大きいサッシ。従前の網入り単板ガラスのままだったのはやむを得ないことかもしれないが、この前見学した同社のZEHマンション「プレミスト平和台」はそうだったように、これをLow-E樹脂サッシにすることなどいとも簡単なはずだ。「平和台」と同じ日に見学したリファイニング賃貸マンション「ヴァロータ氷川台」の記事も添付する。コロナ過で来場を制限(1回20人×5回転)したにもかかわらず制限いっぱいの200人超が見学に訪れた。見学者は不動産や銀行関係者が多いと聞いた。新築の7割のコストで新築並みの価格設定が可能となる青木茂氏のリファイニングは10回以上取材しているが、記事へのアクセス数は数万件に達している。

 それに対して、今回の分譲坪単価は170万円だという。価格が高いか安いか、これまでの来場者は約40件で、成約は1件というのは多いのか少ないのか、これはお客さんが判断することだろうが、記者は新築なら坪200万円も可能ではないかとはじいた。南面の緑の借景が素晴らしいからだ。緑が少ない戸田市ではこれは貴重だ。

 もう一つ、これは蛇足だが、従前の建物についても触れておきたい。記者は、従前の売主がリクルートコスモスで、竣工が平成元年と聞いてすぐ、担当者に「分譲時の坪単価は250万円くらいではないか」と聞いた。担当者の方は調べて当時の価格表をコピーして渡してくれた。中層階の中住戸は70㎡で5,084万円、つまり坪単価は240万円で、最上階の73㎡は5,690万円で坪単価は257万円だ。

 いまこの単価では売れないのは百も承知している。それでも飛ぶ鳥を落とす勢いのあった当時のリクルートコスモスに少しでもいいから迫ってほしかった。当時、億ションのトップブランドは圧倒的なマンション供給量を誇った大京でも、富裕層向けにも力を入れていた三井不動産でもなく、リクルートコスモスだった。年間で1,000戸くらいの億ションを分譲していた。

 当時のブランド「グランフォルム」を彷彿させる濃紺のタイルが低層部に用いられており、記憶がよみがえった。

 佐々木氏との再会といい「グランフォルム」といい、うろんな記者の記憶を昨日のようによみがえらせてくれたのには感謝したいが、業界の記録に残るような物件を供給してほしい。

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現地

安藤忠雄氏を超えた? 青木茂氏×三井不 「氷川台」リファイニング見学会に200人超(2020/9/16)

大和ハウス工業「平和台」 同社初の「ZEH-M Ready」 申し込み殺到 早期完売へ(2020/9/15)

「パーカーズ」とのコラボ リノベマンション コスモスイニシア「大森山王」(2019/5/27)

波乱万丈30年の「仕事」を語る コスモスイニシア商品企画部部長兼一級建築士事務所所長・南光浩氏(2018/3/9)

リビタ 一棟丸ごとリノベーション「つくば春日」30坪で施工は鹿島(2014/6/16)

タカラレーベン 好調リニューアルマンション「ル・アール蘇我」は4日間で120組超(2009/5/25)

 

カテゴリ: 2020年度
 

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