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「アバナイズ市川菅野」

  ポラスグループのポラスガーデンヒルズは12月15日、市川市菅野の分譲戸建て「アバナイズ市川菅野」のメディア向けモデルハウス見学会を行った。建ぺい率40%、容積率80%の第一種低層住居専用地域・風致地区に位置する全5棟で、厳しい規制を逆手に取った商品企画がいい。

 物件は、都営新宿線本八幡駅から徒歩20分(京成本線菅野駅から徒歩17分)、市川市菅野5丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)・風致地区に位置する全5棟。土地面積は125.05~130.79㎡、建物面積は89.83~100.49㎡、価格は6,790万円~7,690万円。引渡予定は2024年1月下旬。構造は木造2階建(在来工法)。施工はポラテック。

 現地は、風致地区規制により建物は道路境界から2m以上、隣地境界から1m以上セットバックさせることが条件づけられていることから、風致ラインにはインターロッキング舗道-アーチフレーム-シンボルツリー-フラットテラス-ウッドテラスなどで外と内を緩やかにつなぎ、水平ラインを強調した横基調のランダムフェンスを設置し、足元は緑量を増やしているのが特徴。

 主な基本性能・設備仕様は、長期優良住宅、天井高2700ミリ、サッシ高2400ミリ、突板フローリング、食洗機、突板フローリング、樹脂サッシ、防犯合わせガラス、家電リモート操作など。

 同社設計部企画設計課課長・工藤政希氏は「2019年にYKKapさんとグリーンクリエーター・小西範揚さんとコラボして街づくりを開始してから今回が7件目。これまでの『ノエン柏 逆井』などで得たノウハウを生かし、家と庭をどうつなげるかをコンセプトに、風致地区の厳しい条件をクリアした。価格相場は著しく上昇しているが、ニーズに応えられる商品企画」と語った。

 また、同社ガーデンヒルズ事業部設計部街並デザイン室デザイナー・阿佐美直也氏は「心地よい空間を創造するため目隠しの役割も持つ横ルーバーフェンス、テラス、グリーンベールなど外構など細部にも工夫を凝らした」と、2・5号棟のプランを担当した同部プロモーションデザイン係主任・西村馨氏は、「2号棟は、水濡れに強く床暖房付きのフロア材。観葉植物を置いたり、ペットの居場所として活用したり、子供のプレイスペースとしても利用できるコンサバトリースペースやshu-shuBOX、5号棟は隣地の集合住宅の視線を回避するゾーニング、光を取り入れる吹き抜けにより縦にも空間が広がるように企画した」とそれぞれ話した。

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モデルハウス

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テラス

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外構

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玄関引き戸(メーターモジュールにしてほしかった)

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 外構はモデルハウスの1棟しか完成していなかったが、工藤氏が紹介した「ノエン柏 逆井」は鮮明に覚えているし、同じ「市川菅野」エリアの人気物件も取材している。ともに植栽・外構が最高に素晴らしかった。しかし、物件のことはよく覚えているのに、「逆井」の見学からまだ半年しか経っていない工藤氏の名前と顔は記憶から抜け落ちていた。おそらく加齢により小生の脳内記憶容量の限界を超えているのだろう。 

 今回の物件でとてもいいと思ったのは、敷地延長住戸の4号棟の玄関は引き戸だったことだ。玄関に限らず住宅は引き戸がいいのに決まっている。カチッと締まるドアも開発されるはずで、マンションもそうなる時代がやってくるのではないか。

 価格について。本八幡駅からはややあるが、マンションなら坪単価は300万円をはるかに超え、30坪もあれば1億円を突破するエリアだ。市場と物件特性をきちんと説明すれば、これまでの来場者73組からして早期完売できるのではないか。

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左から工藤氏、西村氏、阿佐美氏

初めて見た30%・50%×200㎡の分譲戸建て まるで別荘 ポラス「柏 逆井」(2023/5/2)

納得の即日完売 デザイン・設備仕様レベル高い ポラス「市川菅野」16棟(2021/5/2)
 

 

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「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」

 リストグループのリストデベロップメントは12月13日、同社初のラグジュアリーホテルコンドミニアム「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」を長野県白馬村で2024年12月に開業すると発表した。

 施設は、長野県北安曇野郡白馬村大字北城に位置する敷地面積約3,950㎡、5階建て客室数38室。客室面積は53.96~144.89㎡。開業は2024年12月。売主はリストデベロップメント。価格は未公表だが、坪単価はン百万円になる模様。

 飲食店街「エコーランド」が徒歩圏で、特徴は、全客室角部屋仕様としハイサッシを採用。山々の景色をダイナミックに演出し、特に西側のお部屋は八方尾根を望むことが出来る。間取りはStudio~3ベッドルームの全10タイプ。1 階部分には1,000本以上の長野ワインと長野県産の食材を活かした鉄板焼きレストランが入居する予定。

