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百瀬氏(左)と権代氏

 特定非営利活動法人OSI(沖縄観光産業研究会)会長の明治大学名誉教授・百瀬恵夫氏と同研究会理事長・権代美重子氏連名による会員向け2022年 年頭挨拶を以下に転載します。

◇      ◆     ◇

 謹んで初春のお慶びを申し上げます。

 本年もどうぞよろしくお願いを申し上げます。

 沖縄は今年で、復帰50年を迎えます。戦後27年間におよぶ米軍統治に終止符が打たれ、かつ施政権が返還されてから、50年が過ぎました。しかし、本土との経済格差は依然解消せず、自立型経済の構築はなお道半ばというのが現状です。

 現在、沖縄経済は復帰後最大の落ち込みとなっています。2年ほど前までは天井知らずの勢いで伸びてきた観光業は、コロナ禍の影響でこれ以上ないほどの打撃を受け、今や惨憺たる有様です。

 政治的にも厳しい状況が続いています。2022年度の沖縄関係予算案は、前年度比326億円減(▴11%)の2,684億円と閣議決定がなされました。3,000億円の大台を割り込むのは12年度以来のことです。

 沖縄予算は新基地建設に反対する故翁長雄志氏が知事に就任して以降、減額傾向に変わっています。翁長氏と同じく新基地反対の玉城デニー知事に対しても、政府が大ナタを振るったのは、辺野古への移設反対派への見せしめであることは言うまでもありません。 

 沖縄振興策は、沖縄を戦火の渦とした「償いの心」に基づき、国の責務として始まったものでした。沖振法には「沖縄の自主性尊重」の文言があり、まさに償いの心と自主性の尊重が沖縄振興の基本理念となっています。しかし、安倍政権以降、日本政府による理念からの逸脱が、ひどく目立つようになったのは大変残念なことです。

 米軍普天間飛行場の返還を巡って、県民は四半世紀もの間、国策に翻弄され続けてきました。日本政府が一日も早く解決しなければならないのは沖縄の人々のための負担軽減であり、一日も早い米軍関係がもたらす危険性の除去であるはずです。

 特に辺野古の問題を巡っては国の強権性があらわになりました。基地と予算との露骨なリンクは地方自治の根幹を脅かすものであることは言うまでもありません。沖縄県民のみならず国民全体が圧力に屈せず、自主・自立を追求する意思を絶え間なく国内外に発信していくことが大切でしょう。

 OSI研究会としては、絶えず沖縄に関心を寄せ、復帰50年の2022年5月15日に向けて同県の観光産業振興に微力ながら協力させて頂きたいと考えています。

 なお、OSI研究会は、2003年(平成15年)に誕生し、今期で第19期(数え20年)を迎えます。長期にわたり、当研究会が存続できましたことは会員皆様方のご協力とご支援があったからにほかなりません。コロナ禍で、このところ会員の皆様とお目にかかる機会も少なくなり、誠に失礼を致しておりますが、今年はぜひ一堂に会する機会を持ちたいと考えております。その折にはどうぞご参集を賜りたくよろしくお願いを申し上げます。

 皆皆様のより一層のご多幸を祈り上げております。

「おーお明治」大学の誇り 百瀬恵夫名誉教授の「瑞宝中綬章」受章を祝う会に300名(2017/8/8)

書評 日本のお弁当文化 知恵と美意識の小宇宙 権代美重子著(2020/5/8)

〝モネ〟百瀬・明大名誉教授と〝マネ〟篠原・OSI代表の絆展 初日大賑わい18日まで(2020/10/13)

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「(仮称)溜池プロジェクト」

 野村不動産は12月22日、野村不動産溜池ビルの建て替え事業「(仮称)溜池プロジェクト」が国土交通省「令和3年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されたと発表した。

