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「白岡ニュータウン リフレの杜“コミュニティガーデン街区”」

 総合地所が5月21日から販売開始する一戸建て「白岡ニュータウン リフレの杜“コミュニティガーデン街区”」のモデルハウスを見学した。同社が約30年間にわたって開発・分譲してきた全1,261区画の大規模戸建て住宅街の〝残地〟ではあるが、建築家・藤村龍至氏とコラボし、デザインにこだわり、居住者間の緩やかなつながりを醸成する庭の提案を行い、「SE構法」を採用することで1階の天井高約2.9mを実現するなど大胆な提案を行っている。

 物件は、JR宇都宮線新白岡駅から徒歩5分、埼玉県白岡市新白岡1丁目に位置する全5戸。敷地面積は170.57~246.79㎡、建物面積96.16~131.77㎡、販売予定価格は4,800万円台~5,400万円台(中心価格帯5,200万円台)。構造は木造2階建(SE構法)。施工はイトーピアホーム。建物は完成済み。

 現地は、2000年以降に分譲された新しい街区「リフレの杜」(240戸)に隣接。不整形な敷地を逆手にとり、建物の配置に工夫を凝らすことでコモンスペースのような空間を実現、表と裏の庭を設置するなどの工夫も行っており、これまでにない発想のランドスケープデザインになっているのが特徴。

 建物のプランもかなりデザインにこだわっているのが特徴。「SE構法」を採用することで大空間を実現。1階の天井高を約2.9m確保したほか、階段の蹴上を低くすることでステップを18段にし、ドアはほとんどを引き戸にし、サッシ窓は絵画の額縁のようにし、リビング天井はヒノキの現し仕上げとし、風と光を取り込む小窓を設け、雨どいは目立たないようにするなど、細部にわたって工夫が施されている。

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庭(ウッドデッキと菜園マスがある)

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現しの天井

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 床には塵一つなく、テーブルには必要なものしか置かず、窓の雨滴が気になり、本箱は大きさ順にきちんと揃え、額縁のゆがみや照明ペンダントの埃に我慢ができず、目に見えないようなアリの侵入にも気を配り、読み終わった新聞は耳を揃え1ページ目を表に4つ折りにしないと気が済まない、そんなきれい好きで几帳面な人が小躍りして喜びそうな住宅だ。

 戸建てのモデルハウスはたくさん見てきたが、これほど隙のない住宅はほとんど見たことがない。一部の隙もない。

 見たことがないものはほかにもある。前段でも書いたが、1階天井高が2.9m、2階は最大3m確保している分譲戸建てなどないはずだ。〝晴耕雨読〟がテーマにもなっており、位置・大きさが計算しつくされた窓から光と風を取り込み、ゆったりした気分で本が読めるような仕掛けもされている。建築家・藤村氏の企画意図がほとんどすべて盛り込まれているのではないか。

 一つ理解できなかったのは、洗面は小さなボウルと鏡しかないことだ。デザイン的には美しいが、数え切れないほどありそうな女性の化粧品や歯ブラシ、ドライヤー、タオル、石鹸などはどこに置くのか。これは賛否両論、評価が分かれそうだ。

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同じように見える外壁の色も使い分けている

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 ランドスケープデザインがまたいい。担当したのはランドスケープアーキテクトで慶大教授・石川初氏だが、シンボルツリーとして山桜を配し、四季折々の風景が楽しめる植栽計画になっている。建物はモノトーンのシンプルな外観であるので、樹木が成長したときどのような雰囲気を醸し出すか。

 物件について説明してもらった同社執行役員 分譲第一事業部副事業部長・井上理晴氏によると、同社は船橋で34区画の戸建てを今夏にも供給するそうだ。これも楽しみだ。添付した街路樹の記事と合わせて読んでいただきたい。

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分譲済みの街並み(街路樹はイチョウ)

樹齢30年以上 戸建てより低く〝伐採〟された「白岡ニュータウン」のケヤキの街路樹(2016/4/27)

