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「DomaHut(どまはっと)」

 ポラスグループのポラスガーデンヒルズは8月10日、2014年の「第1回ポラス 学生・建築デザインコンペティション」に応募があった全458作品のなかから実物件化を目的として建築を進めてきたモデルハウス「DomaHut(どまはっと)」が完成したのに伴い、報道陣向けに見学会を行った。実物件化は一昨年の「三郷中央」に次ぎ2件目。

 採用したのは、当時、九州大学大学院の松川真友子氏の「もう一つの連なる棟」。建物は松戸市牧の原に位置する敷地面積101.58㎡、木造軸組工法3階建て、延べ床面積125.25㎡。5,000万円台の前半で分譲する予定。当時の応募要件は、木造による1棟~最大10棟の「自立型の共生を表現した住宅」だった。

 縦長の建物を3分割し、中央のブロックの屋根を90度回転させ、屋根の間から光と風を取り込み、半屋外と半屋内の土間空間を演出し、梁・柱・天井などに構造体を効果的に露出させているのが特徴。

 事業化に関わった同社ガーデンヒルズ事業部設計部部長・安藤欣司氏は「家の真ん中に土間空間を設け、外とつなげるアイデアが面白かった。適地を選定するのとプランニングに2年間くらい要した。コストをもっと下げるのが課題」などと話した。

 現在、北川原温建築設計事務所に勤務する一級建築士の松川氏は「実家が長崎で、隣近所の付き合いが大事だったのを思い出し、庭が持てない密集住宅地の問題を解決しようと考えた。プロの力によって事業に関われたことに感謝している」と語った。

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土間空間

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安藤氏(左)松川氏

◇       ◆     ◇

 松川氏がどのような「密集住宅地」を想定したのかわからないが、記者は昭和50~60年代、いわゆるミニ開発をよく取材した。ひどいものは、長屋として確認申請し、実際は切り離して一戸建てとして分譲されたものもあった。猫の額ほどの庭もなかった。明らかに違法建築だった。

 安藤氏が「コストは2階建てと比較すると1.7倍、3階建てだと3割増し。窓も嵌め殺しにせざるを得なかった」と語ったように、コスト高は否めないが、ミニ開発の問題点を解決しようという意欲がストレートに伝わるモデルハウスだと思う。

 とくに1階のビルトインガレージ-土間-ダイニングの提案がいい。土間の広さは5坪くらいか。光と風を呼び込み、外と緩やかにつながるテーマがよく表現できている。3階までのボイド空間の天井高は約9メートルもある。

 課題・難点もある。松川氏が当初描いた「密集住宅地のミニ住宅の閉じられた空間を外に開放する」狙いを徹底させるなら、土間空間は「勝手口」のような機能を持たせてよかったのではないかと思う。

 もう一つ。3階部分の2つの居室のうち1室は窓が1カ所しかなく、風が抜けない。窓の外は屋根が迫っている。9メートルのボイド空間は捨てがたいが、外壁の屋根形状はそのままにし、内部は陸屋根にして屋上テラスとして利用できるようにすればよかったのではないか。

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2階リビング

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三層の土間ボイド空間

ポラス中央住宅 「坪庭」と「玄関」を一体化 学生コンペ作品を実物件化(2015/12/3)

ポラス 学生・建築デザインコンペに458作品が応募 5作品が入選(2014/8/6)

 

 

カテゴリ: 2017年度

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「ORDER GRAN AKASAKA」(左)と「リフォーム赤坂ラボ」

 三菱地所ホームは7月15日、同社の赤坂ハウジングギャラリー内に設置した富裕層向けのフラッグシップブランド「ORDER GRANオーダーグラン)」第2弾のモデルハウス「ORDER GRAN AKASAKA」と「リフォーム赤坂ラボ」をオープンする。一般公開に先駆け13日、報道陣に公開した。

 「ORDER GRAN AKASAKA」は、昨年4月、駒沢公園ハウジングギャラリーにオープンした第一弾に次ぐもので、「リラックス&アクティビティ」をテーマにファサード・インテリアデザイン、アクティビティをさらにグレードアップした。同社の全館空調「エアロテック」を搭載、ホームスパ、ゴルフシミュレーション、シアターリビングなどラグジュアリーな最高品質の空間を提案。設計依頼をした顧客向けに体験宿泊できるようにしているのが特徴。

 構造・規模は2×NEXT構法2階建て延べ床面積187.95m。モデルハウス仕様の坪単価は約200万円。

 「リフォームラボ赤坂」は、1階を築30年のビフォー住宅、2階をリフォーム後のアフター住宅として再現し、「リフォーム100のポイント」を確認しながらリフォーム後の空間や暮らしを体験することができる施設。

