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「石神井公園駅南口西地区第一種市街地再開発事業」

 

 野村不動産は10月17日、参加組合員として参画している「石神井公園駅南口西地区第一種市街地再開発事業」の市街地再開発組合が9月16日に設立認可され、10月15日に設立されたと発表した。2027年竣工を目指す。

 事業地は、西武池袋線石神井公園駅から徒歩1分、練馬区石神井町三丁目に位置する施行面積約約0.6ha、26階建て北街区と9階建て南街区で構成。住宅は北街区が210戸、南街区が20戸の予定。

 

カテゴリ: 2022年度

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「レ・ジェイド本川越 コエドテラス」エントランス 完成予想図

 日本エスコンが分譲開始した東武東上線初の「ZEH-M Oriented」の「レ・ジェイド本川越 コエドテラス」(102戸)、分譲中の「レ・ジェイド タイムズコア川越」(56戸)、「レ・ジェイド川越 ザ・レジデンス」(23戸)を見学した。3物件合計で181戸。販売担当者は竣工完売に自信をみせていた。

 ZEH-Mの「レ・ジェイド本川越 コエドテラス」は、西武新宿線本川越駅から徒歩12分、川越市仲町7-5の商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)に位置する14階建て全102戸。専有面積48.55~85.32㎡、10月下旬に分譲予定の第2期(戸数未定)の予定価格は2,900万円台~6,000万円台(最多価格帯4,900万円台)、坪単価は231万円。竣工予定は2023年11月下旬。設計・監理は三輪設計。施工は川村工営。9月29日に第1期13戸分譲開始し完売。竣工完売を目指す。

 現地は、建築物の絶対高さが16m以下に定められている地区計画「十カ町地区」を外れていることから、14階建てが可能になるエリアの一角。敷地形状はコの字型で、敷地北側の幅員5.1~8.5m道路に東側と西側に2か所接道(中央の隣地に2階建て店舗が建っているため)。

 建物は、その店舗を囲むようにエントランスアプローチと車道を整備。アプローチには川越の郷土種を採用した植栽計画とし、かまどベンチ、マンホールトイレ、雨水貯水槽を設置。建物の1階は共用施設、駐車場などで、住戸は2階以上。標準階は南向きが5戸、西向きが3戸の構成。南向きは6300ミリ以上のワイドスパンとしている。

 主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400~2500ミリ、食洗機、ディスポーザー、断熱補強、二重サッシ(室内側はLow-E樹脂サッシ)、タオル掛け2か所など。

 「レ・ジェイド タイムズコア川越」は、JR川越線・東武東上線川越駅から徒歩5分、川越市菅原町の商業地域に位置する15階建て56戸。最終期(3戸)の予定価格は4,700万円台~5,100万円台(専有面積62.76〜66.64㎡)。坪単価は256万円。建物は2021年10月竣工済。設計・監理はソシアル総合設計。施工は吉原組。昨年12月から販売しており、残りは5戸。

 1フロア4戸の全戸角部屋タイプで、駅に近い分単価はたの2物件より高いが、面積を狭くしてグロスを抑えているのが特徴。

 「レ・ジェイド川越 ザ・レジデンス」は、JR川越線・東武東上線川越駅から徒歩10分、川越市仙波町二丁目の第2種中高層住居専用地域に位置する8階建て23戸。先着順で分譲中の住戸(2戸)の価格は5,030万~5,490万円(70.32~83.50㎡)。坪単価は237万円。竣工予定は2022年10月下旬。施工は川村工営。昨年12月から分譲しており、残りは4戸。

 過去20年間、駅から10分圏内の住居系エリアでの全戸南向きというのは1件もないとのことで、1フロア3戸、全戸南向きが特徴。

 販売担当の同社首都圏企画販売部 首都圏企画販売グループ・三上司氏は「いずれの物件も予定通りの進捗。当社物件の特徴であるアウトポール設計などに対する評価が高い」と話している。

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「レ・ジェイド本川越 コエドテラス」

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「レ・ジェイド川越 ザ・レジデンス」モデルルーム

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「レ・ジェイド タイムズコア川越」

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「レ・ジェイド川越 ザ・レジデンス」

◇        ◆     ◇

 「川越」は遠いようで近く、近いようで遠い。当然のことだが、どこを起点にするかで全く評価が異なる。記者は京王線にずっと住んでおり、勤務地も中野駅、新宿駅、東京駅だったので、川越までは1時間以上かかる。しかし、池袋駅からだと約30分だ。にもかかわらず、坪単価は200万円台の前半(三菱地所レジデンスの物件は例外)だから、池袋駅圏の半値以下だ。

