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「パークアクシス門前仲町テラス」

三井不動産レジデンシャルは823日、入居者のライフスタイルやワークスタイルなど目的に合わせて利用できる「Mixed PLACE」をコンセプトにした賃貸マンション「パークアクシス門前仲町テラス」のメディア向け竣工見学会を行った。門前仲町駅から徒歩10分の全189戸で、1階に約200㎡の共用施設を、屋上には約55㎡の屋上テラスをそれぞれ設置しているのが特徴。

物件は、東京メトロ東西線門前仲町駅から徒歩10分、江東区古石場二丁目に位置する7階建て全189戸。専用面積は25.0040.75㎡、(1R2DK)、月額賃料は11.4万円(坪賃料1.5万円)~20.9万円(同1.7万円。設計・施工は川口土木建築工業。竣工は2022729日。入居開始は825日。募集状況は好調という。

Mixed PLACE」は、IT技術の進化やデジタル化、新型コロナ禍による〝家ナカ時間〟が増加したことで、ライフスタイル、ワークスタイルが多様化する一方、プライベート(自宅)と仕事(職場)の垣根が低くなり、オン・オフの切り替えや運動不足などの課題が浮き彫りになってきていることに対応するもので、「住まう場としての 1st PLACE」、「働く場としての 2nd PLACE」、「くつろいだり、リフレッシュしたりす場としての 3rd PLACE」の機能を融合させたのが特徴。屋上には約55㎡の屋上テラスを設置し、低中木や芝生など緑を配している。

1階の約200㎡には、共用施設としてリラックスゾーンコンセントレーションゾーンアクティブゾーンリフレッシュゾーン-の4つのゾーンを設け、用途や気分に応じて機能や空間を利用できる環境を整えている。

見学会で同社賃貸住宅事業部 事業グループ室長・神谷正樹氏は、「『Mixed PLACE』は、主な賃貸入居者層である2030代のミレニアル世代の多様なライフスタイル、ワークスタイルに応えられる商品企画としてコロナ前から検討してきた。1st PLASE2nd PLASE3rd PLASEすべてを揃えた。十人十色どころか110色使えるものにした」などと語った。

同社はまた、同様のコンセプトの門前仲町駅北口から徒歩6分、江東区役所に近い12階建て「パークアクシス東陽町レジデンス」(250戸)も831日に竣工させる。専用面積は25.19~50.33㎡。設計・施工は植木組。

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共用部分

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共用部分

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 賃貸マンションはよく分からないのだが、分譲マンションと同様、大規模物件は共用部分を充実させることがテーマになっているようだ。この前見学した同社の「パークアクシス錦糸町スタイルズ」もそうだったが、書棚には約130冊の書籍が備えられていた。今後も毎月1015冊増やしていくのだそうだ。月に10冊読むとして、過不足ない冊数だ。

芝生や低中木が植えられているスペースには出られず、飲酒・喫煙が不可なのは残念だが、屋上テラスもなかなかいい。

月額賃料は高いような気がしたが、駅から現地までの途中にある大和地所レジデンス「ヴェレーナグラン門前仲町」(75戸)は期間72年の定期借地権付きで坪単価は410万円。それでもよく売れているのだから、駅から徒歩10分の賃貸で坪賃料1.5万円というのは相場なのか。

もう一つの「パークアクシス東陽町レジデンス」は駅に近く、中心市街地なので分譲にしたらよく売れるのではないかと神谷氏に聞いたら、「敷地形状がやや不整形で分譲には不向き」とのことだった。

募集状況は、何をもって「好調」なのかよく分からないが、知らないことは聞かないことだ。文字通り受け取ることにした。

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屋上テラス

駅近ながら桜並木に面した静かな環境に高い評価 大和地所レジ「門前仲町」(2022/7/26

充実した共用部 浴室にはタオル掛け 新たな賃貸マンション提案 三井不レジ「錦糸町」(2022/4/14

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「ザ・パークハウス南麻布」

 三菱地所レジデンスは8月22日、期間50年の定期借地権付きマンション「ザ・パークハウス南麻布」のメディア向けプロジェクト発表会を開催した。日比谷線広尾駅から徒歩2分の10階建て全26戸で、2階住戸の階高を標準階の約1.5倍の4.5mにした「Class1.5プラン」を採用しているのが特徴。

 物件は、東京メトロ日比谷線広尾駅(3番出口)から徒歩2分、港区南麻布5丁目の第一種住居地域(建ぺい率70%、容積率400%)、絶対高さ35m高度地区に位置する敷地面積約414 ㎡の10階建て全26戸。期間50年の一般定期借地権付きで、専有面積は43.84~93.00㎡、価格は未定。完成予定は2023年12月上旬。施工は森本組。販売開始予定は10月下旬。これまでに1,400件の反響を集めている。

