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「シティタワー国分寺ザ・ツイン」

 住友不動産は3月27日、JR国分寺駅直結の商・住複合の免震ツインタワー「シティタワー国分寺ザ・ツイン」のプレス向け竣工内覧会を行った。分譲554戸のうち約350戸が成約済みで、販売は順調に進捗している。

 物件は、JR中央本線国分寺駅から徒歩1分、国分寺市本町三丁目に位置する36階建てウエスト棟(299戸、店舗18区画)、35階建てイースト棟(284戸、うち事業協力者住戸30戸)の合計583戸(分譲は554戸)。専有面積は48.33~120.45㎡。坪単価は400万円強。設計・監理・施工は竹中工務店。

 駅北口のランドマークとなるもので、再開発計画が持ち上がった昭和40年から約50年、都市計画決定から約28年、バブル崩壊、リーマン・ショックなどで再三計画の変更を経て竣工した。

 同社は2013年に国分寺市に代わって工事を行う「特定事業者」に選定され、2015年7月に着工した。施行面積は約2.1ha、総事業費は447億円。

 4月1日に市の公益フロア「cocobunjiプラザ」、4月7日に三越伊勢丹グループの商業施設「ミーツ国分寺」がそれぞれオーブンする。

 内覧会で同社住宅事業分譲事業本部第二統括営業所長・岡本和也氏は「2016年2月に販売を開始して以来、順調に推移している。駅直結・複合・タワーのランドマークとして益々注目を集める」と話した。

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◇       ◆     ◇

 同社が明らかにした契約者分析は、物件の特性をよく反映している。居住地は国分寺市(22%)、隣接市(24%)のほか武蔵野市、杉並区、新宿区、三鷹市、立川市など中央線沿線が目立つ。

 年齢は60歳以上が33%にのぼり、以下50歳代、40歳代がそれぞれ23%、30歳代以下が22%となっている。

 職業は経営者、医師、無職(地主・シニア)が全体の6割を占め、会社員など(23%)は共働きや自己資金のある人が目立ったという。

 購入目的は実需が8割で、投資+セカンドハウス用が2割。現在の居住形態は持ち家戸建てが37.6%、分譲マンションが28.1%。

 -中央線の駅近マンションは、富裕層やアッパー三ドルしか購入できず、賃貸からの〝脱出組〟の取得は絶望的となっている。

 面白いのは「グレーシアタワー三鷹」との競合だが、販売責任者の永田太郎氏は「ほとんどない」と語った。

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エントランスホール

早期完売間違いなし 三鷹駅直結の相鉄不・三菱地所レジ「グレーシアタワー三鷹」(2017/12/21)

駅直結の「シティタワー国分寺ザ・ツイン」 即日完売スタート(2016/4/1)

 

 

 

 

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「ヴェレーナグラン浜田山」完成予想図

 久々に第一種低層住居専用地域の、しかも全戸南西向き建物が桜並木と神田川遊歩道に面し、また松本清張が住んでいた邸宅まで徒歩2分、さらにまた京王井の頭線浜田山駅と高井戸駅まで徒歩7~9分という空前絶後、唯一無二、万金に値するマンションを見た。

 大和地所レジデンスが分譲を開始した同社フラッグシップ「ヴェレーナグラン浜田山」だ。

 物件は、京王井の頭線浜田山駅から徒歩9分(高井戸駅から徒歩7分)、杉並区高井戸東一丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%、景観形成重点地区)に位置する敷地面積約3,030㎡、4階建て全32戸。専有面積は70.85~103.58㎡。竣工予定は2018年12月下旬。設計・監理は共同制作。施工は今井産業。3月から分譲が始まっており、すでに9戸に申し込みが入っている。

 現地は、神田川遊歩道沿いの景観を守るため杉並区が指定した「水とみどりの景観形成重点地区」の一角。敷地が広く、前面に広い空地が確保されていることから、建基法第55条2項の規定により建物の高さが12mに緩和されているのが特徴。このため建物は半地下方式を取らなくても4階建てが可能になった。

 建物は空地率60%を確保し、〝3戸1〟エレベーター方式を採用し、全住戸にエスコートポーチを設置。駐車場はシャッターゲート付きの全戸平置式。住戸プランは両面バルコニー、ルーフバルコニー、ワイドスパン(約8~10m)、専用庭付き(オープンエアデッキなど約10坪)など。

 設備仕様はディスポーザ、天然御影石のキッチンカウンター・洗面台、グローエ水栓、ミストサウナ、スロップシンクなど。天井高は2,450ミリ。

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◇           ◆     ◇

 現地、モデルルームを見る前までは坪単価は400万円を超えることはないと予想していた。浜田山はマンションや戸建て見学で数十回は訪れている。同駅圏には約10年前、坪400万円で分譲された都心5区を除く準都心部の最高峰「パークシティ浜田山」が燦然と輝き、東急不動産の記念碑的マンション「プレステージ浜田山」もある。これらを上回る物件はあり得ないと思っていたからだ。

