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イメージ図

 三井ホームは12月19日、ミレニアル世代を中心とする共働き家族を意識した新商品「SCALA(スカーラ)」を開発、2020 年1月3日(金)から販売開始すると発表した。

 2階建てながらスキップフロアを採用することで、変化に富んだ4層のフロア構成としているのが特徴。天井高約6mのリビング「スキップリビング」を1.5 階に配置。1階のダイニング・キッチンや2階ホールの 「パノラマカウンター」ともゆるやかにつながることで、家族がそれぞれの場所で思い思いの生活を愉しみながら、常に家族の気配を感じることができる空間構成としている。“テレワーク”に対応したワークスペース、家事ラク空間「ファミリーランドリー」「ファミリークローク」も盛り込んでいる。

 家中の温度をコントロールする全館空調システムも装備し、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準をクリアしている。

 参考価格(消費税抜き)は、プロトプラン本体工事価格(延床面積35.45坪)で26,852,000 円(坪単価75.7万円)。販売目標棟数は100 棟/月。沖縄を除く全国で販売する。

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 この種の商品は他のハウスメーカーもデベロッパーも販売しているが、天井高6mのリビングは見たことがない。9月に見たアキュラホームの「モラージュ菖蒲ハウジングステージ」のリビング天井高は約5660ミリだった。

 多層住宅では、今年見た三菱地所ホーム「オークラランドホームギャラリー」は7層もあり、三井不動産レジデンシャルの「調布」の都市型戸建ては5層に見えたのを記憶している。ポラスの分譲でも分譲でもあったような気がする。

カテゴリ: 2019年度

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「育実(はぐくみ)の丘 サウスブロック」モデルハウス

 ポラスグループのポラスマイホームプラザは12月16日、家事代行サービス(全6回)付きの共働き世帯を対象にした分譲戸建て「育実(はぐくみ)の丘 サウスブロック」(全13棟)の見学会を行った。JR東大宮駅からバス7分徒歩7分の全13棟で、分譲開始1カ月半で7棟に申し込みが入るなど、順調なスタートを切った。

 物件は、JR東大宮駅からバス7分徒歩7分、さいたま市見沼区春岡2丁目に位置する全13棟。土地面積は107.25~132.72㎡、建物面積92.74~103.21㎡、価格3,180万~4,280万円。建物は木造2階建て。モデルハウス2棟が完成済み。埼玉県子育て応援住宅認定を取得している。10月26日から販売を開始し、これまでに7棟が成約済み。

 東京ガス都市生活研究所の「共働き世帯の生活者の意識と暮らし 家事行為の実態調査」をベースに、①家事動線などの設計②設備の採用基準の工夫③カジタクによる家事代行サービスの利用を組み合わせたもの。

 2棟のモデルハウスのうちの1棟は、洗濯ものを干して乾かしてそのまま収納できるよう、2階の洗濯機を中心にバルコニー-室内物干しスカイクリーンスペース-ウォークスルークローゼットを配置している。

 もう一つは、家族で料理を楽しめるよう大きめのU字型キッチンを中心に据え、その周りにダイニング-スタディコーナー-リビングを設置している。最先端のガスコンロ(リンナイ DELICIA)やスマホ連動の自動調理機能付き。

 イオングループの家事代行サービス会社「カジタク」からは、「掃除代行」「料理代行」のどちらかを月1回2時間を6回利用できる。7回目以降利用の場合も特別割引が受けられる。代行サービスは、1日2時間で交通費、税込みで約9,000円。

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洗濯-室内干し-収納イメージ図

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収納イメージ図

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料理が楽しくなるキッチン提案(モデルハウス)

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 外観デザイン、外構がやや貧弱に見えたが、住戸内商品企画はよく工夫されていた。竣工完売できるのではないか。ポラスマイホームプラザは年間180棟の販売を目標に掲げていると聞いたが、確かな商品企画を提供しているからできることなのだろう。

 最初の説明会で、「カジタク」の料理代行サービスの動画に10品目の料理が映し出されたときは、いくら大食い家族でも食べきれないし、毎日頼んだら間違いなく肥満児になり、家計が破綻するのは必至だと思った。

 同社営業担当に確認したら、3~4日くらい日持ちする料理が中心とのことだった。1日に換算すれば3,000円程度だから、まあそんなものかと得心した。

 今後、代行サービスを利用しようと考えている人に、妻が死亡したあとの1年くらい家事代行サービスを利用したことがある先輩の記者から一言。

 得意なのはカレーライスとラーメンくらいしかなかった記者は、小1と小6の息子に夕食くらいは美味しいものを食べさせたいという理由から家事代行サービスを頼んだ。お試し期間は市からいくらか補助金もでた。

 家政婦さんが若い人だったら〝俺の世話もしてもらおうか〟という邪心もなかったわけではないが、こちらに選択権はなかった。写真付きのリストなどない。やり取りは電話のみ。相手が提示する条件を全て飲むしかなかった。