 現地は外苑西通りに接道。敷地は宗教法人の所有地。対面は広尾学園。7階以上からは有栖川宮公園が望める立地。主な基本性能・設備仕様は二重床・二重天井、標準階高約3m、ディスポーザー、食洗機、御影石・クオーツストーンキッチンカウンター(選択制)、グローエ水栓など。

 最終的なプランは確定していないようだが、2階の約60㎡の住戸の階高を約4.5m確保した「Class1.5プラン」が特徴の一つ。この階高を利用した吹き抜け空間のLDKを外苑西通り側に設置し、居室の下段は収納スペースとし、建築基準法92条の規定により専有面積に含まれない天井高1.4m以下のロフトを玄関・土間スペースの上部に設けている。

 発表会で同社執行役員パートナー事業部長・林祐輔氏は「2階住戸の階高を約4.5mのスキップフロアとし、LDKは吹き抜け空間、居室の下には収納、ロフト付きとするなど多様なライフスタイルに応える新しい住まい心地を提案した」とあいさつ。

 また、同社建築マネジメント部主任・上原那奈氏は「最近の地価・建築費の上昇などでマンションの専有面積圧縮が進み、1970年代に流行した田の字型プランが主流になっているが、デベロッパーの役割として(商品企画などを)進化させる必要があると考え、ワーキンググループを立ち上げ、今回のプランを提案した。三菱地所ホームとも連携して専有面積に算入されないロフトを採用した」と話した。

 発表会が行われたのはリニューアル工事が完了した大手町ビル1階の「大手町ギャラリー」で、今回のマンションのほか「ザ・パークハウス広尾」「ザ・パークハウス自由が丘フロント」など都心物件の販売を行っていく。

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「Class1.5プラン」イメージ図(手前がLDK。左端の階段がロフトに続く。その左隣のドアの奥が土間・玄関。右上が居室(広さは4畳大か)、右下が収納。イメージ図ではよく分からないが、右端のキッチンの奥に居室に上がる階段がある)

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「Class1.5プラン」

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「Class1.5プラン」洋室

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 まず、価格について。同社は「価格は未定」としているが、記者は立地条件、敷地形状などから総合的に判断して坪600万円~650万円が妥当と判断した。(2007年に分譲された同社と三井不動産の期間50年の定借マンション「広尾ガーデンフォレスト」670戸は坪533万円だったが、物が違う)

 外れたらごめんなさいという他ないのだが、今回の発表会で嬉しかったのは、上段で紹介したように、上原氏が最近のマンションの質の退行に言及したことだ。記者も同感だ。最近の間取りプランは40年も50年も昔に逆戻りしている。今回の「Class1.5プラン」は絶対高さ規制35mと関係がありそうだが、ユーザーに支持されるはずだ。コンセプトルームもよくできていると思う。

 ただ、この種のプラン提案は皆無ではない。最近では今年3月に竣工した大和地所レジデンス「ヴェレーナグラン赤羽北フロント」があるし、ヒューマンランドもかつて分譲したことがある。一時期は「クロス・メゾネット」も流行った。

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 記者は、「南麻布」よりもむしろ「ザ・パークハウス広尾」に注目している。広尾散歩通りから一歩入った6階建て22戸という小さな規模だが、道路を挟んだ対面が聖心女子大のキャンパスという立地が最高にいい。キャンパス内の森を眺められるのは上層階に限られるかもしれないが、住むなら「南麻布」よりこちらだ。坪単価800万円でどうだろう。東大赤門を睥睨する野村不動産「プラウドタワー本郷東大前」の記事も添付したので比較していただきたい。

 最後に同業他社とメディアに一言。この日、発表会に参加した報道関係者は約20人とか。先日のあるデベロッパーの極めて優れたマンション見学会の参加者は小生を含めて4人だった。コロナ禍でもきちんと情報を発信する三菱地所はさすがだが、同業他社もアピールできる案件はたくさんあるはずだ。メディアもメディアだ。声が掛からなければ取材しない、しかも大手だけ。流れに身を任す病葉と一緒だ。これでは刻々と変わる市場動向や消費動向を把握することなどできない。事大主義も甚だしいといったら失礼か。

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現地

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以上3点は取材の帰りに立ち寄った最高に素晴らしいMarunouchi Street Park 2022 Summer

