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 中古マンションのリノベーション事業を行うインテリックスグループは4月24日、青山通り沿いに個人向けの新ショールーム「青山リノベーションスタジオ」をオープンする。

 “家を知る”をコンセプトに、リノベーションに関する疑問や質問から相談・検討まで、ワンストップで知ることができる場とする。3つの各フロアを巡りながらつくりたい住まいのイメージを具体化し、リノベーション費用や工事についてはもちろん、中古マンション購入からの相談も、常駐スタッフがその場で対応する。

 場所は〒150-0002 渋谷区渋谷2-9-11 インテリックス青山通ビル、JR渋谷駅、または東京メトロ表参道駅からそれぞれ徒歩10分くらい。営業時間は10:00~18:00(水曜日定休)、電話番号0120-55-3927

http://www.ku-kan.co.jp/showroom/aoyama.aspx

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直海氏(左)と浜田氏(ザ・リッツ・カールトン東京で)

  SBIモーゲージは4月21日、ザ・リッツ・カールトン東京で記者会見・発表会を開き、2015年5月1日(金)から社名を「ARUHI(アルヒ)」と改め、第2創業期を始動するとともに、新たに元デル代表取締役社長/元HOYA代表執行役の浜田宏氏を代表取締役会長CEOに迎え、現社長の直海知之氏は代表取締役社長COOに就任すると発表した。

 これまで業界のパイオニアとして住宅ローン専門金融機関としては最多の約170店舗を全国展開し、利用客は約11万人に達していることから、今後成長を続けるためには、金融商品とともに新しい住宅物件情報の提供や顧客を囲い込むメンバーズクラブを通じて、「日本一満足度の高い住生活プロデュース企業」を目指すという。

 「ARUHI」は、顧客が住宅を購入する「ある日」が最高のものであり、ARUHIにはギリシャ語で「始まり」という意味があることから、「ある日」に強いメッセージを込めたという。

 会見に臨んだ浜田氏は、「住宅購入者の長いライフステージの中で、当社はローン締結の場でしか接してこなかった。貸しっぱなしはもったいない。トータルで家さがしのお手伝いができるよう、さらに私たちももっと楽しく自由に仕事ができる会社にしようと参画することを決めた」と、CEO就任の理由を語った。

 また、直海氏は、「今後さらに会社を伸ばすためには住宅ローンだけでいいのか、様々な需要を取り込めないか、ローンの枠組みを超えたもっと大きな視野で新しい展開ができないかを考えて、浜田氏を迎えた」と、浜田氏を招へいした経緯を述べた。

 コア事業の「ARUHI住宅ローン」のほか、「ARUHIメンバーズクラブ」「ARUHI家探しサービス」の3本の矢で事業を展開し、現在1,000人、170店舗体制を2020年にはそれぞれ2,000人、300店舗に増やす目標。コア事業では5月に「ARUHIフラット35(リフォーム一体型)」を発売するほか、「女性向け住宅ローン」「リバースモーゲージ」も開発する予定。

 同社は2000年6月に設立。わが国初の住宅ローン専門金融機関(モーゲージバンク)として、長期固定金利住宅ローン「フラット35」の証券化を主力商品として業績を伸ばしてきた。2014年度の売上高は過去最高の130億円を見込み、住宅ローン実行額は約4,800億円。利用人数は約19,000人。「フラット35」の実行件数は5年連続シェアトップで、融資残高は約2兆円、利用者は約11万人。2005年度から2014年度までの年率平均成長率は15%に上っている。

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◇       ◆     ◇

 浜田氏の話も直海氏の話もストレートに伝わってきた。仰る通りだと思った。住宅メーカーはそうではないかもしれないが、デベロッパーはこれまで顧客を大事にしてこなかった。数万戸、数十万戸ものマンションや一戸建てを分譲しながら、さらに接客したお客さんの数はその数倍もあるはずなのに、売りっぱなしでフォローすることを長い間やってこなかった。だから景気の波に翻弄されてきた。

