東急不動産 JR蓮田駅西口の再開発計画に参画 マンションは168戸
「蓮田駅西口第一種市街地再開発事業」
東急不動産は4月24日、埼玉県蓮田市の「蓮田駅西口第一種市街地再開発事業」に参画すると発表した。
同事業は蓮田市が施行している事業で、今年2月、特定建築者として選定を受けた。JR蓮田駅から徒歩2分、敷地面積約6,821㎡、14階建て。168戸のマンションのほか診療所、公益施設を整備する。竣工予定は2020年秋。設計・監理・施工は未定。
新日鉄興和不 銀座にシングルライフを豊かにするギャラリー開設
「+ONE LIFE LAB銀座ギャラリー」
新日鉄興和不動産は4月28日、シングルライフをより豊かにする情報や暮らしに関する+ONEを体感できる「+ONE LIFE LAB銀座ギャラリー」を銀座にオープンする。
「+ONE LIFE LAB(プラスワンライフラボ)」は、単身世帯のライフスタイル・価値観・未来像をあらゆる視点から考察し発信、カタチにして提案する研究所で、2017年5月に設立した。
「銀座ギャラリー」は、オンライン上では得られない情報を実際に体感・体験できる場として設置したもの。「+ONE LIFE LAB」の研究結果・内容の展示、コンセプトルームの体感、同社分譲物件の3D間取りの閲覧、ライフスタイル関連の約300冊の書籍の閲覧、ライフスタイルにまつわるイベントの開催、フリードリンクサービス、スタディテーブルでの自主学習、フリーWiFi、フリー充電-などが無料で提供される。
銀座ギャラリーは、東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅から徒歩1分、日比谷線銀座駅から徒歩6、所在地は中央区銀座1-6-11 土志田ビル2F。営業は平日11:00~19:00、休日10:00~18:00、休館は水・木曜日(祝日除)。URLはhttp://plusonelife-lab.jp/gallery/
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これでデベロッパーの銀座でのコンパクトマンションなどの常設ギャラリーは、フージャースコーポレーション、三菱地所レジデンス、タカラレーベン、明和地所に続き5店目だ。同社の拠点が他のデベロッパーの拠点と異なるのは、〝販売・営業優先〟でないことだ。さすが新日鉄興和不動産だ。
24日に行われた発表会では面白い研究成果が報告された。1980~2000年代に生まれたミレニアル世代の中で、現在20代前半の女性を対象に2時間にわたる個別面談や、ミレニアル世代をターゲットにした商品企画をおこなっている企業担当者へのヒアリングを実施した結果、同世代は〝みんなバラバラでアンバランス〟という結論が導き出されたという。
配布された資料は字が小さくて読めないが、記者が思っている〝訳が分からん〟とそう大差ないことが確認できてうれしくなった。
一つだけ〝違うだろー〟と思ったのは、同社のミレニアル世代だと思われる女性担当者が「ミレニアル世代は個性が強い」と話したことだ。
本人も含め同世代は個性的と主張したかったのだろうが、〝みんなバラバラでアンバランス〟〝訳が分からん〟というのは、個性が強いのではなく、むしろ個性が欠けるということではないか。ものの道理を弁えるから人はそれぞれ個性を発揮できる。
大変失礼だが、ミレニアル世代はそのような道理、常識、知識を持ち合わせていないからバラバラ、訳が分からないということになるのではないか。
そんな世代にデベロッパーはどんな商品を提供していくのか。てんでんばらばらになったら世の中の常識、価値観、審美眼はどうなるのか。
〝いま一つのリビオ〟巻き返しの狼煙 新日鉄興和不 銀座にギャラリー開設(2018/4/25)
白が基調のデザインが美しい 公園も近接 住友不「シティハウス中野テラス」
「シティハウス中野テラス」完成予想図
住友不動産が近く分譲する「シティハウス中野テラス」のモデルルームを見学した。6つもの再開発計画が進行中の中野駅圏の白を基調としたデザインが美しいファミリー向け中心のマンションだ。
