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災害被災神社再建・地域復興プロジェクト記者発表会&フォーラム(東京国際フォーラムで)

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吉村会長

 創建は2月27日、災害被災神社再建・地域復興プロジェクト記者発表会&フォーラムを開催。第3回神社再建プロジェクトとして宮城県名取市の閖上湊神社に決定したと発表した。イベントには約100名が参加。古屋圭司衆議院議員(初代国土強靭化担当大臣)が応援に駆け付けた。

 冒頭、挨拶に立った創建代表取締役会長・吉村孝文氏は、同社が12年前のリーマン・ショックの影響で創業来初めて25億円の赤字を計上したとき、破産状態にあった北海道・木の城たいせつとの出会いから神社再建プロジェクトを始めるに至った経緯について説明。「再建プロジェクトを通じてわが国の伝統建築工法を継承したい」などと熱く語った。

 続いて登壇した閖上湊神社宮司・伊藤英司氏は「神社は3.11によってすべて流失した。氏子のすべては被災者。仲間の多くも亡くなった。神職を辞そうとも思った。復興はハード面では進んでいるかもしれないが、精神面ではまだまだ。今回の支援に深く感謝している」と声を詰まらせた。文章を読む手はブルブルと震えていた。

 フォーラムでは、同神社に空気から水を製造する製水器を無償で提供するアクアム代表取締役社長・河崎悠有氏、被雷させない避雷針を開発したセイクン代表取締役・上野晃氏、元復興庁復興推進委員会委員・横山英子氏、木の城たいせつ代表取締役社長・吉村直巳氏が参加したフォーラムが開催された。

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伊藤氏

◇       ◆     ◇

 記者は、同社の神社再建プロジェクトを取材するのは3回目だが、吉村会長とお会いするのは6回目くらいではないか。最初にお会いしたとき、もう10年くらい前だったかもしれないが、分譲戸建ての質の低下を嘆いていられたのを鮮明に覚えている。いっぺんにファンになった。

 神社再建プロジェクトにもろ手を挙げて賛成したいが、力を入れれば入れるほど日本国憲法の〝政教分離〟の原則が絶壁のように立ちはだかる。吉村会長も息子さんの吉村社長さんも神社・寺院関係者も百も承知のうえだろうが、これをどうクリアするか。

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フォトセッション

創建 福島県浪江町の「諏訪神社」再建・寄贈 発表会に東急・豊洲上回る70名の報道陣(2019/3/7)

ポラス 宮城県名取市の仮設住宅で慰問の南越谷阿波踊り その2(語り部)(2017/4/28)

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遠藤氏

 三井不動産リアルティは2月28日、新しい代表取締役社長に遠藤靖氏(現代表取締役副社長)が、現代表取締役社長・山代裕彦氏が代表取締役副会長にそれぞれ4月1日付で就任すると発表した。

 遠藤氏は、1963年9月生まれ。鳥取県出身。1986年3月、慶應義塾大学経済学部卒。同年4月、三井不動産入社。2016年4月、千葉支店長などを経て、2017年4月、三井不動産リアルティ取締役専務執行役員就任、2019年4月、現任に就任。

◇       ◆     ◇

 今回の人事異動で、元RBA野球三井不動産リアルティ助監督の吉田裕氏が執行役員に就任する。これで、同社の執行役員は遠藤氏を筆頭に常務執行役員・正木条氏、上席執行役員・石井雄二氏とともに4名となる。部長クラス以上で1チーム造れるくらい同社はRBA野球関係者が幹部を占める。 

三井不リアル 代表取締役副社長に 学生野球日本一に導いた慶大卒の遠藤靖氏(2019/3/2

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「駅に行ったら、動いていませんでした」「JRは動いていませんが、私鉄は運転を再開しました」(もちろん英語で)

三菱地所とANA ホールディングス(ANAHD226日、三菱地所が受託運営する外国人向け総合観光案内所「JNTO ツーリスト・インフォメーション・センター(TIC)」において、遠隔地にいるスタッフがロボットや照明設備などを遠隔操作して観光案内サービスを提供する「遠隔操作営業の実証実験」を2020226日(水)から28日(金)まで実施すると発表。同日、メデイア向けに実験を公開した。

実証実験では、ANAHDが独自開発したコミュニケーションアバター「newme」を介し、遠隔地のスタッフが案内所に訪れた訪日旅行者に日本全国の観光案内を多言語で実施し、実際の接遇業務を通して必要機能の洗い出しを行う。

