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「xevo GranWood 平屋暮らし」 「寛ぐ平屋」完成予想図

 大和ハウス工業は同社初の平屋木造戸建て住宅「xevo GranWood 平屋暮らし」を発売した。

 「xevo GranWood」は、構造軸組材を100%国産材で賄うことができる純国産材仕様を採用した商品で、住まいを丸ごと遮熱・断熱する「オールバリア断熱」、10kW以上の太陽光発電システムを搭載可能。「木材利用ポイント」にも適合する。

 「xevo GranWood 平屋暮らし」は、屋根形状を4寸勾配にしたことで、天井高が最大約3.1mとなり、開放的な空間を提案する「寛ぐ平屋」など6タイプの外観シルエットから選択できる。

 高齢者人口が増加し、平屋建のニーズが高まっていくと予想されていることから、50歳代の建て替え層をメインターゲットに据えた商品。

 販売価格はモデルプラン(108.75㎡)で2,618万円(消費税込み。「D-HEMS 3」、太陽光発電システム3.15kW搭載)。販売目標は年間100棟。構造は木造軸組。

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「勝どきザ・タワー」完成予想図

 鹿島建設(幹事会社)、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、住友商事、野村不動産の5社JVマンション「勝どきザ・タワー」を見学した。わが国のマンションの歴史に残るマンションであるのは間違いない。シアターのパクリだが、「驚きの次元が異なる」素晴らしいマンションだ。

 物件は、都営大江戸線勝どき駅から徒歩6分、中央区勝どき5丁目の敷地面積約10,000㎡に位置する53階建て全1,420戸(事業協力者住戸102戸含む)。専有面積は40.42~120.55㎡、価格は未定。実施設計・施工は鹿島建設。竣工予定は平成28年12月下旬。販売代理は三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、住商建物。販売予定は5月下旬。

 現地は、施行面積約1.9haの「勝どき五丁目地区第一種市街地再開発事業」の一角。再開発の計画が持ち上がったのが平成18年というから、わずか6年で供給にこぎつけた。中央区の指導のもと都や民間の地権者などの決断がこのようなスピード感のある事業となった。この速さは全国的にも珍しいという。

 敷地の南東側には清澄通りを挟んで「ザ・トウキョウ・タワーズ」が建っている。北西方向には隅田川を挟んで浜離宮がある。2016年開通予定の環状2号線・隅田川橋りょうができれば、浜離宮や汐留駅は徒歩圏になる。

 戸数規模は、タワーマンションとしてはわが国最大級で、3方に翼を広げたようなトライスター型としては「芝浦アイランドケープタワー」(同社施工)、「スカイズ」(清水建設施工)ついで首都圏で3棟目。3棟の連結部に制震装置を配置した世界初の「VDコアフレーム構法」を採用したほか、眺望・開放感を妨げない「ダブルチューブ架構」、床の段差を減らす「段差付ハーフPCaスラブ」、快適空間を実現する「逆梁・順梁」の併用など、同社の最新の建築技術を盛り込んでいるのが特徴。

 外観は白を基調としたアウトフレームで構成。角住戸は大きいガラスカーテンウォールを採用し、濃いグレーのデザインで分節することで陰影の深いシャープで凛としたデザインにしている。

 モデルルームは4タイプ。60㎡は単身・DINKSの入居を想定した白が基調のデザイン。最上階の120㎡のプレミアム住戸は天井高が約4mで、天然石、天然木をふんだんに使用した億ション。カップボード、吊戸棚は標準装備。浴室、トイレには緊急呼び出しボタン付き。ゲストルームは6室で、約60㎡のモデルルームはホテルのスィートクラス。

 マンションギャラリーのシアターは3つ。そのうちのひとつは、模型のような固定装置ではなく、ホログラムシアターによって立体的な画像で視覚的に分かりやすく表現している。巨大ジオラマは5.4×5.8m。主だった建物はほとんど実際の建物と同じように彩色。六本木から豊洲までの都心部を再現している。

 これまで資料請求は約1万件、来場者は約2,000件。同社事業部担当部長・芳賀泰彦氏は、「たくさんの反響をいただいている。価格を決めるのはもうすぐだが、難しい。競合物件もあり、選手村にもたくさんのマンションが建つし、再開発計画も目白押し」と、価格は公表しなかった。

