三井不動産レジデンシャル「パークシティ中央湊ザ タワー」竣工見学会
「パークシティ中央湊 ザ タワー」
三井不動産レジデンシャルは11月27日、中央区湊2丁目の36階建て大規模再開発マンション「パークシティ中央湊 ザ タワー」(416戸)が竣工したのに伴うプレス見学会を行った。
物件は、東京メトロ日比谷線・JR京葉線八丁堀駅から徒歩6分。建物の外観・外構デザインは光井純氏が監修。見学会では天井高約7.6m、広さ約200㎡の
「エグゼクティブラウンジ」や湾岸エリアを見渡せる「スカイガーデン」などの共用部分が公開された。
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この物件に関しては一昨年の2月見学取材しているのでその記事を参照していただきたい。坪単価440万円には驚いたが、将来価値を考慮すると妥当かとも感じた。
竣工後の共用施設は、これまでの同社の大規模マンション同様納得させるものがある。写真を紹介する。
スカイガーデン
東京駅方面(左)と湾岸方面の眺望
リバービューラウンジ
スタディカフェ(左)とライブラリー
天井高7m超のラウンジ
ガーデン
隅田川沿いの商・住一体開発 プラン秀逸 三井レジ「パークシティ中央湊」(2016/2/12)
〝4方良し〟足立区最高値 三井不レジ「パークホームズ北千住」1期78戸が即日完売
「パークホームズ北千住アドーア」完成予想図
三井不動産レジデンシャルの「パークホームズ北千住アドーア」(全89戸)第1期78戸が即日完売した。最近人気が高まっている北千住の駅から夜も明るいアーケード街を通って5分、イトーヨーカドーが入居し、すぐ近くには区内で有名な千住本町小学校があり、施工は大成建設。坪単価はリーマンショック前の瞬間を除き足立区最高値の絶妙の330万円。同社-施工-購入者に加え、足立区のポテンシャルを引き上げた意味で〝4方良し〟のマンションだ。資料請求は全89戸にしては驚異的な2,500件に達している。
物件は、東京メトロ日比谷線・JR常磐線・東武スカイツリーライン・つくばエクスプレス北千住駅から徒歩5分、足立区千住3丁目に位置する13階建て全89戸。専有面積は47.15~87.04㎡、第1期3次(戸数未定)の予定価格は4,900万円台~6,300万円台(47.15~65.51㎡)。坪単価は330万円。竣工予定は平成31年3月下旬。設計・監理・施工は大成建設。
現地は、駅西口を降りほぼまっすぐに伸びているアーケード街の中の南西角地。すぐ裏には区内のモデル校の千住本町小学校。JR北千住駅から5分以内のマンション供給としては13年振りで、日光街道に面していないのも特徴の一つ。
住戸プランは、70㎡台以上が26戸で、40~60㎡のコンパクトタイプが比較的多いのが特徴。食洗機、キッチン・洗面台の御影石カウンタートップ、バックカウンター・吊戸棚(一部を除く)が標準仕様。天井高は2600ミリ。
モデルルームは76㎡台で、約7.6mスパン。玄関・ホールがゆったりしており、リビングと一体利用できる小上がりの和室を設置。
物件担当の同社都市開発二部事業室・太刀川慶所長は「当社だけでなく、7,000万円を超える住戸の供給事例がほとんどなかったので不安もあったが、イトーヨーカー堂1号店の跡地で、夜も明るいアーケード街、施工が大成さんという安心感が高く評価された」と、圧倒的人気の要因などを話した。
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太刀川氏は「社内で〝安すぎたのでは〟という声が出るほど」と冗談交じりに〝異常〟人気ぶりを表現したが、記者は〝腹八分〟の坪330万円が丁度いいと評価した。都心部はどんどん高値追究して結構。しかし、準都心部・郊外部は一般の人が購入できる価格に抑えてほしいと願っている。
この物件に関しては、あるいは坪350万円くらいかとも予想したが、先日、取材を申し込んだら「78戸が完売した。もう残りは10戸」と広報担当から聞いた時点で、単価はそれより安いと確信した。
この値段で同社も施工の大成も十分利益が出るはずだし、お客さんも〝いい物件を購入した〟と思っているはずだ。その意味で3方良しの物件だ。
さらに言えば、足立区のマンション価格はずっと23区内で底這い状態が続いてきた。安いのも結構だが、他とのバランスもある。坪330万円は決して安くはないが、東京電機大もできるなど街のイメージは一変している。
デベロッパーは街のポテンシャルを引き上げるのも役割の一つだ。その意味で、このマンションは〝4方良し〟の物件だ。このマンションが好調であることを何より三菱地所レジデンスが喜んでいる。来年分譲の駅から3分の再開発マンションは坪350万円と読んだ。
1・2階イトーヨーカドーが入居する
三菱地所レジデンスなど 北千住の再開発マンション184戸着工