物件は、JR総武・中央線中野駅から徒歩14分、中野区新井四丁目に位置する7階建て68戸。専有面積は64.17~92.25、価格は未定だが、坪単価は370~380万円になる模様。竣工予定は平成31年1月中旬。設計・施工は淺沼組。
現地は、中野駅北口のサンモール商店街と桜並木が美しい舗道を抜けた三方道路の角地。対面は「ライフ中野新井店」。近くには新井天神北野神社・新井薬師公園、平和の森公園がある。
建物の内外装は白が基調で、東棟と西棟の2棟構成。ガラス手すり、スロップシンク、御影石キッチンカウンタートップ、食洗機などが標準装備で、プランはデッドスペースをなくすよう引き戸を多用しているのが特徴。
販売を担当する総合マンションギャラリー新宿館の中野浩一氏は、「徒歩14分だが、バス利用で中野駅まで8分。地域の方から〝待ってました〟という評価をいただいている」と話している。
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この界隈はよく知っている。近くにある新井薬師公園には飲用できる井戸がある。近所の人がベッドボトルなどを持って汲みに来ていたのも見たことがある。とても静か。桜並木も見事だ。
モデルルームを見学して、感心したのは設備仕様や提案だ。主寝室にはオプションだが化粧台が、クローゼットの中には全身が映せる鏡が設置されていた。中野氏によると、施工担当の建築士は女性で、その女性の提案のようだ。記者を含めた男性はクローゼットの中にどうして全身が映せる鏡があるのか理解できないが、この前の新日鉄興和不動産の「板橋本町」の取材で、女性は全身が映せる鏡を欲していると聞いた。
このほか、今まで気が付かなかったのだが、浴室のシャワーヘッドは止水スイッチ付き。浴室とキッチンにはチャイルドロックもついていた。
中野駅圏は再開発計画が目白押しで、どんな街になるのか楽しみだ。坪単価はリーズナブルだと思う。三菱地所レジデンスが数年前に分譲したサンモール商店街を抜けたところのマンションは坪単価460万円くらいだったはずだ。
〝いま一つのリビオ〟巻き返しの狼煙 新日鉄興和不 銀座にギャラリー開設
「+ONE LIFE LAB銀座ギャラリー」
吉澤氏
新日鉄興和不動産は4月24日、銀座1丁目に開設した単身世帯のライフスタイル、価値観など考察し、情報を発信する研究所「+ONE LIFE LAB銀座ギャラリー」のプレス発表会・内覧会を行ったが、冒頭、同社常務取締役住宅事業本部長・吉澤恵一氏が「当社のマンションブランド〝リビオ〟はいま一つ」と話したのが気にかかる。この話から先に書く。
吉澤氏が「いま一つ」と話した真意はよくわからないが、いまマンション市場を支配している大手から取り残されている、もどかしさがそのような言葉になったのではないか。
これを聞き、記者も同じように感じた。それは同社に対する期待が大きいからだ。
もう40年近くも昔か。当時、日鉄ライフが新日鉄の社宅跡地などで積極的にマンションを分譲し始めた。レベルの高い商品企画をみて、〝大手デベロッパーを超えるのは既存のデベロッパーではなくて、異業種から参入したこのような会社だ〟と確信した。
その後、社名は新日鉄都市開発になり、さらに紆余曲折があり2012年に興和不動産と合併していまの社名になった。建て替えの「テラス渋谷美竹」「ザ・レジデンス神宮前」「横濱紅葉坂レジデンス」などで業界の話題になったころだ。興和不はマンションも手がけていたが、どちらかと言えばビル事業を得意としており、両社の合併はシナジー効果が大きく、大手の一角を占めるのではないかと記者は予想した。そして2013年、他社に先駆けてコンパクトマンション市場に参入した。
その後はというと、同社が〝ぶら下がりの〟物件はあるが、幹事となった話題物件はほとんど記憶にない。これが残念だ。あの商品企画力はどこに行ったのかと言わざるを得ない。驚嘆した「赤坂インターシティAIR」との落差があまりにも大きすぎる。情報収集力、目利き力で大手に差をつけられているとしか思えない。一つ指摘すれば、同社は販売部隊を持っていない。現場を知らないといい商品企画は生まれない。
