東急リバブル 物件探しに「AI相性診断」機能を導入
東急リバブルは3月26日、チームラボとの共同開発により、自社ホームページ上に掲載中の20,000件超の販売物件と購入希望者の希望条件をAIが照合し、マッチング率の高い順に物件を表示させる「AI相性診断」機能を導入したと発表した。
ホームページ上でエリア・価格・間取りなどの希望条件、パーソナル情報(家族構成やライフスタイルなど)を入力すると、AIが物件との相性を分析・診断し、相性の高い順に物件を紹介するもの。
同社が蓄積してきた不動産購入者の傾向分析データや常時2万件を超える販売物件データ、チームラボが培ってきたAI技術を活用し実現した。会員数10万人以上の同社ホームページ無料会員サービス「Myリバブル」に会員登録すると利用できる。
同社は今後、賃貸物件への拡大、さらには売買・賃貸間の連携も検討し、実際の営業活動にも活用することでネットとリアルの営業を融合させていくとしている。
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面白い。実際の営業現場では、顧客の家族構成、年収、ライフスタイルなどを勘案して希望物件とは異なる物件を紹介することもあるだろうし、逆に賃貸を勧めることもありそうで、その営業マンの提案をAI診断によって補強することにもつながるはずだ。想像もつかない〝掘り出し物〟が見つかるかもしれない。
そこで一つ提案だ。記者は〝…で逢った、…で逢った、…で逢ったらピッタンと〟のCMに惚れこんでいるのだが、「AI相性診断」に夫婦の相性診断を加え、〝夫婦別室にすべき〟〝子ども部屋はなくていい〟〝別れたほうがいい〟などの診断を下せるようにしたら顧客は爆発的に増加するのではないか…そんなことしたら全部ぶち壊しになるか。
三菱地所など9社JV「(仮称)うめきた2期」都市計画決定
鳥瞰パース
三菱地所を代表企業とするうめきた2期開発事業者9社は3月25日、「(仮称)うめきた2期地区開発事業」が同日、都市計画決定される見込みとなったと発表した。2020年度下期に着工(南街区、北街区)、2024年夏頃に先行まちびらき、2027年度に全体が開業する予定。
「うめきた2期」は、JR大阪駅をはじめとした7駅13路線が利用可能で、関西広域からの高いアクセス性を誇り、国内外からの広域アクセス起点である関西国際空港、大阪国際空港、新大阪駅へのアクセス性も高いため、今後さらなるインバウンドの増加や周辺の開発計画の盛り上がりなど、国内外から注目を集めるエリア。
2023年春にJR西日本が開業予定の「うめきた(大阪)地下駅」は、「関空特急はるか」などが停車し、関西圏の主要鉄道を結ぶ新たなターミナル駅となり、関西国際空港、新大阪駅へのアクセスが飛躍的に向上する。また、2031年には「なにわ筋線」の開通(予定)により、難波エリアにも接続するほか、将来的には、阪急電鉄による「なにわ筋連絡線・新大阪連絡線」(JR「うめきた(大阪)地下駅」から十三・新大阪方面へつながる新線)が計画されている。
全体敷地面積は約91,150㎡で、南街区と北街区から構成され、その中央に約45,000㎡の都市公園が整備される。
南街区は東棟と西棟からなる39階建て延べ床面積約320,000㎡の賃貸棟が整備され、オフィス、商業施設のほか5つ星級のラグジュアリーホテルとビジネスから観光まで幅広いニーズを取り込むホテルが併設される。敷地内には51階建て約600戸のマンションが建設される。
北街区は27階建て延べ床面積約69,200㎡のうめきた地区の新産業創出・産学官民交流施設、ホテル、商業からなる賃貸棟と47階建て約600戸のマンションで構成される。
三菱地所・小千谷市 「東京駅前常盤橋プロジェクト」に錦鯉が泳ぐ池設置
「錦鯉」が泳ぐ池 イメージ図
三菱地所は3月25日、同社が施行している再開発事業「東京駅前常盤橋プロジェクト」の大規模広場内に設置する「錦鯉」が泳ぐ池についてと新潟県小千谷市と合意に達したと発表した。池の完成は2021年夏頃を予定。
