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 大東建託のTOBにより同社の完全子会社となるTHEグローバル社の今後の動静が注目される。昨日(430日)行われた大東建託20263月期決算説明会で同社代表取締役社長執行役員CEO・竹内啓氏が「分譲マンション事業拡大は当然の流れ」と語ったように、再びマンション市場での位置を占めることになる可能性が高いと見た。

THEグローバル社の2025年6月期決算は、売上高617億円(前期比128.4%増)、営業利益54億円(同208.1%増)、経常利益46億円(同50.4%増)、純利益36億円(同35.7%増)。売上の大半は賃貸マンションを中心とする収益不動産事業で。全売上高に対する比率は83%となっており、分譲マンションは14%。2025年の供給は5物件261戸。

しかし、同社は2025630日現在、分譲マンション供給実績は1004,100戸超となっているように、コロナ前まではマンションデベロッパーとしての地歩を築いていた。2012年は16物件712戸、2014年は11物件534戸を供給している。コンパクトマンションが得意分野で、東京都中央区での供給は21物件740戸に上っている。辻村久信氏、永山祐子氏、鈴木エドワード氏、アシハラヒロコ氏、北原照久氏など建築家・デザイナーとのコラボ物件も多く供給している。

また、同社グループの創業事業であるマンション販売代理事業では、これまで262棟、10,100戸を超えている。

近年は大手デベロッパーの市場寡占化が進んでおり、かつてのような勢いを取り戻せるかは不明だが、全国区の知名度(ハウスコム)と、全国営業網を通じた情報収集力、潤沢な資金力、〝デザイナーズマンション〟を武器にすれば、中長期的には供給大手の一角に食い込むことは可能だと見た。

大東建託のTOBにより20255月に完全子会社になり上場廃止となったアスコットの20263月期決算は、売上高462億円(27/3月期計画660億円)、営業利益71億円(同79億円)。今後も収益不動産事業、物流施設開発、投資ファンド事業に注力し、THEグローバル社との棲み分けを行うと見られる。

大東建託 2026年3月期決算 増収増益 アスコット社など不動産開発事業が寄与

大東建託 TOBによりTHEグローバル社を子会社化 双方はなにを目指すのか(2026/4/18

新型コロナ 不動産業界再編促すか アスコット THEグローバル社を連結子会社化 (2020/11/14.

 

 

 

カテゴリ: 2026年度

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「Next GOOD Challenge(ネクスト グッド チャレンジ:以下NGC)」グランプリ企画

 コスモスイニシアは4月24日、社内企画コンペ「Next GOOD Challenge(ネクスト グッド チャレンジ:以下NGC)」2025年の結果を発表。グランプリに選ばれたリノベーションマンション企画「『間数よりも大切なものがある』~今も、未来も、家族に心地良い住まい~」を含め全4企画を商品化し、販売する。

 NGCは、未来の事業や商品企画を創造・実現する企画を社員から募集するもので、2025年度は、「5年後の未来のスタンダードになる住まい・サービス」をテーマに4チーム計12名がエントリー。各チームが約1年間、アイデアの構想からプランニング・プロモーション・セールスまでを見据えた企画を立案し、最終提案までにピッチ提案や中間プレゼンテーション、オフライン講評会を実施。

 審査の結果、グランプリの「『間数よりも大切なものがある』~今も、未来も、家族に心地良い住まい~」を含めリノベーションマンション4企画が選ばれた。企画は順次商品化し販売される。

 グランプリ企画は、回遊性を高めた水回りをコアに、開放感のあるシームレスなキッチン・リビング・小上がり居室空間を実現し、居室は子どもの成長やライフスタイルの変化に応じて空間を仕切ることができるようにしている。

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グランプリ企画

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◇        ◆     ◇

 「田の字型プラン」からの脱却はもう数十年前からの課題だが、一向に改められる気配がない。むしろ退行している。間口を広げれば多様な間取りは可能だが、ショートスパンの専有圧縮がどんどん進んでいる。〝2戸1〟エレベータのセンターインや「横入玄関」は絶えて久しい。内廊下方式が増えているのだから、玄関ドアは引き戸にしてはどうかと考えているが、普及する気配はない。

 今回のグランプリ作品はとてもいい。もともとの玄関位置が戸境壁のところに会ったから可能になったプランだろうが、主寝室はフリースペースを含めて13.1畳大ある。小上がりは3畳大か。これくらいがいい(下部収納にしたらもっとよかった)。