 そうした反省から、系列の管理会社は「住生活総合サービス業」を標榜するくらいいまはグループをあげて必死に顧客の囲い込みをやろうとしている。

 しかし、言うは易く行うは難し。一筋縄でいかないのがこま分野だ。顧客の数は多いが、それこそ千差万別、十人十色。ニーズは極めて個別的だ。不動産もまた同じものが二つとない特異な商品だ。これをどうマッチングさせていくのか。性能のいいコンピュータも人工知能も最良の提案などできないのではないかと記者は思っている。決め手はやはり直海氏が話したように〝フェース・ツー・フェース〟だろう。他社とどのような差別化を図るのか、お手並み拝見だ。同社は3年前に宅建業の免許を取得しているが、「貸金業」とは全然違うはずだ。

◇       ◆     ◇

 冒頭に書いたように、会場がリッツ・カールトンだったのにびっくりした。ホテルのバンケットサービスマネージャー氏に聞いたところ、芸能関係の催しは多いが、企業の記者発表会は多くないようだ。住宅・不動産会社では初めてではないかと思う。

 もちろん直海氏は会場費がいくらだったかは明かさなかったが、リッツを選んだ価値は十二分にあると思う。記者席の椅子もテーブルも布が巻かれており、壁には高価そうな蒲団張りを施したアート、天井は幾重もある折り上げで、部隊のカーテンはシルク。

 取材後、記者はそのマネージャー氏に声を掛けた。「さすがリッツ」「私は開業初日に宿泊し、感動的なおもてなしを受けた」などと持ち上げた。「ところでタバコが吸いたいのですが、ここは全て禁煙ですよね」といったら、「どうぞ」と記者発表会会場に隣接したテラスに案内された。眼下に檜町公園。テラスの椅子はパイプではなく、本物の木でできており、座る部分は布製だった。

 ここまでなら、あるいは他のホテルもそうかもしれない。リッツがリッツたるゆえんはここからだ。

 記者は1本タバコをふかし帰ろうと思ったら、先ほどのマネージャー氏が「紅茶はお好きですか?」「いえ、私はいつもコーヒーです」と正直に言いかけたところで、こういうところだけは要領がいい記者は「もちろん」と答えた。するとそのマネージャー氏は「よろしかったら、どうぞ」とオリジナルの「ENGLISH BREAKFAST」「SPECIAL BLEND」「STRAWBERRY CHAMPAGNE」のTEA BAGをくれた。言っときますが、絶対記者が催促したわけではありません。リッツの桁違いのホスピタリティの高さについては下記の記事をどうぞ。

 蛇足だが、昨日、三井不動産の記者発表会が行われた「マンダリン東京」には10畳大以上もありそうな豪華な喫煙室があった。あんな立派な喫煙室は見たことがない。

 脱線続きだ。再びリッツ。物は試しに「個室トイレ」に入った。ドアは壁面と一体化された差し渡し1mもありそうな引き戸。入って驚いた。鍵がないのだ。記者もトイレに入ったら必ず鍵をかける。昔、かけ忘れて女性が入ってきたときは心臓が止まりそうになった経験があるので、そんなへまは犯さない。

 しばし思案した。鍵がなければ用など足せないではないか。ところがどうだ。引き戸は自動ドアになっていた。入ったときは自動的に締まり、出るときは手をかざすだけで開く仕掛けになっていた。

 広さがまたすごい。茶室ほどはあった。もちろん板畳もないし掛け軸も掛かっていないが、これだけ広いとゆっくり用を足すだけでは満足できず、いたずらに時間を浪費する人が出てくるのではと少しだけ心配もした。

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リッツ・カールトンの2階テラスから

比類なきホスピタリティの高さリッツ・カールトン 記者も初体験(2007/4/2)

 

 

 

 ついにこの業界から「近代化」が消えた-公益財団法人不動産流通近代化センターは4月20日、同センターの名称を4月1日付で「不動産流通推進センター」に変更したとホームページ上で発表した。

 同センターの設立は昭和55年(1980年)。これまで消費者保護と不動産流通のレベルアップを目指し、レインズ(不動産流通標準情報システム)の構築、価格査定マニュアルの作成・普及、公認不動産コンサルティングマスター登録制度などの公益事業を行ってきた。

 「一方で、『近代化』という言葉が今の時代にふさわしくなくなってきているのではないか、というご意見をいただき、先般、センターの新しい名称を公募して」今回の決定となった。

