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「オープンレジデンシア代々木ザ ハウス」完成予想図

 オープンハウス・ディベロップメントが分譲中の「オープンレジデンシア代々木ザ ハウス」を見学した。物件名に〝ザ ハウス〟が付いているのは昨年分譲して人気になった「恵比寿」に続き2物件目。昨年11月から分譲を開始して、これまで13戸が契約済み。順調に売れている。

 物件は、小田急線参宮橋駅から徒歩5分、渋谷区代々木5丁目の第2種低層住居専用地域に位置する地上4階地下1階建て全30戸。専有面積は44.45~118.33㎡。坪単価は400万円。竣工予定は平成28年9月上旬。設計・監理は長谷建築設計事務所。施工はナカノフドー建設。

 現地は、道路、小田急線を挟んで対面には国立オリンピック記念青少年総合センター・代々木公園が近接している立地。建物は地階住戸が8戸あるが、100㎡以上の億ションも含めまんべんなく売れている。

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 同社の高額マンションを観るのは今回が2回目だ。最初は一昨年分譲された光井純氏がデザイン監修した「オープンレジデンシア南青山」だった。地型が不整形でどうかと思ったが、瞬く間に売れた。

 今回は、単価は割安感があるが、高さ規制が12mのエリアで地階住戸もあるのでどうかと思ったが、よく売れている。

 モデルルームは「南青山」と同じモデルルームなので、設備仕様などについては「南青山」の記事を参照していただきたい。二重床・二重天井、シーザーストーンのキッチン天板、グローエの水栓、食洗機、ユーティリティシンク、バックカウンター、ミストサウナ、木製建具などが標準装備で総じてレベルは高い。

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 同社のマンションは、低層メゾネットの〝オープンレジデンス〟のときから結構見学しているが、最近は地価高と建築費の上昇などからほとんど供給されていない。 

 その一方で、同社はDINKS・ファミリー向けの〝オープン レジデンシア〟にシフトしており、これまで供給された約80物件のうち半数くらいは〝レジデンシア〟だ。これからも都心部では「銀座2丁目」「虎ノ門」「青山1丁目」「小石川」などが予定されている。

 戸建てもそうだが、マンションの売れ行きも好調なことから業績アップに貢献。オープンハウスの前9月期決算は売上高1,793億円(前年同期比:59.9%増)、営業利益213億円(同55.0%増)、当期純利益126億円(同62.8%増)と3期連続して過去最高を更新した。まだまだ快進撃が続きそうだ。

光井純氏デザイン監修 オープンハウス「南青山」 上々スタート(2014/10/20)

安田不動産「レフィール参宮橋ヒルズ」 立地よく割安の単価415万円(2014/12/11)

 

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「ファインコート浦和美園」

 三井不動産レジデンシャルが2月上旬に抽選分譲する都市型戸建て「ファインコート浦和美園」を見学した。同社が埼玉県で都市型戸建てを分譲するのは珍しいが、設計・施工は埼玉県下では圧倒的な強さを発揮しているポスグループのポラテックというのがみそだ。モデルハウスをオープンしたばかりだが、全戸が抽選になる可能性もあるほど人気を呼んでいる。

 物件は、南北線直通、埼玉高速鉄道浦和美園駅から徒歩6分、さいたま市緑区大字大門宮下に位置する建ぺい率60%、容積率200%の地域に位置する全12戸(うち4戸は分譲済み、今回分譲は8戸)。土地面積は138.96~176.67㎡、建物面積は100.01~103.62㎡、予定価格は4,380万~5,750万円。設計・施工はポラテック。構造は軸組工法2階建て。入居予定は平成28年3月中旬。

 1月9日からモデルハウスを公開しており、先週の3連休で30件以上の来場があり、今週末も見学予約がすべて入っているという。

 物件の特徴は、埼玉県、さいたま市、UR都市機構が進めている大規模な土地区画整理事業地内にあり、駅から6分と近く、隣接して約14,000㎡もの公園が整備中であること、徒歩6分に170店舗が入居する「イオンモール浦和美園」があることなど。