広尾駅前のマンション建て替え サンウッド「広尾」販売順調(2019/4/2)

究極の億ション 三井&三菱 「広尾ガーデンフォレスト」(2007/2/23)

天井高3m超、20畳大の床下収納など 大和地所レジ「赤羽北フロント」竣工見学会(2022/3/24)

天晴れ!大和地所レジ 仕入れの妙 商品企画にも生かす「赤羽北フロント」(2020/9/9)

外構・植栽が素晴らしい積水ハウス・相鉄不 低層の 「グランドメゾン武蔵野」(2009/1/16)

東大を睥睨する野村不動産「プラウドタワー本郷東大前」(2010/6/10)

丸の内仲通り ウォーカブルな街づくり「Marunouchi Street Park 2022 Summer」(25022/8/3)

 

 

 

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「ヴェレーナグラン湘南藤沢」(右側が稲荷大神の林)

 大和地所レジデンスは8月18日、「ヴェレーナグラン湘南藤沢」(33戸)が竣工したのに伴うメディア向け見学会を行った。分譲開始は昨年10月からで、今年7月の竣工を待たず5月に完売。昨年8月に分譲開始した「ヴェレーナシティ藤沢」(全102戸)も竣工9か月前に完売しており、このところ供給が増えている湘南エリアで早期完売したのは価値がある。

 「ヴェレーナグラン湘南藤沢」は、JR・小田急江ノ島線藤沢駅から徒歩12分、藤沢市川名の第一種住居地域、準工業地域に位置する7階建て全33戸。坪単価は242万円。竣工は2022年7月下旬。施工は大洋建設。販売開始は昨年10月からで、2022年5月に全戸完売した。来場者は200組弱。

 現地は、藤沢駅中心市街地から少し離れた閑静な住宅街の一角で、敷地西側と北側に接道。西側道路を挟んだ隣接地は自然林のような稲荷大神で、敷地南側の隣接地は大規模住宅団地。

 建物はワンフロア5戸構成で、角住戸は13戸。中住戸2列は東向きワイドスパン(7.5・9.0m)。主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、逆梁ハイサッシ2200ミリ、御影石とQストーンが無料で選べるキッチン・洗面カウンター、食洗機、ミストサウナ、2段タオル掛け、バルコニースロップシンク、メーターモジュール廊下(一部除く)、全戸にオープンエアスペース(1Fはオープンエアリビング)など。

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南側から写す(手前は隣接マンションの借景)

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左側が稲荷大神の林

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植栽帯

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 〝グラン〟にふさわしい設備仕様レベルだ。坪単価240~250万円クラスで、上段で紹介した基本性能・設備仕様を備えている首都圏マンションは10件に1件どころか、100件に数えるほどしかないのではないか。「ヴェレーナシティ藤沢」もそうであるように、激戦地の湘南エリアで竣工までに完売した物件はそうないはずだ。徹底した差別化がマンション購入検討者の心を捉えたということだろう。

 もう一つ強調したいのは外構・植栽計画だ。物件を案内した女性担当者によると、同社の植栽担当部長の湘南にふさわしいものにしようという〝こだわり〟だそうで、建物は敷地から約2mセットバックさせ、その間に植栽帯を設置し、オーストラリアの植生を総称する「オージープランツ」を施している。ココスヤシ、オリーブ、ドラセナ、バンクシア、グレビレア、ブラシノキ、シルバープリペット、ティーツリーなど20~30種だ。記者が見知っているのはヤシ、オリーブ、ブラシノキだけだった。

 これは惜しい。全ての植物に名札を付けたら、居住者も通りかかる人も喜ぶはずだ。名前を知っているのと知らないとでは接し方が全然異なる。名札をつけるよう管理組合に働きかけてほしい。

 敷地西側に隣接する道路面から高さにして4~5層はありそうなお椀状の稲荷大神について。

 樹木は生い茂り、ツタなどが覆い隠していた。そして、命旦夕に迫るとはこのことを指すのだろうか、死に急ぐ雄のアブラゼミが誰はばかることなくがなりたてていた。セミに呼応するのか無視するのか、この地に生息するウグイスはケタケタと笑い、カラスがバカー、バカーと応えていた。登ってみようと思ったが、やぶ蚊に襲われるのは必至なのでやめた。

 これも惜しい。市は神社の管理に関わっていないからだろうが、市と住民らが連携すれば、素晴らしい公園のような環境に生まれ変わるのではないか。市のホームページで調べたのだが、街路樹などに関する情報はほとんど公開されていない。どうしてだろう。今回のマンションまでの藤沢鎌倉線の中心市街地には美しいメタセコイアの街路樹が植えられており、境川を過ぎたあたりからは百日紅が満開になっていた。