 最初にお願いした人は全く色気のない一回りくらい年上のおばさんだった。淡い期待は一瞬にして雲散霧消した。

 落胆の気配を読み取られないようにこらえ、「多少出費がかさんでもいいですから、とにかく美味しい家庭料理を作ってください」とお願いし、財布には大枚を何枚も入れた。

 この虚勢がいけなかったか。家政婦さんは貧乏サラリーマンの懐を忖度したのか、あるいはまた彼女自身の日常の反映なのか、肉は安い鶏か豚の特売小間切ればかりで、スーパーの店頭に並んでいる唐揚、おでんなどをそのまま温めたようなものも少なくなかった。ほとんど食べた形跡がない冷え切った料理ともいえぬ料理を呆然と眺め、そのまま何度ゴミ箱に捨てたことか。

 以心伝心。小生から〝首〟を宣告はしなかったが、毎日やり取りするノートから察したのか、その人はいくらも経過しないうちにやめた。3人くらい交代したか。結局、みんな長続きがしなかった。言っとくが、記者は潔癖、手すら触ったことはないのに、記者の下着をきちんと3つ折りにしてくれたのは決して〝愛〟の発露ではないことを弁えておくべきだった。

 そうなったらもう自分がやるしかない。覚悟を決めて調理を学んだ。カレーライスとラーメンは専門店よりうまいと自画自賛できるほど上達し、和食はもちろん中華、イタリアンもこなせるようになった。できなかったのはてんぷら・フライ、とんかつ、ギョーザ、酢豚などの手間のかかる類の料理くらいだった。リンゴの季節になると、毎週のようにアップルパイをつくった。罪滅ぼしにたまには100グラム2,000円のステーキを買い、マスクメロンをデザートにした。子どもは作文に「好きな食べ物はサーロインステーキ」と書いた。小生は小躍りした。

 もちろん、家事労働は料理だけではない。洗濯、子どもの世話などに10時ころまでは忙殺される。掃除などはどうでもいいというより、手が回らなかった。

 翌日の子どもの学校へ持っていくもののチェックも大変だ。小さな息子にナプキン(小生はどんなものか見たことがない)とかトイレを持たせよと言われるとパニックになる。皆さんは信じられないだろうが、慌てるとナフキンを〝ナプキン〟と、トレイを〝トイレ〟と読み間違える。

 子どもを寝かしつけ、飲めるのはそれからだ。つまみはめざしやチーズかチョコ。だれも止める者がいないのを幸いにウィスキーを煽るように飲んだ。タバコを肺いっぱいに吸い込んでは吐き出し、カランコロンと氷をグラスの中で転がしながら飲むスコッチは格別だ(赤丸=マールボロにバーボンが最高にうまいと聞いたが、小生はショートホープだった)。いっぺんに糖尿病に罹った。

 もういい加減やめる。男性の読者の皆さん、とにかく早く家に帰り、家事労働を手伝っていただきたい。あっ、間違った。家事労働は手伝うのではなく、夫と妻はそれぞれ半分受け持つ義務があるはず。企業も労働時間短縮に必死で取り組まないと家庭は破綻する。「1家族=1住宅」も危機に瀕している。もう手遅れか。

 後悔先に立たず。小生はすべてにおいて〝愛〟が欠如していたと自覚している。だから〝記事はラブレター〟なのだが…。

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料理代行イメージ図

富士山に登らなくて済む!? 忙しいママ・パパ向け ナイス「DIWKS PARFAIT」(2019/1/13)

カテゴリ: 2019年度

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「千年品質伝統工法の家Kinoshiro2020『INOCHI』」」モデルハウスの木組み

 創建が一戸建て住宅地「ルナ印西牧の原 クルム ザ クロス」内に設けたモデルハウス「千年品質伝統工法の家Kinoshiro2020『INOCHI』」」を見学した。ほとんどすべてに本物の「木」が用いられており、宮大工の木組み技術を堪能した。

 建物は35坪。そのまま造ったら3,000万円を超えるそうだ。①木組みによる伝統工法を採用②超高耐久③災害に強い④持続可能⑤命を守る⑤宮大工技術の後世への継承-の6つを約束し、有事の際の停電や断水時にも生活を続けられるようソーラー発電、空気製水器、蓄電池、津波シェルターを装備しているのが特徴。

 同社は、羽田空港に近いことから、オリンピック・パラリンピックの観光客にも宮大工の技術をアピールすることを検討中とか。

 モデルハウスが公開されている「ルナ印西牧の原 クルム ザ クロス」は、北総鉄道印西牧の原駅から徒歩13分、印西市牧の原3丁目に位置する第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)の総面積約25,590㎡、全148区画の住宅地。

 現在分譲中の住戸(36区画)の土地面積は170.43~180.04㎡、建物面積は109.47~125.65㎡、価格は4,160万円~4,600万円。建物は木造2階建て(W断熱構造)。