◇      ◆     ◇

 新名称があまりにもあっさりしたものなので肩透かしを食らったような印象を受けるが、呼称変更は大賛成だ。記者は20数年も前から変更すべきと言い続けてきた。「近代化」を付すことは、まだそのような側面がないわけではないが、いかにもわが業界は「前近代的」な時代遅れの業界であるかを内外に示すものだと思ってきた。業界に身を置くひとりとして、ずっと恥ずかしい思いをしてきた。

◇       ◆     ◇

 昭和31年(1956年)の経済白書「日本経済の成長と近代化」で「もはや戦後ではない」とされてから59年が経過した。また、同じように「近代化」を付していた「財団法人東京タクシー近代化センター」が平成14年4月に「財団法人東京タクシーセンター」に改称されてから13年が経過した。「宅建主任者」も今年4月、「宅建士」に変更になった。

 不動産流通推進センターが業界をリードする団体の一つになっていただきたい。

 ただ、まだホームページには「不動産流通近代化センター」の名前で出ているのはどういうことか、関係者は名残惜しいのだろうか。スパッと「近代化」を捨てていただきたかったのが残念だ。

 それと、4月1日にさかのぼって変更するというのもいまひとつよく分からない。そこで業界紙をチェックした。A紙は4月20に変更したと書いている。B紙は4月17日付とある。C紙には日付は記載されていない。記者は「4月1日付」と聞いたので書いた。いったいどういうことか。

唯一残っていた「近代化」が消える 不動産流通近代化センターが名称変更(2014/11/04)

 

 

 

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菰田氏(左)と森氏(マンダリン・オリエンタル東京で)

 三井不動産と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は4月20日、両者が「東京2020 スポンサーシッププログラム」における「東京2020 ゴールドパートナー」契約を締結いたと発表した。

 「東京2020 ゴールドパートナー」は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のスポンサーシッププログラムの国内最高位に位置付けられており、同社は「不動産開発」カテゴリーにおける「街づくりパートナー」として、東京2020大会の成功に貢献していく。

 記者会見に臨んだ同社社長・菰田正信氏は、「当社が『不動産開発』カテゴリーにおける『街づくりパートナー』として大会をサポートできることを大変喜ばしく思っております。当社は、世界から集まる人々をお迎えするのにふさわしい、また東京2020大会後もレガシーとして残していくにふさわしい、魅力的な街づくりをおこなうことで、東京と日本の魅力を広く発信し、大会の成功に貢献してまいりたいと思います」と語った、

 また、同組織委員会会長・森喜朗氏は、「三井さんとの契約でゴールドパートナーは13社になった。すごい速いスピードで、世界記録更新ペースだそうです。今後も話があれば聞くし、これで終わりではない」と、ゴールドパートナーの数には含みを持たせた。

 これまで組織委員会とゴールドパートナー契約を結んでいるのはアサヒビール、アシックス、キャノン、エネオス、東京海上火災、日本生命、NEC、NTT、野村證券、富士通、みずほグループ、三井信託銀行の12社で、三井不動産は13社目。

 東京2020スポンサーシッププログラムでは、Tier 1、Tier 2、Tier 3 の3つのレベルのパッケージを用意し、2015年1月以降、国内スポンサーを募集している。権利行使ができる領域は日本国内で、スポンサーレベルに応じて権利行使が異なる。

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左から鳥原光憲・日本パラリンピック委員会会長(日本障害者スポーツ協会会長)、佐藤さん、菰田氏、蒼井さん、森氏、田中さん、竹田氏

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 同社がわざわざマンダリン・オリエンタルホテルを借りて、菰田社長が出席して、女優の蒼井優さん、パラリンピアン(陸上・走り幅跳び)の佐藤真海さん、元体操女子日本代表で日本体育大学児童スポーツ教育学部助教・田中理恵さんを呼んで何をするのだろうと思っていた。

 先に同社は、選手村の事業協力者代表に選ばれているが、単独ならまだしも13社の代表だから、わざわざホテルを借りて社長が挨拶することもなかろうと考えていた。

 ところが、もちろんそんなレベルの話ではなかった。発表会では森氏も竹田恆和・国際オリンピック委員会委員、日本オリンピック委員会会長も同席した「ゴールドパートナー」契約の発表会見だった。

 大手の会社が続々契約されるのを組織委員会から送られてくるメールでチェックをしてはいたが、まさかこの業界から選ばれるとは夢にも思っていなかった。

 さて、その宣伝効果を金額に換算したらいくらになるか。同社も組織委員会も契約内容や金額について質問を受け付けなかったが、関係者によると契約料は最低で150億円だという。

