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「MEOマスク」

 まずは冒頭の写真をとくと眺めていただきたい。写真は先日、国立代々木競技場で催されたクリエイティブの祭典「ROOMS40」会場で展示されていた、萬祥が独占輸入販売しているニュージーランドで人気の「MEOマスク」だ。皆さんはどのような印象を受けるか。

 わがかみさんは「これって(私の)ブラジャーじゃん」と見事に喝破した。小生はかみさんがいつも付けているそれがどのような色をしており形状がどのようなものかほとんど知らないしチェックしたこともないが、白でも黒でもないはずで、かといって扇情的な赤とか紫でもなく、極めて穏当なピンクとか肌色のような気がする。花柄の文様も付いているのではないか。

 断っておく。ここで「ブラジャー」の是非を問うのではない。テーマはあくまでも花粉やら新型コロナウイルスの感染を防ぐ「マスク」の形状だ。

 小生はマスクを好きになれない。ほとんど付けない。そもそも37度の熱を出したら立ち上がれない。他人に移す前に休む。万が一、新型肺炎に感染してもそれは自業自得だ。甘んじて受け入れる覚悟はできている。なぜマスクが嫌いなのか、それはあのヒットラーの軍隊の防毒マスクを想起させるからだ。

 とはいえ、他人がマスクを装着するのに反対ではない。花粉症に悩む人の苦しみは理解できるし、日本人特有の低い団子鼻を覆い隠し、小じわやたるんだ頬、幸薄い口元をさらけ出したくない女性の気持ちもよくわかる。さらにまた、のべつ幕なし害毒を垂れ流す小生のような口を封じ、口さがない評論家の戯言を遮断する効果はあると思う。

 しかし、それにしても、目は口ほどにものを言う、目だけがぱちくりのこの花柄ピンクのマスクが爛漫の春に咲き乱れたらどうなるか。男性の労働意欲を減退させるのは間違いない。記者などはもう昇天する他ない。角を矯めて牛を殺すことになりはしないか。

 警察は「いたずらに性欲を興奮または刺激せしめ,かつ,普通人の正常な性的羞恥心を害し,善良な性的道義観念に反するもの」としてわいせつ物陳列罪に問えないのか。それが無理なら風紀紊乱罪、そんな罪がないのなら軽犯罪法には該当するのではないか。

 萬祥さんと若い女性の方に三跪九叩頭の礼(世界でもっとも屈辱的な礼とされる)をもってお願いだ。このピンクの花柄「MEOマスク」だけはやめていただきたい。せめて無地だけにしていただきたい。国家に国民統制の口実を与えてはならない。

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「MEOマスク」のブース

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「ROOMS40」会場(国立代々木競技場で)

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「CO・MO・RE YOTSUYA(コモレ四谷)」(UR都市機構 提供)

 都市再生機構(UR都市機構)と事業パートナーの三菱地所は2月20日、JR・東京メトロ各線四ツ谷駅前のランドマーク大規模再開発プロジェクト「CO・MO・RE YOTSUYA(コモレ四谷)」のメディア向け竣工見学会を行った。

 施設は、四ツ谷駅から徒歩3分、地区面積約2.4ha、建築敷地面積約17,900㎡、地下3階~地上31階建て延床面積約139,400㎡。用途は事務所、店舗、住宅(60戸)、教育、公益など。基本設計・デザイン監修は日本設計・三菱地所設計。実施設計は大成建設。総事業費は約840億円。

 事業経緯は、全体敷地の約3分の2を占める区立小学校の統廃合と財務省官舎の廃止を受け、2002年、新宿区からUR都市機構へ小学校跡地利用について検討依頼があり、2013年、地区計画及び市街地再開発事業の都市計画決定、事業パートナーが決定。2016年着工、2020年1月竣工。2020年7月事業完了の予定。UR都市機構としては初の「事業パートナー制度」を活用した。施設はCASBB Sランクを取得。

 プロジェクトの特徴は、丸の内、新宿、霞が関、渋谷、銀座などがほぼ3㎞圏内という「都心の中心」に位置する大規模開発で、①オフィスゾーン②商業ゾーン③住宅④教育施設⑤公益施設を備えた多機能を整備したこと。

 周囲への日影と風の影響を軽減するため建物の四隅は雁行させたほか、外濠から連続するみどりを確保するため、コモレビの広場、みどりの道、みどりの丘、壁面緑化、屋上緑化などみどりの量を確保している。