「千住一丁目地区第一種市街地再開発事業」
千住一丁目地区市街地再開発組合、三菱地所レジデンス、三菱倉庫、杉本興業の4者は11月20日、東京都足立区の「千住一丁目地区第一種市街地再開発事業」を今月着工したと発表した。分譲マンションは184戸の予定で、来年夏にモデルルームをオープンする。
計画地は老朽化した建物が密集する街区となっており、約300㎡オープンスペースの整備を始め、周辺の街路整備・拡幅など防災性の向上と、老朽化した商業・業務施設の更新、都市型住宅の整備を図ることを目的としている。施行区域は約5,000㎡。
物件は、JR 常磐線、東京メトロ千代田線・日比谷線、東武伊勢崎線、 つくばエクスプレス北千住駅から徒歩3分、足立区千住一丁目に位置する30階建て延べ床面積約24,000㎡。住宅は4~30階の全184戸。専有面積は約25~約110㎡。竣工予定は2020年12月。設計は梓設計、施工はフジタ。
三井不レジ他 武蔵小山駅前の再開発タワーは坪単価470万円 第1期は204戸
「パークシティ武蔵小山 ザ タワー」完成予想図
三井不動産レジデンシャルと旭化成不動産レジデンスは11月20日、武蔵小山駅前の大規模再開発マンション「パークシティ武蔵小山 ザ タワー」の第1期204戸の販売を11月23日から開始すると発表した。
物件は、東急目黒線武蔵小山駅から徒歩1分、品川区小山3丁目に位置する免震の41階建て全598戸(地権者住戸121戸、事業協力者住戸16戸含む。販売戸数は低層棟の地権者住戸30戸含む491戸)。専有面積は37.69~122.11㎡、第1期の価格は6,750万~26,390万円。坪単価は470万円。設計・監理は日本設計(構造設計協力:鹿島建設)。施工は鹿島建設。デザイン監修は光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所。竣工予定は2020年1月上旬。
現地は、武蔵小山駅前大規模再開発の第1号プロジェクト。街の新たなシンボルとなる「ザ・プラザ(広場)」を設け、751台を収容する公共的・商業用自転車置き場や電柱の地下化、歩行者優先道路、道路拡幅も同時に行う。
敷地北東側の隣接地では住友不動産が約500戸の41階建てマンションを分譲する予定。敷地西側には高い建物が少なく、眺望に恵まれているのが特徴。
住戸プランは1フロア15戸(最上階は10戸)のワイドスパンが特徴。リビング天井高は2600ミリ(最上階は2700ミリ)、キッチンバックカウンター・吊戸棚が標準。
今年4月に物件サイトを開設してから資料請求数は9,000件以上、モデルルーム累計来場者数は約1,700組に達している。
「ザ・プラザ(広場)」
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坪単価はずいぶん安いという印象を受けた。坪単価500万円はともかく480~490万円くらいではないかとみていた。それでも10年前に取材した、三井不動産レジデンシャルの駅から徒歩3分の「パークホームズ武蔵小山」は坪単価320万円だったから、ざっと5割近い上昇だ。
今回の再開発によって雑居ビルなどが蝟集していた駅周辺が一変する。武蔵小山商店街(パルム)はどう変わるのか興味深い。武蔵小山の街は女性にも人気だ。
モデルルームは76㎡台と最上階のプレミアムグレードの113㎡台の2タイプ。76㎡台は、ワイドスパンの特徴を生かし玄関・ホールがたっぷり取られており、天井高が高く、柱や梁型が少ないのが特徴。
価格が2億6,390万円の113㎡台は坪単価にして668万円。これまたずいぶん安い。天然木突板仕上げがエントランス扉、建具・収納扉などに多用されている。
「ザ・テラス」屋上庭園
女性ブルーモワ&男性販売スタッフの勝利 東建「大山Park Front」第1期62戸が即完
東京建物が11月13日(月)、抽選販売した「Brillia大山Park Front」第1期62戸が登録完売し、近く第1期2次も19戸も追加供給する模様だ。
物件は、東武東上線大山駅から徒歩7分、板橋区大山西町に位置する7階建て135戸。第1期62戸の専有面積は56.91~83.16㎡、価格は4,518万~7,798万円(最多価格帯5,800万円台)、坪単価は280万円弱。
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この物件は、9月に見学した際、間違いなく早期完売するとみていた。第1期は総戸数の半分近くで、追加販売を合わせると約6割に達する。最近の準都心部のマンションでは極めて好調に推移しているといえそうだ。
詳細は、添付の記事を読んでいただきたい。女性の「Bloomoi(ブルーモワ)」スタッフが商品企画を担当し、同社の〝精鋭〟男性スタッフが販売を担当した。双方の連携に乾杯!