 住宅は土地面積が大きく、淡いベージュ地に木目調のサイディング外壁材を張ることでシャープな印象を与える外観が特徴。隣り合う住戸間にはフェンスを設けずオープンにしているのも目を引く。住戸プランは食洗機、ミストサウナ、エネファームが標準装備。200%の容積率を利用して各住戸に2~3畳大の納戸を設置しているのも好評のようだ。

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敷地境界にフェンスがないのがよくわかる

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 この戸建てを見学しようと思ったのは、昨年末、同社の「三鷹」「つつじヶ丘」「国立」の都市型戸建てを見学した際、同社地域開発事業部営業室兼開発室室長・池田篤彦氏から「浦和美園でもポラテック施工で分譲する」と聞いていたからだ。

 同社の〝ファインコート〟シリーズは第1号から21年が経過するが、埼玉県下での供給は「ファインコートららシティ新三郷」くらいしか記者はしらない。

 「浦和美園」をきっかけに埼玉県でも供給を増やす意向かどうかはわからないが、ポラテックと組んだのは注目に値する。

 パンフレットにも「設立45年・累計売上棟数53,002棟、浦和レッズ公式スポンサーのポラスグループ」の見出し付きでポラテックを紹介している。同社がマンションも含めて施工会社を紹介するのは極めて珍しい。戸建てで三井ホームが施工してもパンフレットにわざわざ書くことなどないかもしれない(もっとも三井ホームを紹介する必要はないか)。

 さらに、効果があるのかどうかわからないが、コーナーウォールや門柱などに浦和レッズのチームカラーである「赤」をアクセントに用いている。「リハウスレッド」ではなかった。

 余計なことだが、浦和レッズの公式名が「浦和レッドダイヤモンズ」というのはネットで調べて初めて知った。野球の「ジャイアンツ」も「読売巨人軍」が公式名であるのと同じなのか。

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シャープなデザイン

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浦和美園駅前(タバコが吸える喫茶店は駅からイオンモールまで歩いて、さらに店が広いから都合10分もかけなければならない。これは何とかすべき)

「ファインコートつつじヶ丘シエルガーデン」 記者も惚れ込んだデザイン(2015/11/9)

 

 

 

 野村不動産アーバンネットは1月14日、2016年1月1日時点の「住宅地価格動向」「中古マンション価格動向」の調査結果を発表。2015年10~12月期の首都圏の「住宅地価格」・「中古マンション価格」ともに平均変動率は2013年7月調査以降、連続してプラスとなった。

 「住宅地価格」の価格変動率は首都圏エリア平均で0.5%(前回:0.3%)、エリア別の平均変動率は全エリアでプラスを維持した。

 「中古マンション価格」の価格変動率は、首都圏エリア平均で0.5%(前回:0.6%)、全エリアでプラスを維持した。

 2015年1月~2015年12月年間ベースでは、首都圏の「住宅地価格」・「中古マンション価格」ともに平均変動率は2014年1月調査以降、連続してプラスとなった。

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「ル ジェンテ碑文谷」

 昨日の「ル ジェンテ千代田神保町」に続き東急リバブルが近く分譲する「ル ジェンテ碑文谷」を紹介する。

 物件は、東急目黒線西小山駅から徒歩15分(JR山手線目黒駅バス12分・バス停徒歩4分)、目黒区碑文谷1丁目に位置する6階建て23戸。専有面積は55.06~72.07㎡、予定価格は4,800万円台~7,200万円台、坪単価は320万円。建物は2015年12月に竣工済み。施工は高松建設。販売開始は2月13日。

 最大の特徴は、これまでの「ル ジェンテ」シリーズは駅近のコンパクトマンションがほとんどだったのに対して、今回はDINKS・ファミリー向けであること。最寄り駅の西小山駅や学芸大学駅(徒歩17分)からはやや距離があるが、3~4分間隔で利用できるバスだと目黒駅まで20分もかからない。

 建物は全23戸のうち15戸が角住戸で、二重床・二重天井、可変性のある引き戸を多用しているほか、ミストサウナ、換気機能付き玄関ドア、浄水システム「良水工房」、食洗機を標準装備。キッチン天板は御影石。

