イオンに直結 東京日商エステム 第2弾「ヨコハマ シンミライ プロジェクト」
「ヨコハマ シンミライ プロジェクト(エステムコート横浜新吉田レジデンス)」
東京日商エステムが11月14日から分譲開始した「ヨコハマ シンミライ プロジェクト(エステムコート横浜新吉田レジデンス)」を見学した。同社のファミリー向けマンションとしては第2弾で、約7年供給のない「新羽(にっぱ)駅」が最寄駅だが、周辺エリアの価格が上昇しており、人気を集めるか。
物件は、横浜市営地下鉄ブルーライン新羽駅から徒歩6分、横浜市港北区新吉田東8丁目の準工業地域に位置する7階建て118戸。竣工予定は2022年1月末頃。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。デザイン監修はウイ・アンド・エフ ヴィジョン(石倉雅俊氏)。
現地は、敷地西側と北側に接道する二方角地。東側は24時間営業のイオン、南側は低層住宅、西側は道路を挟んで新田公園に隣接。用途地域は準工地域だが、嫌悪施設はほとんどなく、小学校へも徒歩4分の立地。
建物はT字型で、標準階の住戸は70㎡台以上が中心の南向き8戸、50~100㎡台と多彩なプランバリエーションを揃える西向き9戸構成。
主な基本性能・設備仕様は、ディスポーザー、食洗機、生活水は浄活水装置付きの洗浄効果が高く経済的な「ESTEM WATER」、バルコニースロップシンクなど。トイレはINAXのタンク付き。
このほか、共用施設にはコンシェルジュルーム、集会室、ゲストルーム、リモートルーム2戸。
販売事務所
販売事務所
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記者は初めて同社のマンションを見学したが、同社のファミリー向けマンションは平成31年竣工の西川口駅から徒歩2分の「エステムコート川口並木サウスガーデン」115戸に次ぎ2棟目だという。
商品企画などは、全戸にスロップシンクを装備し、水の入口に浄活水装置をとりつけ、快適なバスタイムを楽しむことができるミストシャワーを採用しているのは同社のこだわりか。
もう一つ驚いたのは、販売事務所の外構に中低木の植栽を施し、エントランスにも幅約3m、種類にして約30種の観葉植物を配していることだった。
記者は3年前、モデルルームのケミカル製品・造花を止めろと書いた。その後、フェイクを止めるところも増えてきたが、まだまだ不十分だ。同社はすべてではなかったが、この規模のマンションに本物の観葉植物を採用していたのが嬉しかった。
価格について。記者はブルーラインのマンションを結構見学している。隣駅の仲町台駅圏ではモリモトと大京の物件が素晴らしかった。単価は前者が坪260万円、後者が坪290万円だった。今回の「新羽駅」は初めて降り立ったので相場は全く分からなかったが、立地条件からしてボトムで坪250万円、アッパーで坪280万円とはじいた。アッパーの価格になってもストライクゾーンだと思う。新横浜駅圏の明和地所の物件は坪320~330万円でも売れ行きは好調だ(51戸のうち残りは17戸)。チラシにはYAHOO!JAPAN不動産の神奈川県資料請求数第1位(9月1日~10月31日)とあった。
東京日商エステムは記者も名前だけしか知らなかったが、日商エステムグループはこれまで23,000戸超を供給しており、イメージキャラクターに女優の相武紗季さん(記者は全然知らないが、かみさんに「あなた失礼よ。みんな知ってるわよ」と言われた)を起用し、大阪道頓堀ではあの「グリコ」の隣に広告看板を20年以上も出しており、〝知らない人はいない〟そうだ。首都圏での第3弾は今のところ決まっていないと聞いた。
隣接公園から現地を写す
隣接のサカタのタネのメタセコイア圧巻 大京のZEH-M「仲町台」 販売好調(2020/2/21)
ナイス 免震「新横浜」 好調スタート 第一期35戸完売へ(2019/10/31)
樹影を映し込む外観 まるで絵画のよう モリモト「アールブラン横浜仲町台」(2017/10/24)
