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 大京は1月13日、同社グループの第1 号で中野区では初めてのサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)「かがやきの季(とき) 中野南台」(28 戸)の入居を2月1日(日)から開始すると発表した。

 「かがやきの季 中野南台」は、大京と個人が共同で所有する社員寮(1991 年竣工)を、サ高住の登録基準に適合した建物にコンバージョン(改修)したもの。提携先のウイズネット(本社:埼玉県さいたま市)が併設する訪問介護事業所を運営し、生活相談、安否確認、緊急時対応、食事サービスを提供するほか、エクセリーベが提供する業界初の「TV 電話による見守りサービス」を導入する。

 物件は、東京メトロ丸ノ内線方南町駅から徒歩5 分、中野区南台3 丁目に位置する4階建て28戸。専用面積は19.11~19.16㎡。建物管理はオリックス・ファシリティーズ。家賃は125,000円、共益費は35,000円、基本サービス料は55,000円、食事サービス費は54,000円。合計で269,000円(消費税込)。

 大京は、利便性の高い立地環境と必要なものだけを選択できる介護サービスをコンセプトに今後10 年で「かがやきの季」シリーズ60 棟の稼動を目指す。

 

 

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「ザ・プレミアスカイ品川中延」完成予想図

 三菱地所レジデンス(事業比率90%)と総合地所(同10%)の「ザ・プレミアスカイ品川中延」を見学した。ガスや電力を効率的に利用することでCO2の排出量を大幅に削減でき、環境にも優しいマンション用の「エネファーム」を搭載した物件で、リビング天井高を約3m(一部)確保するなど見どころの多いマンションだ。

 物件は、都営浅草線中延駅から徒歩5分、または東急大井町線中延駅から徒歩7分、品川区西大井6丁目に位置する15階建て全100戸の規模。専有面積は54.01~76.61㎡、価格は未定。竣工予定は2015年9月上旬。施工は長谷工コーポレーション。3月から分譲する予定。

 特徴の一つはマンション向け家庭用燃料電池「エネファーム」が搭載されていることだ。一昨年、東京ガスとパナソニックが〝世界初〟として発表した際、東急不動産と総合地所が採用するとされていた。

 その後、相次いで他のデベロッパーが採用したことから採用物件は9件に上り、世界初でも日本初でもなくなったが、エネルギーロスが少なく環境に優しい最新のシステムであるということに変わりはない。1600(幅)×959(奥行き)×高2200(高さ)とややスペースをとるが、メーターボックスに収まっているのであまり目立たないし、玄関周りをタイル仕上げにしており、違和感もない。

 それよりほかにこのマンションの見どころはある。12階以上ではあるが、リビング天井高が約3m確保されているのが特徴の一つだ。キッチン部分も約2400ミリある。他のフロアのリビング天井高は約2500~2800ミリ。

 敷地はチサンホテルの跡地。敷地内にケヤキの既存樹を残し、エントランス周りは天然石を配し、ラウンジにはフローリングを使用。住戸は東向き。インテリアデザインは「The SAZABY LEAGUE」が担当。直床でディスポーザも食洗機もついていないが、バックカウンターは標準で、水栓などはジーマテック。敷地西側に第2京浜が走っていることから、窓は2重サッシを採用。

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 肝心の価格は未定だが、三菱地所レジデンスが昨年末に発売し即日完売した「ザ・パークハウス品川荏原町」(47戸)は坪326万円だった。これよりは安くなるはずだ。都内城南のマンションはこれから軒並み坪300万円を突破する。

 事業比率が三菱地所レジデンスが90%で、総合地所が10%なのには驚いたが、双方の利害が一致したということだろう。商品企画は総合地所だが、モデルルームのインテリアなどは三菱地所レジデンスだ。

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エントランス(完成予想図)