 同プロジェクトは、同社が事業企画・監修を行い、清水建設のハイブリット木質構法「シミズハイウッドⓇ」を活用し、木質部材である柱・梁・スラブを鉄骨造と合理的に組み合わせることで、高い耐震性能・耐火性を確保しつつ心地よい無柱の木質オフィス空間を実現したことが評価された。

 木の使用量(約500㎥)・使用率(約0.09㎥/㎡)を最大化させた木質オフィスとすることで、建設時のCO₂排出量は約100t削減し、CO₂約320tの固定化を実現する。

 物件は、港区赤坂1丁目に位置する鉄骨造一部木造9階/地下1階建て。竣工予定は2023年10月。設計監理・施工は清水建設。

今回の先導事業では、東京建物の共同住宅「(仮称)洗足池プロジェクト」も採択されている。


 

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 東京都が中央区晴海のオリンピック選手村用地を民間事業者に約130億円で売却したのは「適正価格」約1,653億円(従来主張は約1,611億円)からして異常であり、妥当額との差額1,480億円(同約1,200億円)を不動産会社11社に請求せよと原告の住民らが被告・小池百合子都知事を訴えていた住民訴訟【事件番号 平成29年(行ウ)第388号】で東京地裁は12月23日、原告側の訴えを棄却した。「開発法」による売却価格に瑕疵はないとした。

 原告団は判決言い渡し後、記者会見を開き「極めて不当な判断。原告団は直ちに控訴する」という内容の声明文を発表した。

 この問題については、住民らは平成29年4月21日付で中央区晴海五丁目西地区の譲渡価格は違法・不当であり、損害の回復等必要な措置を講じることを求める住民監査請求を行い、監査委員は同年6月20日付でこの請求を退けた。住民らはこれを不服として同年8月、東京地裁に提訴。これまで13回にわたって審理が行われてきた。

東京オリンピック・パラリンピック選手村裁判12月23日に判決(2021/11/19)

選手村裁判 開発法による鑑定手法が適法なら当初の坪単価250万円は妥当(2021/9/19)

選手村裁判 不可解な調査報告書は2つ&掘削工事の事実ない 原告の準備書面(2021/9/19)

選手村裁判が結審 「HARUMI FLAG」利益は消費者(購入者)に還元すべき(2021/9/9)

またも平行線 「早く結審を」(被告)「議事録開示を」(原告)第8回選手村裁判(2020/1/18)

「選手村マンション増収分折半」 選手村裁判の原告団が声明文(2019/9/18)

黒白を付ける意味はあるのか オリンピック選手村裁判 双方の舌戦にうんざり(2019/9/18)

オリンピック選手村裁判 安値売却は都と事業者の筋書き通り 原告側が意見陳述(2019/9/16)

オリンピック選手村裁判 原告側桝本鑑定士の意見書は証拠価値なし 被告側が意見陳述(2019/9/16)

和解、ノーサイドの道はないのか オリンピック選手村裁判 第7回口頭弁論(2019/9/13)

「HARUMI FLAG」 土地と建物の価格比率は調整区域並みの7:93 算定は妥当(2019/8/30)

「HARUMI FLAG」「著しく利益増」の「著しく」とは当初売上計画の1%(2019/7/30)

「官民癒着」と原告 「誹謗中傷」と被告応酬 第6回 選手村住民訴訟 口頭弁論(2019/5/18)

文句なしにいい 街づくり・基本性能 坪単価280万円か 「HARUMI FLAG」(2019/4/24)

「HARUMI FLAG」土地代の安さ 価格に反映を 坪250万円が妥当と考えるが…(2019/4/21)

オリンピック選手村住民訴訟も佳境に 原告、被告双方 相手を「著しく」非難(2019/2/20)

東京2020オリ・パラ選手村 敷地売却価格は地価公示の10分の1以下の〝怪〟(2016/8/4)

2020東京オリンピック・パラリンピックの特定建築予定者に三井不レジなど11社(2016/7/30)

 


 

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 東京都の11月17日から12月16日までの1か月間の新型コロナ感染者524人の推移と性別・年代別分布をグラフ・表にまとめた。

