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ピアキッチン

ポラスグループの中央住宅は62日、同社初&東武東上線の200戸超のマンションで初のZEHM Oriented認定を取得している「ルピアグランデみずほ台(トレジャータウンプロジェクト)」の分譲を612日に開始すると発表した。同日、メディア向け見学会を行った。

物件は、東武東上線・東京メトロ有楽町線・副都心線みずほ台駅から徒歩16分、埼玉県入間郡三芳町竹間沢字新開の工業地域に位置する10階建て全304戸。612日(月)に抽選分譲する第1期(50戸)の専有面積は58.7383.16㎡、価格は2,798万~5,198万円(最多価格帯3,900万円台)。坪単価は未定だが、70㎡で3,900万円台(≒184万円)になる模様。竣工予定は20247月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。管理は長谷工コミュニティ。販売代理は長谷工アーベスト。

敷地は木村屋製パン所の工場跡地で、幅員20mの北側道路に接道。建物はL字型で、標準階31戸のうち南東向きが24戸、南西向きが7戸。住戸プランは58㎡台の2LDK20戸、80㎡台の4LDK28戸で、他は70㎡中心の3LDK3LDKのスパンは62006400ミリ。

主な基本性能・設備仕様は、一次エネルギー26%を削減するZEHM、扁平梁、直床、リビング天井高24502550ミリ、ディスポーザー、食洗機、食器棚付きピアキッチン(148戸)、リビング・居室床暖房、浴室タオル掛け2か所などのほか、同社オリジナルの「ポラスのしあわせメソッド」をフル装備。共用施設・サービスではコミュニティラウンジ、キッズルーム、屋外ワークスペース、ワーキングスペース、シェアリング倉庫、リサ育スペース、コミュニティプラットフォーム「GOKINJO」など。管理は長谷工コミュニティの第三者管理方式を採用する。

見学会に臨んだ同社取締役・成瀬進氏は、「当社が商圏とする埼玉や千葉の第一次取得層向けのマンション市場は安定して推移している。前期の供給戸数は311戸だったが、今年度は倍増させる計画で、うちコンパクトタイプは3割を予定している。デザイン、商品企画に磨きをかけ、他社との差別化を図っていく。ZEH化は2025年までに8割を目指す。このほか、チャンスがあれば再開発や建て替え、買取再販も手掛けていく」と語った。

販売代理の長谷工アーベスト東京支社販売第二部門のプロジェクトマネージャー・朝田美佳子氏は、「これまでの資料請求は400件、415日にオープンしたモデルルーム来場者は181組。約6割は第一次取得のファミリー層で、4割は住み替え希望層。ピアキッチンなど〝唯一無二〟の商品企画が評価されています。第150戸の即日完売を目指します」と話した。

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イメージパース

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浴室タオル掛け2か所

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 同社のマンションはかなり取材している。直近の記事「ピアキッチンだけでない ポラスのマンションはなぜ売れるのか 中央住宅『和光本町』」を参照していただければ、同社のマンションの特徴は分かっていただけるはずだ。

 モデルルームを見学した率直な感想を言えば、他の競合しそうな物件と比べたら、何よりもZEHMが優れているものの、同社の最大の〝売り〟であるピアキッチンをはじめ、ドアはソフトクローズ機能付きではなく、トイレのちょい置きスペースもないことなどから、仕様レベルは最近の物件と比較して落ちると判断した。

 この点について、同社マンションディビジョン部長・中島教介氏と話しあった。東武東上線ではトータルで2,000戸くらいが分譲されており、大激戦であることから価格を抑え、仕様も落としたのかとストレートに聞いたら、中島氏は「ピアキッチンの仕様はこれまでのシナ合板ではないものを採用したが、価格は同程度」と話した。また、中島氏の隣にいた長谷工アーベスト東京支社販売第二部門販売一部エリアマネージャー・吉田康一氏も「当社(長谷工コーポ)の施工比率は7割くらいではないか。競合しそうな他の大型物件もコンスタントに売れているが、設備仕様レベルは『みずほ台』がもっとも高い」と語った。

 記者はこの吉田氏の言葉は外交辞令ではないと受け止めた。ポラス仕様ではないかもしれないが、東武東上線の物件と比較して見劣ることはないはずだ。

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 感心したのはマンションギャラリーの演出だ。ギャラリー内には所狭しとばかり、三芳町の特産品や生息する昆虫類の模型が展示されていた。町の魅力(宝物)を探ろうと、中島氏や吉田氏ら1213名のスタッフが自転車を借りて丸一日、町内を駆けずり回り、調べ上げたものだという。同社マンションディビジョン参事・湯村元昭氏が「物件名を〝トレジャータウン〟としたように、わくわくする仕掛けを施した」と語った通りだ。