いい加減にしてほしい モデルルームのケミカル製品・造花の氾濫(2017/5/23)
世界初 積水ハウス 全従業員27,000人対象に「幸せ度調査」 慶大・前野教授が監修
積水ハウスは11月19日、「従業員の幸せ」を追求するため、幸福経営学の第一人者、慶應義塾大学・前野隆司教授の監修のもと、グループ全従業員約27,000人を対象に「幸せ度調査」を11月20日から実施すると発表した。この種の調査を行うのは世界で初めてという。
同社グループは住を基軸に、ハード・ソフト・サービスを融合した「幸せ」を提供するグローバル企業を目指しており、2018年には企業では日本初となる幸せを研究する「住生活研究所」を開所。創業60周年を迎えた今年、2050年に向けた30年のグローバルビジョンに〝「わが家」を世界一 幸せな場所にする〟を掲げ、商品企画に生かすなど様々な取り組みを行っている。今回の調査はその一環。
今回の調査について、前野教授は「慶應義塾大学前野研究室がはぴテックと共同開発しました、個人の幸せを多面的に計測可能なアンケート調査『幸福度診断Well-Being Circle』と、同じく前野研究室がパーソル総合研究所と共同開発しました、働く人の幸せを分析可能なアンケート調査『はたらく人の幸せ/不幸せの14 因子』を同時に計測し、その分析を行うという、世界で初めての試みです。
本調査は、積水ハウスグループ従業員の幸福度向上に寄与すると考えられるのみならず、個人の幸せと会社での幸せの関係性が明らかになることによって、これからの経営のあり方を考えるために重要な示唆が得られると期待される、興味深い調査です」とコメントを寄せている。
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同社が2年前、「幸せ」を研究する「住生活研究所」を設立したのに驚愕したが、そのとき、初代の所長に就任した河崎由美子氏は「『幸せ』は個別解かもしれないが、普遍解にもつなげたい」と語った。
つまり、従業員一人ひとりの「幸せ」を会社全体、さらには社会全体の「幸せ」につなげようという目標を当初から考えていた結果が、今回の全従業員への調査となったようだ。プレス・リリースだけでは具体的にどのような調査を行うのか不明だが、全従業員約27,000人を対象にするというからすごいデータが集まるはずだ。同社には、「不幸」と感じている人など都合の悪い部分をカットなどせず、結果を正直に発表してほしい。
結果は、同社の「幸せ」追求だけでなく、前野教授がコメントしているように、すべての企業や個人が「幸せ」とは何かを考えるきっかけになるはずだ。
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とはいえ、調査結果を分析するのは容易でないと思う。「幸せ」追求は人類永遠のテーマだが、「幸せ」を普遍解として示した哲学者など寡聞にして知らない。「幸せ」を定性的・定量的に計測するモノサシなど存在しないと考えるが、いかがだろう。
〝幸せ(人間愛)〟のさらなる追求に期待 積水ハウスがわが国初の「幸せ」研究所(2018/7/27)
安藤忠雄氏がデザイン監修 積水ハ&マリオット 日本初進出「W Osaka」3/16開業
「W Osaka」
積水ハウス11月18日、同社が開発し安藤忠雄氏がデザイン監修したマリオット・インターナショナルが展開するラグジュアリーブランドのひとつ「W(ダブリュー)」の日本初進出「W Osaka」を2021年3月16日に開業すると発表した。
客室タイプは、エクストリームWOWスイート(1室)、WOWスイート(2室)、Jスイートルーム(12室)、スイートルーム(35室)、スタンダードルーム(287室)。
ホテルの6階から27階の全337室の客室は、全室に鮮やかな色彩とすっきりとしたラインが印象に残る大胆なWデザインを採用。広々とした浴室には特注のレインシャワーを設置。床から天井まで一面に広がる窓からは大阪の街並みが楽しめる。
最上階のスイート「エクストリームWOW スイート」は天井高4.5m、200㎡。5つの部屋全てから大阪の街並みを一望できる。