 記者発表会・内覧会に臨んだ加藤博文社長は「年度明けはやや出遅れたが、6月以降は盛り返している」などと現況を語るとともに「今後のマーケットは楽観できない。当社の『エアロテック』を実際に体験していただくのと、建て替えの楽しさを表現することで、新築もリフォームもわくわくするような戸建ての楽しさを演出した」と語った。

 「ORDER GRAN AKASAKA」は年間20~25棟の受注が、リフォームの売り上げは前年度7億円だった一般向けを10億円に伸ばすのが目標。

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「ORDER GRAN AKASAKA」外観

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加藤社長

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 「エアロテック」が発売された22年前、記者は爆発的にヒットするのではないかと思った。しかし、外断熱マンション同様、それほど伸びなかった。

 なぜか。その良さは実際に体験しないとわからないからだとずっと考えてきた。「快適性」はなかなか金額に置き換えられないし、文章でも表現しにくい。最近は各社ともそのことが分かり始め「体験宿泊」を提案するところも出始めた。

 同社が今回モデルハウスの「体験宿泊」を可能に、同時にリフォームのビフォー、アフターをその場で見ることができる施設を併設したのは業界初だ。模型コーナーや設備、外壁材の展示コーナーも実によくできている。同社と他社がどう異なるのかもビジュアルに表現している。

 同社は今年4月、横浜みなとみらい地区にも仲介・リフォームを強化するショールームを開設した。近くマンション用のエアロテックも発売するという。いよいよ同社が本気で取り組み始めた。

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「ORDER GRAN AKASAKA」

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「リフォーム赤坂ラボ」 ビフォー(左)とアフター

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「ORDER GRAN AKASAKA」の単価200万円を聞いて記者は全然驚かなかった。同業他社もこれくらいの単価のモデルハウスを建てているし、都心のマンションなら20坪で軒並み1億円を突破する。

 それより驚いたのは、「体験宿泊」を実施することだった。一般的な住宅展示場は防災面から火器を使用することは不可能で、例えば立派な暖炉を設けながらその炎のゆらぎを見せることができない。赤坂ギャラリーは同社のみの施設だからそれができる。

 見学してさらに驚いた。広さは187㎡(56坪)、設備などを含めれば1億数千万円の価値がある住宅に「設計依頼をした人」という条件付きとはいえ無料で一泊できる。〝さすが三菱地所〟だと思った。仮にお金を出したらいくらになるか。数十万円の価値はある。

記者は加賀屋ホテルにもパークハイアットにもリッツにも止まったことがあるし、明豊エンタープライズの1億円の外断熱マンションにも宿泊したことがあるが、今回の同社の住宅はその数倍の価値がある。

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同業他社との差も分かりやすく展示している

◇       ◆     ◇

 ゴルフをやらない人には無価値だが、1,000万円かけたというゴルフシミュレーションが素晴らしい。韓国の女子プロが同じ施設を利用していたものだそうで、世界の名門60コースが体験できるそうだ。

 加藤社長(52)が実演して見せた。ロペ倶楽部の488ヤードのパー5。まずドライバーで200ヤードを飛ばした。ラフに入ったが、次は5番アイアンで170ヤード、ピッチングで見事にスリーオン。バーディは逃したがパー。見事だった。

 傍にいた同社関係者は「1時間1,000円で貸せますね」と話したが、これはない。1億円もする戸建てを建てる人が時間貸しするわけがない。

 加藤社長がどんな住宅に住んでいるかわからないが、これはもう絶対モデルハウスそのままで建てるべきだ。年間20~25棟は少なすぎる。〝三菱地所を、見に行こう。地所ホームで家を建てよう〟をグループ全体で訴えれば、この数倍の受注は獲得できるのではないか。

 加藤社長もそのような考えを示したように、加藤社長と三菱地所に一つお願いしたい。〝オール三菱〟は価値があるが、三菱地所の分譲戸建ては基本「エアロテック」を標準装備すべきだ。同業他社と同じ建売住宅を分譲する意味は全然ないと思う。

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488ヤード 見事パーセーブ ゴルフシミュレーション 実演して見せる加藤社長

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浴室

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リビング

カテゴリ: 2017年度

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「セキュレア西落合4丁目4号地」

 大和ハウス工業は7月11日、共働き世帯をターゲットにした分譲戸建て「家事シェアハウス」のモデルハウス見学会を行った。家事を「分担」するのではなく「名もなき家事」を含めた家事を家族全員で「シェア」(共有する意味を込めた言葉)する考えをもとに、新たな間取り提案・仕掛けを施した住宅だ。

 モデルハウスは、西武池袋線東長崎駅から徒歩7分、新宿区西落合4丁目に位置する「セキュレア西落合4丁目4号地」の全5棟の現場。土地面積は約107~110㎡、建物面積は約104~108㎡、価格は未定だが9,000万円台から1億1,000万円台の予定。7月22日から分譲開始する。