 日ごとの推移ではほぼ30人以下に収まっており、感染状況は「感染者数が一定程度に収まっていると思われる」(12月15日時点の都のモニタリング会議コメント)数値で推移している。

 性別・年代別では、全524人(1日平均17.5人)のうち男性:女性は280人:244人と男性がやや上回っている。

 年代では20代の125人(全体に占める割合は23.9%)が最多で、以下、40代の82人(同15.6%)、30代の71人(同13.5%)、10代の68人(同13.0%)、50代の66人(同12.6%)の順。60代は29人(同5.5%)、人口構成比でもっとも高い70歳以上は45人(同8.6%)となっている。

 感染経路不明率はほぼ60%以上で高い数値を示している。

 12月15日現在の接種対象者(12歳以上)に占めるワクチン接種率は1回目が76.1%、2回目が75.2%になっている。

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「家族で選ぶ 我が家の大黒柱伐採会」 

 ナイスグループの菊池建設は12月17日、「家族で選ぶ 我が家の大黒柱伐採会」を静岡県富士宮市の朝霧高原で11月20日に実施し、顧客8組25名が参加したと発表した。

 同社は創業以来、檜(ヒノキ)を中心とした国産材による純和風住宅を供給しており、同イベントは住宅に用いる大黒柱の伐採を見学してもらうため2012 年から11月と3月の年2 回開催しており、今回が20 回目。

 当日は、入山式とお清め式を行った後、大黒柱として適した径の大きさなどを説明し、施主に大黒柱となる檜を選んでもらい、熟練の職人が合計10本の檜を伐採した。伐採して残った根本部分を腰掛けや植木鉢台に使うために、「切り株」状にしてプレゼントした。

 富士宮市には同社の創業者・菊池安治が設立した「日本建築専門学校」がある。

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「宇宙船地球号」イメージ図(提供:大阪大学)

 日本財団と大阪大学は12月16日、「日本財団・大阪大学感染症対策プロジェクト」の一環として建築する研究棟のデザイン監修を建築家の安藤忠雄氏が担当すると発表。外観は「宇宙船地球号」をイメージした楕円形で、世界中の優秀な研究者が集まり、力を合わせて課題解決に取り組んでほしいという想いが込められている。

 発表会で大阪大学総長・西尾章治郎氏は、「研究棟のコンセプトデザインを日本が世界に誇る建築家・安藤忠雄先生に作成していただいたことは大変光栄。2025年2月に竣工するこの研究棟は、大阪大学だけでなく日本の新たなランドマークとなる施設で、平時も有事の際も異分野の研究者がアンダーワンルーフで研究を進める『集学の場』として、世界から多彩な人材が集まる開かれたプラットフォームの基盤となるもの」と語った。

 日本財団会長・笹川陽平氏は「当財団は40年以上ハンセン病という感染症を世界からなくす活動を行っており、感染症とは大変ご縁があります。安藤先生のデザインは宇宙船地球号。人類が共に共存する地球をイメージされたとお伺いした。胸がワクワクする想い」と述べた。

 安藤忠雄氏は、「研究棟の形状には楕円形を採用しました。感染症の問題は、世界を巻き込む人類としての問題であると同時に、地域格差や差別など一人ひとりの心の問題でもあります。それらを多角的に解決する『宇宙船地球号』としての役割を意識して、デザインに反映しました」と話した。

 日本財団と大阪大学は2021年9月14日、長期的な視点で感染症の課題解決を目指す「日本財団・大阪大学感染症対策プロジェクト」を立ち上げ、同財団が同大学に対して今後10年間、約230億円規模の助成を行うと発表していた。

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左から西尾氏、安藤氏、笹川氏

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左から西尾氏、安藤氏、笹川氏

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メインビジョンイメージ図(正面)/提供:竹中工務店

 読売新聞グループ本社、読売巨人軍、東京ドーム、三井不動産の4社は12月13日、プロ野球・読売ジャイアンツの本拠地「東京ドーム」のリニューアルを過去最大規模で実施すると発表した。

