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「リーフィアレジデンス上原」

 小田急不動産(事業比率40%)・大和ハウス工業(同30%)・三菱地所レジデンス(同30%)の3社は3月11日、分譲中のマンション「リーフィアレジデンス上原」の記者見学会を行った。代々木上原駅から徒歩9分の第一種低層住居専用地域の高台立地の4階建て全65戸。雁行設計と吹き抜けを多用することで居住性を高めているのが特徴。販売も順調に進んでいる。

 物件は、東京メトロ千代田線・小田急小田原線代々木上原駅から徒歩9分(小田急小田原線東北沢駅から徒歩3分)、渋谷区上原三丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率150%)に位置する4階建て65戸。専有面積は62.03~125.10㎡、現在先着順で分譲中の住戸(3戸)の価格は10,990万~21,700万円(63.19~121.03㎡)。坪単価は非開示だが635万円くらいか。建物は2021年2月に竣工。設計・施工は第一建設工業。デザイン監修は西山建築デザイン事務所。

 現地は、南側と東側(私道)に接道。高さ規制が10mの第一種低層住居専用地域だが、敷地四方に空地を設けたことから12mに緩和されており、建物は内廊下、逆梁ハイサッシ(2400ミリ)を採用、南側を雁行設計とし、中庭、吹き抜けを多用することで、全戸多面採光としているのが特徴。

 住戸の主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、メーターモジュールの廊下、シーザーストーン天板、バックカウンター・収納(一部)、食洗器、ディスポーザーなど。

 平均専有面積は88㎡、約4割が100㎡以上。昨年6月から販売を開始しており、これまでに7割が契約済み。購入者の8割が都内居住者で、うち4割が渋谷区居住者。

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エントランス

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「リーフィアレジデンス上原

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中庭

◇      ◆     ◇

 小田急不動産の都心部マンションの見学は久々だったが、デザイン性が高いのは昔のマンションと同じだった。レベルの高いマンションだと思う。皆さんはご存じないかもしれないが、記事に「モンドリアンの絵画のよう」と見出しを付けた、デザイナーズマンションの走りの一つといえる2003年竣工の「コアロード六本木フロンテ」30戸を思い出した。

 デザイン監修の山建築デザイン事務所はどこかで聞いたことがあるような気がしたので、「RBA」で検索したら記者がほれ込んだモリモトの「ディアナコート浜田山」がそうだった。

 今回は、水の流れ、ゆらぎを表現したエントランスの御影石トレンチ加工、1階のエレベータホール、ラウンジに面した中庭のデザイン・植栽、車寄せなどが秀逸だ。

 もう一つ、大きな特徴は借景だ。南側の道路を挟んだ対面はエネオスの〝迎賓館〟で、まるで公園のようなクスの巨木などが植わっている。

 単価は記者の予想だが、そんなに的を外していないはずだ。建築費は上昇しているが、同じ駅圏の最高レベルの三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス代々木上原」の647万円を上回ることはないと読んだからだ。

 同社にこれから都心部のマンションの供給を増やすのかどうかは聞き忘れた。

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1階エレベーターホール

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1階ラウンジ

これを見よ比肩するマンションなしモリモト「浜田山」(2016/3/6)

駅4分の1低層息をのむほど美しいサペリの建具三菱地所レジ「代々木上原」(1018/12/14)

カテゴリ: 2020年度

 先日、長谷工総合研究所の不動産総合情報誌「CRI(Comprehensive Real-estate Information)」最新号3月号(No.511)が届いた。昨年の首都圏と近畿圏の分譲マンション市場の総括が特集だ。

 記者は、1994年に長谷工総研が設立されてから大変お世話になってきた。同社の研究員と一緒に民間の有料老人ホームなどを取材したこともある。「CRI」は、ページ数は25ページくらいだが上質紙を使用しており、不動産経済研究所のデータをリソースとしながらも独自の視点でマンション市況などをレポートしている。巻末の首都圏と近畿圏のDATAFILEは8ページにも及び、住宅着工動向についても毎月報告している。見城美枝子氏のコラムもいい。マンションを取材するメディア関係者にとって欠かせない情報誌の一つだと思う。

