ラグビーW杯級の大激戦・築地 イニシアは突板、全居室床暖、SOHO…で差別化

「イニシア築地レジデンス」建築現場
見方によっては「晴海」でも「豊洲」でもないラグビーワールドカップ2019日本大会クラスの熱いマンション販売合戦が晩秋から初冬にかけて「築地」で繰り広げられる。坪単価はほとんど450万円以上というハイレベルで、トータルで6物件463戸(分譲戸数)もある。みんなよく売れハッピーなノーサイドの結果にはなりそうもなく、ノーガードの肉弾戦に発展する可能性もある。そのうちの一つ、コスモスイニシア(事業比率60%)と大和ハウス工業(同40%)のJVマンション「イニシア築地レジデンス」82戸を見学した。
物件は、東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩6分、中央区築地7丁目に位置する12階建て全82戸(事業協力者住戸18戸含む)。専有面積は40.37~75.80㎡、価格は未定だが、坪単価は450万円くらいになる模様。竣工予定は2021年1月下旬。施工は大豊建設。販売開始は2019年12月上旬。
現地は、古い木造建築物もかなり残っている商住混在エリアの二方道路の角地。建物は1フロア南向き、東向きがほぼ4戸ずつ。南向きは40、54、74㎡(上層階の4戸)、東向きは53、54、74・75㎡(上層階の4戸)。コンパクトタイプが中心。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、逆梁アウトフレーム、連窓サッシ、シーザーストーン天板(玄関収納・キッチン・洗面)、突板フローリング、ディスポーザー、ミストサウナ、全居室・床暖房、Low-E複層・耐熱強化ガラスなど。
販売担当者は、他社物件についてはあまり語らなかったが、先行販売した「中央湊」も残りわずかで、今回の設備仕様レベル、モデルルームの〝魅せ方〟などから〝うちはどこにも負けませんよ〟という自信が顔に書いてあった。

〝一脚三役〟の多目的利用が可能なテーブル

逆方向から写す
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売主に大和ハウス工業が名を連ねているが、商品企画はコスモスイニシアだ。モデルルームは54㎡で、玄関を入ってすぐの洋室(5.8畳大)はドアを壁面に収納できるトールスライドドアを採用、リビング・キッチン(15.1畳大)とSOHOなど多目的に利用可能な空間を提案しているのが特徴。
オプションで100万円はしそうな長さ4.1m×幅75㎝のバーカウンター-作業台-ダイニングテーブルとして一体的に利用できそうな提案が際立ったほか、突板フローリング、全居室床暖房、Low-E複層・耐熱強化ガラスなどで差別化を図っている。
接客ブースやモデルルームには本物の観葉植物を置くなど、細かい点でも他社との違いをアピールしている。

接客ブース(左)とモデルルームに置かれていた本物の観葉植物
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冒頭に書いたとおり、築地駅圏ではそれぞれが徒歩数分圏に集中するという以下の物件が供給される。事業協力者住戸を省くと合計で6物件463戸だ。
・コスモスイニシア・大和ハウス工業「イニシア築地レジデンス」82戸(事業協力者住戸18戸含む)
・ワールドレジデンシャル「レジデンシャル築地」40戸
・大成有楽不動産「オーベルアーバンツ銀座築地」55戸
・大和ハウス工業「プレミスト東銀座築地Arc Court」117戸
・大和ハウス工業「プレミスト東銀座築地Edge Court」63戸
・旭化成ホームズ「アトラス築地」161戸(事業協力者取得住戸37戸含む)
モデルルームを見学したのは今回の物件だけなので何とも言えないが、もっとも駅に近く、上層階からは築地本願寺の境内が見下ろすことができるかもしれない旭化成ホームズを除けば、立地条件は似たり寄ったり。上層階でないと眺望が開けない物件も少なくない。坪単価は450万~470万円くらいになりそうで、各社はコンパクトタイプにしてグロス価格を抑制する戦法のようだ。
それにしても、価格は5,000万円以上となり、これほど一挙に同じタイプが供給されればみんなが早期に売れるとは考えづらい。
現段階では、お互いが欠点をあげつらう乱売戦には至っておらず、表向きは〝おててつないで〟〝仲良しこよし〟の相乗効果を狙っているようだ。
だが、しかし、売主の各社はみんな行儀のいい会社だとは思うが、がっぷり四つのスクラムが崩れればあとは蹴ったり殴ったり頭突きをくらわせたりの肉弾戦、血を血で洗う壮絶な戦いに発展しないか。記者のように外野席で観戦するのは楽しいのだが、当事者はキリキリ胃が痛いのではないか。
カギはやはり旭化成ホームズが握る。いくらの値を付けるか。他社は坪500万円を突破する高値挑戦(つまり、その分だけ自社物件が割安に映る)してくれるのを期待しているようだが…。
そういえば、大和ハウス工業の芳井社長は正真正銘の元神戸製鋼ラガーマンだが、体格は旭化成ホームズの川畑社長のほうがはるかに勝る。こんなことを書くと、みんな取材拒否にならないか心配だが、悪意ではなく〝みんな頑張れ〟という記者なりのエールですからご了承ください。
野村不動産 経産省と環境省のそれぞれのZEH-M(ゼッチ・マンション)認定