 これまでの約4.4倍の面積となる国内最大級のメインビジョンの新設や、入場ゲートおよびコンコースのデザイン刷新、多様な観戦スタイルに対応した新たな観客席の設置に加え、完全キャッシュレス化や顔認証技術の導入などのDX(デジタルトランスフォーメーション)を行い、観客に「ジャイアンツの世界を五感で、存分にお楽しみいただく、新しい観戦体験」を提供できるよう取り組んでいく。2022年3月のオープン戦からの稼働開始を予定している。

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22ゲート内エントランス イメージ図

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プレミアムラウンジ

◇       ◆     ◇

 プレス・リリースは13ページにわたるもので、六十数年来の西鉄-西武ライオンズファン&アンチ巨人の記者は驚愕した。

 冒頭には「メインビジョン単体の面積としては国内スタジアムで最大規模となるフルカラーLED メインビジョンが誕生します(横幅約125.6m、面積約1,050 ㎡)。従来のメインビジョン(約238 ㎡)と比較して面積は約4.4倍に拡大し、画質(画素の細かさ)の面においてもメインビジョンとしては国内プロ野球場最高レベルとなり、高精細映像を使った迫力ある映像演出をお楽しみいただけるようになります」と華々しく打ち上げ、「メインビジョンとともに導入する送出制御システムにより、音楽や照明と連動した映像や静止画の演出表現、アニメーションなどの動きを交えた様々な特殊効果のほか、後述の外野フェンス上部リボンビジョンや場内コンコースのデジタルサイネージと連携したコンテンツ発信も可能」とあり、「入場ゲートおよび場内コンコースのデザイン刷新とデジタルサイネージの導入」「観客席の新設、増設およびプレミアムラウンジのフルリニューアル」「スイートエリアが『THE SUITE TOKYO』としてフルリニューアル」「場内の完全キャッシュレス化と顔認証技術の本格導入」などと読むのが嫌になるほど盛り沢山の内容で、締めくくりには「『世界トップレベルの清潔・安全・快適なスタジアム』を目指す取り組みの継続」とあるではないか。

 参った。降参。今年3月8日、西武ライオンズの球場リニューアルお披露目イベントを取材したときは、間違いなく日本一の球場だと思ったが、巨人もさるもの、わずか1年で西武ライオンズを日本一の座から引きずり下ろすことになるかもしれない。

 答えは返ってこないのを承知の上で、東京ドーム広報室に「私はずっと昔からの西鉄・西武ファンで、アンチ巨人。西武は180億円かけて球場をリニューアルしました。東京ドームの改修費はいくらか、西武を上回るのか」とストレートに質問した。これに対して球団広報からは「事業費は非開示で、(西武より上回るのか)そのようなことには答えられません」と返ってきた。

 このやり取りを聞いていたかみさんは「あなたも馬鹿ね。セリーグは巨人ファンと話したら答えてくれたかもしれないのに」と嗤った。しかし、〝嘘つきは泥棒の始まり〟と小さいころから強く諫められてきた記者は嘘をつくのが大嫌いだ。

 まあしかし、仏作って魂入れず、玉磨かざれば器をなさずの諺もある。金に飽かせて豪華な施設を作ってもプレーするのは選手だ。選手は舞い上がり、すでに日本一になったかの錯覚に陥り、さらにまた相手を発奮させることになりかねず、今年の西武のように最下位に転落する可能性もある。

 今年のパリーグは、年俸総額は巨人の半額で12球団最下位のオリックスが優勝し、施設としては最低クラスの神宮球場を本拠とするヤクルトが日本一に輝いたではないか。

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ザ サード プラチナ ボックス

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THE SUITE TOKYO(ザ スイート トウキョウ)ゲート

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THE SUITE TOKYO(ザ スイート トウキョウ) 