 駅からややある今回の物件や先に紹介した明和地所の物件は、市の中心市街地だ。江戸の文化と歴史が色濃く残るこんな街に暮らす、暮らせる人に嫉妬を覚える。

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川越 大正浪漫通り

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見学した日は「川越まつり」の前日で、「レ・ジェイド本川越 コエドテラス」の現場前でも山車の準備が行われていた

和モダン見事に表現 出色の出来アクタス・モデルルーム 明和地所「川越大手町」(2022/10/15)

購入者の4割が道外 日本エスコン 日ハム新球場に隣接マンション118戸完売(2022/9/21)

駅前の免震タワーは坪320万円 京王・聖蹟桜ヶ丘を抜き去る 三菱地所レジ他「川越」(2021/12/11)

カテゴリ: 2022年度

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「パークホームズ初台 ザ レジデンス」

 三井不動産レジデンシャルは10月17日、同社が2021年4月にマンション再生推進部を新設して以降初のマンション建替え円滑化法にもとづく竣工物件となる「パークホームズ初台 ザ レジデンス」が9月30日に竣工したと発表した。同社の建替え事業としては、竣工8号物件となる。

 建替え前のマンションは、築50年以上の敷地面積約970㎡、地上14階建て総戸数61戸だったのを、隣接地の面積を加え建て替え後は敷地面積約1,280㎡、18階建て総戸数116戸(うち事務所1戸)の分譲マンションとなった。ワールドレジデンシャルとともに開発を進めていた。 

◇        ◆     ◇

 この物件については昨年7月に見学取材している。その記事を参照していただきたい。

駅2分・緑道隣接・眺望抜群 圧倒的人気呼ぶか 三井不レジ「パークホームズ初台」(2021/7/21)

 

カテゴリ: 2022年度

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 南池袋二丁目C地区市街地再開発組合は10月14日、「南池袋二丁目C地区第一種市街地再開発事業」の北棟の起工式を実施し、10月1日に着工したと発表した。参加組合員として住友不動産、野村不動産、都市再生機構が事業参画しており、東京メトロ東池袋駅に隣接する約1.7haの敷地に47・52階建てタワーマンション1,498戸を整備する。北棟の竣工予定は2026年3月。

 事業地は、東京メトロ東池袋駅に隣接、池袋駅からは東南約750mに位置。敷地面積約1.7haに豊島区最大級となる総戸数1,498戸の超高層ツインタワーマンションを整備する。低層部には店舗や事務所、文化・交流施設、子育て支援施設、公共公益施設などを設置する。

 

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「クリオ川越大手町」

明和地所が分譲中の「クリオ川越大手町」を見学した。川越城の大手門に由来する「大手町」アドレスとしては23年ぶりの物件で、地区計画により建築物の絶対高さが16m以下に定められている閑静な戸建てエリアに立地。ランドスケープ・インテリアデザインが出色だ。

物件は、西武新宿線本川越駅から徒歩15分、川越市大手町の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する敷地面積約1,861㎡、5階建て全49戸。専有面積は約5592㎡、先着順で分譲中の住戸(5戸)の専有面積は64.9875.91㎡、価格は3,993.1万~4,994.0万円。竣工予定は20236月下旬。設計はトータルブレイン。施工はライト工業。デザイン監修はムービング・アーキ(李孝哲氏)、ランドスケープデザインはいろ葉Design(大武一伯氏)、インテリアデザインはアクタス(岡田夕起氏)。

今年5月から分譲を開始しており、これまで200組超の来場者を集め、残りは10戸弱。販売は順調に進んでいる。

現地は、地区計画「十カ町地区」により建築物の絶対高さが16mの「時の鐘」以下に定められているエリアの一角。周辺は閑静な一戸建て住宅街で、道路を挟んだ対面は中央図書館、川越郵便局・ゆうちょ銀行。小学校は徒歩5分、川越高校は徒歩6分、市役所は徒歩6分、時の鐘は徒歩6分。

敷地形状はL字型で、幅員約6.2mの道路に接道(間口は約12m)。建物は内廊下方式を採用、和モダンをテーマにアプローチ(前庭)-エントランスホール(中庭)-専用庭(奥庭)を演出。住戸は1フロア812戸、全17タイプ。

