大和ハウス工業 「ZEH-M Ready」認定の「プレミスト平和台」販売開始
「プレミスト平和台」
大和ハウス工業は9月12日、経済産業省「2019年度二酸化炭素排出抑制対策事業等補助金<集合住宅(低層・中層)における低炭素化(ZEH-M化)促進事業>」の「ZEH-M Ready(ゼッチ・マンションレディ)」に採択された分譲マンション「プレミスト平和台」の販売を開始した。
東京電力グループのファミリーネット・ジャパンと共同開発したスキームを採用しており、同社のスマートマンションサービス「D'sエネルギープラン」で採用している高圧一括受電サービスに太陽光発電システムで発電した電力を新たに組み合わせることで、再生可能エネルギーをマンション各戸へ供給し自家消費を実現したもの。各戸にパワーコンディショナーを設置せずに、太陽光発電システムで発電したエネルギーの供給を可能とした。
物件は、東京メトロ有楽町線平和台駅から徒歩3分、練馬区北町6丁目に位置する4階建て全60戸。第1期(47戸)の専有面積は38.05~77.62㎡、価格は3,498万~8,158万円(最多価格帯6,500万円台)。設計・監理は陣設計。施工は不二建設。竣工予定は2021年1月下旬。
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これまでZEHマンション(ZEH-Mはないが)を6物件くらい見学した。今回の物件は完成予想図のデザインが面白い。方角はいま一つ分からないが、建物形状はほぼシンメトリーなのに、なぜこのような外観になるのか。機会があったら取材してレポートしたい。
物件概要からすると、坪単価は300万円台の前半だ。相場並みではないか。場所はおおよそ想像がつく。幹線道路から一歩入ったところで、低中層の建築物が立ち並ぶ一角だと思う。
圧倒的な価格の安さと平均74㎡の広さアピール 大成有楽不動産「平井」
「オーベルグランディオ平井」
大成有楽不動産が10月下旬に分譲する「オーベルグランディオ平井」を見学した。都内最大級の再開発エリアのスーパー堤防内に立地する全138戸で、長期優良住宅認定を取得し、平均74㎡を確保しているのが特徴。9月いっぱいの来場予約はほぼ満席だ。売れ行きが注目される。
物件は、JR総武線平井駅から徒歩16分、都営新宿線東大島駅から徒歩16分、江戸川区小松川三丁目に位置する13階建て全138戸。専有面積は71.65~85.46㎡、予定価格は3,900万円台〜6,500万円台(最多価格帯4,700万円台)、坪単価は220万円台の前半。竣工予定は2022年1月下旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
現地は、約50年間にわたり行われている約63haの都内最大級の「亀戸・大島・小松川地区市街地再開発」の最終街区のスーパー堤防上の一角。敷地面積約7,239㎡のうち約1,200㎡の広場状空地と敷地周辺の歩道状空地により約79%の空地率を確保。
住戸プランは、南・南西向き、全戸70㎡以上(平均約74㎡)で、主な基本性能・設備仕様は、長期優良住宅認定、リビング天井高2500~2600ミリ、食洗機、ホームライブラリー、オリジナル収納など。近接する高速道路対策として二重サッシを採用している。共用施設としてフレックスルーム、キッズルーム、パーティルーム&キッチン、シェア倉庫などを設置。
開発担当の飯島氏は、「モデルルーム見学は1日最大12組くらいに制限していますが、9月いっぱいは満席。東京駅から約8キロ圏の都心近接立地、約79%の空地率、平均74㎡の居住面積、長期優良住宅、有償ですが完全個室のユーティリティスペース提案など、お客様には〝都心近接ながらゆとりと開放感のある生活が実現できるポイント〟をアピールしています」と語った。
模型
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2年前見学取材した同社の「オーベル住吉マスターテラス」もそうだったが、今回の物件は東京駅を中心に8キロ圏に位置していることをパンフレットなどで分かりやすく説明していた。
この種の販売手法は真新しいものではないが、説得力がある。「平井」をよく知らない人には、圧倒的な価格の安さをアピールできる。
東京駅から8キロ圏は池袋、東中野、初台、代々木上原、中目黒、武蔵小山、北千住とほぼ同じだ。業界関係者ならご存じだろうが、これらのエリアのマンション坪単価はほとんど400万円を突破しており、駅近なら600万円以上もある。北千住でも380万円だ。