 オフィスフロアの天井高は約2.8m、1フロア約2,000㎡を確保。竣工の1年前にLINE、理研ビタミン、高千穂交易、朝日生命など全テナントが決定。商業ゾーンも2020年夏までに全店舗が開業予定。

 新宿区は、地下1階と2階にバレーボール、バトミントン、卓球のほか多目的に利用できる「四谷スポーツスクエア」を整備し、地域に開放する。

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「コモレビの広場」(UR都市機構 提供)

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◇       ◆     ◇

 見学会では、UR都市機構東日本都市再生本部事業推進部四谷駅前再開発事務所所長・林昭兵氏と同東日本賃貸住宅本部技術監理部再開発工事事務所所長・永井正毅氏が「緑にこだわった」「周囲の日影・風の影響に配慮した」などと強調したように、建物形状デザインが美しく、みどりの量も十分確保されていた。

 ただ、みどりの質という点では、丸の内・大手町の三菱地所のビル群と比べるとやや見劣りがする。三菱地所は常緑樹のクスの大木などを惜しげもなく配置しているのに対して、今回の施設は常緑樹ではあるが(値段が安くて樹齢が若い)シラカシが主だった。

 オフィス、店舗のリーシングなどを担当した三菱地所都市開発二部担当部長・佐野正文氏は「オフィスのテナントは竣工の1年前に財務省のほか朝日生命など民間14社全てが決定。店舗も7月までに全店舗が開業予定」と話した。

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左から永井氏、林氏、佐野氏

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オフィス東側からの眺望

◇       ◆     ◇

 URが分譲から撤退して以降、取材する機会はほとんどなくなった。声すらかからなくなった。ところが、この日、受付で渡されたクリアファイルに目が釘付けとなった。かわいい女性(添付写真)が「大切な書類であ――――る。」と呼び掛けてきたではないか。嬉しくなってURの担当者に女性の名前を聞いたら女優の吉岡里帆さんだという。これですっかりまたURのファンになった。以前の住宅公団、住宅・都市整備公団の時代ではこんなしゃれた真似はしなかった。何年前か「であ――――る。」のCMは見てはいたが、これほどかわいい女性だとは全然思わなかった。

 (記者は首都圏で年間1万戸くらいの億ションが分譲されたバブルの頃、「公団も億の壁を破るべき」と迫ったことがあるが、頑として受けつけなかった。URは1戸も億ションを分譲していない。公的機関で陋習を打ち破ったのは横浜市住宅供給公社のみだ)

 個人的には業界のCMはアットホームのウォリーの漫画と藤田ニコルさんの〝アットホームであった、アットホームであった…〟というのがとても好きだ。〝あった〟は〝在った〟なのか〝会った〟なのだろう。間違っても〝遭った〟ではないはずだ。

 この藤田ニコルさんのクリアファイルも貰うことになっている。記者はSDGsの観点からクリアファイルを嫌悪しており、廃止すべきだと思っているが、吉岡里帆さんと藤田ニコルさんは例外だ。いつも持ち歩こうかしら。

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クリアファイル(これは記者の所有物。肖像権に問われることはない筈)

外濠公園-番町が望める駅前の「コモレ四谷」マンション「ガーデン」はいくらか(2020/2/21)

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「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」Prologue

 ANAホールディングス(ANAHD)、三井不動産、NAKEDの3社は2月17日、ANAHDが独自開発したアバター「newme(ニューミー)」を通じて体感型アート展「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」を鑑賞する模様を報道陣に公開した。

 「FLOWERS BY NAKED」は、アーティスト・村松亮太郎が代表を務める「NAKED」が企画・演出・制作する花の体感型アート展。2016年から毎年、三井ホールで行われている。ANAHDが開発したアバター「newme(ニューミー)」を通じて企画展の一部エリアを鑑賞できる今回のイベントは2月17日から28日までの期間限定。

 テーマは〝日本一早い花見〟で、会場には草月流家元・勅使河原茜氏による山形県啓翁桜が活けられており、写真家LESLIE KEE氏の見事な写真も堪能できる。

 タンポポに息を吹きかけると綿毛が空に舞い上がり、(どんな体形の人でも)スタイルのいい妖精に変身して花と戯れることができ、観る人の感情を読み取り、それを画像に表現する仕掛けも施されている。3月1日まで。当日券入場料は税込みで大人/ 1,800円(平日)、2,200円(土日祝)、小人/ 1,200円(全日)。