 販売担当者は、「坪320万円という圧倒的安さと、目黒駅まで2.5キロという近さをアピールして早期完売したい」と話している。

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 「千代田神保町」は交通便がよく、価格もリーズナブルなので、記者も「売れる」と判断したが、「碑文谷」は「目黒駅圏」のマンションであることをどれだけアピールできるかに成否がかかっていると思った。

 単価もぴったりだ。数年前なら坪単価300万円でも厳しいと思っていたが、最近の周辺の駅近物件は坪400万円を突破してきている。目黒区アドレスでこの価格は訴求力がある。

 見学後、記者もバスを利用したが、現地近くのバス停で待つこと2~3分でバスは到着し、目黒駅まで10数分、全くと言っていいほど渋滞はなかった。

 これまで目黒通りに面したマンションをかなり取材してきたが、最寄り駅の東急線より「目黒駅圏」を前面に出した物件は総じて売れ行きがよかった。

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キッチン

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建築中の「ポラス建築技術訓練校」実習棟の内部

 ポラスグループは1月14日、国交省「平成27年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択された「ポラス建築技術訓練校」の構造見学会を報道陣向けに行った。

 「先導事業」は、再生可能な資源である木材を大量に使用する木造建築物の技術向上に資するとともに普及啓発を図ることを目的とした補助事業。

 同社の訓練校は一般に流通する安価な集成材を合せ柱・合せ梁・重ね梁として複数本集束させることで強度を高める技術を開発したのが特徴。「実例モデル」として公開することで木造非住宅の受注と同工法の普及促進を図る狙いがある。

 建設地は埼玉県越谷市レイクタウン六丁目。建物は木造軸組工法3階建て準耐火構造。延べ床面積約1,396㎡(実習棟約549㎡、事務所棟約846㎡)。竣工予定は平成28年3月。

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「合せ柱」の据え付け(1辺315ミリ)

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美しい実習棟の天井(完成時にはボードで覆い隠されるのか)

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 見学会では同社の担当者数人が建物の概要、構造設計、構造部材、耐火性能、施工状況などについて説明した。例えば、「合せ柱」は105×105の集成材を9本集束したものだが、防耐火性能を満たすためには各集成材ごとに燃えしろを確保しなければならず、構造計算上難しいことから、燃焼実験を経て問題がないことを確認して設計しているという-こんなことを書いても書いている本人が理解できないので、これ以上書かない。

 大変な苦労があったということだろうが、それでも実習棟は縦30m×横12m×高さ6mの大空間がすべて木造でできているのはよくわかった。梁などは欧州マツだが、柱は国産のカラマツを使用したという。完成後も木造建築物であることを知ってもらうために、道路沿いの外観はカーテンウォールとし、視覚的に木造であることが分かるように工夫している。

 3階建ての事務所棟は最大10m×8mスパン。室内の一部を表しとし、テラス外周部を回廊とし、木製格子パネルを設置して木質感を演出する。

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重ね梁の設置

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架構状況

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事務所棟の内部

三井ホーム、わが国初のツーバイフォー5階建て(1階はRC)特養が上棟(2015/12/9)

 国土交通省は1月13日、横浜市都筑区の傾斜マンションの元請けの三井住友建設、第1次下請けの日立ハイテクノロジーズ、第2次下請けの旭化成建材が建設業法に違反する行為を行ったとし、三井住友建設は指名停止1カ月、日立ハイテクと旭化成建材は営業停止15日の処分をそれぞれ行った。

 三井住友建設に対しては、三井不動産レジデンシャルから請け負ったマンションのくい施工工事で1次下請の日立ハイテクノ、2次下請の旭化成建材が工事現場に専任の主任技術者を設置せず、日立ハイテクノが施工を旭化成建材に一括して請け負わせていたことを認識しながら、法の規定に違反しないよう指導や是正を怠り、また、許可行政庁等への通報も行っていなかったことは、建設業法第24条の6に違反し、建設業法第28条第1項本文に該当し、平成28年1月13日から平成28年2月12日までの1カ月間、指名停止処分を行うとしている。

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 当然の処分だが、元請けの三井住友建設は建築士法による「監理」も怠った可能性が大きく、追加処分されるのではないかと思うし、問題が発覚してからの同社の対応は「CAT」、つまり「Compliance」(法令順守)「Accountability」(説明責任)「Traceability」(追跡可能性)に問題があり、経営陣の責任は免れないと思う。