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巨大ジオラマ

◇       ◆     ◇

 記者は鹿島のファンだ。これまで同社の自社分譲マンションはほとんど見てきたし、同社施工の主だったマンションも見学してきた。どう客観的に評価しても、マンションを造らせたら同社がナンバー1だと思う。

 その鹿島が先の施工ミスがマスコミに報じられたときはショックを受けた。他の大手2社も相次いで施工ミスをやらかした。情けないとしか言いようがない。ゼネコンはBtoBの業態だが、マンションはBtoCでもある。ユーザーはデベロッパーと同じくらい施工会社を選んでいるということを銘記すべきだ。バブルがはじけたとき同業のほとんどから不動産事業から撤退したのに対し、鹿島だけは継続して行なってきた。それが現在の評価につながっている。

 今回のマンションについては芳賀氏や事業部担当部長・重松諭氏から1時間30分にわたって説明を聞いた。改めて同社の技術の高さと、モノづくりのこだわりを肌で感じた。

 一つひとつは書ききれないが、もっとも驚いたのは巨大ジオラマだ。森ビルの「六本木ヒルズ」のような精緻なものではないが、おそらく製作には1千万円単位の費用がかかっているはずだ。ジオラマごときで〝わが国初〟などと書くべきではないが、これはすごい。

 共用部には凹凸のある採石したままのような石が採用されているが、芳賀氏によると、中国まで担当者が出かけ、実験場を設け、ああでもないこうでもないと選んだものを採用するという。

 モデルルームのデザインもいい。とにかく壁、サッシ、建具の線が美しいのだ。これはいかんとも説明のしようがない。担当者の感性というほかない。

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ホログラムシアター

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 さて、問題の価格。芳賀氏も重松氏も堅い口を閉ざしたままだった。ここは記者の評価・予想ということで読んでいただきたい。

 記者は三菱地所レジデンスと同社のJV「ザ・パークハウス晴海タワーズ」の分譲開始時に、「現段階で最高レベルのマンションとして坪単価320万円の価値があると」書いた。いまでもその評価は変わらない。

 今回は「晴海」をしのぐ。基本性能、設備仕様はともかく、立地条件が「晴海」をはるかにしのぐからだ。このマンションの計画が浮上したとき、記者は南ばかりをみていた。つまり、「ザ・トウキョウ・タワーズ」が南東側に聳え立っているので、住戸によってはその日影が影響し、眺望も損なわれるので、そんなに高く売れないとずっと考えてきた。

 見落としていたのは北側だった。環状2号線が開通すれば、浜離宮が徒歩圏になることなど全然考えていなかった。汐留駅も徒歩圏になる。「汐留」に近いマンションであることが訴求できれば飛躍的に注目度は高まる。トライスター型にしたのはなるほどと思った。これだけ条件が揃えばいくらになるか…価格は市場が決定するのでここでは書かない。

 もう一つ。細かなことだが、建物中央部には「ライトチューブ」と呼ぶ吹抜け空間を設け、太陽光追尾装置によって自然の光を下層階に取り入れる。この太陽光追尾装置はビルなどではかなり採用されているはずだが、マンションでは記者は首都圏では1~2例しかしらない。

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120㎡モデルルーム

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ゲストルーム

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ホームデコレーション コーディネート例

 コスモスイニシアは4月17日、同社のタウンハウスシリーズ「ザ・ロアハウス」の4棟目となる「ザ・ロアハウス杉並高井戸」(13戸)の竣工見学会を関係者向けに行った。第一種低層住居専用地域の旗竿状敷地の難点を逆手に取り、メゾネット、トリブレットなど戸建て感覚の要素を取り込み、エレベータ、共用施設、駐車場などを設置しないことで価格圧縮を図っているのが特徴で、圧倒的な価格の安さで残り2戸と好調な売れ行きを見せている。

 物件は、京王井の頭線高井戸駅から徒歩9分、杉並区高井戸西三丁目に位置する敷地面積約643㎡、延べ床面積約968㎡の地下1階地上2階建て全13戸。専有面積は69.00〜90.20㎡、価格は4,298万〜5,878万円。坪単価は223万円。竣工は平成26年3月。事業主は同社のほか明豊エンタープライズ。

 現地は戸建てや低層集合住宅が立ち並ぶ一角。前面道路の幅員は約5.4m、敷地延長部分は間口約3m、長さ約20mの典型的な旗竿状敷地。従前は駐車場で、車の出入りにも困っていたという敷地だ。

