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「オーベルコート世田谷弦巻」

 大成有楽不動産販売が分譲開始した戸建て「オーベルコート世田谷弦巻」を見学した。桜新町駅から徒歩14分の全10棟。1億前後の価格に見合う上質感に溢れるどこにも負けない商品企画だ。

 物件は、東急田園都市線「桜新町」駅から徒歩14分、世田谷区弦巻1丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する全10棟。第1期(7棟)の敷地面積は100.08~107.20㎡、延床面積は92.32~99.98㎡、価格は9,690万〜11,990万円。竣工は2018年9月。設計・施工は三菱地所ホーム。

 現地は閑静な住宅地。開発道路は自然石を円環状に敷き詰めた舗装仕上げ。建物は柱型、デザインウォール、ジョリパット、ボーダータイル、ゲートウォール、鋳物玄関門扉などを多用して上質感を演出している。

 住戸プランでは、全熱交換換気システム、東急セキュリティ、宅配ボックス、良水工房、フィオレストーン天板、アルミ樹脂複合窓、パナソニックの新製品スピーカー付きダウンライト、リビング・ダイニング・キッチン床暖房などを採用している。

 同社事業推進本部分譲事業室長・靜井耕史氏が「ブランド力は大手にはなかなか及ばないが、それを補うためしっかり造りこみをし、来場者の歩留まり率を高めるように気を配っている。質で勝負。最近は三菱地所ホームの施工が多いのも特徴の一つ」と話した。

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モデルハウス

◇       ◆     ◇

 同社の分譲戸建てを見学するのは4年前の人気になった「オーベルコート葛飾金町」(32戸)以来だった。今春には、4,600万円台平均の「オーベルコート松戸新田」25棟を(1期17棟・2期8棟)即日完売したという。

 今回はさすがに1億円前後という価格帯からして即日完売というわけにはいかないだろうが、第1期で7戸を供給したように、早期完売の手応えを感じているようだった。

 確かに、靜井氏が「質では負けない」と話したように、外観は同業他社の高額物件と比較して負けないと思った。設備仕様もそうだが、柱型、デザインウォールなどが美しい。

 同社が戸建て分譲事業を開始したのは平成6年。以降、手掛けたプロジェクトは100を超えるという。ノウハウを蓄積してきたからこそ継続できたのだろう。不動産流通会社でコンスタントに分譲戸建てを供給しているのは同社だけではないか。玉石混交の分譲戸建て市場でキラリと光る珠玉のような存在だ。

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モデルハウス

大成有楽不動産販売 分譲戸建て「葛飾金町」第1~3期 全32戸が即日完売へ(2014/12/10)

カテゴリ: 2018年度

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「DIWKS  PARFAIT(デュークスパフェ)」プラン

 ナイスは11月28日、新商品「DIWKS  PARFAIT(デュークスパフェ)」を2019年新春から全国で供給すると発表した。

 夫婦ともにキャリアを持ちながら子育てをする世代を意味する「DIWKS(デュークス)」向けで、完璧なものを意味するフランス語「PARFAIT」には、ママの家事を手伝うという発想から脱却し、家族全員が自立する思いが込められている。

 ポイントは、「パワークローゼット」「パワー洗面」「パワーキッチン」の3つ。それぞれを寝室からと玄関からの2wayとすることで、ストレスを解消し、家族全員の「時間短縮」を実現する。

 「パワークローゼット」は、広さ約3畳大。家族全員の収納ドレッシングルームに、家族それぞれのコーナーを設け、衣類だけでなく、小物やバッグなども効率的に収納できるようにする。

 「パワー洗面」は、広さ約2.5畳大。パパ用とママ用の2つのボウル、ミラー裏にはコンセントを2つ配置、充電式の歯ブラシや電気シェーバーの利用に便利な工夫を加え、手元に引き出せるミラーはメイクがしやすい設計となっている。併設したランドリークロークでは洗濯-物干しができる。