 たまたま時間があったので、住宅情報誌に掲載されているマンションのキャッチコピーを読んでみた。これがなかなか面白い。次のようなコピーが目に留まった。

 「購入者からも『デザインが素敵!』との声、多数」

 一般の方はこの文言をどう理解されるか分からないが、業界関係者なら「えっ、こんな表現許されるのか」と思うはずだ。

 不動産業界には、業界の自主規制団体「不動産公正取引協議会連合会」(不動産公取協)があり、「不動産の表示に関する公正競争規約(公取規約)」で広告に関する様々な基準・規制を設けている。とくに消費者に誤解されるような、事実と異なる表示には厳しく、同規約18条(特定用語の使用基準)では、「完全」「完ぺき」「絶対」「万全」「日本一」「日本初」「業界一」「超」「当社だけ」「他に類を見ない」「抜群」「買得」「掘出」「土地値」「格安」「投売り」「破格」「特安」「激安」「バーゲンセール」などは、根拠が示せるものを除き原則禁止されている。

 ここで一つ断っておきたい。記者などが書く記事にはこの規約はまったく適用されない。当然だ。これは憲法によって表現の自由が保障されているからだ。記者が書く記事に規約が適用されたら、ほとんど「不可」になるはずだ。最近書いた「人気必至」などは誘因行為として公取協から厳重注意を受けるはずだ。

 さて、では冒頭の「デザインが素敵!」という文言はどうか。住宅情報誌は記事の体裁を取ってはいるが、これは「記事広告」でもなくチラシ広告と同じ扱いになる。使用する文言には先の厳しい制約があるが、「素敵」そのものは禁止されていないし、発行する側も十分審査しているはずだから問題はないと判断したのだろう。

 しかし、「素敵」も「最高」も意味はほとんど同じで、記者なども連発する。感嘆符(!)も1つどころかダブル(!!)で使うときもあるし、感嘆疑問符(!?)もよく使う。「素敵」の根拠を示さないのは問題がないとはいえないが、購入者の声などをどんどん使用してもいい。手あかのついた文言より効果があるのではないか。

 それにしてもマンションの広告担当者の仕事も大変だ。使用する文言の制約を受け、かつコピーで物件の特徴を表現しなくてはならない。いくつか紹介しよう。( )内は記者のコメント。

 「堂々完成!」「特別事前案内会」(完成して残っているという意味にもとれるが、「特別」とは何か意味不明)

 「足元に緑を纏う」「静謐を纏う邸宅」「東京・城南に住まう」(よくある広告手法。この業界は「静謐」「纏う」「邸宅」「至福」「住まう」などの言葉が好きなようだ)

 「バス停まで徒歩4分」「『東京』駅20分」(松戸からバス便)「柏駅徒歩10分」(ズバリそのもの)

 「1LDK・ゆとりの44㎡台」(44㎡の1LDKが〝ゆとり〟の広さであるかどうかは異論のあるところ)

 「光と風が満ちる」「中枢を自在に使いこなす」「心に響く私邸の品格に出会える」「明るさ・楽しさ・暮らしやすさが集う街」(豊島園)「本当の豊かさと出会い、美しき家族の時をここに刻んでゆく」(これらも不動産広告ではよく使われる。イメージ戦略も重要だ。豊島園はそんなに住みよい街だったか)

 「最大520万円の価格改定!」「返済不安の方に相談会開催」(これから年度末に向かって値引き物件は増える。価格は市場が決めるもの。「返済不安のある」人に相談会とは意味が分からない。きちんと書くべき)

 広告の表現に四苦八苦するのだったら、いっそのこと絵文字はどうか。記者は絵文字をまったく理解できないが、若い人たちはみんな利用しているではないか。「素敵!」と書く代わりに「ヤバイo(^-^)o」などと書いたら、来場が殺到するのか見向きもされないのか。

 もうずいぶん昔だが、公取協は不動産広告の事例集をまとめたことがある。なかなか面白いものだった。記者が印象に残っているものでは、売れない郊外マンションは「駅まで徒歩15分、格好のジョギングコース」と謳った。貧すれば鈍するの見本のような広告だった。