主な基本性能・設備仕様は、ワイドスパン、二重床・二重天井、リビング天井高23502400ミリ、食洗機、ミストサウナ、引き戸・FIX窓多用、タンクレストイレ、自動着床エレベータ・呼び出しエレコールなど。

販売担当プロジェクトリーダー・岸貴展氏は、「順調な進捗。デザインに高い評価を頂いており、1階住戸から先に売れました」と話した。

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モデルルーム

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モデルルーム

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中庭

        ◆     ◇

 67㎡で6450ミリ、70㎡で8050ミリ、92㎡で10900ミリのアウトフレームの住戸プラン、前・中・奥庭を演出したランドスケープデザインが優れており、そして何よりも岸氏も話したようにアクタス・岡田夕起氏のモデルルームインテリアデザインが出色の出来だ。

 和モダンを余すところなく表現し、天井高を高く取れないのを逆手にとって、リビングは床に座って寛げる座卓タイプとしているのが目を引いた。また、全体のカラーリングは白とグレー、黒を基調とし、格子をあしらった白の引き戸と黒の把手(オプションだが)が秀逸だ。

 同社のマンションは数えきれないほど見学しているが、これほど美しいモデルルームは果たしてあったか。「アクタス」と「RBA」で検索したら、大和ハウス工業・コスモスイニシアの「豊洲」がヒットした。アクタスはモデルルームをコーディネイトした例はほかにあるのか。

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現地

 商品企画がいい大和ハウス+コスモスイニシア+アクタス 「豊洲」(2013/4/25

カテゴリ: 2022年度

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「The Parkhabio SOHO 代々木公園」(北側から写す)

 三菱地所レジデンスは10月12日、コワーキングスペース付きの職住一体型賃貸マンションシリーズ「The Parkhabio SOHO(ザ・パークハビオ ソーホー)」の第2弾「The Parkhabio SOHO 代々木公園」が竣工したのに伴うメディア向け内覧会を行った。2004年から供給を開始した「The Parkhabio」の100棟目で、敷地西側は小田急線の線路だが、道路を挟んだ東側は代々木公園。好立地であることからリーシングも好調に推移しているようだ。

 物件は、小田急線参宮橋駅から徒歩4分、渋谷区代々木5丁目に位置する敷地面積約942㎡、7階建て全81戸。専用面積は22.23~71.31㎡。月額賃料は約13万~25万円(71㎡を除く)、平均賃料は19,800円/坪。礼金はなし、敷金は1か月。管理費は20,000~30,000円、SOHO使用料は1,100~2,200円。法人登記も可能。設計・監理はコモン・リンク一級建築士事務所。施工は青木あすなろ建設。デザイン監修はparkERs(パーカーズ)。

 1階には約120㎡のコワーキングスペース「Style Lounge」のほか8室の個室ブース、会議室、外が眺められるワークスペース、ペット洗い場などを整備。代々木公園に面す屋上テラスは、芝生や屋上ベッドに寝転がることができる「スカイテラス」や、Wi-FI完備のテーブル席や全長2.5mのベンチ付きの「ルーフテラス」、パーゴラ付きの「リラックステラス」、「ドッグラン」を設置。

 住戸プランは1R~2LDKで、約71㎡の7階ペントハウスの専用アプローチは国産トチノキを使用したアート付き。天井高3.75mのロフト付き4戸も用意している。

 同社常務執行役員賃貸住宅計画部長・森山健一氏は、「6月に竣工した『大手町』に次ぐ第2弾で、コロナ前から企画していた商品企画が評価され、『大手町』のリーシングは好調に推移している。今回、『代々木公園』が100棟目の竣工物件になることから『The Parkhabio』のブランドスローガンを『その瞬間に、心がはずむ。』に一新した。『SOHO』シリーズも今後『祐天寺』『南青山』『関内』で予定している」と語った。

 現在のリーシング状況は、37戸の募集に対して29戸の申し込みがある。坪あたり賃料は19,800円で、周辺相場のアッパー1.8万円を上回る。第一弾の「大手町」は募集49戸に対し27戸(55%)が申し込み済み。

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コワーキングスペース「Style Lounge」

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屋上テラス

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間伐材を利用したエントランスのアート

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覗かれる心配が全くないモデルルーム

◇        ◆     ◇

 「皆さん、私は大きな声で話していますので聞こえないかもしれませんが、ほら、静かにするとBGMが流れていることが分かります。『大手町』と一緒です。仕事が2倍はかどり、眠りたい人は永遠の眠りに就くこともできます」