 「パワーキッチン」は、広さ約3畳大。ママの戦場であることから、手を伸ばせば届く距離で最大限の機能を発揮する「コックピット」のようなスペースとなっている。

 販売開始は2019年1月から。年間販売目標は150棟。2019年1月12日(土)、横浜市都築区の街かどモデルハウス港北ニュータウンにモデルハウスをオープンする。

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「パワークローゼット」

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 この日は、すてきナイスグループの2019年3月期決算業況説明会があり、同社社長・小暮博雄氏が約1時間にわたって第2四半期の業績やトピックスなどについて語った。記者は風邪がひどく、話に集中ができず、ろくに聞いていなかった。

 途中、ナイス住宅事業本部事業推進事業部設計部・岡部あや子氏が「DIWKS  PARFAIT(デュークスパフェ)」について説明したのもよくわからなかったが、会社を出てから子どもを保育園に迎えに行って、家に帰り、食事を作り、食べさせ家事を終え、椅子に座れるのは8時半で、パフェ、p音、戦場、パーフェクト、パワー、フェラーリ、ベンツなどの言葉が発せられ、記者を眠りから呼び戻した。

 どのような意味であるかは前段を読んでいただきたい。記者も約10年間〝主夫〟を完ぺきではないにしろこなした経験があるのでよくわかる。食事を作るのは30分。宿題を手伝うのも30分。弁当に5色を入れるのは忘れなかった。洗濯を1日に2回するのはざらで、こんがらかった衣類をほぐしベランダに干すのもまた大仕事だ。ティッシュが入ったままのズボンを洗ってしまうことも度々で、その始末がまた大変。自分の時間が持てるのは10時過ぎだった。それからぐびぐびとウイスキーを飲んだおかげで糖尿病の数値が跳ね上がった。

 岡部氏が「パフェ」と「p音」にしたのは、野性味にあふれるボルボ、ベンツ、BMWと違って、ポルシェ、フェラーリと同じように洗練された響きを重視したからだという。

 なるほど。読者の皆さんはデベロッパーのマンションブランドも「p音・ハ行」が多いのをご存じか。「パークホームズ・三井不動産レジデンシャル」、「パークマンション・三菱地所レジデンス」、「プラウド・野村不動産」、「ブリリア・東京建物」、「ブランズ東急不動産」などだ。ナイスの戸建て「パワーホーム」も同じだ。岡部氏が話したポルシェ、フェラーリ、ボルボ、ベンツ、BMWもみんな「ハ行」なのは単なる偶然か。

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 話が横道にそれた。いまだに時代遅れの田の字型プランを墨守しているところも少なくはないが、ハウスメーカーもデベロッパーも〝家事は戦場〟からの解放に懸命に取り組んでいる。その環境(商品企画)は完成形になりつつあると思う。今回の新商品もその一つだろう。

 あとは各企業が働き方改革を進め、ワーク・ライフ・バランスの取り組みを実践するかどうかに掛かっている。長時間働いても生産性は上がらない。多くの人が言うように何にごとも集中してできるのは4時間が限界だろう。

カテゴリ: 2018年度

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新モデルハウス「たかさごの家」

 埼玉県蕨市に本拠を構える高砂建設は11月23日、LCCM仕様の宿泊体験型新モデルハウス✕リアルサイズモデルハウス✕コミュニティショールームを川口市にオープンする。

 新モデルハウスは、京浜東北線蕨駅から徒歩12分、川口市芝2丁目に位置する木造2階建て延べ床面積165.61㎡(50.1坪)。ZEHを超える新たなエコ基準「LCCM(Life Cycle Carbon Minus:ライフサイクルカーボンマイナス)」住宅に認定された「彩樹の家LCCM」と同仕様。同社の注文住宅を検討する顧客は体験宿泊が可能。

 「彩樹の家LCCM」は、埼玉県産材・西川材を活用し、外断熱工法と二重通気システム「ソーラーサーキット」を採用することで自然の力を最大限に活用しながら、CO2排出量とエネルギー消費量を削減した自立型循環住宅として、国土交通省の平成30年度(第1回)サスティナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)に採択されている。