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「シティテラス草加松原」完成予想図

 住友不動産は1月10日、総開発面積54ha、約6,000世帯の埼玉県草加市の「草加松原団地」再生事業の一環として開発を進めている分譲マンション「シティテラス草加松原」(538戸)のマンションギャラリーをオープンした。

 物件は、東武伊勢崎線松原団地駅から徒歩6 分、草加市松原二丁目に位置する11階建て「シーズン」259戸と「ガーデンズ」279戸の合計538戸。専有面積は70.17~87.79㎡、価格は未定だが、坪単価は170万円台の後半から180万円になる模様。竣工予定は「シーズンズ」が平成27年10月、「ガーデンズ」が平成28年4月。設計・施工は三井住友建設。

 「草加松原団地」は、高度成長期に東京のベッドタウンとして日本都市公団(現在、UR 都市機構)が開発し、昭和39 年に完成した当時は総戸数5,926 戸、324 棟が建ち並び“東洋一”と謳われたマンモス団地。建物の老朽化などにより、平成15年、UR都市機構が団地の建て替えに着手。

 全体がA、B、C、Dの4街区にゾーン区分され、駅に近いA街区から順次整備が進められている。全体で従前と同じ約6,000戸が賃貸と民間による分譲マンションになる予定。A街区は約1,500戸の賃貸と分譲が整備済み。今後、B街区約1,500戸(住友不動産のマンション以外は賃貸の予定)、C・D街区はそれぞれ約1,500戸が建設避ける模様だが、詳細は未定。一部戸建ても検討されている。あわせて草加市による道路や公園、公益施設の整備なども進められている。

 建物はコの字型に配置。住宅専有部は南向き75㎡(3LDK)が中心で、キッチンには生ゴミディスポーザー、浴室ミストサウナ、リビング床暖房など。

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 このマンションについては、先に書いた記事を参照していただきたい。分譲単価170万円台の後半から180万円は建築費がどんどん上昇していることを考慮すると予想通りではあるが、これまで松原団地駅圏で分譲されたマンションより単価は3~4割上昇。東武伊勢崎線沿線の埼玉県前駅圏と比べても最高値圏にある。専有面積は最低でも70㎡であることから多様なニーズに応えられそうになく、「高い」という印象はぬぐえない。これほどの戸数でプランが5つくらいしかないのも最近では珍しい。ユーザーがどのような反応を見せるか。

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「シーズンパークアベニュー」完成予想図

約6000戸の松原団地 建て替え本格化 戸数(面積)制限はなぜ(2015/1/12)

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「シティテラス草加松原」完成予想図

 住友不動産が東武スカイライン松原団地駅で約6,000戸の「松原団地」建て替え事業の一環として538戸のマンション「シティテラス草加松原」を分譲する。この記事を書く前に、分譲に際してURと草加市が協議してつけた要件について触れたい。建築費の上昇と厳しい面積要件によってサラリーマンのマンション取得は絶望的になってきた。

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 昭和30年代に建設された約40,000戸のUR賃貸の建て替えが決定されたのは昭和60年代の初めだった。松原団地も昭和39年に完成した総開発面積約54ha、全5,926戸の建て替え対象団地で、計画の概要がまとまったのは平成15年。この間、URと地元の草加市はなにをやってきたのだろう。

 「松原団地」という誰も知らないようなマイナーなイメージが、信じられないような時間的ロスを生んだのか。記者はマンションの取材などで「松原団地駅」には数回訪れているが、業界関係者も含めどこにあるかを知っている人は圧倒的少数だろう。獨協大学があることで知られている駅だが、駅名を「獨協大学」に変えて欲しいという地元住民の要求はあるようだが、具体的にはなっていないはずだ。スカイツリーラインの愛称をつけた時点で駅名を変えていたらまた違った展開になっていたのではないか。

 この問題はともかく本題に入る。すでにA街区の約1,500戸の分譲・賃貸はほぼ事業完了しており、これからB・C・D街区の開発が始まる。住友不動産が分譲するマンションはB街区に該当し、B街区のほかは全てURの賃貸になる模様だ。残りのC・D街区は未定で、戸建ても含め約3.000が建設される。