開幕前に西武〝日本一〟 素晴らしいボールパーク化工事完了 人材流失に終止符(2021/3/9)

 

 


 

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アルヒ 本当に住みやすい街大賞
順位 2022年 2021年 2020年 2019年 2017年
1 辻堂 川口 川口 赤羽 南阿佐ヶ谷
2 川口 大泉学園 赤羽 南阿佐ヶ谷 勝どき
3 多摩境 辻堂 たまプラーザ 日暮里 赤羽
4 大泉学園 有明テニスの森 柏の葉キャンパス 川口 三郷中央
5 海浜幕張 大井町 入谷 柏の葉キャンパス 戸塚
6 たまプラーザ たまプラーザ 王子 勝どき 南千住
7 花小金井 小岩 武蔵小金井 南千住 大泉学園
8 月島 花小金井 小岩 千葉NT中央 千葉NT中央
9 船堀 千葉NT中央 ひばりヶ丘 小岩 小岩
10 新秋津 浦和美園 東雲 矢向 浮間舟渡
アルヒ 本当に住みやすい街大賞 シニアランキング
1 ひばりヶ丘 武蔵小山 木場 大泉学園  
2 稲毛海岸 南大沢 大泉学園 神田  
3 相模大野 平塚 平塚 印西牧の原  


 ARUHI(アルヒ)は12月7日、「本当に住みやすい街大賞2022 TOP10」を発表した。ランキングトップは前年3位の「辻堂」で、2位は2020年と2021年連続して1位だった「川口」、3位には過去ランク外の「多摩境」が急浮上した。

 以下、4位・大泉学園(前年2位)、5位・海浜幕張(同ランク外)、6位・たまプラーザ(同6位)、7位・花小金井(同8位)、8位・月島(同ランク外)、9位・船堀(同ランク外)、10位・新秋津(同ランク外)の順でベスト10入り。

 昨年ランク入りしていた有明テニスの森(同4位)、大井町(同5位)、小岩(同6位)、千葉ニュータウン中央(同9位)、浦和美園(同10位)は圏外。

 また、シニアランキングは1位・ひばりが丘(2020年の大賞9位)で、2位・稲毛海岸、3位・相模大野がいずれも前年ランク外から入った。

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川口元郷駅前の醜悪なクスノキ(2020年写す)

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瘤だらけの川口市内のイチョウ並木(2020年写す)

◇       ◆     ◇

 記者はこれまで、機会あるごとにこの「本当に住みやすい街大賞」を批判してきた。根拠が希薄で、マンションデベロッパーの影が見え隠れし、そして何よりも住宅購入検討者をミスリードする危険性もはらんでいるからだ。

 頂門の一針にならないことも、ましてやまだ死ぬ気はないので蜂の一刺しにもならないことを承知の上でまた書く。

 同社はタイトルにわざわざ「本当に」という形容動詞を付しているように〝実はそうではない〟と解釈もできるように逃げの一手を打っている。人気タレントを呼んでイベントも行っているようだ。これがまた記者を不愉快にさせる。住宅購入検討者を何だと思っているのだ。馬鹿にするのはいい加減にしてほしい。金融機関のやることでは断じてない。

 同社は一応、選定基準に住環境・交通利便・教育環境・コストパフォーマンス・発展性の5つを設定し、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会による公平な審査のもと選定しているとしているが、そもそもこれらの選定基準が妥当か、果たして数値化できるのか疑わしい。

 「住環境」ひとつとっても、重視するのは緑環境か眺望か生活利便施設の集積具合かによって全く異なった結果になる。交通利便だって、勤務・通学を優先するならどこがいいか言えないはずだ。教育環境も同様だ。孟母三遷の教えなど正しいのかどうか、誰も分からない。そもそも最近のマンション立地は〝なんでもあり〟の高容積の商業・準工エリアが圧倒的に多いではないか。コストパフォーマンスだって、実際にものを見ないと判断などできない。講釈師見て来たように嘘をつく。無責任極まりない。