館内施設には、ロビーに大阪を代表する文化のひとつである漫才で使用するスタンドマイクが設置されたステージなどを配し、「ミシュランガイド」で星を獲得し、「アジアのベストレストラン50」にもランクインしたシェフが監修するオールデイダイニングをはじめ、世界的に名を馳せるシェフとコラボレーションしたパティスリーやユニークなバーエリアもオープンする予定。
デザイン監修は建築家・安藤忠雄氏が担当。「大阪商人の遊び心」をテーマに、黒を基調とし華美な装飾を極力抑えたミニマルな外観と華やかなインテリアのコントラストを表現しているのが特徴。
インテリアデザインは、世界各国の「W」を手掛けたオランダのConcrete Architectural Associates 社が担当。鮮やかなネオンがきらめくエネルギッシュな大阪の街からインスパイアされた賑やかで個性溢れるインテリアデザインとなっている。
施設は、大阪市中央区南船場4 丁目に位置する地上27階・地下1 階建て延べ床面積約35,815㎡。客室数337室。付帯施設はレストラン、ボールルーム、スパ、ジム他。設計・監理は日建設計。施工は竹中工務店。デザイン監修は安藤忠雄氏。
ホテル内観(イメージ)
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隔靴掻痒とはこのことをいう。昨日の三井不動産「水道橋」のホテル、三井不動産レジデンシャル「勝どき」マンションもしかり。ホテルもマンションも実物やモデルルームを観ないと記者としての役割を果たせない。新型コロナが恨めしい。機会があったら見学したい。
ネットで料金を調べた。スタンダードタイプ(約40㎡)でルームチャージ(大人2人)は4~6万円くらいだ。こんなものだろうと思う。
バー
客室
18日の都の感染者 過去最多の493人 20・30代は66%減 70歳以上4倍増(8/1比)
11月18日の東京都の新型コロナ感染者は8月1日の472人を上回る493人となり、過去最多を記録した。8月1日と11月18日の性別・年代別感染者の数値を比較してみた。20代、30代が大幅に減少している一方で、中高年が激増している。
8月1日と11月18日の数値を比較した別表・グラフを見ていただきたい。年代では10歳未満・10代はほとんど同じで、20代は216人(男性129人:女性87人)から123人(男性71人:女性52人)へ大幅に減少している。30代は108人(男性72人:女性36人)から92人(男性48人:女性44人)へ男性が減った分だけ減少している。
一方で、40代以上は全ての年代で増加している。40代は51人(男性36人:女性15人)から89人(男性57人:女性32人)へ女性は倍増。50代は38人(男性27人:女性11人)から66人(男性45人:女性21人)へ、60代も21人(男性14人:女性7人)から39人(男性28人:女性11人)へそれぞれ増加。
重症化率が高い70歳以上は14人(男性4人:女性10人)から58人(男性28人:女性30人)へ4倍増となった。
感染経路不明者は305人(不明率64.6%)から283人(不明率57.4%)へ改善している。
感染者が過去最多になったことについて、小池百合子都知事は18日、「かなり世代的にも広がりがある。高齢者の方々の重症化というのは顕著に出ていますので、高齢の方々、少しお体の具合悪い人は特に注意いただきたい」と語り、警戒レベルを引き上げる意向を示した。
また、全国でも過去最多を記録したことを受け、日本医師会・中川俊男会長は、Go Toトラベルの影響であるかどうかはエビデンスが明確でないとしたうえで「今後、このまま感染が拡大し続ければ、強い政策を打ち出すハンマーを振りかざさなければならない。強いハンマーというのはもちろん、緊急事態宣言や、ヨーロッパで言えばロックダウンとか、そういうことを含む」と述べ、21日からの3連休は「秋の我慢の3連休としていただきたい」と訴えた。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会・尾身茂会長は、「このままいくと、今までのいわゆるクラスター感染とか、国民の努力だけでは、なかなかコントロールするのが難しく、さらに強力な対応をしなくてはいけない事態になる可能性があると思う。今もう一度、ふんどしを締め直す時期だと思う」と危機感をあらわにした。
