減らない感染者・経路不明 ジェンダー性差くっきり 都の新型コロナ動向データ
最初に断っておく。記者は新型コロナの専門家でもなんでもない素人だ。感染動向、その他専門的な知見などについては東京都が発表するモニタリング会議の資料やコメントを読んで頂きたい。
例えば10月29日の会議では、「今週は複数の病院、高齢者施設、大学の運動部の寮、職場におけるクラスターの発生が報告された。基本的な感染予防策である『手洗い、マスク着用、3密を避ける』等に加えて、こまめな換気、環境の清拭・消毒を、あらためて徹底する必要がある」「入院患者数の急増にも対応できる病床の確保が依然として必要な状況である。重症患者数が再び増加しており、今後の推移と通常の医療体制への影響に警戒が必要である」とある。
ぐうたらの記者も徹底して「三密」を避け(どうして〝酒〟に変換するのだ)、コロナから逃げることに決めた。この8か月間というもの取材と散歩以外はほとんど外出しない。外出しても混んでいる電車内では空いている以外は座らないし、外食は基本的にしない。コンビニでお握りを買って野外で食べる。どうしてもやめられないタバコは、喫茶店でも喫煙所でも息を殺して吸う。
前置きが長くなった。記者は4月から毎日のように東京都が発表する感染動向の性別・年齢別データリソースにアクセスし、エクセルデータに落とし込む作業を続けている。感染者の属性を通じて見えない敵に肉薄し、感染拡大防止に役立つ情報を発信できないかと考えたからだ。
残念ながら、都が発表するデータは性別・年代別の数値だけで、核心に迫ることはできていない。新型コロナは、感染者の数字に一喜一憂する記者をあざ笑うかのように広く深く蔓延しているようだ。
別表は、最近6週間の都の年代別・男女別感染者数をまとめたものだ。感染者数は1,100~1,200人台で推移しており、専門家が指摘する分水嶺なのかもしれない。今後爆発的に増加するのかそれとも減少に転じるのか判断できる予兆のようなものは見当たらない。
はっきり言えるのは、もっとも感染者が多いのは20代男性で、次いで20代女性、30代男性の〝3強〟がリードしていることだ。キャスティングボードはこの3強が握っている。
重症化リスクが高いとされる60歳以上の高齢者の全体に占める割合は累計で15.9%であるのに対し、この6週間は16~19%台で推移していることからやや増加傾向にあるといえそうだ。
一方、新型コロナが生物学的性差を勘案せず平等に襲い掛かる特性を備えているとすれば、10歳未満と10代の男女別感染者はそれを裏付けている。
ところが、他の年代では男女による〝差〟が歴然としている。累計の男女比は男性約32,000人(58.0%):女性約13,000人(42.0%)となっており、20代感染者は約5,200人であるのに対し女性は約4,500人で約700人の差があり、30代は男性約4,200人:女性約2,600人、40代は男性約3,000人:女性1,600人、50代は男性約2,300人:女性約1,400人、60代は男性約1,300人:女性約700人、70代は男性約900人:女性約700人といずれも男性が上回っている。80代と90代は男女が逆転するが、これは人口構成からして当然の結果とも受け止められる。
この差異こそ社会的・文化的性差、つまりジェンダー性差であることが明らかだ。これは〝男性は外で働き、女性は家事・育児〟などと言った古臭い社会構造の反映と受け止められないこともないが、記者はむしろ感染リスクを冒してでも働かざるを得ない就労環境がこのような差となっていると考えている。
都のデータでは感染者の職業などは公表されていないが、記者は8月、政令指定都市でもっとも高齢化率が高い北九州市の感染者データを調べたことがある。同市のその時点の感染者511人の男女比は男性257人:女性254人とほとんど差がなく、職業では医療・介護関係者が全体の25.4%を占め、年代も20~30代の若い人が圧倒的に多く、高齢者感染比率も37.0%に達していた。
結果として、ジェンダー性差だけでなく都市と地方の差も明らかになった。
◇ ◆ ◇