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玄関のヒノキのデザインウォール

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通し柱

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デザインウォール

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 モデルハウスは添付した記事を参照していただきたい。記者は一日も早く現物を見たくて出掛けた。見学した日(11日)は温かかったのだが、W断熱構造の良さを体感した。床や壁、建具家具などはすべてウッドワンの無垢・突板・挽き板仕上げ。床は浮造り仕上げになっており、シート張りにはない感触が伝わってくる。

 圧倒されたのはやはり神社仏閣によくある木組みだ。エントランス・ホール部分の吹き抜け空間に設けられており、太いカラマツ材の通し柱の上部にそれはあった。とくと写真をご覧いただきたい。

 他では、数十万円はしそうな宮大工による木組みのデザインウォール、機械仕上げではあるがウッドワン製のナグリ仕上げのデザインウォール、現しの2階リビングなどに見惚れた。多目的に使えそうなINAX製のキッチンシンクもよかった。

 35坪で3,000万円という値段が高いか安いか、判断するのはユーザーだが、マンションなどの建築原価は坪100万円もすることを考えたら、超割安ではないか。〝この通り造ってほしい〟という人はいそうだ。

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モデルハウス

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 現場取材は楽しい。大手町を出たのは9時。約束の10時30分にモデルハウスを見学したあと、近接する一条工務店のほか地場工務店、ハウスメーカーの戸建て住宅地を見て回った。みんな敷地面積は50坪以上。公園も多く、このようなゆったりした戸建て住宅地にみんな住みたいと考える世の中になってほしいとつくづく思った。メタセコイアの街路樹がとても美しい。

 取材を終えたのがちょうど昼ころ。スマホが目標であるらしい(小生が目標としているわけではない)1万歩を踏破したことを勝手に知らせてくれた。そこで、駅に近いスパリゾートの店で白のグラスワインと牛丼を食べた。消費税込みで1,310円。周囲の人は作務衣か囚人服のような制服のやや薹が立ったというよりは、とっくに閉経を過ぎたことによる安堵とも絶望とも取れる表情を浮かべた女性ばかりだったのには違和を覚えたが、場違いなのはスーツ姿の小生のほうだ。

 帰り際、パンフレットを貰って読んだ。当然のように泥酔している人とか暴力団関係者(どうして判別するのか、「反社」も明確な定義がないと菅さんがいったではないか)、刺青(死斑と同じような小生の老人斑は大丈夫か)、おむつはダメだと書かれていた。

 それより驚いたのは「男の子・女の子の異性のお風呂のご利用は9歳(小学校3年生)まで」となっていたことだ。とっさには理解できなかった。人それぞれ、判断は利用者に任せればいいではないかと腹も立った。

 同意を得ようと思ったら、やっぱり人それぞれ。「絶対いや。子どもが学校でどこそこのお母さんの裸を見たなどとはやし立てる。小学未満にすべき」と主張する女性がいた。なるほど。これも分かる。

 だが、しかし、小生の母親は、風呂上がりのピンクに染まった裸体を惜しげもなく家族の前にさらした。冬などは全身から湯気が立ち上った。その光景は客観的に評せば縄文の土偶だろうが、小生にとってはルノワールの描く裸婦像に負けず劣らず、心底美しいと思ったものだ。

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 現場を歩き、冷徹な目でものを見ないと発見できないことをもう一つ紹介する。帰りの電車の時間まで20分もあったので、駅の反対にある「BIG HOP」を覗いた。昼時なのに人通りは少なく店を閉めているところもある。〝以前来た時と同じだ〟と心が沈んだが、だしぬけに飲食店の看板が小生の眼を射た。何と「11月のおすすめ」と謳っているではないか。感動した。師走のあわただしいカウントダウンが始まっているというのに、11月のおすすめ料理を紹介する店が印西牧の原にあった。

 まだある。1,480円で100分飲み放題の「今流行りの通風鍋」があるというではないか。

 加覧さん、これを食べよ!通風が治るかも。読者の皆さんも印西牧の原に住んではどうか。根拠がいま一つ小生には理解できないのだが、印西市は「住みよさランキング」(東洋経済新報社)で全国トップというではないか。

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メタセコイアの街路樹が美しい

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「11月のオススメ」の立て看板

〝金物に負けない『INOCHI』〟 宮大工の技術 一般住宅に採用 創建グループ(2019/12/10)

カテゴリ: 2019年度

 東急リバブルは12月11日、一戸建て中古住宅の外壁クラック画像をAI(人工知能)が一定の基準に基づいて診断するシステムを開発したと発表した。

 ジャパンホームシールド、Ristと共同で開発したもので、東急リバブルが提供する中古住宅検査・保証サービスによって蓄積されたデータや中古住宅流通に関する知見、ジャパンホームシールドが提供する建物検査に関する知見、ディープラーニング(深層学習)技術を産業分野に幅広く適用してきたRistのAIに関する知見を融合させたもの。2020年夏頃の実用化を目指す。

 同社は、中古住宅の外壁の状況を合理的に説明する手段のひとつとして、中古住宅流通市場の活性化に資することを期待している。

カテゴリ: 2019年度

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印西牧の原モデル

 創建とグループ会社の北海道・木の城たいせつは12月10日、神社仏閣の建築に用いられてきた木組み工法の伝統技術とプレカット技術を融合させることで、自然災害に強く快適な住空間も確保した「千年品質伝統工法の家Kinoshiro2020『INOCHI』」を来年から販売すると発表した。