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ファミリーメゾネット リビング

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  プランが多彩だ。地下と1階のメゾネットのほか、その上階は70㎡台の3LDKとし、北側の斜線制限がある部分は地階と1階と2階のトリプレット(90㎡)にするなどの工夫を行っている。

 地階と1階のメゾネットタイプの階段は木製。コンクリと木を混交させる施工が難しいが、木の温かみを演出するためにこだわったという。2階のフラットタイプの床は突板仕様。

 このほか、屋上やバルコニーの緑化・演出を手掛ける東邦レオによる屋上テラスのスタイリングサービス「スカイテラスコーディネート」も提供している。

 今回、新たなサービス「ホームデコレーション」を導入したのも特徴だ。好みのレイアウト、クロス、小物などについて専門のインテリアデザイナーがコーディネートを提案。一定の額までは販売価格にリフォーム費用として含まれている。

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床は突板、階段は木製

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 同社の「ザ・ロアハウス」は、こうした人気の高い住宅地の第一種低層住居専用地域で、敷地形状に難点があるのが共通点。一般的にはデベロッパーがマンションや戸建ての商品化をためらう土地だ。

 同社は、逆にそこに着目した。同業他社との競合もないことから用地費を低く抑えられるうえ、エレベータ、共用施設、駐車場などを設けないことでレンタブル比を高めることで、相場よりかなり低い価格で分譲できるメリットがある。販売経費を削減するため販売事務所も設置していない。今回の物件も、仮に一定規模以上の低層マンションが建つとすれば、間違いなく坪単価は300万円台の半ばはするエリアだ。3割くらい安いのではないかと思われる。

 同社担当者によると、同じようなタウンハウスをスチールハウスで展開するリムテラスや、低層メゾネットを展開するオープンハウスともほとんど競合しないという。

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敷地延長部分は自然石を敷き詰め邸宅のアプローチ仕立て

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屋上テラス

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外観

 今年10月に創立40周年を迎える三井ホームは4月17日、創立40周年新企画として、超・高断熱の「2×6ウォール」標準化し、高効率健康空調システム「Newスマートプリーズ」の発売を開始したと発表した。

 「2×6ウォール」は、同社の2×4工法を独自技術で進化させた「プレミアム・モノコック構法」に、高性能屋根断熱パネルや継ぎ目のない耐久性の高い外壁、超剛性ベタ基礎を融合させた工法で、基本構造(外周壁)を従来の1.6倍に厚くすることで断熱性を大幅に向上させ、圧縮強度も従来の2.5倍に高め、さらに壁の高さも従来の2×4では約3.8mが限界だったの約6mまで対応が可能とした。これにより断熱性能は業界トップレベルとなったとしている。

  「Newスマートプリーズ」は、業界ナンバー1の省エネ性と、花粉やPM2.5も除去できる機能を持つ。「2×6ウォール」と組み合わせることで、空調効率も16%高められるとしている。

 同社は創立40周年の節目を期し、「住む人の誇りをカタチにする、それが私たちの誇り」を端的に費用減するキャッチコピー「オーダーメイドプライド。」を採用。注文住宅メーカーとしての再ブランド化ら力を注いでいく。

 「オーダーメイドプライド。」を浸透させるための新TVCFのイメージキャラクターに女優の菅野美穂さんを起用することも同時に発表。お披露目も行った。新CMは4月18日から放映される。

三井ホーム 吉永小百合さんに代わる新イメージキャラに菅野美穂さん(2014/4/17)

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創立40周年記念の新商品発表会とあわせ報道陣は過去最多の100人

 三井ホームは4月17日、今年創立40周年を迎えるにあたって新たな広告キャッチコピー「オーダーメイドプライド。」を掲げるとともに、TVCFに女優の菅野美穂さんを起用すると発表した。新CMのお披露目と菅野さんと市川俊英社長のトークセッションが東京ミッドタウンで行なわれた。同社の記者発表会としては過去最多の100人を上回る報道陣が詰め掛けた。

 菅野さんは、プレスリリースによると「知名・人気・実力ともにトップクラスであり、今最も輝いている女優のひとりとして、性別・年代を問わない幅広い共感と支持を得ている女優」として起用、テレビCFは「菅野さんが語る『理想の家は、住む人の心の中にあると思う。』という家を建てる人の想いを通じて伝えるもの」となっている。