「(仮称)高田馬場計画」完成予想図
野村不動産は10月29日、経済産業省「超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業」に「(仮称)大阪市北区豊崎4丁目計画」が、環境省「高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業」に「(仮称)高田馬場計画」がそれぞれ採択されたと発表した。
経産省の事業は、平成31年度省エネルギー投資促進に向けた支援補助金ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業のうち「超高層(住宅用途部分が21層以上)ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業」。
環境省の事業は、平成31年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)化による低炭素化促進事業のうち「高層(住宅用途部分が6層~20層)ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業」。
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この経産省と環境省のそれぞれの事業は、国土交通省との連携によるものだろうが、どこがどう違うのかよく分からない。
一本化すべきだと思うが、「(仮称)高田馬場計画」は外観が素晴らしい。同社の記念碑的マンション「プラウド新宿御苑エンパイア」にそっくりではないか。
ニュースリリースには、高田馬場駅から徒歩4分、新宿区下落合1丁目の敷地面積約2,650㎡、9階建て延べ床面積約9,500㎡の135戸で、2019年6月着工、2021年8月竣工としか発表されていないが、場所によっては高値追求ができるマンションだと思う。もちろん高田馬場駅圏最高値になるのは間違いない。
(注)本日(30日)、同社から場所は下落合一丁目69番1(地番)で、従前は共同住宅、用途地域は準工業地域との回答があった。地番なのでやはり場所は特定できないが、準工なので当初想定した坪単価はないと見た。それでも高田馬場駅最高値となると書いたのに変更はない。
低層住宅地に生活利便施設やサテライトオフィス可能に 東京都 用途地域指定基準改正
東京都は10月23日、新たな「用途地域等に関する指定方針及び指定基準」を施行した。
主な改定ポイントは、①田園住居地域の指定方針・指定基準を新たに整備②活力とにぎわいの拠点等における容積率メニューの追加(容積率800%の指定を可能とする)③住居専用地域における建蔽率の緩和メニューの追加(木造住宅密集地域の不燃化に向け、地区計画の策定や新たな防火規制区域の指定にあわせて建ぺい率80%の指定を可能とする)④低層住居専用地域などにおける用途規制の緩和手法の明示(地区計画の策定などに合わせて用途規制を緩和し、生活利便施設やサテライトオフィス等の立地を推進する)-など。
2019年2月に東京都都市計画審議会から示された「東京における土地利用に関する基本方針(都市づくりのグランドデザインを踏まえた土地利用のあり方)」の答申を踏またもので、「右肩上がりの経済成長を背景とした土地利用の規制・誘導から、将来の人口減少を見据えた安全で魅力や活力の高い都市の創出を図る土地利用へ転換」し、「個性やポテンシャルを最大限に発揮する都市機能の適正配置、国際競争力の強化、都心居住の見直し、集約型の地域構造への再編、都市づくりのあらゆる機会を捉え減少する緑地や農地を守り、増やすための取組、災害に強い都市の実現等を総合的、一体的に推進する必要がある」(同基本方針)から改定にいたったもの。
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「指定基準」は総花的で60ページにも及び、従前の平成16年度施行の「指定基準」との対照表もないので読みこなすのは大変だ。
新たに打ち出されたのは「中核的な拠点」で、地域特性に応じた都市機能の集積を図るため、中核広域エリアの商業地域では容積率800%の指定を可能とする。
また、おおむね環状7号線外側の地域において、主要な駅周辺や身近な中心地に生活に必要な機能を集積させ、その徒歩圏に住宅市街地を誘導し、歩いて暮らせるまちへの再構築を図るとともに、駅や中心地から離れた地域では、みどり豊かで良好な環境を形成するなど、集約型の地域構造への再編を目指す。
さらに、区市町村の創意工夫により地域の実情に応じて特別用途地域や特例容積率適用地区、高層住居誘導地区などの指定も容易にする。
このほか、みどりの量的な底上げと質の向上量的底上げと質の向上を図るため、緑化基準を強化するとしている。
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1低層に生活利便施設やサテライトオフィスの設置を促し、中高層階住居専用地区や特別用途地域の指定を容易にするというのは大賛成。
