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「コモンライフ武蔵藤沢駅前」モデル棟「ひとえんラボ」

 積水ハウスは4月9日、子育て共助のまち「コモンライフ武蔵藤沢駅前」のグランドオープンセレモニーを行い、報道陣にも公開した。

 「コモンライフ武蔵藤沢駅前」は、埼玉県の旧県営入間下藤沢団地跡地での共助の仕組みの普及を目的としたモデル事業に採択されたもので、「ひとえんコモン」と名付けた街区中央のコミュニティ形成の場となる共用空間や場づくりの街区設計や、NPOとの協働による子育て世帯と高齢者世帯相互の見守り、見守られる関係を誘導する仕掛けなどが施されている。国交省の「平成26年度スマートウェルネス住宅等推進モデル事業」にも採択されている。

 物件は、西武線武蔵藤沢駅から徒歩4分、入間市武蔵藤沢周辺区画整理事業地内の開発面積約2,968㎡、全16区画の建築条件付き宅地分譲。第2期(11区画)の土地面積は139.69 ~169.12㎡、価格は2,780万~3,490万円。

 セレモニーで挨拶した同社埼玉営業本部長・新井冨士夫氏は、「街全体で子どもを育てる理想的な街づくりができた」と述べ、来賓として挨拶した埼玉県都市整備部長・秋山幸男氏は、「家族構成を考えた場合、4人を想定されるのが一般的でしょうが、県のマスコット『コバトン』の応援マークのこどもの数は今年2月に従来の2人から3人に増やした。元気な埼玉県を取り戻すために子育てに力を入れている県としても応援している」と語った。

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左から同社所沢支店長・長野太郎氏、秋山氏、新井氏

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 開発規模は全16区画と大きくはないが、しっかりランドスケープデザインを施していると思う。街区中央の木造シャーウッドのモデル棟「ひとえんラボ」(平屋建て、小屋裏付き)の商品企画とこの住宅を取り囲む街路計画がいい。

 「ひとえんラボ」は、「地縁」「血縁」「知縁」を繋ぐ造語からなり、高齢者世帯の入居を想定。延べ床面積は約108㎡。UDの考えを採用し、柱・壁の角は丸くし、廊下・階段幅はメーターモジュール。引き戸を多用している。吹き抜け部分の天井は無垢のヒノキ材。外構はベルバーン(陶板)を一部採用している。

 ここまでは同社のよくある商品だが、舗道に面した東側のほぼ中央に約2畳大の土間を設置しているのが大きな特徴だ。外部との交流がしやすく、しかも防犯ガラスには外から見えづらいフィルムを貼る工夫も施している。

 舗道は中央の部分のみだがインターロッキング舗装とし、さらに角を曲がる部分のみ道路幅を4m(他は6m)に狭め、車のスピードが出すぎないようにしている。その一方で、道路幅が狭い部分は住宅敷地をオープン外構とすることで狭さを感じさせない工夫も行っている。モデル棟が同社主力の鉄ではなく木なのもいい。

 同社住宅の特徴でもある「5本の樹計画」もしっかり盛り込んでいる。今年1月から本格的に分譲を開始し、すでに4区画が契約済みであることから、引き続き第2期の分譲を4月11日に開始する。

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 面白い話を2つ。一つは秋山部長が話したことについて。秋山部長はコバトンを引き合いに出して「子どもは3人かいい」と語った。これは確かにいいと思ったが、果たしてコバトンの子どもはそんなにいるのかと疑問に思った。社に戻り確認したが、あらゆる画像データを見ても子どもは2人(匹か羽か)しかいない。

 秋山部長は勘違いしたか、これから3人に増やすのだろうかと思い県住宅課に電話したら、「従来子ども2人だったのを赤ちゃんが誕生したことにして3人に増やした。秋山が話したことに間違いはない」ということだった。画像データも送ってもらったので紹介する。

 しかし、他のホームページではまだ2人のものが残っている。これは増やさないのか。それと、画像では子どもは女(メス)が1人、男(オス)が2人になっているが、これはどうしてか。「女の子が1人で男の子が2人というのが理想」と考える日本人が多いからか。ジェンダーフリーの人たちから批判されないことを祈る。頑張れコバトン! (これって埼玉県人には旧聞か)

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コバトンの家族

 もう一つは、面白くてニヤリとしてしまう誤植について。取材を終え、すぐ資料を読み始めた。ものの1~2分もしないうちに誤植を見つけた。「CONCEPT」の文章の中に「…人々が警戒に言葉を交わし…」とあった。明らかに「…人々が軽快に言葉を交わし…」の間違いだ。

 人のミスを指摘するのは恥ずかしいことだし、鬼の首を取ったようにミスをあげつらうのははしたない行為だ。そもそも記者にそんな資格はない。誤字誤植だらけの記事を書いているからだ。つい最近も東京建物の「目黒」の記事で「天井高5.8m」「5,300haを緑化」など5カ所もミスをした。加齢に加え、メガネがあわないからだ。先日、健康診断をしたら、視力はメガネをかけたままで右も左も0.6だった。

 そんなに目が悪いのに、記者の悲しい習性か、どうしても他の誤字誤植を見つけてしまう。誤字が「わたしを見つけて」と呼びかけてくるのだ。これが本を読む楽しみの一つでもある。村上春樹氏を押しのけてノーベル文学賞を受賞した莫言氏の超大作「豊乳肥臀」の和訳本で重大ミスを発見したときほどうれしかったことはない。発刊して10数年間、訳者も編集者もおそらく読者も気が付かなかったミスを発見したのだ。いまは重版が発行されているので、ミスは訂正されているはずだ。

 話しが脱線してしまった。元に戻すが、「警戒に言葉を交わし」はひょっとしたら、これはミスではなく書いた人の意図が隠されている掛詞ではないかと考えた。つまり、「警戒するために言葉を交わす」という意味が込められているのではないかと。何の警戒もせずに「軽快に言葉を交わす」のは記者くらいではないか。