 ところが、販売を担当する同社次長・喜多氏から坪単価を聞き、わが耳を疑った。いくら用地・建築費が上昇しているとはいえあり得ないと。

 それでも喜多氏は、「23区で過去10年間供給された3,313物件のうち第一種低層住居専用地域の平置き駐車場100%付き物件は5物件しかない」と自信たっぷりに話した。

 5物件のうち2物件は小規模で記者は知らなかったが、ほかの「グランドメゾン代沢」「Brillia大和郷」「プラウド代沢」の3物件は見学しているのでよく覚えている。「大和郷」は坪500万円だった。

 いつもは冗談など飛ばさない同社の広報マン・横山氏もいつになく饒舌で「この物件は欠点がない」「野球にたとえるとこのマンションは〝トリプル3〟」と話した。

 喜多氏と横山氏の話を聞いて記者の自信は揺らいだ。そして、現地を見て、喜多氏と横山氏の言葉に嘘はないことを理解した。

 「代沢」「大和郷」も確かによかったが、立地・環境は「浜田山」に軍配を上げる。

 この立地なら安すぎると思った。浴室が普通のユニットバスだったのは残念だが、全体的に仕様を上げれば間違いなく坪500万円でも売れる。(同社はこれまで100㎡マンションの経験はあるが、億ションの冒険はできなかったのだろう)

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 この日は午前中、約30年間マンション一筋に歩んできた総合地所執行役員・梅津氏にインタビューした。話題は大手デベロッパーに対抗できる中堅はどこかになり、同社とモリモト、コスモスイニシアの名前がすぐ上がった。梅津氏は「大和(地所レジ)さんも…」と言葉を濁したので、記者は「いやいや大和さんも最近元気が出てきた」と話した。

 この「浜田山」は完全復活を予感させる物件だ。モリモトのように大手がすり寄ってくるようにさらに仕入れ・企画力を磨いてほしい。

 それにしても、同社に入札で勝てなかった(社名は書かないが)デベロッパーも情けない。売値を坪500万円とはじけば勝てたはずだ。資金力では比較にならないはずだが、目利き力には疑問符がつくと言っては失礼か。

 喜多氏について。喜多氏はこの前までは新京成電鉄北初富駅から徒歩2分の「ヴェレーナ新鎌ヶ谷」(81戸)を担当し売り切り、同社の今期引き渡し予定の929戸完売、期末在庫ゼロに貢献した。今回は3倍以上の単価だが、「とても楽しい。パークシティからの買換えもある」と笑顔を見せていた。

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東京建物の「Brillia 大和郷(やまとむら)」 坪単価500万円超の高額でも大健闘(2008/12/5)

野村不動産「プラウド上原」 垂涎の的の低層3階建て(2011/4/25)

感動的なマンション 三井不動産レジデンシャル「浜田山」(2007/11/8)

 

 

 

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「(仮称)泉区高森2 丁 目プロジェクト」

 三菱地所株式会社は3月26日、同社が開発した仙台市泉区の「泉パークタウン」内でわが国初のCLTを床材として使用した木造と鉄骨造のハイブリッド構造の10階建ての賃貸マンション「(仮称)泉区高森2 丁 目プロジェクト」を着工したと発表した。2019 年2 月下旬の竣工を目指す。

 同社と三菱地所設計、竹中工務店、山佐木材の4社で取得したCLT床2時間耐火構造の国土交通大臣認定技術を初めて適用する。

 2時間耐火の大臣認定を受けたCLT床のほかに、竹中工務店の特許技術「燃エンウッド」を柱に初めて採用した。

 CLTを構造材に利用することで、通常の鉄筋コンクリート造に比べ3カ月程度の工期短縮を予定している。

 竣工後は39戸の賃貸住宅として運営し、継続的に建物性能に関するデータなどを収集する。

 計画地は周辺にホテルや商業施設、アウトレットなどが集積する街の中心部に位置し、小高い丘陵地に建つことから視認性も高く、街の新たなシンボルとなると同社はしている。

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「クレヴィアリグゼ世田谷松陰神社前」

 伊藤忠都市開発の賃貸マンション「クレヴィアリグゼ世田谷松陰神社前」の2住戸を見学した。女性ファッション誌「GINGER」(幻冬舎発行)とコラボレーションし、アラサ―世代の女性が満足できるの研究開発を進めてきた「大人女子の部屋づくりプロジェクト」の企画を商品化したもの。

 物件は、東急世田谷線松陰神社前駅から徒歩4 分、世田谷区世田谷4丁目に位置する9階建て全50戸。専用面積は25.0~55.55㎡。月額賃料は約11,000円/坪。2018年1月25日に竣工済み。光井純氏が設計を担当した「デザイナーズマンション」が売りのようだ。

