勝率にかけた1泊5,600円「バファローズ優勝おめでとう宿泊プラン」 オリックス
客室は「クロスホテル大阪」
オリックス・ホテルマネジメントは10月29日、オリックス・バファローズのパ・リーグ優勝を記念して、2021年11月1日(月)~2022年3月31日(木)の期間、同社が運営する4つのホテルで「バファローズ優勝おめでとう宿泊プラン」を販売すると発表した。
4つのホテルは「クロスホテル札幌」「クロスホテル京都」「クロスホテル大阪」「ハンドレッドステイ 東京新宿」で、料金は今シーズンのバファローズ最終勝率5割6分とかけて1室あたり5,600円(税込み)。平日のみ1日5室限定、1室2名で利用できる。
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この企画は、先に発表したヤクルトスワローズのセ・リーグ制覇を記念したオープンハウスの「日本で一番スワローズな家」の価格8,960(ヤクルト)万円に対抗するのか、あるいは西武ライオンズと西武建設の協同企画「西武ハウス 栗山巧の家」(税込み2,695万円)を意識したものかしらないが、結構なことだ。
「ハンドレッドステイ 東京新宿」のリニューアル前は「ホテル海洋」で、記者も何度か会合や宿泊で利用したことがある。いたるところに高価そうな絵画が展示されており、一つひとつ観て回ったものだ。ルームチャージ5,600円は超割安だ。
そこでわが西武ライオンズに提案だ。オリックスが5,600円なら、「プリンス」は西武の今シーズンの勝率.440にかけて「4,400円」の宿泊料金は安すぎるから、最下位の投手防御率3.94にかけて某ホテルのキャンペーン価格「3,980円」より安い一人「3,940円」の食事つき合計12,280(いー夫婦や)円でキャンペーンを張れば利用者が殺到するのではないか。
オリックス不動産など 全国14のホテル・旅館・飲食店で祝い酒提供(2021/10/28)
やった!2000本安打「栗山巧の家」発売 西武ライオンズ&西武建設 価格高くないか(2021/9/10)
「日本で一番スワローズな家」早くも問い合わせ数件 オープンハウス「北参道」(2021/10/28)
感染者激減 気になる経路不明率 直近20日間平均62.8% 都のコロナ感染者
東京都の新型コロナ感染者は10月9日に100人を割ってから10月28日まで20日連続して100人以下で推移している。
その一方で、感染経路不明者の比率が高まっており、10月19日に60.0%を超えて以降10日連続して60.0%を超えており、20日間平均の経路不明比率は62.8%に達している。気になる材料だ
三井不動産など6社 八重洲エリアに都内最大級の再開発計画 組合設立
「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」
三井不動産と鹿島建設、住友不動産、都市再生機構、阪急阪神不動産、ヒューリックの参加組合員6社と八重洲二丁目中地区市街地再開発組合は10月26日、「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」の組合設立認可を受け、10 月25日に本組合を設立したと発表した。着工予定は2024年度で、建物竣工は2028 年度の予定。
同事業は東京駅前八重洲エリアに位置し、都内最大級となる約2.0haの敷地に43階建て延床面積約39万㎡の超高層大規模複合ビルを建設する再開発事業となる。現在施行中の「東京ミッドタウン八重洲」(2022年8月竣工予定)、「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」と一体運用を行う地下バスターミナルを整備するほか、外国人の多様な滞在ニーズに対応したサービスアパートメントや、外国人子女に高水準の教育を提供するインターナショナルスクールを導入する計画。
木造の英知結集 日本初 現し8階建て 特殊金物用いず低コストで建設 アキュラ本社ビル
組子デザインの内装