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モデル棟(中央の部分が土間につながる引き違い戸。この部分のみ道路幅は4mしかないが、街区デザインに工夫を凝らすことで広く見せているのがポイント)

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「アセットシェアリング原宿」(左が「ペアシティ」、右が「原宿ハウス」)

 インテリックスが不動産特定共同事業法の任意組合方式を活用した不動産小口化分譲事業に参入する。

 同社が所有する一棟の不動産を一口100万円単位に小口化し、共有持分(所有権)で販売するもの。賃貸管理や修繕などを管理運営会社に一任するので、個人が1戸単位(1棟)で取得・運営するより安定的な収入が確保され、空き家・滞納リスクも分散されるほか、贈与・相続時には金融資産に比べ評価額が抑えられるため資産として大幅な圧縮効果も期待できるメリットがある。

 記者会見に臨んだ同社の山本卓也社長は、「相続税の改正を睨んで一昨年から検討してきた。個人で不動産を取得するのは高額でもあり、様々なリスクも伴うので、小口化商品は相続対策として需要が高まると考えた。立地条件に応じて分譲マンション、オフィス、ビジネスホテル、中古リノベーションなど多様な手法で価値を提供できる。今回の物件も、普通のシェアハウスとは一線を画すもので、4.5%の表面利回りが期待できるとみている。今後は流動性を重視して1件5億円から20億円程度の規模で展開していく」と話した。

 第一弾の「アセットシェアリング原宿」は、JR山手線原宿駅から徒歩7分、渋谷区千駄ヶ谷3丁目に位置する敷地面積約283㎡、地上3階地下1階建て延べ床面積約619㎡。建基法上の種類は寄宿舎で、部屋数は32室。専用面積は約5.9畳大で、トイレ、シャワールーム付き。約70㎡のラウンジ・キッチンとランドリー・ビューティルームが付いている。賃料は12万円前後。昨年2月から募集開始し、ほぼ2カ月で満室になったという。一口100万円(5口以上200口以下)で4月13日から募集開始する。総額は8億円。

 不動産の小口化分譲はバブル期に流行ったが、その後バブルがはじけ不動産価格が暴落し、運営会社も倒産するなど立ち消えとなった。1995年に「不動産特定共同事業法」が施行されたことによって消費者保護が図られ、大手デベロッパーなどが様々な事業を展開している。

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記念写真に応じる山本社長(左は同社執行役員で建物の管理を行うインテリックスプロパティ取締役・俊成誠司氏、セルリアンタワー東急ホテルで)

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 山本社長の話を聞きながら、面白い事業だと思った。同社は年間1,000戸以上のリノベーションマンションを手掛ける〝老舗〟だ。物件情報や土地情報も相当数あるはずだ。その情報を逃す手はない。
 小口化商品は新しい事業ではないが、不動産投資を考えている人には受け入れられるのではないか。金融資産だけでなく、不動産を取得したいというニーズは一定数ある。空き家リスク、修繕の煩わしなどの負担が軽減されるのがいい。

 土地・物件の特性に応じてマンションだけでなく、シェアハウス(同社は〝ソーシャルアパートメント〟と呼ぶ)もビジネスホテル、オフィスも価値の最大化を考えれば当然だ。

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ラウンジ・キッチン

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 記者は「原宿」の価格を予想した。場所はおおよそ想像がついた。延べ床面積が約619㎡で、坪単価を600万円くらいと低めに見積もって10億円、つまり1,000口くらいで分譲するのではないかと考えた。
 結果は8億円で、記者の予想は外れたが、第一弾でもあり、失敗は許されないとこのような低い価格設定になったのではないかと思う。関係者からも記者の予想は的外れでないことを示唆された。
 現地見学もしたが、周囲は「原宿ペアシティ」「原宿ハウス」「秀和神宮レジデンス」や高級賃貸マンションが建ち並ぶ一角。建物はコンクリート打ちっ放しで、約60㎡のラウンジ・キッチンの床は無垢材。居室は狭いが、トイレ・シャワールームが付いているのが特徴。

 購入希望者が販売予定口数を超え抽選になるのではないかと思うがどうだろう。

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居室

 国交省「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」(座長:福井秀夫・政策研究大学院大学教授)は、総会などの議決権割合を変更してはどうかという提案も行っている。

 区分所有法第14条(共用部分の持分の割合)には「各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合による」とし、この規定は「規約で別段の定めをすることを妨げない」ともしている。また、同法第38条(議決権)では「各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、第十四条に定める割合による」としており、専有面積割合ではなく平等にしているところも少なくない。

 そしてまた、建て替えの場合などは、同法第62条(建替え決議)で「集会においては、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数…」としている。つまり議決権だけではなく、区分所有者が分母になるケースもあり、個人や法人が複数住戸を所有していても区分所有者としては一人としてカウントすることが決められている。

 検討会は、これを見直すことを提案している。「近年は、大規模で店舗と分譲住戸のある複合用途型のマンション、超高層マンション等の出現により、高層階と低層階、あるいは住戸と店舗とでは、床面積割合によっては住戸の財産価値(眺望、景観、日照等の付加価値)が適正に反映されないケースがみられるようになってきたため、現行のように議決権を床面積割合によって与えるのは、公平性等の点で問題がある…」というのだ。

 そこで、①各住戸の床面積割合に加え②価値割合を加味し③住戸1戸につき1個の議決権を与えてはどうかとしている。

 この提案は様々な問題もはらんでいる。難しい問題だ。一般的に、デベロッパーは、日照や眺望、間取り、設備仕様、向き、市場性などを総合的に判断して値付けを行っており、超高層マンションの場合などは低層階と上層階とでは10倍くらいの価格差のあるものが少なくない。

 具体的にはどれぐらい異なるのか。分かりやすい例で示そう。最近書いた東京建物「Brillia Towers目黒」の場合、平均単価は600万円だが、30㎡台の最低価格の住戸の坪単価は550万円くらいになりそうだ。一方、最高価格の150㎡台は880万円くらいになる模様だ。単価差で1.6倍、価格差で8倍だ。