 敷地内には、従来からある約30坪のリアルサイズモデルハウスのほか、地元に人気のレストラン「ピッツェリアオオサキⅡ」、地域居住者が利用できるコミュニティスペース、西川材を紹介するコーナー、リフォームなどの商談機能を併せ持つコミュニティショールームが新たに併設される。

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「ピッツェリアオオサキⅡ」

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ショールーム

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 新たなモデルハウスは、西川材がふんだんに用いられており、外断熱・ソーラーサーキットだからこそ可能となる大きな吹き抜け空間やライブラリー、リーディングコーナーなどが設置されているほか、同社の女性スタッブによるデザインが採用されているのが特徴。約9畳大の主寝室と約2.8畳大のミセスコーナーの床はヘリンボーン仕上げ。坪単価は80万円くらいではないかと予想したが、その通りだった。

 記者はヘリンボーンが大好きだが、どちらかと言えばパブリックスペースで利用されるほうが多いのではないか。今回は主寝室とミセスコーナーに採用されているのが面白い。材料はヨーロピアンオーク。

 外断熱のよさは、経験しないと分からない。同社はもう25年も前から体験宿泊が可能な同社単独の川口、浦和、ふじみ野、練馬などの展示場を展開してきた。

 同社社長室広報課リーダー・吉松史章氏は、「モデルハウスで体験宿泊を可能にしたのは当社が初ではないか。これまで約1,000組が泊っている。宿泊者の成約率は申し上げられないが、間違いなく高い」と話した。

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主寝室

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新モデルハウス

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 同社が建設した分譲戸建ては、さいたま市が取り組む「次世代自動車・スマートエネルギー特区」に指定された「浦和美園E-フォレスト」で見学している。埼玉県産材の西川材(檜)を多用しているのが特徴だった。

 吉松氏から「浦和美園E-フォレスト」の第2弾「T-Avenue」の概要を聞いた。浦和美園駅から徒歩5分の全45戸で、内訳は同社が8棟、ポラスグループの中央住宅が33棟、アキュラホームが4棟。来年2月から販売開始するという。5,000万円台が中心になるというから、申し込みが殺到すると記者は読んだ。

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玄関正面の西川材のデザインウォール

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外観

どこにも負けない先進の街づくり「浦和美園E-フォレスト」竣工 街びらき(2017/3/27)

総合展示場からの脱却〟に拍手喝さい ポラスが宿泊可能な単独展示場 開設(2018/10/5)

カテゴリ: 2018年度

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「千里ホームギャラリー」

 三菱地所ホームは11月17日、同社の富裕層向けブランド「ORDER GRAN(オーダーグラン)」関西エリア初出展となる「千里ホームギャラリー」をオープンした。

 国産のスギ材を用いたCLTパネルを建物2階の床面に採用しているほか、来客をもてなし、家族それぞれの趣味嗜好を反映する空間「「LOUNGE(ラウンジ)」を随所に提案しているのが特徴。

 オープンの前日16日に行われた記者発表・内覧会に臨んだ同社・加藤博文社長は、「2年半前に発売開始したオーダーグランの受注第一号は関西だった。ようやく関西圏で発表できることができた。富裕層マーケットに強い当社の従来商品企画に加え、今回はCLTを採用するなど東京にないモデルハウスができた。CLTは新たな領域に入っていくもので、三菱地所グループ全体として業界に先駆けて取り組んでいく」と話した。

 千里ホームギャラリーは延床面積約259.88㎡(78.61坪)。1階の天井高は約3m、サッシ高は約2.7m、床はオーク材。

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ウエルカムラウンジ

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 関西圏のモデルハウスを見学するのは初めてなので、見たまま感じたままを率直に書く。

 まず、全館空調「エアロテック」について。同社関係者は「同業他社と比べて当社が一番いいとお客さんから評価はされているが、首都圏ほど全館空調のニーズは高くないのが関西圏の現状」と話した。

