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 野村不動産と東日本旅客鉄道は11月9日、共同で推進している「板橋駅板橋口地区第一種市街地再開発事業」の権利変換計画の認可を10月28日に受けたと発表した。2022年12月の着工、2027年6月の竣工を予定している。

 事業は、JR東日本管内の駅で初となる駅施設に直結した住宅を含む複合開発で、敷地面積約3,860 ㎡、34階建て延べ床面積約51,200㎡。住宅は388戸の予定。設計・監理は東急建設、JR東日本建築設計。施工は東急建設。商業施設運営はアトレ(予定)。

 

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TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」外観(提供:三菱地所設計)

三菱地所と東京センチュリーは118日、東京駅日本橋口前で開発を進めている「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」街区の「Torch Tower」高層部ホテルにウルトララグジュアリーホテル「Dorchester Collection(ドーチェスター・コレクション)」を誘致すると発表した。開業は2028年度の予定。

Dorchester Collectionは、世界5つの都市(ロンドン、パリ、ミラノ、ローマ、ロサンゼルス)で9つのホテルを有するウルトララグジュアリーホテルブランドで、わが国では初となる。2023年には中東エリア初のホテル「The Lana, Dubai」をオープンする。

記者発表会に臨んだ三菱地所執行役社長・吉田淳一氏は「TOKYO TORCHはプロジェクトビジョン〝日本を明るく、元気にする〟を掲げ、東京の玄関口にふさわしい街づくりを進めている。ホテルはその象徴としての重要な位置づけ。Dorchester Collectionとパートナーを組むことを決定したのは、その哲学に強く共感したからで、場所、歴史に応じた強い個性を持ち、それが伝説に残るホテルを手掛けられている。そして、何よりも『人』を大切にしていることに感銘を受けた。ゲストだけでなく従業員を大事にしており、その人と人のつながりが生み出すホスピタリティが真のラグジュアリーにつながっている。同社が長年培ってきた文化とホスピタリティを吹き込むことにより、この場所でしかできない『唯一無二の体験』をこのホテルは提供できるものと確信している」と語った。

また、Dorchester Collection CEOChristopher Cowdray(クリストファー カウドレー)氏は「本ホテルは、日本のウルトララグジュアリーホテルを代表し、新たなベンチマークとして位置づけられることになると確信している。東京はアジアの玄関口であり、世界的にも重要な都市であることから、弊社の成長戦略にとって欠かせない場所。私どものビジョンである“We Careの哲学と価値観を同じくする三菱地所(ブランドスローガン「人を想う力、街を想う力」)と東京センチュリーとパートナーシップを組み、共に歩めることを大変光栄に思います」と述べた。

TOKYO TORCHは、日本・東京の玄関口として「都心観光の核」となることを目指して建設が進められており、日本一の高さとなる62階建て高さ約390mの「Torch Tower」の53階~58階部分にホテルは設けられる。延べ床面積は約21,400㎡。客室数は110室(予定)。「Torch Tower」の着工予定は2023年度。設計監理は三菱地所設計。施工は未定。5960階には大丸有初の賃貸レジデンスが併設される。

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左から東京センチュリー執行役員副社長・中居陽一郎氏、吉田氏、Christopher Cowdray

        ◆     ◇

 熱のこもった発表会だった。記者は、ド―チェスターは、小説に登場するイギリス南部の都市であることくらいしか知らないので、このホテルブランドの価値がいかほどか全く見当もつかなかったのだが、スタッフ約4,000人のうち35%が勤続25年以上で、レジェンドと呼ばれる高齢者の方もいるとか。「競合しても負けない」と自信を見せたのは、人材教育・ホスピタリティの質が高いからだろうと理解した。それを支えているのは哲学だろう。

 理解はしたのだが、関係者が「ウルトララグジュアリーホテル」「スーパーラグジュアリーホテル」「唯一無二」を連発したのには面食らった。数えたわけではないが、1時間30分の会見の間にそれぞれ45度は飛び出した。

これらの言葉からストレートに「超高級ホテル」と書いても隔靴掻痒。読み手にはなんのことやらさっぱりわからないはずだ。書き手のリテラシー、想像力が問われていると思うから、宿泊料金がいくらになるか以下に大胆予測してみた。