 ①自分のものは自分で管理する自分専用カタヅケロッカー②洗濯家事をスムーズにするファミリーユーティリティ③散らかる紙類をまとめて仕分けするお便り紙蔵庫④家族の持ち物を個別に収納する自分専用ボックス⑤2階に持っていくものを置く階段ポケット⑥明日着るものを掛けておくビューティクローゼット-などがついている。

 同社東京本店住宅事業部事業部長・上野敦仁氏は「最近は分譲戸建て用の土地が仕入れられなくなってきた。背伸びをしても他社のほうがはるかに上回る値段で買っていく。土地値でなく(建物を含めた)売り値ではないかと思うくらい高くなってきた」などと最近の市場に触れ、「当社は女性活躍について積極的に取り組んでいるが、今回の住宅は女性目線で家事を分担するのではなくシェアするという発想で暮らし方を提案した」などと話した。同社は年間、都内で約200戸の分譲戸建てを供給している。

 また、同社住宅事業推進部営業統括部事業戦略グループ主任・多田綾子氏は「この家事シェアハウスの考えは、共働き世帯が全国4位の富山県の1支店から生まれたアイデア」であることを話した後、「家事に関する調査結果をリリースしたらマスコミに大きく取り上げられ、『家事シェアハウス』の応援画像は『You Tube』で160万回以上再生された」などと、男性と女性の「家事」についての認識には大きな隔たりがあることを報告した。

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お便り紙蔵庫(左)とビューティクローゼット

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ファミリーユーティリティ 

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自分専用ボックス(左)とく階段ポケット

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 記者は10年間〝主夫〟をやったので少しは「家事」について知っている。しかし、同社が今年5月にリリースした共働き夫婦の「家事」に関する意識調査を読み、男と女の意識のギャップの大きさに頭をどやされたようなショックを受けた。この歳になっても全く女性の気持ちがわからないのかと。

 驚いたのは、多田氏が奥さん役となり、同社東京本店住宅事業部東京分譲住宅営業所主任・中野輝一郎氏が夫役になり「家事シェア」のビフォーアフターの寸劇をやったことだ。40年の記者生活の中で初めて見た。

 中野氏は完璧に演じた-「ただいま」(元気な声は立派)はいいが、靴は脱ぎっぱなし、郵便物はテーブルにドサッ置きっぱなし、靴下もスーツも脱ぎっぱなしで、「ビールくれ」-ほとんどの男性は似たり寄ったりではないか。中野氏はどうか知らないが、普段のままでいいのだから演技など必要ないはずだ。昔の自分の姿を見せられたようで情けなくなった。

 読者の特に男性のみなさん、ぜひこの同社のリリース(全12ページ)を熟読していただきたい。寸劇も想像していただきたい。またアットホームの別掲のアンケート調査にもどきりとさせられるはずだ。

 このギャップを放置すると間違いなく女性に捨てられる。そうなったらどんなに悲惨か、桐野夏生「だから荒野」(毎日新聞社、文庫本もあり。テレビドラマ化されたようだが記者は知らない)がお薦めだ。

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妻役を演じた多田氏(左)と夫役を演じた中野氏

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〝あーっ、疲れた〟(ビフォー)と〝家事シェアはいいなーぁ、ビールがうまい〟(アフター)

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 モデルハウスの提案は記者もそれなりに理解できた。他社も同じような提案を行っているところもある。正直に言えば、どこまでユーザーにアピールできるかよくわからない。いかに仕掛けを施しても男性が奥さんの言うことを聞くだろうかという疑問もある。男性をしつけるのは結婚してからでは遅いような気もする。

 しかし、同業の女性記者は「階段ポケット」や「ビューティクローゼット」に〝素敵〟の感嘆の声を上げていた。結構なものだろう。

 それより気になったのは戸建て用宅配ボックスの値段の高さだ。門柱を兼ね、書留が受け取れ、発送もできるのはいいと思ったが、価格は約25万円とか。1億円前後の戸建てを買う人にとっては高くないだろうが、昨日、ポラスの柏たなかの分譲戸建てに装備されていた戸建て用宅配ボックスは4~5万円だそうだ。

 また、アットホームの調査によれば、「設置にかけてもいいと思う費用は平均12,428円」だそうだ。

 戸建ての商品企画では、やはり1階の天井高2400ミリが気になった。同社の戸建て商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」は2700~2900ではないか。注文住宅でできるのだから分譲もぜひそうすべきだ。他社にないものでは、2階のベランダ掃き出しがフラット(実際はベランダのほうが下がっているが、デッキを敷けばフラットになる)なのはいい。

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門柱を兼ねた戸建て専用宅配ボックス

働く男性必読! 「名もなき家事」を妻に押しつけるな 大和ハウス調査(2017/5/18)

「自宅は癒しの場でない」 共働き夫婦の女性18.9%(男性13.1%) アットホーム調査(2016/12/14)