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 現地は昨年、コスモスイニシアがほぼ1カ月で完売した分譲マンション「イニシア松陰神社前」を見学したとき見ている。四差路の角地だ。分譲なら坪400万円になるかとも思った。

 今回は単身者向け賃貸なのでよくわからない。しかも〝大人女子〟なるものがいったいどのような女性なのか皆目見当がつかない。社内の〝大人女子〟と思われる女性に聞いたら「オバサンも含まれることもあるから深く考えないようにしたほうがいい」と言われたので、とりあえず30歳代の独身女性をイメージして考えることにする。

 とはいえ、いつも分譲マンションのことばかり考えているので、これは分譲にも生かせそうな商品企画を紹介する。馬鹿なことを書いて〝大人女子〟に嫌われたくない。

 間違いなく分譲にも生かせそうなのが「癒しのバスルーム」「柔らかく区切られた寝室」「充実した洗面室」「いつでも勉強できるカウンター」などだ。狭い空間をよく生かしている。

 モデルルームは1LDK/28.54㎡と1DK/25.12㎡で、やや狭いのではないかと思ったが、坪1万円以上もするのだから贅沢は言えないのだろう。分譲で坪単価400万円を超えたら販売は苦労するはずだ。同社も分譲のリスクを考えて賃貸にしたのだと思う。

 「GINGER」は生姜焼きしか思い浮かばないが、丸の内北口ビルではパクチーの店が〝大人女子〟に大流行りだ。しかも、記者などはいくら無料とはいえトッピングなどはしたないことはしないが、彼女たちは山盛りにして食べている。よほど刺激に飢えているのか、たくましいのか、空恐ろしくなる。

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マルチシューズインクローク(左)と多機能浴室

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ワゴン付きキッチン(左)とパウダールーム

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可動本棚付きカウンターキッチン

地主の意向を反映 古民家の緑を残す 月内完売したコスモスイニシア「松陰神社前」(2017/8/8)

 

 

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「ザ・パークハウス 恵比寿南」完成予想図

 三菱地所レジデンス(事業比率50%)、NTT都市開発(同25%)、東急不動産(同25%)3社JVマンション「ザ・パークハウス 恵比寿南」を見学した。恵比寿駅から徒歩7分(スカイウォーク出口から徒歩2分)の全56戸で、坪単価は600万円台の半ば。〝ザ・パークハウス グラン〟に負けない〝パーク・マンション〟にどこか似ている商品企画がよく、設計変更などについてお客さんと話し合う50畳大の接遇スペースがよく考慮されている好物件だ。

 物件は、R山手線・埼京線・湘南新宿ライン恵比寿駅から徒歩7分(恵比寿スカイウォーク経由)、渋谷区恵比寿南2丁目に位置する9階建て全56戸(事業協力者住戸4戸含む)。専有面積は60.55~155.12㎡、坪単価は600万円台の半ば。完成予定は2019年7月中旬。施工は西松建設。デザイン監修は「ザ・パークハウス グラン 南青山」を担当したアーキサイトメヴウス・今井敦氏。

 これまで約500件の来場者を集め38戸まで契約のメドが立っており、販売は順調に進んでいる。

 現地は、「恵比寿ガーデンヒルズ」から徒歩2分。恵比寿駅圏の高台で住居系エリアとしては隣接する三井不動産レジデンシャルの「パーク・コート恵比寿」以来の17~18年ぶりの物件という。

 住戸プランはワイドスパンの70㎡台、80㎡台、85㎡台、105㎡台が中心。南向き、東向き、西向きがそれぞれ3分の1くらいか。エントランスラウンジに飾られる浅見貴子氏の和紙に描かれた水墨画アートがまたいい。

 98㎡のモデルルームはヤマモモの突板リビングドア、ヒッコリーの挽板フローリング、リビング天井高2500ミリ、メーターモジュールの廊下幅など。オプションにトラバーチンの壁を用意している。

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 今井氏がデザイン監修したマンションは数十物件は見てきているが、今回の物件は代表作の一つになるはずだ。隣接する三井の物件のように主張はしていないが、イタリア大理石のトラバーチンをふんだんに使い、外壁に市松模様など凝ったタイルを採用することでシンプルながら存在感のあるデザインに仕上げている。

 内装にも今井氏は関わっており、モデルルームは全体として白が基調のカラーリングで、ドアノブを壁面まで後退させ、把っ手に黒を採用してコントラストの美しさを演出している。