 記者は、ここに分譲マンションを建てたら坪単価は最低3,000万円と読んでいる。しかも上層階という条件などを加味すると坪単価は4,000万円から5,000万円になるはずで、10坪(33㎡)だと3億円から5億円。分譲すれば瞬く間に売れるはずだ。

この予想はかなり自信があるのだが、ここからが難しい。ホテル価格は変動制で、ましてや海外市場のことなどまったく分からないからだ。ヒントになるのは、最近の同社の大丸有の様々な取り組みと、吉田社長の言葉「マンションなどは『唯一無二』といってもすぐ真似られる。今回のホテルは常にブラッシュアップして他には真似できない本物を追求していく」だし、関係者が語った「マーケットトップを目指す」の言葉だ。となると、おおよその見当はつくのだが…〝ウルトラマンホテル〟〝スーパーマンホテル〟になりそうということに留めよう。

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Sky Hill(提供:三菱地所設計)

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ロビー(提供:Dorchester Collection)

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車寄せ(提供:Dorchester Collection)

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移動店舗「焙煎豆珈琲屋RR COFFEE」

 三井不動産とグループ会社のShareTomorrowは11月7日、移動商業プラットフォーム「MIKKE!」が11月で事業開始1周年を迎えたのを機に記者説明会・体験会を開催し、この1年間の事業を振り返るとともに、出店エリアの拡大、新サービスの導入、ロゴのアップデートなどを行うと発表した。

 「MIKKE!」は、出店会社へ「車両」「場所」「顧客情報」を提供することで、新たな販路拡大と未開拓の顧客層へのアプローチを狙った移動商業プラットフォームで、この1年間で出店場所は50区画、出店店舗は200店舗、顧客基盤は3.5万人(利用者約6万人)の実績を積み上げてきた。

 こうした実績を基に、今後は出店エリアを東京湾岸エリアに近接するゾーンから都内主要エリアに拡大し、出店場所もマンションや商業施設中心だったのを、駅前高架下、スーパーマーケット、有料老人ホームなど多様化させ、新サービスとして場所貸しプラン「&MIKKE! SPOT」を導入する。

 また、従来のサービス名称「MIKKE!」から「共生・共存」の理念を象徴する三井不動産グループロゴ「&」マークを付加した「&MIKKE!」へアップデートした。

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新しいロゴ

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 豊洲公園での体験会では、サントリーホールディングスが運営しているその場で豆を挽きコーヒーを淹れる「焙煎豆珈琲屋RR COFFEE」を利用した。深々炒りで400円。小生が毎日淹れているコーヒー(200gで1,500円)よりおいしかったので、同じ値段の豆を買おうと思ったが、自宅にはコーヒーミルがないのであきらめた。

 小生が「これは美味しい」とほめちぎったからでもないだろうが、ペット用のバギーに子犬を載せた(乗せたか)若い女性グループが群がってきた。この「焙煎豆珈琲屋RR COFFEE」はヒットすると直感した。「RR」には「いつの時代にも私たちに欠かすことのできない、人間らしい生命の輝きを取り戻すこと(Restoration)。そんな当たり前の幸福を、お客様と一緒になって目指す、ヒト懐っこいコーヒー屋(Roasters)です」(同社ホームページ)の思いか込められている。

 媚びを売る犬は好きではないが、あまりにもけたたましい鳴き声に小生は反応し、インタビューを敢行した。その子犬は1歳4か月の♀の独身で、飼い主の女性は「香りに敏感なの。カメラを向けるとそっぽを向くの」と代返した。

 傍にいたおとなしいもう1匹は4歳の♂の独身だった。♀犬はコーヒーの香りではなく、♂犬のフェロモンに刺激されたからだと小生は結論づけた。そろそろ色気づく年ごろだ。♂犬だって独身かどうか怪しいもんだが…。

 同社の担当者3人ともしばし歓談した。糖尿の小生は体に良くないと言われるのでビールは飲まないことにしているのだが、同社の「TOKYO CRAFT」にほれ込み、最近は毎日のように1本飲んでいる。なので「どうしてビールを売らないのか」と聞いたら、検討中とのことだった。