 温故知新は「宿を磨き続ける」集団として、スモールラグジュアリーホテルや老舗旅館、日本初のスタジアム一体型ホテルなど、旅の目的地になるようなホテルをプロデュース・運営しており、ミシュラン最高評価を獲得したホテルを複数運営している。

 

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「ヴェレーナグラン二子玉川」 

 大和地所レジデンスが分譲中の「ヴェレーナグラン二子玉川」モデルルームを見学した。設備仕様レベルはこれまでの同社の物件とほぼ同じで、二子玉川公園へ徒歩2分、二子玉川ライズへも徒歩9分の立地が評価され、分譲開始約3か月で全42戸の約半数が成約済み。

物件は、東急田園都市線・東急大井町線二子玉川駅から徒歩14分、東急大井町線上野毛駅から徒歩10分、世田谷区上野毛二丁目の第一種中高層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率200%)に位置する敷地面積約1,729㎡、5階建て全42戸。現在先着順で分譲中の住戸(6戸)の価格は7,998万~12,998万円(最多価格帯8,600万円台)、専有面積は58.4871.49㎡。坪単価は約530万円。竣工予定は20245月上旬。設計・監理はアアル建築計画。施工は風越建設。デザイン監修はインターデザイン・小寺源太郎氏。モデルルームのコーディネートは三井デザインテック。

現地は、約5.2haの二子玉川公園まで徒歩2分、二子玉川ライズまで徒歩9分。敷地形状は四角形に近い菱形で、幅員約6mの東側道路に接道。南側は一戸建て住宅街。住戸プランは南向き24戸、4面開口の独立型東向きが4戸、西向きが4戸。

主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗機、リビング天井高2400ミリ、キッチン・洗面・トイレカウンターは天然御影石、またキッチン、洗面、トイレともタッチレス自動水栓、浴槽は、肩も腰も心地よい刺激でリラックスできる肩楽湯&腰楽湯採用、キャセロール付きグリル、メーターモジュール廊下、浴室タオル掛け2か所、ミストサウナ、スロップシンク(1階住戸)など。

6月末にエントリーを開始、7月からモデルルームをオープンし、販売開始は9月。これまでエントリー数は1,300件、モデルルーム来場者は200組、42戸の約半数が成約済み。東急線を中心に広域から集客できているのが特徴。

1階住戸の8戸はオープンエアデッキ・テラス・プライベートガーデン付きで、上層階と価格差はないものの残りは1戸のみ。

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モデルルーム

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 同社のマンションはたくさん見学しているが、今回も上段に設備仕様レベルを紹介したように水準以上だ。意匠デザインもいい。渋谷-二子玉川-自由が丘を結ぶ三角形の〝プラチナトライアングル〟エリアに立地しているのも人気を呼んでいるのだろう。

坪単価は安いような気もするが、欲をかかないで早期完売を目指す戦略なのだろう。

 国土交通省は12月12日、街路樹の倒木に関する全国調査結果をまとめ公表した。国・都道府県・自治体が管理する街路樹(高木)約720万本のうち年平均で約5,200本(0.07%)が倒木していることが分かった。

 調査対象は、国・都道府県・自治体が管理する道路における街路樹(高木)約720万本で、2018年から2022年の5年間で発生した倒木本数、点検による伐採本数、被害をまとめたもので、総倒木本数は年平均約5,200本、強風等の災害による倒木は年平均約3,700本、強風など以外の要因による倒木は年平均約1,500本、点検結果に基づく伐採本数は年平均約26,700本、倒木による被害は、直轄国道で人身1件、物損34件が確認されたとしている。

 年平均の倒木本数がもっとも多いのは北海道の1,658本で、大阪府1,082本、東京都445本、京都府265本、神奈川県233本、千葉県228本の順。

 同省は、北海道は2018年台風21号や北海道胆振東部地震、関東地方は2019年台風15号、近畿地方は2018年台風21号、沖縄県は台風の影響により、倒木本数が多くなっているとしている。

 

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は12月11日、首都圏の2023年11月の不動産流通市場動向をまとめ発表した。中古マンションは成約件数、成約単価、成約価格とも上昇基調に変化はない。

 中古マンションの成約件数は、前年同月比3.7%増の2,900件となり、6か月連続で前年同月を上回った。成約坪単価は同7.6%上昇の247.4万円となり43か月連続、成約家格は同7.1%上昇の4,731万円となり42か月連続それぞれ上昇した。専有面積は同0.4%減少の63.10㎡となった。

 中古戸建住宅の成約件数は前年同月比5.8%減の969件、価格は同0.03%上昇の3,816万円、土地面積は同4.4%加の148.36㎡、建物面積は同0.7%増の104.00㎡、価格は同7.1%上昇の4,731万円となった。

 