 さらに、この「大賞」の致命的な欠陥は、もっとも肝心な誰にとって住みやすいかのかの視点が欠落していることだ。選ばれるのは富裕層が住みたくなるような街ではなく、背伸びしたら手が届く街かと思いきや、坪単価は400万円をはるかに突破する「たまプラーザ」がこの3年上位にランクインしており、やはり坪単価425万円の「勝どき」が今年ランクインした。同社は誰の味方なのか。

 評点の乱高下も不可解だ。2020年と2021年トップの「川口」は、2020年が4.14だった。そして2021年は4.40に跳ね上がり、2022年には4.05へ下落した。わずか3年間にこれほど上下するほど街並みが変わったとはとても思えない。「川口」と覇権を争っていた「赤羽」は2021年忽然として姿を消した。何があったのか説明してほしい。

 ほかのエリアも月光仮面のように疾風のように現れて疾風のよう去っていく。5年間ベスト10・シニアベスト3にランク入りしているのは「大泉学園」のみだ。記者も大泉学園はいい街だと思うが、ならばとうしで石神井公園が徒歩圏の「石神井公園」や、都心への連絡もいい「練馬」はランク外なのか。同線では「ひばりヶ丘」が2022年のシニアランクでトップになったが、西武ファンの記者だって首をかしげたくなるランクインだ。そんなに年寄りが住みやすい街か。

 トップに上昇した「辻堂」は、駅北口の再開発「湘南C-X(シークロス)」によって街並みが一変したのは十分承知しているが、ならば「藤沢」「茅ヶ崎」はどうしてランク外なのかさっぱり理解できない。

 今年の大賞で3位に突如浮上した「多摩境」と10位にランクインした「新秋津」も不可思議だ。住宅購入検討者でこの2つの街をイメージできる人は10人に1人もいないだろう。

 「多摩境」は知人も住んでいるので批判などしたくないが、このレベルの街なら首都圏に100も200もあるはずだ。「多摩境」がベスト3に入るのならなぜ同じ沿線のわが「多摩センター」はランク外なのか。「南大沢」は昨年のシニアランキング2位に入ったが、それだったら「永山」だって同レベルだ。同じ京王線では、他の沿線と比べ圧倒的に割り負けしている「調布」「府中」「聖蹟桜ヶ丘」もランク上位の評価が妥当ではないか。安藤忠雄氏が設計した建物が500mにわたって建ち並び、桐朋や白百合女子大の学生さんも多い「仙川」もいい。

 「新秋津」には仰天した。ここは西武線との連絡に2~3分はかかる。生活利便施設も乏しい。マンション分譲など最近はまったくないはずだ。審査講評では戸建てが3,000万円台で買えるとあるが、質を無視すればこんなところは数えきれないほどある。(不動産に掘り出しものなどない)

 言いたいことは他にもある。マンション業界関係者ならお分かりのはずだ。どことは言わないが、大型物件が分譲中か、あるいは分譲予定されている街・駅が突如浮上し、その役割が終えると忽然と姿を消す。同社は忖度などしていないだろうが、デベロッパーの影が見え隠れする。これが実にいやらしい。袖の下をもらっているのではないかと勘繰りたくなる。

◇       ◆     ◇

 以下は番外。記者の独り言と受け取っていただきたい。記者はお金があったら住みたいのは「3A」の「赤坂」「青山」「麻布」や「渋谷(松濤)」「田園調布」「成城学園」「駒込(大和郷)」「大森(文化村)」などもいいが、何といってもいいのは「東京」だ。マンションの価値として坪単価3,000万円どころか5,000万円の価値はあると思う。三菱地所はどうして分譲マンションを建てないのか。このほか、都心部なら「人形町」「四谷荒木町(四谷三丁目)」「神楽坂」界隈もいい。