ただ、平成16年の制度見直しの際に採用された土地の細分化やミニ開発を抑制する最低敷地面積の指定は一部区市にとどまっており、定めていても実効性に乏しいと思われる区は少なくないはずだ。
木密地域の不燃化を促進するため建ぺい率80%の指定を可能としたが、建ぺい率の緩和より、空地の確保、土地の集約化を促し、再開発を容易にする容積率の緩和のほうが良好な街づくりに寄与するのではないか。
建築物の絶対高さ規制についてほとんど言及がないのが残念だ。都の資料によると平成16年の改定により絶対高さを定めたのは3区3市、約420haとあるが、指定によって街並みがどうなったか検証していただきたい。わが国の都市計画の専門家は統一されたスカイラインの美しさを強調する。確かに高さが統一された街は遠くから眺めるにはいいかもしれないが、敷地一杯に建てられた建物が壁のように迫り、街路樹は電柱のようぶった切られ、敷地がコンクリで固められた街を歩いていただきたい。
記者は、商業地域や近隣商業では耐火基準を満たせは100%建てられる法律を改め、道路に面した敷地に緑地・空地を確保するよう求め、その分の容積率を緩和したほうが美しい街ができると確信している。
こんなことを書いても詮無いが、あの国立マンションの明和地所は当初、敷地内にカフェを設け、一般に開放する計画を立てていた。
足立区150㎡以上の宅地開発の1宅地最低敷地66㎡に10月に条例施行(2019/7/16)
建物の高さ規制は居住性、景観美の視点から見直しを(2013/12/7)
都心部で増殖する「狭小住宅」とは何か 「居住の自由」か居住環境の保護か(2019/7/8)
絶対高さ制限の背景にある100尺規制とは(2008/6/10)
首都圏 単身者タイプ(25㎡)の賃貸坪賃料は1万円以上 長谷工ライブネット調査
長谷工ライブネットは10月25日、「首都圏賃貸マンション賃料相場マップ2019年版(THE RENT MARKET RATE)」を完成させたと発表した。同社が管理している約4.5万戸の賃貸マンションの成約データのほか信頼できるデータ約37万戸を対象に分析したもの。
調査によると、単身者タイプ(面積25㎡換算)のエリア別の平均賃料相場では、都心5㎞圏では南西エリアの港区が12万円台(坪約1.6万円台)でもっとも高く、次いで千代田区・中央区・新宿区が11万円台(同1.5万円台)の賃料水準となっている。
単身者タイプの賃料相場ランキングを見ると、「赤坂見附」・「永田町」・「表参道」駅が151,000円(同19,932円)で1位。東京都下では「吉祥寺」駅が101,000円(同13,332円)、神奈川県では「元町・中華街」駅が100,000円(同13,200円)、埼玉県では「浦和」・「大宮」・「和光市」駅が77,000円(同10,164円)、千葉県では「新浦安」駅が88,000円(同11,616円)でそれぞれ1位となっている。
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同社の調査によると、首都圏の都心から30キロ圏の単身者タイプの賃貸坪単価はほとんど1万円台に乗っている。年間賃料収入は12万円だ。賃貸住宅の実質利回りがどれくらいかよく分からないが、低めの3%とすると土地代込みの投資建築費(購入費)は坪400万円で、5%としても坪240万円となる。
これと分譲マンションとを単純に比較することはできないにしろ、相対的に質が劣る賃貸住宅の賃料が高くなってくると、賃貸を脱出し分譲に走る傾向に拍車がかかる。
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同社には、是非ともセーフティネット住宅についても調査しレポートしてほしい。同制度は、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯などの住宅確保要配慮者に対して入居を拒まない住宅を登録し、国や地方公共団体がバリアフリー化に対する改修費補助、家賃保証を行うものとして鳴り物入りで制度化された。国は2020年度までに17.5万戸の登録を目指している。
しかし、登録制度が始まった2017年10月から現在(2019年10月25日)まで登録されているのは約1.3万戸に過ぎない。目標の10%以下だ。
なぜ増えないのか、どこに問題があるのか、だれも書かない。記者は昨年、現場を取材したことがあるが、これは新たな貧困ビジネスだと思った。このまま放置すると、貧乏人を食い物にするこの制度が隠花植物のようにはびこることになる。添付した記事もぜひ読んで頂きたい。
坪3.5万円!億ション以上 現地見ずに家賃判断 審査は適正か セーフティネット住宅登録制度(2018/11/9)
大激戦地 面積を70㎡以下に抑えたのは正解 伊藤忠都市開発「日暮里」は坪320万円