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ASHIYU LOUNGE 

最高!wonderful!太棒了­MaximumExcelenteGenialBagusWunderbar! ماشاءاللComplimentiที่สุดDet bästaофигенно최고הכיטוב!(@ノω・`)ノ彡。*†*。あおによし()-三井不動産レジデンシャルなど「HARUMI FLAG」分譲街区の売主10社は12月11日、「HARUMI FLAG」第一工区(板状棟)が完成したのに伴うメディア向け竣工披露会を行った。

 マスターアーキテクトとして街全体のデザインを統括する光井純氏が「駐車場、電柱は地下化され、地上は緑で覆われている。諸外国のどこの街にも負けないものをつくる」と語った通りだった。外国は中国とモンゴルしか知らないが、これまで40年以上、6,000物件超のマンションを見学しているはずの記者は、これほど素晴らしいランドスケープの物件は見たことがない。

 三井不動産レジデンシャル都市開発三部事業室・古谷歩氏は「オリンピック選手村として供用されるため18,000ベッドを用意しなければならないという重荷を背負ったが、民間活力を動員して(ここまでやれる)ノウハウを全世界に示せたと思う。(メディアの)皆さんも小鳥がたくさん飛来していたのをご覧になったでしょう。樹木は全て在来種。まだ全体が完成したわけではないが、(来春から入居が始まる)内覧会に参加されたお客さまにも喜んでいただいている」と感慨深げに語った。

 「HARUMI FLAG」は、約13haの土地に5,632戸の分譲住宅・賃貸住宅と商業施設の合計で24棟を建築するほか、保育施設、介護住宅などを整備し、多様なライフスタイルを受け入れる人口約12,000人となる街づくり計画。最終分譲となる総戸数1,455戸の50階建てツインタワー棟「SUN VILLAGE」もわすか5か月で約1,100戸を成約済み。驚異的な売れ行きを見せている。

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「HARUMI FLAG」第一工区(板状棟)

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「SEA VILLAGEの前庭」

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SEA VILLAGE E棟より全景

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古谷氏

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記者か見た小鳥(何羽も飛び交っていた)

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 2018年の記者発表会から5年。ただ同然の用地取得費問題に始まり、新型コロナによるオリンピックの延長、契約者の損害賠償請求…いろいろあるが、街そのものの素晴らしさに記者は言葉を失った。

※は全世界のオリンピック関係者に、光井氏と三井不レジ・古谷氏の思いを伝えたくて書いたのだが、このワードはヒットするのか。

 内覧会は、「SEA VILLAGEの前庭」に始まり、最後の25か所目の「NIGIWAI PLAZA&SEASON WALK」まで約2時間。ずっと考えたのは、これほど素晴らしいランドスケープ、度肝を抜く共用施設を備えていたマンションを見たことがあるかだった。

 植栽が見事なのは、今回の事業主には入っていない「江古田の杜」を代表とする積水ハウスの一連の物件、三井不レジ「パークシティ浜田山」、三菱地所レジ「泉パークタウン」、野村不動産「MEGURO MARC」「桜上水」、森ビル「麻布台ヒルズ」…などを思い浮かべたが、スケールが問題にならない。最高に素晴らしいマンションであるのは間違いない。書くことなどほとんどない。たくさん写真を添付したので見ていただきたい。(キャプションは明日以降)

 少し追加すれば、植えられている約4,500本の樹木は樹高10mくらいに達していたのもさることながら、常緑樹のよくあるシラカシは1本も植えられておらず、赤い実をつけるナナミノキが中心だったことに驚いた。理由は分からないが、古谷氏も話したように小鳥がたくさん飛来することを考えたのか。現場は道路、外構などが工事中であるにも関わらず、名も知らない小鳥のさえずりの声が耳に届いた。

 「SORA TERRACE」には、雑草のススキ、ネコジャラシ(の仲間のはず)、名前は知らない〝ひっつき虫〟など雑草が植わっていた。「何もしないからこうなったのか」と聞いたが、もちろんそうではなかった。植栽計画の統括・中野正則氏の繊細で豪胆な思想・哲学を観た。ツワブキがたくさん植えられていたのも目に付いたが、多分、手入れなどしなくても毎年のように冬季に花を咲かせるからだろうと思う。

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BIRD FOREST

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MINAMO GARDEN

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WATER GARDEN

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BOOK LOUNGE

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PARTY ROOM FOREST

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中庭

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KODOMO PLAZA

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「SORA TERRACE」

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 内覧会は何班かに分かれてナビゲーターに導かれて進行した。既視感を覚えた。デザインでも共用施設でもない。そのナビゲーターの方だった。

