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 エコ・ファースト推進協議会は10月22日、第9回「エコとわざ」コンクール審査結果を発表。応募作品630点の中から環境大臣賞には(大口町立大口中学校2年・下山樹さんの「未来の計は エコにあり」、エコ・ファースト推進協議会優秀賞には仙台市立金剛沢小学校5年・佐藤恵音さんの「とりもどせるり色の海を 脱プラで」、日本ことわざ文化学会賞入賞は東近江市立蒲生西小学校2年・和田昂志郎さんの「せかいじゅうの子どもで エコどもサミット」をそれぞれ選んだ。

 各企業賞では、大和ハウス工業賞は川越市立野田中学校3年・藤井隆斗さんの「エコな家 夏はcoolに 冬はポカポカ」、一条工務店賞は磐田市立青城小学校4年・庄司悦梨さんの「木を植えて自然を作ろう人の手で、いのちのバトンつなごうよ」、積水ハウス賞は都城市立沖水小学校4年・坂元律公さんの「リビングで 家族だんらん エコ生活」がそれぞれ選ばれた。

 記者の好きなのはライオン賞に選ばれた常滑市立青海中学校1年・佐々音羽さんの「おさがりは 幸せつなぐ エコバトン」だ。

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「長谷工テクニカルセンター・長谷工マンションミュージアム」全景

 長谷工コーポレーションは10月22日、創業80周年記念事業として建設を進めてきた多摩市の「長谷工テクニカルセンター・長谷工マンションミュージアム」が完成したのに伴う記者内覧会を行った。

 施設は、京王・小田急多摩センター駅から徒歩12分、多摩市鶴巻3丁目に位置する敷地面積約17,663㎡、延床面積約8,800㎡。長谷工技術研究所、長谷工グループ技術研修センター、長谷工コミュニティ アウル24センター、長谷工マンションミュージアムからなる3階建て本館と、4階建て住宅実験棟、1階建て多目的実験棟の3棟で構成されている。このほか、地域に開放するビオトープも整備している。

 マンションミュージアムは、企画展示や同社主催のコンテスト当選作品の展示、子ども向けイベントなどを開催し、事前予約制で一般に公開する。

 長谷工テクニカルセンター・長谷工マンションミュージアム館長・江口均氏は、「これまでの各施設はそれぞれ分散しており手狭になっていたので、いいところはないかと探していたら、たまたま(多摩多摩)ここが見つかった。集合住宅の歴史や未来、建て替えを検討されている管理組合や一般の方々にも案内していく」と話した。

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外観

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HASEKOライブラリー

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実験施設

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多目的実験棟

◇         ◆     ◇

 ある記者の方が「多摩市、中でも多摩ニュータウンは若者の数が少なく、高齢化が進んでいる」と発言した。

 これにはカチンときた。多摩市民として黙っていられない。確かに数字はそうかもしれない。平成29年の多摩ニュータウンの高齢化率(65歳以上)は23.2%となっており、市域別で高齢化率を見ると、多摩市は29.3%で、八王子市の19.2%、稲城市の17.6%、町田市の11.8%と比べ突出して高く、東京都の平均23.3%、全国平均の27.7%よりも高いのは事実だ。

 なぜなのか。簡単に言えば、昭和40年代の高度成長期、地方から流入する大量の労働者の住まいを確保するために多摩ニュータウンがつくられ、多摩市は他の市よりも早く開発が進められたからだ。

 その矛盾が噴出しているのは言われなくたって理解している。西浦定継・明星大学教授は「何もしなければ多摩NTの人口は50年後に半減する」と警鐘を鳴らしている。

 だからこそ多摩市は、そうならないよう「多摩ニュータウン再生」に取り組んでいる。高齢化は進んではいるが、街の美しさと緑の多さはどこにも負けない。元気な高齢者も多いはずだ。その知見を生かせば再生は可能だ。