 一方で、3月2日発売の住宅新報3月2日発売号(電子版)の1面は「首都圏新築分譲マンション市場の行方」と題する記事だ。

 こちらは、トータルブレイン・杉原禎之取締役副社長、工業市場研究所・美濃部康之専務取締役、長谷工アーベスト販売企画部門市場調査部・林祐美子部長らのコメントを中心にまとめたものだ。

 トータルブレインは設立時から小生もお世話になっており、杉原氏とは1か月くらい前にお会いし、いろいろ情報交換をした。一昨年暮れに急逝された久光龍彦社長の業務を引き継ぎ、43社を毎日3社のペースで訪ねていると聞き、とてもうれしくなった。美濃部氏とはしばらくお会いしていないが、リーマンショック前までは同社が主催する勉強会「さんもく会」などに出席していたし、長谷工アーベストはマンション販売現場のほかRBA野球大会でも楽しい取材をさせていただいている。

 双方のレポート・記事についてはコメントを差し控えるが、この際だ。情報機関や記者の取材のあり方について以下に書くことにする。調査、取材は何のためか、誰のためかを考え直してほしいからだ。

◇       ◆     ◇

 まず、第一に各調査機関のデータについて。マンション市場については、不動産経済研究所、CRI、東京カンテイ、工業市場研究所(コーケン)などが調査し、毎月レポートを発信している。

 調査対象がそれぞれ異なるのでデータが一致しないのはやむを得なが、最近は住宅着工戸数との乖離が目立つような気がしてならない。

 ここ3年間の住宅着工戸数と不動産経済通信(CRI)、東京カンテイ、コーケンの分譲戸数を比較してみた。

 2018年から2020年までの首都圏マンション着工戸数は168,514戸だ。一方で分譲戸数は不動産経済通信(CRI)が95,598戸、東京カンテイが129,153戸、工業市場研究所が103,495戸だ。不動研の数値が少ないのは、同社は専有面積30㎡以下や投資向け1棟売り、定借物件は調査対象外としているのでこのような乖離が生じるのは納得できる。東京カンテイとコーケンはワンルームマンションなども調査対象としていると思われる。

 それにしても住宅着工戸数との差は3年間で東京カンテイは約4万戸、不動研は7.3万戸の開きがある。住宅着工を100とすれば、捕捉率はそれぞれ76.6%、56.7%だ。着工戸数の半数しか供給されないのに、どうして「堅調」(新報)などと言えるのか。

 〝疑ってかかる〟のは記者の基本だ。いったい捉えきれない残りの戸数はどうしたのか考えるべきだ。記者は、建て替え・再開発物件などの地権者用や事業協力者住戸も年間で数千戸あり、同業・リート・個人投資家向けへの1棟売りも数千戸に上るのではないかと推測しているのだが…これだと限りなく住宅着工の数値に近くなるはずだ。

 いずれにしろ、需要は多様化している。デベロッパーも多様化するニーズに応えるよう開発を行っているはずだ。「分譲マンション」として一括りにするのは正確な市場を把握したことにならないと思う。調査機関はこうした動きに対応できているのか。

 需給の多様化の一例を紹介する。三井不動産の2021年3月期第3四半期決算の分譲セグメントで、オフィス・物流・海外分譲の売上高2,769億円が国内の分譲マンションと分譲戸建ての売上高2,495億円を上回った。住友不動産も前期あたりから〝全国供給量ナンバーワン〟を目指さなくなった。この意味するところを考える必要がある。

 もう一つ、こちらのほうが大事だと思う問題提起。調査機関はマンションの供給戸数、面積、価格、売れ行き、在庫などについては詳報しているが、その質や設備仕様についてはほとんど公表しない。量とともに質も大事にしないといけないのはマンションも同様のはずだ。

 記者は、マンションの質とは基本的には面積だと思っており、ファミリータイプの専有面積が価格を抑制するために縮小されるのは時代が退行するようで残念でならないのだが、単身・DINKSなどの小規模家族向けの需要が増大していることを考慮すると、一概に面積圧縮=質の低下といえない側面もある。それを無視して平均値で示すマクロデータの欠点はここにある。

 各調査機関のデータに欠落しているものはこのほかにもたくさんある。列挙するとレンタブル比率はどうか、リビング天井高はどう推移したか、免震は増えたのか減ったのか、直床の増加をどう見るのか、ワイドスパンはどうか、キッチンのグレードはどうか、フラット・ハイサッシの設置はどうか、バルコニーのスロップシンク、ディスポーザー、食洗器、ミストサウナ、ZEH、UD…書き出したらキリがない。