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記者もテレビを観ていて〝ハンマー〟〝ふんどしを締め直す〟などの激烈な口調にたじろいだ。ハンマーはあの鎌と槌をあしらったソビエト連邦の国旗を真っ先に思い出したくらいで、もうハンマーを振りかざすようなことはなくなったし、ふんどし(女性は湯文字)を知っている人はわれわれ団塊の世代以上の人(人口比22%)でないと知らないのではないか。
ネットで調べた。中川会長は69歳、尾身会長は71歳。小池都知事は68歳。菅総理は71歳。ハンマーもふんどしも湯文字もなじみがあるはずだが、国民にはどう響いたのか…。
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東京都のオープンデータから10月13日(水)から11月17日(火)までの5週間の新型コロナ感染者の性別・年代別数値をまとめた。
直近の11月11日(水)から17日(火)までの1週間の感染者は2,185人となり、前週(11月4日~10日)より619人、37.8%増加している。
1週間の感染者を年代別にみると最多は20代の546人(比率25.0%)で、以下、30代430人(19.7%)、40代346人(同15.8%)、50代314人(14.5%)、60代168人(同7.7%)の順。70歳以上の高齢者は198人(9.1%)。
5週間の感染者数の推移でも全年代で直近の1週間が最多となった。
三密避けるワークスペース確保 コスモスイニシア 投資用ビル「恵比寿」テナント募集
「リードシー恵比寿ビル」
コスモスイニシアは11月18日、既存ビルにリノベーションを施し再生する 投資用ビル「リードシー恵比寿ビル」のテナント募集を開始したと発表した。
kenmaとの共同企画により地上部と屋上部にテナント専用のワークスペース「Room B」を設けることで三密を避け、withコロナ時代に求められる新たなワークスタイルを提案しているのが特徴で、①オフィス内に家具や什器が設置されている状態で入居可能②既に設置された什器以外に足りない分の搬入だけで済み、入居までの期間を短縮③什器の準備等に時間をかける必要がないため、総務担当者の負担を軽減④内装費や原状回復費の削減等オフィス入居・退去コストを圧縮⑤働く人の視点を考えたデザイン性の高い空間-などを実現した。
「リードシー恵比寿ビル」は、渋谷区恵比寿南3丁目に位置。地下1階付4階建て延べ床面積約680㎡。設計(内装)はコスモスモア、Room Bの共同企画はkenma。施工(内装)は東京イングス。建物管理は大和ライフネクスト。
4階(左)と地下1階
地下1階(左)と屋上の「Room B」
三井不レジ・鹿島・清水「パークタワー勝どき」第1期1次は237戸 坪単価425万円
「パークタワー勝どきミッド/サウス」
三井不動産レジデンシャル、鹿島建設、清水建設の3社は11月18日、都営大江戸線勝どき駅直結の全2,786戸の再開発大規模マンション「パークタワー勝どきミッド/サウス」の第1期1次237戸の販売を11月20日(金)から開始すると発表した。
「勝どき東地区第一種市街地再開発事業」に事業参画して分譲するもので、2019年12月に物件HPでエントリー受付を開始して以来、エントリー数は約9,500件、2020年9月4日から開始したモデルルームの事前案内会は1,700組以上(11月15日時点)の来場者を集めている。
来場者は、地元の中央区勝どき、晴海エリアを中心に中央区から約5割、江東区から約1割強、港区から約1割。年齢層は30代~40代、家族構成はDINKS、子育て世代のファミリーを中心に単身者、アクティブシニアなど。