 お願いだから〝オールドタウン〟などと呼ばないでいただきたい。

 今回の長谷工コーポの施設が「多摩ニュータウン再生」につながるかどうかは分からない。記者は賑わいを創出するために複合タウンを希望していたのだが、この土地は当初の都市計画で業務用とされているので、そうならなかったのは残念だ。

 施設を一般に公開するのは結構なことだ。しかし、マンションミュージアムを小学高学年向け課外授業の対象にするのはやや難しすぎるのではないか。映像や年表、図表とにらめっこしても集合住宅のことを理解するのは容易ではない。むしろ学生さんや一般の方、業界関係者などが見るといい。戦後の集合住宅の変遷がよくわかるはずだ。同社が編み出した「コンバス」は、問題はたくさんあるけれども開発当初はいかに先進的で機能的だったかもわかるはずだ。

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「コンパス」開発当初の広告

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「コンパス」の再現(玄関床は塩ビシート、キッチン吊戸棚には耐震ラッチ)

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子どもの勉強コーナー

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設計担当者のデスク今昔

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多摩中央公園

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レンガ敷きの遊歩道「パルテノン大通り」(距離は約400m、幅員は約50m、クスノキの街路樹は60本以上)

「何もしなければ多摩NTの人口は50年後に半減」 西浦・明星大教授(2014/1/29)

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 三井不動産は10月18日、ミッキーマウスのスクリーンデビュー90周年記念に合わせ、「ディズニー ミッキー90周年 マジック オブ カラー(Disney Mickey 90th Anniversary Magic of Color)」を11月16日から開催すると発表した。

 東京ミッドタウンを皮切りに約1年間かけて各地の施設・店舗で、ミッキーマウス90周年関連商品を販売するスペシャルポップアップショップや、90体のミッキーマウス立像の展示を展開し、限定商品を販売する。

 詳細は専用ホームページ http://www.magic-of-color.jpへ。

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MIMARU京都 新町三条」

コスモスイニシアが118日(木)オープンするアパートメントホテル「MIMARU京都 新町三条」に体験宿泊した。関係者に試泊してもらい、アンケートなどによる声を開業に生かそうという試みだ。

ホテルは、京都市営地下鉄烏丸線・東西線烏丸御池駅から徒歩5分、京都市中京区新町通三条上る町頭町105に位置する敷地面積約1046㎡の5階建て全69室。運営はコスモスホテルマネジメント。

試泊したのは約40㎡のファミリータイプ。記者は第一弾の「上野」と「京都六角」も取材しているので驚きはしなかったが、一般の方ならこの広さに驚くはずだ。ラグジュアリーホテルのツインくらいの広さがある。

しかし、ラグュアリーホテルと根本的に異なるのは、子どもが喜びそうな大人使用も可能な2段ベッド付きの寝室のほか、リビングルームがあり、冷蔵庫・食器類などを備えたミニキッチンがあり、洗濯乾燥機が置いてあることだ。設備仕様を含め、いわゆるコンパクトマンションに限りなく近い。共用部には喫煙室はあるが、レストランなど飲食施設もルームサービスもない(もちろんケータリングは可能)。

つまり、家族、あるいはグループで連泊するお客さんをメインターゲットにしているホテルだ。料金設定もルームチャージ制で、定められた人数以内であれば、たくさん泊まったほうが一人当たりの宿泊費は安くなるというのがミソだ。

記者は、チェックインを済ますとすぐ先斗町と祇園に繰り出し、かみさんと一緒に食事をし、11時前に戻り、翌日は大阪の取材に朝早く出かけたので、キッチンも洗濯機も冷蔵庫も使わなかった。洗面の水栓は確かグローエ、家具類は無印か。

ホテルの〝売り〟の一つである持ち出し可能のスマホは、日本語設定方法が分からず(分かっても使い方を記者は知らないし、かみさんも頼りない)、これも使わなかった。

建物は間口が広く、外観は黒(濃紺か)が基調で同じ色の格子が美しい。

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       ◆     ◇

興味深いのは、わが国では極めて珍しいこの種のホテル利用者がどのような感想を抱いたかだ。早速、口コミサイトをチェックしてみた。概ね評価が高いのにびっくりした。

「とても良い(76%)」「家族の夕食を作るためにキッチンを利用することを強くお勧めします」「今までに滞在した最高のホテル」(以上「上野」)、「とても良い(85%)」「この値段はあり得ない」「お部屋に乾燥機付洗濯機が入っているのは、本当に有難かった」「部屋は最高でした!」(以上、「京都六角」)。