一戸建て用宅配ボックス欲しい7 割 居留守経験18.9% アットホーム調査(2017/6/22)

カテゴリ: 2017年度

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「パレットコート柏たなか エヴァーシティ」

 ポラスグループの中央グリーン開発は7月10日、千葉県柏市の全150棟の大規模分譲戸建て開発「パレットコート柏たなか エヴァーシティ」の記者見学会を行った。美しい街並みと防犯・防災、コミュニティ形成に力を入れており、柏市初の景観協定も導入。5月から第1期と第2の分譲を開始しておりこれまで約250件の来場があり、23戸が成約・申し込み済み。好調なスタートを切った。

 物件は、つくばエクスプレス柏たなか駅から徒歩11分、千葉県柏市船戸柏都市計画事業柏北部東地区の土地区画整理事業地内の一角にある開発面積約2.7ha、全150棟。敷地面積は150.10~168.12㎡、建物面積は97.29~105.99㎡、価格は3,480万~4,680万円。構造は木造2階建て。施工はポラテック。

 用地は昨年、UR都市機構から入札で取得。同社グループは2007年から同エリアで分譲戸建てを展開しており、これまでに286戸を分譲済み。今回の150棟と合わせると436戸となり、エリア最多供給となる。

 ベンチマークとなる街づくりを主導するため、アメリカのフロリダ、カリフォルニア、ハワイ、リッチモンド、サンタバーバラ、ブルックリンの6つの都市をモチーフにシンボルツリーとしてサバルヤシをところどころに植え、美しい街並み形成を図る。将来の街並みを担保するため柏市初の景観協定を結んでいる。

 街ぐるみで防犯・防災に取り組みコミュニティ活動を支援するため防犯カメラを設置するほか、防災ベンチ、コミュニティスペース「KONOBA(コノバ)」、コミュニティを支援する「マチトモ」、ワークショップなどを行う。

 見学会であいさつした同社取締役事業部長・戒能隆洋氏は「エリア開発を主導するためランドスケープデザインや防犯・防災、コミュニティ形成に力を注いだ。2019年5月までに販売を完了したい」と話した。

 第1期分譲として16戸を5月に販売し、好調だったため7月に前倒しで第2期の分譲を開始し、これまで23戸の成約・申し込みがあるという。来場者は約250件。来場者は市内が約3割を占めるが、流山市、松戸市、江戸川区など広域から集客できているという。

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戸建て用宅配ボックス

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戒能氏

◇       ◆     ◇

 柏たなかエリアは、千葉県柏市ではあるが、隣駅の柏の葉キャンパスや東武線との乗換駅・流山おおたかの森などと比べ開発が遅れており、マンションは坪単価140~160万円台と安いにもかかわらず、苦戦を強いられている。

 同社が150棟を分譲すると聞いたとき、常識的に考えたら年間30戸として完売まで5年くらいかかるのではないか、あるいはまた、早期に売るために価格・グレードを抑えるのではないかとも思った。

 ところが、その予想・推測はものの見事に外れた。戒能氏は「2年間で販売する計画だが、これはキャパシティの問題であって、早めようと思えば早められる」と自信を見せたその理由も5棟あるモデルハウスを見てすぐ理解できた。きめが細かな商品企画に脱帽した。

 45~50坪の広い敷地に、ゆったりと庭を確保したうえ、シンボルツリーのヤシを配し、住戸プランは約5500ミリの吹き抜け付き、インナーテラス付き、多目的利用が可能な土間クローゼット付き、アイランドキッチン、ペニンシュラキッチン、カウンター付き収納など実に多彩。また、同社オリジナルの無垢材を用いたアクセントパネルにLIXLの新製品ドア、人気家具ショップとのコラボも行ない、さらにまた男の籠れるスペースも盛り込んでいる。戸建て用宅配ボックスも全戸に用意している。2年間で売る自信があるというのも頷ける。最大のセールスポイントであるはずの1階の天井高2700ミリなどどこにも謳っていない。

 このような商品企画を見せられたら同業はもちろんマンションなどとても太刀打ちできない。

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モデルハウス

 

カテゴリ: 2017年度

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「リノベーション戸建て」事業の第1号物件

 大京グループの大京穴吹不動産は6月30日、「リノベーション戸建て」事業に参入し、第1号物件として川崎市麻生区の2階建て一戸建て住宅の販売を7月1日から開始すると発表した。「リノテラス(Reno Terrace)」ブランドとして展開する。

 大京グループは昨年10月、中期経営計画「Make NEW VALUE 2021 ~不動産ソリューションによる新・価値創造」を策定し、新たに取り組むテーマの1つとして「一戸建て住宅リノベーション」事業への参入を掲げた。業界トップクラスの販売実績を誇るリノベーションマンション「リノアルファ(Renoα)」と合わせ、2021年3月期にはリノベーション住宅販売戸数を2,500戸超の規模に拡大する。