 マンションの単価なら分かるが、この価値については皆目見当もつかない。しかし、「三井不動産」は首都圏や関西圏ではメジャーだろうが、地方では三井グループの1社としか認識されていないのではないか。これで一挙に先に挙げた企業と肩を並べることになった。

 そういえば、2009年の侍ジャパンが優勝したWBC大会で、同社がスポンサーとなり、投手が球を投げるごとにバックネットのところに同社の社名が流れたのをみなさんはご存知か。広告料は破格の安さだったそうで、同社の幹部が呵呵大笑(大勝)したのを記者はよく覚えている。

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みんなで申し合わせたのか、左から「白」の田中さん、「黒」の菰田氏、「紺」の蒼井さん、「赤」の佐藤さん(蒼井さんは「海外に喜ばれる、日本人が誇りに思える、将来に継承できる街づくりを行ってほしい」、田中さんは「春なので白にしました。ストレスフリーの環境を整えていただきたい」、佐藤さんはお子さんが生まれるそうで「とても順調。2020年は出なくて公開しないよう、可能性にチャレンジしたい」とそれぞれ語った。菰田氏は「おもてなしはわたしどもの重要なテーマだし、バリアフリー、ユニバーサルデザインにもしっかり取り組んでいく」と答えた)

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会場には約110人の報道陣が駆け付け、参加者はカメラのフラッシュを浴びた

東京オリンピック選手村 事業協力者は三井不レジなど13社グループ(2015/3/28)

 

 

 

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「クレヴィア大船」完成予想図

 伊藤忠都市開発が先にニュースリリースした、新しいバルコニー空間「アウタールーム」を導入している第一弾マンション「クレヴィア大船」を見学した。すでに1組のお客さんが購入希望とか。親子隣居のニーズはあるはずで、他のマンションでも採用できそうだ。

 物件は、JR京浜東北線・根岸線本郷台駅から徒歩11分、横浜市栄区笠間五丁目に位置する5階建て全59戸。専有面積は64.05~74.86㎡、価格は未定だが坪単価は200万円強になる模様。竣工予定は平成28年2月下旬。施工は石黒建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。

 「アウタールーム」とは、一般的なマンションのバルコニーは奥行き約1.8~2.0mで、隣の住戸との間には隔て板を設けているのに対し、図のように隣り合う住戸のバルコニーの隔て板を設置せず、双方の住戸をバルコニー空間でつなぐというもの。これにより、親子世代の「つかず、離れず」の関係が保たれるという。

 今回採用するのは、最上階タイプの6戸3組。モデルルームにも採用しており、バルコニー面積は幅約2.7m×奥行き約3.25m。双方を繋ぐと約17.55㎡(5.3畳大)の空間になる。

 設備仕様は、食洗機、ミストサウナ、床暖房が標準装備。

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 この種の隣居型提案は真新しいものではない。記者がよく覚えているのが、東急不動産がバブルのころに分譲した「プレステージ磯子」だ。1戸1億円以上した。分譲開始後バブルがはじけ、販売には苦労したはずだ。

 もう一つは、20年くらい前に洋伸不動産が分譲した「フォルスコート武蔵小杉」がそうだったと記憶している。全20戸と規模が小さかったが、隣り合う大小の2戸をワンセットで分譲したはずだ。

 今回の物件は、隣り合う住戸が同じ広さで、反転タイプとなっている。親子世帯が住むと仮定すると、一方はもっと狭くてもいいのではないかと考えるがどうだろう。

 単価的には割安感があるのではないか。大船駅前の再開発では東急不動産が約250戸のマンションを建設するが、坪単価は300万円くらいになるのではないか。それと比べれば、バス便だが相当安い。来場者も「安い」と感じているようだ。

 東京都は昨年、住宅政策審議会にマンション部会を立ち上げ、8月から今年1月にかけ7回の会合を開いている。部会長は齊藤広子・明海大教授で、部会長代理は篠原みち子・弁護士。このほか委員が8名、それと不動産協会、マンション管理業協会、首都圏マンション管理士会などの専門委員8名から構成されている。

 部会は非公開だが、その都度、議事録が要約の形で公表されている。国交省には失礼だが、「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」とは中身が雲泥の差。変なことをしゃべれば、齊藤氏か篠原氏に一喝されるだろうから、男性委員も慎重にならざるを得なかったのではないか。議事録の一部を紹介する。