 最近、埼玉県住まいづくり協議会が主催したシンポジウムで、星旦二・首都大名誉教授の「健康な住宅を創りましょう」と題する講演を聞いた。星氏は「冬期の風呂場気温が18度以上、壁が漆喰、床は無垢材」を強調された。医療・健康の視点から住宅のあり方を考える機運が高まっている。これは粘り強く訴えるしかない。

 次に、CLT。モデルハウスには厚さ210ミリのCLTパネル材が2階の約40坪の床全面に採用されている。

 残念なのは、予想されたことではあるが、CLTのよさが一番わかりやすい現わしにはなっておらず、外から見ても内から見てもコンクリや鉄との区別がほとんどつかないことだ。

 ただ、同社もそのあたりの事情は百も承知のはずで、現在工事中の沖縄・下地島空港ターミナル施設、宮城県・仙台市の賃貸住宅などでCLTの普及に積極的に取り組んでいることを内外にアピールするのが狙いなのだろう。

 コンクリや鉄と木を同じ土俵で戦わせるべきではないというのが記者の持論だが、〝悪法も法なり〟-建基法などの基準を満たすためにはこれらの問題をどうクリアするか。さらにまた、非住宅の大規模建築物はともかく、個人向け住宅の普及にはまだまだ課題は多い。

 パネル板は同じ容積のコンクリと比べはるかに軽いが、強度を確保するためには厚みが必要となり嵩張り、道路事情が悪いところでは搬入が難しく、狭小敷地ではパネル板の置き場や重機の作業スペースを確保するのは容易ではない。

 もう一つ、ボタニカルについて。積水ハウスの「5本の樹計画」もいいが、住宅内に緑をふんだんに取り込んだ企画は同社が突出している。「浜田山」や「ONE ORDER(ワンオーダー)」には驚愕した。今回も本物の観葉植物を各所に配置している。これはいいのだが、フェイクの地衣類を本物の植物に添え物のように置いてあるのにはびっくりした。これでは刺身のツマにもならない。

 本物にするか省くかは社内でも意見が交わされたようだが、記者は即刻取り払うべきだと思う。〝本物は管理が大変〟などと考えるのは当事者だけで、お客さんはそんなこと考えていないのでは。いやならやらなければいいことだ。

 木の住宅が人と環境にいいのと同様、ボタニカルの果たす役割が再認識されつつある。ハウスメーカーもデベロッパーもみんなフェイクの植物を平気で使うのが記者は信じられない。

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本物の観葉植物に寄り添うように配置されたフェイクの苔類(これでは完全にフェイクが勝っている)

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 発表会で司会役を務めた経営企画部広報戦略グループ・横須賀直人氏がまたまた「大きく書いて」と話されたので、以下はおまけ。

 モデルハウス見学会を終えて新大阪駅に帰ろうと万博記念公園駅に向かっていたら、加藤社長と同社スタッフに出会った。記者はゆっくり1~2泊して京都の紅葉でもと考えていたのだが、カネもないし他の仕事も重なり「せっかく金曜日に見学会をセットしていただいたのに…」などと加藤社長に話した。

 加藤社長はてっきりラグジュアリーホテルに泊まっているものとばかり思っていたが、全然そうではなかった。朝4時半に起きて、新幹線で京都に途中下車し、市内の自社の戸建て現場を2物件見て回り、午後の会見に臨んだのだという。

 それで仕事が終わりかと思いきや、これまた外れ。これから市内の取引先を回るのだという。

 さすが、地所ホームの社長だ。出張に行けば飲むことしか考えない記者などとはレベルが違う。

 だがしかし、加藤社長、働きすぎもいかがなものか。健康を害すれば会社の大きな損失になるし、スタッフも気苦労だ。リッツなどに宿泊し(当然自腹)、ホスピタリティを学ぶことは今後の事業展開に参考になると思いますが、いかがでしょうか。もうずいぶん昔ですが、ロイヤルパークホテルの社長さんは「わたしはリッツだけは正規の値段で泊まることにしている。ホスピタリティ・クレドは半端じゃない」と語されたのをよく覚えています。