もはや価格の問題ではない 東レ建設・総合地所 我孫子で9年ぶりマンション供給
「The FORESIS(ザ・フォレシス)」完成予想図
東レ建設と総合地所が共同で11月下旬に分譲する「The FORESIS(ザ・フォレシス)」を見学した。JR我孫子駅エリアで実に9年ぶりの供給という全263戸の大規模マンションで、3LDKで3,000万円台の前半という価格の安さもさることながら、シニア層からの反響も約3割と多いのが特徴だ。
物件は、JR常磐線我孫子駅から徒歩10分、千葉県我孫子市台田一丁目に位置する14階建て全263戸。専有面積は68.88~83.85㎡、予定価格は2,900万円台〜4,200万円台(最多価格帯3,300万円台)。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。竣工予定は平成31年2月下旬。販売代理は東レハウジング、長谷工アーベスト。
現地は、約20年前から10年間くらいの間に「エールの丘」(482戸)「シティア」(851戸)「グラン・レジデンス」(731戸)「アクア・レジデンス」(424戸)の4棟約2,500戸が次々分譲され、概ね好調に売れたマンション街区に近接。
建物は、全戸南東向きで、駐車場は全戸分確保。住戸プランはファミリー向けの3LDKが中心。ディスポーザー、食洗機、床暖房が標準装備。天井高は2550~2600ミリ。1階住戸は専用サイクルポート付き。
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我孫子エリアで9年ぶりのマンション供給ということは、リーマンショック後は皆無ということだ。
上野東京ラインを利用すれば北千住駅まで22分、上野駅まで34分、東京駅まで40分。東武伊勢崎線なら南越谷駅圏あたりか。にもかかわらず9年間に1件のマンションも分譲されていないとは信じられない。
記者は昭和50年代から60年代、我孫子はもちろん、マンションや建売住宅の取材でJR成田線の布佐、木下、小林、安食などを頻繁に訪れた。多い時では年間に数百戸から1,000戸は分譲され、人気にもなった。
バブル崩壊後でも、前出の我孫子駅から徒歩6分の「エールの丘」(482戸、2000年竣工)が瞬く間に売れたのをよく覚えている。「売れたら頭を剃ってやる」と施工・分譲会社の長谷工コーポの広報担当者と賭けをし、その通り3分刈りしたからだ。坪単価は128万円だった。
そして今回。価格もまた信じられないくらい安い。時代が変わったといえばそれまでだが、かつて「北の鎌倉」と称され、明治から大正にかけ白樺派の文人が多く住んだ「我孫子」のポテンシャルはどうなったのか。
反響の3割が60歳以上というのも考えさせられる材料だ。先に書いたように、我孫子以遠の成田線沿線では昭和50~60年代に1万戸を下らない建売住宅が分譲された。それらのエリア居住者の需要を吸収する可能性もあると見た。
ファミリーラウンジ
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一つ、驚いたことがある。パンフレットとシアターに星野順一郎市長が「市長インタビュー」として登場し、市の住宅地としての魅力、行政サービスの充実、住宅購入を検討しているユーザーへのメッセージなどを語っている。同市は人口減少を深刻に受け止めており、何とか歯止めをかけようと必死の取り組みを行っていることがうかがえる。
例えば行政サービス。同市は平成29年度まで31年間待機児童がゼロという。少子高齢化で要保育児童が減少しているからと思ったが、全然そうではない。1985年の保育園の定員は1,260人で、要保育児童は1,047人。その後、保育園の定員も要保育児童数も漸減しているが、定員は1998年の1,080人を、要保育児童は1992年の734人をそれぞれ底に増加傾向にあり、2017年度の保育園定員は2,217人、要保育児童は2,024人となっている。要保育児童はこの25年間で実に約2.8倍に増加している。厚労省の専業主婦世帯と共働き世帯の推移データとほぼ同じだ。