 全ての施設を見学し終えたときだった。「RBA野球大会の記者の方では? 」とそのナビゲーターの方から声を掛けられた。「わたしは江川の息子でして…」-既視感ではなかった。これまで少なくとも1万人超の選手が参加しているRBA野球大会35年の歴史の中でわずか3人しかいない三冠王の一人江川選手と顔だけでなく体つきも瓜二つだ。3Dプリンターから抜け出したのではないかと思ったほどだった。名前もお父さんの三井不動産リアルティ執行役員人事部長(業務サポート室長)・江川尚志氏から「尚」をもらったのか押し付けられたのか「尚輝」とあるではないか。

 「尚輝」氏は26歳で江川父の長男。三井不レジの野球部の選手というのも一緒で、弟さんも三井ホームの左投手だという。来年は江川兄と江川弟を三井グループの会社に期間限定でトレードし、野球をやらせていだきたい。親子が同じ会社に就職したのは三菱地所に続いて2例目だ。

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ナビゲーターの江川氏

「HARUMI FLAG」タワー棟 第1期573戸 平均15.3倍で即日完売 坪単価421万円(2023/7/18)

ランドスケープ秀逸 坪賃料に納得 「HARUMI FLAG」の賃貸「PORT VILLAGE」公開(2023/10/23)

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神宮外苑軟式野球場(11月3日写す) 

 これまで、「神宮外苑地区まちづくり」について機会あるごとに記事にしてきた。今回は暇に飽かせて、事業者が公表している膨大な「既存樹木調査データ」に依拠しながら言い足りなかったことを書き記すことにした。

 既存樹木調査データは85ページにもわたるPDFデータで(どうしてExcelデータとしても利用できるようにしないのか)、再開発エリアのA~Cエリア(秩父宮ラグビー場~銀杏並木東)509本、野球場三塁側83本、野球場一塁側288本、第二球場147本、テニス場北コート167本、テニス場室内コート・御台場西143本、建国記念文庫162本、伊藤忠ビル周り150本、軟式野球場西側445本、軟式野球場東側281本の合計2,375本の既存樹木がそれぞれ連番、樹種名、樹高、幹周、葉張や樹形・樹勢・大枝幹の欠損・傷・枝伸長量・梢端の枯損・枝葉の密度・平均評点・評価結果(AからDまで4段階)などの活力度、保存の必要性、移植の可否、備考(外観からの特徴や特筆すべき点)が記載されており、保存、移植、伐採の判断が下されている。

 これらの樹木のうち伐採されるのは743本で、内訳は建国記念文庫の森周辺41本、第二球場周辺54本、神宮球場周辺98本、ラグビー場周辺50本、絵画館前187本、いちょう並木周辺等7本、テニス場周辺157本、伊藤忠商事東京本社ビル149本となっている。

 伊藤忠ビル周りには樹高10m超、幹周150㎝前後、葉張5mのクスノキのほかマテバシイ、シラカシ、ヤマモモなど常緑樹が多いのだが、全てが伐採される。備考には「ツリーサークル(直径2.5m)内に位置する。建物からツリーサークル縁までの離隔距離1.2m。根鉢確保と作業エリア確保が困難」「大枝(西側)が、切断されている。樹冠上部が、1階部分のネットに接触し、損傷あり。地下の植栽帯に位置する。擁壁が、幹芯から1.7mの距離にある」「小枝に、刈り込み剪定による、枯損が、多数あり」など記載されている。

 こんなことを書くと、再開発に反対する人からは袋叩きに遭うのだろうが、青山通りに面した事務所棟(敷地面積約13,170㎡、容積率1,150%、建物高さ190m)の樹木伐採はやむを得ないと記者は考えている。

 事務所棟は都市計画公園エリアではない。あらゆる開発行為がそうであるように、事業に支障をきたす「支障木」として伐採すると堂々といえばいいではないか。残す気などないのに「現在エリア内にある樹木は上記の調査結果や樹木医の見解をふまえ、事業者として保存・移植・伐採の別や移植難易度を判断しております」(事業者)などと思わせぶりな表現をするから誤解を招く。〝雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋(いか)ラズ イツモシヅカニワラッテヰル〟樹木に難癖をつけ、粗探しをしてどうする。樹木医にも失礼だ。

 それより、やはり問題なのは軟式野球場西側445本、軟式野球場東側281本、合計726本のうち187本の巨木を伐採する計画だ。

 事業者は「今回の計画で、今の時代に即した姿・形で創建当時の広場空間を復元し、『開かれた外苑』というものを継承して行くために、柵で囲まれた空間ではなく、神宮外苑を訪れる誰もが自由に往来できる広場を再整備する計画」としているが、ここにある樹木の多くは樹齢100年超のはずだ。「柵に囲まれた」などと利用者を動物園の禽獣扱いすることには断固反対するが、軟式野球場がなくなるのはやむを得ないと考えている。時代は変わった。

 しかし、伐採される187本の樹木は、これまでのRBA野球大会の取材を通じ何度も目にしている樹木だ。畏怖すら覚える巨木をなぜ伐採しなければならないのかの説明はされていない。