 第1号物件は、小田急電鉄小田原線柿生駅から徒歩11分、川崎市麻生区片平4丁目に位置する土地面積100.00㎡、 建物面積93.17㎡、1998年11月築の軽量鉄骨造2階建て。

カテゴリ: 2017年度

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すてきナイスの住宅事業

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日暮社長

 すてきナイスグループは6月1日、2017年3月期決算の説明会を開き、同社・日暮清社長と大野弘取締役が1時間半にわたって詳細な報告を行った。売上高は2,464億円(前期比103.3%)で営業利益は15億円(同93.2%)ととなり、売上高の68.7%を占める建築資材事業の営業利益は過去20年で最高水準となり、マンションから戸建てにシフトチェンジした住宅事業も堅調に推移していることなどを話した。以下、決算数字と日暮社長の説明などから住宅事業について考えてみた。

◇       ◆     ◇

 同社の前期の住宅事業の売上高は一戸建てが319億円、マンションが212億円。戸数は1,323(一戸建て831戸、首都圏マンション434戸、地方マンション58戸)。6年前は戸数1,336戸(一戸建て207戸、首都圏マンション1,060戸、地方マンション69戸)だから、完全に戸建てとマンションが逆転した。今期の一戸建ての売上目標は950戸。

 マンション市場はリーマンショック後、大手デベロッパー(とくに三井、三菱、住友、野村)の寡占化が進行しており、これらに大和ハウスや積水ハウスのハウスメーカー、大京、東建、東急不、NTT都市開発、伊藤忠都市開発、新日鉄興和、さらには資金力がある近鉄、阪急、京急、相鉄などの電鉄(系)が攻勢を強めている。中堅デベロッパーは駅近の用地取得合戦で太刀打ちできず、競争を回避する形で大手が手を出さない〝隙間〟や郊外・地方へ〝転戦〟せざるを得ない状況が今後も続くはずだ。同社がリスキーなマンション事業から戸建てへシフトするのは賢明な選択だ。

 武器も揃った。先に書いたようにBELS、CLT、ZEHなどはどこにも負けないし〝木の時代〟は加速する。本社に隣接して2015年にオープンした「スマートウェルネス体感パビリオン」の来場者は8,000名を超えたというし、同じような施設は「群馬」「新潟」にも開設した。モデルハウスは「横浜」に続き「藤沢」にも設ける。威力を発揮するのは間違いない。自ら木材、資材を調達できるのも強みだ。

 分譲戸建て分野では課題がないわけではない。この分野は、システマテックな手法を徹底させ、圧倒的な価格の安さで優位に立つ、年間4万戸を販売する飯田グループが王者として君臨する。大手ハウスメーカー社長は「うちは土地代がただでもかなわない」とお手上げだ。

 ここと競争するのは意味のないことだと思うが、建売りの価格下げ圧力は強まる一方で、同業の追い上げもある。いかに質を落とさず、トータルな価格競争力を向上させるかが問われる。これからが正念場だ。

 同社の計上戸数のうち6割、約500戸が分譲戸建てだ。ハウスメーカーを除けば三井、野村と肩を並べるまでに伸びた。

 日暮社長は「これからは売り建て(停止条件付き)や注文を伸ばし、建売りの比率を下げたい。手間がかかる仕事の平準化を進めて利益率を高めたい」と語った。

 記者は、フージャースコーポレーションが劇的に変わったようにデザインと外構に力を注ぐべきだと思うが、同社の建売りを近く見学して商品企画についてレポートしたい。

◇       ◆     ◇

 ついでに同社の沿革・株式ポストについて。同社は1950年、市売木材として創業。1962年、東証2部に上場。1972年に日榮住宅資材に社名変更し、1988年は日榮不動産へ、1995年にナイス日榮へ、2000年にナイスへ、そして2007年には持株会社体制への移行に伴い現社名になった。「ナイス日榮」から「ナイス」への変更は、当時、悪質な事業者ローン問題を引き起こした「日榮」を連想させ、風評被害があったための変更ではあったが、67年間に5回も社名を変更した上場会社は同社だけでないか。

 その是非は分からないが、株式ポストは「卸売業」だ。売上比率からすれば同社は商社だからそうなのかもしれないが、戸建て・マンションの住宅事業や木材事業比率も低くなく、多角化を推進している。「卸売業」のイメージとは程遠い。

 同社は全国8カ所に約1,836ヘクタールの森林(新宿区とほぼ同じ広さ)を保有し、地球温暖化防止に貢献するとともに「木材」という人と環境にやさしい社会性のある事業を行っている。最近は国産材利用、BELS、CLT、ZEH、免震マンション、復興支援、スマートウェルネス体感パビリオンなど先進的な取り組みを強化しており、隈研吾氏の起用や慶大、京大などの学との連携を図るなど話題性に富む事業を展開している。