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1階住戸のオープンエアスペースと専用庭

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1階住戸の西側居室窓からは内部廊下の窓から植栽帯が額縁のように眺められる工夫も行っている

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小山のような稲荷大神の林

価格が安くても手抜きしない 大和地所レジ「ヴェレーナシティ藤沢」に見た企業姿勢(2022/4/15)

 先日、「広尾ガーデンヒルズ」のコスモスイニシアのリノベ物件は〝超割安〟と書いたばかりだが、本日(8月19日)三井不動産リアルティソリューション事業本部事業推進部から「投資・事業用不動産トレンド情報『REALTY-news』(Vol.88)」が届いた。Topicsとして、ジャパン・トランスナショナル代表・坪田清氏による「アスペンがウルトラ・ゴージャスな別荘地帯となる」と題する興味深いレポートが紹介されている。

 レポートによると、アスペンはコロラド州最大の都市デンバーの南西約180km、ロッキー山脈のふもとに位置する標高約2,400m、人口約8,000人の町で、1900年代後半から別荘地としてセレブが集まるようになり、米国でも有数の高級リゾート地だそうだ。

 そして、新型コロナ対策で金融の超緩和策が始まった2020年夏以降に売買件数が増加、価格も急上昇しているという。

 具体的な例として、2020年7月下旬時点で成約に至ってはいないが、ゴンドラまでわずか90mの3階建て10寝室の別荘が1億$(133億円)で2022年6月に売り出されたと紹介。2021年6月に成約した過去最高額7,250万$(96.4億円)を超えるかどうかが注目されているという。また、2022年3月に5,000万$(66.5億円)で成約した物件は、その3か月前に3,100万$(41.2億円)で売買された物件で、投資(投機)目的だったと指摘。直近では4,800万$(63.8億円)と3,760万$(50.0億円)の2物件が成約しているともいう。

 今後について坪田氏は、インフレ警戒からの利上げで、今までのような一本調子の上昇とはならないものの、アスペンの超高額別荘の市場規模は非常に小さく、取引ごとに大きくブレ、「まだ強気で行ける」「いや下がった」という一喜一憂の展開になる可能性があると予測している。

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 アメリカの別荘を含めたレジデンス市場はまったく知らないが、価格はわが国とはケタ違いで、1戸100億円とか200億円の事例もあると聞くから、アルペンの別荘が1億$(133億円)で売り出されても記者は全然驚かない。

 問題は、わが国でもそのような富裕層向けの高額マンションが供給されるかどうかだ。

 過去にはあった。バブル期には「広尾ガーデンヒルズ」は瞬間的に坪3,000万円の値を付けたし、新築では大建ドムス「ドムス南麻布」は坪3,000万円近くで、1戸44億円の住戸もあった(大建ドムスは、高額住戸の届け出を怠ったために国土法違反で告発されたが)。

 そして2016年、記事にもしたように、三井不動産レジデンシャル「(仮称)パークマンション檜町公園」のペントハウスが55億円(約580㎡、坪単価3,129万円)で売買された。これがわが国の最高峰のはずだ(同社は記事について肯定も否定もしていない。噂では、この住戸より高い60億円台の物件も販売されたと聞く)。

 記者は、今後も坪単価3,000万円を突破するマンションは供給されるとみている。例えば、東京駅圏。関係者は坪5,000万円でも安いと話したし、記者もそう思う。あの雑多な街(失礼)「北千住」が坪380万円なら、東京駅はその10倍どころか、数十倍の価値がある。近い将来分譲される赤坂・青山・麻布のいわゆる3Aエリアなどでは坪1,000万円超が常識となるはずだ。

 誰が買うかだが、わが国にも年収倍率の5倍=100億円のマンションを購入できるお金持ちはたくさんいる。現状では、住宅にそれだけ投資する人は少ないかもしれないが、外国人投資家がその壁を突破し、それにつられて購入する日本人が現れるというシナリオを記者は描いている。

 既にその予兆はある。分譲ホテルがそれだ。1戸10億円超で、坪3,000万円クラスの高級ホテルが売買されていると聞く。そこまでいかないまでも、サンケイビル・東急不動産の「ブリスティア箱根仙石原」63室(ホテルコンドミニアム:38室、ホテルレジデンス:25室)が分譲開始された。坪単価は500万円もしないのではないか。