 ANAHDと三井不動産は都市で展開される様々なエンターテイメントにアバターを導入することを目指しており、2020年内をめどに日本橋エリアにアバター100体を投入する予定。ANAHDとNAKEDは、今後、Society5.0(超スマート社会)の実現に向け様々な枠を超えた先進エンターテインメントの実現に取り組んでいく。

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Growing Garden

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Wildflower Garden

◇       ◆     ◇

 アナログ人間の記者は、全ての女性は美しいと思っているので、〝アバタ(痘痕)もえくぼ〟を支持するが、「アバター」の映画を見たこともなければ化身=疑似体験の「アバター」なるものが何なのかさっぱりわからない。

 しかし、ANAHDのアバター体験CMを見て〝これは間違いなく世の中を変える〟と直感し、今回のイベントに参加することを決めた。

 鑑賞会では、担当の若い女性がノートパソコンをいじりながら画面に呼び掛け、手を振り笑顔を振りまく姿を不思議に眺めるしかなかった。小生だって西武ライオンズが激勝したときなどは歓声の声を上げるし、メロドラマに感涙することもあるが、それはテレビに向かってではなく自分自身に対してだ。画面に没入し、感情をあらわにすることはあまりない。冷静な別の自分がいる。

 ところが、その女性が会場内にある「花おみくじ」を買う場面では疑似体験とはこういうものかと驚くほかなかった。女性は「それじゃない。その隣」とパソコンに呼び掛け、会場内のスタッフが指示された「花おみくじ」を取り、「大吉です」と開いて見せた。

 なるほど。「リアルとバーチャルの融合」とはこのことか。このようなことが可能であれば、自宅に居ながらにしてあらゆる商品を購入する時代はもうすぐやってくる。マンションのモデルルームでやったら営業コストは下げられるし、歩留まり、契約率は格段にアップするはずだ。

 アバターは一体100万円はしないそうで、月数万円のリースも検討しているという。100戸のマンションに導入し、アバター効果で10戸が売れたら…ハワイの高級マンションでは事例があるという。三井不動産レジデンシャルはすでに考えているのではないか。

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アバター体験を実演する担当者

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アバター「newme(ニューミー)」(1体100万円はしないとか)

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Dandelion Hill

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自らが妖精に変身(この方のスタイルがよくないという意味ではありません=念のため)

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蛍のようにシャボン玉が会場に浮遊した

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「FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-」会場入り口

ANAHDのアバタ―https://avatarin.com/

五感で「花」が楽しめる展示・イベント 三井不動産 日本橋で開催(2016/1/8)

 

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大山市長(左)と中央住宅・品川社長

先に「八潮らいし街並み景観・分譲住宅認定制度」を紹介した。開発行為(500㎡以上)だけでなく、それ以下の開発事業にも認定制度(金児氏は「縛り」と話した)を設け、良好な街づくりを誘導しようというのはよく理解できるし応援したい。

ただ、「八潮らいし」とはどのようなことなのか、部外者にはよく分からないので八潮市のとくに「街並み」「緑」に注目して調べることにした。

記者は、これまで八潮市を訪れたのはマンション取材など数回しかない。緑の量と質で圧倒的に勝るわが多摩市と比較するのは気の毒かもしれないが、埼玉県戸田市、三郷市などと同じように、街路樹・緑が貧弱で街並みは殺伐としていると言わざるを得ない。

この日(214日)は、八潮市駅から市役所までタクシーで移動したのだが、途中のイチョウ並木はとても美しいと思った。しかし、落葉樹のイチョウが美しいのは葉っぱを円錐形に広げる時期もいいが、やはり黄色く染まる秋の一瞬だ。葉を落とすと、枝はビュッフェの絵画のように不気味で不安をあおる風景に一変させる。多摩市にもイチョウ並木はたくさんあるが、自慢できるのは常緑樹のクスノキやシラカシだ。街路樹約1万本のうち常緑樹は2割を超える。真冬でも緑が途絶えることはない。

八潮市の街路樹の本数、樹種を調べようと思ったが、一つもヒットしなかった。つまり、市内にどのような街路樹がどこに植わっているか手掛かりはまったくない。これでは、緑の効用、街並み景観の大事さを市民に伝えられないのではないか。多摩市は1万本の樹種を全て公開している。