しかし、今回の「銀座ギャラリー」の開設は巻き返しの強いメッセージだと受け止めたい。吉澤氏は今後のマンションの展開について、「2017年度は400~500戸。2018年度は1,300戸、2019年度は2,300戸に増やす」と話した。
先に書いたように、いまマンション業界は、大手5~6社が抜け出しており、次位に同社や電鉄会社など数社が上位グループ入りをうかがっている図式だ。〝新日鉄〟の看板があるのだから同社が浮上することは十分可能だ、戸数のことを言っているのではない。商品企画で他社を圧倒してほしい。いよいよジャンプする時代だ。
感動の組子-ヘンデル-社長挨拶-内覧フルコース堪能 新日鉄興和「赤坂インターシティAIR」見学(2017/9/27)
新日鉄興和不 「東京日本橋」「大手町」「浅草橋」共同マンションパビリオン(2013/2/8)
近鉄不の矜持を見た 天井高2700ミリ 「港区」「タワー」「海」前面に「浜松町」
「ローレルタワー ルネ浜松町」
近鉄不動産(事業比率60%)と総合地所(同40%)が7月に分譲する「ローレルタワー ルネ浜松町」を見学した。ゆりかもめ日の出駅から徒歩1分の眼前に東京湾が広がる総合設計制度の適用を受けた23階建て全227戸の規模で、階高約3.6m、リビング天井高約2.7m。「港区」「タワー」「海」を前面に押し出す注目のマンションだ。
物件は、ゆりかもめ日の出駅から徒歩1分(浜松町駅から徒歩10分)、港区海岸2丁目に位置する23階建て全227戸。第1期(戸数未定)の専有面積は51.09~140.55㎡、予定価格は5,900万円台〜25,000万円台(最多価格帯7,100万円台)、坪単価450万円。竣工予定は平成31年12月末日。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。デザイン監修はベイシスデザイン事務所。
現地は、準工エリアで倉庫街として知られているところだが、2年前にサンケイビルが分譲した「ルフォン リブレ浜松町」に近接。「ルフォン リブレ浜松町」は都心を向いたマンションだが、こちらは海側と都心側の両方を向いているのが特徴。
建物は、東京都の総合設計制度の適用を受け、広い広場を整備。今回分譲対象の住戸は6階以上で、プランは内廊下方式を採用、東京湾を望める東向きと都心が眺望できる西向きが6:4くらいの割合か。いずれもワイドスパンが特徴。21階以上の間口は約12~18m。
基本性能・設備仕様は、階高を約3.6m、リビング天井高を約2.7m、サッシ高を約2.35mそれぞれ確保、高速道路の騒音対策としては一部二重サッシを採用するほか、JIS規格最高グレードT-4等級に対し約3dB遮音性が高い複層ガラスを採用。このほか二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、フィオレストーン天板、グローエ水栓、陶器ボウルなどが標準。
新しい提案としては、クレーンにより撮影した全方位の写真をCG加工し、希望住戸からの眺望が想像できるようにするほか、キッチンはIHとガスコンロが選択できるようにしている。
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モデルルームを見て、近鉄不動産が7年前に分譲した「グランド ミッド タワーズ大宮」を思い出した。その時の記事には「埼玉県の最高レベル」「ザ・ペニンシュラ東京も手がけているデザイナー橋本夕紀夫氏がコーディネート…亀甲仕上げの床をはじめ建具・面材は全てクリ、トチなどの突き板の手仕上げによるものだ。天井高は3メートル。廊下幅は1~1.2メートル。ドアはイタリア製だ」と書いた。
今回の物件も、同社の矜持を感じた。並々ならぬ力をこの物件に注いでいることがストレートに伝わってきた。約140㎡の〝Executive〟モデルルームのデザインは鈴木ふじゑ氏だ。玄関・ホールの広さは4畳大近くあり、キッチンは約11畳大、リビング・ダイニングは約26畳大。圧倒的な存在感がある。床は天然石か突板の選択制。キッチンもガスかIHかを選べる。建具もオークの突板仕上げ。