 また、同社の工場見学ではビール、ウイスキー、ワインをただで頂いたこともあるので、その話をしたら「お客さん優先なので、ウイスキーを含めて(ただで)飲めない」とぼやいていた。社長!そんなケチなことしないで、溺れるほど飲ませてやっていただきたい。

 車両店舗では酒類の提供はなかったので、坂茂氏が設計した芝浦工大のレストラン&カフェに向かった。大学祭とかでレストランは休み。カフェでワインとクロワッサンを注文した。720円だった。店のスタッフから「教職員じゃありません? そうでしたら30%引きになります」と聞かれた。とっさに「そうです」と答えようと思ったが、〝嘘つきは泥棒の始まり〟ときつく親から諭されてきたので、「ハイと答えると証明するものは必要ですか」と返したら、身分証明書が必要ということだった。

 芝浦工大ではもう一つ驚いたことがあった。通りかかった男女2人組の学生さんに坂茂氏のことを話したら、「坂茂? 」全然知らなかった。「何年生? 専攻は? 」と畳みかけたら、双方とも1年生で建築学部ではなかった。それにしても坂茂氏を知らないとは。SNSの情報は氾濫しているのに肝心のことは知らない。世の中はどこか狂っている。

 狂っているといえば、信じられない光景を目の当たりにした。オフィス「豊洲フロント」の前のけやき通りには見事な街路樹が植わっていたのだが、明らかにサクラと思われる樹木に「イチョウ」の名札が付けられていた。誰かのいたずらだろうとは思ったが、針金は樹木に食い込んでおり、昨日今日のことではないことも分かった。道路管理者はどうしているのか。

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世界を独り占めしている1歳4か月の♀犬(左)とおっとりした4歳の♂犬(大人の世界も一緒か)

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「イチョウ」の名札が付けられたサクラ

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美しい豊洲の街並み

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 名札といえば、さすが三井不動産。記者説明会会場となった同社の「豊洲ベイサイドクロス」ビルの公開空地にはクロマツ、クロガネモチ、ケヤキ、イロハモミジ、シマトネリコ、ヤブニッケイ…樹齢数十年と思われる立派な樹木が植えられており、名札も付けられていた。豊洲エリアは計画的に整備されてきたこともあるが、総じて街路樹のレベルは高い。マンションが人気になるのもうなずける。(公園など区が管理する施設には名札などない)

 「ららぽーと豊洲」では嬉しいこともあった。「牧田さん、どうしたの? 」とだしぬけに声をかけられた。すぐ、RBA野球の名物男で三井不動産リアルティの野球部関係者だと分かった。「ららぽーと豊洲」には同社の店舗があり、宮沢りえさんのTVCMもここで撮影されたそうだ。

 以上、記事は4時間かけて歩いた成果だ。現場取材は楽しい。「あなたはマンションに詳しいかもしれないけど、何もわかっていないわよ」かみさんが言い放った。狂っているのは小生か。

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「豊洲ベイサイドクロス」の公開空地(手前はクロマツ)

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「豊洲ベイサイドクロス」の見事なクロガネモチ

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宮沢りえさんの撮影が行われた三井不動産リアルティの店舗

まさに紙わざ ヒントは「6」 坂茂氏が設計した芝浦工大のレストラン&カフェ(2022/10/25)

 

 


 

 

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「使ってはいけない絵の具はありません」(「NOHGA×artwine アート体験」で)

 野村不動産ホテルズが運営する「NOHGA HOTEL UENO TOKYO(ノーガホテル上野)」の開業4周年イベントとして11月4日から行われている「NOHGA×artwine アート体験」を6日、見学取材した。参加者は14名。大人になってからは絵を描いたことなどないと思われる人ばかりで、油絵が趣味の記者はハラハラドキドキ、ビールと白ワインを飲みながら観察・鑑賞したが、でき上ってみればみんな素晴らしい作品ばかり。最高の取材ができた。結構なことではあるが、真似するホテルが続出するのではないかと心配になったほどだ。