緑被率もしかり。これも多摩市の47.4%と比較するのは適当ではないかもしれないが、八潮市の20.2%には驚いた。東京都港区の21.8%より少ない。市内には調整区域が市域面積の約27%(約495 ha)もあり、中川、綾瀬川の水景などもあるのに、都区部並みというのは信じられない少なさだ(戸田市の市街化区域の緑被率は. 11.6%)。市民一人当たりの公園面積も2.12㎡で、埼玉県平均の7.2㎡を大幅に下回っている。

こうした数値は、市民の評価にも現れている。市民アンケートによると、「自然環境や緑化など緑の現状に対しての評価」では、「満足・やや満足」は14%にしか過ぎず、「不満・やや不満」の44%より圧倒的に少ない。

なぜ、これほど街路樹が貧しく緑が少なく、市民からの評価も高くないか。これは同市の土地利用によるものだろう。市名の「八潮」は低地を連想させるように農地や水面は多いが、「山」が付く地名は一つもなく、土地利用では住宅地25%に次いで工業用地は17%を占める。

市街化区域の用途地域でも、良好な低層住宅の環境の保護を目的とする第一種・第二種低層住居専用地域は、県内の和光市、蕨市、戸田市、秩父市とともに1カ所もない。その逆に工業・準工業・工業専用は市域面積の約27%の488haもあり、商業・近隣商業は約3%の56haしかないのも特徴だ。

このように、緑、街並、土地利用などについて概観したが、これらが「八潮らしい」ということではないはずだ。市は土地区画整理事業に熱心だし、昔は泳げたという綾瀬川や中川の水景もある。一挙にイメージを好転させるのは難しいかもしれないが、大山市長が強調したように50年、100年先を志向した街づくりを行ってほしい。

一つだけ、認定制度の必須要件とされる「道路に面した部分の外壁の一部に自然素材(木、漆喰など)又は木目調の外壁材を採用すること」について言わせていただく。

外壁の一部とはどの程度か分からないが、木や漆喰などの自然素材を採用するのは調整区域なら可能かもしれないが、市街化区域では防火・耐火基準をクリアしないといけないので容易ではない。お金もかかる。この条件を課すのは現実的ではない。

この条件は厳しすぎるから、要件に「又は木目調の外壁材」と「又は」を加えたのだろうが、本物の木とフェイクの木は似て非なるものだ。見た目にはそれほど変わらないかもしれないが、地球環境などに大きな役割を果たす木に対して無礼、失礼ではないか。

それよりも、敷地の緑被率を高め、中高木も1本と言わず2本、3本植えるよう誘導してはいかがか。埼玉県は「彩の国みどりの基金」を平成20年に創設し、住みやすく環境にやさしいゆとりの田園都市埼玉を目指し、「みどりと川の再生」に取り組んでいる。市も市民もデベロッパーも一緒になって取り組めばイメージはずっとよくなる。「翔んで埼玉」の第二弾はないのか。

 「八潮市らしい街並み景観・分譲住宅認定」制度第一号 ポラス「八潮」認定授与式(2020/2/15

貧弱な戸田市の緑・街路樹 市民の満足度が上がらないのは行政の責任(2012/2/13

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 〝ボーっと生きてんじゃねーよ!〟とチコちゃんに叱られたような気分を味わった。住宅・不動産業界の記者を40年以上やっているのに、東京23区のど真ん中の中央区と港区に市街化調整区域が指定されていることを初めて知った。中央区は江東区と接する部分の墨田川の20ha、港区は台場エリアの運河40haだ。

 ここでおやっと思った。河川が調整区域に指定されるのは分からないわけではないが、中央区に流れる日本橋川などは商業地域だし、港区に流れる川はそれぞれ用途地域が指定されている。

 調べたら23区のうち千代田、新宿、文京、品川、目黒、渋谷、中野、杉並、豊島の9区は調整区域の指定はなく、他の14区の河川は指定されており、最大は江戸川区で、荒川、中川、新中川、江戸川、旧江戸川の河川区域及び葛西沖の海面約734ha(区域面積の約15%)が調整区域だ。

 なぜ、このように指定がバラバラなのか、決定権者の東京都に聞いた。都の担当者は「都のマスタープランでは、多摩川、江戸川、荒川などの一部河川ではレクレーションなどの用途にするために調整区域とすると方向を定めていますが、河川によってどうしてまちまちなのか、その経緯はよく分かりません」と話している。

 都市計画法第7条には「都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分を定めることができる。市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする」とあるのみ。