この「平井」も、野村不動産が開発を進めている駅前の再開発タワーマンションは坪350万円くらいすると記者は見ている。
この350万円が高いか安いかはともかく、平井駅圏は一般的な評価は低いが、ポテンシャルは高い街だと以前から思っていた。
われわれは江東区も江戸川区も一括りで考えがちだが、全用途地域に占める工業系用途地域の割合は、江東区は実に70.8%に達しているのに対し、江戸川区は19.2%だ。都市計画などは全く異なる。
都市公園もそうだ。一人当たりの公園面積は千代田区の27.65㎡には及ばないが、江戸川区は23区2番目に広い11.1㎡だ(江東区は8.72㎡、23区最小の豊島区は0.7㎡=豊島区の緑被率は高い)。江戸川区の区域面積に占める公園面積割合は15.38%で、こちらは千代田区の14.66%を上回り、東京都でナンバーワンだ。
用途地域でも、23区のうち千代田、中央、台東、荒川、江東、墨田、北の7区には第一種低層住居専用地域(1低層)はゼロだが、江戸川区には70.8haある。ただ、この1低層は全て都市公園区域なので住宅地としての指定はない(都市公園を用途地域指定するのは各区の判断による)。
区内には、4m未満の接道建築物が4割もあるのは課題だが、区内の建築物の8割は住居系用途地域に位置し、やはり8割は1~2階建て建築物というのも大きな特徴だ。
これらの特徴は街を歩くとよく分かる。街路樹も立派なものが多い。今回の物件は平井駅、東大島駅から距離はややあり、高速道路が近接している難点を抱えるが、その難点を価格に反映し、居住面積を確保する戦略は正解だと思う。23区内に74㎡で4.700万円台の新築マンションはそうないはずだ。after&withコロナでマンション選考基準が変わったのも追い風になるか。江戸川区は子育て支援が充実しているのもよく知られている。
ホームライブラリー
これは凄い ホテルなら5つ星 伊藤忠都市 「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」
「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」
伊藤忠都市開発は9月10日、既報の「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」を報道陣に公開した。同社を含めて日本橋-銀座-有楽町には8社のギャラリーがあるが、設備仕様レベルは断トツ、突き抜けており、今後供給する坪単価400万円以上の物件にふさわしいものであるのは間違いない。
入った途端、最初に組子デザインの壁が目に飛び込んできた。触って確認した。もちろんケミカル製品ではなく本物の木が使われていた。海外アワード受賞歴を持つ「村山木工」の指物師が手掛けたホール格子スクリーンだった。
ほぼ中央にでんと据え置かれていた約1m×10mのテーブルがまた凄かった。本物のウォールナットを二つに割って左右対称にする〝ブック張〟に、レジン(樹脂)を埋め込んで仕上げた「米澤木工所」による特注品だという。値段は教えてくれなかったが、これだけて数百万円はしそうだった。12卓の椅子も本皮を張った立派なものだった。
接遇ブースは全部で6か所。京友禅工房「三才(さんさい)」の西陣織クロス、元禄元年創業「細尾(ほそお)」の西陣織クロス、吉祥の和文様を織り込んだ鶴の白磁、ブルーに染めた左官土壁に水連の金物アートはみんな芸術品であることは素人でもわかった。
約67㎡のコンセプトルームの仕様レベルは、坪単価400万円以上のものであるのは間違いない(1,000万円レベルではない)。9月5日(土)から事前案内会を開始した「クレヴィア上野御徒町」は坪単価400万円、「クレヴィア山吹神楽坂」は坪単価450万円、「クレヴィア日本橋水天宮前HAMACHORESIDENCE」は坪単価460万円だそうだから、ぴったりだ。
同社都市住宅本部都市住宅事業第一部都市住宅事業第二課・高栁勇斗氏は、「室内は『CREVIA(クレヴィア)』ブランドのブルーを多用し、空間設計デザインは外資系ホテル、レストランなどを手掛けているDESIGN STUDIO SPINを起用した。どこにも負けない施設に仕上げた」と胸を張った。
場所はJR有楽町駅前の有楽町イトシアオフィスタワー14階、広さは約120坪。
「細尾(ほそお)」の西陣織クロスを用いた個室
吉祥の和文様を織り込んだ鶴の白磁クロスを用いた個室
ホール格子スクリーン