 そして何よりヤマモモの突板リビングドアが美しい。床はヒッコリーの幅広の挽板。トイレも通常よりゆったり取っている。

 全体としてこれまでの〝ザ・パークハウス〟とはやや趣が異なるマンションだ。これもまた、同社が最近供給してきた都心型マンションの顧客の声を生かしているのだと思った。

 最近の三井不動産の〝パーク・マンション〟は見ていないので何とも言えないが、デザインはそれを彷彿させた。〝グラン〟にも負けないレベルだと思う。

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 感心したのは接客スペースだ。個室と様々なカラーセレクト、設計変更などに使用する建具・家具スペースと合わせ50畳大くらいはある。普通はほ本程度しか見られないが、ここはゆったりと座り、出来上がったときのイメージが湧くようにセットされている。

 これは、単に今回の物件だけでなく今後、三菱地所レジデンスが分譲する都心部の高級マンションの商品企画にも反映させようという狙いがありそうだ。同社は近く青山にも常設の販売事務所・モデルルームを設けるとかで、赤坂とこの広尾の3カ所体制で高額マンションを販売するのだろう。

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 販売を担当する同社第二販売部 都心コアユニット販売第三グループ長・坂田和生氏にはどこかで会ったような気がしたが、10年前に書いた丸紅の素晴らしいマンション「グランスイート六番町」の販売事務所でお会いしている。

 以来、坂田氏は三菱地所レジデンスの「千鳥ヶ淵」「一番町」「三番町」「五番町」「西新宿」「恵比寿」など都心の高額物件ばかりを担当している。都心の市場を知悉している、なんともうらやましい人だ。

 個人的なことは書かないという約束なので残念ながら書けないが、地所の高額担当として欠かせない人だと思う。

 坪単価についても一言。商品企画はすばらしいが、立地・環境は恵比寿の一等地や代官山、広尾などには負ける。坂田氏も話したように富裕層が殺到するエリアではないのは確かだ。坪700万円の高値挑戦もあるかと思ったが、現状ではちょっと無理かもしれない。早期完売を狙うには丁度いい値付けではないか。

ピリ辛〟碓井氏がほめた丸紅「グランスイート六番町」(2007/4/10)

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「津田沼 ザ・タワー」完成予想図

 三菱地所レジデンス・三井不動産レジデンシャル・野村不動産が3月24日から登録申し込みを受け付ける3社JVマンション「津田沼 ザ・タワー」を見学した。JR津田沼駅からぺディストリアンデッキを歩いて4分の免震タワー759戸で、第1期分譲は半数以上の340戸。絶妙な値付けが奏功しそうだ。

 物件は、JR総武快速・総武線津田沼駅南口からぺディストリアンデッキで徒歩4分、習志野市谷津1丁目に位置する44階建て全759戸。第1期(340戸)の専有面積は41.36~134.81㎡、価格は2,718万~14,258万円(最多価格帯5,900万円台)、坪単価は270万円弱になる模様。竣工予定は2020年4月下旬。施工はフジタ。抽選は3月31日。

 敷地は、1979年に廃園された「仲よし幼稚園」の跡地で、2013年に実施された習志野市の公募型プロポーザルで選定された物件。約2,800㎡の「津田沼なかよし広場」や庭園「ルーフガーデン」、イベントスペースなどを設け、津田沼の街や人とつながるプロジェクトを目指す。敷地内に保育園や習志野市管理の駐車場・駐輪場・ミニバイク置き場も配置する。

 「スカイサロン」や「パノラマデッキ」のほか、「スタディルーム」「キッズルーム」「ゲストルーム」などの共用施設のほか、エリア開発実績からお客様の声を反映。梁の少ない構造(工法)や75㎡で間口7.55mのワイドスパンが中心。全戸トランクルーム付き。

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 見学したのは、まだ価格などが公表されていない3月11日だった。幹事の三菱地所レジと三井レジ、野村不の大手3社が組んだ駅直結の免震タワーだから、高値追求すれば坪単価280万円もあるかと思ったが、モデルルームの設備仕様をみて、そこまでしないと読んだ。坪250万円以下はありえず、260万円を超えてくるのは間違いないと予測した。限りなく270万円に近いのではないか。

 第1期が340戸に決まり、納得もした。坪10万円高かったら、最多価格帯は6,000万円を超えてくる。いかに津田沼駅の一等地とはいえ、戸数の多さを考えると厳しいと読んだのだろう。

 いつになったら千葉県で坪300万円を突破するマンションが分譲されるのだろうかと思っているが、当分ないか。あるとすれば市川駅か千葉駅の駅近だろう。新浦安にはそんな用地はないはずだ。

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「イニシア西新井」

 コスモスイニシアは3月20日、新築分譲マンションとして初めて「東京都子育て支援住宅認定制度」の認定を受けた「イニシア西新井」(81戸)が竣工したのに伴う報道陣向け見学会を行った。

 「東京都子育て支援住宅認定制度」は2016年2月から運用開始された制度で、子育てにふさわしい立地や、共用・専有部分に関する必須62項目のほか、全選択31項目のうち12項目に適合した優良な住宅を顕彰するもの。これまで認定された新築マンションは同社の物件のみで、同物件は74項目の基準をクリアしている。

