〝さわらない・もちこまない〟コロナ対策随所に ポラス「津田沼」好調スタート
「ルピアコート津田沼」
ポラスグループの中央住宅は5月28日、「ルピアコート津田沼」の報道陣向けモデルルーム見学会を行った。コロナ感染対策につながる設備を随所に設け、様々な工夫を凝らしているのが特徴だ。申し込みは5月29日から始まるが、28日の段階で100組以上の来場者を集め、全53戸のうち20戸超の申し込みを予定しているなど、好調なスタートを切りそうだ。
物件は、JR津田沼駅から徒歩12分、船橋市前原西4丁目の第一種中高層住居専用地域に位置する7階建て全53戸。先着順の第1期20戸の専有面積は68.02~71.75㎡、価格は3,998万~5,288万円(最多価格帯4,500万円台)、坪単価は215万円。竣工予定は2022年5月中旬。施工はイチケン。販売代理は東京中央建物。
現地は、戸建てや中層のマンションなどが建ち並ぶ住宅街の一角で、敷地は熊谷組の社宅(寮)跡地。徒歩2分に公園。建物は西向きで、南西方向に公園が眺望できる。保育園は徒歩4分、
建物は西向きで、住戸プランは全53戸のうち40戸が68㎡、13戸が71㎡の3LDK。主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、ピアキッチン(32戸)、食器棚、バルコニー水栓など。
コロナ対策として〝さわらない・もちこまない〟をテーマに、ノンタッチの①エントランス②共用部手洗い③宅配ロッカー④エレベーター⑤キッチン水栓⑥ごみ置き場などを設置し、収納にもテレワークにも利用できる約1m四方の「変身クローク」(実用新案取得済み)を提案しているのが特徴。
見学会に臨んだ同社取締役事業部長・金児正治氏は、「先日、suumoの『品質と価格のバランス部門』と『品質向上への取り組み部門』の2部門で表彰を受けたのがとても嬉しい。また、マンション供給ランキングでも2年連続ベスト10入りしたのもメンバーの自信につながっており、とても嬉しい。さらに、戸建てとマンション双方がフィードバックさせて企画に反映できているのを嬉しく思っている」などと「嬉しい」を連発し、「今回のマンションでは、コロナ対策として考えられるアイテムをふんだんに盛り込んだ。これらは今後総武線で続々供給していく物件のスタンダードにする」と語った。
同社マンションディビジョン部長・中島教介氏は、「〝さわらない・もちこまない〟をデザインコンセプトに専有部だけでなく、共用部にも新しい発想の設備を6か所に設けた。来場者も100組を超えており、評価されている」と販売に自信を見せた。
販売代理の東京中央建物プロジェクトマネージャー・髙橋雅史氏は、「競合物件は少なくないが、他社物件は画一的なプランが多い。設備仕様はどこにも負けない」などと話した。
モデルルーム
金児氏(左)と中島氏
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販売担当者があげた競合物件を見ていないのでよくわからないが、〝さわらない・もちこまない〟コンセプトはとても分かりやすい。それぞれのアイテムはなるほどと思わせるものだ。共用部にタッチレスの手洗い場や子ども専用の自転車置き場を設置し、ごみ置き場に自動ドアを採用している例などないのではないか。
「変身クローク」は、それほどコストはかかっておらず、よくぞ考え付いたものだ。住宅情報誌の品質と価格のバランス部門で表彰されるのも、こうしたかゆいところに手が届くアイデアを同社は繰り出すからだ。
同社は、近く西船橋駅からバス便の154戸のマンションも分譲するそうだ。同じようなアイテムを盛り込み、多分、坪単価を170万円くらいに抑え、第一次取得層のニーズを取り込む戦略と見た。
収納にもテレワークスペースにもなる「変身クローク」
モデルルームには生花が飾られていた
浴室のシャンプー類は掛けられるようになっている(シャワーヘッドは「ReFa」)
現地
53階建てツインタワー2077戸 三井不レジなど6社 中央区豊海地区再開発認可