気になるのは経路不明者比率が減らないことだ。猖獗を極めた第一波のときのように60%を超える日はなくなってきたが、累計では56.0%と感染者の半数以上は経路不明者だ。新型コロナの恐ろしさがここにある。
これは、〝思い当たる節がない〟無症状者が1~2割存在していることと無関係ではないのだろうが、それよりも「コロナ自警団」を恐れ、会社や近所、関係者に感染を知られたくないと考える人が多いことをうかがわせる。
記者は、5月に経路不明者が減らないのは「闇社会・二重就業も一因」ではないかと書いたが、現段階でアクセス数は約49,000件に達している。過去、マンションの記事でもこれほどアクセスが殺到したことはない。多くてせいぜい2万件くらいだ。「闇社会・二重就業」の記事は的外れでもなかったと確信している。
少ないとは言え、性別あるいは年齢不明の人も14人いるのは無視できない。これは自らの性別、年齢が分からないほど人事不省の状態に陥ったからだとは考えづらく、〝おとこおんな〟の問題でもないのは明らかだ。性別も年齢も公表しづらい社会のありようが問題だ。
◇ ◆ ◇
7~9月の全国自殺者がいずれも1,800人超となり前年同月を上回ったことから、一部には新型コロナと結びつける論調もみられる。いま一つ因果関係が明らかではないが、注視する必要はありそうだ。
不動産各社の決算発表 日本エスコン2020年12月期3Q 大幅増収増益
不動産各社の2020年第3四半期決算、2021年3月期第2四半期決算発表が相次いでいる。新型コロナの影響を受けているものの、オフィス事業、マンション事業などは堅調に推移している。
◇
野村不動産ホールディングスの2021年3月期第2四半期決算は、売上高2,239億円(前年同期比9.3%減)、営業利益241億円(同11.5%増)、経常利益194億円(同8.9%増)、純利益120億円(同3.5%減)となった。
純利益の減少は新型コロナの影響によるフィットネス店舗の営業休止や商業施設の賃貸収入減少、ホテルの稼働低下などによるもので、住宅部門は堅調に推移しており、今期計上戸数に対する契約進捗率は86.6%に上っている。とくに2020年7~9月の契約戸数は1,453戸(同社持分戸数)となっており、前年同期実績の約13%増加していると発表した。
◇
ヒューリックの2020年12月期第3四半期決算は、売上高1,863億円 (前年同期比13.6%減)、営業利益541億円 (同2.9%減)、経常利益501億円 (同3.8%減)、純利益287億円(同22.0%減)となった。同社は、新型コロナウイルスの影響によりホテル運営事業に影響があるものの、オフィスなどの不動産賃貸収入は安定的に推移。
期中に日本ヒューレット・パッカード本社ビル、銀座天國ビル、きらぼし銀行新宿本店などを取得。(仮称)宇田川町32開発計画、(仮称)新宿3-17開発計画、(仮称)銀座6丁目開発計画、(仮称)赤坂二丁目開発計画、(仮称)銀座8丁目開発計画などの開発・建替えも順調に進んでいるとしている。
◇
エスリードの2021年3月期第2四半期決算は、売上高200億円(前年同期比27.9%減)、営業利益15億円(同58.7%減)、経常利益15億円(同59.9%減)、純利益9億円(同60.1%減)。
◇
日本エスコンの2020年12月期第3四半期決算は、売上高649億円(前年同期比41.4%増)、営業利益112億円(同31.3%増)、経常利益104億円(同35.6%増)、純利益72億円(同37.9%増)となった。同社初のZEHマンション「レ・ジェイド大倉山」25戸も11月3日に完売した。
◇
平和不動産の2021年3月期第2四半期決算は、売上高214億円(前年同期比30.7%減)、営業利益66億円(同14.3%増)、経常利益62億円(同14.7%増)、純利益43億円(同24.4%増)となった。
◇
タカラレーベンの2021年3月期第2四半期決算は、売上高515億円(前年同期比11.1%減)、営業利益18億円(同52.2%減)、経常利益16億円(同52.5%減)、純利益8億円(同60.5%減)。マンションの通期引渡予定戸数1,980戸に対する進捗率は89.5%と順調に推移している。
