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 ICOMOS(イコモス=国際記念物遺跡会議)は97日、神宮外苑地区再開発事業の撤回を求めるHeritage Alert(ヘリテージ・アラート)を発出した。

ヘリテージ・アラートは、「再開発により、都心の貴重なオアシスに超高層ビルが建設され、野球場、ラグビー場が解体、新設される。これに伴い、9月から開始される第一期工事だけでも、3,000本の樹木が伐採・移植され、100年にわたり育まれてきた森は、完膚無きまでに破壊される」「神宮外苑は、市民の献金と労働奉仕により創り出された世界の公園史でも類例のない文化的資産である」としている。

このため、「三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興協会、伊藤忠商事は、速やかに再開発事業の撤回を行い、国際的企業、宗教法人、公明正大なスポーツ推進者としての社会的責務を遂行すべきである」「東京都は、都市計画公園を削除し、超高層ビルを建設することにより、永久に市民が公園を使用する権利を剥奪したという重大事に鑑み、都市計画決定の見直しを行い、環境アセスメントの再審を行うべきである」としている。

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 上段は、ICOMOS JAPAN(日本イコモス国内委員会)のホームページに掲載されている日本語訳の一部をそのままコピペしたものだ。

 「Alert」は、スマホが突如けたたましく鳴り響く緊急地震速報や、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性、または領土・領海の上空を通過する可能性がある場合に発令されるJアラートで知ってはいるが、「100年にわたり育まれてきた森は、完膚無きまでに破壊される」「永久に市民が公園を使用する権利を剥奪した」などと強い調子で警告しているのにいささか驚いた。

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「ヴェレーナシティ鎌倉深沢」

 大和地所レジデンスと三菱地所レジデンスが近く分譲開始する「ヴェレーナシティ鎌倉深沢」モデルルームを見学した。2028年度の街開きを目指す、鎌倉市役所本庁の移転も計画されている約31haの大規模区画整理地内に隣接し、直線距離にして約1,200m先にはJR東海道線の新駅も計画されている。〝先物買い〟となるが、圧倒的な人気を呼ぶ可能性を秘めていると見た。

 物件は、湘南モノレール湘南深沢駅から徒歩7分、鎌倉市寺分字上陣出の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する8階建て全158戸(他にパーティールーム&キッズスペース、オーナーズラウンジ・ワーキングスペースなど)。9月中旬に分譲する第1期1次(9戸)の予定価格は5,100万円台~8,400万円台。竣工予定は2024年11月中旬。設計・監理はプラスデコ 一級建築士事務所。施工は馬淵建設。デザイン監修はインターデザイン・小寺源太郎氏。

 現地は確認していないが、街の将来性は担保されているようだ。隣接地には旧国鉄と市役所が所有する約31haの土地の大規模区画整理事業「深沢地区」が予定されており、市役所本庁舎のほか商業施設、業務施設、行政施設、住宅などが整備される。また、現地から直線距離にして約1,200m先には2032年開業を目指す東海道線の新駅も計画されている。

 敷地は、比高差約3mの南傾斜地で、三菱電機の社宅跡地。建物は、高さ規制20mの地域にあるため8階建てに抑えられており、南向きを中心に東向き、西向きの3棟構成。オール3LDKで、平均専有面積は74㎡。

 主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented認定、BELS最高等級(エネルギー消費量36%削減)、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、ディススポーザー、食洗機、御影石キッチンカウンター、ローシルエットトイレ(グロー自閉単水栓付き)、ミストサウナ、Low-Eガラス、リビングダイニング+居室床暖房、メーターモジュール廊下、スロップシンクなど。

 販売担当の大和地所レジデンス課長・早川慶氏は、「7月に物件ホームページを開設してからエントリー数は400件。モデルルームオープンは8月28日で、これまで2週間の来場者は満席の90件。うち半数は鎌倉に縁のある方」と語った。

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天井高2750ミリのスキップフロア住戸

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オープンエアリビング&専用庭

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 物件名でも分かるように、幹事会社は大和地所レジデンスだ。記者はマンションデベロッパーを「大手」と「中堅」に分けるのは好きではないが、仮に「大手」をいわゆるメジャー7とすれば、「中堅」のデベロッパーが幹事会社となる物件は極めて少ない。理由は言わずもがな。すぐに思い出せるのはモリモトくらいだ。同社はこれまで東急不動産、三菱地所レジデンス、丸紅などとのJVマンションを供給している。

 大和地所レジデンスがメジャー7と組み、幹事会社となるのは今回が初めてという。同社が三菱地所レジに声を掛けたのではなく、従前の土地所有者が三菱電機だったためか、その逆のようだ。商品企画は、大和地所レジのそれで、間違いなく水準以上だ。

 坪単価について。見学する前は坪250万円くらいではないかとはじいた。所在地は鎌倉市とはいえ、最寄り駅は湘南モノレール湘南深沢駅だからだ。

 早川氏に話を聞くうちに上方修正した。比較検討したのは羽沢横浜国大駅から徒歩1分の、坪単価340万円でも好調の日鉄興和不動産「リビオタワー羽沢横浜国大」(357戸)だ。