 建て替え事業が始まって10年間で約1,500戸だ。全て建て替えられるまで何年かかるか分からないが、これまでの事業スピードからして30年かかるのだろうか。これから少子高齢化が加速度的に進むことを考えれば、様々な問題を抱えているといえる。

 第一に指摘したいのが、今回、住友不動産にマンション用地を売却する際の条件だ。敷地面積約2haに対して、草加市とURが課した条件は1戸につき38㎡の土地を確保することだった。2ha÷38=526。同社はほぼ条件通りに建設することが分かる。

 敷地の容積率は200%だから、容積いっぱいに住宅を建設すると、4ha÷538=74.3㎡。同社のマンションの専有面積は約70~87㎡で、平均は約75㎡というから、これもほぼ売却条件通りだ。

 さて、業界関係者の皆さんはこの条件をどう思われるか。同業の記者は「一定の条件は必要。いやなら住まなければいい」と話した。

 なるほど、確かに住宅の質は「広さ」だ。広いほうがいいに決まっている。しかし、先立つのはお金だ。いったいどれくらいのサラリーマンがお金の心配なしに自由にエリアを選ぶことができるだろうか。低中所得層が東京23区内で購入できるマンションはほとんどない。「広さ」は当然入居する人の家族構成によって変わる。単身者なら40㎡でも十分な広さではないか。一律に網をかぶせるなんて暴挙だ。

 よって、記者はURと草加市が付した条件は納得ができない。駅から徒歩6分だ。「松原団地」がマイナーなイメージしかないとはいえ、市民やその他沿線の多様なニーズが期待できる。子育てファミリーだけでなく単身者、DINKS、高齢者の需要もあるはずだ。戸数条件を設けたことは、こうした多様な需要に背を向け、商品企画の自由度を奪うものでしかない。URはこれまでも住宅用地の売却には同様の条件を付してきたが、記者はまったく理解できない。行政もURの意向にどうして沿うのかこれもまた理解できない。

 問題はこれだけにとどまらない。戸数制限(面積要件)は分譲価格に大きな影響を与える。同社は価格は現段階で未定としているが、記者は最低で175万円、アッパーで180万円と読んだ。マンションの建築費がどんどん上昇しているので、他と比べ割高ではないとおもう。

 しかし、「松原団地」駅圏のこれまでのマンションと比べればとんでみない単価になりそうだ。草加駅圏ではリーマン・ショック前に駅近で同社の物件(93戸)と東京建物の物件(63戸)が坪185万円で分譲された。東建のほうは立地条件がよく戸数も少なかったことから早期完売したが、同社は完売まで3年くらいかかったのではないか。

 草加でも坪185万円というのは限界価格だと思う。南越谷の駅近マンションもアッパーは180万円だ。

 松原団地でいえば、これまでは坪130~140万円が相場だ。今回はこれらから3~4割のアップだ。単価が上昇する分だけ専有面積を圧縮すればまた展望が開けるが、今回はそれがない。同社はこの厚い壁を打ち破れるのか。

 住宅ローン金利はただ同然まで下がったが、容易に超えられる壁ではない。街はお金持ちも低所得者も年よりも若者も住んで生き生きしたものとなる。都市計画のイロハだ。URはそれをやってこなかったから解体されようとしている。十分学習したはずだと思っていたが、まだ固陋にしがみつこうとしているのか。

 批判的なことばかり書いてきたが、一つだけ突破口になりそうな「切り口」もある。草加市は財政的に健全だが、市民の施策に対する満足度は水環境、緑環境、景観、防犯など20~30%台で決して高くない。しかし、「松原団地駅西口」の都市計画に対する満足度は57.9%で、「草加駅東口」の55.1%より高く市内でもっとも評価が高い。今後、住宅、公園などが整備されれば、「草加」を上回る住みよい街になる可能性はあるとみた。