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「家事と家計にやさしい-太陽が稼ぐ家PLUS」

 日本最大級の工務店ネットワーク「ジャーブネット」(主宰:アキュラホーム社長・宮沢俊哉氏)は、2016年4月29日(金)~7月31日(日)、マイホーム積極応援フェアを開催し、「家事と家計にやさしい-太陽が稼ぐ家PLUS」を期間限定で発売。「家計」「家事」「メンテナンス」の3つの〝ラク〟を盛り込み負担を軽減する。

 「家計ラク」では、太陽光発電システムは固定価格買取制度による20年間の全量買取制度が活用できるよう10.6kWを標準搭載。35年間に約844万円(税込)を稼ぎ出すとしている。

 「家事ラク」では、家事動線を短くするなど家事の効率をあげるよう設計提案する。手持ちの家具、家電、さらには市販の棚や収納を埋め込むなどの有効活用も行う。

 「メンテナンスラク」では、将来のメンテナンス費用が大幅に軽減できるよう高耐久屋根材、外装材などを標準採用する。30年間で約240万円のメンテ費用が軽減されるという。

 三井ホームは4月28日、平成28年3月期の決算を発表。冒頭、市川俊英社長は先の熊本地震について触れ「被災された方々に心からお見舞い申し上げます」と述べた後、同社の施工物件について「熊本、大分にもたくさんのお客さまがいらっしゃるが、(現段階で)倒壊したとか傾いたという報告は受けていない。今後も調査、支援をつづけていく」と語った。

 同社によると、熊本、大分での同社引き渡し物件は2,000棟以上あり、このうち熊本県内の震度5以上のエリアでは1,100~1,200棟あるという。

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 同社の平成28年3月期は売上高2,562億円(前期比1.3%増)、営業利益47億円(同17.6%増)、経常利益45億円(同8.8%増)、最終利益17億円(同6.4%減)。売上高は、新築は期初の受注残高が前期を下回ったことから減少したが、リフォーム・リニューアル、賃貸管理が増加したことで増収となり、営業利益もすべてのセグメントで増益となった。最終利益が減少したのは、法人税率引き下げなどの影響が出たため。

 平成29年3月期は売上高2,570億円(前期比0.3%増)、営業利益42億円(同11.1%減)、経常利益41億円(同10.8%減)、最終利益22億円(同26.9%増)を見込む。

 今年度の業績見込みについて市川社長は、「消費増税を控えゆるやかな駆け込みと反動減が予想されるが、低水準のローン金利などでおおむね順調に推移するとみているが、新築は予断を許さない。新築は当社の強みである安心・安全のニーズに応えていく。医療・福祉・文教などの施設系は組織強化し、受注を拡大する」などと語った。

 成長が見込める大規模木造については「どことは現段階で言えないが、保養所はそれなりの規模のものが受注できる」と話した。

 農林水産省は4月27日、平成27年の外国資本による森林買収の事例調査結果をまとめ発表した。

 居住地が海外にある外国法人又は外国人と思われる者による森林買収は12件67ha。もっとも規模が大きいのは岡山県鏡野町・津山市の48haで、シンガポールの法人が「樹木の育成」目的で取得した。

 このほか、国内の外資系企業と思われる者による森林取得は11件で341haだった。双方では23件、408haだった。

 平成18年から27年末までの外国人と思われる者の森林取得は合計108件、1,232haとなった。

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 森林買収の面積が408haと言われて大きいのか小さいのか、記者は判断材料を持ち合わせていないが、もっとも大きかった岡山県の鏡野町と津山市のそれぞれ役所の担当者に聞いた。常識的に考えたら「樹木の育成」目的で山林を買う人はまずいないはずだし、仮に伐採したら赤字は間違いない。よほど金の成る木が植わっているのではないかと思ったからだ。

 鏡野町の担当者は、「津山市さんがどう答えるか。わたしどもとしては個人情報もありますので、林野庁さんが発表されたこと以上は答えられない。『樹木の育成』が目的と言われても、よくわからない。普通のスギやヒノキの類だろうと思います」と語った。