いったい何を基準に評価するかが問題だが、「上野」は上野駅圏でもっともいいと思うホテルより総合点で上回っていたのに2度驚いた。

さらに驚いたのは、同社から紹介された「トリップアドバイザー」のサイトでは、「MIMARU東京 日本橋水天宮前」が都内の名だたるラグジュアリーホテルを抑え堂々の2位にランクされていることだ。自慢でもないが、記者は「マンションの究極はホテル」だと思っているので、いいホテルは泊まるようにしてきた。このサイトでベスト30に入っているうち10近くは宿泊している。トップにランクされている渋谷のホテルはコーヒーしか飲んだことはないが、系列の銀座のホテルの朝食バイキング(デザート)をかみさんは絶賛した。

これも何を基準にしているか調べなかったが、もう「凄い!」としか言いようがない。口コミの凄さは記者でもわかる。

同社の「MIMARU」は「京都新町三条」で7施設目。当分は〝空白区〟のこの種のホテルで独走するのか。間違いなく2番手、3番手が現れる。「マンション? もうあきまへんわ。ホテルに勝てない」タクシーの運転手さんもホテルラッシュにあきれ返っていた。

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ファミリールームタイプ

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寝室

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ロビー

〝家族に愛されるホテル目指す〟 コスモスイニシア「MIMARU京都 堀川六角」開業(2018/4/13

骨太ニッチ〟アパートメントホテルで独走 コスモスイニシア第一弾「上野」開業(2018/2/20

 

 

 

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「エアロテック Fit」

 三菱地所ホームは10月16日、①従来商品より約25%価格を抑えた100㎡前後の住宅を対象とした全館空調システムの新バージョン「エアロテック Fit」の発売②『エアロテックFit』の発売を記念したキャンペーン商品「SMART ORDER Fit SELECTION」の発売③壁枠組に国産材を標準採用することで国産材採用比率を82%に高める-の3つを発表するとともに、来月17日には同社関西圏初のCLTを採用した「ORDER GRAN(オーダーグラン)」をオープンすると予告した。

 冒頭、挨拶に立った代表取締役社長・加藤博文氏は、「昨日、安倍首相が来年10月の消費増税を決断された。駆け込み・反動減も予想されるが、何らかのアクションを起こそうと今日の商品発表会となった。今年ほど(暑くて)『エアロテック』が評価された年はなかった。新商品『エアロテック Fit』は第一次取得層の方に手が届く100㎡前後の住宅向けで、新築はもちろんマンションエアロテックリフォーム、分譲マンション、分譲戸建て、賃貸などに展開していく。『SMART ORDER Fit SELECTION』は性能を維持しながら1.500万円前後で提供する企画型住宅。壁枠組に国産材を採用することで国産材採用比率を80%に引き上げる。これは三菱地所グループのESGの取り組みに添うもの」と語った。

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加藤社長(写真はインスタ映えする5月撮影)

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 さて、記事は発表通りに紹介する。

 「エアロテック Fit」は満を持しての発売だと受け止めた。従来は延床面積215㎡(65坪)を1システムで対応する1機種だったのを、室外機を従来の2台から1台に減らし、コストダウンを図るなどし、延床面積115㎡(35坪)以下でも対応できるようにした商品。従来は200万円弱だったものを150万円で提供する。

 第一次取得層向けの受注促進を図るとともにマンションエアロテックリフォーム、分譲マンション、分譲戸建て、賃貸向けに展開していく。

 月田徹執行役員は、ダクト配管について「設計図面を公開するのは初めて。よく見ていただきたい。一般的には設備工事担当が行うものを当社の意匠設計担当でできる。これが強み」とアピールした。(見ても何が何やらさっぱりわからなかった)