 いくつか列挙する。ホタル、カワウソ、アメリカザリガニ、オニヤンマ、クワガタ、カブトムシ、フクロウ、テントウムシ、カマキリ、カメ…皆さんは馬鹿馬鹿しいと思うかもしれないが。中島氏自身も「大変楽しかった。癒された」と語ったように、小生はとても大事なことだと思う。童心に還って自然を観察することは、人間を知ることにもつながる。来場者に物件特性を伝えるのは当然だが、〝ここに住めばどのような生活ができるか〟を担当者が説明できなければ、来場者の心をつかむことはできない。上記した昆虫類のうち23区に生息しているものはどれくらいあるか。人口一人当たりの図書の貸し出し冊数は21年連続埼玉県1位であることも紹介された。

 取材の帰りには、JAいるま野とサクマ製菓が共同開発した「さつまいもみるく」を頂いた。1個食べてみた。確かにサツマイモの味がした。町には「いも街道」があるそうだ。(「イモ!」ではない)

 この演出を見て、予想していた坪単価170万円を同社が予定している184万円から190万円に上方修正した。ZEHのよさをしっかり説明できるか、町の魅力を伝えきれるかが勝敗のカギを握る。

 小生は、今年の郊外マンションで、東(千葉)の「ちびまる子ちゃん(ウエリス八千代村上)」、西(東京)の「昭島(プレミスト昭島 モリパークレジデンス)」、そして北(埼玉)の「みずほ台(ルピアグランデみずほ台)」と「上福岡(Brillia City ふじみ野)」の大規模物件に注目している。施工が同じ長谷工コーポで、東京駅へ1時間圏というのが同じだ。4物件を合わせると約2,830戸だ。年間に売れるのは常識的に考えたら1物件当たり150戸として4物件で600戸くらいではないか。全部売れるまで4.7年もかかる。そんなことにならないよう祈るほかない。成瀬氏は来期(20253月)までの完売を目指すと話した。

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マンションギャラリー掲示板(ここに住めばこんな自然に触れられる)

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左から小生の親指ほどもあるホタル、伊勢海老かと思ったザリガニ、実物に近いカマキリ

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左から絶滅したと思っていたオニヤンマ、木に登るカメ、精巧なカブトムシ

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左から巨大フクロウ、ロブスターか、かわいいテントウムシ

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サツマイモの味がする「さつまいもみるく」

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「(仮称)大阪市北区堂島浜二丁目計画」

 三井不動産レジデンシャルと三井不動産は6月1日、同社初の分譲マンション(513戸)とホテル(220室)の複合プロジェクト「(仮称)大阪市北区堂島浜二丁目計画」を同日着工したと発表した。建物竣工、ホテル開業は2027年春の予定。

 物件は、JR大阪駅から徒歩11分、大阪市北区堂島浜二丁目に位置する敷地面積約5,755㎡、40階建て。主用途は分譲共同住宅・ホテル・飲食店舗・事務所など。設計・施工は清水建設。外観デザイン監修はホシノアーキテクツ。

 分譲マンションの共用部、専有部、ホテルを含む1棟全ての電力を実質再生可能エネルギー100%の一括受電システムで賄い、分譲マンションはZEH-M(ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)の認証を取得する予定。ホテルは三井不動産ホテルマネジメントが「三井ガーデンホテルズ」のプレミアシリーズとして運営を行う。

 両社は「水都大阪を象徴する堂島川のリバーフロントの好立地を生かし、大阪の未来を担う革新的なプロジェクトを目指す」としている。

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 現地はおおよその見当がつく。東京建物「Brillia Tower 堂島」の販売事務所に近いはずで、対岸には日銀大阪支店、大阪市役所、府立図書館、中央公会堂などの公的施設がある。最高の立地条件だ。東京でいえば、日本橋川、神田川、目黒川に面した都心のどこかだろう。

 この立地なら、坪単価は650万円でも圧倒的な人気になった「Brillia Tower 堂島」より上回るのは間違いない。大阪駅近接の「グラングリーン大阪(うめきた二期)」(482戸)は坪単価1,000万円くらいではないかと小生は踏んでいるのだが、これに次ぐ価格になるのではないか。

 物件のファサードデザイン監修は建築家・星野裕明氏が代表を務める「ホシノアーキテクツ」だ。星野氏と言えば、同社の「パークコート渋谷ザ・タワー」「パークタワー勝どきミッド/サウス」「パークコート渋谷北参道ザ・タワー」「ガーデンヒルズ三田」「東京ミッドタウン日比谷」なども手掛けている。これだけでも力の注ぎようがうかがい知れる。