ここでまた考えた。仮に夫あるいは妻が東京に勤務すると考えると、ドアツードアまで約1時間だ。保育園に子どもを預ける時間を考慮すると1時間30分はかかりそうだ。いま保育料の無料化が検討されている。これはこれで結構だが、働き方改革を一層進め、保育士の確保なども同時に進めないと、子育てファミリー層の都心・駅近志向の動きは止まらない。
もはや価格が高い・安いの問題ではない。一方で都心のアッパーミドル・富裕層向けの価格上昇が著しく、物件によっては飛ぶように売れている-格差是正も喫緊の課題だと思う。
我孫子市の現在人口は約132,000人。同市の人口は平成23年の約136,000人をピークに減少に転じており、平成33年には約127,000人に減少すると推計されている。何もしなければ、それ以降は間違いなく加速度的に減少するはずだ。
坪単価390万円では計れない「ミクストユース」の価値あり三井レジ他「横浜北仲」
「ザ・タワー横浜北仲」完成予想図
三井不動産レジデンシャル(事業比率72%)と丸紅(同28%)は11月16日、駅直結・横浜市内最大規模・最高層の免震超高層マンション「ザ・タワー横浜北仲」の事業説明会・モデルルーム見学会を行い、第1期730戸を11月25日から販売開始すると発表した。第1期の販売戸数、階数、最高8億円の価格は横浜市・神奈川県の最多・最高記録。圧倒的な人気を呼んでいる。
物件は、横浜高速鉄道みなとみらい線馬車道駅から徒歩1分、横浜市中区北仲通五丁目に位置する敷地面積13,135㎡、延床面積168,285㎡の58階建て全1,176戸(事業協力者住戸50戸含む、他に宿泊施設・店舗・事務所等)。専有面積は44.03~212.30㎡、第1期(730戸)の価格は4,500万~8億円(最多価格帯6,600万円台、平均価格8,781万円)、坪単価390万円。竣工予定は2020年2月下旬。設計・監理は鹿島建設。施工は鹿島建設、パナソニックES建設エンジニアリング。
現地は、約7.5㏊の「北仲通北開発等促進地区地区計画」の中心部に位置し、みなとみらい21地区と、歴史を感じさせる街並みも残る関内地区の結節点。2020年6月に移転される横浜市新庁舎にも近接。
敷地内に現存する横浜市の指定有形文化財に指定されている旧横浜生糸検査所附属倉庫事務所を保存し、倉庫棟の復元を図るとともに、駅の出入口を新設、駅前広場を整備。「ミクストユース」の観点から住宅、商業・文化施設、宿泊施設などを整備する複合開発となる。
具体的には、1~3階が商業・文化施設、5~45階が分譲住宅、46階が一般にも開放する展望フロア、46~51階が「オークウッド」が入居するサービス付き長期・短期滞在型宿泊施設(150室)、52~58階がハイグレード分譲住宅となる。
事業説明会に臨んだ三井不動産レジデンシャル執行役員横浜支店長・小西英輔氏は「当社グループが最近力を入れている〝ミクストユース〟という住宅単体だけでなく多様な用途を一体として開発するプロジェクト。文化・歴史も残し、〝街区で暮らす〟という新たな価値を創造する」と話した。
これまで資料件数は約14,200件、来場者は3,600組以上。来場者は神奈川県65%(うち中区、西区、神奈川区が36)、東京都28%。年齢層は30~50歳代まで幅広く、職業は会社員が53%、家族数は2人が約半数。人気住戸は北西向きの約60㎡のSタイプ、南東向きの54㎡のSタイプ。
駅前広場
エントランスホール
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もうあれやこれやと書く必要もない。単価はひょっとしたら400万円を突破するかと思っていたが、390万円に落ち着いた。2期以降もそんなに上昇しないと読んだ。
間違いなく、現時点で横浜市の最高峰マンションだと思う。アッパーミドル・富裕層にもお勧めだが、一般の会社員でも手が届きそうな住戸が分譲される。40~60㎡台だ。もっとも安いのは44㎡で4,500万円だから坪単価は337万円だ。50~60㎡台も1~2スパンはある。価格帯にして5,000~6,000万円台、これがお勧めだ。
なぜ勧めるか。同社も力説したが、このマンションは坪単価では計れない「ミクストユース」の価値があるからだ。それらの付加価値を考慮すると、分譲単価は極めて安い。