約1m×10mのテーブル
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凄いマンションギャラリーを見た。日本橋-銀座-有楽町には同社を含めて8社のマンション総合ギャラリーがあるが、まだ一度も見ていない1社を除いて仕様レベルは他を圧倒している。一頭、いや二頭も三頭も地を抜くレベルの高さだ。
例えて言えば、ホテルなら5つ星、飲食店なら小生は利用したことがない3つ星で、プロ野球選手なら西武の快速投手・平良(何? 知らない。ならば憎き巨人の今年調子がいい菅野か)、野手ならソフトバンク柳田かオリックス吉田、テニスなら大坂なおみさん、女優なら吉永小百合さんクラスだ。
坪賃料は4万円と聞いた。賃料だけでも月480万円だ。1物件ならコストに見合わないだろうが、数物件同時ならむしろ安いというべきか。
小生は以前からケミカル製品、フェイクだらけのモデルルームを批判してきた。本物でないと、目が肥えたマンションや戸建て購入希望者をもてなすことなどできないのは自明の理だ。
難点をいえば、小生のような貧乏人にとってはやや敷居が高いことだ。来場者には、飲料やクッキーなどが自由に振舞われるが、仕事帰りに立ち寄り、コーヒーを飲んだりクッキーを食べたりするような勇気ある女性はまずいないだろう。どうしても行きたいなら「ギャラリークレヴィア新宿」を勧める。
コンセプトルーム
テレワークにぴったりのコンセプトルーム
伊藤忠都市開発 マンション総合ギャラリー 第2弾「有楽町イトシア」開設(2020/9/2)
伊藤忠都市開発 新宿に常設の「ギャラリークレヴィア新宿」2月10日開設(2020/1/10)
天晴れ!大和地所レジ 仕入れの妙 商品企画にも生かす「赤羽北フロント」
「ヴェレーナグラン赤羽北フロント」完成予想図
この日(9月8日)の東京の日中気温は34度、湿度は65%を示しており、年寄りの記者には相当こたえたが、望外の収穫があったマンションを見学した。大和地所レジデンスが10月上旬に分譲する「ヴェレーナグラン赤羽北フロント」だ。マンションの用地仕入れ・商品企画はかくありき-天晴れ!そんな声を掛けたくなるマンションだ。
物件は、JR埼京線北赤羽駅から徒歩3分、北区赤羽北二丁目の建ぺい率60%(3方道路角地につき70%に緩和)、容積率200%・300%(加重平均により247%)の工業地域に位置する12階建て全89戸。専有面積は65.88~100.80㎡、価格は未定だが、坪単価は300万円を切る模様。竣工予定は2022年2月下旬。施工は森組。植栽計画は東邦レオ。
現地は住宅展示場跡地。用途地域は工業地域だが、商業施設・マンション化が進んでいるエリアの一角。敷地の南側に環八と埼京線・新幹線の線路が走ってはいるが、周辺に嫌悪施設はほとんどない。
敷地は東西軸が南北軸よりやや長い長方形で、全住戸が南向き。1階ラウンジに面して水盤を配し、共用施設としてパーティルーム、テラスを設置している。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400~3050ミリ、食洗機、御影石天板キッチン、ミストサウナ、グローエシャワーヘッド、メーターモジュール廊下幅など。
住戸プランは全89戸に対して17タイプ24バリエーションを用意。スパンは最低でも6100ミリ、多くは6,300ミリ、最上階の90㎡(2戸)と100㎡(2戸)は9,150~12,300ミリ確保している。3階の全8戸はスキップフロアを採用し、リビング天井高3,050ミリ、約21畳大の床下収納付(収納部分の高さは740ミリ)としているのが特徴。
同社広報担当の横山氏は、「建築担当は、北赤羽のランドマークにすると意気込み、外観やランドスケープを創り込んでいる。また高さ制限や日影規制がないことを利用した約21畳の床下収納は、当社の奥行4mのオープンエアリビングバルコニーに次ぐ〝売り〟になることを期待している。すでに反響は1,000件を突破しており、想定を超える多さ。赤羽駅の他社物件よりこちらを選択される人も多い」と語った。
モデルルーム
床下収納
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小生は、これまで同社のマンションも含め「北赤羽」に取材のために何度も足を運んでいる。工場・倉庫街として知られているが、かつて鹿島建設も優れたマンションを分譲しているように、どんどんマンション化が進んでいるエリアだ。