 「千年品質伝統工法の家Kinoshiro2020『INOCHI』」は、①木組みによる伝統工法を採用②超高耐久③災害に強い④持続可能⑤命を守る⑤宮大工技術の後世への継承-の6つを約束し、有事の際の停電や断水時にも生活を続けられるようソーラー発電、空気製水器、蓄電池、津波シェルターを装備する。

 住宅は内と外に断熱材でくるむことで断熱、省エネ性能を高めたパーフェクトW断熱を採用。資産価値の維持のために、人間ドックと同じように定期的メンテナンスを適切に行えるよう家ドックシステムも搭載する。

 千葉県印西市と京都府京田辺市の分譲地内でモデルハウスを公開する。販売価格は2,000万円から。

 記者発表会に臨んだ同社代表取締役会長・吉村孝文氏は、甚大な被害を受けている最近の自然災害について触れながら、「住宅は家族の命、安全を守る安らぎの場。グループの総力を結集し、全国のフランチャイズ会社とも連携しながら命を守る住宅を全国に普及させていく」と語った。

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吉村会長(左)と吉村社長

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 敷地が十数坪、中古になったら果たして何年流通するのかと疑わざるを得ない狭小分譲住宅・ミニ開発が跋扈する今、〝千年住宅〟を同社は敢えて打ち出した。

 受け取り方は様々だろうが、吉村会長は、築後千四百年以上経過する世界最古の木造建築物「法隆寺」の例を引き合いに出し、宮大工の伝統技術を途絶えさせてはいけないと訴えた。

 創業して初めて24億円の赤字を出した11年前のリーマン・ショック時に破綻した北海道・木の城たいせつと出会い、その技術を守りたい一心から私費を投じ買収し、苦労を重ねながら再生軌道に乗せたことや、毎年1棟ずつ宮大工の技術を注ぎ神社を再生する復興プロジェクトに取り組んでいることを諄々と語った。

 しかし、これまで10回くらい木造耐力壁の強度を競う大会を取材してきた記者は金物を使用しない住宅などあり得ないと思った。金物を使わない壁のよさは分かるが、金物を使用した壁にことごとく敗れたのを目の当たりにしている。

 なので、木の城たいせつ・吉村直巳社長に「美しいのは分かるが、金物には勝てないのでは」とストレートに質問した。吉村社長からは「試験では金物が先に壊れた。しっかりデータも取っている」と返ってきた。補強材のやとい、こみ栓には堅くて粘りが強いカエデ属の「イタヤ」が使われているそうだ。

 常識を覆す〝金物に負けない〟宮大工の木組み工法を消費者に浸透させるのは容易なことではないだろうが、応援したい。

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金物工法(左)と伝統工法の違い

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モデルハウス

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創建 福島県浪江町の「諏訪神社」再建・寄贈 発表会に東急・豊洲上回る70名の報道陣(2019/3/7)

創建 「木組み工法」による神社・仏閣・個人住宅建て替え推進(2015/9/28)

木造耐力壁ジャパンカップ アキュラもポラスも優勝逸す(2013/8/20)

木造耐力壁ジャパンカップ③東京都市大学VS京都大学 「幸せ」対決は都市大に軍配(2011/10/11)

 

 

 


 

カテゴリ: 2019年度

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「NEW GRAN FREE(ニューグランフリー)」イメージパース

 三井ホームは11月16日(土)、モダンデザインの代表的商品「GRAN FREE(グラン フリー)」(2011年発表)に自然な「木」のぬくもりを表現した新商品「NEW GRAN FREE(ニューグランフリー)」を発売した。 

 外観は、水平ラインを軸にしたフォルムにタイルをあしらった縦に伸びる2本の壁面にフラットルーフと片流れ屋根を組み合わせ、外壁・軒天井には天然木の「ウエスタンレッドシダー」、サッシ(窓枠)には「北欧パイン材」を採用。

 1階フロア(LDK・ラナイ)は天井面までの大開口サッシと合わせ、全体を3メートル天井とすることで、開放的でダイナミックな空間を構成。木製大開口サッシによりリビングとボーダレスにつながる半戸外空間「ラナイ」を設置している。

 インテリアは「Luxury Wood Style(ラグジュアリーウッドスタイル)」とし、ヘリンボーン貼りの無垢フローリング、木製サッシを多用する一方で、壁・天井のピーリングにより上質感を演出しているのが特徴。

 販売エリアは沖縄を除く全国。販売目標棟数は100棟。

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 プレハブ建築協会は10月29日、環境行動計画「エコアクション2020」の2018年度実績を発表し、大手ハウスメーカー8社の注文住宅のZEH供給比率は51.4%となり、国の掲げる目標を2年先行して達成したと報告した。