 「皆さん、これ見てください。ホワイトオーク材の無垢の長さ6mのテーブルです(横は2.5mくらいか)。parkERsさんが調達したものです。そこの、トイレの外周も本物の木です。女性トイレは化粧室付きです」

 「どうぞお入りください。今日は特別に皆さんにお見せする最上階の東南角のペントハウス71㎡です。目の見えないところまでこだわり、できることは全て盛り込み、特別に設えました。ルーフバルコニーでシャンパンを飲むのも寝転ぶのもよし。東側は代々木の森から都心方向、逆は富士山も眺望できます。キッチンカウンター幅は1000ミリ、浴室はミストサウナ付き。収納も豊富。外国人の方も住めるようにしました。賃料? 特別仕様ですので申し訳ございませんが、非公開とさせていただきます」

 「こちらはもっとも狭い22㎡タイプですが、女優の〇〇〇〇さん(知らないのは記者だけか)のような美しくて品があり、感性が豊かで、コーヒーを淹れる所作にもこだわる自分の世界観を大事にされる方にお勧めです。これ? ただの水ではありません。高級ブランドの炭酸水です」

 「どうですか、皆さん。スカイテラス。最高の環境が享受できます。床は天然芝ですよ。ここは足湯じゃありません。ゆっくり座って仕事ができるようにしたテラスです。ここのテーブルでは8人くらいでシャンパンを飲むこともできます。ドックランはメタボの犬には狭い? そんなことはありません。自分の犬で確認しましたから」

 長くなるのでこのあたりでやめるが、上記は、若干の脚色は施したが、物件案内を務めた同社賃貸住宅計画部第四グループ主任・福井一哉氏が話したことをほぼ忠実に再現したものだ。メモを取るのに必死で、肝心のモノを全然把握できなかったのが残念。

 時間にして約40分、見学場所は10か所くらいだったか。敷地は南北に細長く、移動時間を除くと1か所当たり約3分。カップラーメンのように特徴をぎゅっぎゅっと圧縮し、口火を切るともうどうにも止まらない。一気呵成に立て板に水のごとく喋りまくった。小生はものの1~2分で新スローガン「その瞬間に、心がはずむ。」を理解した。惚れ込んだ。

 これほど多弁、口達者な人は40年以上取材してきた中で大手デベロッパーに10人いたかどうか。三菱地所グループでは三本指に入る。マンション販売担当だったら、間違いなく人の2倍、3倍は売るはずだ。

 だからこそ、心配になったこともある。同社には売れ行き不振物件はないだろうが、完成在庫をさばくのに四苦八苦しているデベロッパーか、あるいはトマトだろうがキュウリだろうが硬いカボチャだろうが、腐れ縁までスバッと切ることができる包丁のテレビショッピングのMCに、破格の条件でもって引き抜かれるのではないかということだ。

 まだある。好事魔多し、口は禍の元だ。舌下事件を起こし、会社をクビになったり、奥さん(独身かもしれないが)に叩き出されたりして、場末のバナナのたたき売りかガマの油売り(これはこれで立派な職業だとは思うが)になり下がらないか。

 ご本人に確認したら入社10年目で31歳。現担当の前の4年間は経理部で「電卓と格闘していた」そうだ。森山常務は「彼はいつもあんな調子」とさじを投げていた。

 何ごともなくご無事なら「祐天寺」か「南青山」でお会いできそうだ。一日千秋の思いで再会できるのをお待ちいたします。

机下

 蛇足 非公表の71㎡の賃料について。小生はいつものようにマンションに換算した。坪単価は600万円くらいではないか。つまり価格は600×71÷3.3=12,909万円。利回りを3%と仮定すると、月額賃料は12,909×0.03÷1232.2万円。これに設備仕様レベル、眺望などの付加価値を考えると賃料は40万円もあるかもしれない。

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〝代々木公園の緑を眺めながら仕事ができる、こんな環境はほかにありません〟福井氏

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〝丸見えですから法的に許されるかは分かりませんが、もちろん人間だって洗えます〟(ペット洗い場で)

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手前のテーブルに置かれているのが「炭酸水」

感動的な天井高2730ミリの「MIデッキ」 職住一体型SOHO 三菱地所レジ「大手町」(2022/6/15)