 参考までに。私権が制限されている都市公園は用途地域が定められているが、建ぺい率・容積率の指定はない。皇居と日比谷公園、靖国神社は第一種住居地域が指定されている。

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MFLP  ICT  LABO 2.0

三井不動産は213日、20179月に開設した「MFLP  ICT  LABO」(約130㎡)を拡大移転し、約10倍の面積を有する「MFLP  ICT  LABO 2.0」をMFLP船橋&GATE内にオープンすると発表した。約45名の報道陣が詰めかけた。

トラックコンテナの商品が搬出されるところから積載されるまで〝人の手を一切介さない〟日本初の物流ICT体験型ショールーム「フルオートメーション物流モデル」を展示する。

発表会に臨んだ同社常務執行役員 ロジスティクス本部長・三木孝行氏は「事業のステートメントは〝ともに、つなぐ。ともに、うみだす。〟。既存の枠にとらわれない価値を創造し、ソリューションパートナーを念頭に展開している。今回の施設は、深刻な人手不足、社会課題を解決するため30以上のICTを連携させ、コンサルも行う。日本初の試み。既に稼働している『Ⅰ』『Ⅱ』に加え、20216月に竣工する『Ⅲ』でもって全体で約5.5万坪の街づくり型施設が完成する」と話した。

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三木氏

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テープカット(右から6人目が三木氏)

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安川メカトレックの開梱・封緘双腕ロボ(二丁拳銃で威圧されていそうでこれは怖い)

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三菱ロジスネクストのオートフォーク

       ◆     ◇

 「MFLP  ICT  LABO」も取材しているが、今回の「MFLP  ICT  LABO 2.0」はスケールが全然違った。

 記者がいちばん気に入ったのは10体くらいある中でもっとも大きいIHIのロボットだった。パワフルで正確無比の働きぶりにあ然茫然仰天するほかなかった。北朝鮮の軍隊だってあれほど一糸乱れぬ動きはできないはずだ。最大20キログラムの荷物を124時間365日上げ下げ(稼働)できるそうだ。値段はシステムを含め7年間で3,0004,000万円とか。

 耐用年数か償却年数か7年とは意外と短い気がしたし、固定資産税も潤滑油などのメンテナンス費用も掛かるだろうが、一体3,500万円として単純に賃金(年間コスト)をはじいてみた。

 3,500万円÷7年500万円(年間)だ。平均的なサラリーマンの年収よりも安いではないか。しかも、働き詰めで不平不満を漏らさない。夏の暑さにも冬の寒さにも負けない。ストレスをためずサボタージュとも無縁。労働基準法に背馳することもなければ、セクハラやらパワハラで経営者は訴えられることもない…などを考えると、このロボットは普通の労働者の10倍、いや100倍の働きをする。100倍とすると5億円だ。上場企業の社長だってこれほど稼げる社長はそういないはずだ。三木氏が「日本初」「日本一」と何度も強調したのもよく分かった。

 かつて同社野球部で活躍した志村氏、溝口氏、福田氏は同じ事業部に籍を置いていた。「ICT LABO」第一号が開設したとき溝口氏も福田氏は「もうわれわれの出番ない」と話した通りの展開になってきた。もちろん〝出番〟は野球のことだけではない。

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手前の青いロボットがIHI物流産業システムのパレタイザー/デパレタイザー

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IHI物流産業システムのパレタイザー/デパレタイザー

       ◆     ◇

 三井不動産レジデンシャルはさすがというべきか。4年前の「MFLP船橋Ⅰ」の竣工見学会のとき、〝海に近く、イケヤ、ららぽーとに近接しているのだから、ここにマンションを建てたら坪単価180万円でも売れる〟と考えたものだが、この日、取材を終え帰るとき、三井不動産レジデンシャルのマンション計画の看板が目に入った。すでに工事が始まっていた。

 概要を調べたら、南船橋駅から徒歩3分の20階建て全231戸とあった。専有面積は58.6477.72㎡。施工は長谷工コーポレーション。20206月上旬に販売するようだ。

 4年前と比べ状況は一変した。坪単価は200万円を下回ることはない。坪210万円はどうだろう。この単価だったら70㎡で約4,500万円。そんなに的を外していないはずだ。同社は高値追求をしないと読んだ。

       ◆     ◇

 「ICT  LABO 2.0」と同じ建物内の保育施設やオープンオフィスも併設されている「&GATO」も見学し、食事も摂った。おにぎり1個とコーヒーで180円(隣接するコンビニには酒も売っていたが、さすがに買う勇気はなかった)。