また、コロナ禍を受け三井不動産レジデンシャルが実施した「アフターコロナのすまいやくらしに関する意識調査」では、テレワークとオフィス勤務が両立できる働き方や共働き比率の高い住宅検討層に支持されているとしている。
同事業は1988年に「勝どき街づくりを考える会」発足以降、2014年に都市計画決定、2015年に再開発組合設立が設立された。「BRIDGE TO THE NEXT」を街づくりコンセプトに掲げ、勝どきエリアの新たな賑わいと憩いの場として広大な緑地と水辺を抱く街「GRAND MARINA TOKYO」を整備する。
「パークタワー勝どきミッド」の地下1 階~地上3 階にはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、クリニック、飲食店舗などが入居する約3,950㎡の商業施設、保育所、天候に関係なく様々なスポーツが楽しめる約840㎡の屋内型多目的運動スペースのスポーツアリーナ、4 階~7 階にはオフィスが配置される。ニューノーマル時代のくらしに対応するため、「パークタワー勝どきミッド/サウス」には個室ブース付の約300㎡リモートワークスペースやオンラインフィットネスが可能なパーソナルスタジオを設置する。
物件は、都営大江戸線勝どき駅から徒歩1 分、中央区勝どき4丁目に位置する45階建て「ミッド」1,121戸(販売戸数570戸)と58階建て「サウス」1,556戸(同1,109戸)の全2,786戸(同1,679戸)。第1期1次の価格は7,260万(55.80㎡)~3億3,980 万円(153.05 ㎡)。最多価格帯は9,200万円台。全体坪単価は425万円。施工は「ミッド」が清水建設、「サウス」が鹿島建設。完成予定は2023年8月下旬。
モデルルーム パース
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モデルルームを見ていないので何とも言えないが、坪単価は抑制気味だと思う。三井不動産レジデンシャルと野村不動産が2年前に分譲した月島駅から徒歩2分の32階建て全503戸の「MID TOWER GRAND」(分譲は387戸)は434万円で、ほぼ1年で完売した。
ただ、マンション購入検討者にとって悩ましいのは「HARUMI FLAG」との選択だ。もちろん交通便がまるで異なり、単価、入居時期なども異なるが、全体的な質を考慮すれば「HARUMI FLAG」も捨てがたい。「勝どき」を選択する人は「HARUMI FLAG」を検討しなかったのだろうか。
セントラルラグーン
コワーキングスペース
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注目したいのは、コロナ禍の8月に三井不動産レジデンシャルが行った「三井のすまいLOOP 会員(n=6,169)」と「三井不動産レジデンシャル販売物件資料請求者・来場者(n=1,343)」を対象とした「アフターコロナのすまいやくらしに関する意識調査」の結果だ。
回答者(うち約70%が共働き世帯)の73.2%がテレワーク(出社/在宅の併用を含む)を経験したと答え、75.1%が収束後には「オフィスとテレワーク」の併用を希望。
また、テレワークを経験した人に対して「今後のテレワーク場所の意向」を調査したところ、自宅内の「書斎」「自分の部屋」のニーズが高く、在宅勤務経験者の55.1%は「自宅・オフィス以外」のテレワークも希望していることが分かった。
さらに、共働き比率の高い住宅検討層にとってもっとも譲れないのは「生活利便性の高さ」(68.5%)、「住環境が良いこと」(54.9%)が高い数値を示した。
コロナ前後の住宅希望エリアの変化(2020年3月以前からの住宅検討者:n=1,590)を聞いたところ、「都心エリア希望で変わらず」は57.4%、「郊外エリア希望で変わらず」は16.5%、「都心エリア⇒郊外エリア希望に変化」は7.5%、「郊外エリア⇒都心エリア希望に変化」は1.3%だった。