 これらは分譲価格と不可分のものだが、マクロデータはこれらを拾いきれない。聖路加国際大学大学院看護学研究科教授・中山和弘氏の「か・ち・も・な・い」(書いた人は誰か、違う情報と比べたか、元ネタは何か、何のために書くか、いつの情報か)はマンション市場記事についても当てはまる。消費者目線が欠落したデータはそれこそ「価値もない」と言ったら失礼か。

カテゴリ: 2020年度

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「イニシア大森町N’sスクエア」

 建物が竣工したコスモスイニシア「イニシア大森町N’sスクエア」を見学した。1階部分約60㎡の集会室にランドリーコーナーやワーキングスペースを設けているのが特徴だが、建物は背後に京急線の線路、前面に第一京浜が走っていることから居室の窓は全て二重サッシとし、しかも「樹脂サッシ+複層ガラス」としているのも大きな特徴の一つだ。

 物件は、京浜急行線大森町駅から徒歩4分、大田区大森西五丁目の商業地域に位置する15階建て全112戸。専有面積は34.05~58.29㎡、価格は3,298万~5,528万円、全体坪単価は320万円。建物は2021年1月に竣工済み。施工は木内建設。2月28日現在、104戸が契約・申し込み済み。

 現地は、敷地北西側に京浜急行線の高架線路、南東側に国道15号線(都市計画道路計画線)が走っており、住戸の全窓に二重サッシ(居室側は樹脂サッシ)を採用。建物断熱性能等級は最高の「4」を取得。

 このほか基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2450ミリ、食洗器、ミストサウナ、カウンター一体型キッチン(一部)、ロールスクリーン付き洗濯機置き場など。

 住戸プランは60㎡台の3LDKが3スパン、50㎡台の2LDKが2スパン、34㎡台の1LDKが3スパンの単身・小規模家族向けなのが特徴。

 販売責任者の同社分譲事業部分譲二部二課・福井大智氏は、「残り8戸。目標の6月までに完売するめどがつきました。お客さまも価格の妥当性を理解されています。集会室にランドリーコーナーを設置するのは単身者やDINKS向けの物件には有効であることは分かっていました。ほとんどの方が利用される。とくに靴洗い機を『浦安』に採用したときは大人気になりました」と話した。

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カウンター一体型キッチン

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集会室

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洗濯機(3機)と乾燥機(3機)、その奥は靴洗い機

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モデルルーム

◇       ◆     ◇

 このマンションについては、販売開始時にモデルルームを見学し、記事にもしているのでそちらも参照していただきたい。

 全112戸の規模で60㎡の集会室・ランドリーコーナー・ワークスペースを確保しているマンションはそれほどないはずだ。その分だけ管理費が割高にもなっていないというからよく考えたものだ。

 ランドリーコーナーの洗濯機、乾燥機(各3機)、洗剤の使用料金などは管理費に含まれており、24時間利用が可能。仕事もでき、飲料自動販売機もあるが、酒、たばこは禁止なのが難点(原始規約に盛り込まれている)。

 今回、実物を見学して新たに発見したものもあった。モデルルームを見学しているとき、カーテン越しに内側のサッシ枠が目に入った。アルミサッシではなく樹脂サッシではないかと思い、福井氏に「これは樹脂サッシではないですか」と質問した。

 福井氏は、当たり前ではないかのような顔をして「そうです」と答えた。そこで畳みかけた。「福井さんは通常のアルミサッシと樹脂サッシの違いが分かりますか」と。福井氏は「わからない」と答えた。

 福井氏だけでなく、マンションデベロッパーの販売担当者はアルミサッシと樹脂サッシの区別をできる人はおそらく1割にも満たないはずだ。戸建てでは当たり前になりつつあるのに、マンションで樹脂サッシを採用しているものは数%しかないからだ。自らの会社が採用したことがない樹脂サッシのよさなどわかるはずがない。

 これはデベロッパーはもちろんだが、物件情報サイトも調査機関もわれわれメディアの責任でもある。かつてないほどエネルギー問題が論じられているのにこの程度だ。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られそうだ。マンションの基本性能・設備仕様にもっと敏感にならないといけない。

1階集会室にランドリーとワーキングスペース コスモスイニシア「大森町」(2020/1/22)