〝どう見ても美しい〟大阪の市場を変える 東京建物「堂島」は坪単価650万円(2021/11/25)
 

 

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「MIMARU SUITES 京都CENTRAL」

 コスモスイニシア、コスモスホテルマネジメントは6月1日、全室ベッドルームを2つ以上備えた「MIMARU SUITES」シリーズ第4弾の「MIMARU SUITES 京都CENTRAL」を同日開業したと発表した。

 ホテルは、京都市市営地下鉄東西線・烏丸線烏丸御池駅から徒歩3分、京都市中京区衣棚通り御池下る長浜町に位置する10階建て延床面積1,944.60㎡の全19室。

 全室85㎡の客室にリビング、キッチン&ダイニング、畳スペース、2つのバスルームを備える。新しいサービスのトライアルとして、「MIMARU SUITES 京都CENTRAL」と「MIMARU SUITES 東京2施設」との間を手ぶらで移動できるサービス、タクシー無料送迎サービス(京都駅 ⇔「MIMARU SUITES 京都CENTRAL」間)、TaxFreeOnline.jp提携サービス」を用意した。

 

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「ルナつくば陣場 クルムフィールド」モデルハウス

 創建が分譲中の総区画195区画の土地・戸建て分譲地「ルナつくば陣場 クルムフィールド」を見学した。最寄り駅のつくばエクスプレス「みどりの」駅から徒歩26~29分の立地だが、1区画180㎡以上、戸建ては建物面積含めて3,500万~4,000万円台が中心。プラン&デザインのよさに感嘆した。

 物件は、つくばエクスプレス「みどりの」駅から徒歩26~29分・万博記念公園」駅から徒歩23分~26分、茨城県つくば市島名・福田坪一体型特定区画整理事業地内に位置する開発総面積約42,969㎡の全195区画。現在分譲中の停止条件付土地分譲(10区画)の土地面積は180.01~180.07㎡、価格は890万~1,590万円(最多価格帯1,500万円台)。分譲戸建て(3戸)は土地面積180.44~180.76㎡、建物面積119.20~142.79㎡、価格2,980万~3,670万円。建物は木造軸組み工法2階建て(外断熱工法)。施工は創建地所。

 区画整理事業の施行者は茨城県で、施行期間は平成12年度から令和11年度、施行面積は約242.9ha、総事業費は約481億円、減歩率は40.3%(うち公共減歩率は22.7%)、計画人口は約15,000人。同社のほかハウスメーカーなどの土地分譲・戸建て分譲が行われている。

 モデルハウスは、敷地面積約180㎡、建物面積約119㎡の2階建てと、敷地面積約181㎡、建物面積約140㎡の3階建て、敷地面積約180㎡、建物面積約142㎡の3階建ての3棟。建物面積が広く、設備仕様レベルも高いので価格は5,000万円超だが、一般住宅でも建物は全棟同社の外断熱工法「Kurumu」を採用するほか、51区画は次世代エネルギー基準値を上回るC値平均0.35㎠/㎡としたZEH対応とし、国産材を用いた高耐震・高耐久のハイブリッド工法・柱、窓は樹脂サッシのほか、床はウォールナット、チェリー、メイプル、オークなどの銘木単板、ガス乾燥機「乾太くん」を標準装備。

 事業地内には、敷地面積約241㎡、建物面積約129㎡の木造2階建てコミュニティハウス「人場テラス(ジンバテラス)」も設置。宅配ボックス、交流エリア、集会室、テレワークエリアなどを備える。

 今年2月から販売を開始しており、これまで約30区画を販売済み。順調な売れ行きとなっている。

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モデルハウス

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モデルハウス

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スカイバルコニー

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吹抜け空間と2階ホール

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 敷地が広く、建物も大きいからできることだが、プランがいい。2階建てモデルハウスは、1階は広いテラス付きでLDKは21.0帖、スキップフロアのスタディフロアは4.4帖、2階のセカンドリビングとしても利用が可能なホールと隣接する主寝室7.6帖を合わせると10帖以上だ。3階建てはさらに19帖分~24.7帖分のスカイバルコニーが付く。

 同社の取材は2020年2月の「災害被災神社再建・地域復興プロジェクト記者発表会&フォーラム」以来で、戸建て見学は2019年12月の「ルナ印西牧の原 クルム ザ クロス」以来実に3年半ぶりだが、カラーリングはさらに磨きがかかったという印象を強く受けた。好みはあるだろうが、今回のモデルハウスは内装は白と黒、グレーを中心にアースカラーを基調に、明るくて落ち着いた雰囲気をよく表現している。