「クレヴィア日暮里THE RESIDENCE」
伊藤忠都市開発が11月に分譲開始する「クレヴィア日暮里THE RESIDENCE」を見学した。駅から徒歩10分の二方角地に位置する全65戸。坪単価は320万円の予定。
物件は、JR日暮里駅から徒歩10分、荒川区東日暮里5丁目の商業地域・準工地域に位置する12階建て全65戸。専有面積は31.63~65.95㎡、第1期(5戸)の予定価格は4,400万円台~6,900万円台(44.58~65.95㎡)、坪単価は320万円の予定。竣工予定は2020年9月下旬。設計・監理はIAO竹田設計。施工は南海辰村建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、駅東口の日暮里繊維街をまっすぐ進み、尾竹橋通りと交差するところで右に曲がり、少し歩いた幅員19mの尾竹橋通りに面した商業地域(一部準工)。建物は1フロア東向きが3戸、西向きが2~3戸構成。東向きは54~65㎡、西向きは31~44㎡のコンパクトタイプ中心。
主な基本性能・設備仕様は。二重床・二重天井、食洗機、リビング天井高2450ミリ、リビング床暖房、良水工房など。

エントランス
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日暮里・西日暮里駅圏もマンション大激戦地だ。〝坪300万円くらいに抑えられたら売れるだろう〟と考えたが、甘くはなかった。近隣物件は軒並み坪300万円を超えている。城東・城北エリアも坪300万円以下はありえないのが相場となりつつある。
販売担当者によると、来場者は他のエリアもどんどん価格が上昇しているのでこの価格に納得されるそうだが、この街を知る地元の人たちは高くなったと感じるそうだ。記者も同じだ。65㎡のモデルルームはよくできている。70㎡以下に面積を抑えているのは正解だと思う。