 「羽沢横浜」は駅に近く、商品企画レベルは高いが、駅周辺には小さな飲み屋が1軒あるだけで、他にはなにもない。それと比較したら、今回の「鎌倉深沢」の方がはるかに価値は高いと踏んだ。問題は、区画整理の街開きまで5年、JR新駅開業まで10年もあることだ。これをどう読むかだが、単価は記者が予想する範囲内に落ち着きそうだ。

 参考までに紹介すると、大和地所レジデンスが昨年5月に分譲開始した湘南深沢駅から徒歩3分の「ヴェレーナ鎌倉深沢」(97戸)は坪単価250万円台で完売したという。

 余談。早川氏から物件の説明を受けていたときだ。ウルトラファインバブルを生成する「キレイスト」を採用すると聞いた。いかにスグレモノであるかはくどくどと書かないが、その効果に記者は驚愕したことがある。これで手を洗うと(肌もそうだろう)、見違えるほどきれいになった。

 早川氏もまた自宅をリフォームして「ウルトラファインバブル」を採用したというので、手の甲をさすってみた。老人斑か死斑かやけどの痕かは判然としない、骨と皮だけの、年を取ると静脈が浮き出る(ハンドペイン)が甚だしい小生の手とは比較にはならないだろうが、例えていえば搗き立てほやほやの餅、あるいは握手のし過ぎでふやけた政治家の手か。写真も添付する。(ただし、早川氏の手の甲が「ウルトラファインバブル」のお陰であることを証明するものではない。念のため)

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モデルルームの組子格子のデザイン

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汚い手をお見せして申し訳ない。左の写真の右手が「マイクロバブル」で洗った記者の手、右の写真の上が記者の手、下が早川氏の手

駅1分の利便性・資産性受けたか 県外が5割 日鉄興和「羽沢横浜国大」好調スタート(2022/6/25)

タカラレーベン 所在地が全て異なる「北戸田駅」3物件 立地よく販売好調(2021/6/29)

 

 

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イメージ図

 大和ハウス工業と大和リビングは9月5日、エネルギー事業を展開するサンワ(本社:群馬県前橋市)とともに、雨天時でも約10日間の停電に対応可能な、ネット・カーボンマイナス賃貸住宅の実用化に向けた実証実験を「(仮称)エコンフォート前橋駒形」で開始すると発表した。一般的な賃貸住宅と比較してCO2排出量収支200%削減を目指す。実証実験は2023年12月27日から2025年12月26日までの2年間。

 実証実験では「全天候型3電池連携システム」と「カーボンニュートラルLPガス」を採用。前者は、太陽光発電システムとエネファーム、家庭用リチウムイオン蓄電池を大和ハウス工業が開発した「切換盤」で連携させることで、停電時の電力と給湯を確保するとともに、通常時の光熱費を削減するシステム。

 後者は、原料採取から最終利用までの全ての過程で排出されるCO2を植林や森林管理などによる環境保全活動などにより差し引き、実質「ゼロ」とみなすことができるプロパンガス。

 双方を採用することで、通常時はエネファームで発電した電力に加え、昼間は太陽光発電システムで発電した電力を家庭内で使用することができ、停電時には、家庭用リチウムイオン蓄電池が非常用電源として生活に必要な電力を供給し、雨天でも約10日間の電力と給湯を確保する。

 「(仮称)エコンフォート前橋駒形」は、群馬県前橋市駒形町に位置する軽量鉄骨造・地上2 階建て2棟16戸で、総延床面積は935.78㎡。専用面積は52.51~64.46㎡。事業主はサンワ。設計・施工は大和ハウス工業。着工は2023年7月14日、竣工予定は2023年12月6日。全戸「ZEH」仕様、かつ住棟単位で「ZEH-M」の基準を満たし、「BELS」による第三者認証を取得している。

 

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「日本橋室町三井タワー」(左)と「日本橋三井タワー」

 三井不動産は96日、「日本橋室町三井タワー」と「日本橋三井タワー」の2物件に係るリファイナンスを資金使途とする総額1,000億円のグリーンボンドを発行すると発表した。

グリーンボンド発行は、20236月の「東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー」、「Otemachi One タワー」、「日本橋室町三井タワー」に続く5回目となり、グリーンボンドを含むサステナブルファイナンスの累計額は7,000億円超となり、国内不動産会社として最大規模となる。

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「パークアクシス北千束MOCXION」

 三井不動産レジデンシャルと三井ホームは9月5日、同社グループ初の木造4階建てカーボンゼロ賃貸マンション「パークアクシス北千束MOCXION」が竣工したことに伴う記者見学会を行った。「木」を構造材に用いることで、鉄筋コンクリート(RC)造と比較して建築時のCO2排出量を約50%削減し、再生可能エネルギーの一括受電とオール電化によりCO2排出量を実質ゼロにする。

 「北千束」は、三井不動産レジデンシャルが事業主で、設計・施工を担当した三井ホームの木造「MOCXION」技術により、全フロアの構造部材に木を採用し、RCと同様の高気密・高断熱を実現した。共用部の一部には三井不動産グループの保有林から採取した木材を使用している。三井不動産レジデンシャルリースが運営する。