 調査は、同協会が設置している20社からなる住宅部会のうち供給シェアが高い大手メーカーなど8社で構成されている環境分科会の供給戸数を対象にしたもの。

 この結果、8社が2018年度に供給した戸建て注文住宅49,663戸(前年度比6.9%減)のうちZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)供給比率は51.4%(前年度比14.3ポイント増)となり、「2020年度までに過半数」という国の掲げる目標を2年先行して達成した。同協会は「2020年度までにZEH供給比率70%」を掲げている。

 このほか、太陽光発電システムを設置する戸建て住宅の供給率は、買い取り価格の低下などの影響を受けつつ、ZEH住宅の普及に伴い59.7%(前年度比3.8ポイント増)と4年ぶりに上昇した。

 「エコアクション2020」は、「低炭素社会の構築」「循環型社会の構築」「自然共生社会の構築」「化学物質の削減」「良好なまちなみ形成」の5つを柱に掲げている。

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 ZEH供給率が高まっているのは結構なことだ。だが、しかし、他方では時代の流れに逆行・退行している憂慮すべき事態が進行していることも明らかになった。

 同協会は、住宅地の緑化を推進するため、敷地面積の40%以上を緑化した建売住宅の供給比率を2020年度までに50%に引き上げる目標を掲げている。2012年度では、会員各社が分譲した建売住宅4,654戸のうち1,935戸、41.6%がこの目標をクリアしていた。

 ところが、2018年実績では前年度比8.5ポイント減の22.1%しか達成できなかったことが報告された。

 全体の供給戸数は報告されなかったが、建売住宅市場は一部の〝ガリバー企業〟が供給シェアを高める一方で、大手デベロッパーやハウスメーカーはシェアを伸ばせていないと思われるので、2012年度と同じかそれより減少しているものと予想される。(2012年度の全国の建売住宅の着工戸数は125,694戸で、2018年度は138,394戸)

 これは何を意味するか。やや乱暴だが、仮に、緑化率が高い住宅を質の高い建売住宅とするならば、〝ガリバー企業〟が供給する建売住宅の緑化率は限りなくゼロに近く(ZEHも同様)、他の大手・中小のデベロッパー、ハウスメーカーの緑化率も高くないことが予想されるので、明らかに良質な建売住宅は減少傾向あると断言できる。

 記者は、嫌な気分にさせられるのでもう見なくなったが、一般的な建売住宅を見ていただきたい。もはや〝ミニ開発〟〝猫の額の庭〟は死語と化した-みんなミニになり、庭などなくなったから、敢えてそう呼ぶ意味もなくなった-。敷地はコンクリで固められ、ぺんぺん草も生えない〝長屋〟のような建売りがシロアリのように増殖し、せっせせっせと地球温暖化に〝貢献〟している。

 先日、ある建売住宅を見学した。緑が全くないので「これはいかがなものか」と聞いたら、「(コンクリを)剥がせば木は植えられる」との答えが返ってきた。分譲価格は間違いなく安かった。これを甘受(あるいは享受)する消費者がいることも言わなければならない。

プレ協「エコアクション2020」12年度実績で考えたこと(2013/10/25)

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「パワーホーム湘南辻堂ヒルズ」モデルハウス

 ナイスが分譲中の戸建て「パワーホーム湘南辻堂ヒルズ」を見学した。辻堂駅から徒歩12分の全31区画(建売住宅5戸、建築条件付土地分譲15区画)で、建売住宅はほぼ完売。順調な売れ行きを見せている。

 物件は、JR東海道線辻堂駅北口から徒歩12分、藤沢市羽鳥1丁目の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率100%)に位置する全31区画。建売住宅の土地面積は120.16~120.66㎡、建物面積は100.64~111.68㎡、価格は6,180万~7,090万円。建築条件付土地分譲は土地面積約120㎡以上、価格は4,357万円から。建売住宅は2棟が完成済み。

 現地は、大和ハウス工業が分譲中の大規模マンション「プレミスト淞南辻堂」に近接。建物は同社の長期優良住宅の耐震、断熱、維持管理、劣化対策の4つの最高基準をクリアした木造2階建てパワーホーム。

 共働き世帯の入居を想定したモデルハウスは、隠せるキッチン収納、梁現しリビング、メーターモジュール階段、良水工房、洗面台付き玄関ホール、汚れが付きにくいセフィオンテクト(TOTO)、透水コンクリートなどが特徴。

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同社の施工例(モデルハウスもこれに近い)

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 すてきナイスグループは今年5月、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で証券取引等監視委員会による強制調査と横浜地方検察庁による強制捜査を受け、その後、前会長、前副会長が同容疑で逮捕されるなどの事態を招いたので心配していたのだが、今回の分譲戸建ては順調に売れており、一般のお客さんへの影響はそれほどでもないことに記者も安堵した。

 価格的には、市の指導により土地面積が120㎡以上となりグロスは「地元の人はなかなか買えない」(同社住まいるギャラリー湘南 一級建築士 部長・山本哲也氏)価格帯だが、近接の大和ハウスのマンションの坪単価は200万円をはるかに突破しており、割安感はある。