 検討会が示した議決権割合をこれに適用すると、4億円台の住戸を取得する人はワンルームの購入者の8倍の議決権を持つことになる。これが公平かどうか記者は分からない。

 そもそも、先にも書いたようにマンションの値付けは不公平が生じないよう、付加価値の高いものは価格を高くし、その分だけ購入者に負担を求めている。価値の高い住戸ほど購入者の金銭的な負担が大きいのだから、ある意味ではこれもまた公平だ。共用施設の利用でも、高い値段の住戸を買った人と低い住戸を購入した人とで差別をつける例は皆無ではないがほとんどない。お金持ちもそうでない人も公平に扱っている。

 住戸1戸につき各1個の議決権を与えるべきというのも危うい。これが認められれば多数派工作は容易になる。買い占めればいいわけだ。

 検討会は、価値割合を採用した場合の課題として、「床面積割合という基準が客観的かつ普遍的であるのに対し、階層別や位置別の効用は主観的かつ流動的であり、また、それが販売価格に適正に反映されているとは限らない」ことを上げている。そして、「分譲後の環境変化に伴う効用の変化(例えば分譲時の眺望が隣接のマンション建設で大きくその価値が低下したなど)の問題が可能性として生じ得ることは否定できない」としながら、「床面積割合と価格割合に相当の乖離がある場合の不公平の問題の方が大きい」と結論付けている。

 これも難しい問題がある。確かに値付けは主観的判断で行なわれるので、価格が適正であるかどうかだれも分からない。しかし、あらゆる商品はそのようなものではないか。ダイコンだってキャベツだって、価格は主観的に付けられるのではないのか。適正であるかどうか結局は市場(消費者)が判断するものではないのか。

 購入後の環境変化も無視できない。検討会は「床面積割合と価格割合に相当の乖離がある場合の不公平の問題の方が大きい」としているが、マンション購入後に、その敷地の前面、隣接地にマンションなどが建設され、日照・眺望が奪われるのは日常茶飯だ。複合日影といって、複数のマンションからの日影の影響を受けても、個々の建築物は違法にならないのが現行法だ。

 だから、記者はユーザーには用途地域だとか立地条件には十分注意を払うようにと忠告してきた。購入時の価値判断が将来にわたって正しいかどうか、なんともいえない。

 もう一つ、固定資産税や都市計画税、不動産取得税は、価値割合ではなく、いずれも土地や建物の持分比率が基準で算定される。これとの整合性はどうなるのかという問題もある。

 以上、議決権割合に価値割合を反映させよという提案は説得力があるようで極めて危険な問題もはらんでいると思う。お金(力)のある富裕層が益々富み、そうでない人は益々貧しくなる、発言力も弱まる21世紀の資本主義社会がマンションでも完成するのか。

 

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「三井ショッピングパークららぽーと富士見」

 三井不動産は4月10日、同社の大規模郊外型商業施設としては13施設目の「三井ショッピングパークららぽーと富士見」をオープンする。東武東上線エリア最大級の敷地面積約15.2haに293店舗が出店する。年間の売り上げ目標は450~500億円。開業に先立って6日、報道陣や招待客などに公開され、3~4万人が訪れた。

 施設は、東武東上線鶴見駅から約1.5㎞(バスで約6分)、埼玉県富士見市山室に位置する敷地面積約15.2ha。鉄骨造4階建てで延べ床面積約18.5ha、店舗面積は約8.0ha。店舗数は293店舗。設計施工は安藤・間。

 埼玉県を含む北関東の基幹店と位置付けており、商圏半径10㎞圏内の約160万人。若年層だけでなくシニア層もターゲットに据え、ワンストップで需要を満たすことを目指す。商業施設では初となる三越伊勢丹、京王、丸広百貨店のサテライト店も出店する。

 施設コンセプトは、「コミュニティ」「空間」「体験」「ショッピング」の4つをキーワードとする「人・モノ・文化が交差する新拠点~CROSS PARK~」。

 「コミュニティ」では、地域との共生を大切にするため認可保育所、クリニックを設置し、交通広場も整備する。地産地消を促進するため地元「JAいるま野」と提携し、「いるマルシェ」「彩の国レストラン」が出店する。

 「空間」では、約4.2haを緑化し、ららぽーと公園やドッグランを整備するほか、ママにも優しいキッズテラス、女性目線で創られたトイレ空間を提案している。本物の樹木「シマトネリコ」を植えたフードコート「森のダイニング」も売りの一つ。シマトネリコは数本植わっていた。

 「体験」では、日本初の「Media Mation MX4D」が体験できる「TOHOシネマズ」、商業施設初の「セガソニック鉄道」などのエンターテイメントを誘致し、「ショッピング」は多世代ニーズに応える293店舗を揃える。

 冒頭、挨拶に立った同社常務執行役員商業施設本部長・石神裕之氏は、「『船橋ショッピングセンターららぽーと』を開業してから35年目の節目の年にリージョナル施設としては13店舗目となる施設オープンとなる。ワンストップショップとして地域に根ざした施設になるよう努力していく」と語った。

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「森のダイニング」

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 地元埼玉を意識した施設でもある。「いるマルシェ」には、生産者の名前が入った野菜などがたくさん並んでいた。新タマネギは1個50円くらい(100g33円)で売っていた。

 「彩の国レストラン」もお勧めだ。埼玉県産の約80種の食材を用いたビュッフェレストランで、大食漢にはたまらないのではないか。ただ、すいとんに似た郷土料理「つみっこ」はやや味が濃かった。

 「TOHOシネマズ」の「Media Mation MX4D」も体験した。これは怖かった。万里の長城から電動自転車のようなものが転げ落ちるアニメ映画で、画面が飛び出し、シートが縦横上下に動き、足元に何かが触る、いやな匂いではないが、何だか変な香りもする。石が飛んできたので目をつぶったらその途端、水しぶきが顔面を襲った。約7分間。汗びっしょりになった。心臓の弱い人は敬遠したほうがいい。