<管理状況の把握について>

◎マンションの実態がわからないと、講じるべき支援策など対応しづらい。任意のアンケートで把握しきれないとなると、例えば条例で、都の調査権限を位置づけた上で、豊島区のように届出義務を設け、情報を把握する必要があるのではないか。

<管理不全マンションへの対応について>

◎管理状況が悪いマンションは周辺の市街地環境に大きな影響を与えかねないが、その中には、建替えや解消により問題が解決するものもあれば、その道すら開かれず、管理を相当一生懸命行うしかないマンションもあるので、議論の対象となるマンションをもう少し絞った方がいいのではないか。

◎管理状況が悪いマンションがどの程度あるのか把握することは難しい。管理不全に陥る前、例えば管理規約も見直さず、修繕もきちんとしていない、修繕の仕方もわからないなどといった状況のマンションに、高齢化の波が押し寄せ、役員のなり手がいないなど、様々な問題が一度に発生しており、現場は大変である。

◎管理不全に既に陥っているマンション、管理不全に陥りそうな予備軍のマンション、もう少し後押しすればうまく再生・耐震補強・建替えが可能なマンションなど様々な段階があることを意識して議論すべき。

◎修繕もきちんとされており、修繕積立金もしっかり積み立てられているマンションは、日常的な管理組合の体制がきちんとできており、管理に対する意識も相当高い。一方で管理が全くされておらず管理不全に陥っているマンションがあることも事実である。そこに陥らないための東京独自の施策に取り組むべき必要があると感じている。

 ◎外部不経済を起こさないためには適切な修繕等が重要となるが、そのためには日常の管理組合の体制が機能していることが重要である。

 ◎管理不全に陥っているマンションに対し、どのような支援メニューを用意しても、支援を受ける側にそれを活用しようという意識がないと支援は難しい。管理組合の中には、行政が支援すると言えば、自分たちは何もしなくても支援が完結するようなイメージを持つ傾向があるが、決してそうではないことを啓発する必要がある。

◎どんな支援が必要かという議論よりも、管理不全状態に陥らせないようにするにはどうしたらいいかという議論の方が先である。これには、きちんと管理すれば市場で評価され、自分たちの資産価値を上げていくという仕組みが成り立っていることが前提となる。これをしたら必ず評価されるということがわかっていれば、区分所有者はそれを行うはずである。立地や間取りだけでなく、管理そのものがマンションの価値を決めていくという仕組みが確立しないと、管理を放置し続けるマンションが出てくるだろう。

<管理不全マンションへの対応について>

◎管理不全マンションの明確な基準がない。まずは判定基準について議論すべきではないか。

◎判定基準が重要事項説明書に追加されれば、売買時の障害となるのを避けるため、管理組合は改善に向けて動くのではないか。

◎約9割のマンションが管理会社に管理委託していることから、よほど劣悪な管理会社でなければ、管理不全マンションに陥ることは考えにくいのではないか。むしろ、自主管理や一部委託を行っているマンションの実態を把握すべきではないか。

◎マンションは戸建住宅に比べて固定資産税を3割程度多く負担していると言われている。道路や下水道等の整備費は戸当たりで見れば、戸建住宅の方が多くかかるほか、小規模宅地の固定資産税については、1/6まで軽減される効果もあり、受益負担率はマンションが戸建に対し2倍多いという試算がある。税制の改正は国の政策であり難しいが、戸建てではなくマンションに対して行政が支援することには税制面からも合理的な理由がある。

◎万一マンションが管理不全に陥った場合、周辺に与える影響が高いため、対象そのものは幅広く取っておいて様々な支援メニューを用意しておく必要がある。管 理不全を防ぐためには、再生に向けた普及啓発だけではなく、条例等で自治体への情報提供や計画修繕の実施などを義務付けし、管理組合の意識を高めるといっ た方法もあるのではないか。

◇      ◆     ◇

 都は、平成25年度に行ったマンション実態調査で回答のなかったマンションの中から、管理組合活動が不活発なマンションを5件選定し、マンション管理士を派遣して組合活動の活性化に向けた取組を支援するモデル事業を平成25年度に実施した。