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CMカット

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 新しいCMが、同社の顔としてすっかり定着している吉永小百合さんではなく、テレビドラマは見ないからなのだが、記者はほとんど知らない菅野美穂さんに代わったことに少なからずショックを受けた。記者は、「清純派女優」のイメージをこの歳になってまで抱き続ける単純なサユリストではない。むしろ逆だ。女優としての吉永さんより「清く、正しく、美しく」を貫く生身の人間・吉永小百合さんが好きだ。三井ホームはもちろんだが、三井不動産グループ全体のイメージアップに計り知れない貢献をしているはすだ。品と格が備わっているのが吉永さんだ。

 その吉永さんのカレンダーを同社から貰うのを楽しみにしていたが、昨年はもらえなかった。おかしいと思っていたが、同社によると、吉永さんとのCM契約は昨年3月で終了したという。

 理由は分からないでもない。吉永さんも70歳近く。いまの住宅需要層の年代からすれば訴求力は弱まっているのは理解できる。永遠の美女のイメージを壊すようなしわくちゃのおばあちゃん姿の吉永さんのCMなどみたくない。世代交代はやむをえないと思う。

 その後継者として「性別に関係なく知名度、好感度ともトップクラス」(同社・長谷裕専務)の菅野さんが起用されたのもわからないでもない。新CFの撮影エピソードとして紹介されている「今回の撮影は…まだまだ寒さが残る3月半ばでしたが、撮影現場にひとたび菅野さんが現れると、まさに一瞬にして温かな空気に変わり、その場にいる全員をやさしく包んでくれるような心地よい存在でした。そのやわらかな眼差しも、本番になると監督をも唸らせる凛とした演技でした」)というニュースリリースのコピーが使い回しでないならば、菅野さんもまたすごい女優なのだろう。

 しかし、三井ホームは「暮らし継がれる家」が商品コンセプトではないか。ならば、どうして吉永さんと同社のイメージを断ち切るようなことをするのか。「暮らし継がれる家」と同じように、CMも吉永さんから菅野さんへゆるやかに引き継がれるものにできなかったのだろうか。私だったら吉永さんを母親役、菅野さんを娘役、さらに子役を入れた2世帯3世代住宅の提案を行なう。大ヒット間違いないと思うがどうだろう。

 市川社長にこの疑問をぶつけた。市川社長は「お2人一緒というのは理想でしょうが…」と明言を避けた。どんな形でもいい。吉永さんの復帰を願うばかりだ。さらに言わせてもらえば、同社が「世界にひとつだけの家づくり」を目指すなら、イメージキャラクターはオードリー・ヘップバーンしかいない。時代を経るごとに評価が高まっていく、若さが衰えない彼女こそが三井の家にふさわしいのではないか。

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フォトセッション

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 菅野さん効果か。同社が新TVCF発表会の前に行なった創業40周年記念の新商品「2×6ウォール」「Newスマートブリーズ」の発表会には、同社の過去最多となる68人の報道陣が会場となった東京ミッドタウンに詰め掛けた。菅野さんと市川社長との新CMお披露目会には100人を超える取材申し込みがあったという。これも新記録だ。

 そこで同業にこの動員力を聞いた。さすが積水ハウス。同社は平成19年の新商品発表会に138人の記者が集まったという。住友林業も平成23年に行なった新商品「mamato(ママト) 」発表会に130人を集めた。

 デベロッパーでは、森ビル「六本木ヒルズ」、三井不動産「東京ミッドタウン」などは数百人の記者が集まった。三井不動産リアルティの「リハウスガール」発表会でも100人くらい集まる。

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新CM発表会(東京ミッドタウン)

三井ホーム創立40周年「オーダーメイドプライド。」前面に打ち出す(2014/4/18)

「ピンク」一色 住林の新商品「mamato (ママト) 」発表会(2011/6/2)

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「(仮称)大手町1-1計画B棟」(左の建物。右はA棟)

 三菱地所は4月14日、千代田区大手町一丁目の「(仮称)大手町1-1計画B棟」の工事に着手し、大手町初の「住」機能としてサービスアパートメントを併設すると発表した。