 分譲戸建てでは、三菱地所レジデンスが来年分譲する千葉県・稲毛海岸の「ザ・パークハウス ステージ」で初めて採用することが決まっている。

 「エアロテックFit」の受注目標は200台/年。

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 業界の名物広報マンと呼ぶべき司会役の同社経営企画部広報戦略グループ・横須賀直人氏は、「前回(7月)同様、会場の都合でお菓子は用意できませんでしたし、インスタ映えも、もう4回目になりますので割愛させていただきますが、グッドニュースを加藤社長はじめ分かりやすく説明いたしますので、いつも以上に大きく書いていただきたいと思います」と切り出した。

 そして最後には、11月17日(日)にオープンする同社関西圏初の「ORDER GRAN(オーダーグラン)」について、「その前日、金曜日に発表会を行います。紅葉の見ごろです。紅葉を見がてらぜひ参加していただきたい。CLTを採用した自慢作です」と話した。

三菱地所ホーム 「エアロテックFit」記念キャンペーン 坪50万円台の定額制企画設計(2018/10/16)

三菱地所ホーム 国産材使用率82%に 2×4住宅メーカーでトップクラス(2018/10/16)

ボタニカルが最高4つの商品・開発を発表 三菱地所ホーム(2018/5/30)

 

 

 

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「日本橋室町三井タワー」完成予想図

 三井不動産は10月15日、同社が参加組合員として参画している「日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業A地区」の名称を「日本橋室町三井タワー」とし、商業施設「COREDO室町テラス」を2019年秋にグランドオープンすると発表した。約100名の報道陣が詰めかけた。

 約30店舗からなる商業施設「COREDO室町テラス」のメインテナントには、 “アジアで最も優れた書店”(2004年「TIME」誌)に選ばれた「誠品」が手掛ける日本第一号店舗「誠品生活日本橋」が入居する。約300坪で、運営は有隣堂。

 オフィスフロアには、TRI-AD(トヨタグループの自動運転ソフトウェア開発新会社)ほか、世界をリードする様々な業種の先端企業の入居が決定している。

 同社取締役常務執行役員商業施設本部長・石神裕之氏は、「日本橋の新たな文化の発信基地として、1階には大屋根空間を備えた広場空間を設け、商業施設には、4年間の協議を経て、『誠品』さんに出店していただくことが決定した。創業者の呉清友氏(1950-2017)には、われわれの日本橋再生の取り組みに深く共鳴していただいた。運営を担当する有隣堂さんと3者で新たなサード・プレイス、ライフスタイルを提案していく」と話した。

 「日本橋室町三井タワー」は、敷地面積約11,480㎡、延床面積約168,000㎡、地上26階、地下3階建ての大規模複合開発。「三井日本橋タワー」に隣接。基本設計は日本設計。施工は鹿島・清水・佐藤工業。地下1階~地上2階は商業施設、地上5~25階はオフィス、3階はホール&カンファレンス、また、地上1階には大規模な屋外広場空間を設置。地下1階では地下歩道を通じて東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅、JR横須賀線・総武快速線新日本橋駅に直結する。

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大屋根を配した広場空間

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1階イメージ図

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 心が震える感動的な記者発表会だった。登壇した石神氏のほか、同社アーバン事業部長・斎藤裕氏、共同事業者の誠品生活股份有限公司董事長・呉旻潔(マーシー・ウー)氏、運営会社の有隣堂専務取締役・松信健太郎氏のそれぞれの挨拶・プレゼンに〝本好き〟の一人としてワクワクした。

 各氏が話したことを逐一伝えられないが、石神氏は「最初に『誠品』を見たとき、これほどのものはないと確信した。われわれの目指す日本橋再生とコンセプトが同じだと。4年間もの協議を重ね、呉清友氏から『出しましょう』と承諾をいただいた。世界に類を見ないものになる」と話し、斎藤氏も「間違いなくオンリーワンの書店になる」と力説した。