住友不動産 全6,000戸の「松原団地」建て替えエリアで538戸のマンション(2015/1/13)

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「(仮称)品川ベイサイド大規模プロジェクト」完成予想図

 住友不動産は1月8日、東京ガスのマンション向け家庭用燃料電池「エネファーム」と「停電時発電機能」を「(仮称)品川ベイサイド大規模プロジェクト」に搭載すると発表した。

 「停電時発電機能」を導入することで停電時に「エネファーム」が発電停止中でも、自立起動して発電し、停電時使用可能コンセントを通じて電力を家庭内に供給することができる。同社は51戸に採用する。

 物件は、JR 山手線品川駅からバス4 分・「天王洲アイル」バス停徒歩5分の全254戸。竣工予定は平成28 年2 月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。

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 マンション向け「エネファーム」は、東急不動産が昨年分譲開始した「ブランズ品川勝島」に採用されたのが第一号で、これまで三菱地所レジデンス・総合地所「ザ・プレミアスカイ品川中延」、サンケイビル「ルフォン石神井公園」、東京建物「Brillia東小金井」、同「Brillia山手動坂」、積水ハウス「グランドメゾン上原コート」、伊藤忠都市開発「クレヴィア小竹向原」の7件に採用されている。「停電時発電機能」を搭載しているのは今回が初めて。開放廊下側に設置するためかなりのスペースが必要で、コンパクト化が課題。

 

 

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「グレイプス大森西」

 東京建物グループは1月8日、東京建物シニアライフサポートが介護サービス(居宅介護支援・訪問介護)を提供する初のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)「グレイプス大森西」の現地案内会を開き、1 月17 日から開業すると発表した。12月から募集しており、7区画に申し込みが入っている。

 「グレイプス大森西」の主な特徴は、①24時間365日、介護スタッフが常駐②入居者をサポートする〝もう一人の家族〟のコンシェルジュ③各部屋に設置したセンサーによる最新型の見守りシステム④家庭の味を大切にした現地調理で提供する食事サービス⑤分譲マンション「Brillia」準拠の設備・仕様⑥終身建物賃貸借と入居一時金不要の賃貸方式-など。

 発表会に臨んだ東京建物シニアライフサポート・加藤久利社長は、「2009年にサ高住の第一弾『グレイプス浅草』の営業を開始して以来、やさしい手などの外部オペレーターに依存してきたが、これからは外部オペレーターとコンソーシアムを組んでより質の高いサービスを提供することで顧客満足度を高めていく。当社グループは高齢者向け住宅事業を重点分野と位置付けており、今後、中長期的には50棟(今回の物件で5棟目)を目指す」などと話した。

 物件は、JR 京浜東北線蒲田駅から徒歩13分、大田区大森西七丁目に位置する5階建て全56戸(ほかに訪問介護事業所・居宅介護支援事業所)。専用面積は18.60~53.67㎡、月額賃料は127,000~383,000円。管理費は15,000円(浴室あり)・20,000 円(浴室なし)。基本サービス(税込)は37,800円(1人入居)・54,000円(2人入居)。食費(税込)は朝食:540円昼食:756円夕食:864円、3食30日分:64,800円。事業主は東京建物、貸主は東京建物不動産販売、運営受託は東京建物シニアライフサポート。設計・監理はINA 新建築研究所。施工は古久根建設。

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 同社グループのサ高住事業が軌道に乗り、いよいよ加速度を高めるようだ。サ高住は〝玉石混淆〟と言われるが、同社は「サ高住」「有料老人ホーム」双方を検討している顧客のニーズを幅広く取り込む戦略で、居室面積を広くしたり、サービスを充実させたりして差別化を図っていく。

 今回の物件では、敷地に制約があり、サ高住の適正規模といわれる60~70戸を確保するため約18~21㎡のコンパクト住戸を36戸設けているが、一方でニーズが高い広めの約35~53㎡の住戸も5戸設置しているのが特徴だ。