 記者はといえば、風邪を引いており、のどが悲鳴を上げていたので千里中央の医者に駆け込んだ。薬を処方してもらったまではよかった。聞いたのがいけなかった。「酒は飲んでいいですよね。1合くらい大丈夫でしょ」「何を言っとるんだ。それじゃ治らんよ。絶対ダメ」と一喝された。お陰で新幹線の中では本がたくさん読めたが…。

 横須賀さん、これくらいでどうでしょうか。

ボタニカルが最高4つの商品・開発を発表 三菱地所ホーム(2018/5/30)

効果てきめん 三菱地所ホーム 全館空調「エアロテック」記者も宿泊体験(2017/10/30)

三菱地所ホーム 家の中に自然の中低木 最新モデルハウス「ONE ORDER」横浜に開設(2017/10/20)

三菱地所ホーム 富裕層向け注文・3階建て・戸建てリフォーム同時発売(2016/4/14)

わが国初CLT床材を利用した高層建築物 三菱地所 仙台「高森2丁目」現場見学会(2018/9/15)

美と機能性は離反していいか? CLTを採用したアキュラホーム 港北「キラクノイエ」(2018/5/20)

カテゴリ: 2018年度

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「PARTAGE(パルタージュ)」

 積水ハウスは10月25日、同社グループの積和建設18社の木造軸組構法による戸建住宅「積和の木の家」の事業強化・拡大の一環として、11月1日(木)から初の全国統一新商品「PARTAGE(パルタージュ)」を発売すると発表した。調達や物流を一本化することで坪単価55万円~(消費税抜き)という価格を実現した。年間販売目標は300棟。

 「PARTAGE(パルタージュ) 」は、積和建設18社が各社独自に運用していた商品や調達、物流などを全国で一本化し、コストパフォーマンスを高めた商品にすることで、戸建住宅取得者のボ リュームゾーンである30~40代の共働き子育て世帯の暮らしのニーズに対応するもの。

 新たなブランドコンセプト「仕立てのいい家、ちょうどいい家」に基づき、家事を効率よくこなせる機能と家族の団らんや趣味を楽しめる空間をコンパクトに集約した「家事も、楽しみも、わかちあう」住まい。

 モダンで優れた耐久性を持つガルバリウム鋼板の屋根や外壁、樹脂サッシ+遮熱断熱複層ガラス、国産ヒノキ材の木製玄関ドアなどグレード感の高い仕様を厳選して20プランを中心に展開する。

カテゴリ: 2018年度

 三菱地所ホームは11月以降の全ての受注物件に国産材の壁枠組を採用する。これにより、国産材使用率は82%となり、ツーバイフォー工法による住宅メーカーとしてはトップレベルに引き上げる。

 同社の市川ホームギャラリーの施工事例によると、構造材の使用割合は、国産壁枠組が32%、国産合板が35%、国産床枠組が15%、輸入材が18%。

 同社は、2015年以降、JAS規格、構造計算指針の改定などで、輸入木材以外でも設計しやすい環境が整いつつあり、品質管理を十分行った材料を使用すること、輸入材の価格が上昇し、コスト的にも対応できるようになってきたことから標準採用したといっている。

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記者は木造ファンだから、とても嬉しい。ことの当否はともかく、消費増税に伴うエコポイント制が復活しそうだ。記者は、是非ともこのような国産材を採用した住宅建設のメーカーと消費者にこそ税の減免税措置を取るべきだと思っている。

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 わが国の森林・林業が危機的状況にあることは言うまでもないことだが、国土に占める森林の割合が66%に達しているのに、林業関係のGDPは2,016億円(平成28年)しかなく、もはや「林業」と呼べないような悲惨な状況にある。林業従事者も昭和55年の14.6万人から4.5万人に激減している。

 参考までに。林野庁の平成31年度予算概算要求は3,452億円(平成30年度当初予算額比15.2%増)なのに対し、防衛予算は5兆2,926億円(同7.2%増)。自衛隊員は約25万人(定員)。国を守る人と山を守る人の数字がこんなに違っていいのか。国破れて山河在りはどういう意味だ。