 既存樹木調査データからいくつか紹介する。軟式野球場西側の「つば九郎ハウ巣」の近くには現在、「活力度」Aの5本のユリノキが植わっている。このうち樹高18m、幹回24cm、葉張10mの樹木は「樹勢が良く、適度に剪定管理されている。根鉢ぎりぎりだが、場内移植であればチャレンジ移植は可能である」として移植可能としている一方で、このほかの樹高20m、幹周34.9cm、葉張12.0mの樹木は「根元周辺に構造物が多く、根鉢確保が困難である。幹芯から建物までの離隔距離1.5m、ブロック塀控え柱までの離隔距離1.1m、ブロック塀までの離隔距離2.5m」などとあり、理由を示さず伐採することになっている。

 また、同じ西側の現在はヤクルトスワローズの屋内練習場になっているところには22本の樹高9m、幹周10cm前後、葉張3m、「活力度」Bのヒマラヤシダーが植えられているが、全て伐採される。「備考」には「頂端部が、切断されている。刈り込み剪定による、片枝樹形(西側の中央部・下部の枝がない)であり、内部の小枝に枯れ枝が目立つ。建物が0.5m(西側)の距離にある。植桝内にある。 縁石の押し上げ(小)あり」とある(頂端部を切断したのは人間だ。ヒマラヤシダーに罪はない)。

 軟式野球場東側には樹高20m、葉張25mの「活力度」Bのイチョウがあるが、「根元に、コフキサルノコシカケの子実体あり。幹(南側)に、打音異常(小) H1.0m~2.0mあり。幹(東側)H2.1mに、開口空洞10×5×10/25あり。株立ちの幹分岐部が、全て入り皮である。大枝(南側)に、腐朽あり。露出根に、樹皮欠損あり。株立ちで、立派な樹である」とされているが、これもまた理由は示されずに伐採される。

 その隣には樹高14m、幹周170cm、葉張6mの2本のシラカシがあるが、これも「樹形に乱れがあり(樹幹傾斜、樹冠に偏り、下枝が高い)、大枝に開口空洞・腐朽あり、移植樹として不適である」として伐採される。

 一方で、このシラカシの隣には樹高18m、幹周158cm、葉張7mのムクノキがあるが、「幹(南側)H6.0mに、開口空洞50×10あり。他に開口空洞が2箇所あり。幹に大枝枯損あり。露出根の切断部に、樹皮欠損あり。過去に、ぶつ切り剪定されている。下枝が高い」とあるものの保存されるようだ。

 みなさん、いかがか。事程左様に樹木に敬意を払っているようで、その実、刺身のつま扱いだ。樹木診断と再開発計画は何の関連もない。

 話は横道にそれるが、同じような事例がある。千代田区の神田警察通りの街路樹であるイチョウ30本が伐採されることになっているが(うち数本は伐採された)、千代田区は樹木医の診断ではほとんどが健全木であるにも関わらず、道路整備事業では「枯損木」として死刑に処することを決めた。

 この神宮外苑や千代田区の事例に学んだのか、東京都は同じ轍を踏まないことにしたのか、「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」では「整備工事は樹木を避けて実施する」ことを打ち出した。神宮外苑でも樹木を避けて整備することは可能だと思う。創建時は西洋庭園だったというではないか。直線的でシンメトリックな公園も美しいが、アシンメトリックな曲がりくねったわが国の伝統的な広場のほうがずっといいと記者は思う。

 まだ時間はある。〝絵画館前広場は樹木を避けて整備する〟と打ち出していただきたい。三井不動産の街づくりはたくさん見学取材している。他のデベロッパーに勝るとも劣らない。依怙地を張らないで、都民の声に耳を傾けてほしい。

戦争と同じ「見解の相違」で済ませていいのか 「神宮外苑地区まちづくり」を考える(2023/11/7)

〝喬木は風に折らる〟誤解解く取り組みの見える化急げ 「神宮外苑地区まちづくり」(2023/10/17)

樹木を避けて整備 都の日比谷公園整備PJ/「生き物を殺していいの」 二の句継げず(2023/8/7)

神宮外苑に総力を注いだ「つば九郎ハウ巣」公開 オープンハウス(2022/10/10)

 

 国土交通省が1130日に発表した令和510月の住宅着工戸数は71,767戸となり、前年同月比6.3%減、5か月連続の減少となった。利用関係別の内訳は、持家は 18,078戸(前年同月比17.2%減、23か月連続の減少)、貸家は31,671戸(同1.0%減、3か月連続の減少)、分譲住宅は21,582戸(同1.2%減、5か月連続の減少)となった。分譲住宅の内訳はマンションが10,174戸(同9.4%増、4カ月ぶりの増加)、一戸建住宅は11,368戸(同8.8%減、12か月連続の減少)となった。