◇
エフ・ジェー・ネクストの2021年3月期第2四半期決算は、売上高314億円(前年同期比26.6%減)、営業利益30億円(同36.7%減)、経常利益30億円(同37.2%減)、純利益19億円(同36.4%減)。
令和2年度上半期 持家13.1万戸:分譲13.0万戸 14年ぶり逆転の可能性も 住宅着工
国土交通省は2020年9月の住宅着工戸数をまとめ発表。総戸数は70,186戸で、前年同月比9.9%減、15か月連続の減少。着工床面積は5,825千㎡で、前年同月比9.2%減、14か月連続の減少。季節調整済年率換算値では815千戸で、前月比0.5%減、2か月連続の減少。
利用関係別では、持家は22,337戸(前年同月比7.0%減、14か月連続の減少)、貸家は25,053戸(同14.8%減、25か月連続の減少)、分譲住宅は22,159戸(同7.8%減、11か月連続の減少)。分譲住宅の内訳はマンション11,970戸(同0.4%減、4か月連続の減少)、一戸建住宅10,036戸(同15.6%減、10か月連続の減少)。
首都圏マンションは7,721戸で前年同月比4.6%増加、都県別では東京都が4,729戸で同17.3%増、神奈川県が916戸で同39.9%減、埼玉県が954戸で同120.3%増、千葉県が1,122戸で19.5%減。
◇ ◆ ◇
注目したいのは持家と分譲住宅の戸数だ。数年前までは30万戸:20万戸くらいの比率だったのが、年を追うごとにその差はつまり、令和元年度は持家が約28.3万戸に対し、分譲住宅は約26.0万戸。わずか2.3万戸にまで縮小した。
今年度(4~9月)は持家約13.1万戸(前年同期比14.2%減):分譲住宅約13.0万戸(同8.9%減)とほとんど並んだ。減少幅を考えると年度末までに逆転する可能性が出てきた。逆転すれば、持家が約35.9万戸で分譲が約37.9万戸だった2006年度以来14年振りとなる。
野村不 2年待たず678戸「吉祥寺」完売 坪520万円「東池袋」は第1期115戸即完
「プラウドシティ吉祥寺」
野村不動産は10月29日、2018年11月から販売を行ってきた総戸数678戸の「プラウドシティ吉祥寺」が10月25日に全戸完売し、また、2020年9月に分譲した総戸数248戸の東池袋駅直結の「プラウドタワー東池袋ステーションアリーナ」第一期(115戸)が即日完売したと発表した。
「プラウドシティ吉祥寺」は、JR中央線吉祥寺駅からバス約10分に位置する大規模複合マンション。敷地内にカフェやスーパーマーケットなどの商業施設、テレワークとして利用できる独立棟のコワーキングスペースを備えている。緊急事態宣言後は約2か月間営業活動を中止していたが、解除後の6月以降、販売を再開してからは前年比で問い合わせは約1.3倍、モデルルーム来場数は約1.2倍に増加(2019年6~9月、2020年6~9月の比較)、予定していた計画より前倒しで全戸完売となった。
「プラウドタワー東池袋ステーションアリーナ」は、東京メトロ有楽町線東池袋駅に直結。累計問い合わせ数は約5,000件、今年8月のモデルルームの開設以来約1,700件の来場があり、平均価格1.1億円の高額物件であるにも関わらず即日完売した。
同社は、都心、準郊外ともに販売が好調で、2020年7~9月の契約戸数は1,453戸(同社持分戸数)となっており、前年同期実績の13%程度増加しているとしている。コロナ禍の顧客の傾向として、2019年までのトレンドであった「都心×駅近」は引き続き根強いニーズが見てとれる一方で、駅徒歩距離条件の緩和、広さ・間数へのニーズ上昇などテレワークの定着や新しい生活様式が進む中でそれぞれの住まい選びの優先順位・基準が顕在化してきているとしている。
「プラウドタワー東池袋ステーションアリーナ」
◇ ◆ ◇
「吉祥寺」は昨年5月に取材しており、そのときも「驚嘆すべき売れ行き」と書いた。コロナ禍にもかかわらず早期完売したのはやはり驚嘆すべき売れ行きだ。当時の坪単価262万円というのは今にすれば安いか。埼玉や千葉の郊外並みだ。