この日は、台風被害により電車が計画運休となった事態を想定し、三菱地所の担当者が自宅から遠隔操作し、外国人に動いている電車の紹介、飲食店の営業状況などを英語で対応した。

三菱地所街ブランド推進部専任部長・大谷典之氏は「自然災害時の対応は喫緊の課題。将来的には無人でも観光案内ができるようになるなど無限の可能性を秘めている」と話し、ANAHDアバター準備室ディレクター・梶谷ケビン氏は「当社として初めて観光に焦点を当てた取り組み。日本全国に展開していきたい」と語った。

実証実験で得られた結果をもとに、ANAHD ホールディングスは観光案内業務やフレキシブルな働き方にも適したアバターロボットを研究開発し、三菱地所はロボットや遠隔操作技術を活用した次世代型の施設運営管理の在り方を追求していく。

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「食べ物や水購入したいけど、どこかで売ってますか」「自販機が近くにありますよ」

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 ANAHDのアバター「newme」とは、同社と三井不動産の体感型アート展「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」で初めてお目にかかってから今回で2回目だった。

最初のときは、女性がパソコンに向かって笑顔を振りまき、手を振ったりしているのを見せられて〝気でも振れたか〟と唖然とするほかなかったが、今回は冷静に対応できた。アバターは無限の可能性を秘めることだけはよく理解できた。

 大谷氏が、「担当する女性スタッフは女優ではありませんので、緊張しております。どうか温かい目で見ていただきたい」と呼び掛けた。外国人の旅行者を演じた男性が、対応した女性のメールアドレスを聞いたかどうかは、小生は英語が全く分からないので不明。

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対応する女性スタッフ

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〝ドウモアリガト。メールアドレスオシエテヨ〟(と話したかは不明)

〝日本一早い花見〟記者も体感 ANA・三井不・NAKED アバター鑑賞会(2020/2/18

 本日(2月28日)から、向こう2週間テレワーク勤務を実行することを決めた。政府の新型肺炎コロナウイルスの感染防止対策に協力するためであり、出社することで感染するリスクを避けるためでもあり、そして何よりも自らが〝加害者〟になることを回避するためだ。一言で言えば、自分のため、会社のため、社会のためであり、受動的ではなく積極的対策だと考えている。

 そもそも、小生はもう10年位前から実質的なテレワークを実践してきた。記者の仕事を始めてからからかもしれない。九時五時男にはなりたくなかった。

 例えば昨年末から昨日までの60日間、出社したのは33日で、休日(有休含む)は27日だ。記事を配信したのは84本で、出社日と休日別に見れば58本対26本だ。休日の記事発進比率は31%にのぼっている。

 テレワークを実施するからと言って、現場取材を継続することには変わりはない。会社に行かないというだけだ。読者の皆さんには、ビフォーアフターをきちんと報告します。

 デベロッパー、ハウスメーカーの広報担当者の皆さん、テレワークは新型肺炎コロナウイルスに対する徹底抗戦でもあります。〝記事は足で書く〟-現場取材が記者の原点、生命線です。声をかけていただければ飛んでまいります。小生のテレワークにご協力ください。

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「DPL浦和美園」完成予想図

 大和ハウス工業は2月27日、埼玉県さいたま市内最大となる大型マルチテナント型物流施設「DPL浦和美園」の地鎮祭を行い、来年11月に開業すると発表した。

 「DPL浦和美園」は、東北自動車道浦和インターチェンジから約3km、さいたま市緑区美園1丁目に位置する敷地面積約37,170㎡、5階建て延床面積約91,803㎡。設計・施工は福田組。竣工予定は2021年10月。「埼玉スタジアム2002」に隣接している。

 テナント企業従業員向け保育施設や無人コンビニエンスストアを配置し、免震システムや非常用自家発電機を設置するなどBCPにも対応した防災配慮設計を施している。

 同社取締役常務執行役員・浦川竜哉氏は、「当社は埼玉県で800億円を投資し、25棟、33万㎡の物流施設を整備した。今後も『桶川』『上里』『草加』など約16万㎡を予定しており、開発を加速させる」と語った。

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〝かしこみかしこみ〟

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◇       ◆     ◇

 この日行われた地鎮祭は午前10時から。「埼玉スタジアム2002」に100回以上も通っている同業のサッカーファンの記者によると「ここは風が強い」とのことでとても寒かった。それでも、式典に参加した同社取締役常務執行役員・浦川竜弥哉氏をはじめ関係者はスーツ姿で粛々と行事をこなした。