 イベントは、ノーガホテル上野と「artwine.tokyo」がコラボしたもので、「artwine.tokyo」のエキスパートが画題に合わせたペアリングイメージを伝え、ホテル内レストラン「Bistro NOHGA」のソムリエが厳選したワインとシェフ特製カナッペを楽しみながら、講師によるレッスンを受け、自由にアートを仕上げ、作品は持ち帰りができるというもの。

 イベント・画題(テーマアート)は、11月4日・ゴッホ「ひまわり」、11日・クリムト「接吻」、18日・ルノワール「桃」、25日・葛飾北斎「富嶽三十六景」の金曜日コース(19:00~21:30、限定10名)と11月6日・モネ「睡蓮」、13日・ゴッホ「星降る夜」、20日・アルコールインク、27日・アルコールインクの日曜日コース(15:00~17:00、限定16名)の2通り。

 料金は一人8,800円(税込)。事前予約制で「artwine.tokyo」公式サイトhttps://artwine.tokyo/へ。

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「皆さん、生涯で200作の睡蓮を描いたモネも奥さんを亡くしたときは描けませんでした」

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 絵画教室は珍しくともなんともないが、これは取材しないと悔いが残ると、早速取材を申し込んだ。何に興味を引かれたかといえば、ホテルワインが飲めることと画題(テーマ)だ。記者はワインではないが、このホテルで「TOKYO CRAFT」のおいしさを知ったし、ゴッホ・ひまわり、モネ・睡蓮、クリムト・接吻、ルノワール・桃、葛飾北斎・富嶽三十六景など誰もが知っている絵を、どのように模写・表現するのか見たかったからだ。

 参加者を写さない、写すのは絵のみという条件付きで取材が許可された(1回のみ)。ホテルと、創作過程を取材することを了解していただいた参加者のみなさんにお礼申し上げます。

 取材は、狙い通り大成功。ワインは飲み放題ではないようだが、スタッフは惜しげもなく空のグラスに継ぎ足していたし、キャンパス(6号)、絵具(アクリル)、絵筆、エプロンなどが用意され、講師から失笑を浴びることも怒られることもなく、自由に描けるこの種の教室・イベントなどはまずないはずだ。レベルの高い「プラウド」を取材するのもそうだが、こんな楽しい取材ができるのはめったにない。

 記者が見学した6日のテーマは、モネが86歳で亡くなるまで200作品を描いたという「睡蓮」。参加者は14名。年齢は20代から40~50代のカップルや友人同士か。記者のような年配者はいなかった。

 これは想定内だった。主催者の読み通りだったはずだ。新しい自分の可能性を探ろうとか、美とは何かを突き止めようと考える年寄りなどいるはずはない。

 絵筆など小中学生以来握ったことなどない人かほとんどだったのも納得だ。講師の方が、ウルトラマリンブルーらしきアクリル絵の具で下塗りをするのを皆さんがぎこちなく真似るのを見てすぐそれはわかった。多少なりとも絵を描く人はまず模写などしない。絵画教室などに通っている人は、鉛筆か木炭のデッサンから始まり、モデルやモチーフに向かって車座になって描くのが普通だ。

 だからこそ、最初は期待より不安が募った。講師の指導に忠実に従おうという必死さがひしひしと伝わってきた。それはもう痛々しかった。幼稚園児だってもっとましな絵が描けるのではないかと思ったほどだ。描いているご本人もいったい何を描いているのか見当もつかず、こんなことにお金をかける価値があるのか、家に帰ったら家族に笑われるのではないかと疑心暗鬼に陥ったのではないか。

 ところが、講師の方が「パレットに使ってはいけない絵の具などありません。好きなように描いてください」「さて、皆さん、プルシャンブルーです。藍色と呼ぶ色で濃淡、影を付けましょう」と語りかけたころからか、信じられないほど、どんどんよくなっていった。(プルシャンブルーはブラックより重宝する絵具)

 もう、あれやこれや書かない。皆さんの作品を写真に撮ったので見ていただきたい(うまく写っていないのは記者の腕前でも、皆さんの作品が劣っているからでも断じてない。全ては安物のデジカメのせいだ)。世界に二つとない、唯一無二の傑作ばかりだ。