 資料には、茨城エリアでは今回の物件を除き6物件645戸、千葉エリアは6物件1,630戸、埼玉エリアは4物件184戸、東京エリアは8物件176戸などを供給したとある。トータルすると24物件2,635戸だ。1物件平均約110戸。これほどまとまった規模を手掛けている首都圏ハウスメーカー・デベロッパーはまず他にない。郊外リスクを承知の上で郊外居住を希望する消費者のニーズをしっかり捉えているからできるのだろう。

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販売ギャラリー

千葉NT 印西牧の原の創建「INOCHI」(命)モデルハウス見学(2019/12/12)

「深く感謝」声詰まらせた閖上湊神社宮司 神社再建プロジェクト 第三弾発表 創建(2020/2/28)

 

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 野村不動産と埼玉大学は5月31日、持続可能な街づくりに向けた取り組みとして、昨年7月から約半年間にわたって共同で進めてきた小学生向け授業プログラムを開発し、プログラムに基づいた授業を行った結果を公表した。

 授業プログラムは、同社の支援と同大学教育学部生活創造講座技術分野・浅田茂裕教授の指導のもと、同大学の教育学部1年生が開発したもので、授業は小学校6年生3クラスで実施された。

 授業の流れは、①街の中で自分だけの「推しの木※」を見つけて写真を撮ってきてもらう②“推しポイント”や名前などをプロフィールシートに書き込んで、みんなに紹介する③「推しの木」をクラスみんなで共有。多様な視点を知る④街の「推しの木図鑑」としてまとめ地域に公開するというもの。

 今後は、同授業が住民の街への向き合い方に与える効果を継続的に検証するほか、授業プログラム内容や対象小学校の拡充を図り、“持続的に成長する街づくり”“支える人づくり”への貢献を果たしていくとしている。同社が開発中のエリアに位置する小学校でも同様の授業を今年6・7月ごろに行うことが決まっている。

※「推し」とは、人に薦めたいと思うほどに好感を持っている対象のことを指す言葉

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 素晴らしい取り組みではないか。「推し」なる言葉は〝イチオシ〟と同義なのだろうが、これまで20年以上にわたり街路樹や都市公園の取材を続けてきた甲斐があるというものだ。

 浅田先生と大学生の皆さんにお願いがある。埼玉県は、東京都と比べ住居系エリアは少なく、緑被率も高くなく、街路樹の強剪定が平気で行われている。小学生だけでなく、市民講座などを開いて緑の価値を可視化できるような取り組みを行っていただきたい。

 もう一つ。「推しの木」のリストを教えていただきたい。埼玉県の県木が「ケヤキ」であることを知っている人はいったいどれくらいあるのかも知りたい。東京都のイチョウも埼玉のケヤキもひどい仕打ちを受けている。茨城県つくば市の五十嵐市長は「街路樹は街の成熟度の象徴」と語った。小生は「街路樹は人間の成熟度の象徴」と受け止めた。

 

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堀内会長(如水会館で)

 プレハブ建築協会は5月31日、定時総会後の記者会見を行い、堀内容介会長(積水ハウス副会長)がこの1年間を振り返るとともに、今年度の活動について説明、記者団の質問に答えた。

 堀内会長はこの1年間について、昨年6月に改正された省エネ法によりカーボンニュートラル実現の道筋が示され、長期優良住宅の普及のための環境整備が進んだ一方で、昨年(2022年)の住宅着工戸数は、前年に引き続き持ち直し傾向がみられるものの、依然として回復途上にあり、厳しい環境が続いているとし、今年度は住宅市場の回復に向けたZEH化などの取り組みを強化すると語った。

 また、今年1月には協会設立60周年を迎え、新たに設けた協会行動憲章に基づくカーボンニュートラル・循環型社会・自然との共生を目指す取り組みを積極的に推進すると話した。

 さらに、今年は関東大震災の発生から100年目を迎え、頻発化・激甚化する自然災害に対応する体制の強化を図ると語った。

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 質疑応答では、記者団から注文住宅(持家)の減少や、その回復策などについて質問が飛んだ。

 これらの質問に対し堀内氏は、注文住宅市場は厳しいが、積水ハウスは分譲や賃貸でカバーしているとし、改正省エネ法が今年6月に交付され、省エネ基準の適合義務を住宅にも拡大し、100万円/戸の補助が受けられるZEH+などの政府の支援策により、協会会員の建売住宅事業への参入・拡大も可能になると語った。(国土交通省のデータでは2021年の注文戸建住宅のZEH普及率は26.7%、建売戸建住宅は2.6%)

