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「5つ星」を獲得した事例「ナイスパワーホーム菊名」(完成予想図)

 すてきナイスグループの木造一戸建住宅「パワーホーム」を供給するナイスホームは12月16日、今年4月から始まった建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高ランクとなる「5つ星」を取得した件数が100件を突破、115件にのぼったと発表した。

 所在地別では神奈川県横浜市が36件、静岡県浜松市が30件、川崎市が28件の順。このほか、4つ星を取得した住宅が10件あり、BELSの評価取得件数は合計で125件に及んでいる。

 「パワーホーム」は、外皮平均熱貫流率(UA値)0.6W/㎡K以下、一次エネルギー消費量削減率20%以上を基本方針としており、この性能がBELSの5 つ星に相当する。

 「BELS」は、国土交通省による「非住宅建築物に係る省エネルギー性能の表示のための評価ガイドライン」に基づく制度で、今年4月から住宅版がスタート。評価・表示される性能は、外皮性能及び一次エネルギー消費量で、外皮性能については現行の省エネ基準への適合の可否が、一次エネルギー消費量については性能の高さから5ランクに分類され星の数で表示されている。

 住宅性能評価・表示協会のホームページによると、今年10月末現在、「BELS」の住宅の累計評価件数は5,641件で、都県別では1位愛知県908件、2位静岡県379件、3位埼玉県297件、4位兵庫県251件、5位神奈川県249件の順。

 申請者順ではナイスホームが68件で、2位の山下不動産建設の23件を大きく引き離しトップ。

カテゴリ: 2016年度

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「浦和美園 E-フォレスト」(中央住宅)

 ポラスグループの中央住宅(21区画)、高砂建設(6区画)、アキュラホーム(6区画)からなる全33区画の「浦和美園 E-FOREST(フォレスト)」を12月16日に見学した。来年3月の街びらきを目指し建築中だが、間違いなく素晴らしい街になる。売れ行きも総じて好調だ。

 物件は、埼玉高速鉄道浦和美園駅から徒歩6分、さいたま市緑区下野田弦巻に位置する全33区画。土地面積は約150~194㎡、建物面積は100㎡前後、価格は5,000万円前後が中心。入居予定は来年3月。

 10月から分譲が始まっており、中央住宅は全21区画のうち18区画が、アキュラホームは第1期3区画のうち2区画が、高砂建設は6区画のうち2区画がそれぞれ販売済み。工法はいずれも在来工法。

 「E-FOREST」の「E」は「ecologe(エコロジー)」「enjoy(エンジョイ)「energy(エネルギー)」「echo(響きあう」の頭文字からなり、「FOREST」には3社の住宅を集合体としての「FOREST(森)」として次世代に継承する意味が込められている。

 UA値が0.46以下の世界基準の超高断熱設計、創エネ&省エネ、電線・通信地中化、コモンスペース、フード&グリーンワークショップ、後述するUDCMiとの連携などが特徴で、首都圏では「柏の葉」「浦安」「神奈川(横浜)」とともに国が先駆的な取り組みを支援する「地域活性化総合特区」に指定されている。

 各社の住宅は、最低敷地規模、壁面後退距離、隣棟間隔などを定めた地区計画のもと、基本断熱性能、樹脂サッシ、給湯設備などを共通標準装備としたほかは、独自の商品企画となっている。

 中央住宅の住宅は、コモンスペース「つなぐ庭」を中心に配し、「木肌のリビング」「森のダイニング」の木の素材系と「スタジオキッチン」「アトリエリビング」の空間系の4パターンのプランで構成。「つなぐ庭」は2016年のグッドデザイン賞を受賞した。

 高砂建設の住宅は、地元埼玉県の西川材を用いた外断熱二重通気工法が特徴。家全体を温度差のない環境に保つ健康住宅。

 アキュラホームの住宅は、ママ家事ラクを考慮した玄関-ダイニングキッチン-洗面室-浴室の回遊動線のほか、欄間窓を通じた空気の対流、収納率の高さなどが特徴。

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「浦和美園 E-フォレスト」(高砂建設)

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中央住宅の「つなぐ道」(ピンコロ舗装と天然石を配した植栽枡のコミュニティ道路は全世帯で共有)