 再生可能エネルギーの一括受電×オール電化と「太陽光パネル」の設置によりCO2排出量実質ゼロと創エネを実現。「LEED®認証」のほかBELS に基づく評価「ZEH-M Ready」を取得。国土交通省「優良木造建築物等整備推進事業」にも採択されている。

 物件は、東急大井町線北千束駅から徒歩4分、大田区北千束二丁目の第一種中高層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率200%)に位置する木造(枠組壁工法)4階建て33戸。専用面積は28.12~54.95㎡。家賃は129,000円~313,000円。平均坪賃料は1.7万円。竣工は2023年8月31日。事業主は三井不動産レジデンシャル。設計・施工は三井ホーム。

 耐火・断熱・遮音性能を高めるため界壁厚380ミリ、界床厚490ミリ確保しており、RC造以上の厚さとなっているのが課題のようだ。(柱・梁型はでないが)

 見学会では、遮音性能LH55、LL45をクリアしている界床の性能を確認できるよう、実験装置を使って、子どもがバタバタと飛び跳ねる音と同じくらいの音を上階でたて、下階ではどのように聞こえるか体験できるコーナーが設けられていた。記者はまったく聞こえなかった(他の若い記者の方はかすかに聞こえているとのことだった)。

 賃料設定は、近隣相場より1割増の坪賃料1.7万円。募集を開始したばかりだが、3戸に申し込みが入っている。

 「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」で行っている全館空調の実証実験のデータは収集しているが、実用化にはまだ時間がかかることを明らかにした。

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木調バルコニー、ルーバーデザインを施した外観

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木調庇デザイン

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本物のカバザクラを採用した共用部分の天井

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〝三井の森〟から採取した木片を共用部分の壁に採用

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 記者は、わが国で一番美しい女性は吉永小百合さんで、もっとも美しい木造住宅を建てるのは三井ホームだと信じて疑わないのだが、同社の「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」を取材したとき、同社技術研究所研究開発グループマネージャー・小松弘昭氏が「現しにしないといけないというのは木造コンプレックスの裏返し。木の性能、コストなど科学的・合理的なことのほうが大事」と言い放ったアフォリズムがその後ずっと頭の片隅に棲みつき、ことあるごとに〝お前はまだその呪縛から解き放たれないのか〟という叱声がよみがえり、責め苦となっている。

 今回も現しを期待はしていなかったが、やはり外観も内観もボードやらクロスなどケミカル製品にほとんどが覆われ、鉄やコンクリ造となんら変わらなかった。歌舞伎の女形は理解できるのだが、赤子の柔肌のように美しい木をなぜ覆い隠すのかさっぱり分からない。

 気になったのは、にもかかわらず、プレス・リリース、説明資料にはCO2削減など木造が果たす経済的価値だけでなく、「1階の風除室からエントランスホール、共用部ラウンジの天井には、天然木である赤樺の仕上」「木調庇」「木目のバルコニースラブと縦ルーバーを外観デザインの軸として、『木』を強調するデザイン」「『木』ならではの安らぎを共用部で感じていただけるよう、共用ラウンジの壁面に三井不動産グループ保有林から採取した木材を使用」「木のぬくもりが心地よい」「木の香りに癒される」「室内の湿度を調整する」などと「木」(調を含めて)の効果を強調していることだ。

 この建物に入居者は木のぬくもりや香りによって癒されるのか、「木調」デザインは「木」そのもののデザインと同じ効果をもたらすのか。家賃設定は相場の1割増と言うのは「木」の価値を価格に転嫁したためか。

 小松さんは、あれ以来発表会には〝お現し〟にならない。もう一度、現しがもたらす効果・価値は経済的価値と比べれば低位なのか、しっかり説明してほしい。小生の呪縛を解いていただきたい。一日千秋の思いでお待ち申し上げております。(それでも小生を説き伏せることは無理だと思うが)

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界壁(左)と界床

賃料は「調布並み」でも申し込み殺到 三井ホーム「稲城」の木造5階建て賃貸(2021/12/9)

外貌の呪縛を解き放つか 「現しを求めるのは木造コンプレックス」三井ホーム小松氏(2021/12/9)
 

 

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「グランドメゾンThe山手118」

 積水ハウスが先にオープンした「グランドメゾンThe山手118」(7戸)と「グランドメゾンThe山手249」(18戸)のコンセプトルームを見学した。高級住宅街として知られる横浜市中区山手台で展開する3階建て全6棟74戸の「The山手プロジェクト」のうちの2棟。神奈川県で初めて坪700万円を突破するだけでなく、中心プランは120~130㎡以上、価格は2~3億円以上という桁違いのプロジェクトだ。同社の矜持を見た。

 同プロジェクトは全6棟74戸の規模で、用地は山手エリアに点在していたインターナショナルスクールが校舎の老朽化により本牧へ移転するのに伴い、同社が取得したもの。2023年6月に竣工した「グランドメゾンThe山手241」(11戸)と今回の2物件のほか、「グランドメゾンThe山手253」の「Garden」(14戸)「Marks」(14戸)「Hills」(10戸)を順次分譲する。

 現地は、建ぺい率40%、容積率80%の第一種低層住居専用地域に指定されており、旧外国人居留地として形成された街の歴史や文化を継承するため設けられている「山手地区都市景観形成ガイドライン」によって色彩、建築物の絶対高さ、眺望の確保、樹木・緑地の保全、屋外広告物の禁止などの厳しい規制が設けられているエリアの一角。