 有料老人ホーム・サ高住事業は、積水ハウスなどのハウスメーカーが積極的に取り組んでおり、デベロッパーでは東急不動産グループ、オリックス不動産グループ、NTT都市開発グループなどが力を入れている。

 今後は、入居者の資産管理・運営、所有建物の空き家管理・処分、土地の有効活用などの周辺事業も期待される。どこが抜け出すか。

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「グレイプスホール」(左)と共用浴室

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 現地案内会には、やさしい手から出向している東京建物シニアライフサポート取締役介護運営部長の小林新吾氏も同席していた。記者は「外から入ってこられてデベロッパーの印象はどうですか」と聞いた。小林氏はすぐさま「お客さま第一主義を貫かれている点ではデベロッパーらしくないかもしれませんが、すべての事業もこれが一番大切。全然違和感はありません」と答えられた。

 この答えには記者もびっくりしたが、コツンと胸に響くものがあった。東建を30数年間取材してきているが、まさに〝デベロッパーらしくない〟のが同社の特徴だ。みんなおっとりしている。時には他社の後塵を拝することもあるが、長い目でみればこの姿勢がもっとも必要なことかもしれない。

 ついでにもう一つ。見学会は業界紙記者向けだけでなく、証券会社のアナリスト向けにも行っており、こちらのほうは業界紙向けより多い約30人が参加したという。アナリストは机上の計算しかしないと思っていたが、大間違いだ。ごめんなさい。

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25㎡の居室(浴室なし)

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不動産協会・FRK合同 新年賀詞交歓会の会場となったホテルオークラの「松・竹・梅」

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木村氏(左)と竹井氏

 不動産業界は前倒し10%増達成-恒例の不動産協会と不動産流通経営協会(FRK)の2015年合同新年賀詞交歓会が1月7日行われ、参加者は前年比10%増の約1,050人が集まり、先送りされた消費税10%を前倒しで達成したような賑わいをみせた。

 冒頭、挨拶に立った木村惠司・不動産協会理事長(三菱地所会長)は、「今年は明るい展望が開ける年にしなければならない。デフレ脱却、持続的な成長がかなえられるかどうか正念場に差し掛かっている。このままでは成長できない。持続的な経済成長のための第三の矢のメニューは示されている。これを着実に実行することが肝要」と切り出し、足元の不動産マーケットについては、マンションは好調としながら、「用地取得が難しくなり、工事費の上昇が懸念される。本日も多くのゼネコンさんがいらっしゃっているので、この問題については配慮していただきたい」と建設業界を牽制し笑いを誘った。

 税制改正については、「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置が3,000万円に拡大されるなど100点満点」と評価した。

 「地方創生」についても触れ、「大都市の国際的な競争力を高め経済を牽引することが大事で、これは地方創生にとっても有効で、車のエンジン、両輪のような役割を果たす。人口減少社会を迎え、山林、農村も含め都市、住宅のあり方を真剣に考えないといけない」と話した。さらに、環境問題やインバウンドなどについても提言を行っていくとした。

 乾杯の音頭を取ったFRK・竹井英久理事長(三井不動産リアルティ社長)は、「昨年は足踏み状態が続いたが、税制改革で買取再販に係る税の軽減措置が取られたことを歓迎したい。これからは中古マンションを買ってリフォームするなどして付加価値をつけて分譲するスタイルがスタンダードになる」と語った。

 また、インターネット社会に対応する仲介のあり方をお客さま目線で考えることが必要とし、不動産取引主任者の「宅建士」への名称変更については、「これから魂を入れる、倫理観を高めていくことが重要」などと述べた。

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会場

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 以下、会場で拾った声を紹介する。( )内は記者のコメント。(順不同)

 木村惠司・不動産協会理事長 都市と地方をどうつなげていくか。点在している地方はまとまってコンパクトにし、道路を整備し、IT技術などを使って都市とつなげ、都市と地方の共存を考えないといけない(大賛成。不動産協会が音頭を取ってほしい)