アキュラホームは10月21日、日本初の純木造8階建て「普及型純木造ビル」を建設すると発表した。本社ビルとするもので、特殊技術、特殊部資材を多用せず、木造軸組み工法の製材、プレカット加工技術などの生産システムを使うことで、従来の木造ビルの3分の2のコストを目指す。完成は2024年を予定している。
建物は、さいたま市西区三橋5丁目な位置する敷地面積約8.944㎡、8階建て延べ床面積6,000㎡の普及型純木造ビルと、1500㎡の2階建て低層中大規模木造建築物で構成され、主要用途は事務所、宿泊体験棟、ショールーム(約2,000 坪)、スタジオ、駐車場など。、1棟のビルで約500戸分の木材を利用する。
低コストで可能な中大規模木造建築の「普及型純木造ビル」のプロトタイプを構築するために、木質構造研究の第一人者である東京大学教授の稲山正弘氏、組子構造による美しい建築を手掛ける野沢正光氏、木を活かしたダイナミックな建築を手掛ける原田真宏氏・原田麻魚(まお)氏に設計を依頼する。
日本初となるのは、①免震装置に頼らない耐震構造による構造体の木を現しとした木造8階建て②木構造体の接合部を特殊な金物に頼らず日本古来の継手・仕口の技術を住宅用プレカット工場で量産加工してつくる木造8階建て③伝統的な木組み技術とビスだけで壁倍率20倍を超える高耐力組子格子壁を使った木造8階建て。
同社は、グループの工夫と技術を注ぎ込むことで将来的には画期的な低コスト(坪120万円以下)の実現を目指すという。
完成予想図
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この日(10月21日)、同社は宮沢俊哉社長も出席したメディア向け発表会を京王プラザホテル新宿で開いた。残念ながら記者は、以前から決まっていた別の取材のため出席できなかった。
いまプレス・リリースをコピペして記事を書いているのだが、設計を稲山氏、野沢氏、原田両氏依頼し、建物は特殊金物を使わず、現しの木造8階建てを低価格で実現するというのに拍手喝采したい。
稲山氏とは「耐力壁ジャパンカップ」や同社の「住まいと暮らしサロン」など10回以上お会いし、話を聞いているし、野沢氏、原田両氏の手掛けた建築物・作品も見学している。木造建築の英知を結集する凄い建物になるのは間違いない。
低コストも素晴らしい。この価格について住宅新報は「宮沢社長は『正確なデータは捉えられないが、木を現しにして、木のよさを出そうとした場合で坪単価は350万~400万円ぐらいだと思う。それを150万~200万円で収めたい。目指すは坪単価で150万円。5階建てまでなら、150万円でできるのではないか』と説明した」「宮沢社長は『自己満足として1棟建てて終わりにすることもできた。しかし、工務店の人たちに公開し、造ってくれれば普及は早くなる。だからオープン工法にこだわりたい。技術を共有することで、環境貢献も加速できる』と抱負を述べた」(10月26日号)と報じた。
「坪350~400万円」というのは、いかに現しが美しいとはいえべらぼうな価格だ。RC造でもそれほど高額な建物はそうないはずだ(例えは適当でないかもしれないが、坪単価300万円の「HARUMI FRAG」の土地価格と建物価格の比率は10万円:290万円)。それを「坪150万~200万円に収めたい」というから驚きだ。
完成は3年後だ。ひょっとしたら、そのころには木造の中高層建築物はニュースにもならないごく当たり前の時代になっているかも。ぜひそうなってほしい。
アキュラホーム 本社機能をさいたま市に移転 面積は8倍以上 建物は純木造(2021/7/29)
壁-1グランプリ アキュラ・チーム匠が2冠 指定張力団網中組(東大)は準V(2020/10/25)
美と機能性は離反していいか? CLTを採用したアキュラホーム 港北「キラクノイエ」(2018/5/20)
アキュラホーム 木造建築の新時代開く大空間の「住まいと暮らしサロン」完成(2016/7/22)
東京都の「長寿命環境配慮住宅モデル事業」相羽建設「ソーラータウン府中」(2013/2/13)
オリックス不動産など 全国14のホテル・旅館・飲食店で祝い酒提供