価格が高いような気もしないではないが、浜松町駅圏では三井不動産レジデンシャルの「パークコート浜離宮ザ・タワー」が坪単価600万円で圧倒的な人気を呼んだ。それと比べるのもどうかと思うが、駅から徒歩10分で、ベイブリッジや対岸の夜景に魅せられる人も多いはずだ。
2年前にサンケイビルが分譲した近接する「ルフォン リブレ浜松町」もまずまずの人気になった。その比較からも坪450万円は納得だ。
同社は今年3月、このマンションにわが国で初めて衛星インターネットを導入するとニュース・リリースしたが、希望する全住戸からの全方位の眺望写真が見られるというのは業界初ではないか。こちらのほうがニュース価値があるような気もする。
埼玉県の過去最高レベルマンション 近鉄不動産他「グランド ミッド タワーズ大宮」(2010/6/2)
人気は全国区 坪600万円でも圧倒的人気 三井レジ「パークコート浜離宮ザ・タワー」(2017/1/23)
「めざましテレビ」そのまま 朝から元気 サンケイビル「ルフォン リブレ浜松町」(2015/1/20)
1週間に5件 全て売れ行き好調 マンション・戸建ての販売現場に本物の生花・観葉植物
「ルピアコート市川妙典」モデルルーム
いま何が嬉しいかと言えば、わが西武ライオンズの快進撃だ。昨日は8回の段階で0-8の劣勢を覆して9回サヨナラ勝ちを収めるという長いプロ野球の歴史の中で初の快挙をやってのけた。
これと同等くらいに嬉しいのは、この1週間で見学したマンション・分譲戸建ての7現場のうち実に5つの販売事務所・モデルルームに本物の生花・観葉植物が飾られていたことだ。
まずその物件を紹介する。コスモスイニシアの戸建て「グランフォーラム田園調布本町 桜坂」と「グランフォーラム成城学園前」、東京建物・三菱地所レジデンスのマンション「ブリリア一番町」(昨日記事配信)、ポラスのマンション「ルピアコート市川妙典」、住友不動産のマンション「シティハウス中野テラス」だ。
記者は昨年5月、「いい加減にしてほしい モデルルームのケミカル製品・造花の氾濫」という記事を書いた。それが通じたわけではないだろうが、わずか1週間でこれほどの物件のモデルルームなどに本物の生花・観葉植物がセットされていた。喜ばずしていられようか。
そして、さらに嬉しいのは、これから分譲される「シティハウス中野テラス」を除いて全て売れ行きが好調ということだ。もちろん本物の生花・観葉植物を使用したことが販売に好結果をもたらしたなどとは書かないが、来場されたお客さんに好印象を与えたのはまず間違いない。
この4物件については追い追い記事にするが、本物の植物がどのような効果をもたらすか、これまた最近経験した例を一つ紹介する。
記者は、青山1丁目にある、タバコが吸えるいつも生花が飾られているレトロな雰囲気がする喫茶店によく通った。いまでも近くで取材する機会があると必ず利用する。先日、道端に咲いていたハナニラを数本摘んで、その店のカップにそのまま挿した。店の人が気を遣ってくれて、もう1つカップを用意してくれた。
気持ちのいい冷水につかることで生気を増したハナニラを眺めながら煙草をくゆらせていたら、店の女性経営者が「かわいいわね。わたしも造花は嫌いで、いつも生花を活けているけど、この草花で店の空気が変わる。感動しちゃう」と声を掛けてくれた。
誰にも顧みられないような野の草花でも周囲の空気を一変させる力を秘めている。
一生に一度か二度の大きな買い物をするマンションや戸建ての購入希望者に、フェイクだらけの床やら壁やらしか提供できないのだから、せめて観葉植物くらいは本物を使ってほしい。それがお客さんに対する礼儀だ。「本物の観葉植物は手間暇がかかる」という無神経なデベロッパーが少なくないのが全く理解できない。いやなら置かないほうがまだましだ。
「グランフォーラム成城学園前」玄関(カウンタートップはフィオレストーン)
ハナニラ(先日、阪急阪神不動産の戸建て記事では阪神ファンに失礼なことを書いたが、このハナニラの写真を記事に添えた。阪神ファンの怒りを鎮める効果をもちろん狙った。今のところ苦情・抗議は届いていない。ハナニラの効果か)