記者が注目したのは、この「都心エリア⇒郊外エリア希望に変化」から「郊外エリア⇒都心エリア希望に変化」を差し引いた6.2%(約99人)が「郊外エリア」を選択したことだ。全体の住宅検討層はこの100倍以上あるので無視できない数値だ。
新型コロナが今後住宅市場にどのような影響を与えるか不透明な部分もあるが、住宅に「書斎」や「自分の部屋」を希望する人が増え、さらにまた「住環境の良さ」を譲れないとする回答者が多く、最近の郊外マンションや分譲戸建ての売れ行きなどを加味すると〝郊外志向〟は加速するとみている。駅近や専有圧縮型だけでは競争に勝てない。
三井レジ 「月島」再開発タワー「MID TOWER GRAND」第1期189戸 坪単価434万円(2018/7/17)
決め手は3LDK70㎡超中心の企画 タカラレーベン「戸田公園」第1期40戸 販売好調
「レーベン戸田公園GRANVARIO」
タカラレーベンが分譲中の「レーベン戸田公園GRANVARIO」を見学した。アクセス、行政力、駅5分と70㎡超中心の企画が奏功、分譲開始約1か月で全58戸の7割程が進捗。同社第二営業グループ第2営業部次長・花田崇好氏「3LDK70㎡超中心とした当社の企画の勇気ある決断に感謝」と企画の勝利であることを強調した。
物件は、JR埼京線戸田公園駅から徒歩5分、戸田市川岸3丁目の第二種住居地域に位置する8階建て全58戸。専有面積は64.60㎡~86.85㎡。竣工予定は2021年11月中旬。設計・監理はデベロップデザイン。施工は埼玉建興。デザイン監修はウイ・アンド・エフヴィジョンの石倉雅俊氏。
現地は、駅から遊歩道を通り、信号を渡ってすぐ。敷地は隣接のロイヤルホームセンターと一体となった4面道路(一部歩行者専用道路)に接道。建物はI型で全戸南西向き。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、食洗器、たからの水、ワイドフローリング、掃き出しサッシ(1部除く)、約7,000ミリ前後のワイドスパンなど。騒音対策にもなる二重サッシ(一部除く)を採用している。
9月12日にモデルルームをオープンし、これまで200組以上の来場を集め、第1期40戸の販売は好調。来場希望が多いため、朝の8時から対応しているときもあった。
販売担当の花田氏は、「私は入社16年目。売れるとは思っていましたが、これほど人気になるとは予想外。このエリアでは類を見ない販売スピード。周辺の赤羽や川口も坪単価が例年よりも高くなってきており、それらと比べると値ごろ感があり、戸田市は財政力も豊かで、住みやすさランキングでは県内トップ(東洋経済新報社・都市データパック)。
それと駅5分の立地でありながら、同業他社がグロスを抑えるため専有面積を圧縮している中で居住面積を3LDK70㎡超中心とした商品企画がヒットにつながった。過去、このエリアで12棟販売してきた経験を生かした結果だ。74㎡超えのモデルルームも約7,050ミリのワイドスパンで、中広域から集客できる力がある」などと話した。
モデルルーム
モデルルーム
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物件特性を的確に捉え、過不足なく説明してくれた花田氏に脱帽だ。記者はもう言うことがない。先日、同社の高荒モデルを〝タカラの宝〟と書いたが、花田氏の名前も「崇好」(たかよし)ではないか。花田氏も〝タカラの宝〟の1人に追加することに決めた。
花田氏が担当した過去の物件についても聞いた。入社してすぐ担当した商業施設との複合「川越南古谷」や旧本社跡地の「中板橋」のほか「南大沢」「水戸」「北千住」「本厚木」などの物件が挙がった。記者も何物件か取材している。経験を共有できたのがとてもうれしかった。
現地に隣接する公園から写す
〝タカラの宝〟進化する高荒モデル 圧倒的な人気「レーベン検見川浜GRANVARDI」(2020/10/9)
次世代型新ホテルブランド「sequence」第3弾 水道橋に11/25開業 三井不動産
「sequence SUIDOBASHI」