今回の物件は、環八・線路沿いではあるが、おそらくマンションデベロッパーにとって垂涎の的であるはずだ。どうしてあまたのデベロッパーを出し抜いて同社が用地を取得したのか。取材する前の最大の関心事だった。
高値で入札していれば、坪単価は300万円をはるかに超える。常識的には320万円くらいだろうと読んだのだが、ひょっとすると、これまでの物件と同じ〝奥の手〟を使って300万円を切るかもしれないと予想した。
正解は「坪300万円を切る」だった。横山氏は「書かないで」と宣ったので書けないのが残念だが、これまでの〝奥の手〟とはやや異なる。同社は〝安値〟で仕入れてはいない。大手を出し抜く用地仕入れに秘策があった。その謎は添付した記事に隠されている。
商品企画・設備仕様レベルそのものは文句なしにいい。敷地形状に恵まれているからではあるが、70㎡でもスパンを6300ミリ確保し、廊下幅はメーターモジュール、廊下床、キッチン天板は御影石、さらに21畳大の床下収納…まずどこも真似できないはずだ。
ラウンジ
現地
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取材の帰り。〝借り〟を返そうと赤羽駅に降り、「一番街」にある居酒屋に寄った。捨てずに取っておいたレシートを見せ、事情を話し、ただ飲みした生ビール代490円を払おうとしたが、若い女性スタッフは覚えていてくれたようで、「もういいんじゃないですか。また来てくれたことがうれしい」と受け取ってくれなかった。
もちろん、またビールを2杯飲んだ。代金は1,078円。店の名前は「酒月」だった。帰り際、前回と同様、魚の容器に入った消毒液をもらった。コロナ以前はテキーラを入れてお客さんにプレゼントしていたのだという。
「住めば、北区東京。」-北区が人気になっているのは、こうした飲食店が多いからではないか。
「酒月」店内
左の魚の容器は消毒液
こんな張り紙も
北区初のZEH 近鉄不「赤羽」/涙が出るほど嬉しかった「お父さん、頑張ってね」(2020/6/25)
坪245万円に納得 コロナ禍で半分以上を成約 三井不動産レジ「柏タワー」
「パークホームズ柏タワーレジデンス」
三井不動産レジデンシャルが分譲中の「パークホームズ柏タワーレジデンス」を見学した。柏駅から徒歩4分の免震21階建て全191戸で、新型コロナ過の6月下旬に分譲開始したにも関わらず、すでに100戸超を成約・申し込み済みとするなど極めて順調に進捗している。
物件は、JR常磐線・千代田線。東武鉄道野田線柏駅から徒歩4分、千葉県柏市柏4丁目に位置する21階建て全191戸。専有面積は40.10~85.79㎡、9月中旬に販売予定の第2期(戸数未定)の予定価格は2,938万~5,798万円(最多価格帯4700万円台)、専有面積は40.10~79.40㎡。坪単価は245万円。竣工予定は2021年8月下旬。施工は三井住友建設。
6月下旬に第1期90戸を分譲、その後追加販売し、これまでに100戸超が成約・申し込み済み。専有面積85㎡の角住戸21戸は全戸完売済みで、79㎡の住戸14戸も残り1戸。
第1期の購入者属性は、柏市内居住者が61%、その他周辺が15%、23区が15%、年代は30代が39%、40代が23%、50代が13%、60代が18%、家族数は1人が23%、2人が34%、3人が25%。
現地は、そごうの駐車場跡地。住戸は全戸南向きで、住戸プランは40㎡台の1LDKが12戸、61・62㎡台の2LDKが41戸、70㎡台の3DLKが103戸、79㎡台の3LDKが14戸、85㎡台の4LDKが21戸。主な基本性能・設備仕様は免震構造、開口部に梁型が出ない「Sulatto3フリーノンビーム」、リビング天井高2450ミリ、ディスポーザー、食洗機、トイレ引き戸(一部除く)、防犯ガラス(一部)、可動式ルーバー、など。共用施設はパーティルーム、スタディルームなど。
販売を担当する同社千葉支店営業室・山本陽介販売事務所所は、「販売は極めて順調。お客様は柏に住むことに抵抗感がないようですし、城東エリアは坪300万円くらいしており、価格的な優位性もあります。競合する物件もありません。『南船橋』も分譲開始しました。坪210万円くらい。好調なスタートを切りました」などと語った。
モデルルーム
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他の物件を取材したとき、「三井さんの『柏』は坪230万円くらい」と聞いていた。小生は内心「それはない。最低坪250万円ではないか。そんなに安く売ったら後発が困る」と思った。大京が6年前に分譲した近接するタワーマンションは230万円だったが、その時も随分安く売ると感じていた。