 日本語で挨拶した呉氏は、「歴史的にも文化的にも意義深いプロジェクト。亡き父は、三井さんが300年にわたって取り組んできた人と人、人と街、人と環境・文化事業は、我々の精神性を重視する理念と一致すると考え、出店を決断した。文化の香りがする心温まる店づくりを行っていく」と述べた。

 松信氏は、三井不動産の「東京ミッドタウン日比谷」の新業態「ヒビヤセントラルマーケット」などにも触れ、今回の出店が「疲弊する書店に刺激となる」ことを確信しているようだった。

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左から斎藤氏、石神氏、呉氏、松信氏

◇       ◆     ◇

 書店・出版界の惨状を書くのが目的でないので最小限にとどめるが、わが国の出版・書店はバブル崩壊後、急坂を転げ落ちるように売り上げが右肩下がりになっている。

 学生も本を読まなくなったらしい。だからか、安倍晋三総理の「腹心の友」の加計学園・加計孝太郎氏が理事長を務める加計獣医学部図書館の蔵書が8,715冊と聞いたとき、一ケタ違うのではないかとわが耳を疑った。ある図書館は大量の読まれなくなった図書を焼却処分したというニュースもあるが…。

 しかし、一方ではけた違いの〝本好き〟もいる。弊社の久米信廣社長がそうだ。いつも難しい哲学書を4~5冊抱えている。「1万5,000冊くらいまでは数えていたが…」と蔵書数は分からないようだが、蔵書は2万冊を突破しているのではないか。「年間500冊読む」業界関係者もいる。

 もっとすごい人もいる。最近読んだ高島俊男氏の「本が好き、悪口言うのはもっと好き」(ちくま文庫)には、明治時代の学者・狩野亨吉は貧乏暮らしではあったが、明治45年から大正2年にかけて、江戸時代の貴重書約4万冊をたったの3万円で当時の東北帝大に売ったとある。大学の蔵書が1万4000冊で、その4分の3が狩野文庫だったと書かれている。「千円あったら東京で立派な庭付きの家が買えた」時代だ。

 呉氏に〝疲弊する書店〟について「どうすればまた盛り上げることができるか」と質問したら、「日本の人口は台湾の5倍で、出版の売上高は10倍。活字離れと言われるが、もともと日本人は本好き。新しい視点で見直せば数字をあげることは可能。腕次第。父は人生の中で大きな病を経験しています。本を読むことで人生の再スタートが切れると言っていました。わたしたちも全員、本を読むこと(読んでいただくことも)に責任を持っています。毎日来ていただき、心を落ち着かせ、価値のある時間を持っていただくような店舗にします」と頼もしい答えが返ってきた。

 酒を飲みながら本が読め(記者はときどきするのだが〝行儀が悪い〟と怒られるのでやめた。そんなに悪いことか)、散髪もできる「ヒビヤ」もいいが、「誠品生活」がわが国の書店・出版界に革命的な変革をもたらすことを期待しよう。果たしてどのような書店になるのか。

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埼玉県住まいづくり協議会 平成30年度住宅月間シンポジウム(浦和コルソ・コルソホール)

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星氏

 埼玉県住まいづくり協議会は10月12日、平成30年度住宅月間シンポジウムを開き、星旦二・首都大名誉教授が「健康な住宅を創りましょう」と題する第一部講演を行った。200名近くが、星氏自らの住宅で味わった苦い経験や具体的な臨床研究などで培った幅広い知見に基づく巧みな話に聞き入った。

 星氏は1950年生まれ。福島県立医科大学を卒業後、東京大学で医学博士号を取得。竹田総合病院臨床研修、東京都衛生局、厚生省国立公衆衛生院、厚生省大臣官房などを歴任。聖路加病院、大阪大学などの非常勤講師。