いい加減にしてほしい モデルルームのケミカル製品・造花の氾濫(2017/5/23)
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〝住まいに美を〟「@cosme」とコラボ「板橋本町」 新日鉄興和不動産
「リビオレゾン板橋本町ステーションサイド」完成予想図
新日鉄興和不動産は4月18日、〝住まいに美を追求する〟「Plus Be@uty PROJECT」の研究成果を反映した分譲マンション「リビオレゾン板橋本町ステーションサイド」の見学会を行った。日本最大の化粧品・美容の総合サイト「@cosme」メンバーの女性を対象に行った理想の住まいに関するアンケート調査結果を商品企画に盛り込んだ。モデルルームは5月3日(木)からオープンする。
物件は、都営地下鉄三田線板橋本町駅から徒歩2分、板橋区大和町に位置する14階建て全95戸。専有面積は30.44~68.36㎡、予定価格は2,600万円台~5,800万円台、坪単価は300万円弱になる模様。竣工予定は2019年7月中旬。売主は同社のほか大栄不動産。設計・監理は環境デザイン研究所。施工は川村工営。
内廊下方式で、西向き住戸は住居系地域が一望できるが、東側は高速道路に面しているので、その騒音がかなりの難点になる。
今回の物件は、全95戸のうち77戸が約30㎡台のタイプであることから@cosmeとコラボし、「@cosmeメンバー」対象にウェブアンケートを実施(有効回答801件)し、その回答をもとに@cosme編集部と座談会を行うなどして商品企画に反映した。
「美」をサポートするオリジナル洗面化粧台・プランを共同開発したほか、「住みながら美容」を実現する設備として紫外線を遮るLow-Eガラスや天井ナノイー発生器、エステケアシャワーヘッドを採用。このほか食洗機や湿度調整にも活用できる室内物干しを採用し、フロアコンセントを設置し収納スペースに工夫も凝らした。
同社はコンパクトマンションシリーズ「リビオレゾン」を2011年秋に第一弾を販売開始してからこれまで首都圏のみで24物件930戸を供給している。
座談会
洗面化粧台
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約1時間の発表会は、女性の「美容」に関することにほとんど費やされた。企画に参画した@cosme編集部の若い男女2人が参加して同社住宅事業本部開発第三部開発第二グループの和田浩明氏とのトークセッションも行われた。
@cosmeのスタッフは「メーキャップの小物は十数点、多い人は50点もあり、収納しきれない」「メイクは鏡やクローゼットと近いほうがいい」(女性)「女性は時間がないことに対していろいろ工夫している。(プロジェクトに)ワクワクしている」(男性)などと話した。
外見を美しく見せる美の研究に異論はない。これはこれで結構なことだと思う。
記者はかつて三井不動産レジデンシャルが洗面室に自然光を採り入れた戸建てを見学したことがあり、最近では東急不動産の「日比谷パークフロント」に夜の女性に変身する女優ミラーが女子トイレに設置されているのも見た。三井不動産の「東京ミッドタウン日比谷」には、裸で日比谷公園を眺めながらシャワー室が女性用のみに設置されているのも見学した。
ただしかし、これが一番大事なことだと思うが、今回のトークセッションでは体の中身(心)を美しくすることについては全く言及がなかった。これが理解できない。「女性は化粧などしなくても基本的に美しい。素顔と化粧のギャップを見せられるのはたまらない。そんなことより、中身・心を磨くために芸術に親しむとか本を読むことのほうが大事ではないか」と質問したら、女性スタッフは「中身についてもやっています。食べることとか…」と答えた。(記者は心を美しくしたほうがいいと質問したつもりだが)
感心したコメントもあった。28歳のイケメン独身男性スタッフは、「理想の住まいは、女性が笑顔でいることができること」と話した。仰る通りだ。記者も28で結婚するとき「彼女が生涯輝ける星であり続けるように」と誓った。