「プラウドタワー東池袋ステーションアリーナ」は見学していないが、売れ行きは気にはっていた。2年前、東池袋駅から徒歩5分の20階建て全132戸の「プラウドタワー東池袋」を見学している。こちらの坪単価420万円だったのが、今回は520万円と約100万円も上昇しているにも関わらず平均1.1億円の第一期115戸が即日完売したのにはいささか驚いた。
同社も公表しているように、コロナ禍でもマンションの売れ行きはどこも好調のようだ。
野村不動産「プラウド」 独立共用棟・共用部内装に国産木材の原則採用
国産木材を使用した「飛鳥山レジデンス」共用棟パース
野村不動産は10月29日、分譲マンションブランド「PROUD(プラウド)」の独立した共用棟の構造やラウンジ、キッズルーム、ライブラリーなどの共用部内装には原則国産木材を用いていく方針を決定したと発表した。
これまで「プラウドシティ伊丹(2018年竣工)」や「プラウドシティ吉祥寺(2020年竣工)」で木造共用棟の建設に取り組んできたが、現在販売中の「飛鳥山レジデンス」や、計画中の「プラウド練馬中村橋マークス」、「(仮称)若潮ハイツ建替計画」でも木造共用棟の建設を予定している。独立した共用棟を設置できない中小規模の集合住宅でも共用部の壁、床などの内装や、建具、家具などに国産木材を使用していく。
木造ハイブリッドのマンションも建築中だ。販売中の「プラウド神田駿河台」(14階建て、総戸数36戸)は木質系構造部材を使用した高層分譲マンションとなる。
「プラウド神田駿河台」モデルルーム
「プラウドシティ吉祥寺」共用棟
◇ ◆ ◇
結構なことだ。この前取材したポラスグループ中央住宅の戸建てとの複合マンション「「ルピアグランデ柏」の共用棟も木造だった。
記者は、三菱地所が2018年にCLTを床材に用いたわが国初の高層建築物「(仮称)泉地区高森2丁目プロジェクト」を発表したあたりから、デベロッパーの「木造」の採用が加速すると読んだ。
同社はその後、「CLT晴海プロジェクト」「みやこ下地島空港ターミナル」「PARK WOOD 岩本町」「(仮称)大通り西プロジェクト」など矢継ぎ早に事業化、今年7月には同社を含む7社の社長(うち1社は代理)が東京會舘に結集し、総合木材会社の設立発表会を行った。
同社の独走と思いきや、三井不動産も黙ってはいなかった。昨年11月、外観に木造を採用したホテル「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」を完成させ、今年9月には木造高層建築物として国内最大・最高層となる賃貸オフィスビルを中央区日本橋本町一丁目で建設する計画を進めていると発表した。
グループの三井ホームも先月、木造大規模中層マンション「(仮称)稲城プロジェクト」に着手すると発表した。
記者は菰田正信社長が木造事業に意欲を示しているのを以前から感じていた。同社グループは、北海道に約5,000haの社有林を保有している。山持ち企業としてはベスト10に入るくらいの規模だ。これまでも社有林の木材・間伐材などを活用した建具・家具などを利活用してきた。
現状ではこの2社が木造の取り組みでは突出しているが、野村不動産も〝プラウド〟マンションの一層の差別化に木造を取り込むようだ。
他では、東急不動産が今年8月、1か月後には三井不動産に抜かれることになったが、その時点で木造ハイブリッド建築物としては最高峰の高さ約45mの「(仮称)道玄坂一丁目計画」を発表している。
〝木造の時代〟と言われて数年が経過したが、これからは掛け声ではなく本格的な木造の時代にいよいよ突入する。「木造」に積極的か否かが企業価値を測る物差しになる。
木造マンションの試金石目指す 三井ホーム5階建て延べ床3,700㎡の賃貸着工へ(2020/9/29)
デベロッパーの木造ハイブリッド覇権争い激化 三井不 高さ日本一70mオフィス計画(2020/9/29)
日本初 野村不&竹中 構造部に木質系部材を採用したマンション「神田駿河台」(2020/7/27)
さすが三井不動産 わが国初の本物の木造〝杉乃木〟ホテル「神宮外苑」に誕生(2019/11/13)