 ビーロットもまた、箱根芦ノ湖畔に面した国立公園内の敷地面積約33,000㎡にホテル(NAGAYA)/53室とヴィラ(VILLA) /21室を合わせた延べ床面積約約13,100㎡(74室)の「箱根芦ノ湖ホテルコンドミニアムプロジェク」を始動させた。いくらになるか。都心のタワーマンションが坪1,000万円なら箱根の一等地の分譲ホテルが坪1,000万円しても全然おかしくないとみているのだが…。

億ション最高峰「広尾GH」 コスモスイニシアのリノベ見学 坪787万円は超割安(2022/8/16)

ビーロット 創業来最大の事業 芦ノ湖畔の一等地で分譲ホテル74室PJ始動(2021/8/24)

三井不レジ「檜町公園」 わが国の最高価格マンション1戸55億円 成約済みか(2016/7/15)

億万長者100人減少 人口も25年ぶり減 日本一裕福な港区財政 コロナが直撃(2021/10/13)

 

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「レーベン小田原THE TOWER」

 タカラレーベンは8月18日、共同売主・万葉倶楽部との商住一体型マンション「レーベン小田原THE TOWER」が7月29日に全戸完売したと発表した。

 JR小田原駅西口から徒歩1分の17階建て全190戸で、昨年10月に優先分譲として72戸を成約。今年5月21日に分譲した第1期一般分譲62戸は平均2.4倍で即日完売している。これまで資料請求は2,703件、521組の来場があった。

凄い人気 優先72戸+一般分譲の第1期62戸は2.4倍即完 タカラレーベン「小田原」(2022/6/17)


 

 

 タカラレーベンは8月16日、商号を2022年10月1日付で「MIRARTH(ミラース)ホールディングス株式会社」へ変更し、持株会社体制へ移行すると発表した。

 2022年9月に創立50周年を迎えるのを機に、持続的な成長の促進、迅速かつ柔軟な経営判断ができる体制の構築を図るとともに、セグメント毎の採算性と事業責任の明確化や経営資源の有効活用のほか、プライム市場上場企業としてさらなるガバナンスやESG経営の強化を図るため。

 新社名は、Mirai(未来)とEarth(地球)を組み合わせたもの。「不動産総合デベロッパー」の枠を超えて、「人と地球の未来を幸せにする未来環境デザイン企業」へ進化していく決意が込められている。

 

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街路樹本数.png 維持管理 グラフ.png 

市部の街路樹グラフ.png 各市の維持管理費グラフ.png

 一般社団法人・東京都造園緑化業協会の「平成30年度東京都緑化白書」を基に東京都区市の街路樹の本数・維持管理費などを調べた。

 「白書」は、「緑行政に携わる多くの関係者および都民の皆さんとともに東京都の緑行政の取り組みについて情報を共有化し、ともに東京の緑環境づくりを考えていく一助」(白書)とするため、東京都都市緑化基金の助成を得て各自治体に対するアンケート結果をまとめて発行されているものだ。

 これによると、平成29年度末現在の都道、区道、市町道(島しょ部は除く)の街路樹総本数は1,115,885本で、内訳は都道等が59%、特別区が30%、市町が11%となっている。街路樹の維持管理費用は、総額で約111億円で、内訳は都道等が約5割、区道が約3割、市町道が約2割となっている。

 街路樹本数を区市ごとに見ると、もっとも多いのは江戸川区の約61,000本で、八王子市の約38,000本、世田谷区の約25,000本、足立区の約23,000本、江東区の約18,000本、府中市と町田市の約16,000本、大田区の約11,000本、葛飾区の約11,000本がベスト10。

 人口1人当たりの街路樹本数は、トップが約8.9本の江戸川区で、以下、千代田区の約8.1本、八王子市と稲城市の約6.7本、府中市約6.2本、多摩市の約5.3本などが続く。1人あたり最も少ないのは約0.7本の西東京市で、品川区、杉並区、豊島区、練馬区、小金井市、清瀬市が1本以下となっている。

 維持管理費がもっとも多いのは江戸川区の約6.7億円で、約3.1億円の江東区、約3.0億円の葛飾区、約2.8億円の大田区、約2.6億円の足立区、約2.5億円の町田市などが続く。

 街路樹1本当たりの維持管理費がもっとも多いのは日野市の約4.7万円で、以下、約3.7万円の北区、約3.5万円の武蔵野市、約3.4万円の小金井市、約3.4万円の台東区が続く。もっとも少ないのは1,498円の清瀬市で、3,442円の品川区、4,144円の武蔵村山市、4,085円の港区、5,619円の八王子市、5,185円の東村山市など10区市で1万円を下回っている。