ところが、彼女が満天の空でキラキラ輝いていたのは子どもが産まれたころまでで、その後は曇天にかくれるように表情が曇り、ときには雷鳴がとどろく土砂降り状態となり、泥酔して朝帰りをしようものなら玄関ドアチェーンを内から掛けられたこともあった。
後悔先に立たず。忸怩たる思いがする。記者の二の舞を演じないように、イケメン独身男性スタッフと同社には連れ合いが笑顔でいられる理想の住まい=夫婦の形を築いてほしい。多少劣悪な居住環境でも女性は美しく輝けると確信している。
もう一つ、興味深い話も聞けた。@cosme女性スタッフは「詐欺メイク」なる文言を発した。男性を欺くためではなく、自分自身を欺くために変身する化粧という意味だそうだ。外出するたびに自らを消す行為をすることが楽しいのか悲しいのか、美しくなろうとするのか醜く見せようとするのか。不可解千万。
記事とは関係ないかもしれないが、自分が「ブス」だと思っている、そしてまた自分が美人だと信じ込んでいる全ての女性に西加奈子さんの「きりこについて」(角川文庫)をお勧めする。「ブス」の呪縛から解放されるはずだ。
ラウンジ
リビングで〝ながら化粧〟ができるフロアコンセント
坪750万円でも好調 「Brillia」最高峰 東建・地所レジ「一番町」 サロンに乃村工藝
「Brillia 一番町」完成予想図
東京建物(事業比率60%)と三菱地所レジデンス(同40%)の「Brillia 一番町」を見学した。半蔵門駅から徒歩3分の番町文人通りなど三方道路の角地で、東京都の総合設計制度の適用を受けた免震マンション。坪単価750万円もさることながら、立地にふさわしいアートを各所に採用するなど「Brillia」の最高峰だ。売れ行きも絶好調。
物件は、東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩3分、千代田区一番町に位置する18階建て全106戸(販売戸数は82戸)。専有面積は74.08~201.89㎡、第2期(戸数未定)の予定価格は14,100万円台~27,800万円台(74.08~106.54㎡)、最多価格帯は18,000万円台。坪単価は750万円。竣工予定は平成31年9月上旬。設計・施工・監理は三井住友建設。デザイン監修は日建設計。
今年3月から分譲開始されており、高層階の坪単価1,000万円超の住戸はすべて完売するなど販売は好調に推移しており、これまでに約半数が成約済み。
現地は、道路を挟んだ対面に高層ビルやマンションが建っており、中層階以下では皇居は一望できないが、番町文人通りの対面はローマ法王庁大使館。戸数が100戸超の番町エリアのマンション供給は過去20年間で4物件しかないのも特徴。
建物は、免震工法を採用しているほか、東京都総合設計制度の適用を受け、サウスガーデンとノースガーデンなど広い空地・緑地を確保。住戸プランは3~14階までは1フロア7戸、15~17階は6戸、最上階の18階は4戸構成のワイドスパンが特徴。
設備仕様は、ポーゲンポール社のキッチン、シーザーストーン、突板面材、陶器洗面ボウル、グローエの多機能シャワーベッド、ミーレの食洗機、ユニオン社のドア把手、オークの突板床、その他はなど。リビング天井高は14階までは2600ミリ、15~17階が2800ミリ、最上階は3200ミリ。
販売担当のゲストサロン副所長・松野尾和樹氏は「ゲストサロンは乃村工藝社を起用。極力お客さま同士が出会わすことがないようにシンプルにし、生花は定期的に替えるえるようにしている。シアターに水を張ったのも乃村さんの提案。150㎡のモデルルームは『ザ・ペニンシュラ東京』を手掛けられた橋本夕紀夫氏がデザインを担当。4ミリ厚のオーク突板床、一脚400万円のトチノキのローテーブル、キッチンメーカーでは最高峰のポーゲンポール社製。お客さまの評価が高く、『Brillia』の最高峰を担当することになって光栄」と話した。
基壇部のガラスファサード(左)とエントランスホール
サロンに掲げられていた生花
コイが泳いでいるように見えるシアターの下に設置された〝池〟
150㎡のモデルルーム(玄関から)
1脚400万円のトチノキのテーブル(左)とクスノキのテーブル
◇ ◆ ◇