 管理組合の組織体制の見直しや管理規約の策定など、各マンションにおいて一定の成果を得ることができたが、一方で、5件の支援マンション選定にあたり、管理不活性の兆候があるマンションを訪問したが、「必要ない」「居住者間の繋がりが無く不可能」などの理由により拒否されるケースが多かったとしている。

 これに対して都のマンション部会は、「管理組合が機能していないなど、調査への協力が得られにくいマンションについては、実態把握が極めて困難となっており、こうしたマンションがどこに存在し、どのような問題を抱えているのか、網羅的かつ継続的に把握することができない。仮に、何らかの方法で管理不全に陥っているマンションを把握できたとしても、現在は、行政が管理組合の活動に関与できる法的根拠はなく、管理組合に拒否されれば支援・指導することができないのが実情である」としている。

 この問題については、豊島区が2013年7月に施行した「マンション管理推進条例」の届け出の状況などがゴールデンウィーク明けには取材できそうなので、機会を改めて報告したい。

 皆さんはマンション管理組合がマンション管理会社に恒常的に支払う管理委託料はいったいいくらかご存知か。マンション居住者(組合員)の方でも知らない方のほうが圧倒的に多いのではないか。かくいうマンションにずっと住んでいる記者もそうだ。理事の経験があるので、「管理費から管理委託料を差し引くとゆとりがなくなる」のは分かっているが、管理委託料が高いのかやすいのかさっぱり分からない。

 記者やマンション居住者が知らないのは問題だが、国交省や東京都のマンションに関する総合的な調査でも、管理費の額や管理委託の有無などについてのデータはあるのに、管理委託料に関しては全くない。

 もちろん、管理会社は自社が管理を受託しているマンションの受託料がいくらなのかはわかっているが、外に出すことは固く禁じられているはずだ。

 つまり当事者でないと分からないということだ。なぜこういうことを書くのか。記者は、国交省の「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」(以下、検討会)が打ちだした「第三者管理方式」が浸透するかどうかの記事を書くために、その前提となるマンション管理士などに支払う報酬をねん出する余力があるのかどうかを探るために、管理委託料の額を調べることにした。

 ところがこれを誰も把握していない。検討会でも報酬額がいくらになるか、機能不全に陥った組合が専門家にフィーを支払う余力があるのかどうかなど踏み込んだ論議はされなかった。

 誰も知らない――ここに根本的な問題が潜んでいる。毎月支払っている管理費はマンション管理会社に支払われることはおおよそわかってはいるがその額は分からない。その額が適正かどうか判断する知識もない。あっても妥当かどうか判断はできない-これが実態だ。

 そんなわけで、以下に書く記事は記者の推測によるものであることを断っておく。

 組合の収入を予測するのは簡単だ。1棟50~60戸を想定した場合、約1.5万円だ。つまり50戸で月額75万円だ。これに対して管理会社に支払われる委託料は40~60万円くらいではないかと考えた。幅があるのはそれぞれマンションの特性や管理内容にかなり差があると考えたからだ。

 差引15~35万円が残る。これから共用部分の電気・ガス・水道代、保険料、インターネット利用料、修繕費(日常発生する小さな修繕)などを支払うとまずほとんど残らない。足りないから駐車場収入を修繕積立金に充当しないで一般管理費として計上している組合も少なくないはずだ。

 機能不全に陥っているマンションは、管理費の滞納もあるかもしれないので、それだけ余力は少なくなる。

 さて、ではマンション管理士など専門家はいくらで組合業務を引き受けるか。これも難しい。リスクを伴うからだ。どこからクレームの矢が飛んでくるか分からない。〝歩く音がうるさい〟〝窓を開けると隣の音がする〟〝タバコの匂いがする〟がクレームになる時代だ。月額10万円なら請け負う人が現れるか。

 このように考えると、まず自力で専門家に報酬を支払う能力のあるマンションは皆無に近くなる。では、自治体が補助する可能性はあるのかどうか。これも難しい。特定のマンション管理組合に手を差し伸べる合理的な理由をどう見つけるか。放置すれば倒壊するとかの理由で代執行する場合を除き、他の住民やマンション管理組合の理解を得るのは難しいのではないか。