 停止条件付宅地分譲の比率が高く、現段階ではモデルハウス2棟しかないので街並みが観られないのが残念だった。

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モデルハウス

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ツーボウルの洗面

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 記事とは関係ないが、同社野球部は今年のRBA野球大会でエース山本の好投で8強まで勝ち進んだ。山本投手は準々決勝戦欠場したため惜しくも敗れたが、山本投手が投げていればひょっとしたら20年ぶりの東京ドームでの決勝戦に勝ち進んだかもしれない。

 20年前の監督を務めていたのは確かナイス取締役常務執行役員住宅事業本部長・木暮博雄氏(前すてきナイスグループ代表取締役社長)だった。木暮氏には本業はもちろん野球部も強化するよう期待したい。野球部はすてきナイスグループのアットホームな雰囲気をもっともよく映している〝素敵〟なチームだ。

カテゴリ: 2019年度

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お披露目式フォトセッション(左から東京セキスイハイム社長・岡田雅一氏、積水化学工業代表取締役・加藤敬太氏、富岡氏、髙下氏、神吉氏)

 積水化学工業は10月11日、同社初の複合大規模タウン「あさかリードタウンお披露目式」を開催。同社代表取締役社長・髙下貞二氏や朝霞市長・富岡勝則氏などが出席してセレモニーを行ったほか、全戸にレジリエンス機能を搭載した戸建てモデルハウス、サステナブルなまちづくりを紹介する「SEKISUI Safe&Sound Gallery」などを報道陣に公開した。

 「あさかリードタウン」は、東武東上線朝霞駅バス5分徒歩3分、朝霞市根岸台三丁目に位置する開発面積約72,544㎡。同社の工場跡地で、全131区画からなる「スマートハイムシティ朝霞」のほかマンション212戸、商業施設「CAINZ」、保育施設2カ所、有料老人ホーム・賃貸住宅「あさかヴィレッジ」、クラブハウスなどが整備される。

 今年1月に設立したセキスイタウンマネジメントが手掛ける第一弾でもあり、「Safe&Sound:安心・安全で、環境にやさしく、サステナブルなまち」をコンセプトに掲げ、同社グループの製品・サービスを102品目採用するなどグループの総合力を結集。街全体の安心・安全を確保するため電線・水道管の地中化、大雨時の浸水を防ぐクロスウェーブ、雨水貯留管を地下に集約するなどインフラ整備に力を入れている。

 地域と社会課題解決、SDGsに貢献する様々な取り組み・製品提供も行う。街の25%を緑化する取り組みが評価されABINC認証を取得している。

 「SEKISUI Safe&Sound Gallery」のユニットは、同社グループ会社が施工した福島県郡山市の応急仮設住宅を譲り受け、再利用している。

 戸建て街区「スマートハイムシティ朝霞」は、これまで供給した停止条件付宅地分譲40区画が全て完売、分譲戸建て90戸のうち27戸が成約済み。土地面積は約130㎡以上で、建物面積は約110㎡以上。分譲戸建ての建物は軽量鉄骨造(全体の3分の2)と、木質系ユニット住宅(同3分の1)2階建て。価格は宅地が坪約40万円、分譲は5,000~5,500万円が中心。床は挽板、和室には樹脂畳を採用している。リビング天井高は2400ミリ。

 全戸に全戸太陽光発電システム、蓄電池を搭載するほか、「飲料水貯留システム」を採用。断水時に3日間(24ℓ)の飲料水を確保する。

 お披露目式で髙下社長は、「1953年(昭和28年)に関東初のプラスチック工場として稼働してから62年の2015年に幕を閉じ、安心で安全、防災減災、健康で快適な持続可能な街づくりを当社グループの総力を結集して進めてきた。ESG経営の根幹にあるSDGsにも貢献できるよう化学の力との融合も図った。当社初のスマートタウンの第一歩をスタートさせた」と挨拶。

 富岡市長は、「これまで60年以上にわたって市の発展に貢献してきた工場跡地が先進的技術を投入した新しい街に生まれ変わるのは、当市の『自然・環境に恵まれたまち』『子育てがしやすいまち』『安心・安全なまち』『つながりがある元気なまち』という4つの基本コンセプトに合致するもの」と祝意を述べた。

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髙下氏(左)と富岡氏

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両氏の挨拶・祝辞が終わったころ激しい雨が降ってきた(参加者には合羽や傘が配布された)

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 どのような街になるか楽しみにしていたのだが、高下社長も強調したように、街づくりのインフラ整備には相当な力が注がれていることを確かめることができた。「飲料水貯留システム」は初めて見た。原理的には井戸水を釣瓶でくみ上げるのと一緒で単純なものだが、水道水をどのように貯めて取水するのかその仕組みはよく分からなかった。

 街の安心・安全・防災の取り組みでも、近くに流れる黒目川が氾濫しても住宅地が浸水しないよう川に近い地盤を約2mかさ上げし、約12mにわたって緩やかなひな壇造成も行っている。