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「いるマルシェ」(左)と「彩の国レストラン」

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 来場者にも話を聞いた。小さい子どもをあそばせながらママさんたちが寛ぐ「スタジオカフェZooAdventure」を利用した20代の女性は、「小さな子どもの声がうるさいとネットでよく書かれるので、ここは子どもをあそばせながら私たちもリフレッシュできる。とてもいい」と話した。「遊び場」の利用料金は30分500円から。

 施設の近くに住むという20代の女性は「近くに商業施設は全然ない。わたしは車が利用できないので、自転車で来ることができる。楽しみ。富士見市も知られるようになる」と大歓迎していた。

 娘さんが地元に住んでおり、誘いを受けたので静岡県下田市からやってきた60歳代の夫婦は「立派な施設だが、地元の商店街がかわいそう」と、既存の商店街への気遣いをみせた。

 川越から車で10分くらいかけて来館した60代の男性は「娘が招待されているので来たが、同じような施設は川越にも入間にも川口にもある。どこに行くか悩ましいほどだ」と過当競争を心配していた。

 それにしても3~4万人とは驚いた。昨日の西武プリンス球場の観客数は約22,000人だ。それの2倍近いとは。

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「京王」(左)と「三越伊勢丹」

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2階から写す

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「スタジオカフェZooAdventure」

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女性用トイレ(女性スタッフに撮ってもらった写真。「とてもきれい。化粧直しブースは2カ所。もっとあったらいい」と話していた)

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記者が気に入ったポスター(キャッチコピーは「オジサンだって女子だもん」)

 平成24年1月から27年2月まで途中2年半の中断を挟み合計11回の会合を経て国交省「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」(座長:福井秀夫・政策研究大学院大学教授)が終了した。最終とりまとめとして近く発表される。標準管理規約に盛り込まれている「コミュニティ条項」が削除されるのは確実で、その是非をめぐって内外野から議論が巻き起こりそうだ。

 この「検討会」について記者は、都合3度だけ傍聴できなかったが、ずっと取材してきた。初回の会合でいきなりビンボールまがいの発言が飛び出し、第三者管理方式、コミュニティ活動、議決権の要件などについて激論が交わされた。意見がまとまらず、第9回以降2年半も会合が開かれなかったので、空中分解、雲散霧消したものとばかり考えていた。しかし、この空白期間に何かがあったのか、最終的には現場サイドの声は全く反映されず、「コミュニティ条項」を削除するという方向が打ち出された。

 いま、「コミュニティ」はマンション業界の大きなテーマの一つだ。デベロッパーも管理会社も管理組合も自治体などと連携してこの取り組みを強化している。どうしてこのような時代に逆行する、流れを遮断しようという動きになったのか。振り返ってみた。 

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 検討会は、機能不全に陥った管理組合をどう救済するかがメインテーマと思われたが、第1回会合から各委員と現場サイドの専門委員・オブサーバーとの間で意見の相違が表面化した。

 中でも激しいやり取りが交されたのはコミュニティ形成についてだった。区分所有法にはコミュニティや自治について規定はまったくなく、国交省が作成したマンション標準管理規約の「コミュニティ条項」だけが管理組合の自治・コミュニティ活動に対してお墨付きを与えていた。これが問題視された。

 問題を整理しよう。管理組合と自治会の関係については、前者は区分所有法による明確な法的根拠があり、目的、構成員、禁止事項なども定められている。同法は、「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる」(第3条)「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない」(第6条)と規定している。

 一方、地方自治法では「(地縁による団体)は、その規約の定める目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う」(第260条の2第1項)とあり、目的は「地域住民の親睦、福祉、防犯、文化等にかかわる諸活動を行う」と自治会などを規定し、構成員は「区域に住所を有する者で加入を希望する者」となっている。

 このように両者は明らかに異なる団体だ。双方に関する裁判例でも、「町内会費の徴収は、共有財産の管理に関する事項ではなく、区分所有法第3条の目的外の事項」であり、「この町内会費相当分の徴収をマンション管理組合の規約等で定めてもその拘束力はない」(平成19年8月7日、東京簡易裁判所判決)と、代理徴収は無効とされている。

 今回の「検討会」でもこの問題が蒸し返された。当然と言えば当然だ。記者も現行の「コミュニティ条項」は法的な担保力が希薄で、やや無理があると思う。しかし、財産管理の組合活動とコミュニティ活動は車の両輪だ。どちらかが機能しなければ、マンションは極めて住みづらい〝ハコ〟に成り下がる。コミュニティはマンションの財産・生命・文化を守り発展させるエンジンでもある。

 記者は、堂々巡りの白熱した論議を聞きながら、最終的には両論併記で丸く収められるのではないかと思ったが、そうではなかった。福井座長は第9回目の会合で次のように述べている。

 「町内会費の徴集は無効だとまで言われているわけですから、仮に違法な活動に管理費を使っていた場合に、法的紛争が起きて同様の判断が裁判所で相次ぐことにでもなったら、標準管理規約以前のみっともない事態に陥る。そういう意味での安全運転をするという前提で議論いただきたいと思います」

 「安全運転をする」-この言葉に福井氏の強い意志が込められている。これを聞き逃したのはミスだった。具体的にはどのようなやり取りがあったか。少し長くなるが、議事録から引用する。

 自らマンション居住者だという村辻義信委員(弁護士)は、財産管理団体としての管理組合の本質的な目的を理解していない人が多いとし、「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成、これに管理費を充当するんだという、この条項が明記されたことによって、さらに混迷を深めているという状況にある」と、福井座長の考えに概ね賛成であると述べた。