三井不動産レジデンシャル、東急不動産、東京建物、野村不動産、三菱地所レジデンス、清水建設の6社は5月27日、中央区豊海地区の「豊海地区第一種市街地再開発事業」(施行者:豊海地区市街地再開発組合)の権利変換計画が5月24日に東京都知事の認可を受けたと発表した。
プロジェクトは、都営大江戸線勝どき駅から徒歩9分に位置し、清澄通りに面した約2.0ha の区域で、53階建て全2,077戸の分譲ツインタワーマンションのほか、店舗、区民館、診療所、保育所に加え、 防潮堤の新設や約4,200㎡の広場を整備する。
これまでの開発経緯は、2013年7月に豊海地区再開発準備組合設立、2017年8月、都市計画決定、2020年6月、再開発組合設立認可。2023年1月に着工予定で、2027年に竣工する予定。
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現地は、オリックス不動産他「ザ・東京タワーズ(THE TOKYO TOWERS)」2,801戸と鹿島建設他「勝どきザ・タワー」1,420戸に近接。3物件合わせて約6,300戸の規模となる。
天井高2500ミリは高いか 看過できない住宅評論家・櫻井幸雄氏の「週刊住宅」記事
以下の記事は、漸減傾向にあるとはいえ毎年全国で10万戸以上(2020年は107,884戸)が着工され、市場規模は数兆円に上る分譲マンション事業に携わり、商品企画の向上に奮闘されている関係者への記者なりのエールであり、マンション購入を検討する消費者の利益を最優先して考えるからこそであって、まったく他意はないことを最初に断っておく。〝ほっとけば〟というもう一人の自分がいるが、これは看過できない。
5月24日付「週刊住宅」は、住宅評論家・櫻井幸雄氏の寄稿として「顧客嗜好に機敏な対応 購入マインドに異変? 収入安定層の買い一巡か」の見出し記事を紹介している。全体で約3,200字だから、紙面にして1ページの長さだ。
消費者の購入マインドに異変が起きているのか、収入安定層の買いが一巡したかどうか、記者は分からない。マンション現場の方はよくご存じだろう。
看過できないのは、櫻井氏が「低価格を魅力とする好例に、三井不動産レジデンシャルの『パークホームズ千葉』がある」とし、次のように書いている部分だ。
「価格を抑えるため、床暖房など設備の一部が省かれ、またオプション設定になっているものがある。といっても、床暖房は人によって使わないことがある。使う場合も、エアコンと併用するのが普通。だったらエアコンだけでもよい、という割り切りである。
一方で、『パークホームズ千葉』の室内は天井高が2メートル50センチ(以下2500ミリ)もあり、バルコニーの奥行が2メートル(同2000ミリ)で居住性能は高い。遮音対策にも力が入れられ、線路側を中心に多くの窓を二重サッシとなっている」
読者の皆さんは、この記事をどう読まれたか。記者は、床暖房が付いていないことについてはコメントを差し控える。千葉県はもともと価格(単価)相場が低く、グロス指向の強いエリアだ。総武線や京葉線沿線では大量のマンションが供給されている激戦地の一つだ。床暖房を設置しないことで価格を抑制する戦略は理解できないわけではない。
しかし、「室内は天井高が…」の記述は我慢がならない。「室内」というのはリビングや居室のことを指すのだろうが、数値が高いことを示す数助詞の「も」を付けたのは事実に反する。
記者が最近見学した他の〝パークホームズ〟と比較してみよう。「昭島中神」は2500ミリ、「調布 ザ レジデンス」は2500~2550ミリ、「柏タワーレジデンス」は2450ミリ、「LaLa南船橋ステーションプレミア」は2500~2550ミリだった。
同業他社のマンションはどうか。大和地所レジデンスの〝ヴェレーナ〟の「赤羽北フロント」は2400~3050ミリ、「西新井」は2450~2600ミリ、フージャースコーポレーション「デュオヒルズつくばセンチュリー」は2500~2600ミリ、ポラス「ルピアグランデ浦和美園」は2500ミリ、大和ハウス工業「プレミスト船橋塚田」は2450ミリだった。