「錦鯉」発祥の地として知られる小千谷市と協働し、錦鯉が泳ぐ約70㎡の鑑賞池を設置。池を含む「小千谷市PR ゾーン」(約230㎡)を活用した錦鯉飼育セミナーや即売会、情報発信、交流・体験イベントなどを実施していく。
「東京駅前常盤橋プロジェクト」は、“日本を明るく、元気にする街”をコンセプトに、全国の様々な自治体と協働した取り組みを進めており、今回の「錦鯉」の池はその一環。約7,000㎡の広場空間の一部に約70㎡の鑑賞池を設置する。
錦鯉
開業時の暫定広場
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記者は、安倍首相が新型コロナ感染予防対策として「2週間のイベント自粛」を呼びかけた先月末からほとんど出社していない。デベロッパーやハウスメーカーも見学会などを「自粛」したため出社する意味がなくなったのと、〝害毒〟そのもの記事を垂れ流すこと以上に深刻な新型コロナを社員など関係者に感染させる事態を避けるため、つまり〝自分のため、会社のため、世の中のため〟と判断したからだ。
この間、現場取材ができなくなったのもつらいが、何が心配かといえば、新型コロナの世界的な蔓延によりリーマン・ショックをはるかに超える打撃を受けることだ。
記者とは因果な商売だ。かつてバブルが崩壊したとき、記者は〝不動産業界 氷河時代へ突入〟と大見出しをつけた記事を1面に書いた。業界から非難ごうごう総スカンを食らった。女房の乳がんが発症したのもそのころだ。
あれから30余年。妻の死、阪神淡路、アメリカ同時多発テロ、リーマン・ショック、3.11、そして今回の新型コロナ…どうしてこんなつらい目に合わなきゃならんのか…自身の顔を鏡で見た。正視(生死)に堪えなかった。〝神様、仏様…〟わが身を呪った。
これでオリンピックが2年延長になったらと考えるだけで思考が停まり、めまいがしたのだが、昨夜(3月24日)、オリンピック延長は1年にとどまった。安倍首相は「V字回復」を口にした。同感だ。
新型コロナにやられなければ、錦鯉を眺めることも、東京オリンピック・パラリンピックを観戦することもできそうだ。災い転じて福となす。V字回復に役立つ記事を書こう…少し勇気も出てきた。
「東京駅前常盤橋プロジェクト」
マンション・戸建て トイレはTOTO、LIXIL、パナソニックがデッドヒート
別表は、昨年から現在まで見学したマンション・戸建てのうち、トイレのメーカーが確認できた25物件をまとめた表だ。
物件の数では13物件のTOTOがトップで、9物件のLIXIL、2物件のパナソニックの順。戸数ではTOTO1,117戸、LIXIL1,000戸、パナソニック993戸となっており、各社がほとんど横並びだ。
仕様レベルは、どこも似たり寄ったりと映ったが、伊藤忠都市開発「クレヴィア日本橋浜町」のLIXIL「キレイ便座」はリモコン式で便座をリフトアップできるものだった。野村不動産「亀戸」は、同社とパナソニックは「綱島」などで共同事業マンションを行っている縁で採用されたのだと思う。野村不動産は水回り部分をすべてパナソニック製にした実績もある。
「晴海フラッグ」新型コロナ対策 3月下旬予定の新規販売を6~7月上旬に延期
三井不動産レジデンシャルなど10社は3月23日、「晴海フラッグ(HARUMI FLAG)」の新規発売を当初予定していた3月下旬から6~7月上旬に延期することを物件ホームページで公開した。
政府が新型コロナウイルス対策として呼び掛けている大規模イベントにモデルルーム来場や申し込み、契約行為が該当すると判断したため。
販売を延期するのは「SUN VILLAGE」(1089戸)第一工区第1期(戸数未定)、「SEA VILLAGE」(686戸)第2期(戸数未定)、「PARK VILLAGE」(915戸)第一工区第2期(戸数未定)で、「SUN」と「SEA」は6月上旬に、「PARK」は7月上旬にそれぞれ延期する。