 津山市の担当者も「4月に赴任したばかりで、初めて聞いた。そのようなことがあったとの報告も聞いていない」とのことだった。これ以上深入りしないが、外資(系)のだれがどこでどれだけの森林を買ったか、森林担当課に伝わらないのが問題だ。届け出制度に問題がある。

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「オーベルアーバンツ日暮里」完成予想図

 大成有楽不動産が分譲中の「オーベルアーバンツ日暮里」を見学した。道路・舎人ライナーの騒音や近接するタワーマンションの日影の影響は受けるが、日暮里駅から徒歩3分と近く、坪単価315万円は相当な割安感がある。設備仕様レベルも高い。

 物件は、JR・舎人ライナー・京成線「日暮里」駅から徒歩3分、東京メトロ千代田線「西日暮里」駅から徒歩5分、荒川区西日暮里二丁目に位置する14階建て全62戸(一般分譲住戸52戸)。第1期(25戸)の専有面積は42.21~70.26㎡、価格は3,698万〜6,968万円(最多価格帯3,900万円台)、坪単価は約315万円。竣工予定は平成29年3月下旬。設計・監理はアーバンライフ建築事務所。施工は南海辰村建設。

 建物は南西向き3戸と北東向き2戸の1フロア5戸構成で、角住戸比率が80%。間口は約7.8~9.3mと広いのが特徴。逆梁工法を採用し、梁部分をカウンターとして利用できるようにしている。設備仕様は、フィオレストーンのキッチン天板、ホーロー底板、食洗機、ミストサウナ、二重サッシ(一部除く)、二重床・二重天井など。同社のオーベルオリジナル商品企画「O-range LABO」(オレンジ収納、オレンジキッチン、オレンジドレッサー)もフル装備されている。

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モデルルーム リビング

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 先日取材した京浜東北線「王子」駅から徒歩3分のマンションは坪320万円だった。そして今回の「日暮里」はそれと同じくらいかむしろ安い。

 なぜそんなに安いのか。一つには立地条件がある。駅に近いけれど近接するタワーマンションの日影と、敷地東側の尾久橋通りとその上を走っている舎人ライナーの騒音の影響を受けるから、そのあたりは割引しなければならない。

 もう一つは「荒川区」アドレスだ。周辺で分譲されているマンションも同じような単価になっているから、相場並みともいえるかもしれない。23区内で坪単価200万円以下でも取得できそうな舎人ライナーの始発駅というのが価格下げ圧力にもなっているのは否定できない。

 山手線でこれほど低い〝評価〟を受けているのは、他では田端くらいしかない。鶯谷(北口)もあるが、ここは風俗街だからマンション分譲事例は極端に少ないので比較できない。交通利便性だけなら坪400万円くらいになっていいと思うが、これは如何ともしがたい。

 坪単価300万円はもう少しすれば郊外型の駅近マンションの相場になるはずだ。

 同業他社にも参考になる同社の「オレンジ収納」について。収納のハンガーは上下に移動させたり、あるいは手前と奥の2本にしたりしているところは少なくない。同社のそれは、多くの受け穴を設け、パイプの位置を上下・前後にアレンジできることで収納量を増やせるどころか、奥の壁面にもフックが付いており、鴨居に掛けるように洋服などが掛けられるようになっている。主婦、あるいは主夫はこのような細かな配慮に感動するのだ。同社の最近のマンションの売れ行きがいいのはこうした工夫もその要因の一つだ。

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白岡ニュータウン 中央通りの街路樹(戸建てより低いことが分かる)

 まず写真を見ていただきたい。総合地所の「白岡ニュータウン リフレの杜〝コミュニティガーデン街区〟」を取材して、その帰りに中心街を見ようと立ち寄ったときの街路樹の様子だ。街路樹はケヤキであることがすぐわかった。記者は「ひどい、こんな強剪定はない」とほとんど叫ぶように声を上げた。隣にいた同社執行役員 分譲第一事業部副事業部長・井上理晴氏は「これは剪定じゃない。伐採だ」と吐き捨てた。