建設現場

日暮里繊維街
テーマは「モロッコブルー」「西日暮里」に旅好き女子のインテリア 日鉄興和不

「リビオレゾン西日暮里」
旅好きの女性が考案したオリジナルのインテリアを棟内モデルルームに採用したコンパクトマンションのトップランナー日鉄興和不動産の「リビオレゾン西日暮里」を見学した。SNSでの人気投票で1位になった「モロッコブルーの部屋」が約30㎡のモデルルームいっぱいに展開されていた。
物件は、東京メトロ千代田線西日暮里駅から徒歩10分、JR西日暮里駅から徒歩11分・田端駅から徒歩11分、北区田端新町2丁目の商業地域に位置する14階建て49戸。建物は2019年9月19日に竣工済み。第2期(戸数未定)の専有面積は30.14~55.70㎡、予定価格は2,800万円台~5,300万円台(最多価格帯3,400万円台)、坪単価は300万円弱。施工はリンク・トラスト。デザイン監修は南條洋雄氏。設計・監理はDi-Frame。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、高層マンションやビルなどが建ち並ぶ明治通りと国道58号線が交差する五差路から少し外れた商業地域。建物は1フロア3~4戸構成で、住戸は北向き(1フロア3戸)と南向き(1戸)。
「モロッコブルーの部屋」は、同社が運営する「+ONE LIFE LAB」(プラスワンライフラボ)とJTBパブリッシングが運営する「るるぶ&more.」が共同で立ち上げた「女性のための旅と暮らしの研究プロジェクト」の一つで、「旅先の素敵なインテリア」をテーマにしたワークショップで考案されたインテリアデザイン。上位2チームによるSNS上での人気投票の結果、1位に選ばれたもの。

ワークショップの模様(同社ニュース・リリースより)

インテリア
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田端駅が最寄のマンションを見学するのは3年ぶり。地理が好きな記者はモロッコといえばすぐ首都のラバトが口をついて出るし、ショーン・コネリー主演の「風とライオン」、ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演した「カサブランカ」を思い出すほどだから、旅好きの女性にもポピュラーな旅先であるのはよく分かる。
ただ、モロッコは文化的にはアフリカでありヨーロッパであるはずなのに、モデルルームに採用されていたカラーリングは無国籍でありアジアンテーストだった。銅製のポットやゾウの蝋人形、ただの木片、青い光を発するナイトランプ…記者のような年寄りには趣向がよく分からないが、もちろんターゲットは20~40歳代の若い単身女性だろうからこれはこれでいいのか。
約30㎡の正方形に近いモデルルームプランはよくできていた。間口は5900ミリあり、洗面・トイレはソフトクローズ機能付き引き戸が採用されている。リビング天井高は2500ミリ、二重床・二重天井。
「西日暮里」や「田端」の物件でなく、単身女性が住みたくなるようなエリアの物件に採用したらいいと思ったら、同社は他の物件にもインテリアオプションとして販売するという。坪250万円くらいのエリアなら申し込みが殺到するのではないか。そんなエリアはないか。

モデルルーム

モデルルーム
〝いま一つのリビオ〟巻き返しの狼煙 新日鉄興和不 銀座にギャラリー開設(2018/4/25)
ナイス 分譲戸建て・建築条件付土地分譲「湘南辻堂」 好調な売れ行き

「パワーホーム湘南辻堂ヒルズ」モデルハウス
ナイスが分譲中の戸建て「パワーホーム湘南辻堂ヒルズ」を見学した。辻堂駅から徒歩12分の全31区画(建売住宅5戸、建築条件付土地分譲15区画)で、建売住宅はほぼ完売。順調な売れ行きを見せている。
物件は、JR東海道線辻堂駅北口から徒歩12分、藤沢市羽鳥1丁目の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率100%)に位置する全31区画。建売住宅の土地面積は120.16~120.66㎡、建物面積は100.64~111.68㎡、価格は6,180万~7,090万円。建築条件付土地分譲は土地面積約120㎡以上、価格は4,357万円から。建売住宅は2棟が完成済み。
現地は、大和ハウス工業が分譲中の大規模マンション「プレミスト淞南辻堂」に近接。建物は同社の長期優良住宅の耐震、断熱、維持管理、劣化対策の4つの最高基準をクリアした木造2階建てパワーホーム。
共働き世帯の入居を想定したモデルハウスは、隠せるキッチン収納、梁現しリビング、メーターモジュール階段、良水工房、洗面台付き玄関ホール、汚れが付きにくいセフィオンテクト(TOTO)、透水コンクリートなどが特徴。