 人口1人当たり最多は千代田区の1,884円で、中央区の1,199円、多摩市の1,157円の3区市が1,000円以上。もっとも少ないのは清瀬市の12円で、品川区の32円、東村山市の61円、港区の86円、武蔵村山市の87円の5区市が100円以下。

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 このデータからよく分かるのは、江戸川区の街路樹の多いのが突出しており、八王子市、世田谷区、足立区、江東区、府中市、町田市、大田区、葛飾区などが多いのは区。市域面積が大きいのもその要因の一つと思われる。1人当たり本数がもっとも多い江戸川区の約8.9本のほかでは、千代田区が8.1本と2位になっているのが注目される。

 江戸川区の街路樹が多いのは、同区が長年にわたって緑化に力を入れてきた成果だ。同区は昭和46年に「環境をよくする10年計画」を策定し、平成16年には新たに「江戸川区みどりの基本計画」を策定。樹木数と公園面積の目標「区民一人あたり10本10㎡」を掲げ、取り組んでいる。

 なぜ、江戸川区は緑化事業に力を入れているのか。その理由について、同区に37年間勤務していた千葉大園芸学部卒の海老澤清也氏が共著「街路樹は問いかける」(岩波書店)で、下水整備と一体的に道路整備を進めてきたこと、当時の中里喜一区長の街づくりに対する「決意」とそれを支えた土木技術職の「使命感」が大きいと記している。

 そして、街路樹の管理に必要なのは、①行政目標②人員数③予算④技術力⑤使命感⑥発注だとしている。

 区内の新小岩駅南口、平井駅、船堀駅、東大島駅、葛西駅などを歩くと公園・緑の多さがよく分かる。千代田区の街路樹の多いのは、区道もさることながら都道などが計画的に整備されてきたからではないか。美しい街並みのエリアが多い。

 わが多摩市は平成30年4月1日時点で街路樹7,873本と遊歩道8,612本に区別しているためで、合計では16,485本となっており、実質的には1人当たり本数は約8.9本に達しており、江戸川区(同区が遊歩道を街路樹に含めているかどうかは不明)と肩を並べる。最近は、維持管理費を抑制するため、公園や団地の樹木と競合する街路樹を間引きしているとも聞く。

 不思議なのは、区市によって1本当たり維持管理費の差が大きいことだ。最小の清瀬市の4,198円と最多の日野市の約4.7万円とでは10倍以上の開きがある。これほどの差が出るのは、各区市とも計画的に予算を計上しているはずで、単年度ではなく前後1~2年間の推移をみないと実態はつかめないのかもしれない。

 例えば港区。港区の平成30年度の維持管理費は約2.2千万円だが、平成24~26年度の決算数字から計算すると1年度当たり約1.0億円となっている。

 参考までに平成30年度の全区市の維持管理費約55億円を全街路樹約36万本で割ったら、1本当たり維持管理費は15,355円となった。関係者から街路樹1本の剪定費はおおよそ1万円と聞いている。これに植栽桝や低木などの整備費用を加えると約1.5万円くらいになるはずた。

 街路樹にはこれだけの維持管理費がかかっていることをわれわれは知っておいたほうがいい。そして、その街路樹の価値を定量化、見える化する取り組みを関係者には行っていただきたい。

 最後に、「これからの樹木の安全管理を考える」をテーマに令和3年3月1日に行われた同協会主催の座談会で語った同協会の山下得男氏の声を紹介する。

 「我々造園業が培ってきた技術は世界に誇るもので、それは世界も認めていることですが、それが発揮できなくなっています。これを活用できるようにすることが社会にとっても有用であると考えています。それと、いくら健全育成していても、近接施工で根が切られてしまうことで、不健全になってしまう樹木が本当に多いです。欧米ではそうならないようルール化されています。日本にはそのルールすらないことを皆さんに知っていただき、これからに向けての仕組みづくりをしていかなければならないと思っています」

 街路樹に関する記事は、「牧田記者のこだわり記事」(https://www.rbayakyu.jp/rbay-menu-kodawari)にアクセスし、「街路樹」で検索していただくと100本以上はヒットするはずなので、参照していただきたい。

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江戸川区 小松川境川親水公園

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船堀駅前

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「高輪交陽ハイツ」

 野村不動産は8月16日、マンションの建替え等の円滑化に関する法律(円滑化法)を用いた敷地売却事業に着手したと発表した。港区の築42年の分譲マンションを同社のオフィスビルシリーズ「PMO」に建て替える。