 「白岡ニュータウン」は同社が昭和60年代に開発した総区画1,261区画の大規模戸建て住宅地だ。美しい街並みが特徴で、記者は埼玉県を代表する昭和~平成の団地だと思っている。

 〝コミュニティガーデン街区〟を取材するのが目的だったのだが、熟成した街を歩くのも楽しみにして出掛けたのだが、無残な姿に伐採されたケヤキを見て愕然とした。怒りもこみ上げた。

 道路は、地元の人が「中央通り」と呼ぶメイン道路で、樹齢は30年以上経過している。樹齢からして樹高は20メートルくらいに達するはずだが、ここの通りのケヤキは戸建てとほぼ同じ6~7メートルくらいで〝伐採〟されていた。

 1本や2本ではない。道路の両側数百メートルにわたっていた。樹形はマダガスカルの奇樹・バオバブの変種ではないかと思ったほどだ。剪定は昨年、幹回り60~120センチの99本を対象に約85万円で市から発注された。

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同上

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駅前のケヤキの街路樹

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 記者はこれまでも10数回にわたって「街路樹が泣いている」という見出しで記事を書いてきた。私憤をぶちまけるような記事も多いのだが、昨日見た「白岡」のケヤキは異様奇怪さの点で最右翼かもしれない。

 かつて元国立市長は「大学通りのサクラやイチョウの高さと同じくらいにせよ」と言ってマンションの高さを20mに制限した。そのやり方が常軌を逸したために事業主に訴えられ敗訴した。

 今回はどうもその逆のようだ。〝戸建ての高さまで街路樹を切れ〟という地元住民の声に押されたのか忖度したのかわからないが、とにかく近接する戸建てに落ち葉が落ちないよう、枝木がかからないよう、日照が奪われないようにした結果、まるで垣根のような高さになったのが容易に想像できる。

 〝街路樹にマンションを合わせろ〟〝戸建ての高さまで街路樹を切れ〟と、いうことは正反対で、どちらが〝正論〟かさっぱりわからないのだが、しょせん景観などという文言は行政や一部の住民の我欲のためにいかようにも解釈できるような捉え方しかされていないのではないかという結論に達せざるを得ない。

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 高さが10m以上はある電柱より低い高さでぶった切られたケヤキの怒りの矛先はどこに向ければいいか。

 真っ先に浮かぶのは道路を管理する白岡市だが、行政にその責任を問うのは難しい。〝地元の方々の声を聴いて適正に剪定している〟という答えがまるで羊羹切りのように返ってくるだけだ。

 樹形がどうなろうと、景観がどうなろうと管轄する道路課などは関係ない。街路樹によって車の運行が妨げられたり、近隣住民から苦情をもらったりしないよう心掛けるのが仕事だからだ。職を賭してでも〝伐採〟に反対する職員などいない。「切れ」一本やりの住民と闘う価値が毫ほどもないことを賢明な彼らは知っているはずだ。

 ならば剪定作業を行う造園業者はどうか。これもまた責めるのは困難だ。〝行政の発注通り行う〟のが役割であって、間違ってもプロとして〝ケヤキはあるがままが美しい〟などと進言し、本音を漏らすことはない。そんなことを言ったら、明日から仕事が来なくなる。

 だとすると、やはり自治の主役である住民に怒りをぶつけるべきなのだろう。住民の中には「切れ」という者もいれば「切るな」という者もいる。そのはざまで行政は右へ左へ揺れ動くのだが、結局は〝大きな声〟をあげた人が勝つ。それが民主主義だ。そんな人に景観論争など挑んでも〝それじゃ、雨樋の修繕費や落ち葉の処理代を払ってくれるか〟と一喝されるのが落ちだ。

 かくて衆愚政治は街の隅々まで浸透し、よってなにが美しいやら醜いやら誰も判別つかない、なによりも我欲が最優先する自滅するほかない社会が構築される。

 それでも記者は「白岡ニュータウン」は埼玉県を代表する美しい街といいたい。この「中央通り」から中に入った住宅街は、道路が東西軸を基本に設計されているので「南道路」「北道路」による評価差が少なく、各住戸は2段植栽によって緑や草花が植えられ、全体として美しい街並みが形成されている。ただしかし、あの醜いケヤキ(とわたしが考えるだけかもしれないが)が街の価値を引き下げないか気掛かりだ。