 われわれメディアはコートを羽織ったままの取材も許されたが、小生は神様と神主さんに失礼だと思い、コートを脱ぎマスクも外し、鼻水をぬぐいながら祝詞を聞き逃すまいと聞き耳を立てた。

 しかし、加齢による聴覚の退行と折からの風のせいで、肝心の「かしこみかしこみ」の声はかき消された。よく聞こえたのは鍬入れ儀式での浦川氏の「エイッ!エイッ!」の威勢のいい声と、それに呼応する柏手だけだった。式典後の質疑応答の浦川氏の話もほとんど聞き取れなかった。

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敷地(手前)の隣は「埼玉スタジアム2002」

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 興味深かったのは、現地は「埼玉スタジアム2002」の隣接地だったことだ。用途地域は「埼玉スタジアム2002」を含め「主に環境悪化の恐れのない工場の利便を図る」準工業地域で容積率は200%。

 「埼玉スタジアム2002」も都市公園と同様、よほどのことがない限り用途が変更されることはないだろうが、どうして用途が風俗系も含めほとんど〝何でもあり〟の準工なのか。

 スタジアムと物流の相性も考えたが、結論は出なかった。そもそも浦和美園駅は駅前が貧弱で、イオンにも少し距離があり、スタジアムまで20分近くかかる。どのような意図で都市計画が決められたのかさっぱりわからない。

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「プラウド神田駿河台」完成予想図

 野村不動産と竹中工務店は2月27日、柱・壁などの構造部に木質系構造部材を使用した日本初の木造ハイブリッド高層分譲マンション「プラウド神田駿河台」を分譲すると発表した。

 野村不動産が建築主として事業を企画し、竹中工務店が設計と施工を担当するもので、建物を構成する構造部材として木質系構造部材を使用。中層階(2~11階)には単板積層材(LVL)と鉄筋コンクリート造耐震壁を組み合わせた「LVLハイブリッド耐震壁」を、高層階(12~14階)には直交集成板(CLT2)を用いた「CLT耐震壁」と耐火集成材「燃エンウッド®」を使用する。

 いずれの部材も表面を耐火被覆材などで覆うことなく木肌を現して使用し、積極的に木構造を住宅のインテリアとして視覚化している。共用部エントランスの壁や床・住戸内の天井の一部に無垢の杉材を使用し、木の温もりを演出する。

 構造部材に使用される木材は全て国産材(鹿児県産スギ、山梨県産アカマツなど)を使用している。

 施工を担当する竹中工務店は、中大規模建築の木造化に積極的に取り組んでおり、これまで事例は約20件ある。

 物件は、JR御茶ノ水駅から徒歩5分、千代田区神田駿河台一丁目に位置する敷地面積約580㎡、鉄筋コンクリート・木造ハイブリッド構造14階建て全36戸。専有面積は48.51~79.66㎡。設計・施工は竹中工務店。竣工予定は2021年3月下旬。4月にモデルルームをオープンする。

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◇       ◆     ◇

 やったぜ!野村!快哉を叫びたい。小生は10年くらい前から森林・林業の再生、緑環境の保全に関する記事を積極的に書いてきた。CLTも応援したく、ことあるごとに取材してきた。昨年は、三菱地所が「高森」「下地島空港」「晴海プロジェクト」の3連発で話題を独占した。「下地島空港」は、飛行機が怖い小生は石垣島空港で乗り継ぎだったので離着陸合わせ8回も死ぬ思いで取材した。

 野村不動産は先の「亀戸」でも全館空調を全934戸のうち872戸に採用し、全戸に二重サッシ・樹脂サッシを採用すると発表した。

 これで、同社はESG経営、SDGsの取り組みで他のデベロッパーと肩を並べたどころか一歩リードしたのではないか。

 三井不動産は、昨年竣工した「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」(施工:清水建設)の外観を本物のスギの板で覆った。

 企業の優劣は、このように人にやさしい・地球環境にやさしい事業をしているかで決まる時代は掛け声ではないことを今回のニュース・リリースで実感した。

 マンションの現地もよく知っている。山の上ホテルの下、つまり谷に当たりお茶の水の一等地ではない。近隣に分譲事例はないが、モリモトが4年前に分譲し、人気になった「ピアース千代田淡路町」は坪単価420万円だった。これよりはるかに高くなるのは間違いない。坪単価500万円はちょっと高いような気がするが…。人形町、築地などとの比較からすれば坪550万円もあるか。

凄い!全館空調、二重&樹脂サッシ採用 野村不「亀戸」934戸 単価300万円台半ば(2020/2/19)