 好調な売れ行きにも驚いた。宅地の分譲開始が今年2月、分譲戸建ては4月。分譲戸建ての価格はエリアの相場より1,000万円から1,500万円も高い。にもかかわらず67区画を成約した。この販売スピードは「想定の1.5倍」(同社住宅カンパニープレジデント・神吉利幸氏)だという。総合的な街づくりが評価されたのだろう。

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雨水貯留管

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飲料水貯水システムイメージ図(自転車の空気入れのようなもので取水する)

◇       ◆     ◇

 見学会で感じたことをいくつか指摘したい。

 他の記者の方が質疑応答で「ものすごく安い」と称えた。もちろんフルスペックだからという意味が込められての発言だとは思うが、小生は逆だと思う。同社の担当者にも確認したのだが、朝霞駅からバス便の分譲戸建ての相場は4,000万円前後で、アッパーでも4,500万円だ。5,000~5,500万円という価格設定は正気の沙汰ではない。設備仕様レベルを上げて売れるのなら問題はないが、いまの市場はそうではない。ユーザーの購買力は上がっていない。常に価格下げ圧力がかかる。だから、どこのハウスメーカーもデベロッパーも設備仕様レベルを下げ、価格を下げようとする。

 〝ものすごく高い〟のによく売れているのは、ハイスペックが支持されたということだろう。果たしてこれがどこでも通用するかどうか。この前取材した三井不動産レジデンシャル&三菱地所レジデンス「稲毛海岸 美浜の杜シティ」は4,500万円台中心だ。記事を添付したので比較して読んで頂きたい。

 もう一つ。報道陣からは朝霞市初の「電線の地中下化」を称賛する声が上がった。小生もそう思うが、電線の地中化は同じハウスメーカーでも採用例は多くはないがあるし、デベロッパーも三井不動産レジデンシャルはマンションや戸建てで採用しているし、コスモスイニシアの電線地中化事例は2014年時点で10件に達しており、その後も加えると相当数に上るはずだ。

 さらにもう一つ。街並み、デザインについて。ゆっくり街中を見学するゆとりはなかったのだが、木造ファンの小生からすれば、鉄やコンクリのユニット住宅は外観が単調で〝美しさ〟に乏しいと感じるが、今回もそうだった。

 同社は今後、この種の街づくりプロジェクトを年間100億円規模まで拡大する意向だか、陸屋根が基本の鉄骨住宅とこう配屋根の木質系住宅

「グランツーユーV(ファイブ)」とのバランスを取りながら美しい外観・街並みを創造していくのかが課題の一つではないかと思う。天井高の低いのも気になった。

◇      ◆     ◇

 なぜ前段のようなことを書くかといえば、今も昔も多くの住宅・不動産業界のメディアは記者の取材配置を行政、大手デベロッパー、中小、ハウスメーカー、不動産仲介、仲介など分野ごとに振り分けており、数年で担当を変えるともある。大マスコミと一緒だ。

 そうすると、どういうことが起きるか。デベロッパー担当記者はハウスメーカーを全く取材しないし、逆にハウスメーカー担当はデベロッパーを取材しない。今回のような街づくり、分譲戸建てのようにデベロッパーもハウスメーカーも事業展開している分野では双方を取材しなければ市場を把握できないのに、記者は上司の指示か同僚に気を使ってか、それをしない。

 この日の見学会にはこの種のデベロッパーの見学会と比べ2倍くらいの記者が参加していた。デベロッパー中心に取材している小生にとっては羨ましい限りだ。だが、しかし、極論かもしれないが、つまり半分の記者は半分の市場しか見ていないことになる。

 小生はずっと分譲事業を取材してきたので、デベロッパーであろうとハウスメーカーであろうと大手、中小の別なく取材してきた。だから、この東武東上線のマンション、戸建ての市場は頭の中に入っている。朝霞駅からバス便の分譲戸建てが5,000~5,500万円というのは破格の値段だ。「ものすごく安い」という結論には絶対にならない(最近の東上線のマンションは価格上昇が顕著で、その分だけ分譲戸建ての割安感は生まれているが)。電線地中化もデベロッパーではそれほど珍しいことではない。

 これだけ時代の流れが激しくなり、市場が縮小し競争が激化してくると、デベロッパーもハウスメーカーもそれぞれの成長分野へシフトする動きは加速する。〝街づくり〟〝スマート〟もその一つだ。

 メディアは旧態依然の取材体制を改め、業種・業態を超えたクロスオーバー的な取材体制の再構築と、記者もまた〝広く浅く〟と〝狭く深く〟の両方を兼ね備えるべきだと思う。

 そうでないと〝木を見て森を見ず〟〝森を見て木を見ず〟になる。マクロとミクロ、鳥の目と虫の目-この視点が-欠落すると業界紙の役割は果たせないと思う。

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「スマートハイムシティ朝霞」エントランス

三井不レジ&三菱地所レジ 初の戸建て〝共演〟 全253区画の「稲毛海岸」分譲(2019/10/8)

 