カテゴリ: 2020年度

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「クレヴィア渋谷富ヶ谷」

 伊藤忠都市開発は2月24日、「マンション建替え等の円滑化に関する法律(建替え円滑化法)」による個人施行方式により、同社が個人施行者として建設している建て替え事業マンション「クレヴィア渋谷富ヶ谷」の販売を2月20日(土)から販売開始したと発表した。

 物件は、東京メトロ千代田線代々木公園駅から徒歩10分、渋谷区富ヶ谷2 丁 目に位置する敷地面積757㎡の10階建て35戸(事業協力者住戸13戸含む)。専有面積は50.35~80.23㎡、第1期1次・2次(8戸)の価格は8,970万~15,030 万円。これまでの総来場者は約100組。竣工予定は2021年9月下旬。

 従前の「富ヶ谷スカイマンション」は、RC造・地上3階建て15戸(専有面積約63~約73㎡)の規模で、1978年竣工。同社からの提案をきっかけに2016~2017 年にかけて建替えを含む再生の検討が開始され、2018年3月に事業協力者として選定され、2018年12月に建替え円滑化法個人施行による建替えの全員同意がなされ、2019年9月に施行認可、2020年6月に着工。従前の容積率は約150%で、建て替えマンションは約310%。

◇       ◆     ◇

 現地もモデルルームを見ていないので何とも言えないが、建物は高台で公園に面しているようだ。坪単価は価格からして坪600万円強か。近年見学した同社の建て替えマンションの記事を添付した。

 近接エリアでは森トラスト「フォレセーヌ渋谷富ヶ谷」70戸が分譲中だ。全て億ション。ターゲット・コンセプトが異なる。坪単価は800万円を超えるのではないか。見学を申し込んだが、返事はない。

浜町公園も浜町駅も15~23秒 立地抜群の伊藤忠都市開発「クレヴィア日本橋浜町」(2016/10/11)

カテゴリ: 2020年度

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「リビオレゾン横濱関内」

 リストグループのリストインターナショナルリアルティが先日(2月10日)、販売代理を受託したと発表した日鉄興和不動産「リビオレゾン横濱関内」のギャラリー・モデルルームを見学した。VR内覧システムを利用した体感型VRモデルルームを設けているのが特徴で、ギャラリー内の大型ビジョンに壁面、床面に部屋やインテリアなどのイメージ映像を投影することで、実際のモデルルーム以外にも様々なタイプの部屋をリアルに体験することができる。

 物件は、JR京浜東北線・根岸線関内駅から徒歩5分(市営地下鉄ブルーライン伊勢佐木長者町駅から徒歩5分)、横浜市中区翁町二丁目に位置する11階建て全39戸。専有面積は32.21~61.46㎡、予定価格は3,500万円台〜6,500万円、坪単価は356万円。竣工予定は2021年11月中旬。施工は風越建設。販売代理は同社のほか野村不動産アーバンネット。

 これまで約500件の反響があり、モデルルーム来場者は約60組。販売開始は3月中旬。

 現地は、横浜中華街・山下ふ頭とともに地域指定が拡大された「特定都市再生緊急整備地域」内に位置し、「横浜市役所路地再開発計画」、「関内駅前港町地区第一種市街地再開発事業」、さらには横浜文化体育館の再開発施設「横浜ユナイテッドアリーナ・メインアリーナ」、すでに完成した横浜総合高校跡地を活用した「横浜武道館」などに近接し、飛躍的な発展が期待されるエリアの一角。

 建物は、南東側、南西側それぞれ幅員約6mの市道に接道する角地。住戸プランは1フロア4戸構成で、32㎡台の1LDKが19戸、45㎡台の2LDKが9戸、54㎡台の1LDK+Sが1戸、61㎡台の3LDKが10戸。

 主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング天井高2400ミリ、リビング床暖房(1LDK除く)、各階各住戸専用宅配ボックス、非接触ボタン搭載エレベーター、無人コンビニなど。

 販売を担当する同社販売営業部主任・山中勇樹氏は、「日鉄興和さんの横浜初の〝リビオレゾン〟シリーズ。来場者の中心は地元だが、反響はかなり広域からある。再開発計画が目白押しのエリアの一角。割安感のある価格設定なので早期に完売したい」などと語った。