 コミュニティ条項を削除すべきという意見の急先鋒、安藤至大委員(日大大学院総合科学研究科准教授)は、「私は村辻委員のご意見よりもさらに厳格にとらえるべきだと考えております。先ほど、防災の取り組みにバーベキューを組み合わせるという話ですが、これに全員が喜んで参加しているのかということが知りたいですし、また全員が喜んで参加するようなイベントであれば、参加費を本人たちから徴集すれば良いと思います。仮に、防災訓練には参加したいがバーベキューには興味がない人、かつ区分所有者の方からしたら、自分たちのお金が目的外に使われている状況なわけですから、これは明確にすべきです。勝手に流用されては困るという考え方もあるのです。

 また、防災がそれほどまでに大事なのであれば、防災訓練の参加を現時点で、ちゃんと強制して行っているのかについても気になります。全員参加しているのでしょうか。それをせずに、参加できる、そして参加したい人だけで防災訓練を行い、気の合った人たちだけでバーベキューをやるというようなことにもし管理組合のお金を使っているのであれば、それこそまさに目的外使用であり、この最高裁の判例とかの考え方からすれば、もう完全に逸脱していると考えております」と、バーベキューなどの飲食に管理費を充当するのは目的外使用と主張した。

 これらの意見に対して、村裕太専門委員(三井不動産レジデンシャル開発事業本部都市開発二部部長)は、「コミュニティの形成が良好なマンションというものが、よく清掃が行き届いていたりとか、設備の保守、維持がちゃんとできていたりと同等になるぐらい、やっぱり資産価値を高める、もしくは維持するのに必要なソフトだという認識がご購入者の方に強いからだというふうに私ども分譲主としては思っておりまして、逆に、売り主としてはコミュニティの形成に必要ないろいろなイベントなどを企画したりサポートしたりというようなことをむしろ積極的にお勧めしたり、お手伝いをしたりというようなことをやっております」と反論した。

 すかさず、安藤氏は、「今、村専門委員がおっしゃったことが仮に正しいのであれば、別に管理組合がお金を出さなくても、住人全員が自分たちで進んで町内会に参加し、町内会の経費でそのような取り組みをするはずですので、まさに管理組合と町内会とを混同する必要がないということを、ご説明されたのではないでしょうか」と再反論した。

 こうしたやり取りが続き、結局、議論は平行線のまま散会となった。

◇    ◆   ◇

 さて、皆さんはこのやり取りと結論をどう理解されるか。ひと言で言えば、コミュニティ削除派が法律を楯に存続派を押し切った形だろう。

 いずれにしろ、今回の決定は、これまで国交省が示していた標準管理規約(コメント)の「コミュニティ形成は、日常的なトラブルの未然防止や大規模修繕工事等の円滑な実施などに資するものであり、マンションの適正管理を主体的に実施する管理組合にとって、必要な業務である。管理費からの支出が認められるのは、管理組合が居住者間のコミュニティ形成のために実施する催事の開催費用等居住者間のコミュニティ形成や、管理組合役員が地域の町内会に出席する際に支出する経費等の地域コミュニティにも配慮した管理組合活動である」とする見解から180度の転換だ。

 しかし、その一方で、検討会は専門委員やオブザーバーの主張を考慮したのか、自治会活動は合意形成や地域の防犯面、資産価値向上につながる効果は否定できないとし、「政策論からコミュニティ活動は展開すべき」という意味がいまひとつ分からない悩ましい文言が盛り込まれた。

 この相反する結論を600万人の区分所有者はどう受け取るのだろうか。一方で否定され、他方で奨励されれば、また裂き状態に陥るのではないか。

 そもそも、どうしてこんなに議論が紛糾するのかという根本問題について考えないといけない。記者は区分所有法に問題があると思っている。多くの法律には「国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする」(マンションの建替え等の円滑化に関する法律)のように第1条に目的規定がある。ところが、区分所有法の第1条(建物の区分所有)は「一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所…は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる」としか規定されていない。この種の規定は趣旨規定というのだそうだが、やはり哲学がない。 ここに根本原因があるのではないか。

 一つだけ、聞き捨てならないことがあるので言わせていただく。安藤氏が防災活動とバーベキュー活動を攻撃したことについてだ。ここまで言われると、もう完全な自主的な住民の自治活動、コミュニティ活動に対する敵視だ。悪意すら感じられる。

 失礼ながら安藤氏の発言・言葉には険がある。どこか人を小ばかにするもの言いで、喧嘩を売るメディアのディベート番組を観るようで気分が悪くなる。

 どこの管理組合も予算の半分以上は恒常的な建物の維持管理費に消える。少ない予算をやりくりしイベントなどの費用を捻出しているのが実情だ。役員はほとんどボランティアだ。企業の交際費や政治家の政務活動費とは訳が違う。コミュニティ活動が違法な活動であるかのように言われるのには腹が立つ。

 話は横道にそれるが、安藤氏は第三者管理に御執心のようだが、富裕層向けや投資用マンションはいざ知らず、一般的なマンションや機能不全に陥ったマンションの管理組合は専門家などに支払う報酬をどう捻出するのだろうか。飲食費をそのままフィーに充てても足りないのではないか。

 書きだすととまらなくなる。記者の悪い癖だ。もう最後だ。つたない記事に付きあっていただきたい。

 記者も町内会が戦前、住民同士が監視し合い、大政翼賛の一翼を担わされていたことを学んだ。今でも行政の下請け的なことをやっているのかもしれない。自治会が毛嫌いされるのはそんな理由からだろう。

 しかし、冠婚葬祭に代表されるようにわが国の伝統的な文化を継承し、地域ぐるみで様々な問題を主体的に解決し、行政などに街づくりを提案するなど、自治(町内会)活動は、地域社会の活性化に大きな役割を果している。今後もその役割は増大するはずだ。緊急時には公助は当てにできず、自助・共助こそが生死の鍵となることを3.11でわれわれは学んだのではなかったか。

 「自治(self-governance)」とは「自分たちが決めたことは自分たちで守る」という意味ではないのか。安藤氏の主張は、マンション居住者の自治権を奪い、その権限を一部の専門家や富裕層に集中させようという企みではないかと勘繰りたくなる。細かく規制をかけるより、管理組合の創意工夫に任せたほうがマンションの価値はあがる。コミュニティがマンションの価値を計る指標の一つになる時代は必ずやって来る。