◇       ◆     ◇

 この日、外気温は9度。記者は「年内はコートを着ない」とやせ我慢をずっと張っており、震え上がった。

 アキュラホームの戸建てを訪ねたのが15時前。玄関に入った途端、温かい空気が全身を包んだ。リビングはもちろん、キッチンも風呂もトイレも2階の居室も約109㎡の住宅内の体感温度は一緒だった。

 同社営業推進部・横手宏光氏によると、「エアコンは1台のみ。ここに昼頃ついて設定した温度が24~25度。欄間の窓などを通じて空気を対流させているので住宅全体を一定温度に保つことができる。窓にはカーテンをまだ付けていないので、付ければさらに効果は高まる」と話した。

 これこそが「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会(HEAT20G2)」によるさいたま市版のスマートホームだ。冬季に暖房が切れても室温は15度を保ち、13度を下回らない超高断熱の設計になっているという。世界基準のUA値は札幌とほぼ同じ0.46というのが「E-FOREST」だ。

 やせ我慢を張ったおかげで、スウェーデンや北米の世界水準のスマートハウスのありがたさ体感することができた。

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「浦和美園 E-フォレスト」(アキュラホーム)

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欄間付きドア(奥)

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 「スマートシティさいたまモデル」を国内外に発信・展開するために昨年発足したのが「美園タウンマネジメント協会」で、駅前にある「アーバンデザインセンターみその(UDCMi)」だ。

 構成メンバーはさいたま市のほか、慶大、工学院大、芝浦工大、東京電機大などの大学とイオンリテール、セコム、日本IBM、積水ハウス、大和ハウスなどの民間、さらには中央住宅、アキュラホーム、高砂建設などが加入する埼玉県住まいづくり協議会など30を超える。

 この種の官・学・民連携のタウンマネジメント組織は、千葉県柏市の「柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)」が先行して精力的な活動を行っている。「UDCMi」も負けないよう頑張ってほしい。「美園エリア」の街づくりの成否のカギを握っているのは「UDCMi」だと思う。

 今年3月に行われたこのプロジェクト発表会の記事もぜひ読んでいただきたい。そのときは具体的なことはほとんど発表されなかったので「『日本一の街』になるかは保留…」と書いたが、この日(12月16日)は寒さに震えあがりながらも素晴らしい街になると確信した。

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モデルハウス(高砂建設)

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モデルハウス(中央住宅)

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モデルハウス(アキュラホーム)

「日本一の街」になるかは保留 「美園スマートホーム・コミュニティモデル街区」(2016/3/19)

 

カテゴリ: 2016年度

 マンション買い取り再販の最大手インテリックスが一戸建ての買い取り再販業に参入する。現段階で詳細は不明だが、不動産仲介会社を通じて中古一戸建ての仕入れを積極化する模様だ。

 同社の平成28年5月期の中古マンション再生流通事業「リノヴェックスマンション事業」は、売上高329億円(前期比32.4%増)、営業利益12億円(同37.6%増)で、販売件数は1,393件(同226件増)、平均販売価格が2,342万円(同11.1%増)となっている。

 中古住宅再生事業では、カチタス(群馬県桐生市、旧社名:やすらぎ)がトップで、1戸建てを中心に年間3,000戸を突破する。

 大京も今年10月、戸建てリノベーション事業に参入すると発表。リノベーションマンションと合わせて、平成33(2021)年3月期に販売戸数を2,500戸超に拡大する目標を掲げている。

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 戸建て買い取り再販についてよくわからないが、当然、旧耐震などは耐震診断・補強を行い、断熱・遮音などの省エネ性向上工事から既存住宅売買かし保険、地盤調査、第三者機関の建物検査などの費用もかさむ。建て替えたほうがいい物件も少なくないし、街並みとの調整も大きな課題になる。

 業界大手のインテリックスの戸建て買い取り再販業への参入が業界地図をどう塗り替えるのか注目したい。

カテゴリ: 2016年度

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「アリオンテラス北小金」完成予想図

 大京は12月8日、同社の戸建てブランド「アリオンテラス(ALION TERRACE)」 シリーズの千葉県で初となる「アリオンテラス北小金」を12月9日から発売すると発表した。駅から徒歩6分の全12戸で、中庭(パティオ)の中にあるような街区構成と、自然エネルギーを活用したパッシブデザインが特徴。