 「グランドメゾンThe山手118」は、みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩9分、横浜市中区山手町118番に位置する3階建て全7戸。専有面積87.64~164.56㎡。すでに4戸が分譲済みで、2023年9月15日から分譲される住戸(3戸)の価格は29,000万円(138㎡)~50,000万円(164㎡)、坪単価722万円。完成予定は2024年5月下旬。

 「グランドメゾンThe山手249」は、同駅から徒歩6分の横浜市中区山手町249番に位置する3階建て全18戸。専有面積は76.06〜124.25㎡。すでに12戸が分譲済みで、2023年9月15日から分譲される住戸(6戸)の価格は12,800万円(79㎡)~22,000万円(124㎡)。坪単価572万円。完成予定は2024年6月中旬。全6棟のうち唯一90㎡以下の住戸が中心。

 「グランドメゾンThe山手241」は、同駅から徒歩10分、横浜市中区山手町241番に位置する3階建て全11戸。9戸が分譲済みで、現在分譲中の住戸(2戸)の価格は28,000万円(130㎡)・32,000万円(133㎡)、坪単価753万円。建物は2023年5月竣工済。

 3物件とも設計・監理は坂倉建築研究所。施工は佐藤秀。

 ギャラリーは、元町・中華街駅から徒歩1分。大野幸子氏、守谷玲太氏、吉井こころ氏、大野愛氏の4氏のアーティストの19作品が展示されており、コンセプトルームは137㎡で、LD27.5畳大、K7.4畳大、主寝室14.5畳大、クローゼットルーム8.4畳大、玄関5畳大など。基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented対応、リビング・居室天井高2500ミリ(一部除く)、突板ドア・建具、挽板フローリング、食洗機、ディスポーザー、ハイサッシ、ミストサウナ、スロップシンクなど。オーダーメイドにも対応する。

 同社東京マンション事業部販売部リーダースペシャリスト・長嶺伸之氏は、「プロジェクトは、街になじみ調和することをコンセプトに、山手エリアの歴史と文化を継承し街並みになじむよう、時代の流行を追わず、正統派を追求しました。平均専有面積が162㎡だった『伊勢山』ほどではありませんが、住戸は130㎡以上を中心に、駐車場は100~150%、緑被率を20%確保しました。来場者の皆さんには当社の考えに共感を頂いています」と語った。

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「グランドメゾンThe山手249」

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「グランドメゾンThe山手241」

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 同社がアーティスト・星野源氏を起用してグランドメゾンのブランド広告をスタートし、コンセプトルームを公開すると発表したのは8月17日だった。〝これは見ないといけない〟と考え、見学をお願いし実現した。

 ギャラリーに着いた途端、その造り込みの丁寧さに相当力の入っているプロジェクトだと直感した。その通りであることは前段の記事を読んでいただければ分かるはずだ。同社は最近、「5本の樹計画」をオープン化し、東大との生物多様性と健康に関する共同研究、さらには地域工務店と連携した「SI(エス・アイ)事業」の立ち上げなど、環境共生、地域共生の取り組みを強化している。今回のプロジェクトもその一環なのだろう。

 長嶺氏とは「伊勢山」以来久々にお会いした。今回もまた桁違いの商品企画だ。長嶺氏は「グランドメゾンと街をつなぎ、価値を高めていく自負がある」とも語ったが、デベロッパーが分譲するタワーマンションの億ションとは一味も二味も異なるのは間違いない。

 第一種低層住居専用地域(1低層)について補足する。建ぺい率40%、容積率80%の高級住宅街は今回の山手のほかでは芦屋市六麓荘、大田区田園調布、世田谷区成城、尾山台、等々力、上野毛など、千葉県の市川市国府台、菅野などがよく知られている。(埼玉県の都心寄り地域にはないはず)

 この建ぺい率40%、容積率80%の1低層に位置するマンションとしては、三菱地所が2014年に分譲した「ザ・パークハウス上鷺宮」くらいしか思い出せない。(隈研吾氏が設計した建ぺい率40%、容積率60%の「プロスタイル札幌 宮の森」は別格)

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マンションギャラリー外構

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マンションギャラリーエントランス

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吉井こころ氏のガラスアート

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コンセプトルーム キッチン

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コンセプトルーム リビング

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コンセプトルーム 玄関

隈研吾氏が設計 坪700万円超でも好調スタート プロポライフ「札幌 宮の森」(2022/9/23)

23区最大の第一種低層 三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス上鷺宮」(2014/4/4)

億ションの歴史を変える積水ハウス「グランドメゾン伊勢山」(2011/5/13)

 

 国土交通省は8月31日、令和5年7月の新設住宅着工戸数を発表。総戸数は68,151戸(前年同月比6.7%減)となり2か月連続の減少。内訳は持家が20,689戸(同7.8%減)で20か月連続の減少、貸家が30,170戸(同1.6%増)で先月の減少から再びの増加、分譲住宅が16,979戸(同17.6%減)で2か月連続の減少。分譲住宅の内訳はマンションが5,797戸(同28.0%減)で3か月ぶりの減少、一戸建住宅が11,066戸(同11.2%減)で9か月連続の減少。