 同社は問題が発覚してから1か月後の11月11日、定例の決算発表会の会場で永本芳生副社長が「『試験的に打つ杭に立ち会い、残りは施工報告書で確認すればよい』とする国交省の標準仕様書に沿った対応だったとして、『日々の管理に落ち度はなかった』」(各紙)と記者団の質問に答えている。

 この「日々の管理(監理のはず=記者)に落ち度はなかった」という発言の是非について、もう一度国民に説明する責任を同社は負っているはずだ。「監理に落ち度はなかった」と今でも強弁するのであれば、再発は絶対に防げない。

三井住友建設、日立ハイテクの違法性にも言及 旭化成 杭打ちデータ流用で報告書(2016/1/9)

杭打ちデータ流用問題 「信頼回復」のカギは監理機能の厳格運用(2015/12/13)

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「ル ジェンテ千代田神保町」

 東急リバブルの自社分譲マンション「ル ジェンテ千代田神保町」と「ル ジェンテ碑文谷」を見学した。前者はコンパクトタイプ、後者はDINKS・ファミリー向けマンション。双方とも早期完売の可能性が高い。まず、「ル ジェンテ千代田神保町」から。

 物件は、東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄三田線・都営地下鉄新宿線神保町駅から徒歩3分、千代田区神田神保町1丁目に位置する13階建て全46戸(店舗1戸、地権者住戸1戸、非分譲住戸1戸含む)。専有面積は30.63~39.74㎡、価格は3,390万~4,790万円、坪単価380万円。建物は2015年12月に竣工済み。施工は合田工務店。販売開始は2月1日。

 現地はビルや店舗などが建ち並ぶ白山通りに面しており、建物は1フロア4戸。うち3戸が角住戸。通風、採光、独立性に配慮しているのが特徴。

 商品企画は、二重床・二重天井、床暖房や3口コンロ、食洗機、ミストサウナ、引き戸多用など。

 販売担当者は、「最近、神保町周辺ではコンパクトマンションの供給が増えているが、総じて売れ行きはいい。12月から事前案内会を実施しているが、これまで来場者は約100件。男女はそれぞれ半々。一挙に販売して、3月の引き渡しまでに完売したい」と話している。

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 「神保町」といえば古本屋街のイメージが強いが、最近は若者向きの「食の街」としても知られているという。特に「カレー」が有名だそうだ。

 そこで、販売担当者お勧めの近くのカレー専門店に入り、トマトとナスが入ったタイ風チキンカレーを注文した。トマトとカレーの相性が抜群でとてもおいしかった。チェーン店とはレベルが違う。昼食時はライス大盛400グラム、特盛500グラムがともに無料。ご飯を少なめにしてもらったら50円割り引いてくれた。680円だったか。

 もちろん本好きにはたまらない街だ。坪単価380万円もリーズナブルな価格だ。30㎡のタイプも廊下スペースをなくすなどの工夫を凝らしている。記者も早期完売できると思う。

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モデルルーム

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挨拶する山根理事長(帝国ホテルで)

コミュニティ条項「存続希望は削除支持の3倍」

山根・マンション管理協理事長

 山口那津男・公明党代表が1月12日行われたマンション管理業協会(マンション管理協)の新年賀詞交歓会で、マンション標準管理規約からいわゆるコミュニティ条項を削除することに対して「個人的には大反対。非常識極まりない」と話した。

 記者の質問に答えたもので、「公明党の見解として理解していいか」という問いに対しては「党の見解ではない。あくまでもわたし個人としての考え」とした。

 一方、賀詞交歓会に来賓として挨拶した同党・井上義久幹事長は、「指針(マンションの管理の適正化に関する指針)にコミュニティ形成の重要性が盛り込まれた。管理規約からコミュニティ条項は削除されるが、(自治会活動と混同しないようにという)コメントも付く。現場が(コミュニティ活動に萎縮しないよう)にしなければならない」と語った。

 また、石井啓一国交相の代理として出席した自民党の宮内秀樹・国土交通大臣政務官は、「(是非について)いろいろな意見をよく聴いて調整したい」と、立場を考慮してか言葉を選んだ。