「福井先生を連れてきたかった。残念」 管理協理事長、「検討会」を批判(2015?3/13)

 

 

 国土交通省の「平成26年度木造建築技術先導事業」に採択された国内初となる木造(ツーバイフォー工法)による耐火5階建て特別養護老人ホーム「(仮称)第二足立新生苑」の工事を三井ホームが請負うことが決まった。落札価格は約27億4,889万円。応札したのは、辞退者があったため同社のみだった。

 建設地は足立区花畑4丁目。敷地面積は約4,551㎡、建物は5階建て延べ床面積約9,016㎡。1階が鉄筋コンクリート、2~5階が木造ツーバイフォー工法。27年度末に竣工する予定。

 これまで規模の小さい混構造の木造5階建ての事例はあるが、これほど大きな規模の木造5階建ては国内初となる。

わが国初の木造5階建て特養 国交省が先導モデルとして決定(2014/8/25)

 

 

 東京建物の「Brillia Towers目黒」がヴェールを脱いだ。記者の坪単価予想550万円はものの見事に外れ、600万円になることが分かった。高いか安いか、これは最終的には市場(ユーザー)が決めることだ。

 しかし、「目黒」で坪600万円の値が付いたことで、今後の都心のマンションは高値を続々更新してくるのは間違いない。先に住友不動産が竣工見学会を行った「高田馬場」も「池袋」も坪400万円だ。分譲時には「安くない」と思ったが、今となったらこれは安いか。立地、その他総合的な評価ではもちろん「目黒」だが、坪200万円も差があるのか。

 さらに、駅力からいったら山手線29駅で「目黒」を上回るのは、東京を筆頭に、品川、新宿、原宿、渋谷、恵比寿、有楽町などがあり、比較感から他の駅も軒並み400万円以上になる。山手線内の高級住宅街は最低でも700万円、800万円以上つけないとバランスが取れない。

 他のデベロッパーはこれ、つまり他社物件が高値をつけるのを待っていたのだ。今回の「目黒」がメルクマールとなって、数字が独り歩きし、さらにヒートアップするのではないか。

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 もうずいぶん昔のことなので記憶はさだかではないが、「目黒」を見学しながら、バブル発生当時の狂乱人気を思い出した。昭和61年のころだ。東洋製糖の子会社ヨートー開発(平成11年12月に解散)が「ヴェラハイツ目黒ガーデン」(79戸)を分譲開始した。記者は売れ行きを確認するために同社に聞いたら、何とほとんどを一般のユーザーではなくて不動産会社が買い占めたというのだ。販売する前に〝即日完売〟したのだ。

 その後、割安感のあるマンションには数日前から現地に申し込み希望者が並び、ホームレスを雇って抽選券を手に入れる人も現れた。デベロッパーは対抗策として、申し込み時に印鑑証明を提出することを求めた。

 住宅金融公庫融資付きなどの新築は、抽選分譲しなければならないという縛りがあったため、不動産業者は投資用マンションや中古をターゲットにした。買い取り専門業者は月に数百億円の仕入れを行っていた。戸数にして数百戸だ。転売するごとに価格は跳ね上がり、1回転すると価格は倍になっていたというのはざらだった。

 億ションの代名詞「広尾ガーデンヒルズ」は、昭和60年ころの坪550万円くらいだったのが、バブルがはじける平成2年には坪3,000万円を突破した。マンションは株と同じ投機の対象となった。

 新築は国土法の規制がありなかなか高値追求はできなかったが、当時、億ションをたくさん手掛けていたドムスは、あとで当局から摘発されることとなったのだが、1戸44億円の億ションを麻布で分譲した。これは今でもマンションの最高価格記録になっているはずだ。

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 とりとめのないことを書いてきたが、「バブル」とはいったい何だったのか簡単に振り返ってみたい。

 バブルの発生については諸説があり、ミルトン・フリードマンは「日本の『バブル経済』は1987年のルーブル合意がもたらしたものである」と指摘し、野口悠紀雄は1987年11月に「バブルで膨らんだ地価」という論文で「私の知る限り、この時期の地価高騰を『バブル』という言葉で規定したのは、これが最初である」と語っている。

 しかし、記者はもっと早い段階で「バブル」は発生していたと思う。「バブル」という言葉は言いえて妙で当時〝なるほど〟と感心したものだが、われわれ業界人は「狂乱地価」という言葉で不動産市場を表現した。

 その狂乱地価、バブル経済が顕在化したのは昭和60~61年だ。昭和60年の天皇在位60年記念硬貨と61年秋に分譲された民活マンション第一号の「西戸山タワーホウムズ」、そして62年2月に売り出されたNTT株を称して「3大財テク商品」としてマスコミは報じた。

 「西戸山タワーホウムズ」は、モデルルームオープンが真夏でパンフレットも有料だったが、連日、隣の西戸山公園を見学希望者がとぐろを巻いた。来場者、申込者もケタ違いだった。最近のマンションの来場者数は数千人もあれば話題を呼ぶが、「西戸山」は約6万人が押し寄せた。購入希望者は、北は北海道から南は鹿児島までに及び、分譲戸数576戸に対して購入申し込み倍率は実に44.2倍に達した。

 NTT株は売り出し初日には値が付かず、売り出し価格1,197,000円に対して初値が付いたのは翌日で1,600,000円だった。1日で約40万円の値上がりだった。まさに濡れ手に泡の狂乱ぶりだった。

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 先に書いたヨートー開発のマンションは、「西戸山」や「NTT株」の時期と重なるはずだし、もう一つ、今回の「目黒」が呼び水となって市場を過熱させる機能を果たすのではないかと予測する〝根拠〟がある。