 また、第二部では、いずみ鉄道前取締役社長 いずみ大使・鳥塚亮氏が「ムーミン谷の人々に支えられて~いずみ鉄道の挑戦~」と題する講演を行った。

◇       ◆     ◇

 記者は、全国的にも珍しいという民間・行政・公益団体が一緒になって優良な住宅供給や街づくりを行うという目的に共感し、支援する意味からも極力取材し、記事にもしてきた。

 ところが、住宅月間の一環として行われているシンポジウムの浦和コルソ・コルソホール会場は、音響環境が悪いためか、最後列に割り当てられた報道陣席からは講師の話がよく聞き取れない難点がある。

 配布された資料を引き写して記事にするのなら楽だが、話す人がふともらす冗談の中から珠玉の言葉を切り取り、それを見出しにしたりして読者に分かりやすく伝えるのが我々の仕事だ。小生は必死でメモを取る。録音したあとで再生する手もあるが、何だか隔靴掻痒しっくりこない。やはりメモすることが大事だと思う。

 そんなわけで、今回も星氏の参加者を笑わせた当意即妙の言葉はほとんど聞き取れなかった。

 それでも、星氏が収入学歴、幸福感・健康感、健康寿命、地域環境、居住環境、食生活と生活習慣、想いと夢、平和、身体・社会・精神的健康の9つの「健康寿命規定要因」のうち「もっとも重要なのが『平和』、二番目に重要なのは『住宅』」と話し、「環境は人権です」「温かい住宅も人権です」と力を込めたのはよく聞こえた。

 最後に示した「・オスプレー17機 1機220億円 ・F35 42機1機130億円 ・防衛庁予算5兆円(正確には5.3兆円) 明治維新以降、戦争まっしぐら」の画面の意味もよく分かった。

 配布されたプロジェクター用の画面は160枚もあった。おそらく大学などで講義したら1年分に相当する時間が必要ではないかと思う。ここて、一つひとつ紹介できない。星氏の著作「ピンピンコロリの新常識」(主婦の友社)を買って読んでいただきたい。収益11万円は相馬市に寄付済みだそうだ。記者も買って読む。

 鳥塚氏の講演は、資料もなかったので退席した。

◇       ◆     ◇

 一つ二つ、先生にぜひお聞きしたい。先生は確か冬期の風呂場気温が18度以上、壁が漆喰、床は無垢材にすべきで、それには所得と学歴が必要と述べられた。ペットを飼うべきで、(所得が少なく)飼えない人は「飼おうと思うことが大事」とも話された。

 なるほど。だが、しかし、それらを保障する高気密・高断熱、かつ地球環境に配慮し、さらにまたパッシブデザインも取り込んだ住宅価格は3,000万円では無理で、4,000万円くらいになる。都内の土地なしなら1億円するのではないか。そんな住宅を建てられる人はどれだけいるか。23区内では20坪のマンションすら買えなくなってきた。この貧しい住宅事情を先生はどう考えられるのか。

 もう一つ、先生は「おいしく、楽しくお酒を飲みましょう」と推奨する一方で、「禁煙」についても何回か話された。小生は糖尿の主治医から「酒は二合まで大丈夫」と認めさたが、「喫煙は人権」の主張には耳を貸してもらえなかった。先生は「かかりつけ主治医(歯科医師以外)がいると生存率は低下する」と過激な発言をされた。勝手に解釈すると、医者の言うことを聞くな=タバコは吸っていいということでしょうか。

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「体感すまいパーク船橋」

 ポラスグループは10月5日、先月9月8日にオープンした「体感すまいパーク船橋」を報道陣に公開した。

 同施設は、〝探せる・試せる「家づくりのぜんぶ」〟をコンセプトに、4つの注文ブランドのモデルハウスを揃えた宿泊体験可能な同社初の単独展示場で、インテリアショールームを設けたほか、土地仲介部門、工事部門、アフターサービス部門などワンストップで対応が可能な京葉エリアの複合拠点とする。モデルハウスへの宿泊体験は11月後半から開始予定。