 可能性として否定できないのは、専門家と管理会社が話し合って、専門家に支払う報酬額に該当する分だけ管理委託料を値引くという方法だ。これは理にかなっているように見えるが、しかし、それまでは組合(居住者)-管理会社だけの問題だったのが組合(居住者)-専門家-管理会社の三つ巴の争いという新たな問題が発生しないとも限らない。

 「検討会」は、想定される様々な問題に対応するため、外部管理者の選定・解任、欠格要因、外部チェック、利益相反の排除、財産毀損の防止など事細かに定めている。

 記者は、このような対策を講じて事故を防ぐのは結構だとは思うが、ひとつひとつだれがチェックするのか、第三者管理をまた管理する機関も必要になってくるのではないかと思う。このコストもばかにならないと思う。

 そんなこんなで、第三者管理は富裕層向けや投資向け、高齢者向けなどには有効かもしれないが、なんとも難しい問題を抱えてしまったものだ。

 この問題について、マンションコミュニティ研究会代表・廣田信子氏(元マンション管理センター総合研究所主席研究員)がブログで次のように述べている。

 「役員報酬の問題は、マンションの風土づくりにも影響する大きな問題だと思います。やはり、役員は、基本は無報酬、自分のできる範囲で自分のコミュニティに貢献するという気持ちで務める。でも、役員になったが故の出費は考慮し、それ相応の報酬は支払い、余分な心配なく役員を務めてもらえるようにする。ではないかな~と思いますが、皆さんはどう考えられますか。」

 廣田氏はやさしい語り口でマンション管理に関するブログを発信されているのでお勧めだ。

廣田氏のブログは  ↓
http://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12012467557.html

 

 野村不動産ホールディングスは4月15日、平成27年3月期(平成26年4月1日~平成27年3月31日)の業績予想と配当予想を上方修正した。

 住宅事業の収益性が向上したことや仲介・CRE事業の手数料が増加したことに加え、経費の削減や支払利息の減少などにより、期初に予想した売上高を5,670億円(70億円増)、営業利益を718億円(68億円増)、経常利益を636億円(86億円増)に、当期純利益については法人税率の引き下げによる繰延税金資産及び負債の取崩しがあったことなどにより384億円(94億円増)にそれぞれ修正。売上高、当期純利益については過去最高水準となる見通し。

 配当も期末配当予想の20円から5円増配、年間配当金は45円となる予定。

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片寄せ洗面ボウル+ボウルに合わせた鏡割り

 三菱地所レジデンスが「洗面室のモンダイ」を解決する新商品「洗面室シリーズ」3商品を開発した。

 同社の会員組織「三菱地所のレジデンスクラブ」(約21万世帯)、購入検討会員組織「ザ・パークハウスクラブ」(約18万件)や、お客さんとの相互交流が可能なWEBサイト「スマイラボ」などを通じてアンケートやグループインタビューを実施。とくに多かった5つの「洗面室のモンダイ」を、試作品での検証を経て開発したもの。

 「5つのモンダイ」は、①洗濯カゴを置くスペースがあったほうがいい②バスタオルをきちんと収納したい③入浴後の着替えを置くスペースがあればいい④ぬれたバスタオルは乾かしてから洗濯機に入れたい⑤洗面化粧台は2人並んでつかえたほうがいい-で、これらを3つの商品に具現化した。

 3商品は、4月以降に分譲する「ザ・パークハウス」マンションに原則導入していく。

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ドライエリアにも使えるオープンスペース

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 記者はマンション取材の際、洗面室・浴室・トイレ・キッチンの水回りは必ずチェックする。洗面室は全体の広さと収納の大きさを見る。

 お客さんから指摘された「5つのモンダイ」のうち②が各社のマンションで一番欠けているのではないかと思う。家族数にもよるが、バスタオルはかなりかさばるし枚数も多い。①と③もよく分かる。その通りだろう⑤はあればいいが、スペースを確保するのが難しい。同社は今回、狭いながらも2人で利用できるよう工夫している。

 個人的な意見だが、④はいかがなものかと思う。乾かしてから2度3度また使うほうが洗濯の手間が省けるし、きれいに洗った身体をふくのだからバスタオルはそんなに汚れないはずだ。同社はバスタオルハンガーを2本にするというが、これは2度3度使うのに丁度いい。