さすが三井不動産 わが国初の本物の木造〝杉乃木〟ホテル「神宮外苑」に誕生(2019/11/13)

「エコアイランドにふさわしい施設整備」 三菱地所・吉田社長 下地島空港竣工式典(2019/3/17)

シンプルで端正な姿が美しい 三菱地所 わが国初のCLT高層「高森」完成(2019/3/14)

〝美しい〟〝画期的〟隈研吾氏が連発 三菱地所「CLT晴海プロジェクト」(2019/2/14)

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「ブランシエラ川口 The Airy Site

昨日(225日)は川口-川口元郷の「緑」について書いたが、長谷工不動産が4月に分譲する「ブランシエラ川口 The Airy Site」を紹介する。

物件は、埼玉高速鉄道川口元郷駅から徒歩14分(JR川口駅からバス5分徒歩5分)、川口市朝日1丁目の第2種住居地域に位置する7階建て全118戸。    専有面積は58.5390.32㎡、予定価格は3,000万円台~5,000万円台(最多価格帯3,500万円台)。竣工予定は202012月下旬。設計・監理は長谷工コーポレーション、株式会社T設計工房。施工は長谷工コーポレーション。

 現地はマンションが建ち並ぶ芝川沿いの一角で、敷地西側が芝川、南側が戸建て、西側が道路を挟んで朝日中央公園。

 住戸プランは、芝川に面した46戸が71㎡以上、南向き49戸が69㎡台、公園に面した22戸が5872㎡。

 主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング天井高2420mm、ウゴクロなど。

       ◆     ◇

川口-川口元郷の住環境については昨日書いた記事を参照していただきたい。「川口」は、アルヒの「本当に住みやすい街大賞2020」のトップに選ばれたようだが、これについてはもうコメントしない。見方は人それぞれだ。

だだ、評論家が推奨する割にはマンションの売れ行きはいま一つだ。現在、この物件も含めて6物件825戸が分譲中・販売予定だ。竣工してかなり残っている物件もある。

例外なのは、2年前の野村不動産「プラウドタワー川口」200戸だ。記者も絶賛したが、基本性能・設備仕様が抜群によかった。立地条件もまずまずだった。

なぜ、売れ行きが芳しくないか。一つには商業系や準工立地が多く、住環境に難点があることが指摘できる。街のポテンシャルを引き上げるのは同市の喫緊の課題だと思う。

もう一つは、緑環境・街のポテンシャルとも関係があるのだが、価格の壁だ。

いま工事中の「川口栄町3丁目銀座地区第一種市街地再開発事業」では、野村不動産が475戸のマンションを分譲することになっている。価格は坪300万円をはるかに突破するのは間違いない。

しかし、これは例外だ。川口元郷エリアでは坪単価200万円、20坪で4,000万円が大きな壁になっているようだ。同じ沿線では4年前、ポラス中央住宅が戸塚安行駅から徒歩2分の「ルピアコート川口戸塚」200戸を早期完売したが、坪単価は158万円だった。つまり3LDK3,500万円台に抑えたのが勝因の一つだと思う(記者は苦戦必至だとみていたが)。

さて、「ブランシエラ川口」はいくらに価格を設定するか。芝川に面した46戸は坪単価180万円を超えるのではないか。一方で、もっとも戸数が多い南向き住戸は面積を69㎡に圧縮しており、徹底して第一次取得層にターゲットを絞り込むとみた。坪単価は160万円くらいに抑えると見た。

ついでに芝川について。ネットなどで調べたら、浸水被害なさそうで、カモが泳いているくらいだから水質も改善されつつあるとか。しかし、清水には程遠く、どす黒い水はよどんでいた。近所の人は「臭うのよね」と話していた。

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駅前の河津桜はすでに八分咲き

川口元郷-現地-川口 徒歩30分 街路樹は1本もなし 「本当に住みやすい街大賞」? (2020/2.25

〝二者択一は終わりにしよう〟 川口初の免震×長期優良 絶好調 野村不動産のタワー(2018/5/14

東急不動産 埼玉初の総合病院との一体開発「ブランズ川口元郷」 好調スタート(2017/1/16

ポラスグループ 埼玉高速沿線でマンション強化 200戸の「川口戸塚」分譲開始(2016/7/30

フレー!フレー! ハセジョ 長谷工コーポ他「ブランシエラ浦和駒場」(2016/2/10

 

 

 