このほか、建築工法別ではプレハブが8,460戸(同24.0%減、5か月連続の減少)と大幅に減少した。

首都圏の総数は同3.8%減の25,813戸で、内訳は持家は同14.6%減の4,034戸、貸家は同5.7%減の11,529戸、分譲住宅は同3.7%増の10,203戸。首都圏マンションは5,063戸(前年同月比9.3増)で都県別では東京都1,926戸(同42.7%減)、神奈川県1,576戸(同358.1%)、埼玉県902戸(同 229.2%)、千葉県659戸(同0.5%増)。

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持家の着工戸数は23か月連続の減少となり、110月でも前年同期比10.6%減の189,532戸と分譲住宅の205,401戸(同4.3%減)を下回っている。暦年でも前年に続いて分譲住宅より下回る可能性が大きい。総数も前年を下回りそうだ。

しかし、この数値だけで今の市場を正確に読むことはできない。他の商品ならば、需要が減退すれば供給も減り価格も下落するはずなのに、建築着工・住宅着工にはその図式が当てはまらない。

令和410月の工事費予定額を床面積で割った坪単価は、建築物合計で76.7万円、用途別では居住用が70.5万円、非居住用は87.6万円、構造別では木造が58.3万円、非木造が91.1万円だった。

令和510月は、建築物合計で88.7万円となり前年同月比15.6%、用途別では居住用が81.3万円で同15.3%、非居住用は97.5万円で同11.3%、構造別では木造が70.1万円で同20.2%、非木造が98.2万円で同7.8%それぞれ上昇している。

おおよそ1坪当たり10万円、30坪の住宅で300万円の上昇だ。これをどう理解すべきか。資材、人件費の上昇を価格に転化しているからだろうが、果たしてそれだけか。需要と供給の法則は当てはまるのかそうでないのか、そうでないとすればこの先何が起きるのか。それとも、そもそも需要と供給の法則そのものが間違っているのか。

 こと住宅に関して言えば、魯迅の「故郷」の「もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる」と一緒ではないか。これほど空き家が増え、人口が減る時代に住宅の需要などどこにあるのか。需要は供給者側が創り出すものだ。他者が切り開いた道をたどるだけではそのうち疲弊し、野垂れ死ぬ。自らが先頭に立ち、道を切り開いたもののみが生き残るような気がしてならない。

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「MEGURO MARC(目黒マーク)」

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 JR東日本ビルディング、ジェイアール東日本都市開発、野村不動産は12月8・9日、品川区西五反田で開発を進めてきた複合開発「MEGURO MARC(目黒マーク)」が2023年10月16日に全棟完成したのに伴う〝まちびらき〟を開催した。今後は一般社団法人MEGUROMARCが街区と周辺エリアのエリアマネジメント活動に取り組んでいく。

 「MEGURO MARC」は目黒駅から徒歩9分、品川区西五反田3丁目に位置する敷地面積約2.2haのJR東日本グループ社宅跡地に完成した、オフィス・商業棟、賃貸住宅・保育所棟、分譲マンション棟の3棟からなる複合開発。3棟のほぼ中心部に1000㎡超の「GARDEN」を設置し、多摩産材ヒノキによる直径2.3m超のツリーサークルを備えた28本のカツラを植樹しているほか、3敷地一体で緑豊かな環境を整備した。生物多様性に配慮した「ABINC(一般社団法人いきもの共生事業推進協議会)」の認証を取得している。

 8日行われたまちびらきセレモニーでは、事業者を代表して東日本旅客鉄道マーケティング本部 まちづくり部門長・髙木浩一氏が「1996年の地区計画策定から27年が経過する。コンセプトは、樹木々に囲まれた広場を中心に、世代を超えた人々が集うつながりの街をつくること。『目黒MARC』の〝MARC〟には回って繋がるという想いを込めた。作って終わりというのではなくて、時代の変化、環境の変化に寄り添いながらエリアマネジメントによって居心地のよい日常とワクワクする非日常を演出し、安心で魅力ある街づくりを進めていく」と挨拶した。

 また、野村不動産事業創発本部長常務執行役員でもある梶貴之氏は一般社団法人代表として「3棟の基点としてこのような中庭・広場GARDENを整備したことを誇りに思う。『MEGURO MARC』は働く方々、住まう方々がこの中庭によって出会いが生まれ、接点が生まれ、温かい輪ができることを期待している。本日はわれわれが大切にしている風景、育んでいきたい雰囲気、風土を味わっていただきたい。今後、われわれも大きな責務を果たしていく」と語った。

 セレモニーでは、賃貸住宅棟に併設されたポピンズナーサリースクール目黒・上大崎によるポピンズキッズコンサートも行われ、2~5歳児の園児25人は「きらきらぼし」と「小さな世界」を披露した。

 「JR目黒MARCビル」は13階建て延床面積約約38,710㎡、事業主はJR東日本ビルディング、設計は日建設計、施工は竹中工務店、鉄建建設。JR東日本などが入居する。