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「プレミアムレジデンス立川」

 三信住建、中央日本土地建物、第一交通産業、旭化成ホームズ、大和地所レジデンスの5社は4月23日、「プレミアムレジデンス立川」のマンションサロンを2026年4月25日にオープンすると発表した。最寄り駅の立川駅からバス便だが、南側の眺望がすばらしい多摩川に近接し、平均専有面積73㎡を確保し、奥行4mのバルコニーを設置するなど、価格次第では人気になる可能性を秘めている。

 敷地南側に広がる多摩川の河川敷は対岸まで約500mの立地に加え、ZEH-M Oriented・低炭素建築物のダブル認定、共用部にはパーティー&キッズルームやラウンジ、サウナ付きゲストルーム、屋上テラス、設置率82%超の駐車場、専有部は奥行き4mのバルコニー、1階駐車場付き住戸など。

 物件は、JR立川駅からバス約9分、バス停徒歩4分、立川市富士見町6丁目の準工業地域に位置する敷地面積約8,029㎡、8階建て210戸。専有面積は66.41~89.09㎡、価格は未定。竣工予定は2028年1月。販売代理は大和地所レジデンス。設計・監理はプラスデコ一級建築士事務所。施工はファーストコーポレーション・三信住建。販売開始は2026年5月下旬。

◇        ◆     ◇

 多摩川に近いマンションといえば、記事にしたばかりの京王電鉄・リビタ「京王多摩川ハモンズ」があり、最近では調布・狛江からバス便の積水ハウス「多摩川シーズンズ」、住友不動産「シティテラス多摩川」がある。売主の一社・大和地所レジデンスは前社名の日本綜合地所時代に多摩川に近い中河原駅圏で分譲したのを覚えている。

 今回の物件は、価格がいくらになるかが全て。このところの異常な価格高騰で、業界内では今後分譲されるマンションの価格は〝坪300万円以下はありえない〟という声が支配的だ。なので、この物件も坪300万円を突破しても記者は驚かないが、予想としては坪単価は300万円以下になると思う。それにしても売主の組み合わせが面白い。

引き戸多用リビタのノウハウ盛り込む京王電鉄「京王多摩川ハモンズ」反響2600件(2026/2/24)

緑化面積10,000㎡超ランドプラン秀逸坪単価も割安積水ハウス他「多摩川」(2026/1/17)

長期優良、ZEHに★3つの「みどり」住友不・長谷工の建て替え「多摩川」900戸(2024/3/30)


 

 

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「ルネ柏ザ・レジデンス」

 総合地所は4月23日、「ルネ柏ザ・レジデンス」のメディア向け竣工見学会を行った。駅東口の新規マンションは4年振りの供給で、反響数は予想の1.5倍の720件に上っており、予定価格はリーズナブルなことから早期完売するか。主なターゲットはDINKS。

 物件は、JR・東武野田線柏駅から徒歩10分、柏市中央2丁目の第一種住居地域・近隣商業地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する7階建て53戸。専有面積は58.47~80.10㎡、価格は未定だが、70㎡台で6,500万円台を予定している。建物は2026年3月に竣工済み。施工は長谷工コーポレーション。

 現地は、スーパー跡地。建物は全戸南東向き。主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、H-BAコンクリート、直床、食洗機、リビング天井高2500ミリ(Gタイプ4階除く)、可動式収納「UGOCLO S(ウゴクロ エス)」(9戸)、全戸玄関前宅配ボックス「DELBOX-SMART」、家電を遠隔操作できるIoTアプリ「Home Link」、ワークスペースやキッズスペースなど多目的に利用できる「エクストラ・リビング」(8タイプ)など。

 昨年9月に物件ホームページを開設しており、同時期に販売を開始している駅西口の「ルネ柏ディアパーク」(389戸)との相乗効果もあり、反響数は想定の1.5倍の720件に上っている。5月2日から開始するモデルルーム見学申し込みは110件。約半数が柏市居住者。

Screenshot 2026-04-24 at 13-52-26 デザイン|【公式】ルネ柏ザ・レジデンス|総合地所の新築分譲マンション.png

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 先日(4月16日)、オープンハウスグループが「これから家を買いたい共働き子育て世帯が住みたい駅・路線ランキング2026 ~関東版~」の発表会があり、同社開発事業部営業推進部上席課長・斎藤祥氏が「つくばエクスプレスに住む茨城県出身(取手市)の私からしたら『柏』は〝千葉の渋谷〟」と語ったのには仰天した。