三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは11月18日、〝次世代型〟新ホテルブランド「sequence(シークエンス)」の第3弾「sequence SUIDOBASHI」を11月25日(水)にオープンすると発表した。
「やさしいつながり」がコンセプトの「sequence」は、フレキシブルなチェックイン&チェックアウト時間(チェックイン17:00~、チェックアウト~翌日14:00)や12:00まで朝食が食べられるエニータイムブレックファスト、非対面でのセルフチェックインやカードキー不要で客室・館内施設への入室が可能な顔認証システムなどを導入。「自由な時間と、過ごし方」を提供する次世代型ライフスタイルホテル。先に開業した「sequence MIYASHITA PARK」(客室数240室)、「sequence KYOTO GOJO」(同208室)に次ぐ第3弾。
施設コンセプトは「MOMENT(瞬間)」。ホテルに集うゲスト同士が感動・興奮・喜びの〝瞬間〟につながる場所を提供。屋外にスポーツ専門動画配信サービス「DAZN」のコンテンツが楽しめるオープンテラス、宿泊者専用のシアターラウンジなどを備える。
客室は15.2㎡のDouble(28室)、23.7~27.6㎡のTwin(35室)、18.1㎡のBunk Bed 3(12室)など8種類119室。全客室ともモノトーンで統一されたスタイリッシュなデザインと高い機能性を兼ね備え、特長的なコンセプトルーム「Bunk Bed 4 LIVE」(23~27㎡)にはプロジェクターとスピーカーを常設。自身のデバイスを接続し、シアタールームとして各種映像コンテンツを自由に楽しめる。
施設は、JR水道橋駅西口から徒歩1分、12階建て客室数119室。1階がテラス、ラウンジ、バー&ダイニング、2階がラウンジ、3階~12階が客室。企画プロデュース・フロアデザインはグリフォン。・レストラン運営はグリフォンB&B。設計・施工は三井住友建設。
オープンテラス
バー&ダイニング
「Bunk Bed 4 LIVE」
「見通し暗くない」大和ハウス芳井敬一社長 通期業績予想を上方修正
大和ハウス工業は11月16日、2021年3月期第2四半期決算についてマスコミ向けスモールミーティングを開催し、決算概要をオンライン配信するとともに芳井敬一社長が電話会議方式により記者団の質問に答えた。
芳井氏は、「新型コロナの影響でホテルの稼働率が低迷しており、通期で売上高は11期ぶりに減収となり、利益は12期ぶりに減益となるが、ニューノーマルに対応した巣ごもり商品などの需要が高まっており、戸建てや賃貸などは体制の立て直しを図っている。見通しは暗くない」などと語った。
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スモールミーティングは、①オンライン配信による視聴のみ②オンライン配信と質疑応答が可能な電話会議の2つが選択できるようになっていたが、記者は操作の仕方が分からないのでオンライン配信のみを視聴した。
芳井社長は「見通しは暗くない」と語ったように、ホテルや商業施設、戸建て・賃貸事業は予断を許さないが、分譲マンションや分譲戸建て、物流などは底堅い需要があり、今後の景気動向、対応次第では業績を伸ばせるのではないかと思っている。
同社の分譲マンションと分譲戸建てをコロナ禍で4物件見学したが、いずれも商品企画がよく売れ行きも好調だった。
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同社は11月11日、2021年3月期第2四半期決算を発表。売上高1兆9,664億円(前年同期比9.8%減)、営業利益1,560億円(同25.5%減)、経常利益1,504億円(同27.6%減)、純利益913億円(同38.0%減)となった。
同社はまた、ホテル稼働率などは厳しい状況が続いているものの、請負工事や物流施設開発へのニーズの高まりなどにより、当初想定からは改善しているとし、2020年5月に公表した業績予想を上方修正した。