 びっくりしたのは2階の喫煙所。壁には「Smoke Solution」とあった。これはどういう意味か分からなかった。

 同社はビル・商業施設だけでなく、ときにはマンション共用部にも喫煙室を設けるくらいだから、吸う人の人権もしっかり考えている。三木常務、これは〝吸う人と吸わない人双方が共存できる施設〟と受けとめていいのでしょうか。

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喫煙所(壁には「Smoke Solution」)

わずか7年間でオフィス面積と肩並べる360万㎡開発 三井不のロジスティクス事業(2019/11/6

三井不動産 物流革命の先導役になるか 船橋ロジスティクスパークにICT LABO開設(2017/9/12)

〝もう我々の出番ない〟 三井不動産〝かつて〟の主力、溝口も福田もICTに脱帽(2017/9/12

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久光龍彦氏「お別れの会」(ホテルニューオータニで)

 昨年12月29日に79歳で亡くなったトータルブレイン代表取締役・久光龍彦氏の「お別れの会」が2月12日、ホテルニューオータニで行われ、約600名が参列した。祭壇には白いバラ、カーネーション、パールブルーなどの花が飾られ、久光氏の〝十八番〟マイウェイの音楽が静かに流れる中、参列者は最後の別れを告げた。以下、参列者の声。順不同

 高島屋スペースクリエイツ商環境部・中田文子氏 〝ピンコロ〟…とても美しい人生の閉じ方をされたと思います(同感。見出しに取らせていただいた)

 アンビシャス社長・安倍徹夫氏(76 業界の発展を願い、不動産、住まいは投資、投機の対象ではなく家族の生活の基盤、原点であることを常に話されていた。突然の死は非常に残念だが、久光さんの考えを肝に銘じたい

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安倍氏

 タカラレーベン社長・島田和一氏 久光さんとは20年くらい前、トータルブレイン創業のときからのお付き合い。当社にはマーケティングの視点などなかったころ。以来、マンションの設計も10物件くらいお願いしている。定期的に会食してきた。12月に会ったとき、2月には会長、社長就任のイベントを行うことを話し合ったばかり。とても残念だが、男みょうりに尽きる幕引きではないか

 タカラレーベン取締役兼専務執行役員・手島芳貴氏 わたしがご一緒させてもらったときはいつも大衆呑み屋だった(島田氏と久光氏はいつも料亭で、費用は交互に負担していたようだ)

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島田氏(右)と手島氏

 長谷工リアルエステート取締役会長・中田秀樹氏(67 大先輩の上司だった。長谷工の営業をいつもリードし、入社10年目で役員に就任した出世頭。押しが強い方だった

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中田氏

 中野建設取締役営業部長・平山和生氏(72) 中野建設? ナカノフド―とは関係ありません。久光さんとは1年半くらいのお付き合いですが、包容力があって男気の強い方でした。男の魅力ではトップクラスだと思います

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平山氏

 コスモスイニシア企画開発本部企画開発推進部部長・内山清人氏(52 久光様とのおつきあいは有りませんが、トータルブレインの方からはいろいろ情報を頂き、紹介してもらっていた。野球? 草野球の監督をしています(慶大野球部出身でコスモスイニシア野球部の元主砲)

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内山氏

 法人シニア総合サポートセンター理事長、虎ノ門法律経済事務所所長弁護士・千賀修一氏(76 昭和47年、長谷工さんに虎ノ門の再開発の話を持ち込んで成功させてからのお付き合いで、長谷工さんの顧問をずっとやってきた。中大経済学部卒の久光さんは大学の先輩。わたし? 法学部卒

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千賀氏

 長谷工アーベスト元社長・鈴井貞雄氏(79 久光さんとは同窓の同期。熱血漢でしたね。とにかく熱かった。電話をかけまくり、飛び込みで営業をしては取引を成立させていた。行動力が凄かった。わたし? 病院通いとゴルフ。ゴルフは100。

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千賀氏(左)と鈴井氏

 日本土地建物代表取締役・神山重子氏 年齢? 不詳。長谷工アーベストで8.5年お世話になりました。リゾート担当で「伊豆」がメインでした。(「伊豆」は久光さんがいつも利用されていた。小生は「京都ブライトン」は何度か利用している。素晴らしいホテルだ。日土地は社長が交代したのかと思ったら、同名の別会社だった)