カテゴリ: 2022年度

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「ヴェレーナグラン門前仲町」

 

大和地所レジデンスは107日、同社の最上位ブランド「ヴェレーナグラン」として分譲した「ヴェレーナグラン門前仲町」と「ヴェレーナグラン茅ヶ崎東海岸」が、竣工前に全戸完売したと発表した。

「ヴェレーナグラン門前仲町」(全75戸)は、東京メトロ東西線門前仲町駅から徒歩3分の定期借地権付きで、6月の販売開始から約2か月で全戸完売した。

「ヴェレーナグラン茅ヶ崎東海岸」(全111戸)は、企業が保有していた第一種低層住居専用地域に位置する約8,000㎡の歴史ある迎賓館跡地での開発で、全111戸に対して63タイプのプランバリエーションが評価され、竣工7か月前に全戸完売した。

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「ヴェレーナグラン茅ヶ崎東海岸」

 

 

        ◆     ◇

 この2物件については、同社は記者見学会を行っており、記事にしているので参照していただきたい。「門前仲町」の坪単価は410万円、「茅ヶ崎東海岸」の坪単価は280万円。決して安くないが、設備仕様レベルは高く、商品企画が評価されたということだ。

 同社は来年の2月、設立30周年を迎えるのを機に、「ヴェレーナグラン」の集大成と位置付ける「ヴェレーナグラン北赤羽マスタープレイス&マナープレイス」(318戸)と「ヴェレーナグラン菊名の杜」(125戸)を分譲すると発表している。二つの物件の見学会も行われるだろうから、しっかり取材したい。

 記者は創業時からずっと取材してきている。リーマンショック後の20092月に会社更生手続の申請を行ったときは驚いたが、大和地所の支援を得て、完全に勢いを取り戻したといえる。創業時からの確かな商品企画のDNEは受け継がれている。創業者の西丸誠氏も喜んでいるのではないか。 

駅近ながら桜並木に面した静かな環境に高い評価 大和地所レジ「門前仲町」(2022/7/26

希少の海に近い1低層 水準以上の基本性能・設備仕様 大和地所レジ「茅ヶ崎東海岸」(2022/4/12

カテゴリ: 2022年度

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「レ・ジェイド クロス 千代田神保町」

 日本エスコンが分譲中の期間73年の定期借地権付き「レ・ジェイド クロス 千代田神保町」を見学した。歴史的建造物の改修工事と一体的に整備するオフィス・住宅の複合開発で、既存建物の容積を移転し、デザインを統一するなど、歴史を次代に繋ぐマンションだ。

 物件は、東京メトロ・都営新宿線神保町駅から徒歩4分、JR水道橋駅から徒歩7分、千代田区西神田二丁目の商業地域に位置する敷地面積約1,118㎡、14階建て全50戸(分譲は30戸)。期間73年の定期借地権付き。専有面積は40.36~135.67㎡、坪単価は490万円。竣工予定は2023年8月中旬。設計・監理はスタイレックス。施工は鉄建建設。販売代理はタカラレーベンリアルネット。

 分譲開始は今年6月末で、これまで約400件の来場を集め、25戸を成約。購入者のほとんどが千代田区居住者。最高価格27,700万円(135㎡)を含む残り5戸は近く最終分譲される。

 現地は、敷地南側と東側に接道する角地。東側道路を挟んだはす向かいは西神田公園。土地・既存建物の所有者は、外務省所管のわが国と東方諸国の東方文化の学術的研究の発達、文化の進展、国際文化の交流を目的に1947年に設立された一般財団法人東方学会本部。既存建物は1926年(大正15年)ころ竣工した4階建てで、歴史的建造物として2003年(平成15年)、「千代田区景観まちづくり重要物件」に指定された。

 プロジェクトは、既存建物の改修工事が行われるのに伴い、隣接する「東方学会新館」(2021年9月解体済)の跡地に建設される住宅とオフィスを一体的に整備するもの。既存建物の余剰容積率を新築する建物に移転するとともに、既存建物と接続させデザインの調和を図る同社の提案が評価された。低層部のオフィス部分は東方会館が所有・利用する。