きりがないのでこの辺りでやめるが、以上紹介したように2500ミリは低くはないが、高くもない。櫻井氏ともあろうものが「並」でしかないものを「上」か「松」扱いするのはいかがなものか。
バルコニーの奥行きも同様だ。一般的には1800ミリだが、2000ミリ以上も結構ある。床暖房が付いておらず、基本的な広さ、他の設備仕様、間口などについて言及せず、バルコニーの奥行きだけをもって居住性が「高い」などとどうしていえるのか。
櫻井氏はさらに「遮音対策にも力を入れている」と線路側に「二重サッシ」を採用しているのを評価するが、線路・道路端のマンションに二重サッシを採用するのは業界の常識だ。同社だけが「力を入れている」わけではない。
記者が当事者だったら、これらは最大の皮肉と受け取る。〝贔屓の引き倒し〟とはこのような記事のことを言うのではないか。
このような不実をそのまま掲載する週刊住宅の編集チェック体制に問題がありそうだし、櫻井氏を〝住宅評論の第一人者〟として崇めるメディアや、この種の論評を広告塔として利用するマンション業界にも問題はないとは言えない。消費者が賢明な選択をしてくれることを願うほかない。
参考までに。リビング天井高も二重サッシもその他設備仕様もすべては相対的なもので、その時々の市場動向にも左右されるし、販売戦略によっても異なってくる。絶対的な数値などというものは存在しない。
階高でいえば、記者が「特上」評価したのは、三井不動産レジデンシャルが10年前に分譲した「パークコート六本木ヒルトップ」だ。標準階の階高は3400~3450ミリ、最上階は4150ミリだったのにびっくりした。天井高は廊下やキッチンでも最低2340ミリあり、最上階は3000ミリだった。
櫻井氏は、高仕様・高規格の事例として日本エスコン「レ・ジェイド浦和」を取り上げているが、この前見学した同社の「レ・ジェイドつくばStation Front」は確かにレベルが高かった。
「多摩川住宅ホ号棟」建て替え 380戸⇒910戸へ 住友不動産・長谷工コーポ
住友不動産と長谷工コーポレーションは5月25日、事業協力者として参画している調布市染地三丁目の「多摩川住宅ホ号棟マンション建替事業」のマンション建替組合が設立されたと発表した。建替え円滑化法に基づく許可を受け、建設するもので、容積率の上限が引き上げられたことにより、従前は380戸だったのが建て替え後は910戸となる予定。
「多摩川住宅」は、1968年竣工の東京都住宅供給公社による開発面積約50haの賃貸住宅(約1,800戸)と分譲住宅(約2,100戸)の約3,900戸の中層マンションのほか商業施設、公園、野球場・テニスコート、幼稚園・小中学校などからなる大規模団地。
「ホ号棟」は2007年4月、多摩川住宅街づくり協議会が発足、2015年11月、事業協力者として住友不動産と長谷工コーポレーションが選定され、コンサルタントのシティコンサルタンツと共に行政協議や全権利者との合意形成活動を行ってきた結果、2020年8月、団地一括建替え決議が成立した。
現地は京王線調布駅からバス9分、敷地面積約37,638㎡。従前建物は5階建て全11棟380戸。竣工は1968年3月。建て替え後は12階建て全7棟910戸。竣工予定は2025年。
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「多摩川住宅」は、1992年竣工の東京都住宅供給公社の6階建て「ソシア多摩川」40戸を取材したとき訪ねている。マンション商品企画が最高に素晴らしく、多摩川もすぐ近くで、環境に恵まれていたのを思い出す。
あれから30年も経過しているので現況はどうなっているのかわからないが、調布駅や狛江駅までのバス便も豊富で、価格やプランにもよるだろうが、バス便のネックを克服するかもしれない。
マンションに世界初のFSC認証型枠を採用 三菱地所レジ「高輪松ヶ丘」
イメージ図
三菱地所レジデンスは5月24日、国際的な認証組織FSCが認証したコンクリート型枠スキームを世界で初めて「ザ・パークハウス高輪松ヶ丘」に採用すると発表した。