山本氏に単価を確認して納得もした。同社は郊外物件では高値追及をあまりしないのが従来からの販売戦略だ。設備仕様レベルは他の〝パークホームズ〟と同じとみた。
「南船橋」は今年2月、三井不動産の物流ICT体験型ショールームを見学取材したとき、現地を確認している。「坪単価は200万円を下回ることはない。坪210万円はどうだろう。この単価だったら70㎡で約4,500万円。そんなに的を外していないはずだ。同社は高値追求をしないと読んだ」と書いた。
どうやらその通りのようだ。この物件の取材もお願いすることにしよう。
現地(北側から写す)
伊藤忠都市開発 マンション総合ギャラリー 第2弾「有楽町イトシア」開設
「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」
伊藤忠都市開発は9月2日、都心・東エリアの新築分譲マンションの販売拠点、「CREVIA(クレヴィア)」ブランドの情報発信拠点となる総合ギャラリー「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」を開設し、2020年10月3日(土)にグランドオープンすると発表した。
2020年2月8日にオープンした「ギャラリークレヴィア新宿」に続く2拠点目で、マンションを販売する施設だけでなく、マンション購入を考えている人や購入されている人も自由に集い、交流し、楽しめる場とする。
「DESERVE.住まいを嗜む、オトナのマンションギャラリー。」をコンセプトに、ホテルのラウンジのようなラグジュアリーな空間をイメージしてデザインした。内装や調度品には、西陣織のクロスや切子照明、組子スクリーンなど、日本の職人が手掛ける伝統工芸を設え、『CREVIA』のブランドカラーであるブルーを基調とした落ち着いた空間になっている。
2020年9月5日(土)に事前案内会開始となる「クレヴィア上野御徒町」を皮切りに「クレヴィア山吹神楽坂」「クレヴィア日本橋水天宮前AMACHORESIDENCE」など5物件の販売を予定している。
東急不動産 新しい生活様式に対応した商品企画 「ブランズタワー所沢」に初導入
「ブランズタワー所沢」
東急不動産は8月31日、with&afterコロナの新しい生活様式のキーワード「働き方」「ウイルス対策」「健康増進」に対応する新しい商品企画を開発中のマンション「ブランズタワー所沢」に取り込んだと発表した。
共用部には、オカムラ、ブイキューブ、テレキューブが開発したフルクローズ型ワークブース「TELECUBE by OKAMURA」、パナソニックが開発した空間除菌脱臭機「ジアイーノ水道直結タイプ」を初導入する。
専有部には、東急スポーツオアシスが監修したフィットネスアプリ「WEBGYM」を活用した新たなインテリアオプションも盛り込む。
物件は、西武新宿線・西武池袋線所沢駅から徒歩6分、埼玉県所沢市東町に位置する29階建て全155戸。専有面積は63.77~92.38㎡。設計・監理はジーエー 建築設計社。施工は佐藤工業。竣工予定は2022年1月下旬。
東急不動産 在宅テレワークに対応したインテリアオプション マンションに導入(2020/7/15)
4LDKは最高15倍 コロナ禍で驚異的売れ行き 東武鉄道他「流山おおたかの森」
「ソライエグラン流山おおたかの森」
東武鉄道など4社の電鉄(系)会社が分譲中の大規模マンション「ソライエグラン流山おおたかの森」を見学した。駅から徒歩2分の流山市最大級の全794戸の規模で、コロナ禍にあるにも関わらず3月の分譲開始からすでに280戸を成約。「これほど売れるとは」と販売担当者も驚くほどの人気で、急きょ50戸を近く追加販売する。上げ潮〝母になるなら、父になるなら流山市。〟を象徴するマンションだ。
物件は、東武アーバンパークライン・つくばエクスプレス流山おおたかの森駅から徒歩2分、千葉県流山市おおたかの森北一丁目に位置する15階建て全794戸。建物はアリーナコート・ブライトコート・カームコート・ディライトコート・エレガンスコートの5棟構成。専有面積は60.03~90.19㎡。9月1日に抽選分譲する第2期50戸の価格は3,498万円~4,468万円(最多価格帯4,200万円台)、専有面積は70.14~75.39㎡、坪単価は195万円。竣工予定はアリーナコート・ブライトコートが2021年8月下旬、カームコート・ディライトコート・エレガンスコートが2023年8月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト、東武不動産。売主は東武鉄道、東急、JR西日本不動産開発、相鉄不動産。