三菱地所ホーム 第一次取得層向け「エアロテックFit」発売開始(2018/10/16)

三菱地所ホーム 「エアロテックFit」記念キャンペーン 坪50万円台の定額制企画設計(2018/10/16)

 

 

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オーセンティック

 先に書いた「エアロテックFit」の発売を記念したキャンペーン商品「SMART ORDER Fit SELECTION」について。

 同社の企画設計注文住宅「WIZE-H(ワイズ エイチ)」の価格をさらに抑えたもので、大小20パターンかライフスタイル、家族構成などにわせてプランニングできる定額制企画設計住宅。

 「エアロテックFit」を搭載するほか、間取りが自由に選べ、長期50年保証「ロングサポート50」が受けられる。

 キャンペーンは10月18日(木)~2019年3月31日(日)。販売価格(税別)は1,430万円(24.04坪)~1,610万円(32.56坪)。販売目標は30棟。

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モダン

三菱地所ホーム 第一次取得層向け「エアロテックFit」発売開始(2018/10/16)

三菱地所ホーム 国産材使用率82%に 2×4住宅メーカーでトップクラス(2018/10/16)

 

 

 

 

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「IS ROY+E Family Suite (イズ・ロイエファミリースイート) 」

 積水ハウスは10月3日、新コンセプトモデル「IS ROY+E Family Suite (イズ・ロイエファミリースイート) 」を発売すると発表した。

 同モデルは、企業では日本初の「幸せ」を研究する住生活研究所の「住めば住むほど幸せ住まい」研究の成果と先進技術を具現化し、「わが家だけのファミリースイート」を提案するコンセプトモデル。

 従来の「LDK発想」から脱却し、家族が思い思いに過ごし、家族みんながワクワクできる「新しいリビングのあり方」を提案している。

 仕切りの少ない業界随一最大7mスパンの大空間リビングを、同社標準梁の約10倍の強度をもつ高強度梁により可能となった進技術と、設計士集団の「設計提案力」によって、30~40坪のコンパクトな住宅でも約30畳大のリビングを実現した。

 構造は軽量鉄骨造。販売地域は全国(沖縄県を除く)で、価格は3.3㎡当たり69.5万円から(本体のみ・税抜)。

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〝幸せ(人間愛)〟のさらなる追求に期待 積水ハウスがわが国初の「幸せ」研究所(2018/7/27)

積水ハウス 第三フェーズは「健康」「つながり」「学び」 仲井社長 夢を語る(2018/9/8)

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「xevoΣPREMIUM(ジーヴォシグマプレミアム)」完成予想図

 大和ハウス工業は10月1日、富裕層をターゲットとした住宅業界最高クラスの鉄骨住宅商品「xevoΣPREMIUM(ジーヴォシグマプレミアム)」の販売を開始する。販売に先立つ28日、モデルハウスを報道陣に公開した。

 新商品は、①業界最高水準の断熱・耐震性能及び長期保証②天井高2.72mまで達するサッシやドアの「グランフルデザイン」③業界最大級となる彫りの深さ12mm を実現した新外壁を開発・装備しているのが特徴。

 同社取締役常務執行役員 住宅事業全般担当・大友浩嗣氏は、「2014年に発売開始した『xevoΣ 』の天井高2.72mの採用率は80%を超え、累計13,500棟を販売するなど評価されているが、当社の(同業他社と比較して)若干弱い富裕層向けを強化するのが狙い。4月から始めたプレ販売では7月、8月は月間10棟を契約するなど手応えは十分。年間600棟の販売目標はクリアできる」と話した。

 同社住宅事業推進部商品開発部長・藤原陽介氏ら関係者は、「xevoΣ」と比較して1.6倍の開口部を設けることができたこと、軽くてデザイン性に優れる高さ2.72mの「グランフルサッシ」を開発し、2階も2.72m天井を提案していること、業界最大級となる柄の深さ12mmの新外壁「ベルサイクス」の良さなどを強調した。