 新築する建物のエントランス・ラウンジの本棚には、神保町に昔からある書店で選んだ建築の専門書を100冊以上、古本・新書を置く予定。

 分譲対象住戸は7階以上で、主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、フィオレストーンキッチン・洗面カウンタートップ、食洗機など。最上階の2戸は親子玄関ドア、リビング天井高4m、人工大理石浴槽・御影石カウンター、グローエ水栓・シャワーヘッド、開き戸にも引き戸にもなる180度開閉仕様リビングドアなど。同社首都圏開発事業部首都圏企画販売グループ・石井和明氏は、「道路を挟んだ反対側の建物は8階建てなので、開放感が担保されています。天井高は高くありませんが、調光機能付きのダウンライトを多用して上質な空間を演出しているのが特徴です」と話した。

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イメージ図

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改修前の東方会館

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モデルルーム

◇        ◆     ◇

 先に紹介した「レ・ジェイド板橋本町」もそうだが、企画コンセプトをデザイン・意匠にしっかりと反映させているのが特徴だ。

 歴史的建造物の外壁とアーチ状のエントランス部分をマンションギャラリーで表現し、接客ブースも大正ロマンを象徴するライトを設け、昔懐かしいスイッチもアクセントとしてあしらっている。

 もう一つ、86㎡のモデルルームは、「微睡(まどろみ)スタイル」がコンセプトのホテルタイプ仕様となっており、8~10畳大はありそうな主寝室は東側バルコニーに隣接させ、日が昇ると同時に目覚めるような工夫・提案がされている。リビングドアも昔の凹凸があるガラスを採用している。

 リビング天井高は2400ミリしか確保できていないが(高さ規制によるものかどうかは不明)、調光機能付きダウンライトをLD、キッチン、全居室に30か所以上設置することで、その難点の解消を図っている。

 この種の対応では、下がり天井部分にガラスを張ったりデザイン処理したりしているものはあるが、今回のように30か所以上も調光ダウンライトを採用しているのは初めて見た。

 さらにもう一つ。細かなことだが、洗面室の照明は自然光に近いLED照明を採用。女性が(男性もそうか)メイクで朝と昼と夜のそれぞれの顔を描けるような工夫が施されている。

 本物の観葉植物もそうだが、このような配慮が購入検討者(とくに女性)を感動させる。同社はいま一番元気のあるデベロッパーの一社だと思っているのだが、その成長力の秘密は細かなことにも手抜きしない企画力にあるのではないか。

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ギャラリーエントランス(左)と接客ブース

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モデルルームのリビングドア

プランよく仕様レベルも高い 観葉植物は本物 日本エスコンのコンパクト「板橋本町」(2022/10/7)

 

 

カテゴリ: 2022年度

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「レ・ジェイド板橋本町」

日本エスコンが分譲開始したコンパクトマンション「レ・ジェイド板橋本町」と、販売好調の定期借地権付き「レ・ジェイド クロス 千代田神保町」を見学した。まず、「板橋本町」から紹介する。

物件は、都営三田線板橋本町駅から徒歩5分、板橋区大和町の商業地域(建ぺい率100%、容積率600%)に位置する敷地面積約356㎡、13階建て全55戸(非分譲住戸10戸含む)。専有面積は25.6357.16㎡、第11次(9戸)の価格は3,490万~5,390万円(31.6946.29㎡)。坪単価は360万円。今週末に契約開始する。竣工予定は202311月下旬。設計・監理はコモン・リンク一級建築士事務所。施工は鍜治田工務店。販売代理はプレシャスホームズ。

敷地はL型で、短辺の東側は国道17号線、北側は幅員約3.5m、西側は幅員約3.2mの道路にそれぞれ接道。住戸部分は国道から約17m離れた西向きで、1フロアは28階がAタイプ(31.69㎡)、Bタイプ(25.63㎡=6戸非分譲)、Cタイプ2スパン(35.73㎡)、Dタイプ(46.29㎡)、913階がEタイプ(57.16㎡)、Cタイプ2スパン、Dタイプ。

主な基本性能・設備仕様は二重床・二重天井、リビング天井高24502500ミリ、バルコニー側は2重サッシ、食洗機、床暖房、フィオレストーンキッチン天板、ワイドスパン(Aタイプ4350ミリ、Cタイプ4950ミリ、Dタイプ5500ミリ、Eタイプ7850ミリ)、全戸防災倉庫付きなど。このほかカラーセレクトのほかオープンキッチン&天板拡張、ガス&IHヒーター選択などが無償(一部制約あり)。