第1期として180戸を3月18日に販売したが、購入希望が多かったため100戸を追加。それでも足りずに第2期として50戸を9月1日に追加販売することになった。反響数は3,800件を突破している。
現地は、先に竣工したスターツが開発した集合住宅棟、ホテル・商業棟、公共施設棟の3棟からなる開発面積約11,000㎡の複合開発の隣接地。今回分譲住棟は東南東向き。主な基本性能・設備仕様はリビング天井高2500~2600mm、直床、ディスポーザー、食洗器など。共用施設としてゲストルーム、スタディラウンジ、パーティルーム、キッズルームなどが設置される。また、併設される複合施設には保育園、学童保育、カフェ、クリニックなどが整備される。
販売を担当する長谷工アーベスト東京支社受託販売部門販売五部エリアマネージャー・廣林登紀子氏は、「ここまで売れるとは思っていませんでした。想定外、久々に抽選会を行いました。今回販売対象の第一工区406戸の竣工が来年の8月で、翌年の3月までに完売する予定でした。金額が高い住戸から売れているのが特徴で、もっとも広い1スパン14戸の91㎡の4LDKは最高15倍の倍率が付き、他も10倍くらいの倍率が付きました。3スパン33戸の75㎡の3LDKも残り10戸。コロナ対策のため4月、5月はモデルルームをクローズし、現在も1日マックス二十数組に来場を制限していますが、土曜・日曜は9月12日まで全て満席。有給休暇をとって平日に来場されるお客さんも多い。来場者の特性としては年配の方が2割弱あり、都内の荒川区、墨田区など中域からの集客もできています。このままのペースだと年内までに完売しそうです」などと話した。
モデルルーム(この4LDKのプランは完売)
販売事務所
売れ行きを示す赤いバラ
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人気の要因はもちろん駅近、大規模、価格の安さなどだ。価格を決めるのは市場だが、坪単価195万円は街の熟成度からして超割安だと思う。4,000万円台後半から5,000万円台後半の4LDK13戸にほとんど10倍以上の倍率が付いたのも、お客さんは〝安い〟と感じているからだろう。
なぜ、これほど安いか。一つ考えられるのは供給量だ。同駅圏ではオリックス不動産他「ザ・フォレストレジデンス」(524戸)が坪単価165万円で早期完売してから現在までの十余年間で15物件約3,600戸(記者の推計)のマンションが供給されている。首都圏郊外部でこれほど供給量が多いのは他にないはずだ。にもかかわらず概ね好調に推移しているのは、それを吸収する需要があるということだが、やはり〝価格下げ〟圧力が耐えずかかることは否定できない。
もう一つは、2017年にスターツが分譲した「クオン流山おおたかの森」(162戸)が210万円だったのが壁になっているのではないかということだ。最高立地の物件を抜くのは容易ではない。今回の物件も、戸数の多さや隣接する柏市の物件との競合などを考慮して低めに設定したと思われる。
それにしても、コロナ禍でのこの販売スピードだ。直近の郊外型ではポラス中央住宅「ルピアグランデ浦和美園」340戸が1年9か月で完売したが、これをはるかに上回ることは間違いない。
これほどまでユーザーを引き付けるのは、やはり〝母になるなら 流山市。〟(〝父になるなら、流山市。〟バージョンもある)のスローガン通り、魅力ある街として定着しているからだろう。データの裏付けもある。
流山市の人口は約19万人で、平成23年と比較して約3万人増加している。伸び率は千葉県内ナンバーワンだ。生産年齢人口が多く、一人の女性が生涯に産む子どもの数を表す合計特殊出生率は1.67で、千葉県の1.34や全国平均の1.42を上回っている。市民の定住志向率は首都圏トップクラスの80%に達している。
この数値がどれだけ高いか、隣接する埼玉県三郷市とポテンシャルは流山市に負けないと思うわが多摩市と比較してみる。
三郷市の平成23年の人口は約13.3万人で、現在は約14.2万人。永住志向率は75.1%(平成30年)、合計特殊出生率は1.37(平成29年)。参考までに示すと、市内でもっとも「住みよい」とされる三郷中央地区は69.6%だ。同地区は駅周辺の商業施設が貧弱で、マンションの売れ行きも芳しくないのは業界関係者ならよくご存じのはずだ。流山おおたかの森とは雲泥の差だ。