 見学会に臨んだポラテック取締役木造住宅事業部事業部長・森田昭廣氏は、「総展(総合住宅展示場)は、メーカーにとっては集客メリットがそれなりにあるが、ネットの時代で情報は入手しやすくなり、モデルハウスはその確認の場となっており、お客さんにとっては営業マンを選べない難点もある。今回の施設は、それぞれ分かれていた各部門を1つに集約し、ワンストップで対応できるようになった。集客数などは想定を上回り、順調なスタートが切れた」と話した。

 所在地は、船橋市西船1丁目の敷地面積約2,793㎡の会社施設跡地などで、モデルハウス4棟を建設したほか、5階建て既存建物は改修しインテリアショールーム、営業、仲介、工事、アフターメンテナンスなどの事務所とした。総工費は土地購入費も含め14憶円。注文営業のポラテックのほか、土地仲介、アフターメンテナンス部門、住宅資材センターが入居する。人員は34名。

 モデルハウスは、和モダンの「PO HAUS(ポウハウス)」(本体価格3,093万円、延床面積47.59坪、坪単価65万円、以下同じ順)、2×6の「HaS casa(ハスカーサ)」(2,450万円、37.81坪、64.8万円)、一流大工・職人の「北辰工務店」(2,076万円、41.62坪、49.9万円)、リーズナブルな「MOK HOUSE」(1,350万円、29.55坪、45.7万円)の4棟。

 同じような単独展示場として「体感すまいパーク柏」もオープンした。

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「PO HAUS(ポウハウス)」(左)と「北辰工務店」

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「HaS casa(ハスカーサ)」(左)と「MOK HOUSE」

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 この種の施設に拍手喝采したい。記者は昨年9月、以下のような記事を書いた。少し長いが、そのまま引用する。

 「ご存知のようにtvk ハウジングプラザ横浜は45社が出展する日本最大の住宅展示場だ。様式も和、洋、折衷、多国籍、無国籍何でもありで、形状もまるでルービックキューブ、レゴのようで、色彩といえば万国旗、満艦飾そのものだ。住宅展示場の集客力が落ちてきており、派手さで他社を出し抜こうという浅はかな狙いはエスカレートする一方だ。記者は訪れるたびに歌舞伎町の歓楽街(キャッチバーに捕まり多額ではないが少額でもないお金を払ったことがあり、それ以来足を向けない)や雄琴の温泉街(車中から眺めただけで行ったことはない)を思い出す。歩くのも恥ずかしくなるほどだ。だから住宅展示場は好きになれない。

 取材を終え、このように考えながら歩いていたら、『牧田さん』と後ろから声を掛けられた。客引きではないかとビクッとして振り向くと、何と先日のRBA野球大会で決勝トーナメント進出を決めたS林業のYさんで、名字がまたかの遊郭街として知られたYと一緒。

 馬鹿なことを考えていたからだろうが、グラウンドでのユニフォーム姿とは全く異なるYさんの美男子ぶりに記者は惚れ惚れした。毎年1,000名くらい参加するRBA選手とは比較にならないほど凛々しい。眉目秀麗とはこのYさんのような男のことを言う。プロ野球でいえば西武・金子クラスだ。Yさんのすごいのは、野球ができるということにとどまらない。本業でも同社の全国ベスト3に入る営業マンだと同僚から聞いている」

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 住宅建設・購入を検討している人は、記者のような印象を展示場で受ける人は少なくないはずだ。歌舞伎町はまだ人通りが多いが、住宅展示場はどこか場末の閑古鳥が鳴くフーゾク街そのものだ。

 最近は、モデルハウス内に仲介部門を設けたり、コーヒーサービスを行ったりするところもあるようだが、基本的には火器は厳禁で、イベントなども制約があるはずだ。旧態依然のモデルハウスはいずれ立ち行かなくなるとずっと思っていた。

 大手のマンションデベロッパーはここ数年、ワンストップで対応する店舗展開に力を入れている。ハウスメーカーでは三菱地所ホームが昨年、宿泊体験できるモデルハウス「ORDER GRAN AKASAKA」をオープンした。記者も宿泊体験した。