 根拠と言っても理論的に証明できないのだが、どういうわけかマンション市場の好不調のターニングポイントが春とか夏休み明けとかに集中しているのだ。

 古い話だが、〝不況期の大量供給〟と言われた昭和57年の夏休み明けの9月初めの日曜日、首都圏を台風が襲った。記者はマンションの抽選会を取材するため家を出た。1、2分も経たないうちに、濡れ鼠になり取材を断念した。多くのマンション販売現場が水浸しになり、販売を中止するところが続出した。その後、不況に突入していった。

 バブルの発生は五月雨式にやってきたが、決定的な後押しになったのは3月末の春休みに発表される地価公示だった。地価上昇が報じられ〝買い安心〟を誘った。

 バブル崩壊も平成2年の夏休み明けの9月上旬だった。株価が暴落し、ほとんどすべての株は売り気配で値が付かなかった。バブル崩壊の予兆とも言うべき1987年10月19日ブラックマンデーも文字通り休み明けだった。

 バブル崩壊の痛手からようやく回復しかけた市場に冷水を浴びせかけたのも2007(平成19)年夏のサブプライムローン問題だった。その翌年9月、リーマン・ショックが全世界を襲った。どちらも夏休み中とその直後だった。

 そして今日は春爛漫の春休みではないか。これまでのマンション市場と異なるのは、主役が若干異なることだ。かつてのバブルの主役は金融機関と不動産業者だった。

 今回は、主役とまではいかないまでも先導役を果たすのはアジアの投資マネーだ。いま、都心マンションの契約者の3割、4割がアジア系企業(個人)というマンションも少なくないはずだ。バブル期もそうだったように、都心部のいわゆるビンテージマンションと呼ばれる中古がターゲットになる。

 いったいいくらのお金が不動産投資用に注がれているのか記者はよく分からないが、1兆円くらいではないかと思っていた。

 この予想を日経新聞が裏付けてくれた。3月26日付のコラム記事「反転うかがう地価」は、「都市未来総合研究所によると、14年の国内の不動産取引額は約5兆600億円と前年比16%伸びた。とりわけ外資系ファンドなど海外企業の投資は1兆円弱と前年の2.7倍だ」と書いている。

 バブルで痛い目に遭い、リーマン・ショックで打ちのめされ、さらに3.11で追い打ちをかけられた記者は、もう2度とつらい目には遭いたくないと思っているのだが、少なくとも2020年の東京オリンピックまでは市場を冷やす材料は見つからない。「国土強靭化」に突き進むのだろうか。普通のサラリーマンはその心構えも基礎体力も回復していないと思うのだが…。

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「Brillia Towers 目黒」完成予想図

 目標の3倍、18,000件の資料請求がある今年上期の最大の注目マンション、東京建物他「Brillia Towers 目黒」の坪単価は600万円-同社は4月2日、4月4日のモデルルームオープンに先駆け報道陣向けの内覧会を行った。記者が予想した坪単価550万円は大幅に外れ、63㎡で1億1,500万円(坪単価602万円)になることが同社から明らかにされた。分譲開始は6月上旬。

 物件は、JR山手線・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線目黒駅から徒歩1分、品川区上大崎三丁目に位置する40階建てノースレジデンス524戸(分譲320戸)38階建てサウスレジデンス416戸(分譲341戸)の2棟で合計940戸(分譲661戸)。容積率はノースレジデンスが896.51%、サウスレジデンスが550.00%。

 専有面積は30.05~150.11㎡、間取りはSTUDIO~3LDK(うち約3割がSTUDIO・1LDK)、価格は5,000万円台~4億円台、坪単価は約600万円。竣工予定は平成29年12月上旬。設計・施工・監理は大成建設・竹中工務店設計共同企業体。売主は同社のほか首都圏不燃建築公社。販売代理は東京建物不動産販売。

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森の広場

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100㎡モデルルーム

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 この物件についてはこれまで2度記事にしているのでそちらを参照していただきたい。

 物件の最大の特徴は、内覧会の冒頭で同社執行役員住宅プロジェクト開発部長・田代雅実氏や同部グループリーダー・櫻井晋氏が強調したように、目黒駅から1分の4線が利用できる交通アクセス・利便性のよいこと、総開発面積約2.3haに900本の樹木を植え、約5,300㎡を緑化するなど「駅前に緑を創る」こと、タワーマンションならではの共用施設を整備し、一部自己日影はあるものの東・南側には遮るものがない眺望に恵まれているということに尽きる。

 同社が当初目標としていた資料請求件数6,000件の3倍に当たる18,000件を突破したのも、これらの特徴が浸透したものと思われる。資料請求者の年齢は30歳代後半から40代が約5割、50歳代も4割弱。職業は会社経営者、会社役員、医師などが約3割。居住地は品川、目黒区、港区で約3割。

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田代氏

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 さて、単価予想を外したことについて。記事にも書いたが、ある業界紙の方と「550万円か600万円か」で飲み代の賭けをした。記者の完敗だ。言い訳はしない。30数年間、年間にして100~200件くらいマンションを見学してきたが、坪単価で50万円も予想を外したのはあまり記憶にない。2014年8月の時点でも書いたが、「品川区上大崎」で坪600万円は考えられなかった。富裕層は港区や渋谷の高級住宅街を選択すると考えたし、30㎡台や40㎡台もかなりある商品構成からして億ションのイメージは描きづらかった。

 言い訳めくが、資料請求が同社の目標の3倍に達したことでも分かるように、同社も読みを誤ったのではないか。

 63㎡で億ションとは複雑な思いだが、この単価にユーザーがどのような反応を示すか注目したい。〝ひょっとしたら手が届くかも〟と考えた人はあきらめることになるのではないか。ただ、一言。これほど緑に恵まれた都心のタワーマンションは今後出るのか出ないのか。記者は出ないほうに賭ける。街もマンションも緑環境が価値を左右する。

 設備仕様について。100㎡超は33戸で、天井高が2.8m、建具・家具が突板仕様のプレミアム住戸は44戸しかないことからも分かるように、他の標準的なプランの仕様は億ション仕様ではない。

 いずれにしろ、この物件が今後のマンション市場のメルクマール、指標になるのは間違いない。一番喜んでいるのはユーザーではなく、同業のデベロッパーではないか。

 賭けに完敗したのは悔しいが、高値挑戦した東建に乾杯!