 「目黒MARCレジデンスタワー」は、24階建て延床面積約18,560㎡の194戸の賃貸住宅棟(保育所併設)。事業主はジェイアール東日本都市開発、設計・施工は竹中工務店。

 「プラウドタワー目黒MARC」は、32階建て延床面積約36,630㎡の分譲マンション棟で全301戸。事業主は野村不動産・ジェイアール東日本都市開発、設計・施工は竹中工務店。全戸完売済み。

 一般社団・MEGURO MARCは、街区の敷地管理者のJR東日本ビルディング、ジェイアール東日本都市開発、プラウドタワー目黒MARK管理組合、エリアマネジメント活動の拠点となる施設を保有する野村不動産(ジェイアール東日本都市開発との共同所有)を正会員とし、街区居住者、ワーカー、活動に賛同する人も無料でメンバー登録でき、シェアスペースの利用(有料)も可能。

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髙木氏(左)と梶氏(背後はカツラ)

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GARDEN

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◇        ◆     ◇

 ランドスケープデザインが素晴らしい。どの位置からでも豊かな緑が途絶えることはない。分譲マンション棟だけの緑被率は43.4%に達している(全体では37%)。全ての樹木には名札も付いている。

 カツラの樹木は現在、樹高5~6mだが、20mくらいに育つはずで、ハート形のかわいい葉っぱをたくさんつけ、秋は紅葉する。ツリーサークルの高さも、園庭になる提供公園側は園児座れるよう低くし、だんだん高くする配慮もなされている。

 分譲マンション棟のフォルムも美しい。360度のラウンドバルコニーの施工には竹中工務店の技術が注ぎ込まれているとも聞いた。坪単価650万円超は高いと思ったが(今となっては安いか)、基本性能・設備仕様レベルが評価されたのだろう。

 エリアマネジメントの取り組みについて。同社がエリアマネジメント部を創設したのは2020年ということだが、それ以前の2014年の「ふなばし森のシティ」が端緒で、2018年の「Be ACTO」、2020年の「ACTO日吉」、2021年の「南山BASE」、2022年の「ACTO亀戸」が誕生した。

 「Be ACTO」に関連する同社と埼玉大学の共同プログラム「推しの木図鑑」も最高に素晴らしいと思っているのだが、記事は期待したほど読まれていない。なぜだ。

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「プラウドタワー目黒MARC」

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エリアマネジメント会員も利用できるHALL

読みだすと止まらない あらゆる関係者にお勧め 野村不&埼大「推しの木図鑑」(2023/6/24)

天井高2700ミリ 全戸ワイドスパンに高い評価 野村不・JR東日本都市開発「目黒」(2022/7/24)

 

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「playground大手町」

 三菱地所は12月7日、同社の総合スマートサービス「HOMETACT(ホームタクト)」を体験できる「playground大手町」を12月8日にオープンし、mui Labと共同開発したスマートホームでの新たなエネルギーマネジメント体験「HOMETACT Energy Window」を公開すると発表した。

 「HOMETACT」は、同社が独自開発したスマートホームサービスで、専用アプリやスマートスピーカーでエアコンやテレビ、照明、カーテンといった複数メーカーの幅広いIoT機器をまとめてコントロールするもの。「おはよう」「行ってきます」といった「シーン」機能や、時間や位置情報などを実行条件とする「自動モード」の活用で、複数のIoT機器をまとめて動かし、設定どおりの住空間の制御が可能。2021年11月、三菱地所レジデンスの賃貸マンション「ザ・パークハビオ」シリーズに導入して以降これまで3棟に導入済み。もう1棟に導入することが決まっている。

 この種のサービスを行っているところがないことから、同業他社や賃貸管理会社、インフラ事業者など幅広い企業からの引き合い・相談を受けており、施設・システムを公開することで、ワンストップで課題解決に結びつけるのが狙いだ。

 「HOMETACT Energy Window」は、三菱地所とスタートアップ企業であるmui LabがHEMS技術の共同研究や新サービス開発に向けた協業を推進するため2023年8月に資本業務提携したのに伴い提供するもの。従来の住設機器・家電の制御に加え、電気・ガス・水道をはじめとした家庭内でのエネルギー使用量の「見える化」を図っているほか、Tips機能(節電アドバイス)により「行動の習慣化促進」と節電につながる仕掛けを施しているのが特徴。

 記者発表会に臨んだ同社住宅業務企画部 新事業・DX ユニット 統括・橘嘉宏氏は「今までのHEMSとは一線を画す。ZEHにも対応し、Tips機能は世界的に見てもチャレンジできる」と語った。

 「playground大手町」は、東京メトロ大手町駅他直結の「大手町ビルヂング」1階の56㎡。営業時間は平日(土・日・祝日休業)10:00~18:00(予約制)。