 「みんなで楽しく備える防災」を中心に据え、アウトドアは「Snow Peak(スノーピーク)」と、コミュニティ形成は「HITOTOWA INC.」とそれぞれコラボして様々な活動を展開していく。

 2017年度の第11回キッズデザイン賞「子どもたちを産み育てやすいデザイン」部門で受賞している。

 共用部の取り組みとしては、共用廊下の幅員1,200㎜以上、エレベーターの出入り口800㎜、共用廊下の手すり高1,100㎜、屋上の手すり高1,800㎜などの安全性に配慮。芝生敷きの屋上庭園「スカイテラス」、中庭「モミジパティオ」、遊歩道「トネリコウォーク」などコミュニティ創出の場を設置した。

 専有部分では、壁の面取り、ドアや引き戸の指はさみ防止、ベビーカー置き場、トイレ・居室ドア把っ手の壁面までの後退、幅員750㎜のドアなどユニバーサルデザインに配慮している。

 1階の「mu.su.bi.ホール(エントランスホール)」は、多彩な交流を生み出す共用空間として、ラウンジの壁面に設けた棚やベンチ下収納にはアウトドア用品を備え、キャンプやバーベキューなどの際に貸し出すほか、万一の防災備品としての役割も担う。

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「トネリコウォーク」

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「モミジパーク」

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 このマンションについては、昨年2月の分譲開始時にモデルルームを見学して記事にもしているので、そちらを参照していただきたい。「都の高いハードルを乗り越えた極めてレベルが高いマンションであるのは間違いない。トイレドアの幅を750ミリ確保しているマンションはそうない」と書いた通りだ。

 完成した建物は、遊歩道「トネリコウォーク」や「mu.su.bi.ホール(エントランスホール)」がとてもよくできていた。

 西新井駅から徒歩9分、坪単価210万円のマンションが1年経過して約9割の進捗というのは健闘していると評価できると思うが、都に対しては注文がある。

 認定制度に対するお客さんの反応について、販売担当者は「プラスアルファーとして、かなり高い評価を受けた」と語った。

 確かにそうなのだろう。

 しかし、認定制度の運用が始まって未だに認定物件はこの1物件しかないというのはどういうことか。ハードルが高すぎるような気がしないではないが、やはり〝認定のお墨付き〟だけではデベロッパーも敢えて挑戦しようとは考えないし、ユーザーもまた魅力に乏しいのではないか。〝お上のお墨付き〟に飛びつく消費者はいない。それだけの権威はない。

 やはり、実利が得られるよう子育て購入者には固定資産税や都市計画税などの減免措置を行うべきだ。財政を圧迫するようなことはないはずだ。

 認定を受ければ、総合設計制度などを活用して容積率の緩和を受けられるということだが、そもそも総合設計制度のハードルも高い。二つの高いハードルを越えるためにデベロッパーがどれほど苦労するかも考えてほしい。マンションの環境性能評価制度と同じようにランク付けし、ランクに応じて容積緩和を図るのが現実的ではないか。

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チャイルドロック付きガスコンロ(左)と浴室の侵入防止ロック

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玄関ドア

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「mu.su.bi.ホール(エントランスホール)」

高いハードル越える 「東京都子育て支援住宅認定制度」第1号 「イニシア西新井」(2017/2/28)

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「プレミスト有明ガーデン」

 大和ハウス工業は3月16日、臨海副都心の都市型住宅ゾーンとして計画されている有明北地区に位置するマンション「プレミスト有明ガーデン」の報道陣向け内覧会を行い、モデルルームを3月17日にオープンすると発表した。

 物件は、東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)有明テニスの森駅から徒歩2分、江東区有明一丁目に位置する15階建て全258戸。専有面積は55.90~82.60㎡、予定最多価格帯は6,500万円台~7,500万円台、坪単価は320~330万円台。竣工予定は2020年3月下旬。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。販売代理は三井不動産レジデンシャル。分譲開始は6月中旬。

 現地は、東京都の「有明アリーナ」を核とした「有明レガシーエリア」として位置づけられているエリアの一角で、住友不動産が建設を進めているマンション1,539戸の「シティタワーズ東京ベイ」をはじめ都内最大級の約10.7haの商業・住宅複合開発プロジェクトに近接。

 ほぼ四角形の敷地面積約6,213㎡に板状型の建物をV字形に配し、文節設計とすることで趣を持たせ、敷地南側と中庭に設けた大きな庭をコミュニティ共用施設でつなぐ設計にしているのが特徴。V字形建物の結節点に壁面緑化を施し、3層ごとにオープンスペースを設けている。