 小生は再質問をしようとも思った。堀内氏が属する積水ハウスなど大手のハウスメーカーは、ZEH化コストを価格に転嫁するのは比較的容易で、政府の支援策の恩恵を受けられるだろうが、持家、分譲戸建て市場の圧倒的シェアを占める、第一次取得層をターゲットにする建売住宅専業、地場工務店はZEH化に対応するのは容易ではない。年間4万戸を販売する飯田グループの戸建ての平均価格は土地代を含め3,000万円を切る。大手ハウスメーカーの半分以下ではないか。

 さらにまた、消費者もZEH化することで住宅取得希望価格(3,000万円)の3~6%の100万~200万円も負担が増えるのにためらうのは当然だ。初期費用がゼロになる仕組みもあるが、いま一つ、これら圧倒的多数派の層への具体的なZEH普及策・支援策が見えてこない。

 しかし、質疑応答時間(15分くらいか)は限られており、プレ協としては答えづらいだろうと判断し、質問することを止めた。この種の会見では、参加するメディア全てが質問できるくらいの時間を取るべきだと思うが…。

 この日(31日)発表された令和5年4月の新設新規住宅着工戸数は、総数も持家も分譲住宅も2ケタの減少で、持家は実に17か月連続して減少している。プレ協がいう「回復途上」ではなく、中長期にわたって減少が加速するそのとば口に差し掛かっているような気がしてならない。誰か小生のこの悲観論を一蹴してくれないか。

コロナで減った住宅選好の幅 オーダー志向層を蚕食する〝建売り御三家〟(2023/5/28)

 

 国土交通省は5月31日、令和5年4月の新設住宅着工動向をまとめ発表。総戸数は67,250戸(前年同月比11.9%減)で3か月連続の減少。利用関係別の内訳は持家が18,597戸(同11.6%減)で17か月連続の減少、貸家が28,685戸(同2.8%減)で26か月ぶりの減少、分譲住宅が19,701戸(同21.8%減)で3か月連続の減少。分譲住宅の内訳はマンションが7,233戸(同43.0%減)で5か月ぶりの減少、一戸建住宅が12,362戸(同0.8%減)で6か月連続の減少となった。

 首都圏マンションは3,759戸(同32.7%減)で、都県別では東京都が2,196戸(同26.6%減)、神奈川県が1,230戸(同24.4%減)、埼玉県が263戸(同60.6%減)、千葉県が70戸(同76.4%減)となった。

 このほか、近畿圏、中部圏、地方のマンションも大幅に減少した。

 大幅減少について国交省住宅局は、関係者へのヒアリングを行った結果、持家は物価高・資材高から消費マインドが低下しており、受注も減少していることの反映とみている。分譲マンションは前年4月は約1.2万戸の着工があり、今年1~3月も多くの着工があったことの反動減であり、絶対数がそれほど大きくないことから大規模マンションの着工によって波が大きくなる傾向にあるとし、分譲戸建ても減少幅は小幅にとどまっており、市場が劇的に変わったとは見ていないようだ。

 小生も同感だ。各社とも前期の業績が好調で、この先の市場を見極めるための小休止ではないかとみている。

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「The Parkhabio SOHO 祐天寺」

 三菱地所レジデンスは5月30日、共用部にコワーキングスペースを併設した新たな職住一体型賃貸マンションシリーズ「The Parkhabio(ザ・パークハビオ) SOHO」の第3弾「The Parkhabio SOHO 祐天寺」が竣工したのに伴うメディア向け完成内覧会を行った。得も言われぬ美しい外観に記者は惚れ込んだ。「ザ・パークハビオ」のコンセプト「その瞬間に、心が弾む」が見事に表現されている。賃料設定は「中目黒」より高くても人気なのにも納得した。

 物件は、東急東横線祐天寺駅から徒歩2分、目黒区祐天寺二丁目の近隣商業地域に位置する敷地面積約650㎡、7階建て全53戸。専用面積は25.53~67.89㎡(1R~4LDK)。現在募集中の住戸の月額賃料は14.1万(25.53㎡)~44.0万円(67.89㎡)。竣工は2023年5月下旬。設計はアーキフォルム一級建築士事務所。施工は大豊建設。

 1階に設けた約80㎡のStyle Loungeは、オープンスペースのほか50インチの大型ディスプレイを備えた会議室(8人部屋)、個室ブース6室、オープンデスクやソファースペースなどを用意。