 新商品の坪単価は90万円~120万円。販売目標は年間600棟(北海道・沖縄除く)。

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「グランフルデザイン」

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2階の天井高2.72m提案

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 高天井がいいのは言うまでもない。今回の新商品は2階も天井高2.72mを確保し、しかも掃き出し窓をフラットにしている。これはいい。富裕層向けの分譲戸建ても天井の高さ競争に拍車がかかっている。

 LIXIL製という「グランフルサッシ」は障子枠を従来の9cmから5cmに細くし、閉めたときの収まりもよく、しかも軽いのに驚いた。開口部を多くしてもZEH対応が可能というのも納得だ。

 しかし、「弱い富裕層向けを強化する」のが狙いであるとすれば、不満も残った。第一に、せっかくの2階も含めた天井高2.72m(一部3m)の圧倒的な大空間が十分演出できていない点だ。

 その理由は、今回公開された港北インター住宅公園展示場の敷地形状のためなのか別にあるのか分からないが、約71坪の建物の階段室を建物のほぼ中央に配したことで、廊下部分にもかなりのスペースが取られており、その分リビング、各居室などが窮屈に感じられた。主寝室は8畳大もなかったのではないか。

 もう一つ、設備仕様レベルは富裕層を納得させるものかどうかという疑問だ。

 1階の床は挽き板が、約5畳大の防音室にはヘリンボーンがそれぞれ採用されていたが、その他の建具・家具の多くはシート張りだった。キッチンカウンターは一見してすぐそのレベルが分かった。

 マンションの例だが、三井不動産の「パークマンション」「パークコート」が圧倒的な支持を受けているのは、質がけた違いだからだ。7年前だが、「パークコート六本木ヒルトップ」は階高を3,400~3,450ミリ確保したため廊下、キッチンの天井高も最低2,350ミリあった。

 近鉄不動産「グランド ミッドタワーズ大宮」は、ザ・ペニンシュラ東京を手がけたデザイナー橋本夕紀夫氏を起用し、天井高は3m、リビングの床全面を亀甲仕上げとし、建具・面材は全てクリ、トチなどの突き板、廊下幅は1~1.2m、ドアはイタリア製だった。

 橋本夕紀夫氏を起用した最近のマンションでは、坪単価750万円の東京建物「Brillia 一番町」が絶好調だ。

 ヘリンボーンでは、昨年見た「サンウッド青山」は「マダガスカル・ローズウッド、パリサンダー」と呼ばれる希少高級材が床全面に張られていた。

 同業のハウスメーカーの富裕層向けも、三井ホームはかつて坪単価250万円のモデルハウスを設けたことがあったし、積水ハウスや三菱地所ホームなども圧倒的な存在感がある。

 この日、配布されたパンフレットには、様々な敷地形状にも対応できる1~5までのプランが紹介されている。1や2、5はとてもいいプランだ。今度、どこかでは同業他社に負けない〝突き抜ける〟モデルハウスをつくってほしい。

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高断熱アルミ樹脂複合サッシ

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「ベルサイクス」

木の美しさを全面に 天井高3m実現 三井ホームが新商品「LANGLEY(ラングレー)」(2018/4/11)

大和ハウス 天井高2.8mの「xevoΣ」ロビーに公開 一般住宅との差が一目瞭然(2017/4/26)

効果てきめん 三菱地所ホーム 全館空調「エアロテック」記者も宿泊体験(2017/10/30)

積水ハウス 古河に2億円「イズ・ステージ」と1.2億円「グラヴィス・ヴィラ」(2016/7/17)

埼玉県の過去最高レベルマンション 近鉄不動産他「グランド ミッド タワーズ大宮」(2010/6/2)

 

 

 

 

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「ことしな北浦和」

 ああ、あそこ。いまはポラスさんが住宅を建てているところ? あそこはね、以前は雑木林だったところで、車を停め、窓から足を出して昼寝したもんです。タヌキなども生息していて、近所の人たちは「今日は出るかもね」などと楽しみにしてたもんです。今は世知辛い世の中で、全部位置情報で会社に分かるからね。成績のいい運転手は見て見ぬぬりをしてもらえるが、成績が上がらない者は呼び出しを食らっちゃう。それにしても、ポラスさんは偉いね。大きなことをする。あそこの社長が阿波踊りを初めて、いまでは埼玉で1、2位を争う祭りに育てた。(えっ。ポラスさんってそんなに大きいんですか)いゃ、大したもんですよ。