 首都圏マンションは2,425戸(同31.3%減)で、内訳は東京都1,885戸(同17.7%減)、神奈川県184戸(同77.7%減)、埼玉県286戸(同793.8%増)、千葉県70戸(同81.8%減)。

 首都圏分譲戸建ては4,676戸(同7.3%減)で、内訳は東京都1,704戸(同10.7%増)、神奈川県968戸(同31.7%減)、埼玉県1,120戸(同6.2%減)、千葉県826戸(同7.3%減)。

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 持家の減少が止まらない。近年の月次ベースでの持家の連続減は、2014年(平成26年)2月から2015年(同27年)4月まで15か月連続減という記録がある。消費増税の駆け込み需要の反動減によるものだった。今回はそれを大幅に超える20か月連続だ。

 国土交通省や関係者は減少の理由を建築資材、物価高騰などによる消費マインドの低下によるものとしているが、果たしてそうか。

 記者はそれだけではないと考えている。2022年(令和4年)の持家の年次ベースの着工戸数は253,287戸で、1960年(同35年)の233,259戸に次ぐ実に63年ぶりの低水準となった。この10年間は多少の増減はあるが、30万戸を割ったままだ。

 国は需要喚起策として、様々な減税策のほかに「こどもエコすまい支援事業」を投入した。追加予算209億円を含め総額1,709億円で、注文住宅はZEHレベルを満たしているものに対して100万円を補助するものだ。2023年9月2日現在、予算に対する申請額割合は90%に達している。注文住宅の割合は60%程度と思われる。

 それなりに効果があったとみられるが、関係者は継続して支援しないと効果は限定的とみている。予算額に達し、支援策が打ち切られたらどうなるのか(言葉は悪いが、子供だましのような小出しの支援策はいかがなものか)。

 記者は、そうした支援策だけでは再浮上はないとみている。住宅購入(賃貸もそうだが)世代のいわゆるY世代(ミレニアル世代)の〝ものよりコト〟に訴える商品開発が必要だと思っている。

 指摘が当たっているかどうかは分からないが、飯田グループなどは対応していると思う。この前も記事にしたが、同社の直近のリポートでは「2023年3月時点の基準において、当社グループで供給する約80%の住宅は、ZEH(ゼッチ)水準である『断熱等性能等級5』かつ『一次エネルギー消費量等級6』を取得している」としている。

 「ZEH水準」というのが味噌だ。「ZEH」とは言っていないが、「こどもエコ住まい」の適合要件である「強化外皮基準に適合し、再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量が削減される性能を有する住宅」を満たしている。巧みと言わざるを得ない。「ZEH100%」と「ZEH水準100%」を区別できる消費者は果たしてどれだけいるか。

 さらにもう一つ。これも添付した記事を読んでいただきたい。記者は、持家志向の相当数は価格が安い分譲戸建てに流れていると考えているのだが、持家志向の消費者の取得希望価格は飯田グループが分譲している戸建て住宅3,000万円とも一致する。

 前段では、持家だけでなく分譲戸建ても9か月連続減少していることを紹介した。このまま推移すれば、今年の着工戸数は昨年(2022年)の145,992戸を下回るのは間違いないが、そもそも昨年の着工戸数は過去最多だった1996年(平成8年)の147,944戸(持家は643,546戸)、2番目の2019年(平成31年)の147,393戸に次ぐ多さだ。コロナ以降の勢いは完全に止まった。この先、持家のように長期にわたって減少するかどうかはもう少し様子を見る必要がありそうだ。

住宅性能評価の分譲戸建てシェア74% 飯田GHは「ZEH化50%」に舵切りを(2023/8/28)

コロナで減った住宅選好の幅 オーダー志向層を蚕食する〝建売り御三家〟(2023/5/28)

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「体感すまいパーク朝霞」

ポラスグループの注文住宅を手掛けるポラテックとグローバルホームは92日、埼玉県朝霞市の川越街道沿いに「体感すまいパーク朝霞」をオープンする。モデルハウス4棟とセンターハウスから構成されており、モデルハウスの延床面積はリアルサイズの30坪台で、全てZEH対応。単独展示場「体感すまいパーク」としては2018年にオープンした「船橋」「柏」、2021年の「東浦和」、2022年の「越谷」に次いで5か所目。オープンを前にした91日、報道陣に公開した。

記者見学会に臨んだポラテック取締役・橋本裕一氏は、「4棟の総延べ床面積は1,372㎡、総工費は7億7,000万円。来場目標は向こう3か月で300組以上。年間受注目標は100棟。待望の東武東上線に開設することができた。朝霞はわたしの出生地でもあり、沿線4市はとてもいい市場を形成しており、目標を達成したい。体験宿泊も予定し、災害時の帰宅困難者の受け入れ、一時避難場所としても提供する予定。沿線に新たな事業所を設けることも検討している」と語った。