 屋上テラスの「Sky Lounge(スカイラウンジ)」は、電源・Wi-Fiを完備し、仕事をすることも可能な「ルーフテラス」、100インチのシアターウォールを備えた「ルーフカウンター」、ボルダリングのホールドをあしらった「プレイヒルズ」の3つのゾーンからなり、東京タワーや富士山も望むことができる。床を踏むと天井と床からミストが噴き出す「ウォーターエリア」も設置している。

 外観は、祐天寺の持つ優しさを表現するためラウンド形状にこだわり、シルバーとゴールドの2色のアルミルーバーを採用し、1本1本のアルミルーバーの高さを変化させている。アールの曲線で白い外壁を包み込む「繭」のイメージを表現したという。

 エントランスホール内には「かまくら」を設置し、暖かみと落ち着きのある空間を演出。各住戸の部屋番号サインは、スポットライトで映し出されるようにしている。

 専用部は、ファミリーの利用も可能にするため53.64㎡の3LDKや67.89㎡の4LDKを用意。4階以上の住戸は、アクタスとのコラボレーションし、一部専用部分のカラーコーディネートをアクタスが監修している。

 リーシングは2月から開始。賃料は平均2.2万円/坪で、「中目黒」より高い設定にもかかわらず、エリアには新築の賃貸がなく、共用施設が充実していることから人気になっており、25戸に申し込み(女性は6件)が入っているという。

 内覧会で同社賃貸住宅開発部長・菅野裕治氏は、「今回の『SOHO祐天寺』は第一弾の『大手町』、第二弾の『代々木公園』に続く第三弾。オフィスより快適なコワーキングスペースを備えており、法人登記も可能にし、居住とオフィス賃料の家賃の二重払いを解消している。今後も3年間で5棟の供給を目指す」と語った。

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スタイルラウンジ

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スカイラウンジ

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ソファースペース

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個室ブース(ハーマンミラー社の椅子は1脚10万円とか)

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ルーバー

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「ウォーターエリア」

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部屋番号

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 記者は、「The Parkhabio SOHO」シリーズ第一弾の「大手町」、第2弾の「代々木公園」も見学し感動を覚えた。とくに「代々木公園」では、物件案内を務めた同社賃貸住宅計画部第四グループ主任・福井一哉氏の巧みな話術に嵌まり、いっぺんにファンになったのだが、今回は建物外観に見惚れ、舞い上がった。

 アール形状の建物は最近流行りのようで、あちらこちらで見かけるようになった。今回の物件説明役の同社賃貸住宅開発部開発第一グループ・花輪俊大氏は「敷地は元三菱UFJ銀行の店舗跡地。周囲に高い建物がなく視認性の高い立地なので、ランドマークになるとラウンド形状にこだわった」と話したが、その企画意図は見事に表現されている。記者は、分譲にしたら坪単価650万~700万円でも売れると瞬時にはじき出した。

 「その瞬間に、心が弾む」仕掛けはこれだけではない。「かまくら」だけは理解できなかったが、ミストが噴き出す「ウォーターエリア」は分譲に採用したら大ヒットするはずで、光と陰で部屋番号を映し出す部屋番号サイン、全面をマグネット付きとした廊下壁、モザイクタイルを張り詰めた共用部の壁、67㎡の4LDK、タンクレストイレ…。同社賃貸住宅開発部は何名のスタッフで構成されているか分からないが、多士済々、人材の宝庫ではないか。発想力がケタ違いだ。分譲グループとの連携を深めれば、とんでもないことをやってのけるのではないか。

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現地

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 新しい発見もあった。わずか1㎡だけで、プランによっては広く感じたり狭く感じたりすることだ。

 内覧会で約25㎡の1Rを見た後だった。同業の記者の方が約26㎡の1DKのプランを見て「こっちは広いね」と感嘆の声を上げた。

 言われてみると確かに広く感じる。物件案内役の同社賃貸住宅開発部開発第一グループ副主任・柳澤美友紀氏は「図面だけ見ただけでは代わり映えしないかもしれませんが、部屋を区切り、キッチンを廊下に収めるか、居室と一体型にするかで感じ方が異なり、1DKタイプは人気になっています」と話した。

 双方の間取り図を添付する。皆さんも見比べていただきたい。

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わずか1㎡でもこんなに異なる(左は約25㎡の1R、右は約26㎡の1DK)

その瞬間、福井氏に惚れた 三菱地所レジSOHOタイプの賃貸第2弾「代々木公園」(2022/10/13)

感動的な天井高2730ミリの「MIデッキ」 職住一体型SOHO 三菱地所レジ「大手町」(2022/5/15)