 物件は、JR 常磐線北小金駅から徒歩6分、松戸市小金きよしヶ丘1 丁目に位置する全12戸(分譲は10戸)。土地面積は100.07~105.33㎡、建物面積は95.65 ~107.93㎡、価格は4,080万~5,280万円。竣工予定は2016年12月22日。設計・施工は津田産業。

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 同社が戸建て事業に力を入れるというのは先の取材で聞いている。今回も駅から徒歩6分と近く、価格もリーズナブルなものだ。マンションなら坪単価は180万円くらいするのではないか。マンションより戸建てのほうが安いのが最近の市場だ。

 施工の津田産業は三井不動産レジデンシャルや東急不動産の物件施工も多く、最近ではフージャースアベニューの施工もある。

モデルハウスのオープン前に全6棟が完売 大京の戸建て「アリオンテラス瑞江」(2016/11/29)

カテゴリ: 2016年度

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 創建は首都圏の3カ所の戸建て分譲地で「宿泊体感会」を行っている。同社が推進している外断熱住宅の購入を検討している人に、無料で宿泊してもらうことでその良さを理解してもらうのが目的。

 実施しているのは①ルナ印西牧の原 クルムザパーク(北総鉄道印西牧の原駅徒歩6分の全100区画)②ルナつくばみどりのクルムヒルズ(つくばエキスプレスみどり野駅徒歩5分、全93区画)③ルナ稲毛海岸クルムスクエア(JR京葉線稲毛海岸駅徒歩15分、全32区画)。

 備えつけられているものは寝具、シャンプー、飲料、TV、DVDプレーヤーなど。宿泊した家族でアンケートに回答した人には3,000円分のQUOカードがプレゼントされる。詳細は同社・電話03-5812-5555へ。

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 「外断熱」を体験するにはいちばんいい時期だ。同社の戸建てを購入しなくてもいいはずだから、ぜひ体験していただきたい。

 記者はモンゴルのホテルで何度もその良さを体験しているし、明豊エンタープライズが10年前に実施した体験会で宿泊したことがある。もちろん酒代は自腹だったが、無料でホテルのような億ションに泊まったことがある。

億ション住人を実感 明豊「シェルゼ」体験宿泊(2006/6/19)

明豊エンタープライズの英断に拍手喝采(2006/5/11)

カテゴリ: 2016年度

 郊外マンションや一戸建ての売れ行きがいま一つだ。いろいろ理由はあるが、最大の理由は価格が高くなったことであり、子育て世代にとって保育所を確保するのはもちろん、子どもの送迎に時間が係るために、住環境などを犠牲にしてより勤務地に近い駅圏のマンションを選び、さらに〝駅近〟を選好する傾向が強まっているからだ。

 専業主婦世帯と共働き世帯の数が逆転したのは1990年代に入ってからだ。バブル崩壊とほぼ一致する。バブル崩壊前は、結婚して退職する女性が多数派を占めていたのは、夫の収入だけでなんとかやりくりできたからだ。その図式がバブル崩壊で一挙に崩れた。その間隙をついて、新自由主義(ネオリベラリズム)が台頭し、世の中を支配するようになった。

 その是非はともかく、〝駅近〟のマンションや戸建てしか売れないというのはどう考えてもおかしい。記者も〝駅近〟に加担したとは考えていないが、人気の要因に〝駅近〟を挙げたことはたくさんあるので、その責任の一端はある。反省の意味を込めて、〝駅近〟に反撃しようと思う。

◇       ◆     ◇

 1日24時間。個人差もあるだろうが、このうち睡眠時間8時間、労働時間8時間、朝・昼・晩の食事時間1時間30分として、残り6時間30分をどう使うかだ。

 残り時間のうちもっとも時間を要するのが通勤時間だろう。仮に片道1時間とすると、残り時間は4時間30分。主婦、あるいは主夫の家事労働も無視できない。食材などの買い物、調理時間、後片付け、掃除、洗濯などを2時間30分とすると、残りは2時間。

 子どもがいる家庭の場合はさらに保育園の送り迎えがあり、さらにその世話も加えると、主婦、または主夫の可処分時間は限りなくゼロになる。読書をしたり音楽を聴いたり、テレビを観たりする余暇時間はいくらも残されない。