 その前に断っておく。絵画であろうと音楽、小説であろうと芸術は全て上手いとか下手などといった物差しで測るべきではない。好きか嫌いかだけだ。記者がもっとも好きな作家の一人、丸山健二氏の小説「月は静かに」(新潮社、2002年初版)で、主人公でもある北辺の一角に存在する五百坪の庭は次のように語っている。

 「大所高所からおのれを眺めれば、私が希求してやまず、渇望してやまなかった美などというものは、所詮、束縛を助長する窮屈な尺度でしかなかった。本来大らかで、人間の悟性を超越しているべき美を条件付きの方向に局限してしまうのは、とりもなおさず美そのものの本質に背馳することだった。

美が完全なものであるならば、醜もまた完全なものであらねばならなかった」

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以下、皆さんの作品

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記者の作品 柘榴(油絵 6号)

 ファンモアタイム新宿実行委員会(代表:一般社団法人 新宿副都心エリア環境改善委員会)は11月19日(土)~27日(日)、“いつもと違う新宿を楽しもう”と銘打って、都心4号街路を中心とした新宿副都心エリア内の公開空地(都民広場を含む)や道路空間(歩道)などを一体的に利活用し、多様な人々の滞在・交流を促進するための社会実験「FUN MORE TIME SHINJUKU」を実施する。

 都庁に隣接する都民広場に芝生広場を設置しイベントを開催するほか、歩道空間には休憩、食事、仕事など自由に使えるラウンジ空間を提供し、スマホで参加する西新宿デジタルウォークラリーを実施する。

 エリアで実施される「大東京商店街まつり」(11月12日~13)、「スマートシティフェスタ」(11月25日~27日)とも連携する。

 イベントには東京都が共催し、住友不動産、大成建設、東京ガス、京王電鉄、野村不動産、都市再生機構が協賛している。

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 協賛企業・団体が少ないような気がするが、結構な取り組みだ。小生は今年、同じような社会実験「Marunouchi  Street Park 2022 Summer」と「BATON PARK-KAWABATA-RYOKUDO-」(BATON PARK)を見学取材している。素晴らしかった。だが、しかし、この種の取り組みで三菱地所が〝独走〟しているのは面白くない。新宿副都心4号街路歩道に植えられているケヤキの巨木の樹齢は、丸の内仲通りのケヤキや大手町仲通りのセンペルセコイアに負けない。

 もう一つ、負けないものがある。住友ビル三角広場に設置されている「誰でもピアノ」だ。これを歩道に引っ張り出したら受ける。オリックスの優勝パレードで賑わった大阪に対抗するなら「つば九郎」を呼んだらどうだ。東京ドームや西武ドームに広告を出している住友不、野村不が難色を示すか。

 一つ注文を付けたい。新宿中央公園入口に設けられていた喫煙所はコロナ禍で撤去された。国土交通省の「都市公園の柔軟な管理運営のあり方に関する検討会」は「使われ活きる公園」を打ち出し、画一的な規制の見直しを提言したばかりだ。喫煙所を復活すべきだ。喫煙難民が増えるばかりだ。

「使われ活きる公園」 逆読みは〝使われず危機に瀕する公園〟 国交省「公園検討会」(2022/11/1)

落葉のメタセコイアとよく似た常緑のセンペルセコイア 名前つけて 大手町仲通り(2022/10/30)

丸の内仲通り ウォーカブルな街づくり「Marunouchi Street Park 2022 Summer」(2022/8/3)

 

 


 

 

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「三田三・四丁目地区第一種市街地再開発事業」

 住友不動産は10月31日、同社が事業協力者、参加組合員として参画している「三田三・四丁目地区第一種市街地再開発事業」の中核施設のオフィスタワー棟(地上42階、地下4階)が同社としては初の築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の「ZEB Ready」認証を取得したと発表した。

 同地区は、田町駅に近接する同社としては最大級の総延床面積約22万9千㎡の大規模複合開発。約4haの開発区域にオフィス、住宅、文化・交流施設、商業・生活支援施設、教育施設を含んだ4棟から構成。