 

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南棟「d_ll(ディール)つくば」完成予想図

 大和ハウス工業は5月30日、つくばエクスプレス「つくば駅」直結の複合施設「(仮称)つくば市吾妻20街区プロジェクト」の地鎮祭を行い、五十嵐立青・つくば市長も出席して施設概要に関する記者会見を行った。

 施設は、つくばエクスプレス「つくば駅」直結、つくば市吾妻2丁目に位置する敷地面積約7,639㎡(2,310坪)で、建物は5階建て鉄骨造延床面積約10,188㎡(3,081㎡)のオフィス・商業からなる南棟「d_ll(ディール)つくば」、4階建て鉄骨造延べ床面積約3,337㎡(1,009坪)の北棟、5階建て鉄骨造延床面積約7,403㎡(2,23坪)の立体駐車場(353台)による3棟構成。設計・施工は村本建設。着工は2023年4月3日~2023年6月1日、竣工は2023年11月30日~2024年9月30日、オープンは2024年10月の予定。

 南棟の「d_llつくば」は、1階と2階は飲食店、クリニック、フィットネスクラブなど16店舗が入居。3~5階はオフィスフロアで、3階にはスタートアップ企業の交流拠点となるようシェアオフィススペースとして提供する予定。「d_ll」は同社の中規模オフィスビルブランドで、「d_ll四日市」に続く2棟目。

 北棟は同社茨城支店とグループ5社(大和リビング、大和ハウスリアルティマネジメント、大和ハウスリフォーム、大和ハウス賃貸リフォーム、大和ランテック)が入居予定で、2024年10月から約240名のグループ従業員が勤務する拠点となる。

 記者会見で五十嵐市長は「駅直結の一等地の中の一等地。長い間、駐車場として活用されてきたが、この一等地が高層マンションになったら駅前としては厳しいものになるので、長期的な街の発展に資するものにしていただきたいと、土地所有者の筑波都市整備さんに要望してきた。今回、それが了承され、大和ハウスさんの計画によって実現した。利益は少し下がってでも長期的な街の発展に資する判断をしてくださったことは大変ありがたい。これからの新しい街づくりの形が示された。大きな意義を持つ駅のリスタートになる。このほかの駅周辺の様々なプロジェクトとあわせ、大きく花開き、つくばの顔として発展していくプロジェクトになることを期待している」と語った。

 大和ハウス工業執行役員東関東支社長・髙吉忠弘氏は、「当社グループは2055年に創業100周年を迎えるにあたって、その羅針盤となる“将来の夢”(パーパス)を作成、公表した。『生きる歓びを分かち合える世界の実現に向けて、再生と循環の社会インフラと生活文化を創造する』という趣旨で、これはその趣旨に副うもの。〝賑わいと緑が溢れだすエキウエ施設が、マチの様々な交流の拠点となる〟をコンセプトに、魅力ある都市拠点となることを目指す」と話した。

 用地は2017年、土地所有者の筑波都市整備からプロポーザル方式により同社が取得している。

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配置イメージ

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北棟

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左から五十嵐氏、高吉氏、八友氏

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 記者会見場で配布された資料をみて驚いた。容積率を単純にはじいたら274%しかなかった。容積不算入もあるはずだから、実質的には200~250%にしかならないはずだ。「駅直結の一等地の中の一等地」(五十嵐市長)ではありえない数値だ。

 どうしてこんなに低いのか質問したら、同社茨城支店長・八友明彦氏は「法定容積率は400%だが、北側敷地に隣接する吾妻小学校への日影に配慮するよう市から求められていた条件に沿ったもの」と語った。

 このような街づくりもあるのか。駅の南側は商業施設など高層建築物だが、北側は公園、中層のオフィス・商業、小学校だ。日テレの番町再開発と真逆だ。「これからの新しい街づくり」(五十嵐市長)のモデルケースになるのか。

 後で知ったのだが、用地はプロポーザル方式によって取得したのでこのような結果になったということだ。

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 今回のプロジェクトとは直接関係ないが、五十嵐市長にどうしても聞きたいことがあったので質問した。街路樹と街づくりについてだ。質問はおおよそ次の通り。

 「わたしは街路樹や都市公園、緑についてかなり取材しています。最近、神宮外苑や日比谷公園などで樹木がどんどん伐採されようとしています。市長さんは街路樹を伐採しないと宣言された。公園利用では、維持・管理に関与することを条件に隣接するマンションとの垣根を取り払い、マンション内のカフェの利用を可能にするなど全国的にみて珍しい決断もされた。街路樹を含め、街づくりはどうあるべきかお聞きしたい」