 では、どうして時間を工面するかだが、やはり通勤時間を何とかしようという家庭が圧倒的に多いはずだから、より職場に近いところに住まいを定めようと考えるのは当然だ。

 だから「駅近」のマンションや戸建てが選好されるのは当たり前で、郊外住宅地が敬遠されるのはよくわかる。

 解決法はないのか。考えられるのはより住居に近いところに夫、又は妻が職場を変えるか、専業主婦、または専業主夫になるか、労働時間を削ることが可能なパート・アルバイト、フリーターに変わるか、あるいはまた自由業に転身するかだ。いずれも厳しい選択だ。

 となると、残された道は働き方を変えるしかないのだが、残念ながらフレックスやみなし労働も進んでいない。

 厚生労働省の平成27年就労条件総合調査結果のデータでは、「フレックスタイム制」を採用している企業は従業員が1,000人以上の企業では21.7%だが、全体では4.3%(不動産業・物品賃貸業は6.2%)しかない。フレックスタイム制の適用を受けている労働者割合も全体では6.7%(同8.5%)に過ぎない。

 みなし労働時間制(裁量労働)を採用している企業割合は13.0%(同20.0%)となっており、その適用を受けている労働者は8.4%(同10.1%)だ。

 このほか、所定労働時間、年次有給休暇取得率などあらゆる指標はこの5年間ほとんど変化がなく、改善はされていない。

 こうなると、〝駅近〟に反撃を加えようにも突破口すら見つからない。あとはもう子どもを育てるには緑が豊かな郊外住宅のほうがいいというほかない。

 私事で恐縮だが、記者はバブルの発生の頃、ある郊外マンションを購入した。契約も済ませ、引っ越しが直前に迫ったとき、小学低学年の長男から「お父さん、友だちと別れたくない。引っ越しイヤだ」と泣きつかれ、手付金を放棄して契約を解除した。その後、あれよあれよという間に価格が暴騰したことは経験者の方はご存じのはずだ。

 あれから人生が狂ったかもしれないが、後悔はない。マンションは金融商品ではない。買わざるを得ない各家庭の事情がある。子ども育てるには、嫌悪・娯楽・遊興施設が全て揃う、交通事故の心配を絶えずしなければならない、寸詰まりの面積しか買えない都心部のマンションより郊外のほうがいいに決まっている。孟母三遷の教えだってあるではないか。

 デベロッパー各社も、いい加減〝駅近〟を強調するのをやめようではないか。〝駅近〟だけを分譲できるデベロッパーは皆無だ。都合のいい時だけ〝駅近〟を謡うのは自殺行為にならないか。

 行政も、流山市のように大規模マンションには保育施設を併設することを義務付けたり、駅前の保育ステーションサービスなどを導入したりするなど問題解決に当たってほしい。

 物件購入を考えているユーザーの方もよく考えていただきたい。〝駅近〟の魅力はよくわかるが、それと同じくらいデメリットもあるはずだ。もう都心ではワンルームだって億ションの時代だ。〝保育園はどうする〟と詰め寄られれば返す言葉はないのだが、郊外なら30坪で5,000万円のエリアは探せばまだある。

 あとは安倍総理にお願いだ。安倍総理が昨年9月27日、総理大臣官邸で開かれた第1回「働き方改革実現会議」で語った一部を紹介する。

 「『働き方改革』は、第三の矢、構造改革の柱となる改革であります。大切なことは、スピードと実行であります。もはや、先送りは許されないわけでありまして…多くの人が『働き方改革』を進めていくということは、人々のワーク・ライフ・バランスにとっても、あるいは生産性にとってもいいと思いながらできなかったわけでありますが、いまこそ我々は必ずやり遂げるという強い意志を持って取り組んでいかなければならない」「『働き方改革』のポイントは、働く方に、より良い将来の展望を持っていただくことであります。同一労働同一賃金を実現し、正規と非正規の労働者の格差を埋め、若者が将来に明るい希望が持てるようにしなければなりません」

カテゴリ: 2016年度

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「ファインコート深沢七丁目」

 三井不動産レジデンシャルが分譲中の都市型戸建て「ファインコート深沢七丁目」を見学した。桜新町駅から徒歩15分の全21戸で、リビングのほかキッチンも床暖房を標準装備し、リビング天井高は約2.7m確保。1住戸にはスマートウェルネス機能を備えている。先週末に第1期として11戸が分譲され、9戸に申し込みが入るなど好調なスタートを切った。