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内観

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左から橘氏、廣部氏、大木氏

◇        ◆     ◇

 HEMS、EMS、CEMS 、MEMS 、スマートタウン、スマートハウス、ZEH…取材先でいつも聞かされる耳にタコができるフレーズだ。同社の「HOMETACT」は、最初に導入した「ザ・パークハビオ 麻布十番」を取材しているので、どのような機能が盛り込まれているかはわかっており、今回のメディア向け見学会で発表された、消費者の省エネ行動を促そうという狙いの新機能の「HOMETACT Energy Window」もとてもいいと思った。

 ところが、施設について説明した橘氏や共同開発をしたMui Lab代表取締役社長CEO・大木和典氏、同社Creative Director・廣部延安氏からは、「麻布十番」でもそうだったが、わが国の後進性が改めて指摘された。〝ヘムスを開発したメーカーは撤退しつつある〟〝家庭に導入しても使われなくなる〟というものだ。

 HEMSなどが普及しない理由はなんとなくわかる。三菱地所レジデンスが2013年12月、他社に先駆けマンションの各住戸のエネルギー消費量をコスト(燃費・円)に置き換えて「見える化」した冊子「マンション家計簿」を今後首都圏で販売する全ての新築マンション購入検討者に配布すると発表したときに、小生は次のように書いた。

 「記者はこれだけでは不十分だと思っている。単に電気やガスの消費量の見える化だけでなく、日常生活におけるすべての二酸化炭素(CO2)排出量を『見える化』『見せる化』しなければならない。

 ガソリンから上下水道、生ごみ、食品、酒・たばこ、耐久消費財、旅行・レジャー、医療、交通移動手段などすべての消費財・サービスも含めてCO2の排出量を提供できるようにし、低炭素社会を構築すべきだ」

◇      ◆     ◇

 あれから10年だ。三菱地所レジは追跡調査を行っていないようだが、「マンション家計簿」の発行部数は数十万冊に達しているはずだ。この取り組みが「HOMETACT」の開発に繋がったのだろう。

 そこで、家計簿について考えてみた。かつて専業主婦が圧倒的多数を占めていた時代は、主婦向け雑誌は年末になると別冊付録の「家計簿」を販促につなげた。いま主婦向け雑誌がどうなっているか分からないが、ネットで調べた。ある社の360人を対象とした調査では、約6割の人が家計簿をつけており、うち女性は74%、既婚は63%、子育て世帯は37%で、お金を管理しているのは「自分」が71%という結果が出ている。立派というほかない。男性の人は正直に申告しているのだろうか(小生は領収書を受け取ることはほとんどない。そんなものをかみさんに渡したら、どこでどれだけ酒を飲んだか全て捕捉されるではないか)。

 ただ、子育て世帯は37%しかないことに注目する必要がありそうだ。家計簿をつける余裕などないのだ。一昨日の三井不動産レジデンシャルの記者発表会でも時間に追われている子育て世代(とくに女性)の実態が報告された。代わりにバーコードやQRコードをかざせば自動的に収入、支出項目ごとに記録されるようにすればいいと思うが…もう実用化されているか。そのデータをAIが解析し、アドバイスできるようにすれば生活は劇的に変わる。

 それはともかく一つ提案がある。アレクサはいいとは思うが、「おはよう」「行ってきます」「ただいま」「お休み」と声を掛けても、合成語とすぐわかる、小生のかみさんと一緒、どこかトゲのある「分かりました」としか答えない。その時々の雰囲気、様子によってもっと感情を露わにすべきだ。昔、夜中というより朝まだき、家に帰ったら「お父さん、今日も朝帰り」と息子に言われたことがある。金輪際酒など飲まないという誓いは1か月くらい持続した。

 これがアレクサだったら効き目はない。それより、鬼より怖いかみさんとか子どもにすべきで、起床の音楽はボレロがお勧めだ。小生は独身のとき、朝起きて身支度をし、出勤するまでの約15分間、この曲を聴くのを日課としていた。ぴったり15分間だ(朝食は会社の傍にあった喫茶店)。化粧に1時間くらい割く女性もいるそうだが、これは時間の無駄。多くの男性は女性の心を見ている。

 お休みの曲は、小生の記憶をたどると♪ねんねんころりよおころりよ~♪に勝るものはない。

 子どもの個室などない薪炭の時代だ。いつも祖母と一緒に寝ており、この童謡を聴きながら、しわくちゃのおっぱいをまさぐると、焼きもちを焼いた雄の飼い猫が布団に潜り込んできて、祖母と小生の間に入り、すぐゴロゴロと寝息を立てた。三人・匹が川の字になって眠りに落ちた。朝は、雄鶏のけたたましい〝コケコッコー〟で叩き起こされた。

 アレクサに頼っていては、いつまでたってもAmazonの支配から抜けだせない。高畑充希さんが「次に行こう」と呼び掛けているではないか。

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