 確かに柏はいい街だとは思うが、茨城県出身者の不動産のプロが「渋谷」を連想するとは…。どこを起点にするかだが、東京からの電車時間は41分。わが多摩センターは55分(新宿からだと30分)だから、少し遠いが、街の熟成度・街並みは同レベルだと思う。マンション単価だって負けないはずだ。

 これはさておき、今回の物件。柏駅圏のマンションはこれまでどれくらい見学しただろうか。数十物件はあるはずだ。もっとも強く印象に残っているのは、ポラス「ルピアグランデ柏 ココロリゾート」(196戸)、三井不動産レジデンシャル「パークホームズ柏タワーレジデンス」(191戸)、大京「ライオンズタワー柏」(265戸)だ。

 「強く印象に残っている」のは分譲単価がものすごく安かったからだ。坪単価はポラスが155万円、三井不レジが245万円、大京が230万円だった。現在の中古価格は分からないが、分譲時の1.5倍くらいになっているのではないか。

 この3物件のことを考えながら、今回の物件の分譲単価を予想した。ここでは明らかにできないが、同社担当者に「坪単価○○○万円なら、私も売る自信がある」と話した。その通りの価格になるはずだ。

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外観(北側から)

柏駅圏最大389戸 18坪(62㎡)の新型3LDKに注目総合地所「ルネ柏ディアパーク(2025/2/16)

駅距離・準工のハンディものともせずポラス中央住宅「柏」全196戸ほほ完売(2021/9/29)

坪245万円に納得 コロナ禍で半分以上を成約 三井不「柏タワー」(2020/9/7)..

大京「ライオンズタワー柏」 竹中の免震で坪単価は230万円(2014/6/2)


 

 

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「京王多摩川ハモンズ」(右が分譲棟)

 京王電鉄の新マンションブランド「HAMMONS」の第一弾「京王多摩川ハモンズ」を見学した。京王多摩川駅前の前京王フローラルガーデン跡地を含む約2.8haの大規模複合開発の一翼を担う分譲棟で、同社としては久々のマンションだが、一棟リノベの実績が豊富なリビタのノウハウを結集した物件だ。

 物件は、京王電鉄相模原線京王多摩川駅から徒歩2分(調布駅から徒歩17分)、調布市多摩川4丁目の近隣商業地域に位置する12階建て265戸。6月中旬分譲予定の第一期一次(戸数未定)の専有面積は48.42~86.93㎡、予定価格は5,400万円台~14,300万円台(最多価格帯8,800万円台、9,100万円台)。竣工予定は2027年9月下旬。設計監理・施工は奥村組。デザイン監修は仲建築設計スタジオ(外構・共用部分の一部)。管理は大和ライフネクスト。販売代理は丸紅都市開発、京王電鉄。

 ブランド名の「HAMMONS」は、「波紋」「ハーモニー(協調)」「コモンズ(共有)」の3つの言葉を重ね合わせた造語。昨年9月にホームページを開設、これまでの反響数は約2,600件。反響者の約4割が地元、約3割が地元周辺区市、残りの3割が広域。

 現地は、京王フローラルガーデン(旧京王百花苑)跡地を含む約2.8haの大規模複合開発の一角。「住み継がれる、暮らし継がれる街」を目指し、敷地内にはこのほか賃貸住宅(214戸)、スーパー(京王ストア運営)、認可保育園、商業施設、公園・広場などが整備され、駅舎の改修も同時進行の形で行われている。また、将来の高架下開発も見据え、キッチンカーなど通じた利活用を実施しにぎわい創出している。敷地南側は京王閣競輪場。多摩川へは徒歩6分。

 主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、二重床・二重天井、リビング天井高2500ミリ、ディスポーザー、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、ウルトラファインバブルなど。共用施設はテーブルラウンジ、ルーフテラス、多目的スペースなど。

 同社開発事業本部開発企画部分譲担当課長・金子啓太氏は、「グループのリビタのノウハウ・エッセンスを盛り込んでいるのが特徴。契約開始の6月下旬まで、当社の街づくりを理解していただくよう、お客さまとしっかり会話を交わし、詳細な価格などを決定する」と語っている。