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三枝氏(左)と高木氏

 東急不動産・三枝利行社長 (「ブランズタワーみなとみらい」は坪400万円? )いきたいね(まんざらでもなさそうだった)

 コスモスイニシア・高木嘉幸社長 (わたしの「ベスト3マンション」の記事見ていただけましたか)もちろん、今年も質の高いマンションを供給していく

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左から林氏、山本氏、中井氏

 山万・林新二郎常務 農業を始めたよ。ハウスをつくってもうすぐトマトを供給する。イチゴもつくる(名刺には山万ユーカリファーム社長の肩書がついていた。「ユーカリが丘」は奇跡の街。業界関係者も一般の方も是非見学を。この街に未来の街づくりのヒントがある)

 野村不動産ホールディングス・中井加明三社長、野村不動産・山本成幸取締役 (いよいよ「プラウドシティあさがや」が始まりますが、坪400万円はないですよね)400万円?いきたいですよね(「400万円はないでしょ」と別の声)

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廣岡氏(左)と島田氏

 フージャースホールディングス・廣岡哲也代表取締役 (つくばのシニア向けマンションはいいですね)町田と柏の葉で第二弾、第三弾も準備中(顔が真っ黒なのは正月に湯沢で家族とスキーに行っていたため。ヒゲはそらなくていいのか)

 タカラレーベン・島田和一社長 ストック、フィービジネスにはずみをつける年(昨年は富山と仙台に営業所を新設、地方展開に力を入れるとともに、マンションデベロッパーのサンウッドと資本提携、住宅情報館の子会社化するなど事業の多角を進める。今年も目が離せない)

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菰田氏(左)と高井氏

 三井不動産・菰田正信社長 (今年の年頭所感で法人税率の引き下げについて言及されていたが)当然。投資もしやすくなるし雇用も拡大する。賃金? 法人税率と同じかどうかは答えられないが、業績(過去最高)に見合う賃上げはやらないと。(法人税は住宅価格に含まれるので、税率が下がれば価格は下がるのか)分譲価格はコストの積み上げだけではない。マーケットが決めること。むやみやたらと(工事費上昇を)価格に転嫁することはしない

 大和ハウス・高井基次上席執行役員 マンションはこれからどんどん価格があがっていく。しかし、ユーザーの取得能力が上がっているわけではない。需要と供給の乖離が表面化する。また来た道にならないといいが(おっしゃる通り。記者は都心のマンションは高値追求結構だが、郊外部は企業努力で抑えるべきだと思う。〝時の人〟長谷工コーポ辻範明社長からは「価格は抑えます」の言質を取りたかったのだが、会場を飛び回っていたのか見つけだすことができなかった)

 ある旧知の中堅デベロッパーの役員 知らない人ばっかり。だれか紹介してよ(記者も知らない人ばっかり。当たって砕けろだ。本当は100人くらいにインタビューしたい)

 昨年、ある業界紙を退社した方 友人の会社にお世話になり「好きなことをやっていい」といわれているが…(記者もそう。「RBA野球を取材するほかは好きなことをやっていい」と言われてお世話になることを決断した。目指す目標は一つ「業界を明るくすること」だ)

 不動産流通研究所の「R.E.port」が圧勝-今年の住宅・不動産市場がどうなるか、業界各社はどう動くかを探る意味で年初に業界紙各社が報じる「年頭所感」は大きなヒントを与えてくれるが、今年も不動産流通研究所の不動産ニュースサイト「R.E.port」が過不足なく伝え、他者を圧倒した。

 「R.E.port」が紹介した年頭所感は5日と6日で太田国交相の1573字(400字の原稿用紙で4枚)を筆頭に42団体・会社に及んだ。ハスウメーカーはやや少なく、デベロッパーは大手が中心でややもの足りないが、不動産流通業界の団体・会社はほぼ完璧に網羅しているのではないか。