 物件は、東急田園都市線桜新町駅から徒歩15分、世田谷区深沢7丁目の建ぺい率50%・容積率100%に位置する全21戸。土地面積は96.95~107.26㎡、建物面積91.03~114.52㎡、価格は10,000万円台が中心。入居予定は平成29年2月下旬。構造・階数は木造2×4工法2階建て。施工は三菱地所ホーム。

 現地は、東急不動産が分譲中の定期借地権付き複合開発「ブランズシティ世田谷中町」の対面。一部の2階住戸からは富士山も見える住宅街の一角。

 住戸プランは、1階のリビング天井高を約2.7m(1住戸除く)とし、床暖房はリビングだけでなくキッチンや隣り合わせのDENにも標準装備。21号棟は同社基準のスマートウェルネス住宅。

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◇       ◆     ◇

 第1期11戸のうち9戸に申し込みが入ったというからすごい。現在分譲中の住戸は10,180万円(敷地延長があり、この住戸のみリビング天井高が2.550ミリ)と11,880万円。

 隣接の東急不動産の定借マンションは坪単価300万円強で、30坪だと9,000万円になるから、戸建てのほうが安いと感じるユーザーもいるのだろうか。

 同社は最近、キッチンやDENも床暖房付として差別化を図っているが、キッチンに床暖房を設置するのは大賛成。主婦(主夫)の家事労働を考えた商品企画にすべきだ。

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外構

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モデルハウスから西側を写す(隣の東急不のマンション工事の向こうに富士山が見えた)

カテゴリ: 2016年度

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「グランフォーラム石神井公園」

 コスモスイニシアが12月中旬に分譲する戸建て「グランフォーラム石神井公園」を見学した。石神井公園駅から徒歩5分の高台・風致地区に位置する全8戸で、うち4戸は1億円を超えるが価格に見合う価値のある物件だ。ゆったり敷地を取り、メーターモジュールの廊下・階段、天井高3.2~3.8mの2階リビング、全居室床暖房を採用するなど商品企画が優れている。

 物件は、西武池袋線石神井公園駅から徒歩9分、練馬区下石神井三丁目の第1種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率100%)に位置する全8戸。敷地面積は114.01~180.00㎡、建物面積は96.47~132.90㎡、価格は9,000万円台から1億3,000万円台。竣工時期は平成28年9月下旬~12月下旬。施工は西武建設。構造・工法は木造(在来)・2階建。

 現地は邸宅跡地で、隣接地も従前の土地所有者の自然林が広がっている高台立地。駅から現地までのアクセスは2通りあり、駅からフラットなほぼまっすぐな道を通っていくのが一つ、もう一つはなだらかな坂を下って石神井公園・石神井池を見ながら高さ4メートルくらいの坂を上っていく方法だ。

 配棟計画は、電線を地中化、全8棟のうち7棟の道路は透水性のインターロッキング舗装の私道とし、コモン的な空間を確保している。また、高台立地を生かし、2号棟と3号棟は石神井公園側から約4mの専用階段を上っていけるようにしているのが特徴だ。

 商品企画では、2号棟と3号棟は玄関(親子ドア)をゆったり取り、廊下・階段はメーターモジュールを採用。床は大理石、壁はタイルを多用。玄関収納カウンター、キッチンカウンターなどはフィオレストーンを採用。全棟2階リビングで、全居室に床暖房を設置。セミオーダー型のデコレーションサービスも受けられる。

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5号棟リビング

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5号棟リビング

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1号棟玄関

◇       ◆     ◇

 間違いなく価格に見合う価値のある戸建てだと思う。立地、ランドスケープデザインがいい。背後の自然林からは小鳥のさえずりが聞こえ、四季の移ろいを感じさせてくれるはずだし、近くを流れる石神井川沿いの「桜並木は上野のサクラに負けない」と地元居住者は言う。7棟が共有する私道部分はコモンスペースとしての役割を果たす。電線地中化もいい。

 なによりうれしいのは、2号棟、3号棟のみだが、玄関が広く、廊下、階段がメーターモジュールになっていたことだ。メーターモジュールは20年前くらいに流行り、都市型戸建てでもどんどん採用されたが、その後、ほとんど姿を消した。尺モジュールと比較すればその良さがわかるはずだ。これからもどんどん挑戦してほしい。

 全室に床暖房もいいが、やるならキッチンもそうしてほしかった。洗面室も同社のマンションと同じタイプで優れている。床材・面材に大理石やフィオレストーンを多用してグレード感を演出しているのもユーザーには評価されるはずだ。