型枠を内装デザイン化30坪の平屋が1000万円 三菱地所 総合林業会社設立(2020/7/28)
三菱地所グループ総力結集 国内初の高層ハイブリット木造ホテル 札幌で着工(2020/3/26)
〝美しい〟〝画期的〟隈研吾氏が連発 三菱地所「CLT晴海プロジェクト」(2019/2/14)
家中まるごと抗ウイルス化 大和ハウス「抗ウイルス・きれい空気提案」開始
「抗ウイルス・きれい空気提案」イメージ
大和ハウスは10月29日、ニューノーマル時代を見据えた住まい提案第二弾「抗ウイルス・きれい空気提案」を11月1日から開始すると発表した。
「抗ウイルス」と「換気」に着目し、床や壁、天井、家具、カーテンにいたるまで家中まるごと抗ウイルス化する「吸着性光触媒コーティング」と、換気と空気清浄ができる「空気浄化e f(イーエフ・excellent fresh」を組み合わせたもの。
「吸着性光触媒コーティング」は、同社と奈良県立医科大学、一般社団法人MBTコンソーシアム、キャンディルがウイルスに対する99%以上の抑制効果を共同で検証・確認したコーティング材。ウイルスなどの有害物質を常時吸着する「アパタイト」と、光に反応する光触媒作用をもつ「二酸化チタン」を組み合わせた「アパタイト被覆二酸化チタン」が24時間働き分解し、太陽光や蛍光灯、LED照明などを当てることで、抗ウイルス効果を発揮する。 防カビや防汚、消臭にも効果を発揮する。
提案は沖縄を除く全国が対象。キャンペーンとして11月1日~2020年12月25日まで、戸建住宅の建物請負契約または戸建分譲住宅の売買契約を締結した顧客に「抗ウイルス・きれい空気提案」のうち「吸着性光触媒コーティング」を特別価格11万円(税込)で提供する。
URLは以下の通り。
https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/lifestyle/antiviral/index.html
「アパタイト被覆二酸化チタン」イメージ
◇ ◆ ◇
先週は添付した記事の通り、日機装が開発した空間除菌消臭装置「深紫外線LED」とエキスパンド光触媒フィルターを「エアロテック-UV」に装備することでウイルスの除去、消臭とVOCの除去、アレルゲンの除去を可能にする三菱地所ホーム「新・エアロテック-UV」を取材したばかりだ。
専門的な知識がまったくない記者はよく分からないが、三菱地所ホームの「新・エアロテック-UV」と大和ハウス工業の「吸着性光触媒コーティング」「空気浄化e f(イーエフ・excellent fresh」を組み合わせたらどうなるのだろうか。
個人的には、麻薬探知犬のようにウイルスを見つけたらワンワンと警告音を発するとともに撃退するロボットを開発できないのかと思うがどうだろう。「吸着性光触媒コーティング」を衣服やマスクに塗りたくればどうなるのか。
三井不 ヒルトン最上級の日本初のホテル 日本橋一丁目中地区再開発に誘致
「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」
三井不動産は10月27日、ヒルトンの最上級ラグジュアリーブランド「ウォルドーフ・アストリア・ホテルズ&リゾーツ」の日本初となる「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」のブランディング及びマネジメント契約を締結したと発表した。
2021年度工事着工予定の敷地面積約18,990㎡、延床面積約380,300㎡の「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」におけるオフィス、商業店舗、サービスアパートメントなどの複合施設の39階~47階まで9フロアに展開。
60㎡以上のキングルーム含め全197室の客室に3つのレストランとウォルドーフ・アストリアの象徴でもあるラウンジ&バー「ピーコック・アレー」のほか屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルを備える予定。建物竣工は2025年度。