 計画は、隣接地で同社とJXホールディングスが建設中の「(仮称)大手町1-1計画A棟」(2015年竣工予定)とともに約16,200㎡の敷地を街区一体開発するもの。サービスアパートメントは約130室で、多言語対応・24時間対応。運営はシンガポールに本社を置く、世界最大のサービスアパートメント所有・運営企業であるThe Ascott Limitedが担い、その最高級ブランド「Ascott The Residence」が日本初出店する。

 オフィスは、敷地西側近傍に皇居東御苑、皇居外苑濠(大手濠)を臨み、地下鉄5路線が乗り入れる「大手町駅」に直結。1フロアあたり約1,000坪の整形大空間を確保。フレキシビリティの高い効率的で快適な執務環境を整備する。

 建物は地下5階、地上29階建て、延べ床面積約149,000㎡、容積率1400%。設計監理は三菱地所設計。施工は竹中工務店。竣工予定は2017年1月下旬。

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オフィス空間(完成予想図)

 

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「グローイングシティ成田はなのき台 セントラルマークス」

 細田工務店は4月16日、全国住宅産業協会の「第4回優良事業表彰」で、千葉県成田市の戸建分譲団地「グローイングシティ成田はなのき台 セントラルマークス」が「優良事業賞 戸建分譲住宅部門(大規模)」を受賞したと発表した。昨年の「戸建分譲住宅部門(中規模)」に続く受賞。

 「グローイングシティ成田はなのき台セントラルマークス」は全35区画で、全区画200㎡以上、23区画が角地、安全性とコミュニティに配慮した街区計画、通風・採光・動線計画にこだわった設計、15%を超える収納率などが高く評価された。

 物件は、JR成田線成田駅からバス10分、徒歩3分、成田市はなのき台3丁目に位置する全35区画。敷地面積は200.43~222.96㎡、建物面積107.23~121.10㎡。現在分譲中の住戸(9戸)の価格は4,016万~4,550万円(最多価格帯4,100万円台)。「成田はなのき台」は全1000区画の団地。 

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 1区画200㎡というのはバブル前では郊外団地では稀なケースではなかったが、その後はほとんど供給されなくなったのではないか。全35区画のうち23区画が角地というのもほとんど前例がないのではないか。

 今回、同社がこのような商品企画を採用したのは地価が低かったからだろうが、果敢な挑戦を評価したい。機会をみつけて現地見学したい。

 

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中井社長

 野村不動産ホールディングスグループは4月15日、恒例の記者懇親会を開いた。約100人が集まった。

 挨拶に立った中井加明三社長は、「足元の住宅市場は順調。とくに都心部は強い需要がある。懸念されるのは建築費の高騰で、まだまだ上がる状況にある。情報収集に努め、適切に対応していく。2016年3月までの中期計画で営業利益650億円、自己資本比率30%を掲げたが、営業利益は2年前倒しで達成できる見込み。今後は年間4,000戸から5,000戸、さらに7,000戸を安定的に供給していく体制を整えていく。財務を強化し、思いきった投資も行なう。今回新設した開発企画本部を通じて複合開発に参入していく。野村らしい事業展開をおこなっていく」と話した。

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 中井社長の挨拶は簡潔明瞭。時間にして3~4分だった。同社の歴代社長はもちろん、他のデベロッパーの懇親会を含めても記録的な短さだろう。昔は30分を優に越える社長、会長の挨拶も珍しくなかった。用意されたビールは熱気で沸騰し、参加者は飲む前に〝醒める〟ほど長かった。

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 記者が聞きたかったのは3点。一つは「オハナ」。建築費の高騰で坪単価130~140万円の「オハナ」は果たしてどうなるか。これについて宮嶋誠一・野村不動産副社長は、「今期も来期も年間1,000戸供給は大丈夫。多少、価格に転嫁せざるを得ないが需要はある」と、今後も第一次取得層の期待に応えると話した。

 もう一つは都市型戸建ての展開について。同社は年間1,000戸供給を打ち出し、これまで独走していた三井不動産レジデンシャルに追い付き、追い抜く勢いにある。当然、三井不動産レジデンシャルが得意とする小・中規模についても用地争奪戦が始まるのではないかとみているが、宮嶋氏も山本成幸常務も「よくバッティングする」と否定しなかった。