次の「体感すまいパーク」は2025年に「吉川南」に開設することも明らかにした。

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センターハウス

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橋本氏

4棟のモデルハウスは次の通り。価格はモデルハウス仕様。

暮らし方をデザインする ~4×4 令和最小限住宅 (造りすぎない家)~「PO HAUS 和美庵」3,500万円(105.98㎡、坪単価109万円) 日本家屋の田の字(4×4)のオーソドックスな間取りをベースに、内と外を緩やかにつなぐ約8帖の「外の間」を設え、LDKに接する通り土間、隠れ部屋を設置。仕上げ・家具には大谷石、塗り壁、格子戸、造作ベッドなどで和風住宅のよさを演出。玄関は引き戸。

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暮らし方をデザインする ~二つのヴォイドで繋がる都市型住宅~「PO HAUS ARZILL4,000万円(124.18㎡、坪単価107万円) 多家族ファミリー居住を想定した木造3階建て。3層吹き抜けと2層吹き抜けのヴォイドを設置し、スキップフロア、ライトコートを多用して家族、自然、周辺環境とのほどほどの距離感を実現した5層住宅。回遊式キッチン、造作風呂、白と黒のサッシ枠などデザインにもこだわり。

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家事と趣味を楽しむ家 ~屋上リビングの家づくり~「北辰工務店」3,000万円(116.54㎡、坪単価85万円) 共働きファミリーを想定。坪単価を抑え「家事ラク」動線を重視し、1階のキッチン、家事コーナー、洗面脱衣所、浴室、2階のランドリースペース、ウォークインクローゼットをつなげているのが特徴。リビング天井高は2950ミリ。屋上リビングも設置して狭小敷地でも空(そら)を実感できる。玄関は引き戸。

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ペットとの生活を楽しむ家 ~ヒトもペットもここちいいを詰め込んだオウチ~「HaScasa3,700万円(110.61㎡、坪単価111万円) 同社グループ初の断熱等級7を取得したツーバイシックス工法を採用。エアコン1台で室内温度をコントロール。室内中央に大きな吹抜け空間を設け、それを取り囲むように玄関、DK、バルコニー、渡り廊下を配置。LD白の家形フォルムとフラワーウォール、R曲面のタイル張り外観も特徴の一つ。

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 4棟のモデルハウスは、ターゲット、家族構成、年代、趣向によって異なるので良し悪しの判断は難しいが、記者は「PO HAUS 和美庵」にほれ込んだ。「外の間」の中央に屋根を突き抜ける大きさのイロハモミジを植えているのがいい。大谷石や長さ約4mのキッチン・テーブルの提案も素敵だ。

 ペットと暮らすことを想定した「HaScasa」は、エアコン1台で全館空調並みが体感できる。最高に素晴らしい。記者はペットは嫌いではないが、好きでもないからよく分からないのだが、設計担当者は自宅で飼っている1歳半の犬を連れてきていた。キャンキャン鳴いたので、犬を飼ったらいいではないかと話したら、8歳の犬も飼っているという。

 3階建ての「PO HAUS ARZILL」と「北辰工務店」は多家族のファミリー層向けにぴったりだろう。狭小敷地にも対応できる。

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PO HAUS 和美庵」

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HaScasa」で

ポラス 越谷市と帰宅困難者一時滞在施設提供に関する協定/頑張れ ポラネコ(2022/10/17

家に帰りたくない〟宿泊体験した社員 ポラス「体感すまいパーク越谷」出足上々(2022/1/8

 

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スムストック表彰式・懇親会(アルカディア市ヶ谷で) 

 優良ストック住宅推進協議会(会長:堀内容介・積水ハウス代表取締役副会長執行役員)は8月31日、総会後の記者会見を開き、参加するハウスメーカー10社の共通基準を満たす「Sum Stock(スムストック)」活動状況を報告し、今後の方針などを示した。

 2022年度(2022年7月~2023年6月)のスムストックの成約数は、2020年度の1,922棟に次ぐ過去2番目に多い1,880棟となった。協議会10社の戸建てストック約396万戸のうち推定流通数は約11,200棟/年で、流通率は約0.3%、スムストックで成約した捕捉率は前年度より1ポイントアップの約17%。2008年からの累計成約数は17,637棟となった。

 スムストック住宅販売士(以下、販売士)は年々増加しており、累計では7,898名(うち約1,400名が現仲介スタッフ)となった。

 2021年~2023年の中期計画の進捗状況は、You Tube動画配信、ディスプレイ(バナー)広告、リスティング(検索)広告などの認知度向上策が効果を上げ、HPアクセス数、査定依頼数、資料請求数などは前年比大幅増となった。

 買取再販型商品は309件で、2021年度の248件から25%増加した。「安心R住宅」の一戸建て標章仕様は、リフォーム済みが114件(全体1,629件の31.1%)、リフォーム提案が126件(全体140件の94.0%)の合計240件(全体1,769件の48.0%)。

 2023年度の重点取り組みとしては、Web広告を中心に据え、より効果の高い媒体・手法へ適宜切り替え、スムストックの査定項目にZEH、V2H、熱交換換気システムを追加し運用促進などを図る。

 堀内会長は、「令和4年度の住宅着工、とくに持家は前年度比で減少し、既存戸建て住宅流通量も減少するなど非常に厳しい状況が続いているが、スムストック成約棟は微増ではあるが、過去2番目の実績を上げた。これまでやってきたことは間違いではなく、期待されていることが分かった。とはいえ、捕捉率は目標としている20%に未達で、中計の最終年度である今年度に達成したい。今年度はスムストック新査定式の運用を開始して、安心・安全のさらなるレベルアップを目指す」などと語った。