同社は2016年、分譲マンションでは初めて二重床下地合板にFSC部分プロジェクト認証を取得するなど木材のトレーサビリティの向上に寄与する国産材やFSC認証材を採用してきたが、今回、新たに地球環境を守り、未来につながる木材利用の推進を目指す「木の守 PROJECT」を立ち上げ、施工会社の木内建設の協力を得て採用するもの。
「ザ・パークハウス高輪松ヶ丘」
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このプレス・リリースを読んで、記者は4年前に同社が分譲した「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」を思い出した。このマンションには、国内初のドイツ製の型枠(ゴム製)を採用し、本物の岩肌のような表情があるコンクリート躯体を外装として演出していた。
最寄り駅の京成線新三河島駅から徒歩1分 明和地所「西日暮里」早期完売へ
「クリオ西日暮里ブライトマークス」
明和地所が分譲中の「クリオ西日暮里ブライトマークス」を見学した。物件名にあるように、西日暮里駅から徒歩12分の全43戸だが、最寄駅は京成本線新三河島駅で徒歩1分の立地。23区のJR・私鉄駅圏でマンション空白区がどれだけあるか知らないが、新三河島は〝初体験〟だった。売れ行きはすこぶる好調だ。
物件は、JR山手線・京浜東北線西日暮里駅から徒歩12分、京成本線新三河島駅から徒歩1分、荒川区荒川五丁目の商業地域・準工業地域に位置する15階建て全45戸(分譲戸数は38戸)。5月下旬に分譲予定の第2期1次(5戸)の予定価格は3,100万円台~6,800万円台、専有面積は33.00~70.13㎡、坪単価は320万円とみた。竣工予定は2022年11月下旬。設計は企画設計事務所オルト。施工は岩田地崎建設。
4月28日から販売を開始しており、これまで29戸が販売済み。
現地は、新三河島駅を降り、明治通りの横断歩道を渡ってすぐ。二方道路の角地で、標準階の住戸プランは1フロア3戸構成で、南東向き70㎡、南西向き65㎡、北東向き35㎡。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、二重サッシ(一部除く)、フィオレストーンキッチンカウンター、食洗機など。このほか、インテリアを好みに合わせて自由に設定できるセレクトシステム「conomi(コノミ)」を採用。専有部のベースクロスやキッチン・洗面化粧台扉面材、トイレは便座だけでなくカバーやスイッチも抗菌仕様としている。
同社クリオライフスタイルサロン銀座主任・寺澤潤氏は「広域からも集客できており、営業スタッフが足りなくなるくらい。70㎡のタイプが人気で、11戸のうち残りは1戸」と話している。
エントランス
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2013年だから8年前だ。東急不動産と旭化成不動産レジデンスがJR常磐線三河島駅前の再開発マンション「アトラスブランズタワー三河島」327戸を分譲したときだ。所在地は「東日暮里6丁目」だったので、記者はどうして「西日暮里」の名称を付けなかったのか質問したことがある。「三河島」はわれわれの世代は「三河島事件」で名前だけはよく知っていたが、それまで降り立ったことは一度もなかった。マンション分譲などもなかったはずだ。
今回、取材を申し込んだのは、これまた一度も降り立ったことがない、マンション分譲事例などそうないはずの京成線の「新三河島駅」前だったからだ。
ネットで調べた。京成電鉄のデータによると、案の定、新三河島駅の1日平均の乗降客は4,710人しかなく、都内の同線各駅では圧倒的に少ない最下位だった。全69駅の中でも47番目だった。
しかし、この新三河島駅を利用したら東京駅まで20分強だ。
この価値をどう見るか。高いか安いか、判断するのは記者ではない。西日暮里駅に近接した物件は坪単価400万円近いのもある。
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寺澤氏(26)は、「RBAって野球大会を主催しているところ? わたしは高校球児でして」と切り出した。以下、二人のやり取り。