バックボードパネルと酒樽(左)と芦ノ湖はなをり牛カツサンド 胡麻味噌サンド
オリックス不動産とオリックス・ホテルマネジメントは10月27日、25年ぶりのオリックス・バファローズのパ・リーグ優勝を記念して、10月28日(木)午後3時から10月30日(土)の期間中、両社が運営する全国の14のホテル・旅館・飲食店で祝い酒や生ビールなどワンドリンクを無料で提供するほか、クライマックスシリーズの突破、日本一に向けて10月31日(日)から各施設で牛かつメニューを提供すると発表した。
実施するのは、大阪・クロスホテル大阪、東京・下関帆楼東京店、神奈川・芦ノ湖はなをり、同・強羅佳ら久、大分・別府温泉杉乃井ホテルなど。
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オリックスのファン、関係者の皆さん、おめでとうございす。
わが西武ライオンズは今年、これまでずっと〝お客さん〟だったオリックスに8勝14敗。オリックスの全貯金15のうち半分近い6つを献上した。西武ファンにお礼はないのか。祝い酒モー一杯振舞えば西武ファンも駆けつけるかもしれない。
素晴らしい!グッドデザイン賞受賞の「パドック」の天然木外装材 三菱地所ホーム
「天然木ノンビス工法外装材」施工例(「オーダーグラン赤坂」バルコニー)
三菱地所ホームは10月26日、1年ぶりの対面による記者発表会を開催。バージョンアップした全館空調「エアロテック」のほか、DXを取り込んだ顧客体験型プラットホーム「Online Style Lounge(OSL)」、2021年グッドデザイン賞を受賞したサステナブルな外装材「天然木ノンビス工法外装材」、ウッドデザイン賞2021を受賞したFlat Mass Timber構法「ROBRA」について説明を行った。
冒頭、挨拶に立った加藤博文社長は「コロナの影響で(体重が)5キロほど痩せた」と紹介したうえで、直近の業績について「2021年上半期は主力の注文住宅の受注は173棟で、前年同期比19%増、受注額は約105億円で同35%増と大きく伸びている。リフォームは約23億円で11%増だが、こちらは前々年比86%にとどまっている」などと語った。
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「エアロテック」についてはこれまで何度も書いてきたし、「ROBRA」についても昨年モデルハウスを見学しているので省略する。素晴らしいのは、2021年グッドデザイン賞を受賞したサステナブルな外装材「天然木ノンビス工法外装材」だ。
プレス・リリースによると、木製品メーカー「VETEDY group」と協働して開発したもので、従来の天然木外装材の課題であった耐久性・施工性・メンテナンス性・防火性を、ビスを使わなくて済む工法によって解決したのが特徴。45分準耐火建築物にも使用可能。
天然木には、森林認証制度を取得しているカメルーン産の合法木材「パドック」を採用。施工前に3か月間天日干しすることで、赤みの強い色をあえてシルバーグレーに退色させ、経年変化の美を生かしている。
ネットで調べたら、パドックはヨーロッパではよく知られている建材で、面材は鮮やかな赤色で、バイオリンなどの楽器やフローリング材、家具など多くの用途に使用されているという。塗装仕上がりが良好で、オイル塗装で磨くほど光沢を放つそうだ。
記者も触ってみた。意外と軽く、杉材などと比べても強度はかなり高いはずだ。爪でひっかいても傷はつかない。原木も見せてもらったが、カリン材かカバザクラとよく似ている。磨くと鏡のように光沢を放つというのも同じではないか。
価格は、同社の一般的な外装材と比較して1㎡当たり29,800円高くなるそうだ。だから安くはない。しかし、コンクリなどと比べて断熱性能は比べ物にならないほど高く、意匠性にも優れているし、大理石よりも施工費を考えたら安いのではないか。
外壁全てに採用するというよりは、腰壁などに適しているのではないか。縦貼りでも横貼りでも自由に施工でき、幅が異なる2種類を組み合わせることで変化を持たせることも容易だ。壁の面材にもいい。