 所感の中身も具体的で、各社のつばぜりあいが手に取るように伝わってくる。いくつかを紹介しよう。

 東急リバブル・中島美博社長のそれは檄文だ。「不動産流通業界は今後も大きく変化していくだろう。その中で当社の取り組みとしては、新規出店を積極的に行うとともに、インナーブランディングである『スピード』『専門性』『サービス』の強化を徹底することで、他社以上の変化と成長を実現していきたい」「今のような変化の激しい時代には、常に新しいことに取り組み、イノベーションしていくことが成長の絶対条件である」と呼びかけている。

 三井不動産リアルティを激しく追う住友不動産販売・田中俊和社長も「既存の直営店舗網を拡充し、当社の強みである『地域密着』を深めつつ…今年は更に発展させていきます。全役職員は『住友ブランド』にふさわしい社員としての行動を日々徹底するよう、心がけてほしい」と更なる飛躍を期した。

 東京建物不動産販売・種橋牧夫社長は「顧客基盤と独自性のある機能をさらに拡充し、差別化戦略を追求する」など三本の矢を掲げ、全社一丸となるよう檄を飛ばした。

 不動産流通業界のトップをひた走る三井不動産リアルティ・竹井英久社長は余裕があるのかないのか分からないが、「行く先に『生い茂っている』不動産流通の旧習や古い常識を打破し、“新しい不動産流通の創出”、“新しい会社への改革”を力強く推し進めてまいる所存です」と、意識改革・人材育成に意欲を見せた。

 ここまで紹介したら、2013年から新ブランド「野村の仲介+(プラス)」を掲げ、〝ただ住まいを探すだけなら、不動産仲介なんていらない。〟などと同業他社に挑戦状を突きつけている野村不動産アーバンネットの宮島青史社長の所感がありそうなものだがそれがない。「R.E.port」は頼んだのか頼まなかったのか、野村不動産アーバンネットが拒んだのかどうか、それは謎だ。

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 「R.E.port」がここまで紹介しているのに、同業他社はまったく掲載なし。週刊紙だから読者には年初に新年号が届いてはいるのだろうが、不動産は生き物。じっくり読ませる記事ももちろん必要だが、その時々の空気を伝えないといけない。ネットは最大の武器の一つだ。コピー&ペーストで済む年頭所感をいくら掲載してもコストはかからないし、一般の読者(ユーザー)をつなぐ大きな役割を担っているはずだ。

 しかし、かくいう記者も紹介できたのは10社のみ。完敗だ。それでも、法人税率の引き下げや岩盤規制の突破に言及した三井不動産・菰田社長、大都市の国際的競争力を高めるのは地方創生にとっても有効と話す不動産協会・木村理事長、女性活躍(ダイバーシティ)をさらに推進するとした積水ハウス・阿部社長と野村不動産ホールディングス・中井社長など、それぞれが考えていることが少し分かった。

 法人税率の引き下げで恩恵を受けるのは誰か、都市と地方の共生は可能か、女性活躍でリードするのはどこか。それぞれが今年の大きな取材テーマになりそうだ。明日は不動産協会の新年賀詞交歓会だ。菰田社長には、法人税はマンション価格に転嫁されているのか、引き下げで価格は下げられるのか是非聞いてみたい。

 東急リバブル、東急ホームズ、ミサワホームの3社は1月6日、相互の顧客サービス向上に向けた業務提携契約を締結したと発表した。

 最近の国内不動産流通市場では、一般事業法人や個投資家による事業用・投資不動産の売買に際して、事業に精通する専門家のサポートを行なうのが狙い。東急ホーム、ミサワホームは、戸建て住宅のほか、マンションやオフィスビル、商業施設、ホテル、医療・シニア施設などのオペレーションアセットの分野でも事業展開している。

 3社の業務提携により、東急リバブルの顧客が保有または売買する事業用・投資用不動産を対象に、東急ホームズとミサワホームが連携して新築・増改築工事をはじめ、既存施設の耐震化や省エネ対策、エンジニアリングレポートの作成、長期修繕計画の提案などを行い、対象不動産のバリューアップを支援していく。

 

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