売上高4兆円(前回発表比3,500億円増)、営業利益2,580億円(同880億円増)、経常利益2,430億円(同790億円増)、純利益1,300億円(同250億円増)となる見通し。
中間配当は前回予想の1株40円から50円に、期末配当も前回予想の1株50円から60円に増額。年間配当は110円(前期115円)となる予定。
就労環境を色濃く反映 都の新型コロナ感染者 職業を年代・性別に見る
東京都の新型コロナ感染者のうち職業が不明の人の割合は35%に達することを昨日紹介した。今回は都のオープンデータの職業欄に記載がある4,470人の職業を年代別・性別に分けて紹介する。幼児や小学生などは男女の差がほとんどなく感染している一方で、他の職種では大きな差が出るなど就労、社会環境が色濃く反映されている。
それぞれの職業の定義は、医師や教員、タクシー運転手のように分かりやすいものもあれば、会社員、接客業、自営業、アルバイト、サービス業などあいまいなものが多く、主婦と無職の関係などもいま一つよく分からないが、もっとも多いのが1,629人の会社員だ。職業が記載されている全体の36.4%を占める。当然の結果か。
年代は男女とも20代から50代まで200人以上となっており、男女比では男性1,133人:女性496人と男性が圧倒的に多い。これは三密が避けられない業務の人が多いためか。
女性は20代と30代が100人台だが、40代以降は100人を切り、同年代の男性よりはるかに少ない。コロナの怖さをよく理解しているからと解したい。
無職の感染者も499人と多い。10代から80代にかけて幅広く分布している。女性の比率が高いのは中高年の主婦が「無職」と回答したためか。
227人の飲食業は20代から50代に感染者が多い。これも就業環境からしてやむを得ないのか。
176人の接客業と94人のサービス業の感染者を合わせると270人となり、飲食業を上回る。しかし、そもそも接客業、サービス業なる職業がよくわからない。これ以上触れない。
182人の医療従事者も少なくない。年代では20代女性が71人と、全体の39%を占め、男性20%:女性80%という比率は、女性が過酷な労働環境にさらされている一面が垣間見えるといったら、これまた言いすぎか。
118人の施設職員は、どのような施設なのか不明だが、介護・高齢者施設のことを言うのだろうか。こちらも男性より女性のほうが3倍多い。
医師は43人。多いのか少ないのか判断しかねるが、男性32人:女性11人の比率は気になる。
218人の自営業、35人のパート職員、74人のアルバイトなどはいったいどのような職種なのかまったく分からないのでコメントのしようがない。自営業、パート、アルバイトは経営・雇用形態を表わすもので職業ではない。厚労省の職業分類表にもない。
学生は男性64%:女性36%。体育会系のクラスターの発生が伝えられているのが数値に表れているようだ。ここでも賢明な選択をしている女性が浮かび上がると言ったら怒られるか。
10代や学生の感染者数と比較して意外に少ないのが教員だ。25人しかいない。51人の公務員の半分だ。オンライン授業の成果か。それで人材が育てられるのなら結構なことだとは思うが…。
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感染者から職業を聞き出すのは大変な苦労が伴うのだろうし、せっかく都がオープンデータに記載するようになったので批判はしたくないが、感染拡大を防止する観点からすればもう少し深く調査すべきだろうし、パート、アルバイトを載せるのであれば雇用形態はコロナ感染と関連があるのかどうかも探るべきだ。一括りに会社員、その他といっても様々な職種があるはずだ。
もう一つ不思議なのは、小学生、タクシー運転手、その他運転手、建設業(大工さんだけでないと思うが)などがあるのに、中学生、製造業などはなく、医師や教員はあるのに他の士・師業はないのはなぜか。サービス業、接客業もしかり。この世の中にサービス、接客を伴わない職業なんてあるのか。