「えっ、どこですか」「安田学園です」「名門じゃないですか」「春夏通じて初めて甲子園に出場したとき、3番センターで試合にも出ました」「どうだったんですか? 」「試合は盛岡大学付属に3-4でサヨナラ負け。私は4打数1安打、3三振でした」「サヨナラ負けはあなたのエラー? 」「いえ。9回の1死2塁のピンチで、センターフライを捕って本塁までノーバウンドで投げました。ランナーは走っていませんでしたが…」「…大学での成績は? 」「プロには通用しないと途中でやめました。中学の先輩には鈴木誠也さんがいます」「コロナに罹った? 」「そうです。昨年、RBA野球大会にチームとしてエントリーすることを考えていたのですが、コロナで中止になって…」「そうでしたか。今年もどうですかね。来年、どこかの球場でお会いしましょう。御社のチームは〝出ると負け〟でしたから、あなたが活躍すれば勝てるかもしれません」
建設現地
大和地所レジ また千葉NT中央で100㎡中心の176戸 3年前の234戸と合わせ410戸
「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央アリーナ」
大和地所レジデンスは5月20日、専有面積100㎡中心の「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央アリーナ」176戸のモデルルームをオープンしたと発表した。
物件は、北総線・成田スカイアクセス線千葉ニュータウン中央駅北口から徒歩5分、千葉県印西市中央北一丁目に位置する15階建て全176戸。入居予定は2022年12月中旬。施工は長谷工コーポレーション。
2000年以降に「千葉ニュータウン中央」駅最寄りで分譲されたマンション(同物件を除く)は17物件あり、そのうち駅北口徒歩5分以内の新築分譲マンションの供給は10年ぶり。事前反響は800件という。
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記者は3年前、駅南口徒歩3分の同社の「ヴェレーナシティ千葉ニュータウン中央 ザ・フロント」234戸を取材し、記事にしている。坪単価は土地代がただでも建てられない140万円に驚愕した。そちらを参照していただきたい。
なぜそのような超割安単価で分譲できたかは、「書かない(書かないで)」という約束なので書かないが、今回はどのような〝奥の手〟を使うのか。見学取材の約束を取り付けたのでレポートする。前回の234戸と今回の176戸を合わせ3年半で410戸だ。正気の沙汰ではない。ただ、コロナ禍で千葉ニュータウン方面の戸建てが好調とも聞いている。
同社のマンションでは、この前見学した「西新井」の記事も参考になるはずだ。
桜並木が眼前 コスモスイニシア「桜レジデンス」が竣工・完売
「イニシア板橋 桜レジデンス」
コスモスイニシアとあなぶきホームライフは5月20日、「イニシア板橋 桜レジデンス」が3月に竣工し、全戸引き渡しを完了したと発表した。
物件は、都営三田線板橋区役所前駅から徒歩9分、板橋区本町に位置する15階建て全152戸(うち一般分譲対象外住戸36戸含む)。専有面積は43.65~146.59㎡。施工は大豊建設。
前面道路を挟んだ正面に石神井川が流れており、その景観に調和する外構・植栽計画とし、敷地内にお花見テラスを設けているのが特徴。河川管理通路を管理する板橋区と協議・承認を経て、桜並木の一部にソメイヨシノを植樹した。
入居者の約40%が板橋区居住で、板橋区以外の東京都が約50%。世帯主の年齢は30~39歳が約50%。入居予定人数は1人が約25%、2人が約50%)、3人が約20%、4人以上が約5%。
エントランス脇の館銘板
新たに植えたサクラ
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記者は昨年2月、このマンションを取材している。売主のあなぶきホームライフの社名はセコムホームライフのときだ。