カテゴリ: 2019年度

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〝呉越同舟〟三井不レジ(左)と三菱地所レジの「稲毛海岸 美浜の杜シティ」タウンゲート

 三菱地所レジデンスと三井不動産レジデンシャルは10月8日、千葉市美浜区稲毛海岸に位置する全253区画の大規模戸建て「稲毛海岸 美浜の杜シティ」のメディア向け現地見学会を行った。従前敷地は2社のグループ企業が保有しており、これまで市民プール、住宅展示場、商業施設として利用されていた。両社が分譲戸建てで〝共演〟するのは今回が初めて。

 物件は、JR京葉線稲毛海岸駅から徒歩12分、千葉市美浜区稲毛海岸2丁目に位置する開発総面積約40,000㎡超の全253 区画(三菱地所レジデンス139区画、三井不動産レジデンシャル114区画)。用途地域は第一種中高層住居専用地域・第一種住居地域(建ぺい率60・70%、容積率200%)。10月下旬に分譲開始する。エネファームを標準装備。

 今回分譲する三菱地所レジデンスの第1期(27戸)は、敷地面積110.08~135.21㎡、建物面積96.05~122.16㎡、価格は未定だが、4,500万円台が中心になる模様。建物は完成済み。設計・監理・施工は三菱地所ホーム。

 三井不動産レジデンシャルの第1期(26戸)は、敷地面積110.40~135.38㎡、建物面積106.07~122.79㎡、予定価格4,300万円台~5,200万円台(最多価格帯4,400万円台・4.800万円台)。建物は完成済み。施工はエステーホーム、西武建設。

 公園のような街づくりを目指し、駅にもっとも近いところにメインゲートを設置、各街区にシンボルツリーとしてアオダモ、サルスベリ(赤・白)、ヤマボウシ、ハナミズキ、エゴノキを植樹、千葉市緑化率ルール(1宅地高木換算4本)を厳守する。

 外観デザインは「アールデコ」をテーマに建物・外構ガイドラインを設定して統一感を図る。街の中央部に集会所を設け、コミュニティ支援を行う。タウンセキュリティも導入する。

 これまでの来場者数はそれぞれ約100件。来場者の現住所は美浜区、稲毛区を中心に約45%が千葉県。

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空撮

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敷地配置図

◇       ◆     ◇

 三井不動産レジデンシャルはバブル崩壊後、それまでの面開発から撤退はしたが、都市型戸建て「ファインコート」を立ち上げ、コンスタントに戸建てを分譲してきた。2019年3月期の計上戸数は475戸だが、2014年3月期は916戸もあった。大手デベロッパーでは他を圧倒している。

 一方の三菱地所レジデンスは、バブル前は大規模分譲地を手掛けていたが、バブル崩壊後は仙台市の総開発面積1,070haという民間の住宅地開発としてはわが国最大の「泉パークタウン」も含めどんどん供給が減り、決算セグメントにデータはない。最近は再び戸数を増やしつつあるが、それでも今期は100戸超というから、三井不レジには大きく引き離されている。

 その2社が同じ住宅地で同じような価格帯で分譲するというのだから、どのような商品になるか、今回の見学会を楽しみにしていた。(マンションでは海浜幕張の「パティオス」で民間6社グループが〝共演〟した実績あり)

 見学会で説明を聞き、モデルハウスをみて〝これはいい〟と確信した。両社は2022年春までに完売したいというが、4,500万円台中心という価格設定と、アールデコの圧倒的なデザイン性からすれば、相乗効果も期待でき目標通りに完売できると見た。裏でお互いを罵り合う乱売戦にはならないはずだ。

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三菱地所レジデンスのモデルハウス(価格は5,000万円台の後半とか)

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手前が三菱地所レジ、その奥が三井不レジ

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三井不動産レジデンシャルの住宅

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外構・植栽(三井不動産レジデンシャル)

◇       ◆     ◇

 一つだけ残念だったのは、それぞれ三井ホーム、三菱地所ホームという2×4工法の子会社があり、全館空調を売りの一つにしているのに採用には熱心でないことだった。

 メインターゲットが年収にして500~700万円台の子育てファミリーだからおのずと購買力にも限界があるのはわかるが、もう少し年収が高いアッパーミドルにも訴求できるデザイン性があるのだから、ハウスメーカー並みのZEH住宅を目指してほしかった。

 三井レジは三井ホームの施工を8棟予定しているにもかかわらず、全館空調の採用予定はないという。三井ホームがつい先日、40坪以下の住宅を対象にした132万円の全館空調システム「スマートブリーズ ワン」を開発したではないか。設計を変更してでも採用すべきではないか。

 三菱レジも今回の27棟のうち3棟にしか全熱交換方式の全館空調「エアロテック」採用していない。そのうちの1棟をモデルハウスにしていた。リビング天井高も約2900ミリ。相当力が入っているのがうかがえる。価格は6,200万円くらいになる模様だが、全館空調の良さを訴え切れれば、この住宅は一番人気を呼ぶのではないか。

カテゴリ: 2019年度
 

 

 

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