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モデルルーム

◇       ◆     ◇

 山中氏は、RBA野球大会を通じてもう何年か前からの友だちのような人だ。同社の野球チームを率いてきた元ロッテ-西武の倉持明前監督から褒められた場面などほとんど見たことはないが、同社チームの不動とまでは言えないまでも主砲の一人だ。

 そして昨年、倉持氏から監督の座を禅譲され、いざ戦いに臨もうとした矢先、コロナの影響で野球大会は中止になり、一昨年入社した元西武の斉藤彰吾氏からも〝軟式なんて〟などと入部を〝拒否〟され、一度も実践で采配を振るったことがない情けない山中氏ではあるが、本業のマンション販売では、昨年責任者として担当した「ミオカステーロ橋本」(42戸)と「ミオカステーロ多摩センター」(26戸)を竣工前の昨年10月までに完売した実績の持ち主だ。

 しかも、今回の「関内」は本社所在地でもあり、ギャラリー・モデルルームも本社内にある。知悉している街だ。さらにまた販売力のある野村不動産アーバンネット(4月1日付で野村不動産ソリューションズに社名変更予定)とタッグを組めば早期完売はありえないことではないとみた。坪単価は間違いなく安い。

 この「関内」が日鉄興和不動産〝リビオレゾン〟シリーズで横浜初とは知らなかったが、同社はもっともコンパクトマンションの実績が多いデベロッパーだ。

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各階各住戸専用宅配ボックス

ワイドスパン、多面採光がいい リストが販売復代理の山田建設「橋本」(2020/2/20)

投げて打って倉持さんを胴上げだ!元西武 リスト斉藤彰吾 決意語る(2020/3/17)

リストに元西武の斉藤彰吾氏〝入団〟MAX153キロ投手も 「優勝だ」山中主将(2020/2/6)

カテゴリ: 2020年度

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「ライオンズ綾瀬セントマークス」

 大京が2月13日に実施した「ライオンズ綾瀬セントマークス」の「オンラインプロジェクト発表会」を視聴した。約100人が視聴した模様。

 ウェブ会議システムのウェビナーモードを使用したもので、同社担当者が物件の概要、周辺環境、希少性、建物コンセプト、間取り・予定価格帯、スケジュールなどを約30分間にわたり説明した。「発表会」は2月14日(日)にも行われる。

 同社はまた、「発表会」のあとでファイナンシャルプランナー・北野琴奈氏の「コロナ禍における不動産市況について」と題する動画によるミニセミナーを配信したようだが、こちらは視聴しなかった。

 物件は、東京メトロ千代田線綾瀬駅から徒歩9分、足立区綾瀬5丁目の近隣商業、第一種住居地域に位置する9階建て全33戸。専有面積は54.97~72.88㎡、予定価格は4,500万円台~6,700万円台(最多価格帯4,900万円台・5,700万円台)。設計は共同エンジニアリング。施工は大京穴吹建設。販売予定は2021年3月中旬。

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同社プレス・リリースから

◇       ◆     ◇

 同社の了解を得て、この種の「発表会」を初めて視聴した。以下、記者の率直な感想。

 まず、30分という時間。物件の特性をあまねく伝えるためにはやや短いような気もしたが、聴く側だって忙しい。技術的なことは分からないが、好きな時間に何度でも、そしてまた途中を飛ばして視聴できるようにしたらもっとよくなるはずだ。

 質疑応答はあってもいいのではないかと思ったが、質問によっては収拾がつかなくなる事態も想定されるのでやむを得ないのだろう。

 問題の物件特性を的確に伝えられたかという点では疑問も残った。今回の物件の最大の特徴は「ZEH」と「パッシブデザイン」だ。もちろん担当者はこれらについても説明はしたが、記者なら〝当社は全国で供給されたZEHマンションの〇割、首都圏では〇割に達します〟などと先進性をアピールする。(記者は首都圏でのZEHマンション10物件を取材している。全体では14件くらいで、同社は4物件)

 そして〝パッシブデザインと組み合わせることで年間約〇万円の光熱費が削減でき、快適に暮らすことができる価値をお金に換算すれば年間〇万円になるのではないでしょうか〟などと説明する。(これをやると公取から睨まれるか)

 価格の妥当性については、当事者としてはなかなかうまく伝えられないだろうと思うが、「北千住」のタワーは坪単価380万円で、同駅圏は坪300万円をはるかに突破していることくらい伝えてもいい。