 3点目は、昨年10月にリブランディングを開始した「野村の仲介+」は「プラウド」と同じ奇跡をたどることができるかどうかだ。この点については、宮島青史・野村不動産アーバンネット社長は、「半年が経過して社員がピリッとしてきた。お客さんに見られている、下手なことができないという意識改革が進んでいる。2020年までにはやる。見ててください」と自信をうかがわせた。

 今後注目したいのは野村不動産リフォームと野村不動産パートナーズの展開だ。リフォームの社長でもある山本常務は「当社のマンションや戸建てのお客さん以外に外に打って出ることができていない」と課題をあげた。中井社長も「何とかする」と意欲をみせた。

 ビル管理部門と統合し、社名も野村リビングサポートから野村不動産パートナーズに変更した同社・関敏明社長は「売り上げ規模で700億円ですから相当の規模。RBAも両部門を統合して戦う」と、機嫌がよかった。

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 天につばすることかもしれないが、集まった報道陣の方々にもひとこと。今回に限ったことではないが、デベロッパーの懇親会にはいつもこれほどたくさんの記者の方が集まる。ところが、マンションなどの見学会となると極端に少なく、せいぜい20~30人。

 歳をとるとトコロテンのように編集長やら社長やらに出世し、足腰も弱り現場から遠くなるのだろうが、記者が現場から外れたらただの人。何の取り柄もない。現場には取材ネタが溢れているし、懇親会で聞く話は2倍3倍も中身が深まっていく。

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記者懇親会(新宿野村ビルで)

 野村不動産アーバンネットは4月15日、第2回「ありがとう、わたしの家」キャンペーンの入賞エピソードを発表した。

 グランプリは、埼玉県の「はなまるさん」の「愛おしい跡」。娘さんが3歳、息子さんが1歳の時に購入した新築の戸建てが、二人が成長するにつれ床やら壁やらがいたずらなどで汚れていくのに「頭から角をだして」叱るのだが、ある日、実家に連れていたったときの出来事をつづったもの。

 「先生ごっこが好きだった私」が作って貼った「花丸を付けた拙い字の小さな答案」を、子どもが「物置の片隅にしまわれていた机の裏側」から見つけ、「当時の記憶が鮮明に蘇り」「〝子供の成長の証〟として愛しんでくれている父と母」に感謝し、「嬉しくて涙がこみ上げてきました」と、親から私へ、さらには子どもへと受け継がれる情愛を率直な言葉で表現している。

 グランプリには10万円分の、準グランプリの3名には5万円分の、「ありがとう、わたしの家」賞の5名には1万円分のギフトカードがそれぞれ贈られる。今年1月から2月末まで応募を受け付け、198点の応募があった。

 詳細はキャンペーンサイトhttp://www.nomu.com/campaign/episode/へ。

 

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「武蔵浦和SKY&GARDEN」完成予想図

 新日鉄興和不動産(事業比率50%)、三菱商事(同30%)、三菱地所レジデンス(同20%)の3社が5月に分譲する「武蔵浦和SKY&GARDEN」を見学した。埼玉県下の駅近で「最高層・最大級」を謳い文句にユーザーの購買意欲を掻き立てているタワーマンションだ。

 物件は、JR埼京線・武蔵野線武蔵浦和駅から徒歩3分、さいたま市南区沼影1丁目に位置する13階建てA棟、14階建てB棟、32階建てC棟、14階建てD棟、14階建てE棟からなる全776戸(E棟160戸はコスモスイニシア分譲・非分譲住戸15戸含む)。専有面積は58.55~97.90㎡、第1期(戸数未定)の予定価格は4,100万円台〜7,600万円台(最多価格帯4,600万円台)、坪単価は220~230万円になる模様。竣工予定は2016年2月下旬。施工は清水建設。設計・監理は久米設計。販売代理は三菱地所レジデンス、長谷工アーベスト。

 総開発面積約30haの武蔵浦和駅周辺の全体で9つある再開発プロジェクトの最南端に位置する第3街区の開発。約19,000㎡の敷地を生かし、独立型のコミュニティ棟を中心とした23もの多彩な共用施設、まちの賑わいを創出する商業施設、オフィス棟、駐車場・駐輪場、約7,500㎡の広大な庭園から構成される。