天日干しビフォー
天日干しアフター
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幸か(効果)不幸か、加藤社長が「5キロ痩せた」と話したのに驚いた。小生が5キロも体重が減ったら40キロを割る。10%以上の減少率だ。そこで、「社長、5キロといったって従前の2、3%でしょ」と聞いたら「そう。飲んでないから」と答えた。コロナは非情ではあるが、逆手に取れば仕事や生活向上に効果を発揮するということか。
加藤社長(確かに10歳は若返った)
野村不 シェアハウス&コワーキング事業「TOMORE」人形町にコンセプトスペース
「TOMORE zero」
野村不動産は10月21日、シェアハウス&コワーキングスペース事業を始動し、事業化に先駆けた実証プロジェクト「TOMORE(トモア)共創ライフ開発プロジェクト」のコンセプトコワーキングスペース「TOMORE zero」を東京・日本橋人形町に11月オープンすると発表した。
「TOMORE(トモア)」は、「TOMO(友と、共に)×MORE(もっと先へ) 」を掛け合わせて生まれた言葉で、「More Company(仲間),More Collaboration(共同),More Creation(創造)」をオンライン・オフラインの双方で体現することを目指し、今後プロジェクトを段階的に進めていく。
「TOMORE zero」には、「ソーシャル・ワークスペース」と「ソーシャル・リビング・ダイニング」の2つのゾーンそれぞれに4つのエリア、計8つのエリアを設置。ソーシャル・リビング・ダイニングゾーンには靴を脱いでソファに腰掛けながら過ごすことができ、またアートが設置されたダイニングテーブルで食事を取りながらメンバー同士で交流することができる。
施設は、都営新宿線浜町駅から徒歩3分、日比谷線人形町駅から徒歩6分。面積は151㎡(46.01 坪)。営業時間は10時~19時(2021年10月21日現在)。定休日は土・日・祝日・年末年始(同)。会費は当初トライアル期間中につき無料(同)。https://www.nreg-tomore.jp/map/。
天晴れ!ポラス!14件受賞 「2021年度 グッドデザイン賞」
既分譲のポラス「浦和美園E-フォレスト コネクテッドサイト」
ハウスメーカー・デベロッパー各社から「2021年度 グッドデザイン賞」受賞の知らせがメールに届いた。17:00現在の各社の受賞作は次の通り。★印は記者が見学した物件。順不同
三菱地所(8件)
・「WORK×ation Site 軽井沢」
・「型枠木材のトレーサビリティ認証スキーム」
・「ザ・パークレックス 大濠公園」
・「瀬田の杜 Garden & Terrace」
・「天然木ノンビス工法外装材」
・「大手町ビル・リノベーション」
・「LIXIL WING ビル HOSHI」
・「明産霞が関ビル」
住友不動産(5件)
・「新宿住友ビル」★
・「プレミアム・J 京都五条」
・「New J・アーバンコート二俣川」
・「シティハウス品川サウス」
・「シティハウス四谷坂町」
ケイアイスター不動産(1件)
・「縁廊の間 “縁廊と離れ”が暮らしに交感を創出 都市型分譲住宅の新たなスタイル」★
三井不動産(5件)
・「HOTEL THE MITSUI KYOTO」
・「パークホームズ中目黒」
・「パークホームズ中野本町 ザ レジデンス」
・「DX ロッカーシステム」
野村不動産(6件)
・「ラウド神田駿河台」(グッドデザイン・ベスト100選出)★
・「プラウド杉並方南町」
・「プラウドフラット中野」
・「H¹O日本橋小舟町」
・「Hi-NODE TOKYO HiNODE PiER」
大和地所レジデンス(1件)
フージャースコーポレーション(1件)
コスモスイニシア(4件)
・「イニシア三鷹」
・「イニシアテラス小竹向原」
・「ETOWA KASAMA」
・「KARUIZAWA FOREST VILLA PROJECT」
積水ハウス(2件)