同社の施工例(モデルハウスもこれに近い)
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すてきナイスグループは今年5月、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で証券取引等監視委員会による強制調査と横浜地方検察庁による強制捜査を受け、その後、前会長、前副会長が同容疑で逮捕されるなどの事態を招いたので心配していたのだが、今回の分譲戸建ては順調に売れており、一般のお客さんへの影響はそれほどでもないことに記者も安堵した。
価格的には、市の指導により土地面積が120㎡以上となりグロスは「地元の人はなかなか買えない」(同社住まいるギャラリー湘南 一級建築士 部長・山本哲也氏)価格帯だが、近接の大和ハウスのマンションの坪単価は200万円をはるかに突破しており、割安感はある。
停止条件付宅地分譲の比率が高く、現段階ではモデルハウス2棟しかないので街並みが観られないのが残念だった。

モデルハウス

ツーボウルの洗面
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記事とは関係ないが、同社野球部は今年のRBA野球大会でエース山本の好投で8強まで勝ち進んだ。山本投手は準々決勝戦欠場したため惜しくも敗れたが、山本投手が投げていればひょっとしたら20年ぶりの東京ドームでの決勝戦に勝ち進んだかもしれない。
20年前の監督を務めていたのは確かナイス取締役常務執行役員住宅事業本部長・木暮博雄氏(前すてきナイスグループ代表取締役社長)だった。木暮氏には本業はもちろん野球部も強化するよう期待したい。野球部はすてきナイスグループのアットホームな雰囲気をもっともよく映している〝素敵〟なチームだ。
アキュラホーム 日産リーフを活用した災害時支援施設 全国4拠点に拡充

「モラージュ菖蒲住宅展示場」
アキュラホームグループは10月18日、先に埼玉県久喜市に開設した災害時支援施設「モラージュ菖蒲住宅展示場」に続き同社つくば支店、アキュラホーム浜北展示場(静岡県浜松市)、アキュラグループ オカザキホーム刈谷展示場(愛知県刈谷市)でも開設し、合計4拠点となったと発表した。
日産自動車と災害連携協定を締結、電気自動車リーフを活用し、停電時にスマホの充電(1台30分、50%の充電の回復時に約6,000人分)、井戸水の提供、災害備蓄品の提供、フロア・トイレなどを一時避難所として開放、一時帰宅困難者へのPC利用無料開放などを行う。
「メセナアワード2019」最優秀賞に竹中工務店「聴竹居」 企業メセナ協議会

竹中工務店「聴竹居」
「メセナ大賞」は竹中工務店の「聴竹居」-企業メセナ協議会は10月18日、「メセナアワード2019」を発表し、最優秀賞に木造モダニズム建築「聴竹居」による社会貢献と建築文化発信を行っている竹中工務店を選んだ。贈呈式は2019年11月20日(水)行われる。
このほか、優秀賞に「アートやで中之島賞(京阪ホールディングス)」、「文具を超える文具賞(コクヨ)」、「耳を澄ませば心に響く賞(日本ユニシス)」、「世界と島で踊りま賞(パソナグループ)」、「花とアートの森あわせ賞(六花亭製菓)」の5件と、特別賞の文化庁長官賞に「キヤノン綴プロジェクト」を選んだ。
同協議会は、企業によるメセナの充実と社会からの関心を高めることを目的に1991年「メセナ大賞」(2003年より「メセナアワード」に改称)を創設。2018年までに全国各地の優れたメセナ活動214件を表彰している。
ラグビーW杯効果 英国84%増など欧米豪から7.7万人増 韓国は半減 9月の訪日客
2019年9月の訪日外客数は前年同月比5.2%増の227万3千人で、イギリスが前年同月比84.4%増の約5.0万人となるなど、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催によりW杯出場国が含まれる欧米豪市場の訪日外客数が前年同月に比べ7万7千人増えた。1~9月は前年同期比4.0%増の約2,442万人となっている。10月16日、政府観光局が発表した。
一方で、日韓関係の悪化を受け、韓国からの訪日外客数は前年同月比58.1%減の約20.1万人と半減した。1~9月でも前年同期比13.4%減の約493万人。
韓国観光公社の発表によると2019年8月の日本人の入国者数は前年同月比4.6%増の約33.0万人となっている。
(注)その後の韓国観光公社の発表によると、2019年9月の入国者数は前年同月比14.2%増の約146万人なのに対し、日本からの入国者は前年同月比1.3%増の約25万人にとどまっている。