ユーザーもそう考えているようだ。一つ面白いことを紹介する。同社は来場者の傾向を示したが、その中の職業で「会社員」53%、「会社役員」14%、「経営者」9%のほかに「その他」が24%もあった。「その他」には医者や弁護士などの富裕層も含まれるのだろうが、記者は「資産家」という職業はないから「無職」の人もかなりいるのではと読んだ。
モデルルームは4タイプ。8億円の住戸の坪単価は1,245万円だか、その価値は十分ある。床、壁などもすべて天然石、突板、本皮などが採用されている。天井高は2,550ミリ(階高3,500ミリ)。
通常階の住戸プランもいい。天井高は2,450ミリだが、階高は3,250ミリ確保されており、柱・梁型が少ない。この価値も大きい。75㎡のタイプでも浴室は1620が採用されていた。
所有・権利関係、議決権、管理・運営がどうなるのかよくわからないが、「1敷地で2建物。管理組合は9つの部会で構成される。これまでにない三井不動産レジデンシャルサービスの『管理者管理方式を採用した』高度な管理を行う」(同支店開発室主査・町田俊介氏)とのことだ。興味のある方は取材すると面白いと思う。
議決権は、面積割合でいえばもっとも広い住戸はもっとも狭い住戸の約4.8倍で、価値(価格)割合は17.8倍となるが…。
8億円のモデルルーム
近接する大正15年築の横浜市第2庁舎
阪急不動産「ジオ千代田大手町」 好調スタート 納得の坪単価約460万円
「ジオ千代田大手町」完成予想図
阪急不動産の「ジオ千代田大手町」が好調なスタートを切った。アドレスは「千代田区内神田」だが、丸ノ内線大手町駅からも徒歩5分の南西角地で、全57戸のうち第1期27戸が先週末に申し込み済み。実需と投資の割合はほぼ8:2という。設備仕様レベルが高く、坪単価約460万円は安いか。
物件は、東京メトロ丸ノ内線大手町駅から徒歩5分(JR神田駅から徒歩6分)、千代田区内神田1丁目に位置する13階建て全57戸(非分譲住戸1戸含む)。専有面積は36.04~112.61㎡、現在分譲中の価格は4,290万~20,800万円。坪単価は約460万円。竣工予定は2019年1月下旬。設計・監理は長谷建築設計事務所(意匠)、木内建設(構造・設備)。施工は木内建設。売主は同社のほか京急不動産。
現地は、商業ビル、店舗、マンションなどが混在する商業エリア。敷地は南西角地。建物は南面と西面がそれぞれ端正なシンメトリー。基壇部は石張りで、中層部はブラウン調タイルと同じマリオンを配し、象徴的な外観としている。
共用部には、和紙作家・堀木エリ子氏、照明はワークテクト、空間デザインは日建スペースデザインを起用。専有部は、キッチンカウンターにLIXILの最高レベルといわれるQストーン(シーザーストーン、フィオレストーンとよく似ている)を採用しているほか、水栓なども高級仕様。
販売担当の鷹野伸氏は「当社としてもかなり力を入れている物件。お住まいになる方が中心だが、資産性を重視されて購入される方も多い」と手応えを感じていた。
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物件名に「千代田大手町」を冠しているのがよく理解できる。東京・大手町から見ると確かに「大手町」の物件だし、一方、神田駅から歩くと、やはり神田かとも思える物件だ。神田と大手町の結節点のような物件だ。
神田エリアではこれまで何件か取材しているが、外観や設備仕様レベルは今回が一番高いのではないか。シンメトリーのファサードが美しいし、堀木氏の2層の和紙アートが飾られるエントランスがまたいい。
エントランスロビー
野村不「プラウド浦和東仲町ガーデン」第1期70戸 坪300万円で即完
「プラウド浦和東仲町ガーデン」完成予想図
野村不動産は11月14日、JR浦和駅から徒歩2分の「プラウド浦和東仲町ガーデン」第1期70戸が即日完売したと発表した。総来場者は328件。
物件はJR浦和駅から徒歩2分、さいたま市浦和区東仲町に位置する全92戸(非分譲住戸8戸含む)。専有面積57.15~95.67㎡。第1期の価格は5,249万~12,699万円(最多価格帯6,300万円台)。坪単価は300万円。施工は東洋建設。