 民主党の来賓として挨拶した宮崎タケシ・国会対策副委員長は「重要な問題だと思うが、現段階ではまとまっていない。メリット、デメリットを考えないといけない」とし、同党・小宮山泰子衆院議員は「あったほうがいい。わたしの選挙区の川越では観光客も増えており…」と語った。

 マンション標準管理規約は、国交省がマンションの管理規約の作成や変更の際に参考になるように定めているもので、現行では「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成」(コミュニティ条項)が管理組合の活動の一つで、そのための活動費も管理費の中から充当できるとしている。

 しかし、「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」が、任意団体である自治会・町内会活動に管理組合が参加するのは本来の法の趣旨に反すると答申したことを受けて、国交省は標準管理規約からコミュニティ条項から削除する改正案を示している。

 山根弘美・マンション管理協理事長は冒頭の挨拶で、コミュニティの重要性が指針に盛り込まれたことを評価しつつも、コミュニティ条項の削除について「阪神淡路でも3.11でもコミュニティの力が防災・減災に大きな力を発揮したことが実証された。パブリックコメントでも規約存続の声は削除の声の3倍もあったと聞く。(コミュニティ条項の削除によって)現場(管理組合・管理会社)の活動が減殺されることのないよう、混乱することがないようしていただきたい」と懸念を改めて表明した。

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国会議員と記念写真に納まる山根理事長(中央)

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 山根理事長がマンションコミュニティ条項に触れるのは間違いないと思っていた。コミュニティ条項削減については挨拶のかなりの時間を割いて話した。

 記者は来賓として出席していた国会議員に片っ端から質問しようと思っていたが、ほとんどの方が顔を出すだけで早々に退席された。数人にしか聞くことができなかった。残念。

 民主党の宮崎氏も小宮山氏も勉強不足。記者の質問を理解されていなかったようだ。政権を奪取する気があるなら、マンション管理についてもっと勉強していただきたい。地方は知らないが、マンション居住者の声を聞き、課題について話せないと都市部の選挙民の支持は得られないと思う。

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 新年賀詞交歓会には黒住昌昭・前理事長(前URコミュニティ社長)も顔を見せた。「ようやっと解放された。算盤の資格(3段だそうだ)を生かして、近所の子どもたちに教えている。面白くないと言うことを聞いてくれないから必死ですよ」と近況を語った。

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黒住氏

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賀詞交歓会

 旭化成は1月8日、同社の子会社旭化成建材が施工した横浜傾斜マンションの杭打ちデータ流用問題に関する3名の弁護士からなる外部調査委員会の「中間報告書」を公表した。

 報告書は、昨年12月25日に国交省に提出された「基礎ぐい工事問題に関する対策委員会」(委員長:深尾精一・首都大学東京名誉教授)の「中間とりまとめ報告書」が指摘した問題と同様、ずさんなデータ管理、不明確な役割分担などが原因としたうえで、元請の三井住友建設、一次下請けの日立ハイテクノロジーズ、二次下請けの旭化成建材それぞれの建設業法や建築士法に関する違法性にも踏み込んでいる。

 また、事件発覚を受けて三井住友建設が行なった「試験の結果に基づいて支持層未達等杭が存在すると判断することには慎重であるべき」とし、近く行なわれる再検査結果を待たなければならないとしている。

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 これまでの同社の記者会見では三井住友建設や日立ハイテク、旭化成建材の建設業法、建築士法に関する違法性について暗示はされていたが、明言・明示はされていなかった。今回、報告書が初めて各社の違法性に触れた。

 今回の工事について報告書は「元請業者であるSMC(三井住友建設)は監理技術者を、下請業者である旭化成建材等は主任技術者を、それぞれ設置する必要があり、また、本件マンションのような共同住宅に関する建設工事は『公共性のある重要な工事』に該当するため、監理技術者及び主任技術者は、本件杭工事について専任の者でなければならない」とし、「SMCは、本件杭工事に関し、建築士法に基づいて工事監理者を、建設業法に基づいて監理技術者を、それぞれ置く必要があったが、それが誰であったのかは、旭化成建材に残された資料からは判明しなかった」と、建築士法や建設業法に触れる可能性を示唆した。