 従前の分譲マンション「高輪交陽ハイツ」は1980年竣工の12階建て全106戸。2013年に実施した耐震診断の結果、耐震強度不足が判明し、また設備配管の劣化等建物の老朽化問題を抱えていることが判明し、その後、2016年から建て替えを含む再生の検討が開始された。同社は2019年8月、事業協力者として参画し、4つの手法(①建て替え②マンション用地としての敷地売却③複合建物用地としての敷地売却④オフィス用地としての敷地売却)による再生方針を検討・協議をかさね、JR高輪ゲートウェイ駅の開業や品川駅周辺再開発プロジェクト着工などオフィス立地として適した環境であることから、2019年12月にオフィス用地として敷地売却を推進することが決議された。

 物件は、都営浅草線泉岳寺駅から徒歩1分、JR高輪ゲートウェイ駅から徒歩8分、港区高輪2丁目に位置する敷地面積約250坪、10階建て延床面積約1,700坪の「PMO 高輪(仮称)」。竣工予定は2024年度。

 国土交通省のデータによると、2022年4月現在、円滑化法による敷地売却事業は17件、うちマンションの除却に至ったものは6件で、令和3年3月末現在の東京都のデータでは敷地売却事業の事例は7件。


 

 

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「広尾ガーデンヒルズ」

 美女なら小野小町か、山に例えるなら富士山(不二山)-億ションの最高峰「広尾ガーデンヒルズ(広尾GH)」のリノベーションマンションを見学した。コスモスイニシアが公開を開始したもので、南向き66.71㎡の2LDKが何と15,900万円(坪単価787万円)。価値観は人それぞれだが、著しく上昇している新築・中古相場からして、記者は少なくとも坪1,000万円以上、坪1,500万円でも驚かない。

 物件は、東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩5分、渋谷区広尾4丁目の第2種住居専用地域(建ぺい率60%、容積率300%=当時)に位置する敷地面積約6.6ha、イーストヒル~M棟全1,228戸のうちの11階建てL棟(94戸)。専有面積は66.71㎡(2LDK)、価格は15,900万円。竣工は1984年1月。売主は三井不動産、三菱地所、住友不動産、第一生命。施工は清水建設、大林組、鹿島建設、三井建設、三菱建設。設計は三菱地所設計、圓堂建築設計事務所。駐車場は37台。管理はいずみ建物。

 主な基本性能・設備仕様は、セントラル給湯、天カセエアコン2台、天井高2400ミリ、居室カーペット敷きなど。

 同社は今年3月に取得。5月からリノベーション工事を行っていた。リノベーション内容は、キッチン ・ユニットバス ・洗面化粧台・トイレ・壁、天井クロス・玄関タイル・浄水器・照明などを交換し、玄関に新たにニッチを設けている。

 同社流通事業部商品企画部建築課チーフの髙橋晴彦氏と鈴木暁子氏によると、管理組合の規約により水回り部分の移動や、カーペット敷部分の変更は不可などの制約は受けたものの、設備機器、建具などを一新し、LDKに隣接する居室(6.3畳大)はLDKと一体利用できるようにガラス引き戸にすることで現在のニーズに対応したという。

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リノベ後のLDK

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主寝室(7.6畳大)

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窓からの借景

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窓からの借景

◇        ◆     ◇

 「広尾ガーデンヒルズ」は、昭和57年11月の第1期分譲開始時にモデルルームを見学し、抽選会の模様を取材した。竣工後も外観は何度も見ているが、完成後の建物の中に入るのは今回が初めてだった。

 分譲開始時の昭和57年といえば、供給が激増する一方で、2戸に1戸の割合で売れ残るなど最悪期だった。マンション業界を救済するため二重価格表示が許されたのもこのころではなかったか。

 最悪の市況下ではあったが、「広尾」は爆発的に売れた。当時の記事を紹介する。「1期187戸の専有面積は約44~156㎡、価格は3,590万~1億5,770万円(最多価格帯7500万円台)、坪単価は251万円だった。抽選は57年11月9日に行われ最高209倍、平均40.8倍で即日完売した。来場者は4,754組…申込者の属性は、①年齢は35~60歳で、ほぼ5歳刻みで同じ比率②年収は800万円台~1億5,000万円台が約半数③居住地は城南、城西が35%、その他都内が24%④職業は大手企業の管理職以上、会社経営者、医者、外国人、弁護士、不動産、サービス業など⑤買い換えは約60%――など…抽選日当日…ほとんどの人が(抽選に)外れて帰る中、7,000万円台の住戸を引き当てた銀座クラブの独身の美人ママ(39歳)が興奮気味に次のように語った。『7,000万円台のマンションが当たりました。嬉しくって歓声を上げそうになったのですが、周囲の人に悪いと思い、トイレに駆け込んで喜びをかみしめました。私、今日が39歳の誕生日なんです。資金計画? 四谷の30坪のマンションを売れば何とかなります。これで4回目の買い替えです。現地には30回ぐらい足を運びました』」