現段階で建物竣工予定の2022年秋、入居予定の2023年3月下旬に変更はない。
物件概要には、「※SEA VILLAGE、SUN VILLAGE、PARK VILLAGEは『晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業』(事業完成予定:2024年度)の完成は工事の状況により遅れが生じる可能性があります」と付記されている。
住友不、野村不、UR都市機構 豊島区役所隣接の再開発 組合設立 マンション1,500戸
「南池袋二丁目C地区第一種市街地再開発事業」
住友不動産、野村不動産、都市再生機構は3月23日、事業推進パートナーとして参画している「南池袋二丁目C地区第一種市街地再開発事業」の南池袋二丁目C地区市街地再開発組合(理事長:柳下清氏)が3月20日に設立されたと発表した。
再開発事業の施行面積は約1.7ha、主要用途は住宅、事務所、店舗、公共公益施設、子育て支援施設、駐車場など。建物は約190mと約185mの2棟、延べ床面積は約19万㎡。マンションは約1,500戸。建物竣工予定は2025年3月。
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現地は「エコミューゼタウン(豊島区役所)」と道路を挟んだ隣接地。完成は5年も先なのでマンションの値段がいくらになるか分からないが、このまま経済成長が続けは坪500万円の大台に乗るかもしれない。
賃貸住宅の申し込みから契約、管理、解約をWebで可能に 三井リアルティ
三井不動産リアルティは3月19日、入居申し込みから契約、管理、解約までに必要な手続きをWeb 上で行うことができる賃貸住宅サービス「スマートクラウド賃貸」の提供を同日から開始すると発表した。
一連の流れはつぎの通り。
①借主が入居申し込みを行う物件を決定すると、同社から入居申し込み手続き依頼メールが届き、メールに記載されたURLから専用のページにアクセスし、アカウントの作成と入居申し込みを行う
②借主は入居申し込み後に同社から郵送される重要事項説明書の原本をもとに、同社からテレビ電話で重要事項の説明を受け、重要事項説明書に記名・押印して1部を同社に返送する
③貸主と借主に同社から電子契約手続きに関するメールが届きき、賃貸借契約書の内容を確認して、双方が同意した時点で賃貸借契約が成立する
④貸主と借主は専用のページで賃貸借契約の内容確認や更新・解約などの各種手続きができる
同社は、新サービスの提供により従来入居申し込みから賃貸借契約締結まで約2週間かかっていた手続きの期間が最短2日に短縮でき、入居後の更新や解約などの契約関係の手続きや、借主の修理に関する申し込み、貸主の収支明細確認などがWeb 上でできるため、手間のかかる書類の受け取りや郵送、来店が不要となるとしている。
高層ZEH-Mの野村不「プラウド高田馬場」第1期60戸 早期完売か
「プラウド高田馬場」
野村不動産は3月21日まで「プラウド高田馬場」第1期60戸の申し込みを受け付けている。高田馬場駅から徒歩4分、新宿区下落合一丁目の準工業地域に位置する9階建て全135戸。第1期の専有面積は25.42~81.44㎡、価格は3,599万~1億3.789万円(最多価格帯7,200万円台)。
環境省が推進する「高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業」に採択されている物件で、全館空調(床快full)と樹脂サッシを採用している。
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取材を申し込んでいるのだが、「3月いっぱい待っていただきたい」と言われている。場所は準工だが、繁華街を抜けたところで、嫌悪施設はほとんどないと記憶している。隣りは東京富士大学と日本外国語専門学校。目の前は神田川(サクラはなかったような気がするが)。