 ここでひとつ提案。家族どうして使い回しはしないだろうから、家族それぞれ専用のバスタオルであることが分かるように色分けしたほうがいいし、子ども用は小さくてもいい。高級なふかふかのものより、安物の薄っぺらいほうが耳の中もふけるのでいい。それとも端っこだけは耳の中がふけるように工夫してはどうだろう。浴室・浴槽の掃除がラクになるものも導入すべきだ。

 これまでの同社の商品では、浴室の2フック付きスライドバーがいい。他社はほとんど1つしかフックはついていない。

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幅30㎝×奥行き40㎝をミニマムサイズに設定(左)と2本のバスタオルハンガー

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「プラウドタワー大泉学園」

 野村不動産は4月13日、先に竣工した西武池袋線大泉学園駅直結の再開発マンション「プラウドタワー大泉学園」の記者見学会を行った。分譲開始からわずか3カ月で完売した人気物件で、再開発の協議会発足から約10年で竣工させた開発スピードと、地域の価値を最大限引き出した商品企画力は見事というほかない。

 物件は、西武池袋線大泉学園駅から徒歩1分、練馬区東大泉1丁目に位置する地下2階地上27階建て全168戸(非分譲3戸含む)。専有面積は55.04~103.42㎡、価格は4,560万~13,470万円、坪単価296万円。設計・監理はアール・アイ・エー、施工は清水・西武建設共同企業体。

 従前の現地は、駅前ロータリーが貧弱で、中小の雑居ビルなどが建ち並ぶ雑然とした雰囲気がしていた。それを解消するため北口地区まちづくり協議会が発足したのが平成17年。同社は同19年に事業参画。同23年に都市計画決定。同27年度に組合解散予定。施行面積は約0.8ha。

 駅と建物をペデストリアンデッキで結び、1階にはバス・タクシー乗り場、歩行者通路を整備し、1~3階は商業施設「Grand Emio(グランエミオ)大泉学園」、4階は練馬区の公益施設が入居する。東京都のマンション環境性能評価制度で同社としては3物件目の満点「星3つ」を獲得している(その後「立川」でも取得)。

 わずか10年で事業完了できたのは、地権者が個人5人、法人3人(同社と西武鉄道、JA東京あおば)と少なかったことも大きいが、公民の連携がスムーズに行われたのが最大の要因と思われる。ペデストリアンデッキには、同区がアニメーション発祥の地であることから手塚治虫などのアニメのモニュメントを区が整備した。

 建物は三角形の敷地形状を巧みに利用し、デッドスペースになりがちな部分にエスカレータと吹き抜けを設け、商業棟と住宅棟の1フロアの階高の差を利用した屋上庭園などを設置している。

 住宅棟では、24時間利用可能な「ライブラリー」4席(1席約1畳大)を設置し、エントランス部分には印象的な天然御影石の「ホワイトジー」のデザイン壁を設置している。3階の開放廊下側には、昼と夜とで表情が異なる鏡面仕上げのアルミのアートを設置するなど、細かな点にも工夫を凝らしている。

 購入者の約7割が地元練馬区居住者で、現金購入が33%、ほとんどが買い増しの持ち家層が46%。自己資金は平均1,960万円。これはすごい数字だ。

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エントランスホール

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 この物件については一昨年の夏ころだったか、見学を申し込んだのだが、すべて完売しておりモデルルームを閉鎖したあとだった。瞬く間に完売したのに驚いた。

 坪単価296万円も、今では安いのかもしれないが、西武池袋線で駅力№1と言われていた「ひばりヶ丘駅」でも西武不動産(当時)のタワーマンションは坪270万円もしなかったはずだ。当時はリーマン・ショックの後だったので環境は異なるが、今回は地元のアッパーミドル・富裕層が殺到したということだ。

 商品企画も芸が細かい。24時間利用可能のライブラリーは同社としては初めての試みだったが、他社も含めてそれほど例がないのではないか。エントランスホールに「ホワイトジー」と呼ばれる御影石が採用されているが、このように具体的な名前をお客さんに説明できる営業マンは他社にいるか。これが〝プラウド〟と他のブランドの違いだ。

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 もう一つ、これはマンションと全然関係ないのだが、今回の取材で大変うれしかったことがある。今年4月、野村不動産ホールディングスの広報IR部長に宇佐美直子氏が就任したと報告されたことだ。長い大手デベロッパーの取材の中で、女性の広報部長は初めてのはずだ。

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駅前の「OIZUMI ANIME GATE」

 

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