ここ数年間に番町エリアのマンションは10件近く見学した。強く印象に残っているのは三井不動産レジデンシャルの「一番町」、東急不動産の「一番町」、大和ハウスの「六番町」などだ。もちろん、過去4物件しかない100戸超の「三番町パークテラス桜苑」(102戸)「ザ・パークハウス グラン三番町」(148戸)「ブランズ四番町」(164戸)も見学している。
これらと比較して、今回の「一番町」のゲストサロン・モデルルームの出来栄えは勝るとも劣らない。東建の畢生の力作だと思う。
サロンに入ってすぐ写真で紹介した生花が目に飛び込んできた。名前を控えるのを忘れたが、かなり著名な方の〝作品〟だったはずだ。大ぶりのこれ見よがしのランの花とは全然異なる。
4つある接客ブースは個室。個室タイプは他社の物件にも多いが、シアターは個室の間に隔壁が設けられているので、隣同士お見合いすることはないようになっていた。
驚いたのは奥行きにして1m以上、幅にして10m以上の、皇居のお濠と実際に設置される水景をイメージした〝池〟がシアタールームに設置されていたことだ。その池には鯉や月、蓮、波紋などが映り込むようになっていた。シアターには次々とその道のプロによるアート作品が展開された。
これだけで、マンションのコンセプトである「和敬清寂」がすんなりと受け入れられた。
マンションの販売事務所の企画を手がけるのは初めてという乃村工藝社が、本格的にこの事業に乗り出したら販売事務所のあり方そのものを一変させるかもしれない。
150㎡のモデルルームも最高の出来だ。〝お客さんの期待以上〟に応えるから感動を呼ぶ。高額住戸から売れていったというのも納得だ。
モデルルーム
その美しさに声を失った 商品企画も秀逸 三井不レジ「パークコート一番町」(2017/2/21)
これぞ正統派の億ション 東急不動産「ブランズ ザ・ハウス一番町」竣工(2017/1/23)
「地価公示日本一」六番町にフェルメールを見た 大和ハウスが億ション(2016/3/14)
第1期167戸成約 小田急不ほか「海老名」のタワーマンション好調
「リーフィアタワー海老名アクロスコート」完成予想図
小田急不動産は4月12日、三菱地所レジデンス、小田急電鉄との3社共同プロジェクト「リーフィアタワー海老名アクロスコート」(304戸)の第2期販売を4月14日(土)から開始すると発表した。
1月6日にモデルルームをオープンし、これまで第1期1次~第1期3次として195戸を供給し、167戸が成約するなど販売は好調に推移している。専有面積は45.25~120.65㎡、最多価格帯は5,400万円台。総来場者は955件。
契約者は、20代後半のプレファミリーからシニア層まで多様な世帯で、持家からの住替えが全体の約60%、交通利便性の向上への期待感から広域勤務(都内および横浜市内)が全体の30%に達している。
マンションはアートだ 三井不レジ「パークコート青山 ザ タワー」竣工
「パークコート青山 ザ タワー」
三井不動産レジデンシャルは4月11日、圧倒的な人気を呼んだ「パークコート青山 ザ タワー」のプレス向け竣工見学会を行った。
公開されたのは一部の共用部分のみだが、アール状デザインを全面に施した建物は〝美しい〟の一語に尽きる。
1階のコンシェルジュカウンターから2階のガーデンラウンジまで高さにして約40mの壁面に採用されている一片が長さ約150㎝、幅約10㎝のガラスはフランス製で、枚数は約6,000枚とか。1枚1枚にエナメルの白い線がアトランダムに塗られており、見る角度によって表情を変える。これを職人さんが張ったことを想像するだけで気が遠くなる。
床は一流ホテルでも経験できないようなふかふかのカーペット敷きで、壁面にはアートが飾られていた。
プライベートガーデンに設置されている安田侃氏のアートはどこかヘンリー・ムーアを連想させるもので、25階の倶楽部ラウンジのキッチン扉はモンドリアンの絵画のようだ。
全体がヴィーナス像そのもののアートだ。写真をとくとご覧あれ。
24階共用部分
安田侃氏のアート
2階のガーデンラウンジ
ガラスアート
1階から2階への階段(左)とエレベーター内