坪単価は500万円台の前半のようだ。価格は抑制気味と見た。間違いなく早期完売する。
6年前取材した近接するモリモト「ピアース高田馬場」は坪単価340万円くらいだった。立地条件が全然異なる。
旭化成不レジ「アトラス築地」 第1期50戸販売完了
旭化成不動産レジデンスは3月20日、先週14日まで受け付けていた「アトラス築地」の第1期50戸販売が完了し、3月末に分譲する第1期2次(戸数未定)の要望書受付を開始したと物件ホームページで公表した。
第1期2次の戸数は最多で20戸くらいになるのではないかと記者は見ている。
大手と互角に戦える商品企画 進化したピアキッチン ポラス「大宮」
「ルピアコート大宮フィオーレ」
ポラスグループ中央住宅が4月下旬に分譲する「ルピアコート大宮フィオーレ」を見学した。大宮駅から徒歩12分の全75戸で、同社の〝十八番〟ピアキッチンを進化させ、扉と棚を組み合わせた「AKUNDANA(アクンダナ)」を標準装備したプランが秀逸。間違いなく大手と互角に勝負できるマンションだ。
物件は、JR大宮駅から徒歩12分、さいたま市大宮区大成町二丁目の第1種住居地域に位置する7階建て75戸。専有面積は67.20~86.69㎡、価格は未定。竣工予定は2021年2月下旬。売主は同社のほかファーストコーポレーション。施工はファーストコーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
特徴の一つは、実用新案取得済みの「AKUNDANA(アクンダナ)」を標準装備していること。ドアの扉に多目的に利用できる棚を設置し、ほぼ同じ大きさの棚とセットで壁面を演出している。人気の「ピアキッチン」を採用しないタイプに採用することで、売れ行きに差を出さないのが狙いだ。
「ピアキッチン」そのものも進化させている。従来は冷蔵庫を食器棚と一緒に壁面に設置していたが、今回は冷蔵庫置き場をキッチンの隣に移すことで食器棚とキッチン幅を約115cmから約80cmに縮め、その分だけダイニング・リビングスペースを広くした。間口が狭くても対応できるのがみそだ。
もう一つ、ベランダの物干し金具を1つ追加することで、物干し量を2倍にした。
同社マンションディビジョン部の西牟田奈津子氏は、「モデルルームオープンは3月20日から。すでに2週間60席が予約で満席」と話した。
「AKUNDANA(アクンダナ)」
ピアキッチン
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同社のマンションはこれまでたくさん紹介してきた。その極めつけはこの前書いた「ルピアグランデ浦和美園」だ。
今回の「大宮」も基本的には同じ商品企画だが、「AKUNDANA(アクンダナ)」や物干し金具の増設は記者も完全に意表を衝かれた。
居室ドアに棚を設けることなど誰も考えない。しかも、同じものを隣り合わせで設置することでデザイン性を高めている。見た目は飾り棚だ。難点は、棚に絵本などを置くことでドアは重くなり、閉めたときに音がすることだ。
ピアキッチンは申し分ない。外廊下側の浴室には窓がついており洗面室-パントリー-キッチン-リビング-ベランダへ風が流れるようにしている。
物干し金具を2本から3本に増やせば干せる量は2倍に増えるのは当たり前だが、これまで本数を数えたことなど全くない。
これらは家事労働を経験していないとまず浮かばないアイデアだ。
肝心の坪単価はいくらになるか。「書かないで」と言われたので書かない。商品企画そのものは間違いなく大手物件と互角に戦える。問題は駅からのアクセスだ。これは「シントシティ」には負ける。勘を働かせていただきたい。記者の予想は的中するはずだ。
モデルルーム
ポラス「浦和美園」 全340戸を1年9カ月で竣工完売 マンション売上40億円積み増し(2020/3/7)