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左から2人目が神山氏 

 岡本敏氏(72 「ビン」はキビンのビン。何? あなた書けない? (申し訳ありません。パソコンばっかりで記事を書いているもんですから)久光さんが亡くなったのをゴルフをしていて知った。わたしは仕入れ担当でした

 田沢圭一氏(79 新潟大学卒の同期。久光さんとは対照的に出世しなかった。専攻? 久光さんと一緒の経済。しかし、経済はよく分からない

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岡本氏(右)と田沢氏

 R.K.I.設備保全東京支店支店長・菊地昇氏 「ノボル」は「ヒガノボル」。何? 書けない? 情けない記者だね。久光さんは毎朝出勤すると鏡を見て笑顔の練習をしていた。どうしたらお客さんにいい印象を与えるかと。凄い人だったね。建設の塚本(英介氏、長谷川工務店時代の建設の責任者)か営業の久光かと言われていた

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菊地氏

 ウィスタリア代表取締役・柴崎秀実氏(64 大学の後輩。トータルブレインの顧問

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柴崎氏

 新橋駅東口地区再開発協議会会長、フューチャークリエイト代表取締役・加藤功時氏(69) 久光さんの10年後輩の同窓で直属の部下でした。久光さんは長谷工コーポの中興の祖。長谷工〝中大3人男〟の一人(あとの2人はどなたか聞き忘れたが、加藤氏はその一人か)。久光さんは常にあこがれの先輩であり大きな目標でもありました。私が役員まで勤められたのは久光さんの存在があればこそだったと思います

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加藤氏

〝業界の名物男〟逝く トータルブレイン社長・久光龍彦氏 享年79歳 死因は…(2020/1/6)

 

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 アキュラホームは2月7日、横浜市とヨコハマSDGsデザインセンターと連携し、横浜産の「カンナ削りの木のストロー」を横浜ベイシェラトンホテル&タワーズで2月5日から提供を開始したと発表した。

 横浜市が保有する水源林の間伐材を原材料とし、横浜市内の特例子会社などで障がい者の方々が製作した木のストローを採用したもの。ホテルでの木のストローの提供開始は横浜市内で初。

〝木を愛する人は美しい〟 アキュラホーム1,000万本の木のストローPJ 始動(2020/1/19)

横浜版「SDGsストロー・ヨコハマ」1本50円で販売開始 麦わらストローはどうか(2019/11/7)

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2月3日付「週刊住宅」1面記事

 小生に他意は全くない。業界紙には度肝を抜かすような記事を期待しているのであって、決して揚げ足取りではない。だが、しかし、事実でない裏付けに乏しい、あれやこれやのマクロデータを駆使し、自ら語るのではなく〝専門家〟なる人のコメントで中身の薄さを補強する記事には我慢がならない。今度は2月3日付週刊住宅の1面記事について書く。これも何を言いたいのかよく分からない。

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 週刊住宅1面トップ記事の横1段見出しは「顧客選別の動き 加速か」とあり、縦4段見出しは「中古住宅も〝高嶺の花〟に 購買力を上回る価格帯」となっている。さらにまた、縦1本見出しには「成約好調の裏に潜む死角」とあり、「流通市場は健全に発展するのか」「切り捨てられる層の拡大」などと、既存住宅市場の将来性に疑問符を投げかけている。

 小生は既存住宅市場には疎いが、これらの見出しに少なからずショックを受けた。

 この記事を書いた記者や専門家の方々のコメントを読まなくても、新築マンション市場は〝縮小〟していることは分かる。確かに首都圏で年間3万戸台の前半という供給量は20年くらい前の3分の1くらいまで落ち込んでいる。

 だが、しかし、ユーザーがマンションであろうと戸建てであろうと、分譲であろうと賃貸であろうと、新築であろうと中古であろうと自由に選択できるのが望ましい市場だ。メディアが新築マンションの〝市場縮小〟に過剰に反応するのはいかがなものかと考えている。少子高齢化が加速度的に進んでいる現状を考えれば、供給が減るのは当たり前ではないか。

 小生はこのところ中堅デベロッパーの優れた商品企画のマンションを立て続けに取材しており、「新築マンション市場が息切れしている」(同紙)とは全く思わない。この記者の方は新築マンションの現場など取材しないのではないか。