 もう一つ。これは同社だけでなく同業他社も同じだろう。物件の質と設備仕様レベルはどんな精緻な動画でも正確には伝えられない。これの〝見える化〟〝見せる化〟が課題だ。ヒントは今回の「説明会」にある。ZEHと一般的なマンションの冬季の室内温度を比較したが、これは視聴者にもわかりやすい。〝今お宅の風呂場の温度は何度でしょう。15度? ここは18度(もっと高いか)あります〟などと話せるではないか。

蛍が湧き立つ川に隣接 基本性能・仕様レベル高い 大京のZEHマンション「長津田」(2020/2/18)

大京 「東綾瀬」で足立区初の全戸エネファーム搭載 全戸に宅配ボックスも(2017/3/17)

カテゴリ: 2020年度

 明和地所は2月12日、さいたま市浦和区に「さいたま営業所開設準備室」を2月15日付で設置すると発表した。

 埼玉エリアでの用地取得を強化するためで、支店のある札幌・福岡・名古屋に次ぐ開発拠点となる。

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「クリオ港北センター北」

 同社が先月1月28日から分譲開始した「クリオ港北センター北」が順調なスタートを切った。

 横浜市営地下鉄ブルーラインセンター北駅から徒歩2分の駅前ロータリーに面する10階建てワンフロア3戸の全27戸。第1期は10戸で、価格は4,580万(54.00㎡)~8,247万円(84.17㎡)。残りは1戸。坪単価は非公表。竣工予定は2022年5月下旬。

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現地(左)と目の前の「モザイクモール港北」と駅前広場

積水ハウス 同社の首都圏初のZEH「センター北」好調スタート/20年間の記事も再録(2021/2/3)
 

カテゴリ: 2020年度

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「イニシアテラス代々木上原」

 コスモスイニシアが分譲中の「イニシアテラス代々木上原」を見学した。代々木上原駅から徒歩6分、渋谷区元代々木の第一種低層住居専用地域のヒルトップに位置する全16戸で、昨年末から分譲されており7戸が商談中。順調な売れ行きを見せている。

 物件は、小田急線・千代田線代々木上原駅から徒歩6分(小田急線代々木八幡駅からり徒歩8分、京王線幡ヶ谷駅から徒歩12分)、渋谷区元代々木町の第一種低層住居専用地域に位置する地上3階地下1階建て16戸。現在分譲中の住戸(2戸)の価格は9,380万円・9,480万円、専有面積66.54㎡・68.80㎡。坪単価は500万円前後。建物は2020年10月に竣工済み。施工は大木建設。

 現地は、低層のマンションや戸建てが建ち並ぶ住宅街の一角。道路を挟んだ対面は代々木西原公園、代々木中学校。その先の渋谷区代々木スポーツセンターなどに近接。敷地はカナダ大使館のレジデンス跡地。

 昨年末から分譲を開始しており、資料請求約1,400件、来場約170件を集めている。

 住戸プランは全てメゾネットで、階段の下のスペース(約5.3畳大)を趣味空間や収納スペースとして利用できる「ステアホール」、ライフスタイルによって間取りを変更できる「可動クロゼット」や「スライドウォール」、スカイテラスを含めてトリプレット利用も可能な住戸(6戸)も提案しているのが特徴。

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モデルルーム

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可動棚

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「ステアホール」

◇       ◆     ◇

 同社は、メゾネット・タウンハウス型をこれまで「ザ・ロアハウス(THE ROW HOUSE)」として展開してきたが、昨年7月、新築分譲住宅とリノベーション事業を「INITIA (イニシア)」へ統合し、「ザ・ロアハウス」は「イニシア テラス(INITIA TERRACE)」に変更、今回の物件は変更後の第一弾。

 コンセプト・ターゲットが異なるので何とも言えないが、現地は、3年前、坪単価647万円の高額ながら人気になった三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス代々木上原」(47戸)や、現在分譲中の残り1戸(2億4,800万円、専有面積114.75㎡)の野村不動産「プラウド元代々木町」(19戸)に近接。住環境は申し分ない。