 このほか、記者も悪くないと思うのだが、呑み助には24時間営業の安い飲食店が駅前に軒を連ねる「南越谷」がお勧めだ。競馬・ギャンブル好きには「府中競馬場」「多摩川競艇」「立川競輪」「浦和競馬場」「中山競馬場」「船橋競馬場」などに近い武蔵野線はどうか。毎日のように楽しめる。

 夜景が美しいのはどこでもそうだろうが「竹芝」「桜木町」「元町・中華街(山下公園)」、海好きには「三浦海岸」、フーゾク街なら「新宿・歌舞伎町」「黄金町」「川崎・堀之内」(今でもあるのか)だろう。

 これから検討する人には「南船橋」がお勧めだ。三井不レジが昨年分譲したマンションの坪単価は204万円だった。これから駅前の約4.5haの再開発が三井不動産・三井不レジなどによって推進される。数年後に街並みは一変する。

 20年、30年先を見通すなら、最大の〝穴場〟は「新木場」しかない。ここは地区計画により151haの規模にわたり住宅不可となっている。現在のオフィス賃料は都心の10分の1の水準だ。木場の役割が終えた現在、地区計画の見直しが行われるのは間違いないとみた。ひょっとしたら「HARUMI FLAG」の第2弾はここではないか。

 取り留めないことを書いてきた。つまり〝住めば都〟-どこもいいのだ。住みたくなくても離れられない人はたくさんいるし、住みたくても先立つものがない人のほうが圧倒的に多い。住宅購入検討者を惑わす、デベロッパーのプロパガンダに擦り寄るような大賞はやめていただきたい。

「ローカル」の大事さ浮き彫りSUUMO「住み続けたい街ランキング」(2021/10/6)

幸福度トップ自治体は鳩山町 根拠希薄・無神経な大東建託ランキングやめるべき(2021/9/8)

大和ハウス 湘南最大級全914戸の「プレミスト湘南辻堂」が完成(2021/1/22)

不快な臭い芬々 〝住みやすい〟街ランキング調査 無聊をかこつ記者のつぶやき(2020/12/14)

駅前4.5haの再開発も三井不グループに決定 三井不レジ「南船橋」人気加速か(2020/10/23)

川口元郷-現地-川口 徒歩30分 街路樹は1本もなし 「本当に住みやすい街大賞」? (2020/2/25)

らしき建築物発見!住宅不可の151haの江東区・新木場に88人が住む不思議(2019/6/4)

 

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最前列左から三菱地所執行役社長・吉田淳一、竹中工務店取締役社長・佐々木正人、ユニバーサルデザイン総合研究所所長・赤池学、建築家・隈研吾、農林水産大臣政務官・下野六太、林野庁長官・天羽隆、農林中央金庫代表理事理事長・奥和登、住友林業代表取締役会長・市川晃の各氏

 農林中央金庫、住友林業、竹中工務店、三菱地所、ユニバーサルデザイン総合研究所は12月8日、建築家・隈研吾氏を会長とする「一般社団法人 日本ウッドデザイン協会」を設立したと発表した。これまで林野庁補助事業としてユニバーサルデザイン総合研究所が実施してきた顕彰事業である「ウッドデザイン賞」を同協会が引き継ぐ。

 同協会は、木を活用した社会課題の解決を目指す取組みを「ウッドデザイン」と定義し、「ウッドデザ イン」に関わるあらゆる分野の調査、研究、開発、事業創造、普及と啓発を通じ、あらゆるステークホルダーとの連携により木のある豊かな暮らし、木材利用、森林・林業の成長産業化、地方創生を推進して、脱炭素化等、環境と資源に配慮した持続可能な社会の実現を図るのが目的。

 会長に就任した建築家・隈研吾氏は、「『ウッドデザイン』は木材を使って社会と暮らし、都市と地域に新たな価値をもたらす、多様な連携による活動の総称です。そして、日本ウッドデザイン協会は、木材を使って持続可能な社会、個性ある地域、豊かで安心な暮らしをデザインするための、新たなプラットフォームです。この2年あまりで社会にもたらされた劇的な変化は、人々の価値観を大きく変え、自然との近さや発想の柔軟性がより求められるようになりました。木材はこうした価値観に応える最良の素材です。協会の目的を達成するためには、業種や分野の枠を超えた、多くの方々の参画が不可欠」とコメントした。