◇       ◆     ◇

 再開発の準備組合が発足したのが昭和63年というから、実に25年掛けてようやく分譲にこぎつけた案件だ。当初計画は、リクルートコスモス(現コスモスイニシア)が、当時としてはわが国最高峰の55階建て大京「エルザタワー55」を上回る61階建てからスタート。その後、バブル崩壊にリーマン・ショックに見舞われ、都市計画も数回にわたって変更され、事業者も変更され、今回の3社になった。

 その紆余曲折はともかく、記者の最大の関心事は、3年前に分譲され圧倒的な人気になった28階建て野村不動産「プラウドタワー武蔵浦和マークス」(309戸のうち分譲は280戸)の坪単価225万円を上回るのか下回るのかだ。現段階では微妙のようだが、同じくらいに落ち着くのではないかとみている。

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オアシスガーデン

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 取材は、一般のお客さんでごった返していた4月12日(土)だった。昔は土曜・日曜の現地見学をデベロッパーは認めていたが、ここ20年くらいは「お客さん」優先で見学することはほとんどできなくなっていた。今回は幹事会社の新日鉄興和不動産の計らいで土曜取材となった。

 対応してもらったのは、長谷工アーベスト受託販売第三部門販売二部販売第1チーム上席プロジェクトマネージャー・照井学氏だった。

 照井氏とは初めてお会いしたのだが、ほんの1、2分間で、照井氏がプロ中のプロ、これぞ営業マンであることを観取した。その場面はこうだ。

 シアターは、この物件が埼玉の最高峰で最大級の物件であるということを強烈に印象づける、まるで映画の予告編のような迫力のあるものだった。そのなかで「おやっ」と思うナレーションが2つあった。1つは「大宮、浦和をしのぐ」というもので、もう1つは「武蔵野線と埼京線が交差する唯一無二」という文句だった。

 どこが大宮や浦和をしのぐのか聞き忘れたのだが、これは未だに謎。地価公示ではないはずだし、ひょっとしたら池袋、新宿方面への近さのことだろうかと調べてみたら、なんと浦和より武蔵浦和の方が東京にわずか2~3分だが早くつける。これは嘘ではなかった。

 もう一つ。路線が交差するのだから線路が蛇行しているのならともかく「唯一無二」なのは当たり前ではないか。記者は「唯一無二」の見出しを付けたマンションがひとつだけある。それは三菱地所レジデンスの「ザ・パークハウス千鳥ヶ淵」だ。これは、皇居を見下ろせるマンションは他にないからそうした。

 この話を照井氏にした。驚いたのはここからだ。照井氏は「確かに。武蔵野線と交差する駅は18駅ある」とほとんど瞬時に答えた。そして、順々にその駅名を口にした「西船橋から東松戸-新八柱-南流山-南越谷-東川口-南浦和-武蔵浦和-北朝霞-新秋津-西国分寺-府中本町…」

 あとで確かめたら18駅ではなく12駅だった。照井氏は南武線も含めたのではないか⇒と書いたら、同業の記者から「徒歩連絡も含めると18路線が正解」との連絡をもらった。これはすごい。現地に足を運ぶこともそうだろうし、マーケットを熟知していないとできないことだ。かつて、アンビシャスの安倍徹夫社長が首都圏のマンション供給エリアの全駅を諳んじたのをこの耳で聞いたことがあるが、それ以来の驚きだった。照井氏は「うちは販売会社ですが、長谷工コーポが土地を仕入れたら、都合を付けて極力現場を見るようにしています」と話した。にもかかわらずメタボなのはよく分からないが、激務の反動かハードワークに釣り合うように酒やカロリーを多く摂るからだろうと納得した。

 これも後で聞いたのだが、4月1日付人事異動で受託販売第三部門担当の執行役員から受託販売第二部門担当執行役員に就任した遊佐康人氏によれば、照井氏は「私の右腕。遊佐軍団の一番若い次長職」だという。記者は全然覚えがないが、遊佐氏は以前、照井氏を記者に引き合わせてくれたことがあるという。

 長谷工コーポの施工でもないのに、販売会社を選ぶコンペで同社が選ばれたのは、照井氏のようなプロが揃っているということだろうと合点した。70㎡でも4LDKの機能を持たせたモデルルーム提案も同社が行ったものだという。照井氏の説明は並みの営業マンより数段勝っていた。

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オアシスコート

全戸ワイドスパンがいい 野村不動産「プラウドタワー武蔵浦和マークス」(2011/9/27)

 

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