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隣接地の〝借景〟

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3号棟専用階段から見た借景

◇       ◆     ◇

 問題は、この物件特性・良さをどうアピールするかだ。〝コスモスイニシア〟も〝グランフォーラム〟もこのエリアではマイナーだ。ありきたりの広告では埋没してしまうのは必至だ。間違っても「丘に住まう」「静謐の丘に」などの手垢にまみれたコピーを使ってはならない、と思いパンフレットを見たら「森を抱く丘邸。」とあった。これも五十歩百歩ではないか。

 記者なら西部エリアの主だった戸建てを地図上に落としこんだチラシを作り、「どこにも負けません」と謳う。不動産公取協から根拠を示せと言われるから「メーターモジュールの廊下・階段」「リビング天井高3.2~3.8m」とする。同業からは反発されるが、価格の安さを競う市場から質で勝負市場へ変換するためには思い切った比較広告は有効ではないか。

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石神井公園

カテゴリ: 2016年度

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「アリオンテラス瑞江」(ZEHを導入した住棟)

 大京の分譲戸建て「アリオンテラス瑞江」全6棟が11月26日にモデルハウスを公開する前に全戸完売となった。

 物件は、都営新宿線瑞江駅から徒歩5分、江戸川区瑞江駅西部土地区画整理事業地区内68街区西二の第一種住居地域(建蔽率60%、容積率100%、高さ規制16m)に位置する全6棟。敷地面積は100.00~111.00㎡、建物面積は96.56~146.29㎡、価格は5,500万円台~6,800万円台。構造・規模は木造2階建て・木造3階建て、2×4工法。竣工予定は2016年12月20日。設計・施工はイトーピアホーム。

 現地は、30.4haの土地区画整理事業地内にあり、道路を挟んだ南側に公園、東側に自動車教習所がある低層住宅や中層マンションが建ち並ぶ一角。

 6棟のうち南東角地に位置する1棟については同社の戸建てシリーズでは初のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を導入しているほか、天井高約1.7m、パッシブデザインの採用などを行っている。

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窓からの借景

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3戸分を連ねた駐車スペース

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 同社が「アリオンテラス瑞江」を12月中旬に販売開始するとニュースリリースしたのは10月6日だった。

 それまでに見学しようと同社に取材を申し込んだら、モデルハウスを11月26日(土)にオープンするのでそれ以降にしてほしいということから、見学は11月28日になった。

 ところが、同社販売受託室担当課長プロジェクトリーダー・山本弘毅氏によると、「現地の環境の良さを熟知されている方も多く、足場が外れたあたりから問い合わせ・資料請求が増え、約100件にのぼった。モデルハウスの完成を待つまでもなく完売した」というのだ。

 この物件の近くにはポラスがわずか1週間で完売した全7棟の「ザ・マインドスクェア瑞江」があるのだが、ポラスの物件もモデルハウスが完成する前に完売となっている。

 ともに戸数は少ないが、〝駅近〟で住環境が整備され、しかも土地面積が30坪確保されている戸建てに対するニーズが極めて高いことを証明した。マンションと比較して割安感があるのは確かだ。

 大京の販売受託室は戸建て事業も担当しており、山本氏は「積極的に用地を取得している。これまでは年間で数十棟だったが、今後は3ケタに乗せたい。次は『原木中山』。『鷺宮』も建築確認がおりた」と話していた。

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エントランス

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公園から見た現地

地域に根を張る ポラス中央住宅が城東エリアで伸ばせるわけ(2016/10/28)

カテゴリ: 2016年度

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が11月10日、首都圏の10月度の不動産流通市場動向をまとめ発表した。

 中古マンションの成約件数は3,339件で前年同月比16.1%増加、㎡単価は48.58万円(坪160万円)で同6.1%上昇、成約価格は3,136万円で同6.4%上昇、専有面積は64.56㎡で同0.3%増加した。

 成約件数、㎡単価、成約価格とも2013年1月から46カ月連続で前年同月を上回った。専有面積は15年4月以来18カ月ぶりに前年同月を上回った。

 中古戸建ての成約件数は1,151件で同8.0%増加、成約価格は3,060万円で同2.5%上昇、土地面積は153.73㎡で同4.0%増加、建物面積は105.16㎡で同0.7%増加した。

カテゴリ: 2016年度
 

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