申込者の属性は、年齢平均48.3歳、家族数平均2.5人、職業は会社員63.4%、医師9.8%、公務員6.1%、会社役員4.9%など。
同社は、2002年のプラウド誕生以降、現在販売中の物件を含めて浦和エリアで累計40棟・3,745戸を供給している。
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ニュース・リリースを目にしたとき、坪単価は三菱地所レジデンス「浦和タワー」を超えたかと思ったが、そうではなかった。現地を見ていないので何とも言えないが、坪300万円はリーズナブルな価格ではないか。いま、大宮駅圏で大和地所レジデンスが駅近で分譲しているが、坪280万円くらいではないか。
埼玉県の最高単価マンション 地所レジ・大栄不「浦和タワー」好調スタート(2015/12/14)
トヨタホーム・ミサワ 築地駅直結の「アネシア築地」は坪500万円突破か
「アネシア築地ステーションレジデンス」(天井部分が光壁になっている)
トヨタホームとミサワホームが近く分譲開始する「アネシア築地ステーションレジデンス」を見学した。東京メトロ日比谷線築地駅に直結した全98戸。事前反響がよく、いったい価格はいくらになるか注目のマンションだ。
物件は、東京メトロ日比谷線築地駅に直結、中央区築地3丁目に位置する15階建て全98戸(事業協力者住戸19戸含む)。入居予定は平成31年3月下旬。専有面積は40.84~83.50㎡、価格は未定だが、記者は坪500~520万円と読んだ。施工は不二建設。販売代理は三井不動産レジデンシャル。
現地は、銀座マロニエ通りと聖ルカ通りが交差する2方道路角地で、築地駅直結。地下改札を出てすぐに直結エレベーターが2020年に共用が開始される予定。敷地は元トヨタ自動車のディーラー。
建物は、敷地東-南-西にかけて隣接地にビルなどの高い建物が建っており、メインの住戸は北東、北西向きが中心。プランは40㎡台~60㎡台のコンパクトが中心で、10階までは1フロア8戸、11階から15階は6戸。内廊下設計。
外観デザインは建築家・武田光史氏。基壇部に堅牢な御影石とグラスウォールを採用して水平ラインを強調。上層部にはベージュの磁器質ボーダータイルを用いている。
共用部分のデザインは笠原英里子氏。石造りと木調デザインを使い分けているのが特徴。エレベータホールにはヘキサゴンタイルを採用。エントランスアプローチには野口真里氏のグラスアートを設置する。インテリアデザイン担当は辻昌克氏。無垢の建具、突板や大理石の壁を多用。リビング天井高は2400・2500ミリ。
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さて、価格予想。同社は「反響がものすごくいい」としか話していないので、いったいいくらになるか、予想は極めて難しい。
難点がないわけではない。高層階でも南側の日照・採光・眺望は望めず、住戸の天井も柱・梁型が結構目立つ。天井も億ションにしては低い。
参考になるのは、近接する新富町駅から徒歩2分、築地駅から徒歩6分の野村不動産「プラウド銀座東レジデンス」。坪単価は420万円。来場者から〝思っていた以上に安い〟という評価を得ており、第1期は60戸超でその後も順調に売れているはずだ。広めのタイプが多いのも好評のようだ。
今回の物件は、何しろ駅直結。アドレスも今や全国区の「中央区築地」。当初坪450万円とはじいたが、現地・モデルルーム見学をして、将来の再開発の可能性も考慮に入れて、大幅に上方修正した。コンパクトも多いことから平均して500万円以上、ひょっとすると520万円くらいになる可能性もあると予想した。
モデルルームもよくできている。柱・梁型の問題を解消するため、あるいは逆手にとって梁の部分に光壁を設けたりして空間演出を行っているのがいい。
リビングドアは、オプションだが数百万円はするというトチノキの無垢材を採用しているのが目を引く。
予想を外したら申し訳ないと謝るほかないが、500万円を割ることはないような気がする。これから都心部はどんどん高値更新する。株価の上昇が富裕層の財布のひもを緩めている。
トチノキの無垢材で造られたリビングドア