 業態は「建設業」ポストに入っている住友林業に近いのではないか。住林と比べると売上高も利益率も比較にならないが、こうした環境への取り組みや社会的に意義のある事業展開を考慮すれば、住林の10分1以下という同社の株価150円前後は解せない。

 この日の決算説明会にはたくさんのアナリストが出席していたはずだが、企業の価値は収益性よりも企業サステナビリティ(社会性)がより重視されるべきだと思うがどうか。日暮社長、せっかく立派なホテルで説明会を開くのだから、そのまま懇親会にしてこの点をアピールしてはどうか。記者は20年以上、RBA野球大会で同社チームのメンバーと交流しているが、勝っても負けてもしっかりミーティングを行い、チームワークを大事にしているのに感心している。家族経営的な社風はもっと評価されていい。

 

カテゴリ: 2017年度

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「HEBEL HAUS CUBIC roomy(ヘーベルハウス キュービック ルーミー)」

 旭化成ホームズは5月24日、2階建て戸建住宅の主力商品「ヘーベルハウス キュービック」の新モデル「HEBEL HAUS CUBIC roomy(ヘーベルハウス キュービック ルーミー)」を6月1日より発売すると発表した。静岡県富士市にある同社の住宅総合技術研究所でモデルハウス見学会を行った。

 「キュービック ルーミー」は、ロングセラー商品であるシンプルな立方体をベースとした箱の家「キュービック」のデザインコンセプトをそのままに、2階の天井を押し上げるという発想で空間を広げ、解放感のある2階リビングや使い方を楽しめるロフト空間を提案する商品。屋根庇や軒樋が外壁面から突出しない、南面を3.5寸勾配、北・東・西面を15.7寸勾配とするこれまでのヘーベルハウスにないアシンメトリック(非対称)な「偏芯寄棟屋根システム」を新たに開発し、斬新で美しい箱型フォルムを完成させた。

 南面の緩勾配天井による伸びやかな吹き抜け「ロフティルーフ」や、北面の急勾配天井に沿って生まれる広がりのあるロフト「ルーミーロフト」を提案しているのが特徴で、ZEHにも対応できるよう太陽光発電パネルの搭載容量を増やしている。

 メインターゲットは、延床面積30~40坪程度の単世帯一次取得者とし、年間販売棟数250棟を目標としている。延べ床面積約31.36坪のプロトタイプの税抜き価格は2,640万円(坪単価84万円)。

◇       ◆     ◇

 建物形状が7,320ミリ四方のコンパクト型にしてはよく工夫されたモデルハウスだと思う。だだ、2011年に発売した35.4坪「そらのま+」、2013年発売の35.8坪「STEP BOX」、2014年発売の37.8坪「屋根の家」と比べると、4~6坪狭く、ロフト空間はいつも見ているのでそれほど強い印象は残らなかった。 

 同社マーケティング本部次長兼同本部商品企画部長・加藤明氏が「好みが分かれる商品」と語ったように、一定の層に受け入れられるプランだと思った。「キュービック」にそれだけ選択肢の幅が広がったということだ。

 気になったのはやはり天井高だった。ロフト「ルーミーロフト」は最大約3m(ロフト部分は1.4m)はいいとしても、1階や2階の天井高は2.4mだ。同社は1階床を掘り下げたりスキップフロアを採用したりしてメリハリの空間を演出してはいるが、基本階を高くするのが課題だと思う。

 ロフト空間や天井高とも関連するのだが、今回の新商品のロフト床面積は3.57坪で、空間にすると8.3㎥になる。一般的な寄棟空間の5.1㎥より約3㎥広くなる。この空間価値をどう評価するか。空間価値で測らないといけないことは分かっていても、どうしても坪単価でしか測れなくなっている。新たな空間価値を測る物差しが必要だと改めて感じた。

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「ロフティルーフ」と「ルーミーロフト」

旭化成ホームズ、勾配屋根ニーズ取り込む「ソフィット」発売(2014/11/18)

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東京本社1階ロビーに設置された「天井高ひろがり体感ブース」 

 大和ハウス工業は4月25日、同社が2014年1月に発売した天井高2.72mの「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」が好評であることを受け、天井高をさらに8㎝伸ばし2.80mにした「天井高ひろがり体感ブース」を東京本社1階ロビーに設置し、報道陣に公開した。4月29日から7月まで期間限定で一般にも公開する。一般的な住宅の天井高2.4mのリビング空間と隣り合わせにして、その違いが一目見てわかるようにしている。

 「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」の構造をいじることなく天井高を8㎝上げるプランバリエーションを追加することで「2.80mフラット天井」「2.80m折上天井」を実現。費用は10畳大で約10万円。天井高を高くしたことに伴い建具も天井一杯に伸ばす。サッシ高も上げる。