 付け加えるが、ケヤキは街路樹の中でも単価が高いほうで、最近はめっきり減っているという印象を受ける。植樹したのはもちろん白岡市ではなく、街を開発した総合地所だ。立派な街にしようと当時の担当者は企画したはずだが、企画意図とは真逆の哀れなケヤキの姿を見せられたら滂沱の涙を流すのではないか。

 それにしても昨年剪定されたケヤキの本数はどうして99本なのか。枝葉を全て奪い取られ、息も絶え絶えな姿はなにやら〝白寿〟を連想させる。悲しくてしょうがない。生きることを全否定されたようだ。

 言い忘れたことがまだある。ケヤキの生命力はこんな暴挙にもびくともしないということだ。剪定を担当した業者によると、「切られた小指ほどの枝は3年もすれば手首ほどに成長する」そうだ。

 ケヤキよ、泣くな。3年後には民家が埋まるくらいの葉っぱを降り注いでやれ。葉っぱは大地を肥やし、ミミズを育て、紊乱した人の心を癒す。愚かしいことをやめさせるまで成長しろ!

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白岡ニュータウンの街並み

続々「街路樹が泣いている~街と街路樹を考える」 支離滅裂の「新三郷」(2014/10/24)

 

 

 

 

 

 野村不動産アーバンネットは4月26日、同社の不動産情報サイト 「ノムコム」に2015年度 中古マンション「人気の駅ランキング(首都圏)」を発表。

 前年5位の「豊洲」が初めてトップに躍り出た。2位は「品川」(前年2位)、3位は「恵比寿」(同3位)。以下、4位「勝どき」(同9位)、5位「広尾」(同4位)、6位「麻布十番」(同1位)、7位「目黒」(同14位)、8位「白金高輪」(同7位)、9位「大崎」(同6位)、10位「武蔵小杉」(同12位)の順。

 「豊洲」が首位に浮上し、「勝どき」もランクを上げ、「辰巳」も前年35位から17位へ上昇するなど湾岸エリア各駅の上昇が目立ったことについて同社は、東京五輪開催にむけての再開発への注目度の高まりを反映した結果としている。

 このほか、11位「千歳船橋」(同24位)、22位「成城学園前」(同41位)、26位「千歳烏山」(同31位)、29位「経堂」(同50位外)など平均価格帯5,000万~6400万円の小田急線・京王線の駅がランクを上げた。

 ランキングは2015年4月1日~2016年3月31日までの間に「ノムコム」に掲載された中古マンションへの問い合わせ数(資料請求数と現地見学予約数の合計)を駅ごとに集計したもの。

 

 東急リバブルは4月26日、男性社員の育児両立支援として、配偶者の出産立会いなどで有給休暇を取得できる「配偶者出産休暇」と、失効年次積立休暇を育児休業に振り替えできる制度を導入したと発表した。

 同社の12歳以下の子をもつ育児中社員は全体の3割に増えており、出産に際して社員同士がお祝いできる職場風土、さらに男性社員が育児に参画しやすくするため、新たに2つの制度を導入した。

 「配偶者出産休暇」は、配偶者の産前産後期間中、連続5日間の有給休暇を取得できる制度。配偶者の出産時の病院への付き添いや出産の立会い、第二子誕生の際の第一子の保育などに利用できる。

 また、通常は無給である育児休業については、社員の育児休業取得日数に応じて積立した失効年次休暇を最大60日間まで振り替え、手当を請求できるようにした。

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「ブラントン日本橋小伝馬町」完成予想図

 西日本鉄道が分譲中の「ブラントン日本橋小伝馬町」を見学した。同社が今後積極的に展開するという新ブランド〝ブラントン〟の第一弾だ。全22戸(分譲は18戸)の小規模ながら、駅から徒歩1分、全戸南向き、公園に隣接している立地は中央区内では得難い。首都圏進出の第一弾にふさわしい素晴らしいマンションだ。