 恐れていた喫煙室の閉鎖について先ほど書いた。これより重大なのが見学会・イベントの中止だ。

 定期借地権推進協議会は2月28日に予定していた「不動産・地域活性化シンポジウム2020」の中止を21日に決めたのをはじめ、優良ストック住宅推進協議会(スムストック協議会)も28日の「スムストックレポート2020」の報告会・懇親会を中止し、ポラスは3月9日に開催を予定していた「ルピアグランデ浦和美園」の竣工見学会の中止を決定した。

 これは大ピンチだ。小生のようなメディアとも呼べない記者にとって取材機会を奪われるのは〝死〟に等しい。

 まさかマンションのモデルルームや分譲戸建てのモデルハウスの閉鎖はないだろう。こうなったら片っ端から見学取材をお願いしよう。

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東京・丸の内北口ビル地階の喫煙室のドアに張り出された「閉鎖」の張り紙

ついに始まった。社会的マイノリティ=喫煙者に対する全面攻撃だ。1週間前くらいからオフィスがある東京・丸の内北口ビル地階の喫煙室に、新型コロナウイルスの感染予防策の一つとして「不特定多数が個室入室となる共用部(喫煙室等)の閉鎖」を検討するという張り紙が張られていたが、この日(2月26日)8時30分過ぎにタバコを吸いに行こうと思ったら、「当分の間閉鎖する」に変わっていた。恐れていたことではあるが、早急に対策を練らないといけない事態に陥った。

ところで、「不特定多数が個室入室」の意味は、「不特定」かつ「多数」の人が区画された個室に入室すると理解できる。同じように区画された個室トイレは同時に不特定の人が利用することはないので、これは対象外だ。

その点、共用部の「喫煙室」は、ホテル、飲食ビル、その他も含まれる可能性が高いのではないか。

だが、しかし、丸の内北口ビルの喫煙室は、入室を許可されるカードがないと入室できない。明らかにタバコを吸う人のみが自らの意志によって入室するのだから「特定」された人で、「不特定」とは言い難い。

仮に、入室が特定された人のみが利用する個室を閉鎖するならば、あらゆる施設の喫煙室が閉鎖されることになる。電車だってバスだってタクシー、喫茶店、飲食店だって広義の意味で個室ではないか。

「新型コロナウイルス」を「国策」「国防」の言葉に置き換えれば、あらゆる集団の集会なども禁止対象となる。小生は〝欲しがりません勝つまでは〟の戦前のスローガンを思い出す。ファシズムがひたひたと押し寄せてきた。

ド・トールまで5分はかかる。5回利用するとして1,100円以上の出費だ。往復10分のロスも生じる。しかし、小生は負けないぞ。コロナだって粉砕してやる。そういえば今日は二・二六事件の日だ。なにもこの日に「閉鎖」しなくてもいいのに…。ああ、もうダメだ。ここまで書いて息が詰まりそうになってきた。ド・トールだ。

◇      ◆     ◇

 丸の内北口ビルの喫煙室は閉鎖されたが、東京駅地下北口にあるJTが管理していると思われる誰でも入れる喫煙室は〝健在〟だった。広さは10坪もないくらいの〝個室〟に常時50人くらいが煙をものともせず〝満喫〟している。JT頑張れ!

 いま、わが多摩市は〝あなたから受動喫煙を守ります〟などと大きな横断幕を駅前に張り出している。まるで喫煙者を犯罪者扱いだ。市長選挙など記憶にないほど行っていないが、今度は絶対対立候補に入れる。あと3年先か。くたばるもんか!

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川口元郷駅前は河津桜が八分咲き

 長谷工不動産が4月下旬に分譲する「ブランシエラ川口The Airy Site」を見学した。この記事を書く前に、川口元郷駅から徒歩14分の現地を見学し、食事を兼ねてタバコを吸おうと思ったら駅周辺には適当な店がなく、仕方なく川口駅まで20分くらいかけて街を歩いたときに感じたことを先に書く。

 「川口元郷」は、大京の「エルザタワー」を皮切りにこれまで数物件のマンションを取材している。個々の物件のレベルは高かったが、用途地域がほとんど準工業地域であるため緑が少なく、街全体が汚いという印象が強く残っている。

 この日(2月25日)は、駅前の河津桜が八分咲きくらいでとても美しかったのだが、よかったのはこの一角のみ。

 駅前にはクスノキが3本あった。無残にも高さ4mくらいでちょん切られていた。胴吹き枝・ひこばえだらけだった。こんなかわいそうなクスノキはほとんど見たことがない。怒りが込み上げた。クスノキは基本的に剪定が必要ではなく、そのままでも樹高20~30mの美しい樹形をつくる。