 「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」の天井高2.72mの採用率は2016年10月から2017年3月末の時点で約75%に達している。2014年に発売して以来、累計の販売棟数は約10,000棟。

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 マンションも戸建ても天井高が高いほうがいいに決まっている。記者は見学の際、その天井高を必ずチェックする。

 同社もそうだが、ポラスはずっと以前から1階のリビング天井高を2.7m確保してきた。その旨パンフレットなどにも記載しているが、分譲戸建てのモデルハウスではほとんど〝その差〟を見せる工夫などしていない。「せめてテープでも貼ったらどうか」と提案したことがあるが、やっていない。

 後発の大和ハウスが期間限定ではあるが、その差を〝見える化〟した。ハウスメーカーの天井高競争は間違いなく激化する。ついでに言えば、同社は2階バルコニーのマタギ部分をフラット化して久しい。これも天井高を上げたのと同等の効果がある。もっとアピールしていい。

 

カテゴリ: 2017年度

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「ザ・パークハウス ステージ奥沢東玉川」

 三菱地所レジデンスが分譲中の一戸建て「ザ・パークハウス ステージ奥沢東玉川」を見学した。三菱地所ホームが施工した全21戸で、昨秋から分譲を開始し、これまでに14戸か成約済みだ。

 物件は、東急池上線雪が谷大塚駅から徒歩8分、世田谷区東玉川1丁目に位置する三菱銀行の社宅跡地の全21戸。現在分譲中(5戸)の土地面積は102.78~120.87㎡、建物面積は97.00~102.67㎡、価格は89,800,000円~108,800,000円。構造は木造枠組工法(2×4工法)2階建て。建物は昨年7月完成済み。施工は三菱地所ホーム。

 現地は、一戸建てが建ち並ぶ緩やかな傾斜地の一角。開発道路は一部インターロッキング舗装。21戸のうち4戸は三菱地所ホームの全館空調「エアロテック」が装備されていたがすでに販売済み。

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モデルハウス

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 恥ずかしいことだが、同社の分譲一戸建てを見学するのはいつ以来か。記憶にない。首都圏では「金沢文庫パークタウン」以来か。

 なぜか、これは記者が怠慢だったことよりも、同社がバブル崩壊後供給しなくなったせいのほうが大きい。同社は2013年秋に一戸建てシリーズ「ザ・パークハウス ステージ」を立ち上げるとプレス・リリースしたが、その時点でも〝本気〟で都市型戸建て市場に参入するとは思えなかった。同社によると、2013年度から16年度までの供給実績は201戸だ。年間にして約50戸のペースだ。

 トップを走る三井不動産レジデンシャルが年間700~900戸くらい供給しているのと雲泥の差だ。三井レジは、バブル崩壊後いち早く面開発からの撤退を決め、その代わりに回転率の速い都市型戸建てを継続して供給してきた。

 この差が出ている格好だ。価格が価格で市場の反映とは言え、三菱地所ともあろうものが全21戸の戸建てを売るのに1年くらいかかるとは情けない。かつてリーマン・ショックの直後、三井レジが同じ石川台駅が最寄り駅の1億円前後の「ファインコート」を1カ月くらいで完売したのを取材して記事にしている。デザインもそうだが、緑量が圧倒的に異なると思った。

 しかし、同社とていつも三井の後塵を拝するわけにはいかないはずだ。起死回生の主客を転倒させる武器は「エアロテック」だと確信する。「エネファーム」「ZEH」をしのぐインパクトがある。これのよさは経験しないとわからない。全ての供給物件に採用して他社との差別化を図ってほしい。企画-施工-販売ともオール三菱で挑めば三井と互角に戦えると見たがどうだろう。

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カテゴリ: 2017年度

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「棟下式(むねおろしき)」撒き餅

 ポラスグループの中央グリーン開発は4月15日、64棟の戸建て分譲を予定している埼玉県越谷市の「越谷市南荻島プロジェクト(仮称)」の開発に先立つ街づくりイベントの第一弾として「棟下式(むねおろしき)」を行った。この種のイベントはデベロッパーでは初めてと思われる。700名を超える人が参加し賑わった。

 開発地は、東武スカイツリーライン北越谷駅から徒歩13分、越谷市南荻島に位置する約12.000㎡の信用金庫研修所跡地。近くには宮内庁埼玉鴨場がある。

 施設は50年くらい前に建設されたもので、グラウンドは地元居住者に開放されコミュニティの核として機能していた経緯があり、その土地と建物に感謝を伝え、地域の居住者とともに見送ることにしたもの。