 物件は、東京メトロ日比谷線小伝馬町駅から徒歩1分、中央区日本橋小伝馬町に位置する12階建て全22戸。1期2次(5戸)の専有面積は66.79・80.78㎡、価格は8,190万~10,390万円。坪単価は420万円。登録受付は5月6日~5月16日。抽選は5月16日。竣工予定は平成29年11月上旬。施工は松井建設。設計・監理はフリークス一級建築事務所。販売代理は東京建物。売主は同社のほかアスコット(事業比率5%)。

 現地は駅の改札を出て、隣接する十思公園を抜けて徒歩1分(測ったわけではないが、実際は50メートルくらいだから徒歩40秒くらいか)。敷地は東西に細長い約226㎡(68坪)。1階はエントランス、エレベータホール、トランクルーム、駐輪場などの共用部分で、住戸は2階からで1フロア2戸の構成。

 敷地形状と南側のビューを最大限生かしたワイドスパンのプランが特徴。66㎡のタイプの間口は約10m、80㎡のタイプは約13m。南側の梁型を利用してリビングは高さ36㎝、奥行き1mの小上がりスペースとし、浴室はビューバスとしてその南側に室内物干システム付きのコンサバトリー(約2.2畳)を設置。廊下部分をほとんどなくし、北側に設置したバルコニー・避難口はキッチンとカウンター越しから眺められる坪庭のような空間提案を行っている。

 設備仕様は、二重天井・二重床、玄関大理石、キッチンはユーティリティシンク、カウンタートップはフィオレストーン、食洗機、カップボード・吊戸棚、ミストサウナなどが標準装備。

 販売を担当する東京建物受託販売部課長・綱島敏彦氏は、「用地はアスコットさんが手当てされた。当社が販売代理となったのは、西鉄さんと福岡で共同事業をさせていただいた縁と、この界隈での当社の6棟の実績が評価されたため。商品企画に当たってはアドバイスもさせていただいた。近接する当社と野村不動産さんの物件の〝いいとこどり〟をして、グレードも上げた。区内で南側に公園があるのは45年振りだから、ほとんど初めてに近い」と話している。

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モデルルーム リビング

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 西鉄は、記者が小学生から西鉄ライオンズ(現西武ライオンズ)ファンであり、20年くらい前に同社の素晴らしい戸建てやマンションを取材したことがあるので、新ブランドマンションがどのようなレベルなのかものすごく興味があった。

 現地は綱島氏に案内していただき、モデルルームもしっかり見学した。土地の魅力を最大限に引き出した同社とアスコット、設計を担当したフリークス一級建築事務所、さらには商品企画アドバイスを行った東京建物の3社に拍手喝さいしたい。

 マンションの価値はその敷地規模、共用施設なども重要であり、敷地がわずか68坪しかない物件なので総合的な評価は差し控えたいが、立地条件と各住戸の居住性は、昨年、ともに圧倒的な人気になった「プラウド日本橋三越前」と「Brillia日本橋三越前」に引けを取るどころかはるかに勝っている。

 〝ブラントン〟というブランド名もなにやらホテルのようでもあるが、これまたいい。以前にも書いたが、大手デベロッパーのマンションブランドはほとんど「ハ行」だ。野村〝プラウド〟、東建「ブリリア」のほか、三井は〝パークシティ〟など、三菱は〝パークハウス〟(今は「ザ・」がつくが)、東急不動産の〝ブランズ〟。そして〝ブラントン〟だ。大手の一角に食い込もうとする意欲が感じられるではないか。用地取得競争は激烈を極めるが、今回のように大手が見向きもしない土地なら取得でき、商品企画でカバーすることは可能だと思う。

 それにしても、昨年末から記者は〝パークビュー〟のマンション取材を立て続けに行っている、野村「木場公園」、三井「赤坂檜町」、住友「四谷」、三菱「国分寺」・「新宿御苑」、大和ハウス「白金台」、東建「上野池之端」などだ。今回の「日本橋小伝馬町」も加える。