50㎡超の住戸に採用された新開発「つむぐユニット」もよかった。上下2段のベッド上の間仕切りを設置することで居室を立体的に分割でき、1室を子ども2人でシェアすることが可能なものだ。
「つむぐユニット」
来場者殺到 眼前に桜並木が美しい石神井川 コスモスイニシア「板橋 桜レジデンス」(2020/2/4)
三菱地所・地所レジ・三井不レジ 金町駅前で再開発複合 マンション860戸
「東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業」
三菱地所、三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャルは5月17日、「東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業」の東京都の認可を受け、5月14日の総会を経て再開発組合を設立したと発表した。
プロジェクトは、JR常磐線金町駅に近い約3.0haの大規模再開発。地上40階建の超高層マンションのほか、商業施設、業務施設(自動車教習所)、公益施設などを整備。事業エリアに面している理科大学通りを賑わいの中心軸として敷地の外周に歩道状空地を整備する。
工事を2期に分け、2022年度に第Ⅰ期(商業棟)を工事着工、2025年度竣工、2026年度に第Ⅱ期(商業棟・住宅棟)を工事着工、2030年度に竣工をそれぞれ予定している。マンションは約860戸の予定。
三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャルは2016年から事業協力者として事業推進に協力しており、三菱地所は2017年から商業計画検討パートナーとして事業協力を行ってきた。
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金町駅圏では、これまで約10年間の間にコスモスイニシア他「ヴィナシス金町タワーレジデンス」476戸、住友不動産の「シティタワー金町」700戸と「シティテラス金町」610戸、野村不動産の「プラウドシティ金町」421戸と「プラウドタワー金町」190戸が分譲された。5物件で約2,400戸。街並みは一変した。
今回のプロジェクトの竣工は10年近く先なのでどうなるかわからないが、坪単価は300万円台の後半になる可能性もあるか。
アルヒ 社内審査強化 「不当に高い」中古マンション価格にアラート機能
アルヒは5月11日、住宅ローンの不正利用検知システム「ARUHI ホークアイ1.0」に、不適切な物件価格を検知する機能を追加した「ARUHI ホークアイ2.0」を本格稼働すると発表した。
「ARUHI ホークアイ2.0」の検知機能により、住宅ローンの申込物件価格が市場価格と比較し不当に高い場合、アラートが表示されるもので、検知対象地域は東京23 区の中古マンションから開始し、今年度以降に対象地域を拡大する予定としている。
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「ホーク」とは「鷹」であって、「アイ」とは「愛」ではなく「目」、つまり「ホークアイ」とは鵜の目鷹の目でもって厳しく不正を監視する意味と受け止めた。しかし、「物件価格が市場価格と比較して不当に高い場合」とはどのような場合なのかわからなかった。
また、不当かどうかはともかく、〝なんと定価の5割引き。しかも今なら送料無料〟などとキンキン響く声がテレビのネット通販であふれかえっている。適正価格が分からない時代だ。
マンションでも、設備仕様レベルなどの質を考慮すると、投資用ワンルームはファミリー向けより価格は5割高いのは常識だ。
なので、同社に問い合わせた。同社広報によると、「ホークアイ」は社内の審査基準であって一般に公開する予定はないとのことだった。「不当」かどうかは中古マンションの取引事例などから判断するという。過去にどれくらいの頻度でこの種のケースがあったかも聞けなかった。投資用マンションは審査の対象外とのことだった。
住宅ローンの不正利用が表面化した。悪徳業者を排除するために鵜の目鷹の目で監視をしてほしい。記者などは視力が衰え、みんな美しく見える。