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広場

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テーブラウンジ

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ルーフテラス

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 最初に断っておく。小生は記者歴と同じ約50年間、京王線沿線に住んでおり、電車、バス、タクシーからデパート、ホテル、スーパーなどを利用している京王ファンだ。なので、記事は多少〝よいしょ〟の部分もあるかもしれない。そのつもりで読んでいただきたい。かといって、他の電鉄会社が嫌いではない。野球は西武だし、鉄道会社(グループ不動産会社含む)は濃淡の差こそあれ、デベロッパーに負けない街づくりを行っているので応援したい。

 さて、2011年に京王グループ入りしたリビタ、2024年にグループ入りしたサンウッドはともかく、京王電鉄(京王不動産含む)参画の分譲マンションは、最近のJVでは、野村不動産との「プラウド京王聖蹟桜ヶ丘」(134戸)、大和ハウス工業との「プレミスト昭島 モリパークグラン」(277戸)などがあるが、単独は他の首都圏電鉄会社と比較して圧倒的に少ない。記者の記憶では、購入を考えた1983年竣工の「京王府中マンション」が最後のような気がする。

 モデルルームは71㎡と85㎡の2タイプ。71㎡は間口6300ミリで、トイレを除き、リビングドアも含むドアが引き戸になっており、ドアノブはスリット入りのユニバーサルデザイン。85㎡は南東角のオールオプション仕様で一部内容は標準住戸へオプション展開も可。壁面などは木調仕上げ。

 検討者の皆さんへ。最近の京王線沿いのマンションでは、笹塚駅近のマンションは定期借地権分譲であるが坪900万円の値がついているが、他の沿線と比べ〝割負け〟が歴然としている。他の沿線と比較していただきたい。

 これは、前述したように、近年は京王電鉄、京王不動産の分譲マンション・戸建ては少なく、大規模な住宅供給が少なかったことにも起因していると記者は見ている。

 しかし現在、京王電鉄は笹塚駅~仙川駅間の高架化事業を行っており、25か所の踏切をなくし、7か所の都市計画道路を立体化する。事業により代田橋駅・明大前駅・下高井戸駅・桜上水駅・上北沢駅・芦花公園駅・千歳烏山駅は高架駅となる。まだ数年先だろうが、利便性は飛躍的に高まるはずだ。

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現地(駅舎も改修中)

緑化面積10000㎡超 ランドプラン秀逸 坪単価も割安 積水ハウス「多摩川」(2026/2/16)

リビタ 一棟丸ごとリノベーション「つくば春日」30坪で施工は鹿島(2014/6/16)


 

 

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Screenshot 2026-04-22 at 19-18-43 青梅再開発竣工式開催報告 - 20260422青梅再開発竣工式 .pdf.png
「デュオヒルズ青梅ザ・ファースト」

 フージャースコーポレーションは4月22日、同社が参画している「青梅駅前地区第一種市街地再開発事業」の竣工式、祝賀会が4月21日行われ、再開発組合林理事長、大勢待青梅市長など約80人の関係者が出席したと発表した。

 事業は2013年11月、青梅の歴史・文化・自然を活かした「商業と住宅環境の創造」「奥多摩観光の拠点」などを目的に再開発準備組合が設立され、2016年6月、「青梅市中心市街地活性化基本計画」に大臣認定されたもの。工事は2024年1月に着工、2026年3月31日に竣工した。

 14階建ての商業・公益施設・住宅からなる複合再開発事業で、1階に商業施設、2 階に市立図書館(予定)、3階~14階に全112戸のマンション「デュオヒルズ青梅ザ・ファースト」で構成されている。

◇        ◆     ◇

 このマンションは一昨年に取材している。記事を読んでいただきたい。規模が大きかったので竣工まで完売するかどうか疑問にも感じたが、完売しているようだ。大したものだ。

♪時の流れに身をまかせ♪ 都心居住にはない魅力フージャースコーポ「青梅」(2024/5/8)

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 不動産経済研究所は4月20日、首都圏の2025年度のマンション市場動向をまとめ発表。発売戸数は前期比2.6%減の2万1,659戸となり、1973年度以降で過去最少だった昨年度をさらに下回った。1戸当り平均価格は9,383万円(前期比15.3%上昇)、1㎡当り単価は141.9万円(同15.4%上昇)、販売在庫数は6,409戸(前期末比293戸増)となった。