 デザイン監修に光井純氏を起用し、世界で活躍するデンマークの著名なクリエーターを起用し、デンマークのライフ スタイル「Hygge(ヒュッゲ)」の考え方を取り入れた心地良いつ ながりを生む、空間やインテリアを提案している。

 内覧会で同社東京本店マンション事業部第二事業部事業部長・永井壮氏は「湾岸エリアにはタワーマンションが多く、非日常をテーマとしたスペックありきの物件が多いが、板状型として『コト』をテーマにして新しいライフスタイル、暮らし方を提案する」と話した。

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「つなぐラウンジ」

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アクティブガーデン(左)とリラックスガーデン

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 内覧会が終わる直前まで、見出しは〝大和ハウスと三井不動産レジデンシャルがダッグを組んで住友不動産に挑戦状 湾岸戦争激化〟にしようと考えていた。販売代理は長谷工グループの長谷工アーベストではなく、湾岸で住友と競合している三井であることや、三井のマンションを多数手がけている光井純氏を起用していること、ひょっとしたら坪単価は350万円くらいになるのではないかという情報が耳に入ったからだ。(光井氏の起用実績は大和ハウスもあるが)

 単価が350万円になったら、好戦的姿勢を強める一方の世界情勢にふさわしいお互いがっぷり四つの激戦になるのは必至で、傍観者としての記者にとっては願ってもいない消耗戦に発展すると読んだ。

 しかし、〝湾岸戦争〟などと手垢にまみれた陳腐化した見出しをまたつけていいのか、お前はどっちの味方だ、軽挙妄動を慎めとささやくもう一方のわたしがいた。

 核か(どうしてパソコンは勝手に「核」に変換するのか。先に「湾岸戦争)などと書いたためか)書かないか、踏ん切りがつかないまま帰ろうとしたとき、「戦争ではない。むしろ『回避』。差別化を図り独自性を発揮する」と、同社の長川勇気氏がつぶやいた。名刺をもう一度確認した。確かに「勇気」と書かれていた。

 この「勇気」に迷いは消えた。見出しは「大和ハウスと三井不動産レジデンシャルがダッグを組んで湾岸戦争回避〟に決めた。

 坪単価は住友を上回らないことを確認できた。価格を抑え、タワーマンションを嫌う需要層に訴え、家族のゆったりした生活に価値を認めるデンマークの〝Hygge(ヒュッゲ)〟というワードに思いを込めたマンションだと理解した。

 販売事務所やモデルルームのつくりもよくできている。ナチュラルな無垢材を思わせる面材・建具を多用しているのは支持を得られるはずだ。観葉植物に本物を使用しているのもいい。ただ、販売事務所のフェイクは本物にしてほしかった。積水ハウスの「品川シーサイド」を見ていただきたい。

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モデルルーム 玄関正面の緑はドライフラワー

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販売事務所 デンマークのデザイナーがコーディネート

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一部はフェイク

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 〝Hygge(ヒュッゲ)〟をはじめとする北欧のデザインが流行している。ここ数カ月でもタカラレーベン、三井ホーム、三菱地所ホーム、ポラス、大和ハウス工業などのマンションや戸建てで見学している。

 これに異論はない。しかし、こうも各社が採用しだすとやや食傷気味だ。いっそのこと8,000万部以上を売り上げたスウェーデンを舞台にした小説「ミレニアム」にあやかり、同社のマンションブランド「プレミスト」、さらには「ミレニアル」「プレミアム」なども加えて気の利いた造語はないのか。

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ゲストルーム

好スタート 第1期は330戸 住友不「シティタワーズ東京ベイ」 プラン秀(2017/8/17)

呉越同舟効果 「5本の樹計画」の本領発揮 積水「品川シーサイド」1期207戸!(2017/3/24)

 

 

 

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「ザ・ パークハウス 神戸タワー」

 三菱地所レジデンスは3月15日、JR西日本不動産開発、三菱倉庫、安田不動産とともに開発を進めている兵庫県神戸市中央区の「景観形成重要建築物等」に指定されている「旧ファミリアホール」の一部を保存・復元する制振タワーマンション「ザ・ パークハウス 神戸タワー」のプロジェクト発表会・モデルルーム内覧会を行った。

 物件は、JR東海道本線神戸駅から徒歩5分、神戸市中央区相生町1丁目に位置する33階建て全352戸。専有面積は42.29~155.03㎡、予定価格は2,800万円台~2億4,800万円台、坪単価は266万円。施工は大林組。竣工予定は2019年11月下旬。

 従前の建物は、1900年(明治33年)に完成したジョサイア・コンドルの指導のもと、建築家の曽禰達蔵が設計した「三菱合資会社神戸支店」で、その後、地元の呉服店・ファミリアホールとして利用されてきた。市の都市景観条例に基づく「景観形成重要建築物等」に指定され、神戸の街並みのシンボルとして親しまれてきたことから、今回の建て替えに当たって基壇部の一部を保存・復元することにしたもの。