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堀内会長

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 記者会見では、記者団からいつも話題に上がる「捕捉率」について鋭い質問が飛んだ。「捕捉率は16~17%台で推移している。2023年度末に20%に引き上げるのは無理ではないか」という質問だ。

 これに対して、堀内会長は「会員の中には30%を超えているところもある。買取再販を増やせば目標は達成できる」と答えた。

 なるほど。捕捉率を20%に引き上げるには前年度から約300棟増やす必要がある。これを買取再販で増やすとすれば1社平均30棟だ。1棟5,000万円で15億円。十分達成は可能だろう。(現在、スムストックは800~900件が協議会ホームページに掲載されており、もっとも多いのは積水ハウス308件で、以下セキスイハイム252件、旭化成ホームズ92件、ミサワホーム78件、大和ハウス工業69件、三井ホーム50件、住友林業37件…となっている)

 記者は、スムストック会員経営者の考えはよく分かる。圧倒的に優れた住宅を建設・供給しながら、既存住宅市場では他の流通会社の〝草刈り場〟になっている現状は我慢ならないはずだ。

 だが、しかし、消費者の立場からすれば、どこが仲介するかは大した問題ではない。売る側とすれば〝高く査定してもらい、高く売ってくれる〟ことを優先するだろうし、買う側は〝いいものをなるべく安く買いたい〟と考える。仲介会社はいわゆる両手仲介を最優先に考える。情報の非対称の問題が横たわっている。

 捕捉率を上げるには、情報発信力を強化する以外にないと考えている。スムストックの物件検索Webはよくできていると思う。土地と建物の価格が明記されており、地方には土地が100坪以上のデザイン性に優れた物件がたくさん掲載されている。これを物件情報サイトなどでも検索できるようにすべきだ。

 そうすれば、「スムストックの強み」をアピールすることができる。この日(8月31日)に配布された資料には、平均的なスムストックは築18.5年で、延べ床面積は128.59㎡、建物価格は1,125万円(新築時価格の約45%)で、築21年以降の建物平均価格は602万円とあった。2015年度の建物価格は522万円だった。7年間で15.3%、80万円も上昇している。建物が古くなっても価値は下がるどころか上昇していることに、記者だけでなく消費者は驚愕するはずだ。

 これはどうしてか。記者は、長期優良やCASBEEなどの性能が高い住宅がスムストックには多いからだと推測している。土地価格はそのときどきの市場に左右されるが、敷地が広く、緑が豊かであれば、土地価格は市場に左右されにくいと考えている。また、スムストックのように性能の高い建物は経年劣化のスピードは一般的な住宅より緩やかで、さらにまた、維持・管理もしっかり行われるから下落しないのだろうと思う。それにしても、7年間に80万円も上昇しているのはどうしてか。誰かこの謎を解き明かしてほしい。

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 この疑問に、同協議会事務局が懇切丁寧に答えてくれた。新築建物の坪単価の上昇が一番の要因で、①標準仕様設備の進化 太陽光発電設備、エネファーム、燃料電池等の環境設備、外壁等のグレードアップ(高耐久塗装、光触媒、親水等)、熱交換型換気システムの導入等②原材料価格の高騰③内装材、設備仕様の進化等々が挙げられるという。メーカーへの聞き取り調査だが、新築住宅の坪単価は7年間で約20万円、平均坪数を40坪前後とすると約800万円建築費がアップしていることになる。

 既存住宅であるため、取引でその上昇分が100%反映はされないが、そのうち約10%が既存住宅取引の際に価格上昇分として反映されているという計算になる。

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 「安心R住宅」について一言。とてもいい制度だと思う。インスペクションの結果を記した調査報告書には、耐震性など「安心」、リフォーム工事に関する「きれい」、その他の住宅性能、長期優良住宅、低炭素建築物、CASBEE評価、BELS認証建物の定期検査・維持・管理に関する事項など「わかりやすい」詳細な情報が盛り込まれている。チェック項目は全体で少なくとも50項目以上あるはずだ。

 しかし、国土交通省は毎年、「安心R住宅」を含めた住宅ストック維持・向上促進事業費として国費を6~8億円注ぎ込みながら、制度の実施状況として市場に流通している件数のみしか公表していない。詳細なチェックを課し〝安心〟のお墨付き与えるだけというのはあんまりだ。売る側も買う側も、知りたいのはどのような物件が登録されており、近傍同種と比べ適正に評価されているかどうかだ。詳細な物件の属性を公表すべきだ。

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 記者会見後には、同協議会の表彰式・懇親会が行われ、いきなり販売士の優秀者表彰が始まった。13人が表彰された(うち半数以上はセキスイハイム不動産)。記者は以前、ある会社の販売士と話し合ったことがある。宅建士には失礼だが、レベルはその比ではなかった。建物の構造、基本性能などに精通しており、国家資格を6つも7つも持っていた。