・「KOKAGE LOUNGE(コカゲ ラウンジ)」
・「グランドメゾン上町台レジデンスタワー」
ポラス(14件)
・「スマートシティさいたまモデル」
・「KIRINOKA」
・「結の街(ムスビノマチ)」
・「サイクルスペースを軸に考えた空間提案」
・「咲が丘 3 丁目緑地」
・「空居間(そらいま)の街」
・「唯・巧・居(イ・コ・イ)の家」
・「ボーダレスな家」
・「暮らしを整える家」
・「家の中のノマドワーカー」
・「大谷口の家」
・「断熱材の産廃排出抑制とリサイクル化への取り組み」
・「アンビエントフロアーCV」
大和ハウス工業グループ(6件)
・「イニシア三鷹」(コスモスイニシア)
・「イニシアテラス小竹向原」(コスモスイニシア)
・「KARUIZAWA FOREST VILLA PROJECT (コスモスイニシア)
・「ETOWA KASAMA」(コスモスイニシア)
・「株式会社リクルート KUDANZAKA SUSTAINABLE PROJECT (九段坂サステナブルプロジェクト)」(コスモスモア)
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受賞した各社もそうだが、天晴れ!ポラス!といいたい。何と14件も受賞したではないか。昨年は9件だったそうだ。
残念なのは、記者の取材フィールドである分譲住宅で言えば、昨年も今年もコロナ禍でメディア向け見学会などを行えなかったこともあるだろうが、今回発表されるまで存在すら知らなかった物件ばかりであることだ。以前は7~8割方は取材した物件だった。今回は数えるほどしかなく、全体でも9件しかない。
各社にお願いだ。自信作であるのなら希望者はみんな取材・評価できるようにしていただきたい。審査委員だってほとんど書類審査で決めているはずだ。もの(商品)を見せないで、また見ないでその良し悪しをどうして判断できるのかという疑問もわく。消費者参加型の他薦もあっていいのではないか。
世界最高峰の「デジタル×建築」研究施設 運用を開始 積水ハウス×東大工学部
「T-BOX」オンライン発表会
積水ハウスと東京大学大学院工学系研究科は10月14日、「未来の住まいのあり方」をテーマとした研究および次世代の建築人材育成を目指す「国際建築教育拠点(SEKISUIHOUSE–KUMA LAB)」の研究施設「T-BOX」を東京大学工学部1号館に新設し、同日から順次運用を開始すると発表した。隈研吾・特別教授を中心に世界最高峰の「デジタル×建築」により、次世代の人材育成および住宅イノベーションの実現を目指す。
「国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)」は、国際アドバイザーにバリー・バーグドール(コロンビア大学美術史学専攻マイヤー・シャピロ講座教授、ニューヨーク近代美術館(MoMA)建築デザイン部門元主任学芸員)、サラ・M・ホワイティング(ハーバード大学デザイン大学院(GSD)学部長および建築学専攻ホセ・ルイ・セルト講座教授)、佐々木経世氏(イーソリューションズ代表取締役社長)を迎え、国際デザインスタジオ、デジタルファブリケーションセンター、デジタルアーカイブセンターの3つの活動を展開する。
「T-BOX」は「国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)」が東京大学内で運営するスペースの呼称で、延床面積約180㎡。デザイン監修はSEKISUI HOUSE - KUMA LAB(担当:隈研吾氏、平野利樹氏、齋藤遼氏)。工作機械や複写機器の設備を備えている。
仲井氏
新設を記念するオンライン記者発表会・報道公開イベントで、積水ハウス代表取締役社長執行役員兼CEO・仲井嘉浩氏は「SEKISUI HOUSE–KUMA LAB」について、「デジタルテクノロジーを駆使し、国際的な思考と歴史の再認識を重視した活動を展開することにより、未来の住まいのあり方を研究する施設。最先端のデジタル技術の活用や、国際人材の育成を進める東京大学と、人生100年時代における住まいと暮らしについて挑戦する積水ハウス、この両者の産学連携により、新たなイノベーションが生まれることを期待しています」とあいさつした。