 保存・復元するのは高さ15m(一般的なマンションの5階相当)で、5,327点に及ぶ部材を保管し、 新築時に組み直す「生け捕り」という手法を採用して、外観のほか、旧三菱銀行時代の金庫扉や半円アーチをエントランスホールなどにも用い、クラシカルな空間を再現する。総合設計制度の適用を受けているが、市の条例では容積緩和を受けていない。

 同社執行役員関西支店長・加治屋倫浩氏は神戸市のマンション市況とプロジェクトについて、「職住近接、利便性、資産性を重視する傾向が高まっており、市場は堅調に推移している。当プロジェクトは、市の条例では保存・復元を義務付けているわけではないが、東洋のウォール街と呼ばれ、銀行や鈴木商店などの企業が集積していた当地の歴史的な価値だけでなく、市民のシンボルとして100年以上愛されてきた建物を継承したいということから一部を保存・復元することにした」と語った。

 昨年6月に物件ホームページを開設し、これまで約2,700件の問い合わせがあり、今年1月からのモデルルーム事前案内会には約500組の来場がある。分譲開始は4月上旬。

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加治屋氏
 

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基壇部(完成予想図)

◇       ◆     ◇

 わざわざ神戸まで取材に行った価値があった。さすが三菱地所だ。この種のマンションは、大和ハウス工業「D’グラフォート横浜Cruising Tower」、オリックス不動産「グランサンクタス淀屋橋」があるが、5,327点にも及ぶ部材を手作業で保存し、洗浄したり修復したりして再現する「生け捕り」手法は珍しいと聞いた。いったいこの「価値」はいくらか。これは後述するとして、記者発表会に記者は感動した。

 冒頭、販売を担当する関西出身らしい三菱地所レジデンス関西支店販売第三グループ リーダー・花房豪氏は「坪単価266万円」と明かした。

 メディアが質問をしないのに単価を明らかにする東京のデベロッパーは総合地所以外ない。聞いてもうやむやに答える。お客さんの反応をうかがいながら値を上げたり下げたりするためだ。

 地元メディアの方は「坪266万円」の意味が分かったはずだが、記者はなにしろ神戸駅に降りるのは初めて。右も左もわからない。神戸牛と神戸大くらいは知っているが、前川清「そして神戸」と渡辺真知子「ハーバーランド」しかイメージにない。(「あのカモメが飛んだはハーバーライト、彼女は横浜出身」と、家に帰ってからかみさんに言われた)

 そこで聞いた。「わたしは266万円といわれても、神戸の市況が全く分かりません。高いのか安いのか」と。

 この質問に答えたのが同社執行役員関西支店長・加治屋倫浩氏だった。「大阪の中心部は坪300万円を超えており、坪400万円を突破するところがここ1年以内に出てくる。兵庫県では芦屋は坪400万円を突破するが、中央区は震災の影響もあり(再開発などが)遅れている。坪266万円は過去最高」と。

 簡にして要を得る-これほど分かりやすい説明はない。単価を聞かない記者も問題だが(聞いてもその価値が理解できない記者も多いが)、デベロッパーは進んで単価を公表すべきだ。スーパーがダイコンを「価格未定」と表示したら、翌日からお客さんは一人も来ないはずだ。

 単価と設備仕様については首都圏と比較しても意味がないので、あまり書かないが、物件を見学する前までは「坪300万円もあるかも」と考えていた。

 住友不動産などが神戸港開港150年プロジェクトとして、敷地面積約34,000㎡の「新港突堤西地区再開発事業」を行うことになっており、27階建ての約350戸のツインタワー2棟700戸を建設することを聞いていたからだ。着工はこれからで、同社は具体的なことは何も話していないが、記者は坪単価300万円を突破すると読んだ。

 なので、三菱もあるいはと考えたのだが、建設地は三方を高さ20mくらいの建物に囲まれているので、昨年末見た東急不動産「心斎橋」と同じ260万円くらいではないかとはじいた。当たらずとも遠からずだ。

 全体の設備仕様は高いと思う。2重床・2重天井は神戸ではよく採用されるそうだ。155㎡のモデルルームは2億4,800万円台になりそうで、これは東京のどこの億ションと比較してもそん色ない。

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解体作業

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金庫扉

石造りの半円アーチ.jpg
石造りの半円アーチ

◇       ◆     ◇

 ジョサイア・コンドルが建設に関わっていると聞いてびっくりした。同社関西支店計画第二グーループリーダー・高橋隆治氏によると、コンドルは建物を設計した曽禰達蔵の師匠で、コンドルは建設時に工事現場で曽禰にアドバイスし、しばらく神戸に逗留したそうだ。