 そのことより、小生は戸建てもマンションも新築は敷地・居住面積がどんどん縮小し、基本性能・設備仕様レベルがダウンしているのが気掛かりだ。これらが中古市場に流通する頃にはどのような評価を受けるのか…。

 さて、週刊住宅の記事に戻る。冒頭の見出しを読んでショックを受けたというのは、「中古住宅も〝高嶺の花〟」になり、「顧客選別が加速」するのではないかという指摘に対してだ。

 この記者の方は、どのような購買層を念頭に置いているか不明だが、所帯年収400~500万円台の層は新築であろうと中古であろうと取得は容易ではないのは理解できる。東京23区の新築マンションの坪単価は300万円を突破し、記事にもあるように中古でも23区平均で5,566万円というのは信じられない値段だ。

 しかし、それでも基本性能・設備仕様、顧客対応のあらゆる点で劣る賃貸から脱出したほうがいいと小生は思うので、エリア・価格を最優先しなければ持ち家は実現すると考える。郊外に行けばまだ坪200万円以下のマンションは買える。中古だったらなおさらだ。坪100万円前後ならリフォームしても3,000万円で買えるはずだ。それを〝高嶺の花〟と言ってしまえばそれまでだが…。

 「顧客選別」-これにも異論を唱えざるを得ない。この見出しは「顧客」が「選別」されるように受け取れる。〝庶民〟には中古住宅ですら〝高嶺の花〟なのだから、顧客は(不動産仲介会社)に〝選別〟されると読める。

 果たしてそうか。顧客をアッパーミドル・富裕層に〝絞る〟店舗展開として住友不動産販売の例が挙げられているが、三井不動産リアルティはもう30年以上前からそのような店舗展開をしているではないか。それのどこが悪いのか。むしろ逆だ。富裕層に特化したビジネスはまだまだ伸びる。ここに照準を絞るのは至極当然だ。

 だからと言って、一般顧客を排除するような動きを不動産流通会社は見せていないはずだ。三井不動産リアルティは「子ども110番」をやめていないはずだし、ナイスの仲介店舗はいい。ただでコーヒーを飲ませてくれるし、小さな集まりをするのもただではなかったか。

 書くのなら「顧客」の「物件選択」の幅が広がるような記事にしてほしかった。国もそのような取り組みをすべきだ。〝住宅貧乏〟はなくすべきだ。

 記者の方は最後に「加速する所得の二極化は東京と地方都市との比較にとどまらず、東京都内にあっても拡大している(都内のほうが激しいと小生は思う)。普通に一生懸命働いても家が持てる人と持てない人。そこに不動産業界が比較的高所得の給与所得者など市場の上澄みばかりに焦点を当てては、国交省が掲げる2025年までに住宅流通の市場規模8兆円目標は健全なマーケットとして機能しているのか危うさをはらむ」としている。

 富裕層向けビジネスを「市場の上澄み」とするのは言い過ぎだと思うが、小生も普通に働いて、通勤時間は1時間圏で、3人家族で75㎡のマンションが4,00万円くらいで取得できる世の中になってほしいと願う。

 この記者の方にひと言。担当かどうかは知らないが、国が推進している〝入居を拒まない〟セーフティネット住宅制度の出鱈目、いい加減さを追及してほしい。これこそ貧困ビジネスではないか。貴殿は現場に飛ぶ勇気はないか。小生は怖くて足がすくみ心臓が縮んだ。

意味不明の新報 〝天井破り〟!? 週刊住宅 身も心も陋習に分断されている業界紙記者(2020/1/31)

カテゴリ: 2019年度

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1階の「T&Cafe」

フージャースコーポレーションは24日、同社グループ初のホテル「THE TOURIST HOTEL & Cafe AKIHABARA」を7月上旬にオープンすると発表した。

プロデュースにはブランドプロデューサーの柴田陽子氏を起用。コンセプトに「Good stay with Good coffee」を掲げ、価格を超えた最高のくつろぎ客室だけでない過ごし方を提供するツーリストホテルを目指す。メインターゲットは海外ツーリスト。1階に自社運営のカフェラウンジ「TCafe」を併設する。

施設は、JR秋葉原駅から徒歩6分、台東区台東1丁目に位置する15階建て全143室。客室面積は1740㎡。1階カフェラウンジ 約80席。運営はフージャース アコモデーション サービス。ブランドプロデューサーは田陽子事務所。建築デザインはE.A.S.T. 建築都市計画事務所。インテリアデザインはデザインアーク。施工は大豊建設。

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