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 ポラスグループのポラスタウン開発が分譲中の分譲戸建て「ことしな北浦和」を見学した。冒頭は、同社広報マンと北浦和からタクシーに乗って、行き先を伝えたところ、運転手さんが〝勝って〟に話したことをそのまま紹介した。タクシーの運転手さんも〝雑木林〟と話したように、現地は以前、一軒の邸宅が建っていたところで、その環境を極力残そうと飛騨古川の町並みをモチーフにしたランドスケープデザインと、住戸プランが秀逸だ。

 物件は、JR京浜東北線 北浦和駅からバス10分バス停徒歩1~2分、さいたま市浦和区瀬ヶ崎3丁目、建ペイ率60%、容積率172%の第二種中高層住居専用地域・第一種住居地域に位置する全42棟。現在分譲中の住戸の土地面積は約100~108㎡、建物面積は約94~102㎡、価格は4,380万~5,380万円。構造は木造2階建(在来工法)。建物は一部完成済み。

 現地は、木崎中学に近接、浦和高校も徒歩圏の文教エリアの一角。地域住民からも親しまれていた住環境を少しでも残そうと企画。「相場崩しを嫌う」(伝統の街並みを壊すみっともないものは建てないという意味)飛騨古川の町並みを担当者が歩き商品化した。

 街並みを形作る大きなアイテムである犬矢来、戸格子、下見板、大和塀、隈寄席など古来の建築様式を現代風にアレンジしたのが特徴。大きな提供公園にはクスノキを植えている。舗装材には遮熱、透水性の高い素材を採用。

 住戸の配棟計画では、敷地境界に塀を設けず、洗い出しの色やタマリュウ、トクサなどの植物で見分けられるようにしたり、2~3戸で共有するコモンガーデンを設置したりして緑被率を上げるとともにオープンな街並みを演出している。

 各住戸には、銘木フローリングのほか、化粧梁、柱見せ(壁で隠さずに敢えて見せる)、タモ材の腰壁などの木を多用。壁は珪藻土塗り壁・左官壁を採用。

 今年2月から分譲が始まっており、半分以上が成約済みという。

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洗い出しの色によって敷地境界が分かるようにしている(中央の樹木はイロハモミジ)

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コモンガーデン

◇       ◆     ◇

 広報担当から企画をしたのは同社の百瀬修氏であることを知らされた。「ああ、あの百瀬さんか」とすぐ思い出した。

 百瀬氏の「作品」に最初に出会ったのは8年前だ。注文住宅モデルハウス「『ARZILL(アルジール)』~街のCOTTAGE ~」だった。「ダイニング・寝室・リビング」といった既成の概念を「食べる・寝る・遊ぶ」スペースに置き換えたプランに驚嘆した。

 その後、百瀬氏が主導したモデルハウスや販売現場を取材し、その都度、間接的に会話を交わしてきたような気がする。

 今回の「ことしな北浦和」は、百瀬氏の街や住まいに対する思想が全て盛り込まれていると思った。敷地境界に黒竹を配する都市型戸建てなど絶対にないはずだ。犬矢来、戸格子、下見板、大和塀などはわれわれの世代にとって日常的な風景だった。それが〝フェイク〟ではあったが、至るところに採用されていた。

 モデルハウスもよくできている。いかにも百瀬らしい土間の提案もさることながら、記者が感動したのは若手の建築士、内田里絵氏による敷地延長プランだった。コモンガーデン-玄関-坪庭--土間-和室-キッチンを緩やかにつなぐブランが抜群だ。建具・家具を古民家風にまとめているのもプランとマッチする。〝敷延は売りづらい〟という既成概念をこのプランは覆した。

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モデルハウス

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カテゴリ: 2018年度
 

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