積水ハウス 厚労省「イクメン企業アワード2020」最高賞のグランプリ受賞
積水ハウスは10月28日、厚生労働省主催の「イクメン企業アワード2020」で最高賞のグランプリを受賞したと発表した。
①男性従業員全員に1カ月以上の育児休業取得を推進する「イクメン休業」制度を創設し、1カ月以上の男性育休取得率100%を継続② 「家族ミーティングシート」「イクメンガイドブック」の制作や「積水ハウスのパパたち写真展」の開催など、全社を挙げて育休を取得しやすい環境づくりを展開③ 「イクメン白書」の発行、「イクメンフォーラム」開催などにより社会全体の男性育休取得への機運醸成に貢献-したことなどが評価された。
「イクメン企業アワード」は、働きながら安心して子どもを産み育てることができる労働環境の整備を推進するため、男性の育児と仕事の両立を積極的に促進する企業を厚生労働省が表彰するもの。今回で8回目。
積水ハウス 「イクメンフォーラム2020」視聴 三重県の男性職員 育休取得率日本一(2020/9/20)
小田急不 分譲戸建て商品PJ第4弾 在宅勤務に対応した「ウチBiz(ビズ)」販売
小田急不動産は10月28日、分譲住宅「LEAFIA(リーフィア)」の住まいへの想い(期待)をカタチ(商品化)にする新商品・サービス開発プロジェクト「想いカタチ.ファクトリー」の第四弾として、働き方改革やコロナ禍を契機に急速に浸透した「在宅勤務」に対応したプラン「ウチBiz(ビズ)」を開発し、現在販売中の分譲戸建て住宅「リーフィア祖師ヶ谷大蔵」、「リーフィア世田谷喜多見」に採用したと発表した。
「ウチBiz(ビズ)」は、「在宅勤務の利用頻度」や「ON・OFFの切り替え」に着目した9つのスタイルで、仕事だけでなく家族時間や自分時間にも使える新しい住空間の提案。
そのうちの一つ「ダイニングスタイル」は、扉を閉めるとダイニングスペースが3帖の大型ワークスペースに早変わりするプランで、また「カフェスタイル」では3帖のカフェ感覚で過ごせる3帖のスペースを提案している。
小田急グループの会員制アンケートパネル「Idea パレット」や同社従業員を対象とした社内アンケートの実態調査の結果では、理想の在宅ワークスペースは「自分の部屋・書斎」が約66%を占めていることから、今回の提案となった。
「リーフィア祖師ヶ谷大蔵」は今年2月に取材しているので記事を参照していただきたい。「世田谷喜多見」は取材を申し込んでレポートしたい。
アプローチは「ウルトラマン商店街」「IDEA20」盛り込む 小田急不「祖師ヶ谷大蔵」(2020/2/12)
6か所に「ボイド」 専有・共用に9室の「離れ」付き 伊藤忠都市「小杉御殿町」
「クレヴィア小杉御殿町」
伊藤忠都市開発が12月に分譲する「クレヴィア小杉御殿町」を見学した。武蔵小杉駅、武蔵中原駅ともやや距離はあるが、等々力緑地に隣接する住環境と、「ヴォイドガーデン」や共用と専有の「+HANARE」を設置したプランが売りのマンションだ。
物件は、JR南武線・横須賀線・湘南新宿ライン武蔵小杉駅から徒歩19分(徒歩時間を含めたバス便で14分)、JR南武線武蔵中原駅から徒歩16分、川崎市中原区小杉御殿町一丁目の第一種住居地域(容積率200%)に位置する4階建て47戸。専有面積は60.52~115.04㎡、予定最低価格帯は6,500万円台~予定最高価格帯は11,500万円台(最多価格帯6,700万円台)、予定坪単価は320万円。竣工予定は2021年11月中旬。設計・監理は陣設計。施工はファーストコーポレーション。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、等々力緑地、小杉神社に隣接する一戸建てや中層マンションなどか建ち並ぶ住宅街の一角。中原小学校、川崎市公文書館に近接。バス停まで徒歩5分。
従前敷地は賃貸マンションで、建物は東西軸が長い敷地形状を生かし東西に分割。それぞれエレベーターを配置した「Wコア」とし、6か所に「ヴォイドガーデン」や吹き抜けを設置することで角住戸比率を高め、外壁には御影石や左官仕上塗材を多用しているのが特徴。