 そこで、販売士に突撃取材した。トップは仲介担当歴4年で、前期は24件を成約したパナソニックホームズ不動産の東日本住宅流通センター関東チーム チームリーダー・織田星児氏(39)だ。

 織田氏は「わたしは変わり者。珍しがられている。住宅と家電の〝パナソニック〟は日本を代表するブランド。新築と同じレベルの商品説明を行う。その結果、売主からも買主からも〝安心だね〟と言っていただけている」などと語った。

 2位表彰のセキスイハイム不動産 近畿支店阪奈営業所流通営業店店長・小田聡氏(52)は、「表彰制度は成約件数だけでなく、安心R住宅などプラスアルファ―も対象となっている。新築は20年、仲介は8年」だそうだ。

 5位の積水ハウス不動産九州仲介業務課・藤井重徳氏は、「以前、リフォーム現場をみたとき、見せかけだけ変えるだけで建物の価値が生かされておらず、これじゃいかんと考えを改めた。打ち合わせの段階から提案するように切り替えたのが成功し、毎年100件の成約目標をクリアできるようになってきた」と語った。

 嬉しかったのは、6位のセキスイハイム不動産営業統括部中部支店流通営業所所長・小倉弘司氏から声を掛けられたことだ。初めてお会いする方だと思ったが、「10数年くらい前、RBA野球大会のハイム不動産の選手として出場しており、RBAタイムズにも掲載されました」とのことだ。

 すっかり失念していた。検索したら真っ先にヒットした。記事を添付するので読んでいただきたい。当時は年間100棟を販売していた。スムストックは年間30~40件成約するそうだ。

 もっと取材しようと思ったら、会はお開きとなった。飲んだのはビール1杯とワイン1杯だけだった。協議会にお願いだ。来年からは販売士と懇談する場を設けていただきたい。なにごとも現場だ。現場にすべてのヒントがある。販売士の方々は本質的なことを話されたはずだ。

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左から織田氏、小田氏、藤井氏

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左から藤井氏、小田氏、積水ハウス不動産関西福知山営業所・福井駿氏、小倉氏、セキスイハイム不動産近畿支店京阪営業所流通営業店店長・野口大樹氏

スムストック 仲介捕捉率は16% 伸びないのはなぜか/顧客対応の改善も必要(2022/9/1)

「仲介は魅力ある商品に仕上げる仕事」セキスイハイム不動産・小倉弘司氏
 

 

 日本木造住宅産業協会(木住協)は8月30日、「令和4年度 木住協 自主統計および着工統計の分析」結果を報告書(A4版54ページ)にまとめ発表した。会員469社を対象にしたもので、回収は406社(回収率86.6%)。

 報告書によると、令和4年度の木住協会員の新設住宅着工戸数は89,880戸(前年度比3.5%減)、このうち戸建て住宅は85.647戸、共同住宅は4,233戸(同27.9%減)。住宅着工の木造戸建て住宅に占める木住協シェアは20.5%で、前年度より1.0ポイント増加した。

 戸建て住宅の質については、「平成28年省エネルギー基準適合住宅(平成25年度適合住宅含む)」は66,848戸(前年度65,819戸)となり、戸建て全体の78.1%を占め、前年度より2.3ポイント増となった。

 「設計評価住宅」は26,030戸で全体の30.4%(前年度は26,267戸、30.1%)、「建設評価住宅」は16,814戸で、全体の19.6%(前年度は17,643戸、20.2%)だった。全国統計の「設計」30.0%、「建設」21.0%と比較すると、「設計」はプラス0.3ポイント、「建設」はマイナス1.4ポイント。

 「長期優良住宅」は33,080戸で、全国統計115,509戸に占める木住協割合は28.6%となり、木住協戸建て住宅に占める割合は38.6を占め、前年度の38.7%から0.1ポイント減となった。

 「太陽光発電搭載住宅」は26,920戸で、新設戸建て住宅の31.4%を占め、前年度の23,272戸、26.7%と比較すると、戸数、シェアとも増加した。

 「ZEH適合住宅」(ニアリーZEH含む)は前年度の15,883戸から増加し20,854戸となり、木住協戸建て住宅に占める割合は24.3%(前年度18.2%)となり、6.1ポイント増加した。

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 記者はこれまで、全国住宅着工戸数に占める木住協会員シェアは低すぎると思っていたが、考えを改めた。どこかの玉石混交の団体とは一線を画し、会員増・シェアアップを図るより、「良質住宅」の建設・供給に比重を置いたほうがいいと。

 報告書からは、その傾向が読み取れる。住宅着工の木造戸建てに占める木住協のシェアは20.5%なのに対し、全国着工に占める木住協会員シェアは、長期優良住宅が28.6%、太陽光搭載住宅が31.4%だ。省エネ適合住宅とZEH適合住宅は公表されていないが、ともに上回っている可能性が高い。

 住宅性能評価の「設計」「建設」とも全国統計より低いのはなぜなのかよく分からない。個人的には、それより長期優良住宅やCASBEEのほうを重視すべきだと思っている。

住宅性能評価の分譲戸建てシェア74% 飯田GHは「ZEH化50%」に舵切りを(2023/8/28)

木造戸建て住宅に占める木住協会員シェア20% 飯田グループの加入はないのか(2021/8/28)
 

 

 

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