多摩市の平成23年の人口は約14.4万人で、現在は約14.9万人。合計特殊出生率は1.22。永住志向率は77.8%。全て流山市に負けている。勝っているのはマンションの価格水準くらいで、多摩センター駅の駅近なら坪250万円はする。
これら数値が高いのは、井崎義治市長の手腕に負うところが多い。井崎氏は2003年、市長選に当選し長老政治を打破すると、市民自治を掲げ次々と行財政改革の手を打った。都市間競争が激化すると読み、マーケティング戦略にも熱心で、〝母になるなら 流山市。〟のキャッチフレーズで知られるように、メディアへの露出でも突出しているはずだ。今回のマンションもテレビで取り上げられた。宣伝広告費に換算したら億単位だろう。
もう一つ。最近では珍しいタレント起用について。このマンションには元AKB48の主要メンバーで女優・前田敦子さんがプロジェクトサポーターとして物件ホームページやその他の宣伝に頻繁に登場している。
記者は興味がないので全然分からないのだが、芸能人の動向とデパートに詳しいかみさんは「前田敦子? 評判悪いわよ。離婚の噂があったり…。どこのマンション? 東武? 東急? だから一流になれないのよ」と手厳しい(記者が言っているのではない。念のため)
現地(「クオン流山おおたかの森」から写す)
流山おおたかの森駅で
全国5,000人の女性の声反映 東武鉄道「ソライエ流山おおたかの森」大健闘(2018/8/9)
スターツ「クオン流山おおたかの森」 わずか半年で完売 歩留まりは驚異の30%(2018/7/14)
超割安 免震、日建、横入り玄関…質も高い スターツ「クオン流山おおたかの森」(2017/11/9)
続「街路樹が泣いている~街路樹と街を考える」流山と越谷、三郷の差(2014/10/17)
三菱地所レジ 賃貸マンション「The Parkhabio SOHO」第一弾「大手町」着工
「The Parkhabio SOHO 大手町」
三菱地所レジデンスは8月24日、1階にコワーキングスペースを併設した賃貸マンション「The Parkhabio SOHO(ザ・パークハビオ ソーホー)」を立上げ、第1弾の「The Parkhabio SOHO 大手町」を9月1日に着工すると発表した。
都市再生駐車施設配置計画制度の活用により、駐車場の附置義務が緩和され別用途も可能になったため、24時間無料で利用できるコワーキングスペース(約60㎡)にした。
また、三菱地所が開発する「(仮称)配筋付型枠」を採用することで、環境負荷低減を実現するとともに、天然木ならではの質感と温かみのある空間を提供する。
物件は、東京メトロ丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線、都営三田線大手町駅から徒歩7分、千代田区内神田1丁目に位置する13階建て49戸。設計・監理・施工は大豊建設。竣工予定は2022年6月15日。賃料は未定だが、2.5万円/坪以下となる模様。
コワーキングスペース
小田急不動産他「リーフィアレジデンス橋本」(全425戸)第1期122戸が成約
小田急不動産は8月17日、ABINC認証(いきもの共生事業所認証)の優秀賞を受賞した町田市の大規模マンション「リーフィアレジデンス橋本」(全425戸)の第1期157戸のうち122戸が7月までに成約したと発表した。2019年12月から販売を開始しており、来場者は488組。
成約者の属性は、年齢は20代が18%、30代が39%、40代が17%、家族数は2人が45%、3人が34%、居住地は相模原市が29%、町田市が17%、八王子市が14%、横浜市が7%。
同社は「平均専有面積78.7㎡のゆとりあるプランニング」や「毎日の生活に便利な大型商業施設が隣接する立地」、「気軽に自然を感じることができる敷地内の民有緑地『さとやまの森』」などが評価されたとしている。
物件は、JR横浜線・京王相模原線橋本駅から徒歩19分(バス3分、徒歩3分)の12階建て全425戸。事業主は同社のほか積水ハウス、神鋼不動産。設計・施工は長谷工コーポレーション。竣工予定は2021年4月。9月中旬から分譲する第2期の専有面積は71.98~92.18㎡、予定価格は2,500万円台~4,300万円台(最多価格帯3,200万円台)。
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