 五十嵐市長は、「わたしが市長に就任したとき(7年前か)、このあたりの街路樹は伐採されることに決まっていたが中止した。街路樹は街の成熟度の象徴であり、単に緑を提供している以上の価値がある。車椅子利用者に日陰を与えたり、生物多様性にも貢献している。やむを得ず強剪定をしないといけないものもあるが、しつかり維持・管理していくのが基本。今回のプロジェクトでも大和ハウスさんはきちんと緑化も図られている」と語った。

 本当は、市内の県道沿いの街路樹が大量に伐採されていることも聞きたかったのだが、さすがに今回の記者会見にはふさわしくないと思いとどまったのだが、「街路樹は街の成熟度の象徴」は「街路樹は人間の成熟度の象徴」と同義と受け取った。街路樹の見方が変わるかもしれない。

 参考までに。同市の緑被率は63.2%、わが多摩市のみどり率は53.9%だ。圧倒的に緑が多いことはよく似ている。東京駅へ1時間剣で、マンションの坪単価250万円も同じくらいか。(今回の事業地を競争入札に掛けたら坪300万円もあるかもしれないが…)

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現地(左後方は駅南側の同社のホテル)

坪235万円でも7割近い144戸成約100㎡超58戸も人気 日本エスコン「つくば」(2021/4/24)

「街のシンボルになる」来場者 公園との垣根なくしたフージャース「つくば」に感動(2021/4/23)

 

積水ハウスは529日、グループ会社・積水ハウス建設の20254月入社までの高校卒業予定者を中心とした「住宅技能工」採用計画を新たに取りまとめたと発表。20244月入社では、今期の2.4倍にあたる年間95名、20254月入社では3.4倍にあたる年間133名の採用を予定している。

新たに採用する人事制度では、「住宅技能工」の名称を改め、「ホープ」、「クラフター」、「チーフクラフター」、「マスタークラフター」の4つの職務等級に変更し、新評価制度による客観的評価を導入する。

処遇改善では、高卒新入社員の初任給を月収・年収ベースで11%引き上げを 20234月に実施。20244月の新人事制度導入により、チーフクラフター() の待遇を大幅に改善し、30代で現在年収500600万円から、最大約1.8倍の約 900万円まで引き上げる。

働き方改革では、「48休」、「年間休日120日」、「完全週休2日」、「男性育休取得率100%」を引き続き実施する。

今回の採用計画に合わせ、現場でのイメージアップと社員の満足度向上を図るため、ビームスのユニフォームブランドに依頼し、ユニフォームの制作を行い、夏冬用、防寒服、空調服などの一式を2024年春から全国の「住宅技能工」が着用する予定。

新施策の導入について同社は「建設現場での職方の高齢化や若年就業者の減少の加速に加え、年間時間外労働の上限の制限が202441日から適用される『2024年問題』がある一方で、良質住宅のストック形成に向けた担い手の創出が強く求められている」ためとしている。

令和4年賃金構造基本統計調査によると、建設躯体工事従事者で3034歳の平均年収は420万円、3539歳の平均年収は470万円

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結構な改革だと思う。「クラフト」は「玄人」を連想させるではないか。参考までに厚生労働省編の職業分類表小分類の職業を以下に紹介する。

裁判官、検察官、弁護士、弁理士、司法書士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、宅建士、編集者、記者、著述家、グラフィックデザイナー、音楽家、俳優、医師、看護師、栄養士、保育士、小・中学校教員、企画・調査事務員、秘書、コールセンターオペレーター、集金人、レジ係、不動産仲介・売買人、介護支援専門員(ケアマネジャー)、家政婦(夫)、理容師、美容師、調理人、旅館・ホテルフロント係、接客社交係、芸者、ビル管理人、チラシ配布員、葬儀師、火葬係、トリマー、ブライダルコーディネーター、自衛官、警察官、海上保安官、稲作・畑作作業員、植木職、造園師、漁労作業員、金属プレス工、自動車整備・修理工、タクシー・ハイヤー運転手、型枠大工、とび工、解体工、鉄筋工、大工、左官、港湾荷役作業員、ビル・建物清掃員

呼称は「官」「士」「工」「手」「員」「人」「係」「者」「家」のほか「コーディネーター」「オペレーター」など外来語もある。職業に貴賎なしと言われるが…なんやら侮蔑的な呼称もある。みんな「クラフター」にしたらどうか。

小生は、何の公的資格も必要ない(免許証もないので国家資格はひとつも持っていない)「記者(ライター)」を名乗っている。〝クラフトライター〟にしたら認知されるか。

 

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