 施設を解体した後、2017年冬から分譲する予定。1区画135㎡以上で、価格は3,000万円以上。

 儀式の「清祓式」のほか、約600個の撒き餅、施設内の食器・家具など使えるモノを参加者が持ち帰れる「お宝発見ツアー」、ねぶくろシネマと連携した地域振興の野外映画会、地域の出店、ワークショップなどが行われた。「棟下式」は、建物を壊す際に「清祓い」という神事が旧家などでは古くから行われている。

 イベントを企画した同社開発取締役事業部長・戒能隆洋氏は「17:00の時点で参加者は575名。予想をはるかに超える多くの方に来ていただいた。越谷が本拠の会社として地域に貢献していきたい」と語った。

 分譲マンションでは、モデルルーム来場者や成約者を対しようとした様々なコミュニティイベントは行われているが、着工前に建物・施設内で地域に開かれたこの種の催しを行うのは初めてと見られる。

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「お宝発見ツアー」に並ぶ参加者

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「清祓式」

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撒き餅(左端は戒能氏)

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「お宝発見ツアー」

◇      ◆     ◇

 この日の埼玉県の天気予報は「晴れのち曇り。雷雨に注意」。西武の5連勝がかかっているテレビ観戦で忙しいこの日に、どうしてサッカーのみに夢中のポラスの取材に行かなきゃいけないのかと八つ当たりしながら渋々出かけた。

 取材時間まで少し時間があったので、タバコを吸うためにカフェに入った。自宅の鎌倉から徒歩時間を含めて片道2時間半かけてやってきた顔なじみの記者とばったり出会った。

 二人は一緒に出かけた。案の定、空は暗くなり、ゴロッッと来てポツリと来た。これでは現地は関係者と数少ないメディアだけではないかといやな予感もした。

 ところがだ。途中の旧荒川沿いの見事なサクラ並木に圧倒され、着いたとたん、すでに建物からあふれ列をなしている参加者にびっくり。

 軽挙妄動、軽佻浮薄の記者は早速、突撃取材を敢行した。( )内は記者。

 まず、ずっと以前から住んでいそうな集団。(皆さん、ご近所? )「そう、すぐそこ」「俺は昭和42年に来たが、この辺はみんな田んぼ。何もなかった」「赤白青黄色…5班に分かれた町内会の運動会をここでやった。数百人は集まった。しかし、みんな歳取って走れなくなり、後片付けも大変でいつの間にかなくなった」(お母さんとはちょっと呼べませんが、おばあちゃん、きれいですね、美しいですね。お歳は? )「昭和2年生まれの90歳」(えっ、とってもそんなに見えません。肌がとても綺麗)「お宅、いくつだよ」と別の人。(68歳です)「俺らは平均75歳。おたく(私のこと)が一番年寄りくさい」(え、そんなことはないでしょ。おばあちゃん、空襲は? )「ありましたよ。生まれは名古屋で、郊外だったので被害はなかったけど。戦後すぐ25歳で結婚して、北千住の、今は電機大学のあるところから移り住みました」

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「ここでみんな町内会の運動会をやったんだ」近所の方々

 次に、30歳代の前半の子ども2人づれの夫婦。「近くの賃貸アパートに住んでいます。僕が三郷で彼女は春日部出身。わたしの勤務先は越谷。彼女は専業主婦」(ここに住宅が建って分譲されます)「値段次第で買ってもいいかもと考えています(奥さん)」(私の予想では、安いところで3,500万円、4,000万円を超えるものもありますがだいたい3,800万円くらいじゃないですかね。間違ったらごめんなさいですけど。レベルは間違いなく高いですよ)

 「リユース券」(「リユース権」でもよかったような気がするが)を手に入れた人にも聞いた。(信金にしては高価なものはないですね。みんな持ち去ったのでしょう。しかし、ほら、裏印に「照風」と読めるじゃないですか。ひょっとしたら掘り出しものかもしれませんよ)「(茶碗には目もくれず)…いいものはみんな先にシールを張られちゃった」

 主催者も予想外の人気に声が上ずっていた。「3階の研修室の机・椅子の46セットが瞬く間になくなっちゃった。売れ残り? 野球部の大太鼓が返品として戻ってきちゃった。牧田さん、RBA野球用としてプレゼントしますよ」(冗談じゃない。新品だったら数万円はするはずだが、持ち帰れない大きさだし、これを自宅で叩いたら袋叩きにあう)。

 掘り出し物はないかと鵜の目鷹の目の主婦にはこんな質問もした。(わたしをリユースする価値はありませんか)値踏みする一瞥の視線をくれただけで「ハハハハ」とガラクタ(失礼)を抱えて立ち去った。(「お互いさま、もうどっちも使いものにならない」とぼそっと背中に放った声は届かなかったはず)

 西武は惜敗したが、いい取材ができた。ポラスはいい仕事をしている。

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敷地内のヤマザクラ

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「お宝発見ツアー」(左)と落書きコーナー

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旧荒川の桜並木

カテゴリ: 2017年度
 

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