 オフィスタワー棟は42階建て延べ床面積約200,000㎡。隣接する同社オフィスビル「住友不動産三田ツインビル西館」の外構と同様の赤煉瓦調のデザインを継承するほか、約15,400㎡の緑地・広場を確保。建物は、高断熱ガラスなどを採用することで断熱性能を高め、高効率な空調・照明機器の導入により、50%以上の一次エネルギー消費量を削減。免震+制振のハイブリッド構造で、標準階面積は4-11階が約3,980㎡(約1,200坪)、12-42階が約2,940㎡(約890坪)、天井高3.0mの整形無柱空間を実現。低層フロアには飲食店舗区画などを整備する。建物完成は2023年3月。

 このほか、三田通り沿いには学校や幼稚園、北側の聖坂沿道には2棟の都市型住宅(225戸)を設ける。全体完成予定は2025年。

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 オープンハウスグループは11月2日、東京ヤクルトスワローズのトップスポンサーとして10月18日に発表した「日本で一番スワローズな家」(8,960万円)が、発表してから6日目に成約したと発表した。

 「日本で一番スワローズな家」はスワローズCS突破記念として企画したもので、対象となったのは神楽坂駅から徒歩1分の13階建て「オープンレジデンシア神楽坂ファースト」(25戸)の専有面積54.80㎡の住戸で、販売価格は「好きな選手1名と記念撮影」ができる特典付きの8,960万円(坪単価540万円)だった。

 同社グループはまた「スワローズスポンサーの応援の記録」のPR TIMES STORYを公開。村上選手が神宮球場で56本塁打を放ったら「1億円の東京の家」プレゼントすると発表した9月4日以降の舞台裏を明かした。

 PR TIMES STORYでは、企業版ふるさと納税を利用した地方自治体への支援を行っており、荒井正昭代表個人は故郷・群馬県に10億円を寄付、就学支援を必要とする世帯の子どもたちを対象とした基金を設立したこと、企画発表以降、毎回広報メンバーが球場に手製の「KAMIメーター」を持参して応援し、社内で社内ではパブリックビューイングを実施したこと、56本を放ったときは「感動で涙をながしながら、直後の電話取材を受けた」ことなどがつづられている。

 試合に通い続けた広報宣伝部の矢澤氏は、自身も箱根駅伝に出場、2009年箱根駅伝で区間賞、2011年箱根駅伝で優勝した元・アスリートであることも公表した。

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社内のパブリックビューイング

スワローズCS突破記念 好きな選手と撮影付きマンション8,960万円 オープンハウス(2022/10/18)

村神様 祝56号!三冠王も確定 オープンハウス「1億⇒3億円の家」に大幅増額(2022/10/4)

 

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仮囲いアート(提供:三菱地所)

 三菱地所は11月1日、東京駅日本橋口前で開発を進めている「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」に整備する「TOKYO TORCH Park」に、全国1,741市町村すべての写真撮影を達成した写真家・仁科勝介氏と連携し、日本全国の魅力を発信する仮囲いアートを作成、掲出すると発表した。

 仁科氏は1996年岡山県生まれ。大学在学中の2018年3月から日本全国1,741市町村を巡る旅を始め、2020年1月に走破した。現在はフリーの写真家として活躍中。著書に「ふるさとの手帖」((KADOKAWA)。仮囲いにはこの写真集に収められている写真を使用する。

 仮囲いは全長63m、高さ3m。設置期間は2022年11月から2024年9月の予定。

 同社は2022年10月から日本ビルなどの解体工事を開始しており、「TOKYO TORCH Park」も一部縮小しているが、引き続いて様々なイベントを行っていく。

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(提供:仁科勝介氏)

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(提供:仁科勝介氏)

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 凄い人がいるものだ。2年弱で全国の市町村を走破するとは。移動に飛行機や電車、バスなどを利用したらまず回れない。バイクなのだろう。野宿してもガソリン代、飲食代などで1日3,000円はかかるはずだから3,000×665日≒200万円だ。尖閣諸島(石垣市)、竹島(隠岐の島町)、沖ノ島(小笠原村)、まほろ町(架空の都市)はスルーしたのだろうが、離島は船か飛行機を利用したはずで、たまにはホテル・旅館に泊まり風呂にも入ったのだろうから、金額はこの倍はかかっているはずだ。お金はどうしたのだろう。親が負担したのか、托鉢でもしたのか。その2年間は休学したのだろうが、単位はどうして取れたのか。その足跡が興味深い。