 坪単価251万円というのは当時でも割安感はあったが、マンション不況下で坪200万円を超える物件は都心の一部に限られており、専有面積が広めの住戸が多かったため、お金持ちしか買えなかった。それでも40㎡台の住戸は3,000万円台で買えた-今なら準都心部でも40㎡で6,000万円はするはずだ。「広尾」の販売時期、価格などを以下に紹介する。

販売時期 分譲ゾーン       戸数   最多価格帯    坪単価
57/11   イーストヒル     227戸  7300万円台   251万円
58/4   ノースヒルL棟     94戸  7400万円台   254万円
58/9   ノースヒルNO棟    188戸  7800万円台   262万円
59/2・6 センターヒルGH棟  162戸  9600万円台   292万円
59/2・9 ウエストヒルIJK棟 272戸  6800万円台   262万円
60/4   サウスヒルD棟      79戸 1億2900万円台  426万円
60/9   サウスヒルF棟      63戸 1億6000万円台  420万円

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当時の記事

◇        ◆     ◇

 あれから40年。39歳にして4度も買い替えした銀座の美人ママさんは結婚されたのか。転売に成功していたら、4~5億円が転がり込んだはずだ。ひょっとしたら5つも6つもマンションをお持ちかもしれない。お元気ならもう80歳のおばあちゃんだ。

 さて、ここからが本題。冒頭に坪単価は最低で1,000万円、1,500万円でも驚かないと書いた。レベルの高い単棟型のいわゆるビンテージマンションは100棟はくだらないだろうが、「広尾GH」のような優れたランドスケープの多棟型のマンションはほかにまずない。空前絶後だろう(三井不動産レジデンシャル・三菱地所レジデンス「三田ガーデンヒルズ」に注目しているが、ランドスケープは「広尾」に迫れないと思う=この「三田」は坪単価1,300万円と予想したが、もっと高くなるか)。

 「広尾」の基本性能・設備仕様は時代遅れの部分があり、駐車場台数が少ないのは難点だが、敷地内外のケヤキなどの樹木はまだまだ成長段階だ。景観の美しさは見事という他ない。それだけではない。真夏の地表温度を20度は下げ、エリア一帯の気温も2~3度は下げているはずだ。

 最近の駅近タワーマンションなどは信じられない価格になっているが、緑環境、外観の気品・風格などは「広尾」の足元にも及ばない。「広尾」の中古の坪単価を最低で1,000万円とはじいたのは、新築が異常な値上がりをしており、つられるように中古価格もまた著しく上昇しているからで、そのように評価しないと釣り合わないからだ。

 そして、この秋、われわれを仰天させる高単価のマンションが続々供給されるはずだ。第一弾の広尾駅から徒歩2分の三菱地所レジデンスの定借「ザ・パークハウス南麻布」のモデルルーム見学会が8月22日に行われる。

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街並み

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街並み

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街並み

歴史は繰り返す――バブルから何を学んだのか(2008/10/27)

 

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人口は令和4年1月現在。累計感染者は8月12日現在。このほか都外190,859人、調査中1,892人

 都心部5区の感染者は5人に1人-東京都の累計コロナ感染者は8月12日現在、2,328,574人となり、総人口13,794,933人(2022年1月1日現在)に占める割合は16.88%で、新宿、渋谷、港区、中央、目黒の5区は20%を超えるなど5人に1人の割合に達している。

 23区で累計感染者がもっとも多いのは世田谷区の171,244人で、以下、大田区の133,057人、江戸川区の128,442人の順。累計感染率のもっとも高いのは新宿区の21.85%で、渋谷区21.29%、港区20.96%、中央区20.23%、目黒区20.05%の5区が20%を超えている。もっとも低いのは16.54%の練馬区。23区の感染率は18.42%となっている。

 市部の感染率は13.51%で、23区に隣接する調布市(15.42%)、武蔵野市(15.18%)、狛江市(15.10%)の3区が15%超となっている。

 全国の感染率がもっとも高いのは沖縄県で、8月13日現在、累計感染者は416,722人となっており、人口416,722人(2022年7月1日現在)に占める割合は28.38%にのぼっている。

 

                            

 

 

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