 そして、駅から北に向かって岩槻街道(国道122号線)を歩き、途中で交差する八間通りを眺めたが、現地まで街路樹は1本もなかった。14分も歩いて街路樹に1本も出会わない郊外住宅地など他にない。

 正確に言えば、街路樹らしきものはないわけではなかった。十二月田交差点から少し入ったタカラレーベンのマンション沿いに樹種は不明だったが、樹木が植わっていた。市の公園課に確認したら街路樹はイチョウで約100本あるとのことだった。

 しかし、そのイチョウは高さ3メートルくらいでぶった切られており、写真のように瘤だらけだった…イチョウには瘤があったか…イチョウではない気もする(街を歩く人数人にも訪ねたが、イチョウと答えた人は一人もいなかった)。

 〝これじゃマンションも売れない〟と落胆しながら駅まで戻り、タバコを吸う場所もないので仕方なく六間通りを歩き川口駅に向かった。この間も街路樹は一本もなし。この前書いた「八潮」と似たり寄ったりだ。

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こんな醜いクスノキは見たことがない(川口元郷駅前で)

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こんな瘤だらけのイチョウは見たことがない

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 マンション建設現場の道路を挟んだ東側には、ところどころに芝生のようなものが生えているだけのグラウンドのような朝日中央公園があった。高木はケヤキ5本のみ。「野球、サッカーなど球技は禁止」の看板。

 外周約300mはジョギングできるようになっていた。後期高齢者らしき男性に声を掛けた。「1週300m、30周が目標」とか。おばあちゃんにも聞いた。(何周走るんですか? )「…周」(えっ、50周? )「5周だよ、1.5キロ。50周走ったら死んじゃうよ」

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この広場はどのように利用するのか(朝日中央公園)

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 川口駅に着き、帰りの電車に乗ろうとしたとき、だしぬけに「本当に住みやすい街大賞2020」の看板が小生の眼を射た。どこかで聞いたような気がしたので社に戻り確認した。

 アルヒが選定したものだった。「住環境・交通利便・教育環境・コストパフォーマンス・発展性の5つの基準を設定し アルヒの膨大なデータをもとに住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会による公平な審査」を経て選んだという。

 「川口」は、「銀座通り商店街の再開発が進行中、2023年には商業施設を含む地上29階の複合タワーマンションが完成予定、今後の更なる街の発展が期待できる。浦和や大宮駅に比べ東京都心に近いわりに、地価や物件価格がリーズナブル」というのが選定理由になっている。

 以下、赤羽、たまプラーザ、柏の葉キャンパス、入谷、王子、武蔵小金井、小岩、ひばりが丘、東雲の順でベスト10入りしていた。

 このランクを辿る途中、小生は嫌な予感がした。意図的というか恣意的というか、何やらきな臭いデベロッパーの匂いがしたからだ。案の定、審査委員長はわが業界ではよく知られているS氏で選定委員はO氏だった。

 これのどこが「公平な審査」なのか。S氏、あるいはO氏がそれぞれ「本当に住みやすい街」と書けば文句はない。誰がどこを「本当に住みやすい街」に選ぼうが勝手だからだ。

 だとしても、住めば都だ。住環境、交通利便、教育環境など「5つの基準」は人それぞれ、何を重視するかで評価は全く異なってくるはずだ。その根拠を示さないと、たまプラーザと柏の葉キャンパスの住民は〝どうして川口や赤羽が上なんだ〟と激怒するかもしれない。

 小生だって、(マンションの価格などで)たまプラーザと柏の葉キャンパスには負けるかもしれないが、ベスト10入りした街に総合力では絶対負けないと思う。(何をもって優れているかも問題だが)住環境で多摩センターに勝てる街があったら名乗り出てほしい。

 最後に、住んで18年の川口市民の男性(42歳)の声を紹介する。「川口はいいところですよ。人情味があって、大型ショッピングモールがあって、開発も進んでいる。市は教育にも力を入れている。学力が上がっている。子育てにはとても住みよいですよ」

 読者の皆さん、「街路樹が泣いている」と「RBA」で検索していただければ、小生の記事が少なくとも10本はヒットするはずです。ぜひ読んで頂きたい。街のポテンシャルを引き上げるのは緑だと確信するからです。

貧しい街路樹 低い緑被率 「緑」に対する市民の不満率44% 「八潮らしさ」を考える(2020/2/15)

 

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