同社首都圏開発事業部首都圏企画販売グループ・根岸聡美氏は、「価格は抑制気味です。『十条』とは競合はしませんが、単価の差は大きく、23区のコンパクトは軒並み坪400万円、500万円以上になっているので、インパクトは大きいはずです」と語った。

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販売事務所の観葉植物

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オープンタイプの販売事務所

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好みのカラーを相談するカウンター

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モデルルーム

        ◆     ◇

 この物件も現地は見ていないが、設備仕様レベルは水準以上で、プランもよく単価は割安感があると思う。

 感心したのは販売事務所と46㎡のモデルルームの設営・デザインだ。たくさん配置されていた観葉植物は全て本物、壁材もすべてではないが挽板が採用されていた。接客ブースは個室タイプではなく、それぞれ緩やかなカーブを描いたレースカーテンで仕切られたオープンタイプだった。カラーリングも、いかにも女性が好みそうな明るい色調でまとめられていた。

 〝フェイクを止めよ〟としつこいほど記事を書いてきた。RBAの記事で「フェイク」を検索したら89件ヒットした。添付した記事も8,500件を突破している。トータルするとアクセス数は10万件に達するはずだ。雨垂れ石を穿つ。少しは受け入れられているようでうれしくなった。

購入者の4割が道外 日本エスコン 日ハム新球場に隣接マンション118戸完売(2022/9/21

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カテゴリ: 2022年度

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「ザ・ライオンズ池袋」

 大京は10月6日、同社のフラッグシップブランド「ザ・ライオンズ」としては11年ぶり(竣工後)の「ザ・ライオンズ池袋」のマンションギャラリーを10月22日(土)から一般公開すると発表した。同日、メディア向けモデルルーム見学会を行った。

 物件は、東京メトロ丸ノ内線池袋駅から徒歩7分、山手線池袋駅から徒歩10分、豊島区池袋3丁目の商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)に位置する敷地面積約1,215㎡、7階建て全83戸(一般分譲対象戸数67戸)。竣工予定は23年9月。設計は日企設計。施工は佐藤工業。専有面積は43.40~72.37㎡、価格は未定。販売開始は2022年10月下旬。

 現地は、同社本店事業推進部事業推進一課係長・上田寛人氏によると「お客さんは『池袋にこんな道路があったか』と驚かれる」というエリアの一角のようだ。計画から17年の歳月を経て、従前は幅員4mだった「みたけ通り」の道路を18mに拡幅し電線の地中化、歩道の整備が行われ、豊島区の地区計画によって商業地域でありながら風俗施設などを禁止し、建物の絶対高さが22mと定められているという。

 デザイン監修にUDSを起用し、建物外観は「池袋西口の芸術・文化の継承」をコンセプトに、柱の表面を三角形状に設置するなど、洗練されたシャープなデザインとし、間取りは1LDKから3LDK(43.40~72.37㎡)まで全14タイプ。主な基本性能・設備仕様は二重床・二重天井、リビング天井高2500ミリ、サッシ高約2.2m、食洗機、御影石キッチン・洗面化粧台、LDのほか居室床暖房(一部)、コロンボ製ドアノブ、タオル掛け1か所など。

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「みたけ通り」(物件ホームページから)

 

◇        ◆     ◇

 この日は、午前中から夕方まで4件の取材が入っており、昼食をとる時間もなかったため、この物件の現地は確認していない。駅からのルート次第では歓楽街・風俗街もありそうだが、周辺は低層住宅街とのことだ。

 現地を確認していないので価格(単価)予想はしづらいが、埼京線十条駅前の39階建て東急不動産他「ザ・タワー十条」(578戸)の坪単価が470万円(記者予想)で、近接する30階建て東京建物「ブリリアタワー池袋WEST」(230戸)が坪単価520~530万円で好調に推移していることなどから、坪単価は500万円前後になるのではないかと思う。

 ただ、モデルルームの印象からは、2009年に分譲された「ザ・ライオンズたまプラーザ美しが丘」や「ザ・ライオンズ武蔵野」よりレベルは低いと思う。「美しが丘」「武蔵野」の記事を添付したので比べていただきたい。

 これは同社に限ったことではなく、10年前に分譲されたマンションのほうが総じてレベルは高い。

大京「ザ・ライオンズたまプラーザ美しが丘」が竣工(2010/3/10)

フラッグシップにふさわしい大京「ザ・ライオンズ武蔵野」(2009/9/27)

 

カテゴリ: 2022年度
 

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