標準階の住戸プランは南向きが8戸と北向きが7戸。間口は最低でも8m以上、多くは10m超のワイドスパンで、最上階の4戸は6.5㎡の「+HANARE Private」付き。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2450~2550ミリ、ディスポーザー、食洗機、御影石キッチン・洗面カウンター、グローエ水栓など。共用施設として入居者が自由に使用できる「+HANARE Common」4室(各4㎡)とゲストルームとしても利用可能な「+HANARE Share-an」1室(15㎡)付き。
販売を担当する伊藤忠ハウジング藤本一輝氏は「来場者の方は最初価格に驚かれますが、等々力緑地に隣接する立地、武蔵小杉駅まで徒歩時間を含めて14分、設備仕様レベルの高さをアピールしていく」と話した。
エントランスホール
115㎡のMrタイプ
+HANARE Privateイメージ図
◇ ◆ ◇
このマンションは、同社が開設した「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」を取材したとき話題となった。「坪単価は300万円を超えないでしょ」と質問したら同社都市住宅本部都市住宅事業第一部都市住宅事業第二課・高栁勇斗氏は「坪単価は300万円を突破する」と答えた。
随分強気だなと感じたが、モデルルーム、現地を見学してこの価格設定が理解できた。敷地の東側は立派な神社の緑で、北側は樹高20mくらいのヒマラヤスギやイチョウ並木で、その先は等々力緑地のテニスコート、川崎フロンターレが本拠とする競技場などが広がっている。ファンにとってはたまらない魅力だろう。設備仕様レベルも間違いなく坪300万円超にふさわしいものだと思う。
プランがまたいい。「ヴォイドガーデン」は、最近はコスト削減のためかほとんど見られなくなった昭和50年代後半からデベロッパー各社が競って採用した「ボイド」「ライトコート」「吹き抜け」と同じものだ。今回の69㎡の北向き住戸は9.6mスパンで、採光部分は浴室も含めて7か所もある。
「+HANARE」について。「離れ」そのものは珍しいものではないが、今回は専有部だけでなく、入居者が利用できる個室5室を全体で47戸のマンションに設置したことに意味がある。
読者の皆さんは、新型コロナ対策として採用したと考えるかもしれないが、そうではない。同社は2019年夏に周辺居住者にアンケート調査を行い、「離れ」に魅力を感じている人が67%(有効回答:400)に達したのを受けて採用したとしている。
このような同社の時代を先取りする商品企画力は今に始まったことではないが、記者はうなってしまった。最上階の115㎡の1億円超の住戸は12か所に窓・採光部があり、98㎡プランも玄関を入った正面に吹き抜け空間があり、採光窓は7か所ある。
武蔵小杉駅圏では決まっているものだけで今後千数百戸のマンションが分譲される。坪単価は400万円を超えつつあり、ひょっとすると500万円台になるかもしれない人気エリアだ。今回の同社の物件は消費者がどのような反応を見せるか注目したいマンションだ。
参考。同社は「クレヴィア山吹神楽坂」でも同様の「+HANARE」を採用している。ここではしシャワールームのみで、浴槽分(0.5帖)をその他のスペースに充てた22㎡のプランもある。神楽坂は坪500万円以上が相場だ。浴槽代はいくらか分からないが、0.5帖は125万円に相当する。掃除代も節約できる。(記者も冬場しか浴槽につからない)
◇ ◆ ◇
小生が書いた後だが、不動産流通研究所のWeb「R.E.port」に伊藤忠都市開発のプレス・リリースのコピペではない、現場取材したと思われる「クレヴィア小杉御殿町」の記事が同じ日に掲載された。
小生の記事よりうまくまとめられているかもしれない。同社の了解を得たのでURLを添付する。
緑地隣接の住環境、多面採光の住戸に高評価(2020/10/28)
現地(右側が小杉神社)
現地(右奥のブルーぶぶんが建設現場)