◇        ◆     ◇

 他社の調査結果についてとやかく言う立場にはないが、「販売在庫」の数値が気になる。AIによると「販売在庫とは、企業が販売目的で一時的に保管している商品、製品、原材料などの資産(棚卸資産)のこと」とある。その通りだろう。分譲マンションも広義の意味では販売中のマンションも「在庫」であることに変わりはないが、これまで、業界では「在庫」は「完成在庫」、つまり売りたくとも売れなくて完成後も残っているマンションのことを指すと理解されてきたはずだ。

 ところが近年は右肩上がりの市場で、競合状況にもよめるが、売れ残っても販売上の障害にはならず、また、販売経費を削減する目的から竣工してから販売する物件も増えている。わざわざ「未供給在庫」と呼ぶデベロッパーもあるくらいだ。

 不動研の「販売在庫」は、建物の未完成・完成に関わらず、供給した戸数のうち販売中のものをカウントしていると理解できる。つまり、6,409戸は2025年度だけでなく、それ以前に分譲された戸数も含まれるはずだ。だとすれば、2024年度の供給戸数22,239戸を含む過去2年間の供給戸数43,898戸に対する販売在庫率は14.6%となる。

 一方で、長谷工総合研究所の「CRI」は、不動研のデータを基に「完成在庫」数を公表している。2026年2月末で3,629戸(前年同期比14.2%増)となっている。また、完成在庫÷直近1年間の総販売戸数の平均の数値として「完成在庫率」を公表しており、2026年2月末の完成在庫率は1.96か月となっている。総販売戸数とは、新規販売戸数と繰越販売戸数を合計したものだ。

 カウントの仕方が異なるし、前述した「未供給完成在庫」が含まれるのか含まれないのか不明だから、この数値が高いのか低いのか判別できないが、記者は危険ラインだと思う。販売機会を逃さない適正在庫は年間供給戸数の1か月分、つまり8.3%だと考えているからだ。

 これから上場デベロッパーの2026年3月期決算が発表されるので明らかになるが、総じてマンション事業は好調に推移しているのは間違いない。供給上位10社の市場占有率は50%に達するのではないか。そして、この10社の完成在庫率は1社100戸(某社は突出して多いが)とすれば完成在庫率は10%だ。

 ということは、他の10位以下の大手系や中堅会社の供給戸数約1万戸のうち完成在庫は2割以上という推論が成り立つ。完成在庫が2割を突破したら、まず利益は出ない。売りたくても売れない完成在庫マンションがこれらのデベロッパーに偏在しているということだ。デベロッパー間の企業格差が拡大し、消費者に峻別される時代に突入したということかもしれない。

マンション完成在庫率16.7%は危険ライン〝新価格〟登場〝優勝劣敗〟市場へ(2026/3/22)

 

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東日本レインズ公表グラフ

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は4月17日、首都圏中古マンションの長期動向グラフ(2015年4月~2026年3月)をまとめ発表。①直近の新規登録・在庫両件数はもみ合う展開が続いているが、前年比でみると新規登録は弱含みが続き、在庫は下げ止まり②成約・新規登録・在庫の各㎡単価は右肩上がりに上昇が続き、特に新規登録・在庫㎡単価は直近の上昇が際立っている③新規登録㎡単価の上昇率が成約㎡単価の上昇率を上回っており、㎡単価の乖離はさらに拡大-としている。

 別表は、東日本レインズが公表したグラフをそのまま紹介したものだ。

 成約㎡単価(坪単価)は、2015年4月は44.55万円(146.98万円)だったのが、2026年3月は86.34万円(284.92万円)へ93.8%とほぼ2倍に上昇している。

 新規登録㎡単価(坪単価)は、2015年4月の47.58万円(157.01万円)から2026年3月は111.40万円(367.62万円)へ134.1%と2倍以上の上昇となっている。

 成約単価と新規登録単価の乖離率は、2015年4月は+6.2%だったのが、2026年3月は+29.0%へと拡大している。

◇        ◆     ◇

 中古マンションの瀬谷区単価、新規登録単価の上昇は、連動している新築マンション市場の反映でもある。記者は、新築マンションの単価上昇は今後も継続すると見ており、特に都心部はもう一段上昇する可能性が高いと予想している。成約単価と新規登録単価の乖離率が拡大しているのは、新築マンション価格の先高観の反映だと思う。


 

 