 コンドル彼が設計し、現存している建築物は、御茶ノ水のニコライ堂と三田綱町の三井倶楽部くらいだ。現在、コンドルが居住した六本木の敷地が東急不動産ほかの億ションとして建設されている。

 それにしても5,000点を超える石などを保存し・復元するという大変な作業を行うものだ。いくらかかるか聞いたが、当然答えは返ってこなかった。この価値はものすごく高いと思う。

 石は江戸城にも使用されているという山口県の黒髪島で採石された花崗岩だ。販売事務所に見本が置かれているのを触った。

 蛇足。「ファミリア」は神戸の老舗呉服屋で、かつて三井不動産が第一次取得者層向けに分譲していた「パーク・ファミリア」とは全然関係ないそうだ。

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現場

カテゴリ: 2017年度

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「ザ・パークハウス 津田沼前原ガーデン」完成予想図

 三菱地所レジデンスが4月上旬に分譲する「ザ・パークハウス 津田沼前原ガーデン」のモデルルームを見学した。UR都市機構の「前原団地」のマンション建て替え事業5物件の中で最大規模プロジェクトで、「ザ・パークハウス」初の5LDKを盛り込むなど多世代・多様なニーズに対応しているのが特徴。坪単価は160万円台になる模様だ。

 物件は、JR総武本線津田沼駅からバス7分・バス停下車徒歩2分、または新京成電鉄前原駅から徒歩7分、船橋市前原西6丁目に位置する6階建てA街区(105戸)と8階建てB街区(73戸)の合計178戸。専有面積は66.28~105.00㎡、予定価格は2,800万円台~6,200万円台(最多価格帯3,700万円台)、坪単価は160万円台になる模様。竣工予定は2019年2月中旬。施工は不二建設。

 現地は、UR都市機構の「前原団地」の一角で、建て替えマンション事業として建設されるもの。過去、フージャースコーポレーション「デュオヒルズ津田沼」(132戸)、三井不動産レジデンシャル「パークホームズ津田沼前原の丘」(115戸)、近鉄不動産「ローレルコート津田沼」(70戸)、三菱地所レジデンス「MUJI VILLAGE パークハウス 木々 津田沼前原」(152戸)の4件のマンションが2010年までに建設されている。

 今回の物件は、ゲストルーム付きの別棟の3階建て共用棟「ブルームヒルズ」を整備。平均専有面積約76㎡で、「近居」「同居」などのニーズに応えるため「ザ・パークハウス」としては初の約93㎡の5LDKタイプ(4戸)を盛り込んでいるのが特徴。このほか「トランクルーム」を全戸に設置したほか、「専用駐車場」「横入り玄関」「大型ポーチ」など多彩なプランを用意している。

 2016年度の「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)」を取得している。

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「ブルームヒルズ」

◇       ◆     ◇

 現地は見ていないが、6年前に野村不動産が4,000万円台の後半から5,000万円台の後半の全61戸を3カ月で完売した戸建て「プラウドシーズン津田沼前原」を取材しているのでおおよその場所は分かる。

 これまでマンションは4物件469戸が供給されており、どこまで需要が蓄積されているか、枯渇していないか心配な面もあるので、高値追究はないと読んだ。

 それでも建築費の高止まりで、坪単価160万円以下はないと思った。170万円くらいだと予想したが、外れた。何と160万円台という(記者は最低160万円台半ばだと思う)。

 設備仕様レベルは、他の沿線の郊外型とほぼ同じだろう。同社が標準装備としてきた浴室の上下可動式2フック付きスライドバーもついていなかった。(皆さんはどうでもいいことと考えるかもしれないが、これはスグレモノ。夫婦、子どもと一緒でも別でも、スライドバーが1つできつく固定されていると濡れた手だとなかなか調整できない)

 さて、93㎡の5LDK。ナイスが70㎡台の4LDKを採用してヒットした。子ども部屋など個室を確保したいというニーズは間違いなくある。親子同居のニーズもある。

 今回は93㎡でそれを実現したことに意味がある。キッチンは3.1畳大とやや狭いが、主寝室は7畳大確保されており、洗面は2ボウル、浴室は1620で、各洋室は5.0~5.7畳大で同じ広さだ。兄弟姉妹喧嘩をしない工夫か(トイレは1カ所しかないが大丈夫か)。

 記者の個人的見解だが、子ども部屋は5畳大もいらない。3畳大くらいでいいのでは。そうすれば専有面積を圧縮できるし、圧縮しない場合はその他の用途に充てられる。

 子ども部屋の大小が成長にどのような影響を与えるか与えないか-大小は関係ないと思う。育て方だし、夫婦、親子関係をどう築くかが大事なはずだ。間取りの可変性はとてもいいことだと思う。

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野村不動産「プラウドシーズン津田沼前原」 全61戸が3カ月で完売へ(2012/7/24)

 

カテゴリ: 2017年度
 

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