 今回ポラスが同じように4棟とも宿泊体験を可能にするという。この流れは止まらない。総合住宅展示場はとっくに曲がり角を過ぎている。カフェなど飲食サービスくらいはすぐにでもやるべきだ。

 4棟の中では、好みはあるだろうが、やはり単価が一番高い「PO HAUS(ポウハウス)」に宿泊希望が集中するのではないか。2番目は「HaS casa(ハスカーサ)」、以下「北辰工務店」、「MOK HOUSE」の順だ。どう調整するのか見ものだ。

大和ハウス 天井高+スペックで№1目指す 天井高3mの防音室付きモデルハウス開設(2017/9/22)

効果てきめん 三菱地所ホーム 全館空調「エアロテック」記者も宿泊体験(2017/10/30)

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 東京都港区の平成30年度特別区民税課税標準額1,000万円以上の納税義務者数は22,163人で、全納税義務者に占める割合は前年度の15.0%を0.7ポイント上回る15.7%となり、人数も比率も過去最高記録を更新した。

 全納税者の総所得金額は1兆3,007億円で、前年度の1兆2,312億円から5.6%増加した。

港区 平成29年度「課税標準額1000万円以上」過去最高を更新 収入歩合も過去最高(2017/9/8)

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「チーム匠」の木造耐力壁「一位の壁」

 アキュラホームは9月27日、東京大学木質材料学研究室、篠原商店と共同開発した木造耐力壁「一位の壁」が「第1回 壁-1グランプリ」で総合優勝したと発表した。従来の木造耐力壁ジャパンカップを含め通算5回目の総合優勝。

 大会は埼玉県行田市・ものつくり大学で9月15~17日にかけて行われたもので、12チーム(体)が参加。二体の木造耐力壁の足元を固定した状態で桁を互いに引き合わせ、どちらか一方の壁が破壊されるまで行う形式で争われた。

 同社チーム(チーム名:チーム匠)は、8体による決勝トーナメントでは準々決勝戦で敗退したが、耐震性、加工、施工、コスト、環境負荷、デザイン性のトータルバランスが優れている壁に贈られるグランプリを獲得した。このほか、デザイン、加工・施工、オーディエンスの3部門でも部門賞を受賞した。

 「一位の壁」は、赤松、イチイ樫、白樫で構成され、「イチイ樫」を使用した縦貫材を並べ応力を分散させることで粘りを発揮させ、白樫を使った補強斜材を用い、土台の欠損を最小限にさせ、適切な位置にビスを使用することで、高耐力を生み出す耐力壁。

 トーナメント戦では三井ホームGT「G-WALL HD」が優勝した。

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 この大会の結果については別掲の通り記事にしたのでこれ以上書かないが、圧倒的に強い壁がグランプリを獲得できず、準々決勝戦で敗退する壁が総合優勝するということが素人には釈然としない。

 ただ、なるほどと合点がいくものはある。

 現段階では、成績表が公開されていないが、前回の第20回木造耐力壁ジャパンカップの例からすると、チーム匠は、会場での施工時間に作業者数を乗じた人工数に5を乗じた施工費で他を圧している。

 総合評価は、耐震点とデザイン点を合わせた数値を材料点、加工点、施工点、解体点、環境点を合わせた数値で割って算出するのだが、チーム匠の施工点は0.734点で、もっとも高かったチームの7.731より一桁小さく、トーナメント優勝したポラス暮し科学研究所の3.188とも大きな差をつけている。次位チームの2.032も大きく引き離している。

 この差が今回も総合優勝に大きく作用したということであれば、これはこれで納得できる。職人不足が深刻化する中、いかに人員を減らし、施工時間を削減するかが最大の課題なのではないか。その意味ではチーム匠は称賛に値する。

カベワン 当社の壁写真.jpg
三井ホームGT「G-WALL HD」

チーム匠がグランプリ 初参加の三井ホームはトーナメント制す 第1回「カベワン」(2018/9/18)

 

 

 

カテゴリ: 2018年度
 

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