 専有面積圧縮型ではあるかプランはよく考慮されている。プライベートテラスやバルコニー、屋上テラスをテレワークスペースとして利用できるのではないか。

 RC造による都市型タウンハウスは、2007年に破綻したセボンが積極的に分譲しヒットした。いまでもメゾネット・トリプレットのニーズは根強いものがある。

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バルコニー

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エントランス

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近くで咲いていた梅(左)とスイセン

駅4分の1低層 息をのむほど美しいサペリの建具 三菱地所レジ「代々木上原」(2018/12/14)

コスモスイニシア タウンハウス「吉祥寺」好調/「字か小さい!」「あんたがアホ」(2019/3/18)

敷地の難点を逆手に取る手法ヒット コスモスイニシア「ザ・ロアハウス杉並高井戸」(2014/4/18)

コスモスイニシア タウンハウス「代々木初台」見学会(2013/7/31)

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「パークタワー勝どきミッド/サウス」

 三井不動産レジデンシャル、鹿島建設、清水建設の3社は2月9日、勝どき駅直結の分譲マンション「パークタワー勝どきミッド/サウス」全2,786戸のうち第1期1次・2次333戸全戸に申し込みが入ったと発表した。

 第1期1次(237戸)の来場総数は約1,900組で、登録申し込み期間は2020年11月20日~2020年11月28日、登録申し込み総数は約650件、最高27倍、平均約2.7倍。価格は7,260万~3億3,980万円、専有面積は55.80~153.05㎡。

 第1期2次(96戸)の来場総数は約270組で、登録申し込み期間は2021年1月29日~2021年1月31日、登録申し込み総数は約310件、最高14倍、平均約3.2倍。価格は8,750万~2億3,310万円、専有面積は70.37~122.86㎡。

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コワーキングスペース

◇       ◆     ◇

 三井不動産レジデンシャルは同時に、「パークタワー勝どきミッド」第1期1次契約者(n=166)を対象にしたアンケート調査結果をまとめ発表した。

 これによると、契約者の94%が、成約の理由として「勝どき駅直結」と回答したほか、「商業施設の利便性(28.9%)」、「三井不動産レジデンシャル、鹿島建設、清水建設の信頼性(27.1%)」が続いている。

 契約世帯で働いている人のうち5割以上が引き続きリモートワークを実施するとしており、新型コロナウイルス感染拡大以前には契約者全体で合計9.0%だった「専有部内の書斎部屋等のワークスペース有無」、「共用施設内のワークスペースの有無」が、コロナ禍では合計30.1%に上昇していることも明らかになった。

 契約世帯の約2世帯に1世帯の割合で子どもがおり、商業併設の利便性が成約理由になっている。

 このほか、約8割がコワーキングスペースを始めとしたワークスペースを利用したいと回答。パーソナルユースに対応した共有設備に関しても約7割が利用したいと回答した。

三井不レジ・鹿島・清水「パークタワー勝どき」第1期1次は237戸 坪単価425万円(2020/11/18)

 


 

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「ルピアシェリール三郷中央」(写真は現地以外すべて同社・塚本氏提供)

 ポラスグループ中央住宅が分譲中のコンパクトマンション「ルピアシェリール三郷中央」を見学した。三郷中央駅から徒歩4分の全57戸で、坪単価約280万円(同駅圏最高値のはず)ながらこれまで20戸を成約するなど好調なスタートを切った。きめ細かなプラン提案が評価されているようだ。

 物件は、つくばエクスプレス三郷中央駅から徒歩4分、三郷市中央三丁目の第1種住居地域に位置する12階建て全57戸。2月下旬に販売予定の第3期(戸数未定)の専有面積は32.03~38.41㎡、予定価格は2,400万円台~3,400万円台(最多価格帯3,000万円台)。坪単価は約280万円。竣工予定は2021年10月中旬。駐車場は平置き18台。施工は川村工営。販売代理は長谷工アーベスト。

 昨年12月から分譲を開始しており、これまでに20戸を成約している。

 現地は、敷地南側、東側、北側に接道。つくばエクスプレス線路に近接しているが、商業エリアから外れているので嫌悪施設や日照を疎外する建物などは周辺にない。

 住戸プランは全戸南向きで、1フロア5戸構成。すべて30㎡台だが、間口はコンパクトにしては広い4.3~4.8m確保されている。

 主な基本性能・設備仕様は二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、備え付け食器棚、シューズインクローク(SC)換気窓、浴室窓(全住戸の約8割)、キッチンかくれんBOX、リモートワーク用「イコイノ」(Aタイプメニュープラン)、ホスクリーン、埋め込み引手、アーチウォール(一部のみ)、ソフトクローズ機能付き引き戸、どこでもスピーカー、玄関鏡など。