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サウスレジデンス

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高さ4mの模型。背後のサントリーパフカル(4m×4mが素晴らしい)

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ゲストサロン外観(本物の石積みに水盤を設けるなどこれは立派)

東京建物 目黒駅前の再開発マンション坪単価は500万円超か(2014/8/22)

目黒駅前の再開発タワーは坪単価600万円になるか(2015/12/4)

 花見ができる賃貸物件の価値は月9,000円!-いえ・まち・くらしの情報サイト「at home VOX(アットホームボックス)」が全国の20~50代男女500名を対象に「お花見の価値」について調査を実施したところ、花見ができる賃貸物件の価値は月額平均8,928円で、30代男性と50代女性は1万円を超えたという。

 このアンケート結果に驚いた。もちろん記者もサクラ、とくに夜桜が好きだが、月額約9,000円だから年額にしたら約11万円だ。11万円も出したら、どれだけ多く酒が飲めるだろう。いくらなんでもこれは高すぎるのではないか。よほど年収の高い賃貸居住者を対象にしているのではないか。

 ただ、同社がかつて行ったアンケートで東京タワーの夜景は月額平均9,223円、東京スカイツリーの夜景は月額平均9,042円だったそうで、それらと同等というのは納得だ。桜はせいぜい1週間しか眺められないのに対して、東京タワーもスカイツリーも四六時中眺められるから、その価値の開きは大きい。記者はスカイツリーの価値などほとんど認めない。

 それにしても男性と女性、同じ年代の男性と女性では価値評価が大きく異なるのにもびっくりした。

 例えばもっとも価値を低くみた30代の女性は7,263円であるのに対し、同じ世代の男性は10,168円だ。30代の女性に次いで低い8,153円の評価をした50代男性に対して、同じ世代の女性は10,409円とこれまた両極端。歳とともに価値観が異なってくるのは分からないではないが、同じ世代間でこんなに断絶があるとは信じられない。夫婦だったらどうなるのだろう。

 記者が思うに、30代の女性は子育てに忙しくてサクラどころでなく、同じ30代の男性は構ってくれない奥さんの代わりにサクラを愛でることで自分を慰め、先が見え始めた50代の男性は寂々と散るサクラにわが身を重ねるのが辛く、反対に猩猩たる赤ら顔の夫を見限り、ひらひらと舞うサクラとわが身を重ね合わせている世の奥さん方が浮かび上がってくる。男と女は難しい。同床異夢…。

 「at home VOX(アットホームボックス)」は面白い。

 住宅・不動産業界の入社式の訓示を記者に届いた順に紹介する。

 まず、大和ハウス・大野直竹社長。大野氏は、「お客さまとの信頼関係を構築し、皆さん自身が信用される『人財』になることが不可欠」とし、「目先の結果に一喜一憂せずに地道に努力を続け、『人間力』を磨いてください。1年では大きな差は付きませんが、5年経過すると努力の蓄積が如実に表れてきます」と呼びかけた。

 「また、皆さんは『当社グループが大企業である』と思い入社されたとしたら、それは大きな勘違いです。当社は仕事の大小に限らず、常にお客さまの気持ちを考えて行動し、その積み上げによって成長してきた会社です。皆さんは『中小企業たれ』という言葉のもと、上司・先輩に指導・協力を仰ぎ、『行動第一主義』で自らを鍛えてください」と慢心を戒めた。

 次に、三井不動産・菰田正信社長。菰田社長は、新入社員に心掛けてほしいこととして五点をあげた。最初は、「『自立した個人』になること。『自立した個人』として『会社のビジョン』に『自らの志』を重ね合わせ『自己実現』を果たしてください」と呼びかけ、二つ目は「幅広い視野を持つ」こと、三つ目は「チャレンジスピリット」、四つ目は「健全な心身を保つ」こと、そして五つ目は「社会人としてのコモンセンスを持つ」こととした。

 「世の中の不祥事のほとんどは、常識の欠如に起因するものです。『コモンセンス』がしっかりしていれば、ごく自然にコンプライアンスの態勢がとれるはずです」と結んだ。

 三井ホーム・市川俊英社長は、「三井ホームは若い社員とほとばしるエネルギー、そしてチャレンジ精神に満ち溢れています。今後さらに皆さんと一緒に努力し、三井ホームブランドを『未来へそして世界へ』輝かせていきましょう」とエールを送った。

 野村不動産ホールディングス・中井加明三社長は、「当社グループは、まだまだ成熟していない、これから新たな展開を切り開き更なる成長に向け、動き始めた企業グループ」としたうえ、顧客志向、チャレンジ精神、有機的に連携する総合力を養うことを訴えた。

 また、ダイバーシティプロジェクトを推進し、生き生きと働いてワクワクした企業グループをみんなで創り上げよう」と呼びかけた。

 三菱地所・杉山博孝社長は、三井・菰田社長を意識したわけではないだろうが、仕事に取り組む姿勢として四点をあげた。

 ①インテグリティ・コンプライアンス②チャレンジ志向・イノベーティブ③グローバル④アズワンチーム-で、「当社は日本で初めてオフィス街を創った」「当社のグローバル事業は経営の大きな柱である。海外に進出するグローバルだけではなく、日本に海外から人を呼び込むグローバルも重要であり、様々な取り組みを行っている。どんな仕事の中でもグローバルに通じる部分がある」と話した。

 不動産流通業トップの三井不動産リアルティ・山代裕彦社長は、「働きながら能力、経験、人格を磨き、自らの力を高めていってほしい」「当社の目指す会社の形は自由闊達、自由闊達は三井の社風」と強調し、「私が勝手に考えたことですが、何事をするにも『必死』になれば、『必至』は実現する。この気概を持って社会生活を送ってください」と「必死」と「必至」の将棋からくる言葉を新入社員に贈った。

 

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