 ネットで調べた。「ふるさとの手帖」は320ページ、大きさは横長のB5サイズ。価格は3,498円(税込み)とあった。わが故郷・三重県をどのようにシャッターに収め、表現しているのだろう。酒代と比べれば安いものだが、買うかどうかは仮囲いを見学して決めることにしよう。

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(提供:三菱地所)

 マンション管理業協会は11月1日、マンション管理適正評価制度の登録件数が100件に到達し、これに併せて、登録ステッカーを発行すると発表した。登録件数は2023年3月末日までに1,000件超を見込んでいる。

 100件の★の数(なしから★5つまで)の内訳は、★5つが39件、★4つが37件、★3つが23件、★2つが1件。戸数別では100戸以下が69件、築年数では2000年以降が49件。

 登録ステッカーは有償で、直径150mm、費用は500円/枚。販売サイト:http://www.kanrikyo.or.jp/shopping/guest/products/list.php(一般)、http://www.kanrikyo.or.jp/shopping/member/products/list.php (会員)

「三井のリハウス」でもマンション管理適正評価表示スタート(2022/10/4)

 


 

 

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 西武池袋本店7階のくらしのデザインサロン、インテリアフロア特設会場で10月22日(土)~11月7日(月)まで行われている「くらしのデザイン展2022」をのぞいた。

 主催しているのは、くらしのデザイン展実行委員会[一般社団法人ケアリングデザイン(代表理事:小野由記子氏)]だ。記者は、もう14年も昔だが、小野氏が手掛けたマンションのモデルルームを見学して惚れ込んだ。小野氏のデザインのどこがいいか。一言でいえば、マンションのモデルルームにありがちな過剰な装飾・演出がなく、とても端正で、抑制されたカラーリングが見事で美しいということだ。

 2013年にケアリングデザインを設立されてからは、マンションのモデルルームを手掛けられるのは少なくなったのがとても残念なのだが、今回の会場でも小野氏ならではのデザインを確認することができた。障がい者のアートを北欧家具に取り込み、テキスタイルとしてコーディネートしているのもその一つだ。写真を添付したので見ていただきたい。

 驚いたのは、ハイブリッドキッチンの提案だった。写真のようにIHとガスコンロを併設しているのが特徴だ。小生もIHが普及しだしたころ、中華料理などは鍋をあおって作るからおいしいのだから、両方を兼ね備えたものにすべきとずっと主張してきた。しかし、そのようなキッチンを採用している物件は数えるほどしかない。

 まだ遅くない。商品企画担当の皆さん、このハイブリッドキッチンを導入していただきたい(トーヨーキッチンはそのような商品がある)。小野さんにコーディネートを依頼すべき(デザイン料をけちり、細かな注文を付けないことだ。モリモトが成功しているのはそのような失礼なことをしないからだ)。小野さんもマンションをもっと手掛けていただきたい…と書いたところで、小野氏が代表を務める小野意匠計画のホームページで「WORKS」を検索したら「DUOSENE豊田」がヒットした。このシニア向け分譲マンションは取材しているが、小野さんが関わっていたことなどまったく知らなかった。

 小野さんのことばかり書いてきたが、今回のイベントはケア、アート、デザインの三つをテーマに「ケア×アート」、「ケア×デザイン」などの切り口からさまざまな展示やアイテムを紹介しており、東京藝大とヤマハが開発した指一本で弾ける自動伴奏付き「だれでもピアノ(R)」や、2022年度グッドデザイン賞を受賞したセルフケアプロダクト約30点が展示されている。皆さんも足を運ばれることをお勧めしたい。

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「くらしのデザイン展2022」会場内

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小野氏による寝室・浴室の提案

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IHとガス併用のハイブリッドキッチン

 

 

 

多点居住(5か所)を実践 有元さん×八木さん 小野さんが進行役FRKのセミナー視聴(2021/3/20)

フージャースHD シニア向け「デュオセーヌ豊田」竣工 半分強が契約済み(2019/8/7)

「モデルルームでは 新鮮な暮らし方の提案が要」小野意匠計画 代表・小野由記子さんに聞く(2008/6/2)
 

 

 

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