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東日本レインズデータから

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は4月10日、首都圏の2026年3月の不動産流通市場動向をまとめ発表。中古マンションの成約件数は5,001件(前年同月比0.2%増)と2024年11月から17か月連続増加、坪単価は284.9万円(同9.3%上昇)と2020年5月から71か月連続で上昇、成約価格は5,521万円(同11.6%上昇)と2024年11月から17か月連続で上昇、専有面積は63.94㎡(同2.2%)と3か月連続で拡大した。在庫件数は44,728件(同1.8%増)と8か月ぶりに増加した。

 中古戸建の成約件数は2,169件(同1.2%減)と2024年10月以来17か月ぶりに減少、成約価格は4,101万円(同1.8%上昇)と3か月連続で上昇、土地面積は145.68㎡(同0.5%増)とほぼ横ばい、建物面積は103.63㎡(同0.2%減)とほぼ横ばい。在庫件数は23,301件(同1.0%減)と2か月連続で減少した。

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東日本レイン図データから

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「デュオセーヌ覚王山」

 フージャースコーポレーションか首都圏以外で初めて分譲するシニア向けマンション「デュオセーヌ覚王山」を見学した。「デュオセーヌ」は全国紙の全国版に広告を出していることから認知度は高く、反響数は1,300件に達し、1日9組の説明会予約は4月いっぱいは全て満席となっている。

 物件は、名古屋市営地下鉄東山線覚王山駅から徒歩14分、同線池下駅から徒歩14分、名古屋市千種区田代町字四観音道西の第二種中高層住居専用地域に位置する7階建て全123戸。専有面積は49.00~95.25㎡、価格は未定だが坪単価は300万円台の後半になる模様。竣工予定は2028年2月下旬。入居条件は満40歳以上、自身で身の回りのことができること(審査あり)。設計・監理は柴山コンサルタント。施工は大末建設。販売開始は6月上旬予定。

 現地は、覚王山駅、池下駅からともに徒歩14分の北下がりの傾斜地。建物は内廊下方式を採用。住戸プランは北東向きと南西向きが中心。主な共用施設はラウンジ、温泉大浴場(人工)、レストラン、多目的室、大浴場、カラオケ・シアタールーム、健康相談室、介護事業所など。サービス面では24時間有人管理体制、看護師資格を持つスタッフ常勤(日中)など。専有部分はライフセンサー、緊急コールボタンを装備。

 販売担当の井上健氏は、「名古屋市内の三大住宅地として人気なのは『白壁』『八事』『覚王山』。昨年8月にホームページを開設してからの問い合わせ件数は約1,300件、今年4月4日から内覧会を開催していますが、1日当たり対応可能なのは9組ですが、4月いっぱいは全て満席。全国紙の全国版にこれまで広告を出していたので、認知度は高く、〝待ってました〟とか、首都圏の〝デュオセーヌ〟入居者からの親族への紹介事例もあり、おおよその価格をお伝えしていますが、再来場希望者は9割に達しています」と手ごたえを感じているようだった。

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模型

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現地

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現地近くの緑道

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 「覚王山」は8年前、積水ハウスのマンションを見学しており、いい住宅地なのは知っている。今回は、池下駅から歩いて現地を確認した。徒歩時間14分のうち半分くらいはサクラ並木が美しい緑道で、周辺は低中層の住宅街を形成している。

 〝デュオセーヌ〟はこれまで10件以上見学しているので詳細は省く。高齢者に住みやすいメーターモジュール廊下、浴室折れ戸、玄関ベンチなどは誰にでも使いやすいユニバーサルデザインだ。この規模でファミリーマンションにはない共用施設の価値を訴え切れるかどうか。名古屋市民の方は初めて見るものだろうから、どのような反応を見せるか。

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現地近くで摘んだ雑草

差別化奏功市況いま一つの名古屋圏で好調竣工完売へフージャースコーポ「刈谷」(2026/4/10)

坪290万円は割安〝伝説の神谷〟に会えたフージャース「デュオセーヌ横濱二俣川」(2026/3/17)

新卒女性〝めっちゃ住みたい〟フージャースコーポシニア向け「千葉蘇我」完成(2026/2/21)

垂涎の的巨人2軍戦がタダで観戦可フージャースコーポ「東京ジャイアンツ」(2025/10/16)

フージャースシニア向け分譲 10年間で15棟約2800戸「さいたまサウス」見学会(2025/3/15)

積水ハウスわが国初全戸ZEH対応「グランドメゾン覚王山菊坂町」(2018/1/10)

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