 この点について、三井住友建設は「永本副社長は、『試験的に打つ杭に立ち会い、残りは施工報告書で確認すればよい』とする国交省の標準仕様書に沿った対応だとして、『管理に落ち度はなかった』と強調した」(日経WEB版)と、監理に瑕疵はなかったとしている。

 さらに、「日立ハイテクは、事実上、旭化成建材と一体となって、SMCに対する営業活動を行う役割が大きかったが、その担当責任者は…本件杭工事現場に常駐していなかった可能性が高い」「日立ハイテクは、本件杭工事に関し、建設業法に基づいて主任技術者を置く必要があったが、それが誰であったのかは、旭化成建材に残された資料からは判明しなかった」と、建設業法に抵触するのではとしている。

 旭化成建材に対しては、「本件杭工事に関し、建設業法に基づいて主任技術者を置く必要があったところ、主任技術者は…法令が定める『専任』義務を果たしていなかった」と法令に触れる可能性を指摘している。

 事件発覚を受けてSMCが行なった「スウェーデン式サウンディング試験」については、「一般的に用いられる地盤調査方法の一つとして一定の信頼性があるとされているが、複数の専門家に対するヒアリング結果によれば、地表からおおむね10メートルを超える深度の支持層を測定するには必ずしも妥当な調査方法ではないとの見解も見受けられる」とし、横浜市が「建築基準法第12条第5項に基づく報告を行うよう求めているので、今後、これを踏まえた検証がなされるものと理解している」「SWS試験の結果に基づいて支持層未達等杭が存在すると判断することには慎重であるべき」とした。

 報告書は、「杭の施工さえ適切に行っていればデータはそれほど重要ではないという現場の感覚は、一般社会の感覚と大きく乖離しているといわざるを得ない」と、業界の体質についても言及した。

杭打ちデータ流用、ルール守れば再発防げる 国交省・対策委員会(2015/12/25)

杭打ちデータ流用問題 結局は大山鳴動…早々に幕引きへ 国交省・対策委(2015/12/12)

マンション杭打ちデータ流用問題 闇の多重下請け構造浮き彫りに(2015/11/16)

 

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草月流とコラボした「植物の繭」 

 三井不動産は1月8日、東京駅丸の内駅舎の3Dプロジェクションマッピングなどで知られるネイキッドがプロデュースした「FLOWERS BY NAKED」を「日本橋三井ホール」で開催する。「花」をモチーフにしたもので、生花、オブジェ、映像、インタラクティブ、香り、飲食など五感で楽しめるよう工夫されており、「いけばな草月流」とのコラボレーション作品「植物の繭」も展示される。

 開催に先立つ7日、プレス内覧会・オープニングセレモニーが行われ、ネイキッド代表・村松亮太郎氏と草月流家元・勅使河原茜氏、テーマソングを担当する水曜日のカンパネラ、コムアイ氏がゲスト出演しトークショーを行った。

 「FLOWERS BY NAKED」は1月8日~2月11日まで「日本橋三井ホール」で開催される。また、重要文化財「三井本館」や「仲通り」「コレド室町1~3」などのイルミネーション「NIHONBASHI ILLUMINATIONS collaborated with FLOWERS」も同時開催されており、春の花に見立てた三井本館の外壁が徐々に開花していく様子が表現されている。

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左からコムアイ氏、村松氏、勅使河原氏

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「Big Book」

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「BIG FLOWERS」

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生け花

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「DANDELION CLOCKS」

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 会場の入り口では、大きな本の造作〝Big Book〟と人の背を超える蓮のような花が出迎え。壁面にはフィボナッチ数列に基づいたモザイクが映し出され、息を吹きかけるとそれに反応して音とともに100万本の綿毛が舞い上がる「DANDELION CLOCKS」、ドクドクと鼓動が伝わる草月流とのコラボ作品「植物の繭」、和紙でできた桜に光り輝く花が舞う「桜彩」…。

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ピンク色に染まる三井本館(極彩色に染まるかと思ったが、そうではない。隣の三越、日本橋三井タワーがライティングされているので目立たない。派手にして重文がショックを受け風邪をひかないように配慮したためか)

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仲通り

 

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