◇       ◆     ◇

 同協会設立の案内が届いたとき、「ウッドデザイン賞」内部で内紛が勃発し、分派活動を開始するのかと思ったが、そのまま顕彰事業を引き継ぐとのことでめでたしめでたし。

 記者は、ユニバーサルデザイン(UD)こそが全てを包含する概念だと思っているのだが、UDが普及するにつれて「グッドデザイン賞」「キッズデザイン賞」などが幅を利かすようになっている。「〇〇デザイン」を付した公益法人は20も30もある。そして、それらの賞の中には、国民の支持率が3割にも満たないことがある、もらっても全然嬉しくない「内閣総理大臣賞」が必ずといっていいくらいある。

 100も200もある、連日どこかで授賞式がある「文学賞」と同じで、それぞれが相殺しあい、その分だけ有難みが減殺されるのではないかと心配するのだが、「日本ウッドデザイン協会」そうならないことを祈るのみだ。

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「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」

 三井不動産と野村不動産は12月7日、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」を12月6 日に着工したと発表した。東京八重洲・日本橋エリアで進行中の数か所の市街地再開発事業の一つで、日本橋川を臨むテラス・デッキ、賑わいを創出する広場を複数設け、既存の日本橋船着場の舟運ネットワークとも連携するなど、両社はリーディングプロジェクトを目指す。

 同プロジェクトは、東京メトロ銀座線・東西線・都営地下鉄浅草線日本橋駅に直結する総面積約3.0haの規模で、両社は地権者、参加組合員、業務受託者として参画。業務施設・業務施設からなる4階建てA街区、住宅・商業施設からなる7階建てB街区、オフィス、商業施設、ホテル、居住施設、MICE施設、ビジネス支援施設などからなる52階建てC街区で構成。都市計画・事業コンサルタント・基本設計・実施設計・監理は日建設計。デザインアーキテクトは日建設計、PELLI CLARKE PELLI ARCHITECTS,INC。施工は日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業建設共同企業体。竣工予定は2026年3月末。

 メインタワーのC街区には、オフィス・居住施設・ホテル・MICE・ビジネス支援施設などを整備。39~47階には、全197室のヒルトンの最上級ラグジュアリーブランド「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が入居するほか、48~51階にはビジネスパーソンの中長期的な滞在にも対応し、コンシェルジュサービスも備えた約100 戸の居住施設を予定している。5~8 階には都心最大規模を誇るMICE施設を設置する。

 A街区は、1930年(昭和5年)に竣工した貴重な近代建築物として中央区指定有形文化財に指定されている日本橋野村ビル旧館の風格ある外観を保存活用する。

 B街区には、日本橋川沿いの賑わいにつながる商業施設、多様なライフスタイルに対応可能な約50戸の住戸を予定している。

 また、環境負荷低減への取り組みとして、C 街区地下に「電気」と「熱」を供給するエネルギーセンターを設置し、施設全体の省エネルギー化を推進する。

 デザインアーキテクトには日本橋三井タワー、日本橋室町三井タワーをデザインした「ペリ ク ラーク ペリ アーキテクツ」を起用。着物・川・暖簾をイメージした日本橋の街並みに調和し、国際金融拠点に相応しいグローバルデザインを実現する。

 現在、八重洲・日本橋エリアでは、同プロジェクトのほか「TOKYO TORCH」「八重洲一丁目北地区」「八重洲一丁目東地区」「八重洲二丁目中地区」「TOKYO MIDTOWN YAESU」「日本橋一丁目東地区」「日本橋室町一丁目地区」などの再開発計画が目白押し。

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オフィスエリア テラス

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