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モデルルーム コンサバトリー(左)とコリドー

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 立地についてもう少し説明しよう。建設地は、隣接する十思公園も含めて江戸時代の伝馬町牢屋敷だったところだ。全体敷地は2,618坪あり、渡辺崋山、高野長英、吉田松陰、橋本佐内らの終焉の地となる。

 綱島氏は「歴史好きにはたまらないマンション」とも言ったが、その通りだろう。それこそ毎日、渡辺崋山、高野長英、吉田松陰に思いをはせることができる。

 その跡地に大正12(1923)年に起きた関東大震災後の復興事業の一環として、昭和3(1928)年に建てられた鉄筋コンクリート製の十思小学校の校舎を現在では再生活用しケアサポートセンターや保育園・銭湯・公園として中央区民の憩いの場として利用されている。

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エントランスホール

驚!問い合わせ4500件突破 野村不動産「プラウド日本橋三越前」(2015/2/27)

“プラウド”に挑戦状 ほぼ同じ単価で「Brillia日本橋三越前」(2015/4/25)

 

 

 

 旭化成は4月25日、今年度から2018年度を最終年度とする3カ年の新中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」をスタートさせた。

 事業ポートフォリオを「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3領域に再編するとともに事業持株会社制に移行し、より戦略的かつ効率的な経営を行っていく。「成長・収益性の追求」「新事業の創出」「グローバル展開の加速」を基本戦略に掲げ、7,000億円規模の投資を行い、2018年度には売上高2兆2,000億円、営業利益1,800億円の達成を目指す。また、10年後の2025年度は売上高3兆円の展望も示した。

 前中期経営計画「For Tomorrow 2015」の総括では、米国の救命救急医療機器メーカーのZOLL社や米国のバッテリーセパレータメーカーのPolypore社を買収し、新事業への参入、事業基盤の強化を図り、合計約1兆円の成長戦略投資を実施し企業価値の増大を図ったとしている。

 また、杭工事におけるデータ流用問題を受けて、改めてコンプライアンスを徹底し、信頼回復に向けて①現場に赴く②現物を確認する③現実を知る-この〝三現主義〟を実践するとしている。

 新中期経営計画では、10年後の目標実現に向け「成長・収益性の追求」「新事業の創出」「グローバル展開の加速」の基本戦略を掲げ、多角的な事業と多様な人財の結束で飛躍の基盤を固めていく。

 杭工事データ流用問題で落ち込んだ「住宅」について、小堀秀毅社長は「やや落ち込んだとはいえ、高い水準で推移している。完全復活は近い」と自信をのぞかせた。

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 旭化成ホームズについては、マンションを中心にずっと見てきたので少しは分かるのだが、他の分野「マテリアル」「ヘルスケア」については、バブル崩壊後は選択と集中によって新規事業に乗り出す一方で、競争力のないものは撤退・縮小してきたという一般的な知識しか持ち合わせていない。世界ナンバー1のシェアを誇る「電子コンパス」や世界初の「ウイルス除去フィルター」などを開発したことなど全く知らなかった。

 新社長に就任した小堀秀毅氏が質疑応答を含め約1時間30分、「えー」「あー」などの機能語をほとんど使わず話し続けたのに唖然として見つめていた。

 とくに注目したのは、「現場」「現物」「現実」の三現主義とトップダウン、ボトムアップを結び付けコンプライアンスを徹底するということだった。また、これまでの純粋持株会社から3事業領域制・事業持ち株会社制へ再編したのにも注目した。社内の風通しをよくし人的交流を図り、新しいことにチャレンジする体制を構築する強い意志が小堀氏の言葉に込められていた。

 「一本足でなく三本足で目標達成する」という言葉にもひかれた。「住宅」は競争も激しく完全に成熟した産業だ。環境対応や再生可能エネルギーの取り組みが喫緊の課題だし、在宅医療・看護、シニア事業も欠かせない。そのためにはマテリアルやヘルスケア領域との連携なくして実現しない。自前でできるというのが同社の強みだろう。「サランラップ」「へーベルハウス」級の新しい商品開発に期待したい。

 

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