 同社マインドスクェア事業部マンションDv営業企画課・塚本雅美氏は、「三郷中央駅圏ではファミリータイプに次いで2棟目で、コンパクトマンションは3棟目です。コンパクトマンションでは初めてシューズインクロークに換気窓を設置したほか玄関鏡、キッチン食器棚、アーチウォール、どこでもスピーカーなどを設置し、リモートワーク用に約2帖台の『イコイノ』を提案するなど、より進化した設備仕様としたのが特徴です。来場者は30代から50代の女性が中心ですが、地縁のない方が多い。毎月約30組の来場がありますので、想定を上回る人気」と話している。

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モデルルーム

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リモートワーク用「イコイノ」

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「イコイノ」壁面収納フック

◇       ◆     ◇

 記者は三郷中央駅が開業した2005年から毎年10回くらい乗り降りしている。荒川の河川敷で行われるRBA野球の取材のためだ。戸建てやマンションの取材も結構してきた。戸建てはポラスが他社を圧倒している。これまで600棟くらい供給しているというから、マンション・戸建ての供給量ではポラスがナンバーワンではないか。マンションは、かつて人気になったマンションは駅前の大京「ザ・ライオンズ三郷中央」424戸などいくつかはあるが、苦戦する物件のほうがはるかに多い。

 なぜか。これまでの物件の坪単価は200万円以下で、価格の安いのは魅力なのだが、駅前の生活利便施設が貧弱(失礼)なのが難点だ。タバコが吸える飲食店は一つもないはずだ。

 なので、同社がコンパクトを分譲すると昨年聞いたときは、コンパクトなので単価は安くなるはずもなく苦戦は必至だとみていた。

 ところがどうだ。坪単価約280万円(これは想定内)で分譲開始約2カ月半で20戸を成約し、しかも毎月約30件の来場があるというではないか。予想は大外れだ。

 予想を外した理由は考えられなくもない。地縁のある人よりない人の方が多いということがすべてを物語っている。もともとコンパクトは、どこからお客さんが来場するか読めない部分がある。この物件はその典型例だ。

 東京駅へ30分圏内という利便性、価格の安さ(都内のコンパクトは軒並み坪400万円以上になりつつある)、広さを求める顧客ニーズを記者はうっかりしていたということだ。

 これだけではない。プランのよさだ。全住戸のシューズインクローク(SC)に換気窓と、8割の住戸の浴室に窓を設けたマンションなどファミリータイプも含めて記者は数えるほどしか知らない。コンパクトで5面、6面の採光・換気窓付きなどまずありえないプランだ。

 まだある。「イコイノ」だ。壁面にレール付きの棚が設置されており、いろいろな小物などが置けるようになっていた。セレクトメニューだが、これをオプションで設置しようとすれば50万円はするのではないか。これまでリモートワーク用のスペースはかなり見てきたが、コスト・機能性はどこにも負けないはずだ。

 このほか、塚本氏は浴室で音楽が聴けるどこでもスピーカーや電動歯ブラシが充電でき収納できる三面鏡をアピールしたが、これはよく分からない。評価を留保する。記者は風呂が好きではなく、入る前からとにかく早く出ることだけをいつも考えている。浴槽に入る習慣は冬場以外なく、浴槽に入ると眠ってしまい叩き起こされるまで気が付かない。記者にとってはスピーカーは無用の長物だ。電動歯ブラシも使ったことは一度もない。そんなにいいものか。

 以上、くだくだと書いてきたが、コンパクトに注力しているデベロッパーの皆さんもこの物件のプランは参考になるはず。

 ついでに問題提起を一つ。2021年の税制改正でローン控除対象を「50㎡以上」から「40㎡以上」に緩和したのはいいのだが、これは税の公平性から言って不公平だ。業界はなぜ40㎡で満足するのか、単身女性も男性もどうして立ち上がらないのか。記者はずっと前から居住用であれば30㎡に引き下げるべきだと主張してきた。Don’t Be Silent!

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シューズインクローク換気窓(左)とキッチン窓

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電動歯ブラシ置きスペース

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現地

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