隈氏
東京大学特別教授でSEKISUI HOUSEーKUMA LABアドバイザーを務める 隈研吾氏は「『T-BOX』が完成したことは、歴史的にも特別な意味があると感じています。そして今、新型コロナウイルスによって、住まい、建築、都市の在り方が大きく変わろうとしています。業界が抱える大きな課題は、リアルとデジタルをどのようにつなぐかということです。建築学科ではこれまで、リアルなものや空間づくりを行ってきましたが、それらと新たなデジタルテクノロジーをどのようにつなぐかということを考えなくてはいけません。本取り組みの目的は、リアルとデジタルをつなぎ直すことです。そして、それを実行できる人材を教育・育成することです。『T-BOX』はリアルとデジタルだけでなく、その他にも様々なものをつなぎ直すと思います」と語った。
「T-BOX」
3D プリンタで作成した建築模型(左)と3D スキャナで建築模型をデジタルアーカイブする様子
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「歴史的な特別の意味を持つ」(隈氏)オンライン発表会は、他の取材と重なったので視聴できなかった。その模様は広報事務局からイベントリポート、資料素材、会見見逃し視聴URLが送られているのだが、もう面倒くさくなり、聴いても訳が分からないだろうとそのままにし、リリースを前段の通りコピペした。どんな凄いことが始まるのか。
それにしても、大和ハウス工業が2014年、同大学内に隈氏がデザインした「ダイワユビキタス学術研究館」を完成させたし、三井不動産も昨年に「三井不動産東大ラボ」を発足させ、三菱地所は今年4月に東大IPCオープンイノベーション推進1号ファンドへLP出資したように、わが国を代表するハウスメーカー、デベロッパーは東大との連携を強化しているのに注目したい。どこがヘゲモニーを握るのか。
そういえば、三井不動産には野球メンバーが組めるくらいの東大野球部OBがいる(本業では活躍されているようだが、RBA野球では期待ほど実績を残していない)。
表も裏も美しい 東大「ダイワユビキタス学術研究館」完成(2014/5/14)
スギ・ヒノキ価格上昇 木材自給率48年ぶり40%台回復 農水省「モクレポ」創刊
農林水産省は10月15日、木材需給・木材価格・木材産業の動向などに関するデータを集約・整理した「モクレポ~林産物に関するマンスリーレポート~」を創刊した。林業・木材産業関係者などの事業活動に役立つ情報を提供するのが目的で、今後、毎月中旬に発行していく。
創刊号の特集では、概要として①令和2年の総需要(供給)量は7,443.9万㎥で、前年に比べ746.6万㎥減少し、2年連続の減少②国内生産量(国産材)は3,114.9万㎥で、前年に比べ16.1万㎥増加し、平成22年から11年連続で増加。③輸入量は4,329万㎥で、前年に比べ762.7万㎥減少④木材自給率は、前年から4.0ポイント上昇の41.8%となり、平成23年から10年連続の上昇で、木材自給率は48年 ぶりに40%台に回復したとしている。
基礎的指標としては、2021年1~8月の新設住宅着工戸数は56.3万戸(前年比4.7%増)、うち木造住宅は32.5万戸(同6.8%増)となっていると報告。
米国の住宅着工戸数(戸建て計)は、コロナ禍による在宅需要の増加と住宅ローンの低金利により、昨年5月から急増。本年3月に173万戸(年率換算)を記録。本年8月は、前月比+5%増の162万戸となったと報告。
また、2020年末から米国での輸入急増とコロナ禍に伴う港湾処理能力の低下等により、北米にコンテナが滞留して、アジアでコンテナが不足。海上輸送運賃が急激に値上がり、7月は欧州発が横ばいとなる一方、米国発は依然として上昇しているとしている。
木材価格情報では、 直近のスギ原木価格は前年同期比11%から57%増、ヒノキは前年同期比42%から143%増としている。